食品組成物及びその製造方法
【課題】コラーゲンの体内合成効率を促進する機能を有する、コラーゲン含有の食品組成物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】オリーブの生の葉を蒸し、蒸した葉を揉捻し、揉捻した葉を乾燥させ、乾燥させた葉を粉末状に加工し、さらに、粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する。混合する際には、必要に応じて、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する。これにより、粉末状の食品組成物が製造される。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。
【解決手段】オリーブの生の葉を蒸し、蒸した葉を揉捻し、揉捻した葉を乾燥させ、乾燥させた葉を粉末状に加工し、さらに、粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する。混合する際には、必要に応じて、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する。これにより、粉末状の食品組成物が製造される。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はコラーゲンを含有する食品組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
老化には様々な原因があるといわれているが、その１つにコラーゲンの新陳代謝（合成と分解のバランス）の衰えがある。通常、体内のコラーゲンは新陳代謝が活発で、一定の時期が来ると新しいコラーゲンが作られて、古いものは無くなり常に新鮮さが保たれている。しかしながら、年齢を重ねるにつれて、新しいコラーゲンが作られ難くなり、そのために古いコラーゲンが体内に残ってしまう。
【０００３】
古いコラーゲンは新鮮なものに比べて繊維が硬く、弾力性がなく、保水能力もほとんどない。そのため、シミ・シワといった肌の不具合だけでなく、関節痛・骨粗鬆症・白髪・抜け毛などの症状が出てくる。これらの症状を抑制するためには、コラーゲンを摂取することが重要である。そこで、近年においては、コラーゲンを体内に補給することを目的として、粉末状やタブレット状のコラーゲンが所謂サプリメント（栄養補助食品）として提供されている。
【０００４】
このようなコラーゲンの摂取は、高血圧の防止や骨粗鬆症の軽減、関節炎の治癒などに効果がある。また、皮膚の若返りを図り、肌の保湿性が高まるなどの美容効果も報告されている。さらに、コラーゲンは、角質層の水分補給や維持に役割を果たすと共に、皮膚の抹消毛細血管を拡大し、血行を促進する働きがあり皮膚細胞の活性化や代謝促進など、皮膚全体にも重要な役割を果たしている。
【０００５】
また、表皮の下にある真皮の約７０％がコラーゲンで、これが栄養となる為、抜毛や枝毛がなくなり、髪の艶が増す。同様に真皮中のコラーゲンの退化や不足でできるシワがなくなる。さらに、目に対しては、水晶体の中のコラーゲンが改善されて白内障を予防したり、角膜を形成している繊維が本来あるべき状態に規則正しく層状をつくるので、視力が回復するなど優れた効果がある。
【０００６】
しかしながら、コラーゲンは上述したような優れた美容・健康効果を備えてはいるものの、摂取したコラーゲンがそのまま体内のコラーゲンになるわけではない。すなわち、コラーゲンは体内で一度分解されて、それを材料として再び合成されて体内のコラーゲンとなる。この合成能力は、年齢とともに徐々に衰えていくことが一般的に知られている。
【０００７】
したがって、従来のようにコラーゲンだけを単純に摂取する方法では、摂取者の年齢や健康状態等によっては、体内でのコラーゲン合成が効率よく行われない。そのため、従来のコラーゲンの摂取方法には、体内におけるコラーゲンの合成効率の観点から問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
そこで、上述した背景に鑑み、本発明の目的は、コラーゲンの体内合成効率を促進する機能を有するコラーゲン含有の食品組成物及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
このような目的は、下記（１）〜（８）記載の本発明により達成される。
【００１０】
（１） オリーブの葉を加工して成る茶葉と、コラーゲンと、を含むことを特徴とする食品組成物。
【００１１】
（２） さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を含むことを特徴とする上記（１）記載の食品組成物。
【００１２】
（３） 粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態を有していることを特徴とする上記（１）又は（２）記載の食品組成物。
【００１３】
（４） 上記（１）記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【００１４】
（５） 上記（１）記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの生の葉を蒸す工程と、
蒸した葉を揉捻する工程と、
揉捻した葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【００１５】
（６） さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する工程を含むことを特徴とする上記（４）又は（５）記載の食品組成物の製造方法。
【００１６】
（７） さらに、前記粉末状コラーゲンと前記粉末状オリーブ葉とを含む粉末状混合物を、顆粒状に加工する工程を含むことを特徴とする上記（４）乃至（６）の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【００１７】
（８） さらに、前記粉末状混合物または前記顆粒状混合物を打錠成型する工程を含むことを特徴とする上記（４）乃至（７）の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【発明の効果】
【００１８】
上述した本発明の食品組成物によれば、コラーゲンは、オリーブの葉を原材料とする茶葉と混合されるようになっている。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。また、コラーゲン単体で摂取する場合、及びコラーゲンとビタミンＣとの組合せで摂取する場合と比較して、より効率的に体内でコラーゲンが生成されることが本願発明者の実験により明らかになっている。
また、オレウロペイン自体には、血糖値降下作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗酸化作用、血管拡張による降圧作用などの薬理作用があることが確認されている。
したがって、本発明の食品組成物によれば、コラーゲン及びオレウロペインのそれぞれによる美容・健康効果が期待できることに加えて、オレウロペインとコラーゲンとの相乗効果（コラーゲンの合成促進効果）も期待される。そのため、本発明によれば、従来よりも優れたコラーゲン補給用の食品組成物（健康加工食品）を提供することが可能になる。
【００１９】
また、本発明に係る食品組成物は、粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態で提供されるようになっている。このような形態に加工することにより、お茶として手軽に飲用することができることは勿論のこと、たとえば各種料理や菓子類に適量加えることにより、日々の生活の中で継続的に本発明の食品組成物を摂ることができる。
【００２０】
なお、オリーブの葉からオレウロペインを抽出し、当該抽出物とコラーゲンを混合することによっても、本発明に係る食品組成物と同様の効果を有するものを製造することは勿論可能ではある。しかしながら、オリーブの葉にオレウロペインが豊富に含まれている事実に鑑みれば、そのような煩雑な抽出工程を行わないでも、コラーゲン合成促進効果に優れた食品組成物を製造することは可能である。したがって、本発明は、そのような煩雑なオレウロペイン抽出工程を行わないので、優れた食品組成物を極めて安価に提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２１】
以下、本発明に係る食品組成物及びその製造方法の一例について説明する。
【００２２】
本発明に係る食品組成物を製造するにあたっては、まず、水洗いしたオリーブの生の葉に蒸気を当てて、殺菌しながら蒸し上げる。これにより、生の葉に特有の青臭さや苦味が取り除かれる。次に、蒸し上げた葉を揉捻する（揉みこむ）。この工程を経て、葉の内部の水分が表面に出て、全体の水分が均一になる。続いて、葉に温風を当てて、保存に適した水分量になるまで葉を乾燥させる。最後に、乾燥工程を経て得られた茶葉（オリーブ茶）を粉末状に加工する。
なお、上述した茶葉の製造工程は一例であって、本発明で用いる茶葉の製造方法を限定する趣旨ではない。本発明で用いる茶葉には、たとえば蒸熱，粗揉，揉捻，中揉，精揉，乾燥などの周知の工程の一又は二以上を経て製造されるもののすべてが含まれる。
【００２３】
続いて、周知の方法により製造された粉末状の食用コラーゲンを用意する。この場合、コラーゲンの種類は、海洋性コラーゲン，動物性コラーゲン，植物性コラーゲンのいずれであってもよい。コラーゲンの原材料は特に限定されないが、その例としては豚皮や魚などが挙げられる。なお、本発明で用いるコラーゲンには、コラーゲンペプチドも含まれる。
【００２４】
次に、用意した粉末状コラーゲンと粉末状茶葉とを混合する。この際、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，Ｎ−アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンの１種または２種以上を添加してもよい。このような成分を添加することにより、製造される食品組成物の機能を高めることができる。
【００２５】
以上の工程を経て、粉末状の食品組成物が製造される。
なお、本発明において、製造すべき食品組成物の形態は粉末状に限られるものではなく、顆粒状であってもよい。或いは、コラーゲンと茶葉を含む粉末状混合物または顆粒状混合物を打錠成型することによって、錠剤状（タブレット状）に加工されてもよい。
【００２６】
このようにして製造された食品組成物によれば、コラーゲンは、オリーブの葉を原材料とする茶葉と混合されるようになっている。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。また、コラーゲン単体で摂取する場合、及びコラーゲンとビタミンＣとの組合せで摂取する場合と比較して、より効率的に体内でコラーゲンが生成されることが発明者の実験により明らかになっている。
【００２７】
また、オレウロペイン自体には、血糖値降下作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗酸化作用、血管拡張による降圧作用などの薬理作用があることが確認されている。
【００２８】
したがって、本発明の食品組成物によれば、コラーゲン及びオレウロペインのそれぞれによる美容・健康効果が期待できることに加えて、オレウロペインとコラーゲンとの相乗効果（コラーゲンの合成促進効果）も期待される。そのため、本発明によれば、従来よりも優れたコラーゲン補給用の食品組成物（健康加工食品）を提供することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明は、コラーゲンの体内合成効率を促進する機能を有するコラーゲン含有の食品組成物及びその製造方法を提供するのに好適に用いられる。
【技術分野】
【０００１】
本発明はコラーゲンを含有する食品組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
老化には様々な原因があるといわれているが、その１つにコラーゲンの新陳代謝（合成と分解のバランス）の衰えがある。通常、体内のコラーゲンは新陳代謝が活発で、一定の時期が来ると新しいコラーゲンが作られて、古いものは無くなり常に新鮮さが保たれている。しかしながら、年齢を重ねるにつれて、新しいコラーゲンが作られ難くなり、そのために古いコラーゲンが体内に残ってしまう。
【０００３】
古いコラーゲンは新鮮なものに比べて繊維が硬く、弾力性がなく、保水能力もほとんどない。そのため、シミ・シワといった肌の不具合だけでなく、関節痛・骨粗鬆症・白髪・抜け毛などの症状が出てくる。これらの症状を抑制するためには、コラーゲンを摂取することが重要である。そこで、近年においては、コラーゲンを体内に補給することを目的として、粉末状やタブレット状のコラーゲンが所謂サプリメント（栄養補助食品）として提供されている。
【０００４】
このようなコラーゲンの摂取は、高血圧の防止や骨粗鬆症の軽減、関節炎の治癒などに効果がある。また、皮膚の若返りを図り、肌の保湿性が高まるなどの美容効果も報告されている。さらに、コラーゲンは、角質層の水分補給や維持に役割を果たすと共に、皮膚の抹消毛細血管を拡大し、血行を促進する働きがあり皮膚細胞の活性化や代謝促進など、皮膚全体にも重要な役割を果たしている。
【０００５】
また、表皮の下にある真皮の約７０％がコラーゲンで、これが栄養となる為、抜毛や枝毛がなくなり、髪の艶が増す。同様に真皮中のコラーゲンの退化や不足でできるシワがなくなる。さらに、目に対しては、水晶体の中のコラーゲンが改善されて白内障を予防したり、角膜を形成している繊維が本来あるべき状態に規則正しく層状をつくるので、視力が回復するなど優れた効果がある。
【０００６】
しかしながら、コラーゲンは上述したような優れた美容・健康効果を備えてはいるものの、摂取したコラーゲンがそのまま体内のコラーゲンになるわけではない。すなわち、コラーゲンは体内で一度分解されて、それを材料として再び合成されて体内のコラーゲンとなる。この合成能力は、年齢とともに徐々に衰えていくことが一般的に知られている。
【０００７】
したがって、従来のようにコラーゲンだけを単純に摂取する方法では、摂取者の年齢や健康状態等によっては、体内でのコラーゲン合成が効率よく行われない。そのため、従来のコラーゲンの摂取方法には、体内におけるコラーゲンの合成効率の観点から問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
そこで、上述した背景に鑑み、本発明の目的は、コラーゲンの体内合成効率を促進する機能を有するコラーゲン含有の食品組成物及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
このような目的は、下記（１）〜（８）記載の本発明により達成される。
【００１０】
（１） オリーブの葉を加工して成る茶葉と、コラーゲンと、を含むことを特徴とする食品組成物。
【００１１】
（２） さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を含むことを特徴とする上記（１）記載の食品組成物。
【００１２】
（３） 粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態を有していることを特徴とする上記（１）又は（２）記載の食品組成物。
【００１３】
（４） 上記（１）記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【００１４】
（５） 上記（１）記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの生の葉を蒸す工程と、
蒸した葉を揉捻する工程と、
揉捻した葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【００１５】
（６） さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する工程を含むことを特徴とする上記（４）又は（５）記載の食品組成物の製造方法。
【００１６】
（７） さらに、前記粉末状コラーゲンと前記粉末状オリーブ葉とを含む粉末状混合物を、顆粒状に加工する工程を含むことを特徴とする上記（４）乃至（６）の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【００１７】
（８） さらに、前記粉末状混合物または前記顆粒状混合物を打錠成型する工程を含むことを特徴とする上記（４）乃至（７）の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【発明の効果】
【００１８】
上述した本発明の食品組成物によれば、コラーゲンは、オリーブの葉を原材料とする茶葉と混合されるようになっている。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。また、コラーゲン単体で摂取する場合、及びコラーゲンとビタミンＣとの組合せで摂取する場合と比較して、より効率的に体内でコラーゲンが生成されることが本願発明者の実験により明らかになっている。
また、オレウロペイン自体には、血糖値降下作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗酸化作用、血管拡張による降圧作用などの薬理作用があることが確認されている。
したがって、本発明の食品組成物によれば、コラーゲン及びオレウロペインのそれぞれによる美容・健康効果が期待できることに加えて、オレウロペインとコラーゲンとの相乗効果（コラーゲンの合成促進効果）も期待される。そのため、本発明によれば、従来よりも優れたコラーゲン補給用の食品組成物（健康加工食品）を提供することが可能になる。
【００１９】
また、本発明に係る食品組成物は、粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態で提供されるようになっている。このような形態に加工することにより、お茶として手軽に飲用することができることは勿論のこと、たとえば各種料理や菓子類に適量加えることにより、日々の生活の中で継続的に本発明の食品組成物を摂ることができる。
【００２０】
なお、オリーブの葉からオレウロペインを抽出し、当該抽出物とコラーゲンを混合することによっても、本発明に係る食品組成物と同様の効果を有するものを製造することは勿論可能ではある。しかしながら、オリーブの葉にオレウロペインが豊富に含まれている事実に鑑みれば、そのような煩雑な抽出工程を行わないでも、コラーゲン合成促進効果に優れた食品組成物を製造することは可能である。したがって、本発明は、そのような煩雑なオレウロペイン抽出工程を行わないので、優れた食品組成物を極めて安価に提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２１】
以下、本発明に係る食品組成物及びその製造方法の一例について説明する。
【００２２】
本発明に係る食品組成物を製造するにあたっては、まず、水洗いしたオリーブの生の葉に蒸気を当てて、殺菌しながら蒸し上げる。これにより、生の葉に特有の青臭さや苦味が取り除かれる。次に、蒸し上げた葉を揉捻する（揉みこむ）。この工程を経て、葉の内部の水分が表面に出て、全体の水分が均一になる。続いて、葉に温風を当てて、保存に適した水分量になるまで葉を乾燥させる。最後に、乾燥工程を経て得られた茶葉（オリーブ茶）を粉末状に加工する。
なお、上述した茶葉の製造工程は一例であって、本発明で用いる茶葉の製造方法を限定する趣旨ではない。本発明で用いる茶葉には、たとえば蒸熱，粗揉，揉捻，中揉，精揉，乾燥などの周知の工程の一又は二以上を経て製造されるもののすべてが含まれる。
【００２３】
続いて、周知の方法により製造された粉末状の食用コラーゲンを用意する。この場合、コラーゲンの種類は、海洋性コラーゲン，動物性コラーゲン，植物性コラーゲンのいずれであってもよい。コラーゲンの原材料は特に限定されないが、その例としては豚皮や魚などが挙げられる。なお、本発明で用いるコラーゲンには、コラーゲンペプチドも含まれる。
【００２４】
次に、用意した粉末状コラーゲンと粉末状茶葉とを混合する。この際、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，Ｎ−アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンの１種または２種以上を添加してもよい。このような成分を添加することにより、製造される食品組成物の機能を高めることができる。
【００２５】
以上の工程を経て、粉末状の食品組成物が製造される。
なお、本発明において、製造すべき食品組成物の形態は粉末状に限られるものではなく、顆粒状であってもよい。或いは、コラーゲンと茶葉を含む粉末状混合物または顆粒状混合物を打錠成型することによって、錠剤状（タブレット状）に加工されてもよい。
【００２６】
このようにして製造された食品組成物によれば、コラーゲンは、オリーブの葉を原材料とする茶葉と混合されるようになっている。オリーブの葉には、ポリフェノールの一種である「オレウロペイン」が豊富に含まれてる。このオレウロペインは体内でのコラーゲンの合成を促進する効果があるため、コラーゲンとオレウロペインとを同時に摂取することにより、摂取者の年齢にかかわらず良好にコラーゲンを生成させることが可能になる。また、コラーゲン単体で摂取する場合、及びコラーゲンとビタミンＣとの組合せで摂取する場合と比較して、より効率的に体内でコラーゲンが生成されることが発明者の実験により明らかになっている。
【００２７】
また、オレウロペイン自体には、血糖値降下作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗酸化作用、血管拡張による降圧作用などの薬理作用があることが確認されている。
【００２８】
したがって、本発明の食品組成物によれば、コラーゲン及びオレウロペインのそれぞれによる美容・健康効果が期待できることに加えて、オレウロペインとコラーゲンとの相乗効果（コラーゲンの合成促進効果）も期待される。そのため、本発明によれば、従来よりも優れたコラーゲン補給用の食品組成物（健康加工食品）を提供することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明は、コラーゲンの体内合成効率を促進する機能を有するコラーゲン含有の食品組成物及びその製造方法を提供するのに好適に用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
オリーブの葉を加工して成る茶葉と、コラーゲンと、を含むことを特徴とする食品組成物。
【請求項２】
さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を含むことを特徴とする請求項１記載の食品組成物。
【請求項３】
粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態を有していることを特徴とする請求項１又は２記載の食品組成物。
【請求項４】
請求項１記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【請求項５】
請求項１記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの生の葉を蒸す工程と、
蒸した葉を揉捻する工程と、
揉捻した葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【請求項６】
さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する工程を含むことを特徴とする請求項４又は５記載の食品組成物の製造方法。
【請求項７】
さらに、前記粉末状コラーゲンと前記粉末状オリーブ葉とを含む粉末状混合物を、顆粒状に加工する工程を含むことを特徴とする請求項４乃至６の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【請求項８】
さらに、前記粉末状混合物または前記顆粒状混合物を打錠成型する工程を含むことを特徴とする請求項４乃至７の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【請求項１】
オリーブの葉を加工して成る茶葉と、コラーゲンと、を含むことを特徴とする食品組成物。
【請求項２】
さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を含むことを特徴とする請求項１記載の食品組成物。
【請求項３】
粉末状，顆粒状，及び錠剤状のいずれかの形態を有していることを特徴とする請求項１又は２記載の食品組成物。
【請求項４】
請求項１記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【請求項５】
請求項１記載の食品組成物の製造方法であって、
オリーブの生の葉を蒸す工程と、
蒸した葉を揉捻する工程と、
揉捻した葉を乾燥させる工程と、
乾燥させた葉を粉末状に加工する工程と、
粉末状コラーゲンと粉末状オリーブ葉とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする食品組成物の製造方法。
【請求項６】
さらに、ビタミンＣ，ヒアルロン酸，コエンザイムＱ１０，Ｌ−カルニチン，コンドロイチン，アセチルグルコサミン，エラスチン，及びアスタキチンサンから選ばれた少なくとも１種を添加する工程を含むことを特徴とする請求項４又は５記載の食品組成物の製造方法。
【請求項７】
さらに、前記粉末状コラーゲンと前記粉末状オリーブ葉とを含む粉末状混合物を、顆粒状に加工する工程を含むことを特徴とする請求項４乃至６の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【請求項８】
さらに、前記粉末状混合物または前記顆粒状混合物を打錠成型する工程を含むことを特徴とする請求項４乃至７の何れかに記載の食品組成物の製造方法。
【公開番号】特開２００６−１９１８４５（Ｐ２００６−１９１８４５Ａ）
【公開日】平成１８年７月２７日（２００６．７．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−６０５０（Ｐ２００５−６０５０）
【出願日】平成１７年１月１３日（２００５．１．１３）
【出願人】（５０３０４７１２４）株式会社華舞 (8)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年７月２７日（２００６．７．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１月１３日（２００５．１．１３）
【出願人】（５０３０４７１２４）株式会社華舞 (8)
【Ｆターム（参考）】
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