説明

食材制限案内システムおよび方法

【課題】外食の時に食べたい料理が食材制限を超えているかどうかをユーザ自身が確認する。
【解決手段】レストラン情報管理センター3は、携帯端末装置1のユーザがレストランを選択したとき、レストランの料理のメニューをメニューデータベース34から検索し、ユーザがメニューの中から料理を選択したとき、料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を料理材料データベース35から検索する。健康情報管理センター2は、ユーザの病気の状況を会員病気状況データベース25から検索し、病気の状況に対応する食材制限情報を食材制限情報データベース26から検索し、食材制限情報と食材情報とを比較して、携帯端末装置1のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して携帯端末装置1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外食の時に食べたい料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認することができる食材制限案内システムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
病気により、食材の種類または食材の食用量を制限される場合があるが、人は自身の食材制限を全て把握するのは難しい。自炊の場合、自分が作った料理に使用されている材料を把握することができ、食材制限の管理を行いやすいが、外食の場合、料理に使われている食材の確認は難しく、食材制限の管理を行いにくい。
食生活の問題が重視されるようになってきた現在、摂取したカロリーを計算するシステム、栄養バランスのよいメニューを提案するシステムなど、食生活をより健康にするためのシステムはたくさん存在する。しかし、ユーザの食材制限を考慮したシステムについては十分に普及しているとは言えない。
【0003】
従来、ユーザの食材管理のためのシステムとしては、特許文献1に開示された情報提供システムがある。特許文献1に開示された情報提供システムは、双方向情報通信ネットワークを介して相互に接続された、医療機関ネットワークサーバと、レストランサーバと、患者データ処理装置と、センターサーバとから構成される。センターサーバは、医療機関ネットワークサーバから提供される、各患者の電子カルテ情報に基づいて作成された食事制限情報を各患者の患者ID番号毎に格納し、患者ID番号毎に食事制限情報に基づいて、患者の電子カルテ情報又は食事制限情報に対応した複数のレストランにおいて提供される食事メニュー情報を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−40268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された情報提供システムによれば、ユーザの食材制限を考慮した食事メニュー情報を作成することができる。しかしながら、特許文献1に開示された情報提供システムでは、各レストランが通常提供している料理がユーザの食材制限を超えているかどうかをユーザ自身が確認することができないという問題点があった。また、食事メニュー情報を受け取るレストランにとっては、食事メニュー情報に則った調理をしなければならないので、調理人の負担が大きくなるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、外食の時に食べたい料理がユーザの食材制限を超えているかどうかをユーザ自身が確認することができる食材制限案内システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の食材制限案内システムは、レストランが提供する料理のメニューをレストラン毎に予め記憶するメニューデータベースと、各種料理に使われる食材とその用量とを料理毎に予め記憶する料理材料データベースと、携帯端末装置のユーザの病歴をユーザ毎に予め記憶する病気状況データベースと、病気で摂取が制限される食材の用量を示す食材制限情報を病気毎に予め記憶する食材制限情報データベースと、携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューを前記メニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索手段と、前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を前記料理材料データベースから検索する食材情報検索手段と、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を前記病気状況データベースから検索する病気状況検索手段と、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を前記食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索手段と、前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成手段とを備えることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の食材制限案内方法は、携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューをメニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を料理材料データベースから検索する食材情報検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を病気状況データベースから検索する病気状況検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索ステップと、前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成ステップとを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザは外食する際に食べたい料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認することができる。その結果、本発明では、ユーザの外食時の健康上の不安を解消することができ、ユーザはより健康的な外食生活を送ることができる。また、本発明では、ユーザ側で食べたい料理が食材制限を超えているかどうかを確認することができるので、レストランがユーザに応じた食事制限の料理を調理する必要がなく、レストラン側の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムの健康情報管理センターに設けられた会員病気状況データベースの例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムの健康情報管理センターに設けられた食材制限情報データベースの例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムのレストラン情報管理センターに設けられたレストランデータベースの例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムのレストラン情報管理センターに設けられたメニューデータベースの例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムのレストラン情報管理センターに設けられた料理材料データベースの例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る食材制限案内システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、食材制限案内システムは、携帯端末装置1と、健康情報管理センター2と、レストラン情報管理センター3とから構成されている。これらの携帯端末装置1と健康情報管理センター2とレストラン情報管理センター3とは、インターネット等のネットワーク4を介して接続されている。
【0012】
携帯端末装置1は、携帯電話機、PHS、PDAなどの、インターネットを利用可能な端末装置である。携帯端末装置1は、携帯端末装置全体を制御する制御部10と、ネットワーク4との通信を行う通信部11と、ユーザが情報を入力するための入力部12と、ユーザに対して情報を表示するための表示部13と、情報記憶のための記憶部14とを備えている。このような構成により、携帯端末装置1は、検索条件を入力・選択し、検索条件をレストラン情報管理センター3または健康情報管理センター2に送信する機能、および検索結果を受信し、検索結果を画面に表示する機能を実現する。
【0013】
健康情報管理センター2は、センター装置全体を制御する制御部20と、ネットワーク4との通信を行う通信部21と、携帯端末装置1のユーザの認証を行うユーザ認証部22と、携帯端末装置1のユーザの病気の状況とユーザの病気の状況に対応する食材制限情報とを検索する検索部23と、携帯端末装置1のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成する案内作成部24と、携帯端末装置1のユーザの会員IDと病歴とを予め記憶する会員病気状況データベース25と、各種病気の食材制限情報を予め記憶する食材制限情報データベース26とを備えている。
【0014】
図2は会員病気状況データベース25の例を示す図、図3は食材制限情報データベース26の例を示す図である。図2に示すように、会員病気状況データベース25には、携帯端末装置1のユーザに割り当てられた会員IDと、ユーザの病歴とが対応付けられて予め登録されている。図3に示すように、食材制限情報データベース26には、病気の病名と、その病気で摂取が制限される食材の1食あたりの最大摂取量とが対応付けられて予め登録されている。
【0015】
以上のような構成により、健康情報管理センター2は、携帯端末装置1からユーザの会員IDと料理の食材情報とを受信し、ユーザを認証し、ユーザの病気状況を検索して、ユーザの病気状況に対応する食材制限情報を検索する機能、および携帯端末装置1から受信した料理の食材情報と検索したユーザの食材制限情報とを比較し、ユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して携帯端末装置1に送信する機能を実現する。
【0016】
レストラン情報管理センター3は、センター装置全体を制御する制御部30と、ネットワーク4との通信を行う通信部31と、携帯端末装置1のユーザが鉄道の駅を選択したときに最寄りのレストランを検索し、ユーザがレストランを選択したときにレストランの料理のメニューを検索し、ユーザが料理を選択したときに料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を検索する検索部32と、各駅の最寄りのレストランを駅毎に予め記憶するレストランデータベース33と、レストランが提供する料理のメニューをレストラン毎に予め記憶するメニューデータベース34と、各種料理に使われる食材とその用量とを料理毎に予め記憶する料理材料データベース35とを備えている。
【0017】
図4はレストランデータベース33の例を示す図、図5はメニューデータベース34の例を示す図、図6は料理材料データベース35の例を示す図である。図4に示すように、レストランデータベース33には、各駅の最寄りのレストランが駅毎に予め登録されている。図5に示すように、メニューデータベース34には、各レストランが提供する料理のメニューがレストラン毎に予め登録されている。図6に示すように、料理材料データベース35には、各種料理に使われる食材とその用量とが料理毎に予め登録されている。
以上のような構成により、レストラン情報管理センター3は、携帯端末装置1から検索条件を受信し、データベースから必要な内容を検索し、検索結果を携帯端末装置1に送信する機能を実現する。
【0018】
以下、図1〜図7を参照して本実施の形態の食材制限案内システムの動作をより詳細に説明する。図7は食材制限案内システムの動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、携帯端末装置1の入力部12を操作して食材制限案内機能を起動する。携帯端末装置1の制御部10は、食材制限案内検索画面を表示部13に表示させる。食材制限案内検索画面を見たユーザは、入力部12を操作して、検索したい最寄駅名を入力する(図7ステップS1)。携帯端末装置1の制御部10は、入力された最寄駅名の情報を通信部11に渡す。通信部11は、この最寄駅名の情報をレストラン情報管理センター3に送信する(ステップS2)。
【0019】
レストラン情報管理センター3の通信部31は、携帯端末装置1から最寄駅名の情報を受信すると、最寄駅名の情報を制御部30に渡し、制御部30は、最寄駅名の情報を検索部32に渡す。検索部32は、レストランデータベース33を参照し、最寄駅名に対応するレストランを検索して(ステップS3)、レストランの検索結果を制御部30に渡し、制御部30は、レストランの検索結果を通信部31に渡す。通信部31は、このレストランの検索結果を携帯端末装置1に送信する(ステップS4)。
【0020】
携帯端末装置1の通信部11は、レストラン情報管理センター3からレストランの検索結果を受信すると、この検索結果を制御部10に渡す。携帯端末装置1の制御部10は、レストランの検索結果に含まれるレストランの一覧を表示部13に表示させる。ユーザは、表示されたレストランの一覧を見て、好みのレストランを選択する(ステップS5)。制御部10は、選択されたレストランの番号を通信部11に渡す。通信部11は、このレストランの番号をレストラン情報管理センター3に送信する(ステップS6)。
【0021】
レストラン情報管理センター3の通信部31は、携帯端末装置1からレストランの番号を受信すると、レストランの番号を制御部30に渡し、制御部30は、レストランの番号を検索部32に渡す。検索部32は、メニューデータベース34を参照し、受信した番号のレストランのメニューを検索して(ステップS7)、メニューの検索結果を制御部30に渡し、制御部30は、メニューの検索結果を通信部31に渡す。通信部31は、このメニューの検索結果を携帯端末装置1に送信する(ステップS8)。
【0022】
携帯端末装置1の通信部11は、レストラン情報管理センター3からメニューの検索結果を受信すると、この検索結果を制御部10に渡す。制御部10は、メニューの検索結果に含まれる料理の一覧を表示部13に表示させる。ユーザは、表示された料理の一覧を見て、好みの料理を選択する(ステップS9)。制御部10は、選択された料理名の情報を通信部11に渡す。通信部11は、この料理名の情報をレストラン情報管理センター3に送信する(ステップS10)。
【0023】
レストラン情報管理センター3の通信部31は、携帯端末装置1から料理名の情報を受信すると、料理名の情報を制御部30に渡し、制御部30は、料理名の情報を検索部32に渡す。検索部32は、料理材料データベース35を参照し、受信した料理名の料理に使われている食材とその食材の用量とを検索し(ステップS11)、食材の検索結果である食材情報(食材とその食材の用量)を制御部30に渡し、制御部30は、食材情報を通信部31に渡す。通信部31は、この食材情報を携帯端末装置1に送信する(ステップS12)。
【0024】
携帯端末装置1の通信部11は、レストラン情報管理センター3から食材情報を受信すると、この食材情報を制御部10に渡す。制御部10は、記憶部14からユーザの会員IDを読み出して、レストラン情報管理センター3から受信した食材情報とユーザの会員IDとを通信部11に渡す。通信部11は、この食材情報と会員IDとを健康情報管理センター2に送信する(ステップS13)。
【0025】
健康情報管理センター2の通信部21は、携帯端末装置1から食材情報と会員IDとを受信すると、この食材情報と会員IDとを制御部20に渡す。制御部20は、受信した会員IDをユーザ認証部22に渡す。ユーザ認証部22は、会員IDに基づいてユーザの認証を行う(ステップS14)。ユーザ認証部22は、携帯端末装置1から受信した会員IDが既に登録されている場合、認証成功と判断する。
【0026】
健康情報管理センター2の制御部20は、認証成功の場合、受信した会員IDを検索部23に渡す。検索部23は、会員病気状況データベース25を参照し、会員IDに対応するユーザの病気の状況を検索し(ステップS15)、続いて食材制限情報データベース26を参照して、ユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を検索し(ステップS16)、検索した食材制限情報を制御部20に渡す。
【0027】
制御部20は、検索部23から受け取った食材制限情報と携帯端末装置1から受信した食材情報とを案内作成部24に渡す。案内作成部24は、食材制限情報と食材情報とを比較して、ユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成し、案内情報を制御部20に渡す。制御部20は、案内情報を通信部21に渡し、通信部21は、この案内情報を携帯端末装置1に送信する(ステップS17)。
【0028】
食材情報が示す料理の食材の用量が食材制限情報で制限されている食材の用量を超えていない場合、案内作成部24は、ユーザの病気で制限される料理ではないと判断し、問題ないことを示す案内情報を作成する。
一方、食材情報が示す料理の食材の用量が食材制限情報で制限されている食材の用量を超えている場合、案内作成部24は、例えば「料理Aは、食材Bが1食あたりの最大摂取量Cを超えています」という内容の案内情報を作成する。Cは、食材制限情報に記述されている値であり、食材制限情報データベース26から取得された、1食あたりの最大摂取量である。
【0029】
例えば、高脂血病の病歴があるユーザが酢豚を選択した場合、健康情報管理センター2とレストラン情報管理センター3とによる検索結果から、酢豚に使われる調理油と砂糖とは高脂血患者の食材制限情報で制限されている用量を超えていることが分かる。そこで、案内作成部24は、例えば「酢豚は、調理油1食あたりの最大摂取量20ccを超えています。酢豚は、砂糖1食あたりの最大摂取量5gを超えています」という内容の案内情報を作成する。
【0030】
携帯端末装置1の通信部11は、レストラン情報管理センター3から案内情報を受信すると、案内情報を制御部10に渡す。制御部10は、案内情報を表示部13に表示させる(ステップS18)。
【0031】
以上のように、本実施の形態では、ユーザは外食する際に食べたい料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認することができる。その結果、本実施の形態では、ユーザの外食時の健康上の不安を解消することができ、ユーザはより健康的な外食生活を送ることができる。また、本実施の形態では、ユーザ側で食べたい料理が食材制限を超えているかどうかを確認することができるので、レストランがユーザに応じた食事制限の料理を調理する必要がなく、レストラン側の負担を軽減することができる。また、本実施の形態では、ユーザが駅の最寄りのレストランを検索することができ、レストランのメニューにある料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認することができる。
【0032】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ユーザが指定した駅名から最寄りのレストランを検索し、ユーザが選択したレストランの料理を検索しているが、携帯端末装置1の表示部13が食材制限案内検索画面を表示したときに、ユーザは、食べたい料理名を直接入力するようにしてもよい。この場合、携帯端末装置1の制御部10は、入力された料理名の情報を通信部11を介してレストラン情報管理センター3に送信する。この料理名の情報に応じて、図7のステップS11以降の動作が行われる。こうして、本実施の形態では、ユーザは食べたい料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認することができるので、外食の場合だけでなく、自炊の場合でも、食材制限の確認を行えるようになる。
【0033】
また、第1の実施の形態では、健康情報管理センター2の会員病気状況データベース25にユーザの病歴を登録し、食材制限情報データベース26に食材制限情報(食材の1食あたりの最大摂取量)を病気毎に登録しているが、これに限るものではなく、会員病気状況データベース25にユーザの病歴だけでなく、ユーザの服用中の薬も登録し、食材制限情報データベース26に病気だけでなく、各種の薬についても食材制限情報を登録するようにしてもよい。この場合、健康情報管理センター2の検索部23は、会員病気状況データベース25を参照して、会員IDに対応するユーザの病気と服用中の薬とを検索し(図7ステップS15)、食材制限情報データベース26を参照して、ユーザの病気の状況と服用中の薬とに対応する食材制限情報を検索する(ステップS16)。これにより、ユーザは、食べたい料理がユーザの服用中の薬による食材制限を超えているかどうかを確認することができる。
【0034】
なお、第1、第2の実施の形態の携帯端末装置1と健康情報管理センター2の装置とレストラン情報管理センター3の装置の各々は、それぞれCPU、メモリおよびインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。各装置のCPUは、メモリに格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
【0035】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0036】
(付記1)レストランが提供する料理のメニューをレストラン毎に予め記憶するメニューデータベースと、各種料理に使われる食材とその用量とを料理毎に予め記憶する料理材料データベースと、携帯端末装置のユーザの病歴をユーザ毎に予め記憶する病気状況データベースと、病気で摂取が制限される食材の用量を示す食材制限情報を病気毎に予め記憶する食材制限情報データベースと、携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューを前記メニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索手段と、前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を前記料理材料データベースから検索する食材情報検索手段と、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を前記病気状況データベースから検索する病気状況検索手段と、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を前記食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索手段と、前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成手段とを備えることを特徴とする食材制限案内システム。
【0037】
(付記2)付記1記載の食材制限案内システムにおいて、さらに、各駅の最寄りのレストランを駅毎に予め記憶するレストランデータベースと、前記携帯端末装置のユーザが鉄道の駅を選択したときに、この駅の最寄りのレストランを前記レストランデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するレストラン検索手段とを備え、前記携帯端末装置のユーザは、レストランの検索結果に含まれるレストランの一覧の中から所望のレストランを選択することを特徴とする食材制限案内システム。
【0038】
(付記3)付記1または2記載の食材制限案内システムにおいて、前記病気状況データベースは、ユーザの病歴と共に、ユーザの服用中の薬を記憶し、前記食材制限情報データベースは、前記食材制限情報を病気毎に記憶すると共に薬毎に記憶し、前記病気状況検索手段は、前記携帯端末装置のユーザの病気と服用中の薬とを前記病気状況データベースから検索し、前記食材制限情報検索手段は、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況と服用中の薬とに対応する食材制限情報を前記食材制限情報データベースから検索することを特徴とする食材制限案内システム。
【0039】
(付記4)携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューをメニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を料理材料データベースから検索する食材情報検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を病気状況データベースから検索する病気状況検索ステップと、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索ステップと、前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成ステップとを備えることを特徴とする食材制限案内方法。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、
本発明は、ユーザが外食の時に食べたい料理がユーザの病気による食材制限を超えているかどうかを確認する技術に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1…携帯端末装置、2…健康情報管理センター、3…レストラン情報管理センター、4…ネットワーク、10…制御部、11…通信部、12…入力部、13…表示部、14…記憶部、20…制御部、21…通信部、22…ユーザ認証部、23…検索部、24…案内作成部、25…会員病気状況データベース、26…食材制限情報データベース、30…制御部、31…通信部、32…検索部、33…レストランデータベース、34…メニューデータベース、35…料理材料データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レストランが提供する料理のメニューをレストラン毎に予め記憶するメニューデータベースと、
各種料理に使われる食材とその用量とを料理毎に予め記憶する料理材料データベースと、
携帯端末装置のユーザの病歴をユーザ毎に予め記憶する病気状況データベースと、
病気で摂取が制限される食材の用量を示す食材制限情報を病気毎に予め記憶する食材制限情報データベースと、
携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューを前記メニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索手段と、
前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を前記料理材料データベースから検索する食材情報検索手段と、
前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を前記病気状況データベースから検索する病気状況検索手段と、
前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を前記食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索手段と、
前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成手段とを備えることを特徴とする食材制限案内システム。
【請求項2】
請求項1記載の食材制限案内システムにおいて、
さらに、各駅の最寄りのレストランを駅毎に予め記憶するレストランデータベースと、
前記携帯端末装置のユーザが鉄道の駅を選択したときに、この駅の最寄りのレストランを前記レストランデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するレストラン検索手段とを備え、
前記携帯端末装置のユーザは、レストランの検索結果に含まれるレストランの一覧の中から所望のレストランを選択することを特徴とする食材制限案内システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の食材制限案内システムにおいて、
前記病気状況データベースは、ユーザの病歴と共に、ユーザの服用中の薬を記憶し、
前記食材制限情報データベースは、前記食材制限情報を病気毎に記憶すると共に薬毎に記憶し、
前記病気状況検索手段は、前記携帯端末装置のユーザの病気と服用中の薬とを前記病気状況データベースから検索し、
前記食材制限情報検索手段は、前記携帯端末装置のユーザの病気の状況と服用中の薬とに対応する食材制限情報を前記食材制限情報データベースから検索することを特徴とする食材制限案内システム。
【請求項4】
携帯端末装置のユーザがレストランを選択したときに、この選択されたレストランの料理のメニューをメニューデータベースから検索して、検索結果を前記携帯端末装置に送信するメニュー検索ステップと、
前記携帯端末装置のユーザが受信したメニューの中から料理を選択したときに、この料理に使われている食材とその用量とを示す食材情報を料理材料データベースから検索する食材情報検索ステップと、
前記携帯端末装置のユーザの病気の状況を病気状況データベースから検索する病気状況検索ステップと、
前記携帯端末装置のユーザの病気の状況に対応する食材制限情報を食材制限情報データベースから検索する食材制限情報検索ステップと、
前記食材制限情報データベースから検索した食材制限情報と前記料理材料データベースから検索した食材情報とを比較して、前記携帯端末装置のユーザが選択した料理がユーザの食材制限を超えているかどうかを示す案内情報を作成して前記携帯端末装置に送信する案内作成ステップとを備えることを特徴とする食材制限案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−248706(P2011−248706A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−122435(P2010−122435)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】