説明

食品在庫管理システム

【課題】買い物先等で、容易に在庫品目等を確認することができる在庫管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】食品在庫管理システム100に係る発明は、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段12と、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を管理する在庫管理データベース15と、データを送受信する通信手段14と、を有する在庫管理装置10と、ネットワーク50を介して、前記在庫管理装置10にアクセスし、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを受信する通信手段24と、前記受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段23と、を有する携帯端末20と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品在庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、購入品のレシートやバーコードを読み取り、購入品の冷蔵庫内の在庫を管理する在庫管理冷蔵庫があった(特許文献1)。例えば、特許文献1は、購入品のレシートを読取るレシート読取り手段と、レシートに記載された購入品目の文字情報を認識し、購入品リストとして出力する文字認識手段と、冷蔵庫の在庫管理を行なうデータベースと、データベースを検索し、前記購入品リストの中から、冷蔵庫に格納する品目の候補を抽出する候補抽出手段と、候補抽出手段により抽出された購入品を前記データベースに登録するデータベース制御手段とを備えた在庫管理冷蔵庫を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−115956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の在庫管理方法では、在庫管理冷蔵庫の表示手段でのみ在庫の確認が可能であり、買い物先で、在庫を確認するためには、外出時に在庫品目をメモ等に記録する必要があった。そこで、買い物先で、容易に在庫品目を確認することが望まれる。
【0005】
本発明は、買い物先等で、容易に在庫品目等を確認することができる在庫管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の少なくとも一つを解決するために、請求項1に記載の食品在庫管理システム100に係る発明は、例えば、図1〜図3に示すように、
購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段12と、
前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を管理する在庫管理データベース15と、
データを送受信する通信手段14と、
を有する在庫管理装置10と、
ネットワーク50を介して、前記在庫管理装置10にアクセスし、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを受信する通信手段24と、
前記受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段23と、
を有する携帯端末20と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記在庫管理装置10から受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段23を携帯端末20が有するので、携帯端末20で、前記在庫管理装置10で管理されている前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を確認することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば、図2に示すように、
請求項1に記載の食品在庫管理システム100において、
前記表示手段23は、賞味期限または消費期限の近い順にソートした、前記在庫管理装置10で管理されている購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する
ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、賞味期限または消費期限の近い順にソートした、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を携帯端末20の表示装置23が表示するので、携帯端末20で、賞味期限または消費期限の近い順に、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を確認することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば、図1〜図3に示すように、
請求項1または2に記載の食品在庫管理システム100において、
前記携帯端末20は、新たに購入される、または、新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段22を更に有する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、新たに購入される、または、新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力するので、在庫管理装置から入力する手間を省くことができる。携帯端末を使用することにより、買い物をしながら、または、支払い後に入力することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば、図2、図3に示すように、
請求項3に記載の食品在庫管理システム100において、
前記携帯端末20の通信手段24は、前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを前記在庫管理データベース15に送信し、
前記在庫管理データベース15は、前記通信手段14で受信した前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータに基づき、在庫データを更新することを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記在庫管理データベース15は、前記通信手段14で受信した前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータに基づき、在庫データを更新するので、前記在庫管理装置10と直接、または、前記在庫管理装置10とネットワークを介して確実に在庫管理データベースの在庫データを更新することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の食品在庫管理システム100において、
前記在庫管理装置10は、表示手段13を有する冷蔵庫、または、表示手段13を有するホームエネルギーマネジメントシステムに設けられている
ことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、表示手段13を有する冷蔵庫、または、表示手段13を有するホームエネルギーマネジメントシステムに設けられているので、携帯端末20に加えて、冷蔵庫、またはホームエネルギーマネジメントシステムで在庫を確認することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、前記在庫管理装置から受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段を有するので、携帯端末で、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る食品在庫管理システムの一例を示す図であり、機能ブロック図である。
【図2】同、食品在庫管理システムの動作例を示すフローチャートである。
【図3】同、携帯端末における画面遷移の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
<実施の形態>
(食品在庫管理システムの構成)
図1において、食品在庫管理システム100を示す。食品在庫管理システム100は、在庫管理装置10と携帯端末20とから少なくとも構成される。在庫管理装置10と携帯端末20とは、有線によるデータ通信、遠赤外線、Bluetooth(ブルートゥース、ブルーツース)等のデータ通信、インターネット等のネットワーク50を介したデータ通信が可能である。携帯端末20としては、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)などが使用できる。
【0020】
在庫管理装置10は、新たに購入した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段12と、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限の在庫データ等を表示する表示手段13と、在庫データ等を送受信する通信手段14と、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を管理する在庫管理データベース15と、入力手段12、表示手段13、通信手段14、在庫管理データベース15の各種動作を制御する制御手段11等を有する。前記在庫管理装置10は、表示手段13を有する冷蔵庫、または、表示手段13を有するホームエネルギーマネジメントシステムに設けられている。ホームエネルギーマネジメントシステムは、家庭におけるエネルギー消費状態等(電力消費、省エネ、発電状況等)を監視し、管理するシステムであり、住宅内のエネルギー消費機器をネットワークで接続し、各種機器の稼動状況やエネルギー消費状況の監視、遠隔操作や自動制御などを可能にする。
【0021】
携帯端末20は、新たに購入した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限等を入力する入力手段22と、ネットワーク50を介して、前記在庫管理装置10にアクセスし、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを受信する通信手段24と、前記受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段23と、入力手段22、表示手段23、通信手段24、記憶手段25の各種動作を制御する制御手段21等を有する。入力手段22は、新たに購入される、または、新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力に使用される。
【0022】
入力手段12は、キーボードやバーコードリーダであり、例えば、冷蔵庫の在庫の出し入れ時に使用者が入力するためのものである。例えば、入力手段12が、食品を庫内に入れるとき、又は出すときに、この食品に貼り付けられたバーコードを読み取ると、制御手段11が、在庫管理データベースを更新する。また、携帯端末20の入力手段22は、購入食品に貼り付けられたバーコードを読み取るバーコードリーダやタッチパネル方式のキーボードを有する。使用者が購入した食品のバーコードを読み取ると、制御手段21が、記憶手段に在庫データを記憶する。
【0023】
入力手段は在庫管理装置10と携帯端末20の両方に設けてあるが、新たに購入した購入食品の在庫データについては、在庫管理装置10と携帯端末20のいずれかの入力手段のみを用いて入力し、重複するデータが発生しないようにする。例えば、在庫管理装置10と携帯端末20とが、通信手段14,24を用いて、所定時間毎に新たな購入食品の在庫データが入力されたか否かを確認する。そして、携帯端末20で新たな購入食品の在庫データが入力された場合は、在庫管理装置10では、携帯端末20からの追加されるべき在庫データの更新が行われるまで、新たな購入食品の在庫データの入力を受け付けないように制御手段11が入力手段12を制御する。
【0024】
(在庫管理装置10と携帯端末20との動作例)
次に、図2、図3を参照して、在庫管理装置10と携帯端末20との動作例を説明する。
【0025】
使用者は、携帯端末20を操作し、ネットワーク50を介して、冷蔵庫内の食品の在庫データを在庫管理装置10に要求する(ステップS1、図3(a))。
【0026】
制御手段21が消費期限の近い順にソートし、前記表示手段23は、ソートされた購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する(ステップS2、図3(b))。なお、賞味期限または消費期限の近い順にソートは、在庫管理装置10の制御部11で行ってもよい。
【0027】
使用者は、新たに購入された購入食品の品目、数量、消費期限を入力手段22を用いて携帯端末20に入力する(ステップS4)。例えば、在庫品目、数量、消費期限を表示した画面の新規入力ボタンを押下すると(ステップS3、図3(b))、入力画面に遷移する(図3(c))。そして、入力手段22により、新たに購入された購入食品の品目、数量、消費期限を入力する。ここで、消費期限は残日数を表示しているが、日付を表示するようにしてもよい。携帯端末20は、食品に付けられているバーコード、QRコードのデータをカメラから読み込み、または、ICチップのデータを読み取る機能を有している。
【0028】
使用者は、新たに購入された購入食品の品目、数量、消費期限を入力するが終わると、在庫管理装置10の在庫管理データベースを更新するかを決定する(ステップS5、図3(c))。
【0029】
更新ボタンが押下されると、前記携帯端末20の通信手段24は、ネットワークを介して、前記新たに購入された購入食品の品目、数量、消費期限に関するデータを前記在庫管理データベース15に送信し、前記在庫管理データベース15は、前記通信手段14で受信した前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータに基づき、ネットワーク50を介して在庫データを更新する(ステップS6)。ここで、ネットワーク50を介してデータの更新をしないときに終了ボタンが押下された場合には、購入食品のデータを記憶手段25に記憶しておき、家に帰ってから、遠赤外線通信などを利用して、在庫管理データベース15を更新する。
【0030】
本実施の形態によれば、前記在庫管理装置10から受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段23を携帯端末20が有するので、携帯端末20で、前記在庫管理装置10で管理されている前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を確認することができる。
【0031】
また、賞味期限または消費期限の近い順にソートした、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を携帯端末20の表示装置23が表示するので、携帯端末20で、賞味期限または消費期限の近い順に、前記在庫管理装置10で管理されている購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を確認することができる。
【0032】
また、新たに購入される、または、新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力するので、在庫管理装置から入力する手間を省くことができる。携帯端末を使用することにより、買い物をしながら、または、支払い後に入力することができる。
【0033】
また、前記在庫管理データベース15は、前記通信手段14で受信した前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータに基づき、在庫データを更新するので、前記在庫管理装置10と直接、または、前記在庫管理装置10とネットワークを介して確実に在庫管理データベースの在庫データを更新することができる。
【0034】
また、表示手段13を有する冷蔵庫、または、表示手段13を有するホームエネルギーマネジメントシステムに設けられているので、携帯端末20に加えて、冷蔵庫、またはホームエネルギーマネジメントシステムで在庫を確認することができる。
【0035】
(変形例)
上記実施の形態においては、在庫データを単に携帯端末20の表示手段23に表示等させただけであるが、本変形例では、献立支援機能により、不足する食品を表示手段23に表示させるようにしてもよい。なお、変形例においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0036】
この場合、図1の制御手段21は、記憶手段25に予め記憶されている献立情報データを取り出して、献立の一覧を表示手段23に表示する。そして、使用者が選択した献立に使用する食品の量と、在庫管理装置10から取得した在庫データを比較する。そして、不足している食品を抽出し、表示手段23に表示する。不足している食品が無ければ、その旨を表示手段23に表示し、不足している食品があれば、その食品の品目及び量を表示する。尚、献立の人数は予め登録されている家族の人数を使用するので、お客等の訪問等により人数が変動したとき以外は、入力操作は不要である。
【0037】
このように本変形例では、不足する食品がすぐにわかり使用者の利便性が向上する。
【0038】
また、賞味期限が迫っている食品を使用する献立支援機能も備えていてもよい。例えば、制御手段21は、在庫管理装置10から取得した在庫データを記憶手段25から読み出して表示手段23に賞味期限または消費期限の近い順に在庫の食品を表示する。使用者が、入力手段22から使用する食品を選ぶと、記憶手段25に記憶された献立情報データからこの食品を使用する献立情報を取り出して、献立の一覧を表示手段23に表示する。これにより、食品を無駄にすることがなく有効に利用することができ、献立を決めるのが容易になる。
【符号の説明】
【0039】
10 在庫管理装置
11 制御手段
12 入力手段
13 表示手段
14 通信手段
15 在庫管理データベース
20 携帯端末
21 制御手段
22 入力手段
23 表示手段
24 通信手段
25 記憶手段
50 ネットワーク
100 食品在庫管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段と、
前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を管理する在庫管理データベースと、
データを送受信する通信手段と、
を有する在庫管理装置と、
ネットワークを介して、前記在庫管理装置にアクセスし、前記購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを受信する通信手段と、
前記受信した購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する表示手段と、
を有する携帯端末と、
を備えることを特徴とする食品在庫管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の食品在庫管理システムにおいて、
前記表示手段は、賞味期限または消費期限の近い順にソートした、購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を表示する
ことを特徴とする食品在庫管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の食品在庫管理システムにおいて、
前記携帯端末は、新たに購入される、または、新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限を入力する入力手段を更に有する
ことを特徴とする食品在庫管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の食品在庫管理システムにおいて、
前記携帯端末の通信手段は、前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータを前記在庫管理データベースに送信し、
前記在庫管理データベースは、前記通信手段で受信した前記新たに購入された購入食品の品目、数量、賞味期限または消費期限に関するデータに基づき、在庫データを更新する
ことを特徴とする食品在庫管理システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の食品在庫管理システムにおいて、
前記在庫管理装置は、表示手段を有する冷蔵庫、または、表示手段を有するホームエネルギーマネジメントシステムに設けられている
ことを特徴とする食品在庫管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−37503(P2013−37503A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172478(P2011−172478)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.QRコード
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)
【Fターム(参考)】