説明

飲料水供給システム

【課題】本発明の課題は、ミネラル分を含んだ健康によい飲料水を提供できる飲料水供給システムを提供することにある。
【解決手段】本発明に関わる飲料水供給システムは、水から飲料水を作って供給する飲料水供給システムSであって、水が浄化される水浄化手段Saに、水をフィルタリングするNF膜又は/及びUF膜7a、7bを備えている。
望ましくは、NF膜又は/及びUF膜7a、7bによりフィルタリングされた水のミネラル分をセンシングする第1水質検知手段s2、s5と、第1水質検知手段s2、s5のセンシング結果に応じてミネラル分を水に供給するミネラル供給手段13とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルシウムなどのミネラル分を含んだ飲料水を提供できる飲料水供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般家庭、事業所などでは、水道水や井戸水を小型の浄水器を用いて、活性炭により塩素、有機物を除去して飲用としている。
一方、新興国の一般家庭、事業所などでは、水道水が飲用に適さない場合があり、専門業者から飲用の樽水(20リットルほど)を買入れ、飲料水としている。
【0003】
また、新興国の学校や、寮では水道が引かれているが飲用には適さない場合が多く、同様に専門業者から飲用の樽水を買入れ、飲料水としている。
本願に係わる先行技術文献として、下記の特許文献1、2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−74279号公報
【特許文献2】特開平6−71249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般家庭、事業所などで浄水器を用いる場合、健康のためカルシウムなどのミネラル分を含んだ飲料水を欲しいときには、新たにカルシウムなどのミネラル分を加える必要がある。
【0006】
一方、新興国の一般家庭、事業所などで樽水を買入れて飲用とする場合、一定期間過ぎると樽水に微生物、菌などが発生することがある。また、樽水そのものが、樽内で汚染されている場合がある。また、健康のためカルシウムなどのミネラル分を含んだ飲料水を欲しいときには、同様に、新たにミネラル分を加える必要がある。
本発明は上記実状に鑑み、ミネラル分を含んだ健康によい飲料水を提供できる飲料水供給システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わる飲料水供給システムは、水から飲料水を作って供給する飲料水供給システムであって、前記水が浄化される水浄化手段に、前記水をフィルタリングするNF膜又は/及びUF膜を備えている。
第1の本発明によれば、NF膜又は/及びUF膜を備えることで、水中にカルシウムなどのミネラル分などを残した状態で、微生物、細菌など取り除きたいものを除去できるため、カルシウムなどのミネラル分を含んだ飲料水とすることができる。
【0008】
第2の本発明に関わる飲料水供給システムは、第1の本発明の飲料水供給システムにおいて、前記NF膜又は/及び前記UF膜によりフィルタリングされた前記水のミネラル分をセンシングする第1水質検知手段と、前記第1水質検知手段のセンシング結果に応じて前記ミネラル分を前記水に供給するミネラル供給手段とを備えている。
第2の本発明によれば、飲料水にカルシウムなどのミネラル分が足りない、又は、ミネラル分を補給したいときには、余分に追加することができる。
【0009】
第3の本発明に関わる飲料水供給システムは、第1又は第2の本発明の飲料水供給システムにおいて、前記NF膜又は/及び前記UF膜の上流に活性炭フィルタを備えている。
第3の本発明によれば、活性炭フィルタにより塩素、有機物などを除去できる。
【0010】
第4の本発明に関わる飲料水供給システムは、第1から第3のうちの何れかの本発明の飲料水供給システムにおいて、前記水浄化手段の下流側に、供給先の配管に対して前記浄化された水が循環される循環ラインを備えている。
第4の本発明によれば、供給先の配管に対して浄化された水が循環される循環ラインを備えるので、即時に供給先の配管に飲料水を供給できる。
【0011】
第5の本発明に関わる飲料水供給システムは、第4の本発明の飲料水供給システムにおいて、前記循環ラインは、前記水が前記飲料水を供給する供給先の配管と前記水を貯水する浄水タンクとの間を循環されている。
第5の本発明によれば、循環ラインに水を貯水する浄水タンクを備えるので、急な飲料水の流量の変動に対応できる。
【0012】
第6の本発明に関わる飲料水供給システムは、第4又は第5の本発明の飲料水供給システムにおいて、前記循環ラインを流れる水の水質を検出する第2水質検出手段と、前記水質を一定に保つ監視手段とを備えている。
第6の本発明によれば、飲料水から微生物、錆などを除去でき、水質を一定に保つことができる。
【0013】
第7の本発明に関わる飲料水供給システムは、第1から第6のうちの何れかの本発明の飲料水供給システムにおいて、前記水にフッ素を供給するフッ素供給手段を備えている。
第7の本発明によれば、飲料水にフッ素を添加でき、虫歯予防を行える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ミネラル分を含んだ健康によい飲料水を提供することができる飲料水供給システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る飲料水供給システムの全体構成を示す構成図である。
【図2】実施形態のユーザの配管の構成を示す概念図である。
【図3】実施形態の飲料水供給システムにおける定常時の定常モードの水道水の流れを太線で示す図である。
【図4】実施形態の水の使用量が多くなった定常モードの水道水の流れを太線で示す図である。
【図5】実施形態の供給ブロックの水の循環を停止して、水の浄化を行う再浄化モードの流れを太線で示す図である。
【図6】実施形態のろ過ブロックの砂ろ過装置、活性炭吸着器の洗浄モードの流れを太線で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る飲料水供給システムの全体構成を示す構成図である。
実施形態に係る飲料水供給システムSは、飲用に適さない水道水などをミネラルを含んだ健康によい飲料水として学校、ホテルなどのユーザ(供給先)に供給するシステムである。
なお、以下では、飲料水供給システムSに飲用に適さない水道水が水道管Isを通って供給されるとして、説明を行う。
【0017】
飲料水供給システムSは、水道管Isから供給される飲用に適さない水道水を飲用に適した飲料水とするろ過ブロックSaと、ろ過ブロックSaで作った飲料水をユーザ(供給先)の学校、ホテルなどのP.O.U(point of use)の配管Scに循環しつつ供給する供給ブロックSbとを具備している。なお、飲料水供給システムSは、図示しない制御部(監視手段)により制御される。
【0018】
飲料水供給システムSのろ過ブロックSaは、水道管Isを通して供給される水道水を貯留する第1・第2原水タンク1a、1bと、水道水から大き目の異物を除去する砂ろ過装置2と、水道水内の塩素、有機物などを吸着する活性炭が設けられた活性炭吸着器3と、水道水内の微細な異物を除去するMF膜が設けられたMFろ過器4と、これらで処理された処理水を貯留する処理水タンク5と、処理水をろ過するためのMF膜(精密ろ過膜)などのプレフィルタ6と、第1ろ過フィルタ7a、第2ろ過フィルタ7bが設けられた膜ユニット7とを備えている。なお、MF膜(精密ろ過膜)は、水中に含まれる懸濁質、コロイド粒子を精度良く分離する。
【0019】
第1・第2ろ過フィルタ7a、7bは、それぞれNF膜(ナノろ過膜)又はUF膜(限外ろ過膜)の何れか、又は、これらの組み合わせで構成されている。
NF膜(ナノろ過膜)は、元素、イオンに対して選択性があり、ミネラルを通し、低分子の不純物、微生物をカットする。
UF膜(限外ろ過膜)は、膜の孔径と水中の除去対象物質の分子の大きさによって分子レベルのふるい分けを行い、ミネラルを通す。
【0020】
このように、第1・第2ろ過フィルタ7a、7bは、通常、使用されているRO膜(逆浸透膜)を使用せず、カルシウムなどのミネラル(カルシウム(Ca)の他、リン(P)、カリウム(K)、イオウ(S)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ヨウ素(I)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)など)が残った状態でろ過できる膜を使い、飲料水を用いるユーザの健康のためにミネラルを残存させることとしている。
【0021】
なお、定常モード時、制御部の制御により、第1ろ過フィルタ7aが主に用いられ、第2ろ過フィルタ7bはミニマム(最低)流量が流れるように図示しない弁で制御される。なお、第1ろ過フィルタ7aと第2ろ過フィルタ7bとは、制御部の制御によりその役割を定期的又は任意の期間で交換してもよい。
【0022】
第1・第2原水タンク1a、1b、砂ろ過装置2、活性炭吸着器3、MFろ過器4、処理水タンク5、プレフィルタ6、及び膜ユニット7は、水道水が流される配管Iで順番に接続されている。
第1原水タンク1aは水道管Isからの水道水を貯留するタンクであり、第2原水タンク1bは第1原水タンク1aのバッファ用、バックアップ用のタンクである。
【0023】
第1・第2原水タンク1a、1bと砂ろ過装置2との間には、水道管Isから供給され第1・第2原水タンク1a、1bに貯留された水道水を砂ろ過装置2に送る第1・第2原水ポンプp1、p2が設けられている。
第1原水ポンプp1は、定常モード時に第1原水タンク1aの水を砂ろ過装置2へ送る際に稼動されるポンプであり、第2原水ポンプp2は、第1原水ポンプp1のバックアップ用又は砂ろ過装置2、活性炭吸着器3の洗浄の際に逆流(図6の矢印β1、β2)させるためなどに使用される。
【0024】
すなわち、第2原水ポンプp2は、砂ろ過装置2を洗浄する際には、水道水を、配管I1、I2を介して図6の矢印β1のように砂ろ過装置2に供給する。また、第2原水ポンプp2は、活性炭吸着器3を洗浄する際には、水道水を、配管I1、I3を介して図6の矢印β2のように砂ろ過装置2に供給する。
処理水タンク5とプレフィルタ6との間には、第1・第2高圧ポンプp3、p4が設けられている。第2高圧ポンプp4は、第1高圧ポンプp3のバックアップ用などに用いられ、第1高圧ポンプp3が故障した際などに稼動される。なお、第1・第2高圧ポンプp3、p4は交互に稼働用とバックアップ用とを切り換えて用いるようにしてもよい。
【0025】
以下、ろ過ブロックSaのその他の符号について説明する。
符号d1〜d20は、開閉することによって配管I内の流れを通したり、停止したりする弁である。
符号g1〜g4は、配管Iの矢印方向への流れ許容する一方、反矢印方向への流れを阻止する逆止弁である。
符号n1は、砂ろ過装置2を逆流(図6の矢印β1参照)させて洗浄する際に、逆流の流れを見る覗き窓又は逆止弁である。
符号n2は、活性炭吸着器3を逆流(図6の矢印β2参照)させて洗浄する際に、逆流の流れを見る覗き窓又は逆止弁である。
【0026】
符号c1は、供給ブロックSbの水が飲料水としての所定の水質を満足している場合には閉弁して供給ブロックSbから処理水タンク5への還流を阻止する一方、供給ブロックSbの水が飲料水としての所定の水質を満足しない場合には開弁して供給ブロックSbから処理水タンク5への還流を許容する調節弁である。
ろ過ブロックSaは、配管I内の流れのセンサとして配管I内の水の流れの圧力を計測する圧力計t1〜t4と、配管I内の水の流れの流量を計測する流量計r1とを備えている。
【0027】
次に、飲料水供給システムSの供給ブロックSbについて説明する。
供給ブロックSbは、ろ過ブロックSaと配管Iにより接続されている。
供給ブロックSbは、ろ過ブロックSaで作られた飲料水を貯留する第1・第2浄水タンク8a、8bと、配管I内を流れる飲料水にオゾン(O)を供給するオゾナイザ9と、飲料水の殺菌を行うUV(Ultra Violet)殺菌装置10と、ユーザの配管Scから出て循環する飲料水に混入した異物を除去するMF膜(精密ろ過膜)などが設けられるフィルタ11と、ミネラルを添加するミネラル補給装置13とを備えている。なお、図1の二点鎖線で示すように、飲料水にフッ素(F)を添加するフッ素添加装置14を膜ユニット7の後に設けてもよい。
【0028】
第1浄水タンク8aは、ろ過ブロックSaから供給された飲料水を貯留するタンクであり、第2浄水タンク8bは、第1浄水タンク8aのバッファ用、バックアップ用のタンクである。
第1・第2浄水タンク8a、8bとUV殺菌装置10との間には、インバータ制御の第1・第2給水ポンプp5、p6が設けられている。
【0029】
インバータ制御の第1給水ポンプp5は、第1浄水タンク8a内の飲料水をUV殺菌装置10や、ユーザ(供給先)の配管Scに送るポンプであり、インバータ制御の第2給水ポンプp6は、第1給水ポンプp5のバックアップ用などに用いられるポンプである。
第1給水ポンプp5は、夜間には飲料水の使用量が激減するため、インバータ制御により、飲料水の流量をミニマム(最低)流量とする。このように、常に流れを作っておくことで「死水」を発生させない。これにより、使用電力を低減することが可能である。
【0030】
供給ブロックSbには、調節弁c2が設けられている。調節弁c2は、供給ブロックSbに循環する飲料水が所定の水質を満足しない場合には閉弁して供給ブロックSbから処理水タンク5への還流を許容するように制御される一方、供給ブロックSbの飲料水が所定の水質を満足している場合には開弁して供給ブロックSbでの循環を継続するように制御される。
【0031】
符号b1〜b12は、開閉することによって配管Iの流れを通したり、停止する弁である。
符号g5〜g7は、配管Iの矢印方向への流れ許容する一方、反矢印方向への流れを阻止する逆止弁である。
供給ブロックSbは、配管I内の飲料水の流れの圧力を計測する圧力計t5、t6を備えている。
【0032】
供給ブロックSbには、センサとして、ユーザ(供給先)の配管Scへの往路の配管Iを流れる飲料水のPH値を計測するPH計s1と、往路の配管I内の飲料水の導電率を計測する導電率計s2と、往路の配管I内の飲料水の残留塩素を測定する残留塩素測定器s3と、往路の配管I内の飲料水の微粒子を計測する微粒子計s4と、ユーザ(供給先)の配管Scからの還路の配管I内の飲料水の導電率を計測する導電率計s5とを備えている。
【0033】
供給ブロックSbの配管I内の飲料水が汚染されたことは、純水は導電率が低いことから、制御部において、還路の導電率計s5により計測される配管I内の飲料水の導電率と、往路の導電率計s2により計測される配管I内の飲料水の導電率との差が、汚染度を示す許容値以上になったか否かを判定することで判断することができる。
【0034】
オゾナイザ9によるオゾン(O)の供給は、微粒子計s4の計測値が汚染度を示す許容値以上に大きくなり飲料水内の微粒子が増えたと制御部が判定した場合や、還路の配管I内の飲料水の導電率と往路の配管I内の飲料水の導電率との差が汚染度を示す許容値以上に大きくなったと制御部が判定した場合に、弁b3及び/又は弁b5を開弁して第1浄水タンク8a及び/又は第2浄水タンク8bの下からバブリングして行われる。
【0035】
ミネラル補給装置13によるカルシウムなどのミネラル分の供給は、ミネラルの溶液を飲料水に供給したり、ミネラルの固形物を飲料水に溶かすことなどで行われる。
カルシウムなどのミネラル分の供給のタイミングは、往路の導電率計s2で測定した導電率及び/又は還路の導電率計s5で測定した導電率が許容値以下になったことを検知した場合や、ミネラル補給装置13のミネラルの計測値が許容値以下になった場合、ミネラルが不足したとして飲料水(水道水)にミネラルを補給する。
【0036】
ここで、ミネラル補給装置13は、ろ過ブロックSaの膜ユニット7の後に設けた場合を例示したが、循環ラインである供給ブロックSbに設けてもよく、ミネラルを飲料水に添加できれば、ミネラル補給装置13を設ける場所は限定されない。
同様に、図1の二点鎖線で示すフッ素添加装置14は、循環ラインである供給ブロックSbに設けてもよく、フッ素を飲料水に添加できれば、フッ素添加装置14を設ける場所は限定されない。
【0037】
図2は、ユーザの配管Scの構成を示す概念図である。
飲料水供給システムSにおける供給ブロックSbの往路の配管Iは、ユーザの配管Scに、入接続点Iin(図1参照)で接続され、供給ブロックSbの飲料水がユーザの配管Scに流入する。一方、供給ブロックSbの還路の配管Iは、ユーザの配管Scに、出接続点Iot(図1参照)で接続され、ユーザの配管Scを通った飲料水が還路の配管Iに流出する。
【0038】
ユーザの配管Scは、単数階又は複数階に亘って設けられており、図示しない飲用の蛇口が単数又は複数所定箇所に設けられている。
ユーザの配管Scは、入接続点Iinから、主配管Sc0、第1配管Sc1、主配管Sc9を通って、出接続点Iotに至る長さと、入接続点Iinから、主配管Sc0、第2配管Sc2、主配管Sc9を通って、出接続点Iotに至る長さとが等しいリバースリターンの配管となっている。第1配管Sc1、第2配管Sc2には、飲料水を供給する蛇口が配置される。
【0039】
すなわち、ユーザの配管Scは、入接続点Iinから、第1配管Sc1を通って、出接続点Iotに至る管路の流動抵抗と、入接続点Iinから、第2配管Sc2を通って、出接続点Iotに至る管路の流動抵抗、すなわち第1配管Sc1と第2配管Sc2との流動抵抗が等しく又はほぼ等しく設定されている。
そのため、入接続点Iinからユーザの配管Scに流入する飲料水は、ユーザの配管Scのどの管路(第1配管Sc1、第2配管Sc2)も一様に流れ、滞留する(所謂、死水となる)ことがない。よって、ユーザの配管Sc内を流れる飲料水は水質を保つことが可能である。
【0040】
ここで、図2では、ユーザの配管Scは、第1・第2配管Sc1、Sc2の2つの分岐管の場合を例示して説明したが、ユーザの配管Scは、一つの管路でもよいし、リバースリターンの任意数の分岐管をもつ管路でもよい。
なお、ユーザの配管Scは、主配管Sc0から分岐する各分岐配管(第1・第2配管Sc1、Sc2)の径を適宜調節して入接続点Iinから出接続点Iotまでの各分岐配管の流れの流動抵抗、すなわち各分岐配管(第1・第2配管Sc1、Sc2)の流動抵抗を等しく又はほぼ等しく調節するなどして、管路内の飲料水の滞留(死水の発生)を抑制できれば、必ずしもリバースリターンの管路でなくてもよい。しかし、リバースリターンの管路は構成が簡素であり、設置が容易であるので、より望ましい。
【0041】
<飲料水供給システムSの動作>
次に、飲料水供給システムSの動作について説明する。
まず、飲料水供給システムSの定常時の作動状態の定常モードについて説明を行う。
図3は、飲料水供給システムSにおける定常時の定常モードの水道水の流れを太線で示す図である。
定常時、ろ過ブロックSaは、制御部により、弁d1、d2、d5、d7、d11、d13、d16、d17、d19が開弁されるとともに、第1原水ポンプp1と第1高圧ポンプp3とが稼動される。なお、調整弁c1などその他のろ過ブロックSaの弁は閉弁される。弁d2は、第2原水タンク1bに水道水が貯留した場合、又は、既に貯留している場合、閉弁する。
【0042】
これにより、水道管Isからの水道水は、第1・第2原水タンク1a、1bに貯留される。第2原水タンク1bは、バッファ用、バックアップ用タンクとして用いられる。第1原水タンク1a内の水は、弁d5、d7、第1原水ポンプp1、逆止弁g1を通って、砂ろ過装置2に流され、砂ろ過装置2で砂ろ過され異物が除去される。砂ろ過装置2でろ過された水は、弁d11を通って活性炭吸着器3に流され、活性炭吸着器3で塩素(Cl)、有機物などが活性炭に吸着される。活性炭吸着器3を通った水は、弁d13を通ってMFろ過器4に流され、ろ過され微粒子が除去される。
【0043】
MFろ過器4でろ過された水は、弁d16を通って処理水タンク5に流され、貯留される。
処理水タンク5内の水は、弁d17、第1高圧ポンプp3、逆止弁g3、弁d19を通って、プレフィルタ6でフィルタリングされる。
プレフィルタ6を通った水は、膜ユニット7(7a、7b)でろ過され、ミネラル補給装置13やフッ素添加装置14を介して、供給ブロックSbの第1浄水タンク8a及び/又は第2浄水タンク8bに流される。
【0044】
定常時、供給ブロックSbの第2浄水タンク8bはバッファ用として用いられ、第2給水ポンプp6は使用しない。
そして、制御部により、弁b1、b2、b4、b7、b10、b11、b12、調整弁c2を開弁するとともに、第1給水ポンプp5が稼動される。
その他の供給ブロックSbの弁は、制御部により閉弁される。
【0045】
ろ過ブロックSaから供給される水は、第1浄水タンク8a及び/又は第2浄水タンク8bに貯留される。図3では、第1浄水タンク8a及び第2浄水タンク8bに貯留される場合を示している。なお、定常時、第2浄水タンク8bはバッファタンク、バックアップタンクの役割を果たす。
【0046】
第1浄水タンク8aに貯留される水は、弁b4、第1給水ポンプp5、弁b7、逆止弁g5、弁b10を通って、UV殺菌装置10に流され、UV殺菌装置10において紫外線により殺菌される。
UV殺菌装置10で殺菌された水は、弁b11、逆止弁g7を通って入接続点Iinから、飲料水として、ユーザの配管Scに流される。
【0047】
ユーザの配管Scから出接続点Iotを経由して流出した飲料水は、弁b12を通ってフィルタ11でフィルタリングされた後、調整弁c2を通って第1浄水タンク8aに還流される。
このように、ろ過ブロックSaから供給される水は、第1浄水タンク8aに供給され、ユーザの配管Scに流された後に、第1浄水タンク8aに還流して、循環される。
【0048】
次に、図3の定常状態から水の使用量が多くなったケースについて、図4を用いて説明する。図4は、水の使用量が多くなった定常モードの水道水の流れを太線で示す図である。
図3の定常状態において、流量計r1で計測する流量が増加し、水の使用量が多くなった場合、制御部は、ろ過ブロックSaのバッファ用の第2原水タンク1bと、供給ブロックSbのバッファ用の第2浄水タンク8bとを新たに用いる。この場合、流量が多いので、制御部は、ろ過ブロックSaのバックアップ用の第2原水ポンプp2、第2高圧ポンプp4を稼動させるとともに、供給ブロックSbのバックアップ用の第2給水ポンプp6を稼動させる。
【0049】
この際、制御部は、ろ過ブロックSaの弁d6、d8、d8a、d18、d20を開弁するとともに、供給ブロックSbの弁b6、b8を開弁し、図4に示す状態とする。
なお、図4では、第2原水タンク1b、第2浄水タンク8b、第2原水ポンプp2、第2高圧ポンプp4、及び第2給水ポンプp6を使用する場合を例示したが、状態に応じて適宜、制御部により使用を任意に選択できるのは勿論である。
【0050】
<ミネラルの調整>
定常モード(水の使用量が多い場合を含む)時、前記したように、膜ユニット7(7a、7b)でろ過された後、往路の導電率計s2で測定した導電率及び/又は還路の導電率計s5で測定した導電率が許容値以下になったことを検知した場合や、ミネラル補給装置13のミネラルの計測値が許容値以下になった場合、ミネラル補給装置13により、ミネラルが不足したとして飲料水(水道水)にミネラルが補給される。
また、前記したように、フッ素添加装置14を設けて、フッ素を飲料水に適宜添加してもよい。
【0051】
なお、ミネラルの計測値が許容値以下になってミネラル補給装置13によってミネラルが飲料水に補給される場合や、フッ素添加装置14によりフッ素を添加する場合、制御部の異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯してその旨報知するようにしてもよい。
【0052】
<飲料水の水質の維持>
定常モード(水の使用量が多い場合を含む)時、循環する水(飲料水)は、循環時、UV殺菌装置10で殺菌されるとともに、ユーザの配管Scに流された後にフィルタ11でフィルタリングされ、一定の水質が維持される。
循環する水の水質は、PH計s1でPH値が計測され、導電率計s2、s5で導電率が計測されるとともに、残留塩素測定器s3で残留塩素が計測される。また、微粒子計s4で循環する水に含まれる微粒子が計測される。
【0053】
制御部は、残留塩素測定器s3で測定した残留塩素が設定した許容値を越えたと認識した際には、活性炭吸着器3の後記する洗浄を行い、活性炭の吸着機能を強化する。なお、この場合、残留塩素の値が許容値になるまで、第1・第2浄水タンク8a、8b内に貯留した水は廃棄して、残留塩素の値が許容値内の水を循環させるように構成してもよい。
【0054】
微粒子計s4で計測した微粒子が許容値を逸脱した場合、又は/及び、導電率計s2、s5で計測した導電率の差が許容値を逸脱した場合、制御部は、オゾナイザ9を稼動させるとともに、弁b3、b5を開弁し第1・第2浄水タンク8a、8b内の水にオゾン(O)を供給し、オゾンにより、微生物を除去したり、有機物の分解などを行う。
【0055】
なお、残留塩素測定器s3、微粒子計s4で計測した微粒子、導電率計s2、s5で計測した導電率の差がそれぞれ許容値を逸脱した場合、制御部の異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯してその旨報知するようにしてもよい。
【0056】
<循環水の還流による浄化>
オゾン(O)を供給しても、微粒子計s4で計測した微粒子差が許容値を逸脱している場合、又は/及び、導電率計s2、s5で計測した導電率の差が許容値を逸脱している場合には、制御部は、異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯するなどして、その旨、管理者に通知する。
【0057】
同時に、制御部は、図5に示すように、調整弁c2を閉弁して供給ブロックSbの水の循環を停止するとともに、調整弁c1を開弁し、供給ブロックSbを循環する水を調整弁c1からろ過ブロックSaの処理水タンク5に還流する。なお、図5は、供給ブロックSbの水の循環を停止して、水の浄化を行う再浄化モードの流れを太線で示す図である。
【0058】
処理水タンク5に還流された水は、プレフィルタ6でフィルタリングするとともに、膜ユニット7でろ過し、第1・第2浄水タンク8a、8bへ供給する。この際、第1原水ポンプp1を停止するとともに弁d16を閉弁し、第1原水タンク1aからの水道水の処理水タンク5への供給を停止する。
【0059】
なお、弁d16を閉弁し、第1原水タンク1aからの水道水の処理水タンク5への供給を継続してもよい。しかし、供給ブロックSbを循環する水の浄化が、第1原水タンク1aからの水道水の処理水タンク5への供給を停止した方が早く進行するので、第1原水タンク1aからの水道水の処理水タンク5への供給を停止した方がより望ましい。
【0060】
そして、微粒子計s4で計測した微粒子が許容値内に入り、かつ、導電率計s2、s5で計測した導電率の差が許容値内に入った場合には、調整弁c1を閉弁するとともに、調整弁c2、弁d16を開弁して、第1原水ポンプp1を稼働状態にして、図3又は図4の定常モードに復帰する。
【0061】
<浄化装置の目詰まりの検知及び洗浄>
次に、ろ過ブロックSaの浄化装置である砂ろ過装置2、活性炭吸着器3、MFろ過器4、プレフィルタ6、膜ユニット7の汚れの除去、及び、供給ブロックSbの浄化装置であるフィルタ11の汚れの除去について、説明を行う。
砂ろ過装置2、活性炭吸着器3の汚れは、図3に示す定常モードにおいて、圧力計t1で計測される圧力値と圧力計t2で計測される圧力値との差が許容値以上になった場合、制御部は、砂ろ過装置2及び/又は活性炭吸着器3が汚れて目詰まりを起こしていると判定する。
【0062】
なお、砂ろ過装置2の上流の流量計r1で計測される水の流量と、活性炭吸着器3の下流の流量計(図示せず)で計測される水の流量との差が許容値以上になったか否かで砂ろ過装置2及び/又は活性炭吸着器3が汚れて目詰まりを起こしたか否かを判定してもよい。
【0063】
図6は、ろ過ブロックSaの砂ろ過装置2、活性炭吸着器3の洗浄モードの流れを太線で示す図である。
この場合、制御部は、弁d7、d8aを閉弁するとともに第1原水ポンプp1、第1高圧ポンプp3、第1給水ポンプp5を停止して、定常モードを休止する。同時に、制御部は、弁d5、d8、d9、d10、d12、d14を開弁状態にするとともに、第2原水ポンプp2を稼動し、浄化モードに移行する。
【0064】
これにより、第1原水タンク1aの水は、弁d5、d8、第2原水ポンプp2、逆止弁g2を通って、配管I1、I2に流れ、弁d9から砂ろ過装置2に、図3の定常モードとは反対向き(図6の矢印β1)に逆流する。逆流により、砂ろ過装置2の汚れが除去され、配管I2、弁d10を通って砂ろ過装置2の汚れが排出される。
【0065】
同時に、第1原水タンク1aの水は、弁d5、d8、第2原水ポンプp2、逆止弁g2を通って、配管I1、I3に流れ、弁d12から活性炭吸着器3に、図3の定常モードとは反対向き(図6の矢印β2)に逆流する。逆流により、活性炭吸着器3の汚れが除去され、配管I3、弁d14を通って活性炭吸着器3の汚れが排出される。
なお、前記説明では、砂ろ過装置2の汚れと活性炭吸着器3の汚れとを、一緒に検出して砂ろ過装置2、活性炭吸着器3を同時に逆洗して洗浄する場合を例示したが、砂ろ過装置2と活性炭吸着器3とを個別に、上流と下流の圧力、流量などで、汚れを検知して、個別に洗浄を行うように構成してもよい。
【0066】
同様に、MFろ過器4は、その上流の圧力計t2と下流の圧力計t3とが許容値以上になった場合、或いは、図示しない上流と下流に設けた流量計で計測した流量値の差が許容値以上になった場合に、制御部は、MFろ過器4が目詰まりを起こしたとして、図3の定常モードを休止して、定常モードとは反対向きに逆流させることで、MFろ過器4を洗浄することができる。
【0067】
同様に、ろ過ブロックSaのプレフィルタ6、膜ユニット7の第1・第2ろ過フィルタ7a、7b、及び、供給ブロックSbのフィルタ11も、それぞれ上流と下流に設けた図示しない圧力計又は/及び流量計(フィルタ汚れ検出手段)の圧力値又は/及び流量値の差が許容値以上になった場合には、目詰まりを起こしたとして、図3の定常モードとは反対向きに図示しないポンプ(フィルタ汚れ除去手段)を用いて逆流させることで、洗浄する。
【0068】
なお、前記の各目詰まりが洗浄しても回復しない場合には、制御部は、異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯するなどして、その旨、管理者に通知する。
なお、ろ過ブロックSaのプレフィルタ6、膜ユニット7の第1・第2ろ過フィルタ7a、7b、及び、供給ブロックSbのフィルタ11は、個別に目詰まりを検知して個別に洗浄してもよいし、これらを適宜組み合わせ目詰まりを検知して洗浄することとしてもよい。
【0069】
<ミネラル補給装置13のメンテナンス>
ミネラル補給装置13により、ミネラルが飲料水(水道水)に補給されても、往路の導電率計s2で測定した導電率及び/又は還路の導電率計s5で測定した導電率が許容値内にならない場合や、ミネラル補給装置13でのミネラルの計測値が許容値内にならない場合、制御部の異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯してその旨報知する。
【0070】
同様に、フッ素添加装置14を設けた場合、フッ素添加装置14でフッ素を飲料水(水道水)に添加しても、フッ素添加装置14のフッ素検出器や循環ラインに設けた図示しないフッ素検出装置で所定値のフッ素が検出されない場合には、制御部の異常連絡手段により、飲料水供給システムSの管理者の携帯電話に連絡したり、管理者の端末装置に電子メールを送ったり、警報器で警報を鳴らしたり、警報灯を点灯してその旨報知する。
【0071】
実施形態の飲料水供給システムSによれば、膜ユニット7の第1・第2ろ過フィルタ7a、7bは、それぞれNF膜、UF膜の何れか、又は、これらの組み合わせで構成されるので、水から細菌を除去するとともに、人体によいミネラルを通過させることができる。そのため、NF膜又は/及びUF膜を用いることにより、水中に含まれるミネラル分を完全に除去せず残存させ、ミネラル分を含んだ飲料水を造水できる。また、水質を監視することにより、膜ろ過した後にミネラルが不足している場合には、ミネラルを注入して調整している。
従って、常時、人体にとって必要不可欠な栄養素のミネラルを含んだ健康によい飲料水を提供することが可能である。
【0072】
また、飲料水(水道水)にフッ素を添加すれば、歯にフッ素が取り込まれ、酸に強い歯を作れ、虫歯予防を行うことができる。
そして、ミネラル補給装置13がミネラルを飲料水(水道水)に供給できない場合や、フッ素添加装置14でフッ素を飲料水(水道水)に添加できない場合、管理者に報知することが可能である。
【0073】
さらに、学校、ホテル等のユーザ(供給先)の水道供給管(ユーザの配管Sc)に微生物や錆があっても、循環する水を監視して水質を一定に保つことができる。また、第1・第2水質検出手段として、導電率センサ(導電率計s2、s5)を用いることで、安価で精度よくシステムを構築できる。
【0074】
さらに、膜ユニット7の前に活性炭フィルタの活性炭吸着器3を備えるので、塩素、有機物などを除去できる。
また、学校、ホテル等のユーザ(供給先)から戻る循環する水に細菌などが入っていても、オゾナイザ9、UV殺菌装置10、フィルタ11で除去したり、消毒できるので、安全な水をユーザに供給可能である。
【0075】
さらに、水質が悪化した場合は、循環を停止し、プレフィルタ6、膜ユニット7で再度、混入物を除去できるので、人手を介することなく、ユーザに安全な水を供給できる。また、水質が悪化した場合、管理者に携帯電話、電子メール、警報、警告灯などで知らせるので、管理者は安全性が高い飲料水の水質の異常をすぐに認識し、対応が可能である。
【0076】
また、飲料水供給システムSは、リバースリターンなどのユーザの配管Scに接続されるので、循環水が滞留することなく円滑に流れ、微生物の発生、配管Scの錆の混入が抑制される。
したがって、微生物や錆などの混入を抑制し、人体によいカルシウムなどのミネラルを含んだ良質の飲料水を提供することができる飲料水供給システムを実現することが可能である。
【0077】
なお、前記実施形態では、第1・第2原水タンク1a、1bと第1・第2浄水タンク8a、8bとを、それぞれ2つ設けた場合を例示したが、3つ以上設けてもよい。また、原水タンク、浄水タンクはそれぞれ一つとしてもよい。
また、前記実施形態では、第1・第2浄水タンク8a、8bを設けた場合を例示したが、浄水タンクを設けることなく構成してもよい。
【0078】
なお、前記実施形態で説明した管理者の端末装置は電子連絡ができるものであれば、携帯情報端末でもよく、特に限定されない。
なお、前記実施形態では、水道水を例示したが、井戸水や温泉などの温水でもよく、水道水以外の水を適用してもよい。なお、特許請求の範囲の水とは、温水を含むものとする。
【符号の説明】
【0079】
2 砂ろ過装置(水浄化手段)
3 活性炭吸着器(水浄化手段、活性炭フィルタ)
4 MFろ過器(水浄化手段)
6 プレフィルタ(水浄化手段、監視手段)
7 膜ユニット(水浄化手段、NF膜又は/及びUF膜、監視手段)
7a 第1ろ過フィルタ(NF膜又は/及びUF膜)
7b 第2ろ過フィルタ(NF膜又は/及びUF膜)
8a 第1浄水タンク(浄水タンク)
8b 第2浄水タンク(浄水タンク)
9 オゾナイザ(監視手段)
10 UV殺菌装置(監視手段)
11 フィルタ(監視手段)
13 ミネラル補給装置(ミネラル供給手段)
14 フッ素添加装置(フッ素供給手段)
S 飲料水供給システム
s2、s5 導電率計(第1・第2水質検出手段)
Sa ろ過ブロック(水浄化手段)
Sb 供給ブロック(循環ライン)
Sc 配管(供給先の配管)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水から飲料水を作って供給する飲料水供給システムであって、
前記水が浄化される水浄化手段に、前記水をフィルタリングするNF膜又は/及びUF膜を備えた
ことを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記NF膜又は/及び前記UF膜によりフィルタリングされた前記水のミネラル分をセンシングする第1水質検知手段と、
前記第1水質検知手段のセンシング結果に応じて前記ミネラル分を前記水に供給するミネラル供給手段とを
備えたことを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記NF膜又は/及び前記UF膜の上流に活性炭フィルタを備えた
ことを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記水浄化手段の下流側に、供給先の配管に対して前記浄化された水が循環される循環ラインを備える
ことを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項5】
請求項4に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記循環ラインは、前記水が前記飲料水を供給する供給先の配管と前記水を貯水する浄水タンクとの間を循環される
ことを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記循環ラインを流れる水の水質を検出する第2水質検出手段と、
前記水質を一定に保つ監視手段とを
備えることを特徴とする飲料水供給システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のうちの何れか一項に記載の飲料水供給システムにおいて、
前記水にフッ素を供給するフッ素供給手段を備えた
ことを特徴とする飲料水供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−217867(P2012−217867A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82362(P2011−82362)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】