説明

食物残渣乾燥装置

【課題】乾燥のためのエネルギーが少なくて済む食物残渣乾燥装置を提供する。
【解決手段】食品残渣を粉砕した原料から水分を所定の含水率以下に除去する脱水装置8と、脱水装置8で脱水された原料を貯留するとともに内部に加熱液体を通す配管を設けた脱水原料貯留ホッパ10と、脱水原料貯留ホッパ10の底部の原料を一定量ずつ脱水原料貯留ホッパ10内の原料と分離する材料分離装置12と、材料分離装置12によって分離された一定量の材料を空気搬送で接続配管14内に送出するブロワ13と、ブロワ13によって接続配管14内に送出された材料を導入する蛇行管16が配置されその蛇行管16の周囲の温度を加熱するための熱風が導入される加熱室15と、加熱室15の蛇行管16の排出口側に設置され、粉体と気体を分離する製品取り出しサイクロンと、製品取り出しサイクロンによって分離された粉体を貯留する製品貯留ホッパとを備えた食品残渣乾燥装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食品や酒類の製造工場から出る飲食品残渣を乾燥して、飼料としてリサイクルできるようにする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
果実ジュース、豆腐等の飲食品、ビール等の酒類を製造する際、果実の搾り粕、おから、ビール粕等の水分を多く含む飲食品残渣が生じる。
これらの食品残渣を乾燥し、飼料を生産する技術として、例えば特許文献1および2に開示されたものがある。
【0003】
特許文献1には、内部に粉体層が形成される乾燥室と、粉体層の下方に設けられて温風を噴出する温風ノズルと、乾燥室の上部に上流端が開口する吸湿空気排出ラインと、吸湿空気排出ラインの下流端に設けられた集塵器(サイクロン)と、集塵器で分離された粉体を乾燥室に戻す手段と、集塵器で分離された空気の一部を導入して燃料を燃焼させる燃焼室と、集塵器で分離された空気の残部を温風ノズルに供給する空気戻りラインと、大気中から取入れた空気を燃焼室で発生した燃焼ガスにより加熱する熱交換器と、熱交換器を出た燃焼ガスを大気中に放出する手段と、熱交換器で加熱された空気を空気戻りラインに合流させる流路とを備えた流動層型粉体乾燥装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、投入された被処理物を送り装置により取出口へと移送するホッパと、上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、被処理物の上昇路を形成する筒体と下降路を形成する筒体とを上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路が形成された乾燥筒部と、円弧状に形成された上方側の屈曲筒の乾燥路の頂部から、この乾燥路の中心に向けて突出形成され被処理物を粉砕する粉砕板と、乾燥筒部の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに被処理物を乾燥路の終端部へ搬送する送風機と、乾燥筒部の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機(サイクロン)とを有する乾燥装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−42840号公報
【特許文献2】特開2009−210176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前掲の特許文献1に開示された乾燥装置では、作動空気と粒体がともに循環するので、新空気量に比べて膨大な作動空気とすることができ、高温の新空気は循環ラインの作動空気と混合し、高温の新空気のみが粉体と接触することがないので、粉体の焼損が避けられ、排気は大気に放出される前に燃焼ガスとなり、排気中に含まれる微粒子や悪臭等が取除かれるという利点はあるものの、バーナによる燃焼ガスを熱源として用いるので、乾燥のためのエネルギーが多く消費され、熱効率が低いという問題がある。
【0007】
また、特許文献2に開示された乾燥装置では、乾燥筒部が上下に複数回蛇行した形態であるため、乾燥路の距離が確保され場所をとらないコンパクト設計が行なえて設備費が削減できるという利点があるが、これもバーナによる燃焼ガスを熱源として用いているので、熱効率を上げることが難しいという問題がある。
そこで本発明は、乾燥のためのエネルギーが少なくて済む食物残渣乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の食品残渣乾燥装置は、食品残渣を粉砕した原料から水分を所定の含水率以下に除去する脱水装置と、
前記脱水装置で脱水された原料を貯留するとともに内部に加熱液体を通す配管を設けた脱水原料貯留ホッパと、
前記脱水原料貯留ホッパの底部の原料を一定量ずつ前記脱水原料貯留ホッパ内の原料と分離する材料分離装置と、
前記材料分離装置によって分離された一定量の材料を空気搬送で接続配管内に送出するブロワと、
前記ブロワによって接続配管内に送出された材料を導入する蛇行管が配置されその蛇行管の周囲の温度を加熱するための熱風が導入される加熱室と、
前記加熱室の蛇行管の排出口側に設置され、粉体と気体を分離する製品取り出しサイクロンと、
前記製品取り出しサイクロンによって分離された粉体を貯留する製品貯留ホッパと
を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明においては、食品残渣に多く含まれる水分、例えば含水率90%程度の水分を脱水装置で所定の含水率、例えば50%以下に脱水し、脱水原料貯留ホッパに貯留する。脱水原料貯留ホッパ内には加熱液体、例えば70℃の湯が通される配管が設けられており、原料の乾燥が促進される。脱水原料貯留ホッパの底部には、材料分離装置が設けられていて、原料を一定量ずつ切り出し、ブロワから噴出される空気により、加熱室内の蛇行管に空気輸送される。蛇行管は加熱室内に導入された熱風により加熱され、原料は蛇行管内を輸送される間に乾燥される。乾燥された原料を含む空気は、蛇行管の排出口側に設置された製品取り出しサイクロンで固気分離をする。分離された固体(粉体)は製品貯留ホッパに貯留され、製品(飼料)として取り出される。
製品取り出しサイクロンで分離された排気は、好ましくは加熱室に導入し、熱交換によって蛇行管の温度低下を防ぐ。
【0010】
本発明の食品残渣乾燥装置において、前記材料分離装置は、前記脱水原料貯留ホッパの底部に設置された上部開口円筒管内に設けられ、同円筒管の中心線の回りに回転駆動される駆動軸に放射状に配置された複数の羽根板を設けたものとすることができる。
この構成とすることにより、各羽根板と円筒管の内壁との間に形成される空間内に原料が切り出され、その空間にブロワから噴出される空気を直線的に通すことにより、加圧空気が脱水原料貯留ホッパ内に漏れることが少なく、空気輸送効率を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の食品残渣乾燥装置において、前記蛇行管の排出口側にサイクロン切替バルブを設け、このサイクロン切替バルブの一方に前記製品取り出しサイクロンを、他方に乾燥循環サイクロンを設け、この乾燥循環サイクロンによって分離された粉体を前記脱水原料貯留ホッパ内に装入する構成とすることができる。
この構成とすることにより、サイクロン切替バルブを乾燥循環サイクロン側に切り替えると、加熱室内の蛇行管内である程度乾燥したが未だ不十分である原料は乾燥循環サイクロンに送られて固体と空気に分離され、固形分は脱水原料貯留ホッパ内に戻る。これにより、乾燥不十分な原料は再び脱水原料貯留ホッパの底部から空気輸送により加熱室内の蛇行管を通るうちに乾燥される。これを循環させることで乾燥を促進させ、所定の含水率まで乾燥したところでサイクロン切替バルブを製品取り出しサイクロン側に切り替え、製品取り出しサイクロンで固気分離して製品として取り出す。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、食品残渣を粉砕した原料から水分を所定の含水率以下に除去する脱水装置と、脱水装置で脱水された原料を貯留するとともに内部に加熱液体を通す配管を設けた脱水原料貯留ホッパと、脱水原料貯留ホッパの底部の原料を一定量ずつ脱水原料貯留ホッパ内の原料と分離する材料分離装置と、材料分離装置によって分離された一定量の材料を空気搬送で接続配管内に送出するブロワと、ブロワによって接続配管内に送出された材料を導入する蛇行管が配置されその蛇行管の周囲の温度を加熱するための熱風が導入される加熱室と、加熱室の蛇行管の排出口側に設置され、粉体と気体を分離する製品取り出しサイクロンと、製品取り出しサイクロンによって分離された粉体を貯留する製品貯留ホッパとを備えたことにより、乾燥のためのエネルギーが少なくて済む食物残渣乾燥装置を提供することができる。
【0013】
また、製品取り出しサイクロンによって分離された気体を加熱室に導入することにより排気熱の再利用を図って蛇行管の温度低下を防ぐことができ、燃費の削減ができる。
さらに、前記材料分離装置を、脱水原料貯留ホッパの底部に設置された上部開口円筒管内に設けられ、同円筒管の中心線の回りに回転駆動される駆動軸に放射状に配置された複数の羽根板とすることにより、加圧空気が脱水原料貯留ホッパ内に漏れることが少なく、空気輸送効率を向上させることができる。
【0014】
また、蛇行管の排出口側にサイクロン切替バルブを設け、このサイクロン切替バルブの一方に前記製品取り出しサイクロンを、他方に乾燥循環サイクロンを設け、この乾燥循環サイクロンによって分離された粉体を脱水原料貯留ホッパ内に装入する構成とすることにより、乾燥を促進でき、目的の乾燥状態の製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置の乳酸発酵槽の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置の脱水原料貯留ホッパの側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置の脱水原料貯留ホッパの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る食品残渣乾燥装置を、図面を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態の食品残渣乾燥装置は、食品加工工場等から排出された食品残渣を所定の大きさ、例えば5〜10mmの大きさに粉砕した原料を貯留する生原料貯留ホッパ1と、生原料貯留ホッパ1内の生原料を輸送するベルトコンベア2と、輸送されてきた生原料を乳酸発酵させる乳酸発酵槽3と、乳酸発酵により発酵、分解された成分を含む原料を汲み上げる水中ポンプ4と、汲み上げられた原料を濾して固形分と液分に分離するスクリーン5と、スクリーンで濾されて乳酸を含む液分を乳酸発酵槽3内に環流する環流パイプ6と、乳酸菌が不足した場合に補充する乳酸菌を貯留する乳酸菌予備タンク7(図2参照)と、スクリーン5で濾された固形分から水分を所定の含水率、例えば50〜40%程度に除去する脱水装置8と、脱水装置8により脱水された脱水原料を搬送するコンベア9と、搬送された乾燥原料を貯留するとともに内部に加熱液体、本例では温水ボイラ23によって例えば70℃に加熱された温水を通す配管11を設けた脱水原料貯留ホッパ10と、脱水原料貯留ホッパ10の底部の原料を一定量ずつ脱水原料貯留ホッパ10内の原料と分離する材料分離装置12と、材料分離装置12によって分離された一定量の材料を空気搬送で接続配管14内に送出するブロワ13と、ブロワ13によって接続配管14内に送出された材料を導入する蛇行管16が配置されその蛇行管16の周囲の温度を加熱するための熱風が導入される加熱室15と、加熱室15の蛇行管16の排出口側に設置され、粉体と気体を分離する製品取り出しサイクロン17と、製品取り出しサイクロン17によって分離された粉体を貯留する計量器付き製品貯留ホッパ18と、計量器により計量され、袋詰めされた製品を排出する排出コンベア19を有している。
【0017】
一方、蛇行管16の排出口側にサイクロン切替バルブ21,22が設けられており、サイクロン切替バルブ21,22の一方には製品取り出しサイクロン17が、他方には乾燥循環サイクロン20が接続されている。サイクロン切替バルブ21,22を乾燥循環サイクロン20側に切り替えると、蛇行管16内を空気輸送されてきた原料は乾燥循環サイクロン20に送られ、そこで分離された粉体は脱水原料貯留ホッパ10内に装入される。分離された空気は、加熱室15内に導入される。
【0018】
図3は乳酸発酵槽3の構成を示すものであり、供給管3aから供給された生原料は乳酸発酵槽3の初期発酵槽3bにおいて乳酸菌液に浸漬され、攪拌機3cで撹拌され、中間発酵槽3dに徐々に移送される。最終発酵槽3eで沈殿した固形物と液の混合物は水中ポンプ4で汲み上げられ、次のスクリーン5(図1,2参照)に供給される。
【0019】
図4,図5は脱水原料貯留ホッパ10と材料分離装置12を示すものである。脱水原料貯留ホッパ10の底部はV状に窄まっており、その下部に上部開口円筒管12aが設置されている。この円筒管12aには、円筒管12aの中心線の回りに回転可能に駆動軸12bが軸受により支持されており、この駆動軸12bには、放射状に複数の羽根板12cが設けられている。本例では、8枚の羽根板12cが45度間隔で設けられている。駆動軸12bは、外部のモータ12dにより回転駆動される。円筒管12aの両端には、円筒管12aの中心とは偏心した位置、すなわち駆動軸12bよりも下部で、複数の羽根板12cのうち下部の2枚の羽根板12cに囲まれた空間と連通する位置に、空気導入管12eと空気排出管12fが結合されている。なお、脱水原料貯留ホッパ10の上部には、脱水原料貯留ホッパ10の上部と連通する保温槽24が設置されており、保温槽24内には複数の配管11が配置されていて、温水ボイラ23で加熱された湯が配管11内を通されて、保温層23内を一定温度で保持するようにしている。保温槽24の上部には開閉蓋25が設けられていて、そこから脱水原料が保温槽24内に供給され、下部の脱水原料貯留ホッパ10内に降下する。
【0020】
次に、本発明の食品残渣乾燥装置を用いた乾燥工程について説明する。
1.乾燥に先立ち、食品加工残渣を、5〜10mmの大きさに粉砕する。
2.みかん等、種を有する残渣は、種を残したままで堆肥にすると、施肥後発芽する可能性があるので、ロール等で種を潰す。
3.原料を生原料貯留ホッパ1に投入し、ベルトコンベア2で乳酸発酵槽3に移送する。
4.原料を乳酸発酵槽3内の乳酸菌の液に漬けて残渣を発酵させ、残渣に含まれる糖を無酸素状態で分解し、可消化性の乳酸発酵物を生成する。
5.発酵が終了した沈殿物を水中ポンプ4で汲み上げ、スクリーン5で濾して固形分と液分を分離する。
6.固形分は、スクリューデカンタ脱水機やロールプレス脱水機等の脱水機6を用いて脱水し、たとえば含水率50〜40%程度とする。
【0021】
7.脱水された原料をコンベア9により移送し、脱水原料貯留ホッパ10内に投入する。
8.原料は脱水原料貯留ホッパ10内を落下する途中で配管11に接触し、温水を通すことにより70℃程度に加熱された配管11に接触しながら乾燥が行われる。
9.脱水原料貯留ホッパ10の底部には材料分離装置12を構成する羽根板12cが駆動軸12bの回りにゆっくり回転しており、脱水原料貯留ホッパ10内の原料を定量ずつ切り取って円筒管12aの底部に移動させる。円筒管12aの底部は、空気導入管12eと空気排出管12fと連通しており、2つの羽根板12cと円筒管12aの内壁とで囲まれた領域の原料をブロワ13から圧送される空気により、輸送する。このときの空気流の流速は、例えば30m/秒程度とする。
【0022】
10.空気輸送により排出された空気は50℃程度に加熱された加熱室15内に配管された蛇行管16内を輸送されながら乾燥される。
11.サイクロン切替バルブ21,22によりサイクロンを製品取り出しサイクロン17にすると、蛇行管16の終端側に設けられた製品取り出しサイクロン17で空気と粉粒体は分離され、製品貯留ホッパ18に溜められる。
【0023】
12.乾燥が不十分であれば、サイクロン切替バルブ21,22によりサイクロンを乾燥循環サイクロン20に切り替え、蛇行管16から排出される原料を乾燥循環サイクロン20に装入し、固気分離して粉体を脱水原料貯留ホッパ10に投入し、材料分離装置12で切り出されて再び空気輸送により、加熱室15内の蛇行管16に送出する。これを繰り返すことにより乾燥を促進させる。
13.充分乾燥した時点で(例えば含水率13%程度)、サイクロン切替バルブ21,22により製品取り出しサイクロン17に原料を排出し、空気と固体である製品とを分離し、製品貯留ホッパ18に貯留し、袋詰めして製品として取り出す。
【0024】
このように、本実施の形態では、食品残渣を乾燥し、長期保存を図り、適時に家畜の粗飼料として、安定的に安価に供給することができる。また、乾燥時に発生する温風を再利用することで、消費燃料の削減ができ、安価な飼料の生産ができる。
なお、上述した実施の形態では、生原料を乾燥する前に乳酸発酵させる処理を行う例を示したが、乳酸菌による分解処理は必ずしも必要ではない。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、乾燥のためのエネルギーが少なくて済む食物残渣乾燥装置として、果実の搾り粕、おから、ビール粕等の再利用を行う分野において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0026】
1 生原料貯留ホッパ
2 ベルトコンベア
3 乳酸発酵槽
4 水中ポンプ
5 スクリーン
6 環流パイプ
7 乳酸菌予備タンク
8 脱水装置
9 コンベア
10 脱水原料貯留ホッパ
11 配管
12 材料分離装置
13 ブロワ
14 接続配管
15 加熱室
16 蛇行管
17 製品取り出しサイクロン
18 計量器付き製品貯留ホッパ
19 排出コンベア
20 乾燥循環サイクロン
21,22 サイクロン切替バルブ
23 温水ボイラ
24 保温槽
25 開閉蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品残渣を粉砕した原料から水分を所定の含水率以下に除去する脱水装置と、
前記脱水装置で脱水された原料を貯留するとともに内部に加熱液体を通す配管を設けた脱水原料貯留ホッパと、
前記脱水原料貯留ホッパの底部の原料を一定量ずつ前記脱水原料貯留ホッパ内の原料と分離する材料分離装置と、
前記材料分離装置によって分離された一定量の材料を空気搬送で接続配管内に送出するブロワと、
前記ブロワによって接続配管内に送出された材料を導入する蛇行管が配置されその蛇行管の周囲の温度を加熱するための熱風が導入される加熱室と、
前記加熱室の蛇行管の排出口側に設置され、粉体と気体を分離する製品取り出しサイクロンと、
前記製品取り出しサイクロンによって分離された粉体を貯留する製品貯留ホッパと
を備えたことを特徴とする食品残渣乾燥装置。
【請求項2】
前記製品取り出しサイクロンによって分離された気体を前記加熱室に導入した請求項1記載の食品残渣乾燥装置。
【請求項3】
前記材料分離装置は、前記脱水原料貯留ホッパの底部に設置された上部開口円筒管内に設けられ、同円筒管の中心線の回りに回転駆動される駆動軸に放射状に配置された複数の羽根板である請求項1または2に記載の食品残渣乾燥装置。
【請求項4】
前記蛇行管の排出口側にサイクロン切替バルブを設け、このサイクロン切替バルブの一方に前記製品取り出しサイクロンを、他方に乾燥循環サイクロンを設け、この乾燥循環サイクロンによって分離された粉体を前記脱水原料貯留ホッパ内に装入する構成とした請求項1から3のいずれかの項に記載の食品残渣乾燥装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−120990(P2012−120990A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274550(P2010−274550)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(591024258)
【Fターム(参考)】