説明

飲料供給装置

【目的】低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低い飲料供給装置を提供することを目的とする。
【構成】飲料水を所定量貯留する水リザーバ4と、ヒータ9で加熱された湯を貯留し、コーヒー飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンク7と、湯タンク7から供給された湯を加熱して高温高圧の湯として供給する湯加圧供給装置20と、コーヒー豆を貯蔵し、コーヒー飲料抽出の都度、コーヒー豆を供給するキャニスタ15と、キャニスタ15から供給されたコーヒー豆を挽いてコーヒー挽き豆とするミル16と、ミル16で挽いたコーヒー引き豆を圧縮し、この圧縮したコーヒー挽き豆に湯加圧供給装置20から供給された高温高圧の湯を通過させてコーヒー飲料を抽出する飲料抽出装置17と、を備え、湯タンク7と湯加圧供給装置20とを連通する管路11には流入弁12を、湯加圧供給装置20と飲料抽出装置17とを連通する管路13には流出弁14を、設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ式飲料自動販売機や飲料ディスペンサなどに備えられ、コーヒー挽き豆および湯を用いてコーヒー飲料を抽出して供給する飲料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の飲料供給装置として、カップ式飲料自動販売機に備えられた特許文献1に記載のものが知られている。この飲料供給装置は、コーヒー飲料を抽出して供給するもので、コーヒー飲料を抽出する飲料抽出装置と、この飲料抽出装置に所定量のコーヒー挽き豆および湯を供給する原料供給装置および給湯装置とを備え、給湯装置の湯を飲料抽出装置に供給する給湯配管と、飲料抽出装置で抽出されたコーヒー飲料をカップに供給する飲料配管とが接続されている。飲料抽出装置は、上方に開口した原料投入口を有するシリンダと、このシリンダ内で往復動自在に設けられるとともに、飲料配管の一端部が接続されたピストンと、シリンダの原料投入口を開閉するとともに、給湯配管の一端部が接続されたキャップとを有している。給湯装置は、供給された飲料水を加熱して貯留するヒータ付きの湯タンクと、この湯タンクの湯を所定の高圧(例えば、8気圧)にして送り出す湯ポンプとを有している。
【0003】
この飲料供給装置では、次のようにして、コーヒー飲料を抽出して供給する。まず、原料供給装置から飲料抽出装置のシリンダに原料投入口を介して所定量のコーヒー挽き豆を供給する。次いで、原料投入口をキャップで閉鎖した後、ピストンを原料投入口側へ移動し、コーヒー挽き豆を圧縮する。そして、湯ポンプを所定時間駆動して湯タンクの湯を給湯配管に送り出し、所定量の湯を所定の高圧でシリンダに供給する。このようにして、シリンダで圧縮しているコーヒー挽き豆に高圧の湯を供給することにより、コーヒー挽き豆に浸透させた湯にコーヒー成分を溶解させてコーヒー飲料を抽出し、飲料配管からカップに供給する。
【0004】
以上のようにコーヒー飲料の抽出は、所定の高圧の湯を飲料抽出装置のシリンダに供給して圧縮しているコーヒー挽き豆に浸透させた湯にコーヒー成分を溶解させてコーヒー飲料を抽出する。このような高圧の湯を供給するには、一対のギヤを回転させて高圧の湯を供給するギヤポンプ、また、吸入弁と吐出弁を有し、電磁コイルの電磁力により電磁プランジャと共に往復動するピストンがポンプ作用をする電磁ポンプで高圧の湯を供給するなどの方法がある。
【特許文献1】特開2001−23032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、飲料供給装置を設置して最初に使用を開始する時は、湯ポンプには湯が導入されていないために空運転となり、湯ポンプがギヤポンプである場合には潤滑の働きをする湯がない状態でギヤを高速回転させてギヤの歯面に異常磨耗を生じる虞がある。また、電磁ポンプの場合には湯が導入されていないとピストンにかかる負荷が小さいために、電磁プランジャおよびピストンがフルストロークで往復動をおこし、電磁プランジャと共に往復動するピストンを支持するばねに無理な伸縮が要求されることとなり、ばねに異常衝撃荷重が加わり破損を招く虞がある。このように、ギヤポンプのギヤ歯面の異常磨耗、また、電磁ポンプの電磁プランジャと共に往復動するピストンを支持するばねの破損が生じると、飲料抽出装置のシリンダに高圧の湯を供給することができなくなり、その結果、飲料供給装置がコーヒー飲料を抽出して供給することができなくなる。また、これらギヤポンプや電磁ポンプは構成部品数が多いため、飲料供給装置がコスト高となり、また故障などの不具合が生じる虞がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて、低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低い飲料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る飲料供給装置は、原料と湯を用いて飲料を抽出して供給する飲料供給装置であって、
原料を貯蔵し、飲料抽出の都度、原料を供給する原料供給装置と、
飲料水を加熱するヒータを内設して加熱された湯を貯留し、飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンクと、
片端を閉塞し、対向する側を開放するとともに、該閉塞端に前記湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、から成る湯加圧供給装置と、
前記原料供給装置および湯加圧供給装置から供給された原料と湯を用いて飲料を抽出する飲料抽出装置と、
を備えていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る飲料供給装置は、原料と湯を用いて飲料を抽出して供給する飲料供給装置であって、
原料を貯蔵し、飲料抽出の都度、原料を供給する原料供給装置と、
飲料水を加熱するヒータを内設して加熱された湯を貯留し、飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンクと、
片端を閉塞し、対向する側を開放するとともに、該閉塞端に前記湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、筒体に流入した湯を加熱するヒータと、から成る湯加圧供給装置と、
前記原料供給装置から供給された原料を圧縮し、該圧縮した原料に前記湯加圧供給装置から供給された湯を通過させて飲料を抽出する飲料抽出装置と、
を備えていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る飲料供給装置は、上述した請求項1または2において、前記湯タンクと前記筒体の湯流出入口とを連通する管路には流入弁を、前記筒体の湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路には流出弁を、設け、
前記流入弁は前記筒体に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁であり、前記流出弁は前記筒体から流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に係る飲料供給装置は、上述した請求項1または2において、前記湯タンクおよび前記飲料抽出装置と前記筒体の湯流出入口とを連通する管路が交差する位置に三方弁を設け、
前記湯加圧供給装置に湯を吸引するときは、前記湯タンクと前記湯流出入口とを連通する管路を開放し、前記湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路を閉ざし、
前記湯加圧供給装置から前記飲料抽出装置に湯を供給するときは、前記湯タンクと前記湯流出入口とを連通する管路を閉ざし、前記湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路を開放するように、前記三方弁を開閉することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、原料供給装置と、湯タンクと、片端を閉塞し対向する側を開放するとともに該閉塞端に湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、から成る湯加圧供給装置と、原料と湯を用いて飲料を抽出する飲料抽出装置とで飲料供給装置を構成したので、低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低い飲料供給装置を実現することができる。
【0012】
また、請求項2の発明によれば、原料供給装置と、湯タンクと、片端を閉塞し対向する側を開放するとともに該閉塞端に湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、筒体に流入した湯を加熱するヒータと、から成る湯加圧供給装置と、原料を圧縮し、該圧縮した原料に湯加圧供給装置から供給された湯を通過させて飲料を抽出する飲料抽出装置とで飲料供給装置を構成したので、エスプレッソコーヒー飲料を抽出するのに適した高温高圧の湯を供給することができ、低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低いエスプレッソコーヒー飲料供給装置を実現することができる。
【0013】
また、請求項3の発明によれば、湯タンクと筒体の湯流出入口とを連通する管路には筒体に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流入弁を、筒体の湯流出入口と飲料抽出装置とを連通する管路には筒体から流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流出弁を、設けたので、湯タンクから湯加圧供給装置および湯加圧供給装置から飲料抽出装置への湯の供給を低コストで実現でき、故障などの不具合が生じる可能性を低くできる。
【0014】
また、請求項4の発明によれば、湯タンクおよび飲料抽出装置と筒体の湯流出入口とを連通する管路が交差する位置に三方弁を設け、湯加圧供給装置に湯を吸引するときは、湯タンクと湯流出入口とを連通する管路を開放し、湯流出入口と飲料抽出装置とを連通する管路を閉ざし、湯加圧供給装置から飲料抽出装置に湯を供給するときは、湯タンクと湯流出入口とを連通する管路を閉ざし、湯流出入口と飲料抽出装置とを連通する管路を開放するように、三方弁を開閉している。このように湯タンクおよび飲料抽出装置と筒体の湯流出入口とを連通する管路が交差する位置に三方弁を設けて、湯タンクから湯加圧供給装置、および湯加圧供給装置から飲料抽出装置へ湯を供給すると、飲料供給装置を、低コストで、故障などの不具合が生じる可能性を低くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料供給装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。この飲料供給装置は、カップ式飲料自動販売機や飲料ディスペンサなどに備えられ、コーヒー挽き豆と湯を用いて、コーヒー飲料を抽出して供給するものである。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1である飲料供給装置1の概略構成を示すブロック図である。図に示すように、この飲料供給装置1は、飲料水を所定量(例えば、800cc)貯留する水リザーバ4と、飲料水を加熱するヒータ9を内設して加熱した湯を貯留し、コーヒー飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンク7と、湯タンク7から供給された湯を加熱して高温高圧の湯として供給する湯加圧供給装置20と、コーヒー豆を貯蔵し、コーヒー飲料抽出の都度、コーヒー豆を供給するキャニスタ15と、キャニスタ15から供給されたコーヒー豆を挽いてコーヒー挽き豆とするミル16と、ミル16で挽いたコーヒー引き豆を圧縮し、この圧縮したコーヒー挽き豆に湯加圧供給装置20から供給された高温高圧の湯を通過させてコーヒー飲料を抽出する飲料抽出装置17と、を備えている。また、湯タンク7と湯加圧供給装置20とを連通する管路11には流入弁12を、湯加圧供給装置20と飲料抽出装置17とを連通する管路13には流出弁14を、設けている。流入弁12は湯タンク7から湯加圧供給装置20に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁であり、流出弁14は湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17に流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である。
【0016】
飲料水は、水入口弁(電磁弁)3を開放すると、水道蛇口2から水リザーバ4に給水される。水リザーバ4には、水位を検出して制御部(図示せず)に水位信号を出力するフロートスイッチ5が設けられ、水リザーバ4内が下限水位になったとき水入口弁3を開いて給水し、上限水位になったとき水入口弁3を閉じて給水を停止する。
【0017】
湯タンク7には、水位を検出し、制御部に水位信号を出力するフロートスイッチ8が設けられ、湯タンク7内の湯が下限水位になったとき水ポンプ6を駆動して水リザーバ4に貯留している飲料水を供給し、上限水位になったとき水ポンプ6を停止して給水を停止する。湯タンク7に供給された飲料水はヒータ9で加熱(例えば、95℃)され、給湯弁(電磁弁)10を開くと給湯する。
【0018】
飲料抽出装置17は、例えば、特開2001−23032号公報の図7、図11に示されているように、上方に開口した原料投入口を有するシリンダと、このシリンダ内で往復動自在に設けられるとともに、飲料配管の一端部が接続されたピストンと、シリンダの原料投入口を開閉するとともに、配管の一端部が接続されたキャップとを有し、キャニスタ15から供給されミル16で挽いたコーヒー挽き豆がシリンダの原料投入口から供給されると、キャップでシリンダの原料投入口を閉塞した後にピストンを上昇させてコーヒー挽き豆を圧縮し、湯加圧供給装置20から供給する高温高圧の湯を流出弁14を介して管路13からこの圧縮したコーヒー挽き豆を通過させてコーヒー成分を抽出したエスプレッソコーヒー飲料を飲料配管18からカップCに注ぐ。
【0019】
図2は、湯加圧供給装置20の側断面図を示している。湯加圧供給装置20は、片端を閉塞した閉塞端21a、対向する側を開放した開放端21bとするとともに、湯の流出入口22を閉塞端21aに設けた筒体21と、筒体21の開放端21bを閉塞して筒体21内部を往復移動可能に配設された摺動体23と、摺動体23を往復移動させる駆動部(例えば、減速機構を設けたモータ)24と、筒体21に流入した湯を加熱するヒータ25と、から成り、湯流出入口22には、流入弁12を介して管路11、流出弁14を介して管路13が連通している。摺動体23は、筒体21内面との隙間から湯が漏れることを防止する働きをするOリング23aを有している。また、駆動部24はクランク機構24aにより摺動体23を筒体21内面を往復移動させる。
【0020】
上記構成における湯加圧供給装置20の湯吸引、供給動作を図3を参照して説明する。湯加圧供給装置20は、飲料供給待機時は、図3(a)に示すように、摺動体23が筒体21の開放端21b側に停止し、筒体21内に流入している湯はヒータ25で加熱(例えば、98℃)されている。そして、コーヒー飲料の供給が指示されると、キャニスタ15から供給されたコーヒー豆をミル16で挽いたコーヒー挽き豆が飲料抽出装置17に供給され、制御部から駆動部24に信号が出力されると、駆動部24がクランク24aを180度回転(図中、矢印方向)させ、図3(b)に示すように、摺動体23を筒体21の閉塞端21a側に移動させる。摺動体23が閉塞端21a側に移動すると筒体21内で加熱されて高温で貯留してある定量(コーヒー飲料を1回抽出するのに必要とする量)の湯が湯流出入口22から高圧で流出して流出弁14を通過して飲料抽出装置17に供給され、コーヒー挽き豆からコーヒー成分を抽出したコーヒー飲料を供給して飲料配管18からカップCに注ぐ。この高温高圧の湯を湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17に供給するとき、管路11には逆止弁である流入弁12を設けてあるので、流入弁12が湯タンク7方向への通路を閉じ、湯が湯タンク7方向へ逆流することを防いでいる。このようにして湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17への高温高圧の湯の供給が終了すると、給湯弁10を開き、図3(c)に示すように、駆動部24を駆動して摺動体23を筒体21の閉塞端21a側から開放端21b側に移動すると、湯タンク7に貯留されてヒータ9で加熱されている湯が筒体21内に吸引される。そして、図3(a)に示すように、摺動体23を筒体21の開放端21b側に移動させて停止し、筒体21内に流入した湯をヒータ25で加熱して次のコーヒー飲料の供給指示に備える。
【0021】
以上説明したように、片端を閉塞した閉塞端21a、対向する側を開放した開放端21bとするとともに、閉塞端21aに湯流出入口22を設けた筒体21と、筒体21の開放端21bを閉塞して筒体21内部を往復移動可能に配設された摺動体23と、摺動体23を往復移動させる駆動部24とで、飲料抽出装置17に高温高圧の湯を供給する湯加圧供給装置20を構成したので、低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低い飲料供給装置を提供することができる。さらに、筒体21に流入した湯を加熱するヒータ25を設けて、湯タンク7から供給される湯をヒータ25で再加熱するようにしたので、エスプレッソコーヒー飲料を抽出するのに適した高温高圧の湯を供給することができ、低コストで故障などの不具合が生じる可能性が低いエスプレッソコーヒー飲料供給装置を実現することができる。
【0022】
また、湯タンク7に貯留している湯を従来温度(例えば、95℃)より低い温度(例えば、80℃)で貯留して、湯加圧供給装置20に設けたヒータ25で加熱した高温の湯を飲料抽出装置17に供給するようにしてもよい。このように、大量の湯を貯留している湯タンク7の湯を低い温度にすると、湯タンク7の外壁からの放熱によるエネルギーロスを少なくすることができる。また、湯タンク7と筒体21の湯流出入口22とを連通する管路11には、筒体21に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流入弁12を、筒体21の湯流出入口22と飲料抽出装置17とを連通する管路13には、筒体21から流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流出弁14を、設けたので、湯タンク7から湯加圧供給装置20、および湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17への湯の供給を低コストで実現でき、故障などの不具合が生じる可能性を低くできる。さらに、飲料供給待機時のクランク24aの停止位置角度を変えると、筒体21に貯留する湯の量を変えて、飲料抽出装置17へ供給する湯量を変えることができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について図4を参照して説明する。実施の形態1では、湯タンク7と筒体21の湯流出入口22とを連通する管路11には、筒体21に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流入弁12を、筒体21の湯流出入口22と飲料抽出装置17とを連通する管路13には、筒体21から流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁である流出弁14を、設けて飲料供給装置1を構成したが、この実施の形態2の飲料供給装置30では、湯タンク7および飲料抽出装置17と筒体21の湯流出入口22とを連通する管路11、13が交差する位置に三方弁31を設け、湯加圧供給装置20に湯を吸引するときは、湯タンク7と湯流出入口22とを連通する管路11を開放し、湯流出入口22と飲料抽出装置17とを連通する管路13を閉ざし、湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17に湯を供給するときは、湯タンク7と湯流出入口22とを連通する管路11を閉ざし、湯流出入口22と飲料抽出装置17とを連通する管路13を開放するように、三方弁31を開閉する。このように三方弁31を設けて、湯タンク7から湯加圧供給装置20、および湯加圧供給装置20から飲料抽出装置17へと湯を供給すると、飲料供給装置30を、低コストで、故障などの不具合が生じる可能性を低くできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1による飲料供給装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した飲料供給装置の湯加圧供給装置の側断面図である。
【図3】図2に示した湯加圧供給装置の動作を示す概念図である。
【図4】本発明の実施の形態2による飲料供給装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0024】
1 飲料供給装置
4 水リザーバ
6 水ポンプ
7 湯タンク
9 ヒータ
10 給湯弁
11 管路
12 流入弁
13 管路
14 流出弁
15 キャニスタ
16 ミル
17 飲料抽出装置
18 飲料配管
20 湯加圧供給装置
30 飲料供給装置
31 三方弁
C カップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料と湯を用いて飲料を抽出して供給する飲料供給装置であって、
原料を貯蔵し、飲料抽出の都度、原料を供給する原料供給装置と、
飲料水を加熱するヒータを内設して加熱された湯を貯留し、飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンクと、
片端を閉塞し、対向する側を開放するとともに、該閉塞端に前記湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、から成る湯加圧供給装置と、
前記原料供給装置および湯加圧供給装置から供給された原料と湯を用いて飲料を抽出する飲料抽出装置と、
を備えていることを特徴とする飲料供給装置。
【請求項2】
原料と湯を用いて飲料を抽出して供給する飲料供給装置であって、
原料を貯蔵し、飲料抽出の都度、原料を供給する原料供給装置と、
飲料水を加熱するヒータを内設して加熱された湯を貯留し、飲料抽出の都度、湯を供給する湯タンクと、
片端を閉塞し、対向する側を開放するとともに、該閉塞端に前記湯の流出入口を設けた筒体と、該筒体の開放側を閉塞して筒体内部を往復移動可能に配設された摺動体と、該摺動体を往復移動させる駆動部と、筒体に流入した湯を加熱するヒータと、から成る湯加圧供給装置と、
前記原料供給装置から供給された原料を圧縮し、該圧縮した原料に前記湯加圧供給装置から供給された湯を通過させて飲料を抽出する飲料抽出装置と、
を備えていることを特徴とする飲料供給装置。
【請求項3】
前記湯タンクと前記筒体の湯流出入口とを連通する管路には流入弁を、前記筒体の湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路には流出弁を、設け、
前記流入弁は前記筒体に流入する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁であり、前記流出弁は前記筒体から流出する湯の流れを許可し、逆流に対しては自動的に通路を閉ざす逆止弁であることを特徴とする請求項1または2記載の飲料供給装置。
【請求項4】
前記湯タンクおよび前記飲料抽出装置と前記筒体の湯流出入口とを連通する管路が交差する位置に三方弁を設け、
前記湯加圧供給装置に湯を吸引するときは、前記湯タンクと前記湯流出入口とを連通する管路を開放し、前記湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路を閉ざし、
前記湯加圧供給装置から前記飲料抽出装置に湯を供給するときは、前記湯タンクと前記湯流出入口とを連通する管路を閉ざし、前記湯流出入口と前記飲料抽出装置とを連通する管路を開放するように、前記三方弁を開閉することを特徴とする請求項1または2記載の飲料供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−195832(P2007−195832A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−19953(P2006−19953)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】