説明

飼料用米の家畜への給与方法並びに飼料用米が用いられた飼料

【課題】 飼料原料の原価低減と安定確保を実現するとともに、流通性、保存性に優れ、家畜による採食性が良好であり、とうもろこしを主原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、更に肉質改善の可能性を期待することのできる、新規な飼料用米の家畜への給与方法並びに飼料用米が用いられた飼料の開発を技術課題とした
【解決手段】 穀類を他の素材とともに家畜に給与する方法において、前記穀類として飼料用米2を用い、この飼料用米2と他の素材とを混合するとともに蒸煮し、更にペレット状に成型した状態で家畜に採食させることを特徴として成るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は牛、豚、鶏等の家畜に与える飼料に関するものであり、特に飼料用米の家畜への給与方法並びに飼料用米が用いられた飼料に係るものである。
【背景技術】
【0002】
近時、バイオマスエネルギーの需要増大等に伴ない、穀類等の飼料原料の価格が高騰しているにもかかわらず、その国内自給率は10%程度と低く、輸入に頼らざるを得ないのが実情である。一方で、これらを採食する牛、豚、鶏等の畜産物の価格は低迷する傾向にあり、国内畜産業の経営は非常に厳しい状況におかれている。
このような状況の下、休耕田の有効活用及び水田の維持を兼ねたものとして、飼料用米の栽培が奨励されてはいるものの、飼料用米の活用実績はほとんどなかったため、流通形態、保管形態、加工形態、更には肉質、乳質等への影響の検証が広く行われているところである(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
そして前記飼料用米を家畜に与える形態としては、飼料用米を粉砕した後に既存の配合飼料に混ぜるもの(例えば非特許文献1参照)が最も簡易であり広く検証されているものの、米穀粒の粉砕に多大な時間を要してしまうことや、粉砕米の保管が課題となっている。
また飼料米を膨軟化サイレージ加工した後に既存の配合飼料に混ぜることや(例えば非特許文献1参照)、飼料米を発芽させて発芽玄米として与えること (例えば特許文献1参照)も行われているが、臭気や保存性の点で実用化に向けての課題が残っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献1】社団法人 日本草地畜産種子協会 「飼料用米の利活用についての実証成果集」、インターネット<URL:http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/lin/l_siryo/siryo _mai/pdf/all.pd>
【特許文献1】特開2002−58343
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、特に国内自給が可能な飼料用米を主原料とすることにより、飼料原料の原価低減と安定確保を実現するとともに、流通性、保存性に優れ、家畜による採食性が良好であり、とうもろこしを主原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、更に肉質改善の可能性を期待することのできる、新規な飼料用米の家畜への給与方法並びに飼料用米が用いられた飼料の開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち請求項1記載の飼料用米の家畜への給与方法は、穀物原料を副原料とともに家畜に給与する方法において、
主原料として飼料用米を用い、この飼料用米と副原料とを混合するとともに蒸煮し、
更にペレット状に成型した状態で家畜に採食させることを特徴として成るものである。
【0007】
また請求項2記載の飼料用米の家畜への給与方法は、前記要件に加え、前記飼料用米を、粉砕後の粒径が3〜7mmのスクリーンを通過するように粉砕処理することを特徴として成るものである。
【0008】
更にまた請求項3記載の飼料用米の家畜への給与方法は、前記要件に加え、前記飼料用米と副原料とを、70〜100℃の温度下で蒸煮することを特徴として成るものである。
【0009】
更にまた請求項4記載の飼料用米の家畜への給与方法は、前記要件に加え、前記飼料用米に加え、とうもろこし、マイロ、小麦、大麦、大豆、えんどう、えん麦、甘しょ、きび、ごま、そらまめ、ライ麦のうちのいずれか一種または複数を用いることを特徴として成るものである。
【0010】
更にまた請求項5記載の飼料用米の家畜への給与方法は、前記請求項1、2、3または4記載の方法によって成型されたペレットに対して、圧ぺんされた穀粒を混合することにより、フレークペレットタイプ飼料の状態として家畜に採食させることを特徴として成るものである。
【0011】
また請求項6記載の飼料用米が用いられた飼料は、穀物原料と、副原料とを混合するとともに蒸煮し、更に所定形状に成型された飼料において、主原料として飼料用米が用いられ、ペレット状に成型されたものであることを特徴として成るものである。
【0012】
また請求項7記載の飼料用米が用いられた飼料は、前記請求項6記載の要件に加え、前記飼料用米は、粉砕後の粒度が3〜7mmのスクリーンを通過するように粉砕処理されたものであることを特徴として成るものである。
【0013】
また請求項8記載の飼料用米が用いられた飼料は、前記請求項6または7記載の要件に加え、前記飼料用米及び副原料は、70〜100℃の温度下で蒸煮されたものであることを特徴として成るものである。
【0014】
更にまた請求項9記載の飼料用米が用いられた飼料は、前記請求項6、7または8記載の要件に加え、前記飼料用米に加え、とうもろこし、マイロ、小麦、大麦、大豆、えんどう、えん麦、甘しょ、きび、ごま、そらまめ、ライ麦のうちのいずれか一種または複数が用いられたものであることを特徴として成るものである。
【0015】
更にまた請求項10記載の飼料用米が用いられた飼料は、前記請求項6、7、8または9記載の飼料に対して、圧ぺんされた穀粒が混合されることにより、フレークペレットタイプの飼料とされたものであることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0016】
まず請求項1記載の発明によれば、国内自給が可能な飼料用米を主原料とすることにより、飼料原料の原価低減と安定確保を実現することができる。
また相場に応じて飼料用米と副原料との比率を調整することにより、飼料の原価を低減することが可能となる。
更にまた家畜による採食性が良好であり、更にとうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質の改善を期待することのできる飼料を提供することができる。
更にまたペレット状にすることにより、密度が高まるため流通性、保存性に優れ、家畜による採食性が良好である飼料を提供することができる。
【0017】
また請求項2記載の発明によれば、飼料の保形性を向上することができるとともに、家畜による採食性を良好なものとすることができる。
【0018】
また請求項3記載の発明によれば、飼料に含まれる水分量を少なくして、長期保存が可能なものとすることができる。
【0019】
また請求項4記載の発明によれば、家畜による採食性を損なってしまうことがなく、また栄養バランスが改善されることにより、とうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質改善の可能性を期待することができる。また相場に応じて飼料用米及びその他の穀物の比率を調整することにより、飼料の原価を低減することが可能となる。
【0020】
また請求項5記載の発明によれば、家畜による採食性を損なってしまうことがなく、また栄養バランスが改善されることにより、とうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質改善の可能性を期待することができる。また相場に応じて飼料用米及び穀粒の比率を調整することにより、飼料の原価を低減することが可能となる。
【0021】
また請求項6記載の発明によれば、国内自給が可能な飼料用米を主原料とすることにより、飼料原料の原価低減と安定確保を実現することができる。
また、流通性、保存性に優れ、家畜による採食性が良好であり、更にとうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質の改善を期待することのできる飼料を提供することができる。
更にまた、ペレット状とすることにより、飼料のハンドリング性を高めることができる。また家畜による採食性を良好なものとすることができる。
【0022】
また請求項7記載の発明によれば、飼料の保形性を向上することができるとともに、家畜による採食性を良好なものとすることができる。
【0023】
また請求項8記載の発明によれば、飼料に含まれる水分量を少なくして、長期保存が可能なものとすることができる。
【0024】
また請求項9記載の発明によれば、家畜による採食性を損なってしまうことがなく、また栄養バランスが改善されることにより、とうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質改善の可能性を期待することができる。また相場に応じて飼料用米及びその他の穀物の比率を調整することにより、飼料の原価を低減することが可能となる。
【0025】
また請求項10記載の発明によれば、家畜による採食性を損なってしまうことがなく、また栄養バランスが改善されることにより、とうもろこしを主たる原料とした飼料を給与した場合と同等の乳質とすることができ、肉質改善の可能性を期待することができる。また相場に応じて飼料用米及び穀粒の比率を調整することにより、飼料の原価を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の飼料用米が用いられた飼料の製造方法を示す工程図である。
【図2】飼料用米を含むペレットと、とうもろこしを主原料とする既成ペレットの乾物分解性試験の結果を示すグラフである。
【図3】飼料用米を主原料とした場合と、とうもろこしを主原料とした場合のペレット加工をした原料と、ペレット加工前の原料の乾物分解性試験の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の「飼料用米の家畜への給与方法並びに飼料用米が用いられた飼料」を実施するための形態は、以下に示すものを最良の形態の一つとするとともに、この技術思想に基づき改変される形態も含むものである。
以下、本発明について図1を参照しながら説明するものであり、まず本発明の飼料用米が用いられた飼料1(以下、単に飼料1と称する。)の第一の形態は、図1に示すペレット11単体の形態である。また飼料1の第二の形態は、図1に示すように前記ペレット11に対して圧ぺん穀粒5等が混合されたフレークペレットタイプのFP飼料15の形態である。
以下、はじめに前記第一の実施の形態について説明する。
【0028】
〔原料〕
まず本発明の飼料1は、飼料用米2と、副原料3とを混合するとともに蒸煮し、更に所定形状に成型されて成るものである。
そして前記飼料用米2としては、一例としてきたあおば、べにあおば、ふ系211号、くさゆたか、ほしあおば、たかなり、くさのほし、北陸193号、みずほちから、西海飼262号、ふくびびき、ひなのもち、べこごのみ、くさほなみ、もみろまん、なすひかり、あさひのゆめ、あけぼの、ひのひかり、にしあおば等の品種が挙げられる。
このような飼料用米2は、多肥栽培条件で多収を達成するために、耐倒伏性や耐肥性が強くなるように育成された品種であり、栽培がしやすいものであり、低コストで生産することができるものである。なお、飼料用米2は食用の炊飯米としての利用が考慮されたものではないため、炊飯したときの食味や粒大、外観品質は良食味米品種とは異なったものとなっている。
【0029】
また前記飼料米2以外の他の穀類を併用することもできるものであり、とうもろこし21、マイロ、小麦、大麦、大豆、えんどう、えん麦、甘しょ、きび、ごま、そらまめ、ライ麦のうちのいずれか一種または複数を用いることもできる。
この場合、前記飼料用米2の割合が、一例として後述する飼料1としてのペレット11の場合、一例として32.2%以上(飼料1としてのFP飼料15の場合、一例として25%以上)となるように調整される。
【0030】
また前記副原料3としては、植物性油かす類(なたね油かす、大豆油かす)、そうこう類(ふすま、コーングルテンフィード)、炭酸カルシウム、糖蜜、食塩、飼料用酵母、パン酵母、リン酸カルシウム、各種ミネラル・ビタミン等が、食味の調整、栄養バランスの調整、保形性の調整等を目的として用いられる。
なお上述した飼料1の原料は、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」等、関連する法令に適合した範囲で選択されるものである。
【0031】
〔飼料用米の粉砕〕
そして本発明の飼料1たるペレット11を製造するにあたっては、まず粉砕機101 (一例として奈良製作所社製 自由粉砕機(型式M−8))によって飼料用米2を粉砕するものであり、粉砕後の米粉2aの粒度が、一例として4mmのスクリーンを通過するように粉砕処理が行われる。
このようにして得られた米粉2aの粒度分布は、表1に示すように2.36mm以上が4.0%、2.0mm以上2.36mm未満が6.3%、1.40mm以上2.00mm未満が24.8%、1.00mm以上1.40mm未満が19.4%、0.71mm以上1.00mm未満が18.6%、0.71mm未満が26.9%となっていることが確認された。
なお米粉2aは、その粒度が3〜7mmのスクリーンを通過するように粉砕処理した場合には、飼料1の保形性を向上することができるとともに、舌触り、食感が良好なものとなることが予想され、更に牛による採食性が良好であることが確認されている。
【0032】
【表1】

【0033】
一方、粉砕機101によってとうもろこし21を同条件で(7mmのスクリーンを通過するように)粉砕処理して得られるとうもろこし粉21aの粒度分布は、表1に示すように2.36mm以上が3.7%、2.0mm以上2.36mm未満が2.9%、1.40mm以上2.00mm未満が15.0%、1.00mm以上1.40mm未満が16.7%、0.71mm以上1.00mm未満が19.3%、0.71mm未満が42.6%となっており、同条件で飼料用米2を粉砕した場合と大きく異なることが確認された。
【0034】
〔原料の混合〕
次いでミキサ102を用いて、原料としての飼料用米2及び副原料3を所定の割合で混合することにより、中間製品10が得られるものであり、この実施の形態ではこの割合を一例として、飼料用米を32.2%、とうもろこしを4.1%、小麦粉を3.9%、エクストルーダ処理大豆を5.2%、ふすまを11.4%、コーングルテンフィードを7.7%、大豆粕を10.6%、菜種粕を19.4%、飼料用酵母を0.1%、糖蜜を1.9%、炭酸カルシウムを2.5%、リン酸カルシウムを0.1%、食塩を0.8%、ビタミン剤を0.1%となるようにした。
【0035】
〔ペレット化〕
次いで前記中間製品10をペレットマシン(一例としてCPM社製 7730−8型ペレットミル)に投入するものであり、この際、原料の温度が70〜100℃、好ましくは80〜90℃、更に好ましくは85℃となるように、蒸気Sが供給されるものであり、これにより、中間製品10が蒸煮されるとともに、一例として直径6.3mm、長さ15mmに成形されたペレット11が得られる。
なおこの実施例で得られたペレット11は、硬度7.9kg、粉化率5.1%のものであることが確認された。
そしてこのように中間製品10をペレット11とすることにより、そのハンドリング性を高めることができ、また家畜による採食性を、粉状態の場合に比べて高めることができる。
また中間製品10の状態での化学組成と、ペレット11とした状態での化学組成を表2に示すものであり、ペレット加工による栄養分の損失が生じていないことが確認できる。
【0036】
【表2】

【0037】
そしてこの実施の形態では、前記ペレット11をそのまま飼料1として供するものであり、以下、この飼料1の特性について、飼料用米2が用いられていない従来の飼料の特性と比較しながら説明する。
(1)ナイロンバッグによる乾物分解特性試験
まず、本発明の飼料1たるペレット11(試料1)と、飼料用米が用いられていない六種類の市販のペレット状飼料(試料2〜7)とについて、ルーメンフィステル装着の黒毛和種雌牛を用い、ナイロンバック法により乾物分解特性試験を行った。
この結果は図2のグラフに示されるように、試料1は0〜6時間でやや遅い傾向であったものの、試料2〜7とほぼ同等の消失経過で72時間後94.2%となっていることが確認された。
【0038】
(2)第一胃内の乾物消失率の推移
次に、本発明の飼料1たるペレット11(試料1)及びその成型前の粉状の中間製品10(試料2)並びに飼料用米が用いられていない、とうもろこしを主たる原料とした従来型のペレット状物(試料3)及びその成型前の粉状物(試料4)について、ルーメンフィステル装着のホルスタイン種去勢牛を用い、ナイロンバック法により乾物分解特性試験を行った。
この結果は図3のグラフに示されるように、第一胃内の乾物消失率は、投入後6時間まではペレット状のもの(試料1、試料3)のほうが粉状のもの(試料2、試料4)よりやや高く推移し、8時間以降からはほぼ同レベルで推移していることが確認された。
また、投入後8時間までは試料1、試料2のほうが、試料3、試料4よりもやや低い値で推移し、12時間後以降からはほぼ同レベルで推移していることが確認された。
なお試料1について、非妊娠乾乳牛を用いて全糞採取法による消化試験を行った結果、乾物消化率は73.5%、乾物中の可消化養分総量(TDN)は80.3%であることが確認された。
【0039】
〔第二の実施の形態〕
次に第二の実施の形態について説明する。上述した基本となる第一の実施の形態においては、ペレット11をそのまま飼料1として用いたが、この第二の実施の形態では、ペレット11に対して、図1に示すように圧ぺん機104を用いて圧ぺんされた穀粒(以下、圧ペン穀粒5と呼ぶ。)を混合することにより、いわゆるフレークペレットタイプのFP飼料15とするものである。
この場合、FP飼料15における飼料用米2の割合が、25%以上となるようにするものであり、前記ペレット11が77.5%、圧ペン穀粒5としての加熱処理とうもろこしが22.5%となる割合で混合する。なおこの場合、FP飼料15における飼料用米2の割合は正確には24.955%となるため、より正確に25%以上となるようにするには、ペレット11を77.6%以上とし、FP飼料15を22.4%以下とすればよい。
【0040】
(3)クロスオーバー法による飼養試験
前記FP飼料15と、とうもろこしを主たる原料としたペレット状物を主体とするフレークペレットタイプの配合飼料(既存の飼料)とについて、泌乳中期の乳牛を用いてクロスオーバー法による飼養試験を行った。
結果は表3、4に示すように、飼料摂取量および乳量、乳成分、乳中脂肪酸組成が、FP飼料15と既存の飼料とで同等であることが確認された。
【0041】
【表3】

【0042】
【表4】

【0043】
また表5に示すように、試験牛のルーメン内容液のpH 、総VFA(揮発性脂肪酸)量、VFA比率、および血液性状の各項目が、本発明のFP飼料15とで同等であることが確認された。
【0044】
【表5】

【符号の説明】
【0045】
1 飼料
10 中間製品
11 ペレット
15 飼料
2 飼料用米
2a 米粉
21 とうもろこし
21a とうもろこし粉
3 副原料
5 圧ペン穀粒
101 粉砕機
102 ミキサ
103 ペレットミル
104 圧ぺん機
105 ミキサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀物原料を副原料とともに家畜に給与する方法において、主原料として飼料用米を用い、この飼料用米と副原料とを混合するとともに蒸煮し、更にペレット状に成型した状態で家畜に採食させることを特徴とする飼料用米の家畜への給与方法。
【請求項2】
前記飼料用米を、粉砕後の粒径が3〜7mmのスクリーンを通過するように粉砕処理することを特徴とする請求項1記載の飼料用米の家畜への給与方法。
【請求項3】
前記飼料用米と副原料とを、70〜100℃の温度下で蒸煮することを特徴とする請求項1または2記載の飼料用米の家畜への給与方法。
【請求項4】
前記飼料用米に加え、とうもろこし、マイロ、小麦、大麦、大豆、えんどう、えん麦、甘しょ、きび、ごま、そらまめ、ライ麦のうちのいずれか一種または複数を用いることを特徴とする請求項1、2または3記載の飼料用米の家畜への給与方法。
【請求項5】
前記請求項1、2、3または4記載の方法によって成型されたペレットに対して、圧ぺんされた穀粒を混合することにより、フレークペレットタイプ飼料の状態として家畜に採食させることを特徴とする飼料用米の家畜への給与方法。
【請求項6】
穀物原料と、副原料とを混合するとともに蒸煮し、更に所定形状に成型された飼料において、主原料として飼料用米が用いられ、ペレット状に成型されたものであることを特徴とする飼料用米が用いられた飼料。
【請求項7】
前記飼料用米は、粉砕後の粒度が3〜7mmのスクリーンを通過するように粉砕処理されたものであることを特徴とする請求項6記載の飼料用米が用いられた飼料。
【請求項8】
前記飼料用米及び副原料は、70〜100℃の温度下で蒸煮されたものであることを特徴とする請求項6または7記載の飼料用米が用いられた飼料。
【請求項9】
前記飼料用米に加え、とうもろこし、マイロ、小麦、大麦、大豆、えんどう、えん麦、甘しょ、きび、ごま、そらまめ、ライ麦のうちのいずれか一種または複数が用いられたものであることを特徴とする請求項6、7または8記載の飼料用米が用いられた飼料。
【請求項10】
前記請求項6、7、8または9記載の飼料に対して、圧ぺんされた穀粒が混合されることにより、フレークペレットタイプの飼料とされたものであることを特徴とする飼料用米が用いられた飼料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−66421(P2013−66421A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207106(P2011−207106)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成23年3月25日 日本草地学会発行の「日本草地学会誌 57巻 別号(要旨集)」に発表
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、農林水産省、「自給飼料を基盤とした国産畜産物の高付加価値化技術の開発」委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(591175918)清水港飼料株式会社 (1)
【出願人】(593022021)山形県 (34)
【出願人】(304036754)国立大学法人山形大学 (59)
【Fターム(参考)】