説明

飲食用液体

【課題】食酢を原材料として用いながら一層摂取し易く、かつ、蛋白質、カルシウム等を豊富に含む飲食用液体を提供する。
【解決手段】食酢9と乾燥大豆とを密閉した容器内に封入した状態で1〜6月間放置した後、該食酢と該乾燥大豆とを攪拌してなることを特徴とする飲食用液体。大豆としては乾燥大豆を用いる。けだし、収穫直後の大豆は水分が多く、変質し易いため、乾燥させて水分を除去した乾燥大豆が使用される。すなわち、収穫された大豆1を洗浄3した後、乾燥5させて乾燥大豆を得る。乾燥大豆は、好ましくは、市販されているものを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食用液体に関するものである。本発明による飲食用液体は、炊飯時に米と共に炊かれ、或いはしゃぶしゃぶその他の鍋物のたれ、冷やし中華のたれ、ドレッシング等の調味料として使用される。
【背景技術】
【0002】
飲食用液体としては、食酢に砂糖、塩、みりん等を加えてなるものが従来より知られている。
【0003】
特開2009−45011号公報は、食酢と、甘味料と、植物汁と、食塩と、水とを主成分とする原材料を混合し、この混合物を噴霧可能としてなる飲食用液体たる液体調味料を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−45011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の飲食用液体は好ましいものではあるが、本発明は、食酢を原材料として用いながら一層摂取し易く、かつ、蛋白質、カルシウム等を豊富に含む飲食用液体を提供しようとしてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、下記の飲食用液体を提供するものである。
【0007】
食酢と乾燥大豆とを密閉した容器内に封入した状態で1〜6月間放置した後、該食酢と該乾燥大豆とを攪拌してなることを特徴とする飲食用液体。
【発明の効果】
【0008】
食酢はそのままでは摂取し難いものであるが、本発明による飲食用液体は、食酢を乾燥大豆と共に密閉容器内で1〜6月間放置するため、極めて摂取し易いものである。
【0009】
特に、本発明による飲食用液体を炊飯時に米と共に炊いたときには、ご飯の味と香りは通常のご飯と何ら変わりがないため、該飲食用液体を用いて炊いたご飯は通常のご飯と同様においしく食することができる。
【0010】
また、本発明による飲食用液体は、使用者の好みに応じて他の調味料を添加した状態で、又は他の調味料を添加することなく、しゃぶしゃぶその他の鍋物のたれ、冷やし中華のたれ、ドレッシング等の調味料としても好ましく使用される。
【0011】
本発明による飲食用液体は、該飲食用液体中の食酢に含まれる酢酸が細菌の増殖を抑える防腐作用を有するため、容器内に密封した状態で冷所に維持することにより、カビを生じさせることなく長期間保存することができる。
【0012】
本発明による飲食用液体に含まれる大豆は、蛋白質、カルシウム等を多く含むため、該飲食用液体は栄養源としても好ましいものである。
【0013】
なお、本発明者等は、本発明による飲食用液体と共に炊いたご飯を長期間にわたり食したところ、頭髪の抜け毛が防止されたように思われるが、その理由は、本発明者には必ずしも明らかではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明による飲食用液体の製造と使用とを概略的に示す説明図である。
【図2】図2は、食酢と乾燥大豆とを密閉した容器内に封入した状態で放置している状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による飲食用液体は、食酢と乾燥大豆とを密閉した容器内に封入した状態で1〜6月間放置した後、該食酢と該乾燥大豆とを攪拌してなるものである。
【0016】
食酢としては、好ましくは、穀物酢、果実酢等の醸造酢が用いられるが、合成酢であっても差し支えない。
【0017】
大豆としては乾燥大豆を用いる。けだし、収穫直後の大豆は水分が多く、変質し易いため、乾燥させて水分を除去した乾燥大豆が使用される。
【0018】
すなわち、収穫された大豆1を洗浄3した後、乾燥5させて乾燥大豆7を得る。乾燥大豆7は、好ましくは、市販されているものを使用する。
【0019】
食酢9と乾燥大豆7とを密閉した容器11内に封入する。図2に示す事例においては、容器11は蓋13を開閉自在に備えており、該蓋13を閉めることにより該容器11を密閉することができる。
【0020】
食酢9と乾燥大豆7とを密閉した容器11内に封入した状態で1〜6月間放置する(酢漬12)。放置する期間が1月よりも短いときには、大豆に芯が残るおそれがある。放置する期間は長くても6月で十分であり、6月をよりも長い期間放置する必要はない。なお、放置する場所は適宜の冷所とするが、必要に応じて冷蔵庫内にて約1〜5℃の温度で放置してもよい。
【0021】
本発明による飲食用液体を炊飯時に米と共に炊く場合には、食酢9と乾燥大豆7とを密閉した容器11内に封入した状態で放置する期間は、例えば1〜2月で足る。
【0022】
本発明による飲食用液体をしゃぶしゃぶその他の鍋物のたれ、冷やし中華のたれ、ドレッシング等の調味料として使用する場合には、食酢9と乾燥大豆7とを密閉した容器11内に封入した状態で放置する期間は、例えば1〜6月とする。
【0023】
食酢9と乾燥大豆7との使用量は、一例として、食酢5重量部に対し乾燥大豆1重量部とする。
【0024】
食酢9と乾燥大豆7とを密閉した容器11内に封入した状態で1〜6月間放置したときには、大豆は柔らかになり、その体積は容器11に封入する前に比べて例えば3〜4倍に膨らむ。
【0025】
酢漬12、容器11から膨らんだ大豆を食酢と共に取り出し、ミキサー等の攪拌手段により攪拌15する。
【0026】
以上により、飲食用液体17が得られる。得られた飲食用液体17を上述の如く炊飯用19又は調味用21として用いる。
【0027】
飲食用液体17を炊飯用19に用いる場合には、一例として、米14重量部に対し飲食用液体1重量部を用いる。
【0028】
飲食用液体17を調味用21に用いる場合には、飲食用液体17は用途、好み等に応じて適量を使用する。
【符号の説明】
【0029】
1 収穫された大豆
3 洗浄
5 乾燥
7 乾燥大豆
9 食酢
11 容器
12 酢漬
13 蓋
15 攪拌
17 飲食用液体
19 炊飯用
21 調味用

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食酢と乾燥大豆とを密閉した容器内に封入した状態で1〜6月間放置した後、該食酢と該乾燥大豆とを攪拌してなることを特徴とする飲食用液体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate