説明

【課題】切り餅や丸餅を焼いたときに膨張により変形するが、その膨張によりいびつな変形をすることを低減させる
【解決手段】切り餅や丸餅の表面に複数の突き刺し痕を設け、焼いたときの膨張を均一化させ、いびつな変形を低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は角型の切り餅又は丸型の丸餅などの餅に関するものである。
【背景技術】
【0002】
角型の切り餅や丸型の丸餅などの餅は焼いたときにいびつに変形することが多かった。
また、焼いたときに餅の内部が外部に膨れ出し、焼き網を汚すことも多かった。
これを解決するために切り餅の側面等に切り込みを入れた餅の特許が成立している。
しかし側面や上下面の全長に切込みを入れると変形が大きく且つ不均一で、見た目が悪いものが多かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-323614
【特許文献2】特開2005-34079
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の欠点を克服し、いびつな変形の度合いを少なくするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来行われていた切込みを側面などの全長に入れるのではなく、目的の面に突き刺し痕を複数設置するものである。
その突き刺し痕の形状は断面が丸い針を刺したような痕跡でもよいが、十字型又はひし型などでもより良い効果をもたらすことができる。
【発明の効果】
【0006】
このように不連続の突き刺し痕を設けることにより、全長に設けた切込みに比べて大きく変形することが無く、いびつな変形を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は本発明の斜視図である。1は切り餅、2は突き刺し痕
【図2】図2は本発明の三面図である。(平面図、正面図、側面図)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の効果を発揮するための具体例として図面を参照して説明する。
突き刺し痕は切り餅の上面、下面、側面のどこに設置してもいびつな変形防止には貢献する。
しかし、その効果が発揮される度合いは餅の性情、形状、寸法に影響される。
たとえば丸餅については上面の一部にのみ限定したほうが良く、側面や底面に多く設置すると焼き上がりの形状が大きくばらつく。
切り餅でも含気率の大きいものや厚みが8mm以下の薄いものについては上下面のみにしたほうが安定する。
通常の切り餅については側面に10mm程度のピッチで直径1〜2mm、深さ2〜3mm程度の突き刺し痕を設け、更に上下面にもそれよりも粗の状態で設置することにより効果が得られる。ただ、上下面については突き刺し痕ではなく、従来の切り込みでも大差はないように見受けられる。
側面の突き刺し痕は1列よりも2列に設けたほうが安定する。また、突き刺し痕の形状を円形ではなく、ひし型や十文字型などにした場合にはそのピッチを円形の場合よりも大きくする必要がある。
図面は突き刺し痕の形状をひし型にした場合を示している。
【実施例】
【0009】
図面は実施例の一つであり、突き刺し痕の形状は表面部で高さ0.5mm、幅4mmであり、深さが3mmとなるように剣先のような刃物を突き刺して設置する。図面ではぴっち10mmで2列に設置している。
【産業上の利用可能性】
【0010】
この発明に基づいて突き刺し痕を設けた切り餅、丸餅等は焼き上がりの形状が安定するので消費者から見ると焼いた後の餅の取り扱いなどがしやすく、好感を持つと考えられる。
【符号の説明】
【0011】
1は切り餅、2は突き刺し痕

【特許請求の範囲】
【請求項1】
餅の表面に複数の突き刺し痕を設けることを特徴とする切り餅・丸餅

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−59263(P2013−59263A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197818(P2011−197818)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(709002233)
【Fターム(参考)】