香料および風味剤としての5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリル
化合物5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルおよび香料または風味剤利用品におけるこの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物に関する。
【発明の開示】
【0002】
本発明は、化合物5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを提供する。
【化1】
【0003】
この化合物を、すべての慣用の方法により製造することができ、特に好ましい方法は、好適な置換アルケンのシクロプロパン化であり、これは、アルケンの、ジブロモメタンおよびトリ(C2〜C8)アルキルアルミニウム化合物から生じたカルベノイドとの反応を含む。
【0004】
この化合物は、香料または風味剤利用品における成分として有用である。従って、本発明はまた、5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの香料または風味剤利用品における使用を提供する。香料利用品は、すべての分野の高級または機能性香料のすべての分野におけるものであってよく、例えば香水、洗面用化粧品(toiletries)、化粧品、石鹸、ランドリー製品および家庭用品並びに光沢剤である。風味剤利用品は、すべての種類の食品製品または香味料におけるものであってよい。
【0005】
このような利用品において、これを、他の既知の香料または風味剤材料と組み合わせて、所望の芳香または風味特性を提供することができる。
本発明を、以下の例を参照してさらに記載する。
【0006】
例
E/Z−ゲラニトリル(geranitrile)のシクロプロパン化:E/Z−5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリル。
【化2】
無水FeCl3(5g、30mmol)を、攪拌および窒素の下で、ジブロモメタン(720ml、10.3mol)中のE/Z−ゲラニトリル(dr=1:1)(77g、0.52mol)に、10℃〜20℃で加え、続いて純粋なトリイソブチルアルミニウム(358g、1.8mol)をこの温度でゆっくりと加える。混合物を、25℃で17時間攪拌し、次に−10℃〜0℃に冷却し、二重針(double needle)により25%NaOH上に−10℃〜0℃でポンプ輸送する。攪拌下で、二相混合物を、室温までゆっくりと加温する。有機相を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、溶媒を、減圧下で蒸発させる。
【0007】
このようにして得られた油状の残留物に、上記と同一のシクロプロパン化サイクルを、無水FeCl3(5g、30mmol)、ジブロモメタン(720ml、10.3mol)および純粋なトリイソブチルアルミニウム(358g、1.8mol)を用いて施す。25℃で17時間後、混合物を、−10℃〜0℃に冷却し、二重針により25%NaOH上に−10℃〜0℃でポンプ輸送する。攪拌下で、二相混合物を、室温までゆっくりと加温する。有機相を分離し、4%シュウ酸で、次に濃NaHCO3で、pH〜8まで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過する。溶媒を減圧下で蒸発させた後に、油状の残留物を、蒸留(沸点95℃/0.06Torr)により精製し、50g(59%)のシクロプロパン化生成物(71%GC純度、8%アルデヒド、11%アルコール、dr=1:1)が無色油状物として得られる。
【0008】
【化3】
臭気:ヘスペリジン様、強力、新鮮、ゲラニトリル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物に関する。
【発明の開示】
【0002】
本発明は、化合物5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを提供する。
【化1】
【0003】
この化合物を、すべての慣用の方法により製造することができ、特に好ましい方法は、好適な置換アルケンのシクロプロパン化であり、これは、アルケンの、ジブロモメタンおよびトリ(C2〜C8)アルキルアルミニウム化合物から生じたカルベノイドとの反応を含む。
【0004】
この化合物は、香料または風味剤利用品における成分として有用である。従って、本発明はまた、5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの香料または風味剤利用品における使用を提供する。香料利用品は、すべての分野の高級または機能性香料のすべての分野におけるものであってよく、例えば香水、洗面用化粧品(toiletries)、化粧品、石鹸、ランドリー製品および家庭用品並びに光沢剤である。風味剤利用品は、すべての種類の食品製品または香味料におけるものであってよい。
【0005】
このような利用品において、これを、他の既知の香料または風味剤材料と組み合わせて、所望の芳香または風味特性を提供することができる。
本発明を、以下の例を参照してさらに記載する。
【0006】
例
E/Z−ゲラニトリル(geranitrile)のシクロプロパン化:E/Z−5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリル。
【化2】
無水FeCl3(5g、30mmol)を、攪拌および窒素の下で、ジブロモメタン(720ml、10.3mol)中のE/Z−ゲラニトリル(dr=1:1)(77g、0.52mol)に、10℃〜20℃で加え、続いて純粋なトリイソブチルアルミニウム(358g、1.8mol)をこの温度でゆっくりと加える。混合物を、25℃で17時間攪拌し、次に−10℃〜0℃に冷却し、二重針(double needle)により25%NaOH上に−10℃〜0℃でポンプ輸送する。攪拌下で、二相混合物を、室温までゆっくりと加温する。有機相を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、溶媒を、減圧下で蒸発させる。
【0007】
このようにして得られた油状の残留物に、上記と同一のシクロプロパン化サイクルを、無水FeCl3(5g、30mmol)、ジブロモメタン(720ml、10.3mol)および純粋なトリイソブチルアルミニウム(358g、1.8mol)を用いて施す。25℃で17時間後、混合物を、−10℃〜0℃に冷却し、二重針により25%NaOH上に−10℃〜0℃でポンプ輸送する。攪拌下で、二相混合物を、室温までゆっくりと加温する。有機相を分離し、4%シュウ酸で、次に濃NaHCO3で、pH〜8まで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過する。溶媒を減圧下で蒸発させた後に、油状の残留物を、蒸留(沸点95℃/0.06Torr)により精製し、50g(59%)のシクロプロパン化生成物(71%GC純度、8%アルデヒド、11%アルコール、dr=1:1)が無色油状物として得られる。
【0008】
【化3】
臭気:ヘスペリジン様、強力、新鮮、ゲラニトリル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリル。
【請求項2】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの、香料利用品における使用。
【請求項3】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを含む香料利用品。
【請求項4】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの、風味剤利用品における使用。
【請求項5】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを含む風味剤利用品。
【請求項1】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリル。
【請求項2】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの、香料利用品における使用。
【請求項3】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを含む香料利用品。
【請求項4】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルの、風味剤利用品における使用。
【請求項5】
5−(2,2−ジメチル−シクロプロピル)−3−メチル−ペント−2−エンニトリルを含む風味剤利用品。
【公表番号】特表2008−525325(P2008−525325A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547144(P2007−547144)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000764
【国際公開番号】WO2006/066437
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(501105842)ジボダン エス エー (158)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000764
【国際公開番号】WO2006/066437
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(501105842)ジボダン エス エー (158)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]