説明

食品製造装置

【課題】容易に減圧状態とすることができ、その結果、子供が使用する場合でも確実かつ容易に操作することのできる食品製造装置を提供する。
【解決手段】食品製造装置100は、チョコレート材料Aが入れられた容器1と、収容ケース4と、減圧ポンプ3とを備える。減圧ポンプ3はベース盤2に固定され、ベース盤2の上面には収容ケース4が着脱可能に取り付けられる載置部214が設けられている。収容ケース4は、逆止弁424を有し載置部214に取り付けられるケース下枠42と、ケース下枠42に着脱可能なケース上枠44とを備える。ケース下枠42に設置された容器1は、ケース下枠42にケース上枠44が取り付けられることにより密閉状態に被覆され、減圧ポンプ3にはベース盤2の下側で引き回された吸引管31が連結され、減圧ポンプ3と収容ケース4とは、収容ケース4が載置部214に取り付けられた状態で吸引管31を介して連通される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭で簡単に手作りのお菓子を作ることのできる様々な調理器具が流通している。一方で、エアインチョコレートなどのエア入りのお菓子も流行している。エアインチョコレートは、チョコレートの材料を発泡させて減圧状態を保持したまま冷やして固めることによって作ることができる。
チョコレートの材料を発泡させるためには、成形型内にチョコレートを充填しておき、その成形型を減圧装置内に配置して減圧引きする必要がある。そこで、食料品や菓子などの保存に適する減圧容器として、容器に気密状態とする蓋板が設けられ、蓋板に逆止弁を介して減圧ポンプが取り付けられた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2620147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の減圧容器は、蓋板の上方に上下動するピストンを有する減圧ポンプを減圧容器に手で直接当てているので、この減圧容器を使用してエアインチョコレートを作ろうとすると、減圧容器内にチョコレート材料を充填した成形型を収容した後、減圧容器を一方の手で押さえながら他方の手でピストンを上下動させなければならない。そのため、ピストンを上下動させて吸引する際に減圧容器ががたつき易く、その操作がしにくいという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、容易に減圧状態とすることができ、その結果、子供が使用する場合でも確実かつ容易に操作することのできる食品製造装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、
食材を入れるための容器を着脱可能に収容する収容ケースと、
前記収容ケース内を減圧するための減圧ポンプと、を備え、
前記収容ケース内を前記減圧ポンプによって減圧する際に空気の逆流を防止し減圧後にはその減圧状態を維持するための逆止弁が前記収容ケースに設けられた食品製造装置において、
前記減圧ポンプはベース盤に固定され、
前記ベース盤の上面には、前記収容ケースが着脱可能に取り付けられる載置部が設けられ、
前記収容ケースは、前記逆止弁を有し前記載置部に取り付けられるケース下枠と、前記ケース下枠に着脱可能に取り付けられるケース上枠と、を備え、
前記ケース下枠には前記容器が設置可能となっており、該ケース下枠に設置された前記容器は、前記ケース下枠に前記ケース上枠が取り付けられることによって、密閉状態に被覆され、
前記減圧ポンプには前記ベース盤の下側で引き回された吸引管が連結され、前記減圧ポンプと前記収容ケースとは、該収容ケースが前記載置部に取り付けられた状態で、前記吸引管を介して連通されることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の食品製造装置において、
前記ケース下枠の下端部外周は円形に形成され、前記ケース下枠の下端部外周には外向き突起部が形成され、
前記載置部には、前記ケース下枠の前記下端部が上方から挿入可能に構成され且つ挿入状態で前記ケース下枠の回動を許容する嵌合部と、前記載置部に形成され前記ケース下枠の所定の回動位置で前記外向き突起部が下側に潜り込んで該外向き突起部を係止する係止部と、が形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の食品製造装置において、
前記ケース上枠の下端部外周は円形に形成され、前記ケース上枠の下端部には外向き突起部が形成され、
前記ケース下枠には、前記ケース上枠の前記下端部が上方から挿入可能に構成され挿入状態で前記ケース上枠の回動を許容する嵌合部と、前記ケース下枠に形成され前記ケース上枠の所定の回動位置で前記外向き突起部が下側に潜り込んで該外向き突起部を係止する係止部と、が形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食品製造装置において、
前記ケース下枠及び前記ケース上枠内に収容可能で、前記ケース下枠に着脱可能に載置される保持部を備え、前記容器は保持部を介して前記ケース下枠に載置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、載置部にケース下枠を設置し、ケース下枠に容器を設置し、ケース上枠でケース下枠を密閉状態に被覆した後、収容ケースが吸引管に対して確実に接続し固定され、吸引管を介して収容ケースと連通された減圧ポンプを使用して、収容ケース内の気体を吸引するので、従来のように吸引中に容器(収容ケース)を手で押さえて固定する必要もなく、また、減圧ポンプはベース盤に固定されているため操作時に装置全体ががたつくこともなく、容易に減圧状態とすることができる。その結果、例えば子供が使用する場合でも確実かつ容易に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る食品製造装置の外観を示した斜視図である。
【図2】食品製造装置の分解斜視図である。
【図3】減圧ポンプの設置構造を示した食品製造装置の側面図であり、レバーを押下する前の状態である。
【図4】減圧ポンプの設置構造を示した食品製造装置の側面図であり、レバーを押下した後の状態である。
【図5】ベース盤及び収容ケースを分解した側断面図である。
【図6】ベース盤及び載置部の外観斜視図である。
【図7】ケース下枠を下側から見た際の外観斜視図である。
【図8】ケース下枠の平面図である。
【図9】ケース下枠の内側に保持部を配置した状態の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る食品製造装置の外観を示した斜視図、図2は食品製造装置の分解斜視図である。
本実施形態では、エアインチョコレートを製造する場合を例に挙げて説明する。
食品製造装置100は、チョコレート材料Aが充填される容器1と、ベース盤2と、ベース盤2上に設けられて、内部に容器1を収容するとともに密閉状態に保持する収容ケース4と、ベース盤2に取り付けられて収容ケース4の内部に連通して収容ケース4内の気体を吸引する減圧ポンプ3と、を備えている。
【0012】
図3及び図4は、減圧ポンプの設置構造を示した食品製造装置の側面図である。
ベース盤2は、左右に長尺な長円板状をなし、ベース盤2の右端部の上面には減圧ポンプ3が設けられている。
減圧ポンプ3は、シリンダ32と、シリンダ32内を往復移動するピストン33とを備えている。シリンダ32は、ピストン33の往復移動によって収容ケース4内の気体を吸引してシリンダ32の外部へ気体を排出する吸引管31に連結されている。吸引管31はベース盤2の内部に配されており、左端部がベース盤2の上面まで延出して収容ケース4内に連通し、右端部はシリンダ32に連結されている。
また、減圧ポンプ3は、ピストン33に連結してピストン33を往復移動させるレバー34を備えている。レバー34は、シリンダ32及びピストン33が収容されるカバー35に軸支されている。
シリンダ32の上端部には、ピストン33のロッドが突出しており、ピストン33のロッドの上端部にピン36が設けられている。ピン36は、レバー34の左端部に形成された長穴341内に挿入されて、レバー34が回動されることによってピン36が長孔341内で移動可能となっている。
【0013】
カバー35は、前後に嵌め合わせ可能な二つの箱体351,352によって構成されている。箱体351,352の右側面からレバー34の一部が外方に突出している。箱体351,352とレバー34とは、レバー34の略中央部が、2つの箱体351,352の嵌め合わせ面に向けて軸37が差し込まれることによって取り付けられ、軸37を中心軸としてレバー34の両端部が上下に回動自在となっている。
また、レバー34の軸37より左側の位置と、箱体351の内壁面との間には、引きバネ38が取り付けられている。したがって、図3の状態から中心軸の軸37を中心としてレバー34の右端部を下方に押し下げることで、図4に示すように、引きバネ38が引き上げられてレバー34の左端部が上方に押し上げられるとともにピストン33が上方向に移動するようになっている。
【0014】
図5は、ベース盤及び収容ケースを分解した側断面図、図6は、ベース盤及び載置部の外観斜視図である。
ベース盤2の上面には下方に向けて窪む凹部21が形成されている。凹部21は、平面視環状の凹部(環状凹部)(嵌合部)211と、環状凹部211の外側に連接された平面視弧状の凹部(弧状凹部)212とからなる。弧状凹部212は、等間隔に4つ形成されている。また、ベース盤2の上壁における環状凹部211の縁の下方には食いきり213が存在している。ベース盤2の上壁における食いきり213に対応する部分は係止部22を構成している。
また、環状凹部211に囲繞される部分は、収容ケース4の載置部214を構成している。載置部214の上面はベース盤2の上面よりも一段高くなっている。載置部214の中央には漏斗状の気体流通口215が形成されている。気体流通口215の内壁には内向きフランジ216が形成され、このフランジ216にはシール材217が取り付けられている。また、気体流通口215の外周には雄ねじが形成され、この雄ねじには、吸引管31の一端に付設された袋ナット311の雌ねじが螺合している。
なお、気体流通口215内にはフィルタ218が取り付けられている。フィルタ218はチョコレート材料Aが吸引管31内に入り込むのを防ぐためのものである。
【0015】
収容ケース4は、載置部214に着脱自在に構成されたケース下枠42と、ケース下枠42の内側に配置されて容器1を保持する保持部43と、ケース下枠42の上方に設けられて保持部43及び容器1を覆い密閉状態とするケース上枠44と、を備えている。
【0016】
図7は、ケース下枠を下側から見た際の外観斜視図、図8は、ケース下枠の平面図、図9は、ケース下枠の内側に保持部を配置した状態の外観斜視図である。
図7に示すように、ケース下枠42は円筒状をなしている。ケース下枠42の下端部426の外周面には、外向きに突出する平面視弧状の突起部429が等間隔に4つ形成されている。ケース下枠42は、4つの突起部429をベース盤2の弧状凹部212に合致させつつ、ケース下枠42の下端部426を環状凹部211に挿入させて、所定方向に回動させることで、突起部429がベース盤2の係止部22に係止される。これによって、ケース下枠42ひいては収容ケース4はベース盤2の載置部214に固定される。
また、ケース下枠42は、その底面42aの中央部が下方に凸となる気体流通口421を有している。気体流通口421は、載置部214の気体流通口215の内側に嵌め込まれ、シール材217に密着するようになっている。
【0017】
気体流通口421の底面は、上方に隆起しており、隆起部分には上下に貫通して吸引管31に連通する連通穴422が形成されている(図5参照)。また、気体流通口421の底面で連通穴422の周囲には2つの孔部423が形成されている。連通穴422には逆止弁424が取り付けられている。
逆止弁424は、棒状体424aの上下に弁体424b,424cが一体形成されたもので、上側の弁体424bは下側の弁体424cよりも径が小さくなっている。上側の弁体424bの周囲に2つの孔部423が配置され、下側の弁体424cは、2つの孔部423を閉塞できる大きさとなっている。
したがって、減圧吸引時には逆止弁424が下方に移動し、これによって上側の弁体424bが連通穴422に係合するとともに、下側の弁体424cが孔部423を開放する。吸引後、上側の弁体424b側の空間が負圧となるので、逆止弁424が上方に移動し、これによって下側の弁体424cは孔部423を閉塞し、上側の弁体424b側の空間の減圧状態が保持される。
【0018】
図2及び図8に示すように、ケース下枠42の上側で、気体流通口421の外側には、上方に凸となる3つの凸部425が等間隔に設けられている。これら凸部425は、保持部43の底面に形成された凹部431内に配置されるようになっている(図5参照)。
【0019】
図8及び図9に示すように、ケース下枠42の上端面42bには、下方に窪む環状の嵌合部42cが形成されている。この嵌合部42cにケース上枠44の下端部が嵌合するようになっている。
また、ケース下枠42の上端面42bには、ケース下枠42の中心側に向けて突出するとともに、嵌合部42cに延出する略L字型の凸部(係止部)427が等間隔に3つ形成されている。凸部427の下は成型の際の食いきり428となっている。ケース上枠44は、所定位置でケース上枠44の下端部をケース下枠42の嵌合部42cに挿入させて、所定方向に回動させることで、ケース上枠44の突起部44がケース下枠42の凸部427に係止される。これによって、ケース上枠44はケース下枠42に固定される(図5参照)。
【0020】
保持部43は、ケース下枠42の内側に配置され、上面にフランジ432を有する円筒状をなしている。図5に示すように、保持部43の底面には、上方に向けて窪む凹部431が形成され、ケース下枠42の底面42aに保持部43が配置された場合にケース下枠42の凸部425が保持部43の凹部431内に挿入されて固定されるようになっている。
保持部43の内側には容器1が配置される。
【0021】
容器1は、内部にチョコレート材料Aが充填されるもので、上面にフランジ11を有している。
【0022】
図5に示すように、ケース上枠44は、透明で上向きに凸となるドーム状をなしており、下端部外周面に外向きに突出する突起部441が等間隔に3つ形成されている。
また、ケース上枠44の天井面には、下方に窪む凹部444が形成されている。凹部444の底面には、上下に貫通してケース上枠44の内部に連通する連通穴442が形成されている。
凹部44には弁443が取り付けられている。弁443は、凹部44内に嵌め込まれる板状体443aと、板状体443aを貫通する棒状体443bと、棒状体443bの下端部に一体に形成された弁体443cと、を備えている。弁443は、ゴム等の弾力性のある材料から形成されており、棒状体443bを上方に引っ張ることによって弁体443cを連通穴442から抜き取り自在となっている。したがって、弁443を抜き取ることによって、ケース上枠44内に気体が入り込んで大気圧とされ、ケース上枠44をケース下枠42から容易に取り外すことができる。
【0023】
次に、上記構成をなした食品製造装置100を使用してエアインチョコレートを製造する手順について説明する。
まず、予め容器1内にチョコレート材料Aを充填しておく。
次いで、ケース下枠42の内側に保持部43を配置して、さらにケース下枠42をベース盤2の載置部214に固定する。このとき、ベース盤2の弧状凹部212に突起部429を合致させつつ、ケース下枠42の下端部426を環状凹部211に挿入させて所定方向に回動させることで、突起部429を係止部22に係止させる。
次いで、保持部43の内側に容器1を載置し、ケース上枠44をケース下枠42に取り付ける。このとき、ケース上枠44の下端面をケース下枠42の嵌合部42cに挿入させて、所定方向に回動させることで、突起部441をケース下枠42の凸部427に係止させる。
このようにして設置されたケース下枠42、保持部43、容器1及びケース上枠44は、ケース下枠42とケース上枠44で覆われた空間が密閉状態とされる。
【0024】
その後、レバー34の右端部を軸37を中心として上下に回動させることで、ピストンを上下動させる。これによって、逆止弁424が下方に吸引されて、下側弁体424cが下方に移動し、下側弁体424cによって塞がれていた孔部423が開放される。この吸引状態では、図8及び図9の矢印に示すように、ケース上枠44内の気体は、凸部425同士の間を介して、さらに孔部423を通過し、ケース上枠44内の空間が減圧ポンプ3と連通する。
そして、減圧状態となったらケース下枠42をベース盤2の載置部214から取り外す。取り外したらケース下枠42ごと冷蔵庫内で冷却することでエアインチョコレートを製造することができる。
なお、チョコレート製造後は、ケース上枠44に設けられた弁443を上方に引っ張って、ケース上枠44内を大気圧とすることによって、ケース上枠44をケース下枠42から取り外せば良い。
【0025】
以上のように本実施形態によれば、減圧ポンプ3はベース盤2に固定され、ベース盤2の上面には、収容ケース4が着脱可能に取り付けられる載置部214が設けられ、収容ケース4は、逆止弁424を有し載置部214に取り付けられるケース下枠42と、ケース下枠42に着脱可能に取り付けられるケース上枠43と、を備える。そして、ケース下枠42には容器1が設置可能となっており、該ケース下枠42に設置された容器1は、ケース下枠42にケース上枠44が取り付けられることによって、密閉状態に被覆され、減圧ポンプ3にはベース盤2の下側で引き回された吸引管31が連結され、減圧ポンプ3と収容ケース4とは、該収容ケース4が載置部214に取り付けられた状態で、吸引管31を介して連通される。このように、ベース盤2に減圧ポンプ3と収容ケース4とがそれぞれ個別に設けられていることから、収容ケース4内の気体を吸引する際に、従来のように、減圧容器に減圧ポンプが直接取り付けられている場合は、がたつきを抑えるため、減圧容器を一方の手で押さえながら他方の手で減圧ポンプを操作する必要があったが、本発明ではこのような困難な操作を行う必要もなく、載置部214にケース下枠42を設置し、ケース下枠42に容器1を設置し、ケース上枠44で密閉状態に被覆した後、収容ケース4が吸引管31に対して確実に接続し固定され、吸引管31を介して収容ケース4と連通された減圧ポンプ3を操作するだけで、容易に減圧状態とすることができる。その結果、チョコレート材料A中の空気が発泡して膨らみ、エアインチョコレートを製造することができる。また、例えば子供が使用する場合でも確実かつ容易に操作することができる。
また、減圧ポンプ3には、ベース盤2の下側で引き回された吸引管31が連結されており、これによって減圧ポンプ3と収容ケース4とが連通されるので、単純でコンパクトな構成とすることができる。
【0026】
また、ケース下枠42の下端部426の外周には外向き突起部429が形成され、載置部214には、環状凹部211と、係止部22と、が形成されているので、載置部214の環状凹部211にケース下枠42の下端部426を挿入させて所定方向に回動させることで、突起部429を係止部22に係止して固定することができ、逆方向に回動させることでケース下枠42を載置部214から容易に取り外すことができる。そのため、ケース下枠42ごと冷蔵庫等で冷却保存することができる。また、ケース下枠42を載置部214から着脱できるので、洗浄等の作業が行い易い。
また、ケース上枠44の下端部には外向き突起部441が形成され、ケース下枠42には、嵌合部42cと、凸部427と、が形成されているので、ケース下枠42の嵌合部42cにケース上枠44の下端部を挿入させて所定方向に回動させることで、突起部441を凸部427に係止して固定することができ、逆方向に回動させることでケース上枠44をケース下枠42から容易に取り外すことができる。
【0027】
さらに、ケース下枠42及びケース上枠44内に収容可能で、ケース下枠42に着脱可能に載置される保持部43を備え、容器1は保持部43を介してケース下枠42に載置されるので、特に汚れ易い保持部43をケース下枠42から取り外すことで、洗浄等の作業が行い易くなる。
【0028】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ケース下枠42と保持部43とを別体としたが、ケース下枠42と保持部43とを一体に形成して、部品点数を減らしても良い。
また、食品製造装置100は、エアインチョコレートを製造する場合に適用したが、チョコレートに限らずケーキやクッキー等、その他の菓子に適用しても良い。
さらに、減圧ポンプ3は、ピストン33にレバー34を設けて、軸37を中心軸としてレバー34を回動させることでピストン33を往復移動させる構成としたが、これに限らず、例えばピストンの上端部にハンドルを設けて、ハンドルを上下動させることでピストンを往復移動させる構成としても良い。
【符号の説明】
【0029】
1 容器
2 ベース盤
3 減圧ポンプ
4 収容ケース
22 係止部
31 吸引管
42 ケース下枠
42c 嵌合部
43 保持部
44 ケース上枠
100 食品製造装置
211 環状凹部(嵌合部)
214 載置部
424 逆止弁
426 ケース下枠の下端部
427 凸部(係止部)
429 突起部
441 突起部
A チョコレート材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材を入れるための容器を着脱可能に収容する収容ケースと、
前記収容ケース内を減圧するための減圧ポンプと、を備え、
前記収容ケース内を前記減圧ポンプによって減圧する際に空気の逆流を防止し減圧後にはその減圧状態を維持するための逆止弁が前記収容ケースに設けられた食品製造装置において、
前記減圧ポンプはベース盤に固定され、
前記ベース盤の上面には、前記収容ケースが着脱可能に取り付けられる載置部が設けられ、
前記収容ケースは、前記逆止弁を有し前記載置部に取り付けられるケース下枠と、前記ケース下枠に着脱可能に取り付けられるケース上枠と、を備え、
前記ケース下枠には前記容器が設置可能となっており、該ケース下枠に設置された前記容器は、前記ケース下枠に前記ケース上枠が取り付けられることによって、密閉状態に被覆され、
前記減圧ポンプには前記ベース盤の下側で引き回された吸引管が連結され、前記減圧ポンプと前記収容ケースとは、該収容ケースが前記載置部に取り付けられた状態で、前記吸引管を介して連通されることを特徴とする食品製造装置。
【請求項2】
前記ケース下枠の下端部外周は円形に形成され、前記ケース下枠の下端部外周には外向き突起部が形成され、
前記載置部には、前記ケース下枠の前記下端部が上方から挿入可能に構成され且つ挿入状態で前記ケース下枠の回動を許容する嵌合部と、前記載置部に形成され前記ケース下枠の所定の回動位置で前記外向き突起部が下側に潜り込んで該外向き突起部を係止する係止部と、が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の食品製造装置。
【請求項3】
前記ケース上枠の下端部外周は円形に形成され、前記ケース上枠の下端部には外向き突起部が形成され、
前記ケース下枠には、前記ケース上枠の前記下端部が上方から挿入可能に構成され挿入状態で前記ケース上枠の回動を許容する嵌合部と、前記ケース下枠に形成され前記ケース上枠の所定の回動位置で前記外向き突起部が下側に潜り込んで該外向き突起部を係止する係止部と、が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の食品製造装置。
【請求項4】
前記ケース下枠及び前記ケース上枠内に収容可能で、前記ケース下枠に着脱可能に載置される保持部を備え、前記容器は保持部を介して前記ケース下枠に載置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の食品製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−252639(P2010−252639A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103237(P2009−103237)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】