説明

香発生装置

【課題】大量のフィトンチッド(phytoncide)成分をより長期間発散できる香発生装置を提供する。
【解決手段】内部に収容空間23が設けられ、上側には上記収容空間に水が注入できるように多数の注入口27が形成され、外側面には多数の通気孔25が形成されたケース20と、上記収容空間内に充填され、上記注入口を通じて注入された水によって香りを発生させる多数の香発生部材(ヒノキチップ)30を具備し、さらに通気孔を通して外部へ強制送風させる送風ファンを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は香発生装置に関するものであり、具体的には多数のヒノキチップに水分を接触させ香りまたはフィトンチッド(phytoncide)を発生させる香発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に芳香剤は芳香があって気持ちをよくするものであり、これらの芳香剤は悪臭を除外するよりも芳香を周囲に広め、悪臭等の不愉快な臭いがないようにする。上述の芳香剤の使用は車両の室内、家屋の室内及び、トイレ等によく使用されている。
最近は、機能性が付加された各種の芳香剤が開発され、アロマ治療法等に活用されている。
言わば、各種植物の花、幹、葉、根、実等において抽出した植物繊維を鼻と皮膚を通じて体内に吸収することによって各種疾患の予防と治療、皮膚美容、新陳代謝の調節及び、心理の安定に効能がある自然治療療法の開発によって使用が急増している。
上述のような芳香剤は芳香性のある物質をそのまま使用する他、保管・形態の容易性等により、各種容器に入れられ使用されている。
例えば、多孔性の布切れのような布で包む以外に、このような布で包みにくい液体のような芳香剤の場合は、通気孔が形成された容器に充填され、使用されている。
近頃はフィトンチッド(phytoncide)に対する関心が増大されており、ヒノキの香りが発散される芳香剤が製造販売されている。上記に言及されているヒノキの香りが発散される芳香剤は多数の通気孔が形成された容器にヒノキの精油を充填し外部へフィトンチッド(phytoncide)を発散する。
しかし、上記のようにヒノキの精油は加工状態に提供されるため、加工過程においてフィトンチッド(phytoncide)成分が弱まる可能性もあり、フィトンチッド(phytoncide)持続時間も短いといった短所もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記のような問題点を改善するために創案されたものであり、外部から供給される水分によってヒノキからのフィトンチッド(phytoncide)が発生できるように内部に多数のヒノキチップスが充填された香発生装置を提供するのにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明による香発生装置は内部に収容空間が設けられ、上側には上記収容空間の方に水が注入できるように多数の注入口が形成され、外側面には多数の通気孔が形成されたケースと、上記収容空間内に充填され、上記注入口を通じて注入された水によって香りを発生させる多数の香発生部材を具備する。
上記香発生部材は上記注入口を通じて注入された水によってフィトンチッド(phytoncide)が発生できるように、ヒノキチップで形成されることが望ましい。
また、本発明の別の実施例による、香発生装置は上記収容空間を上下方向によって上記香発生部材が充填される充填室と水が収容される貯水室と区画され、上記充填室に流入され上記香発生部材達を通過した水が上記貯水室へ流入できるように、多数の通水孔が形成された隔壁をもっと具備する。
また、本発明の別実施例による香発生装置は、上記貯水室に収容された水が上記充填室に移動し、上記香発生部材に供給されるように一旦は上記貯水室に位置する。また、多端は上記充填室に位置するようにし、上記隔壁に設置された少なくとも一つの芯地を具備することが望ましい。
また、本発明の別実施例による香発生装置は、上記香発生部材達によって発生された香および、上記フィトンチッド(phytoncide)を、上記通気孔を通して外部へ強制送風させることが出来るように上記ケースに設置された送風ファンをより具備する。
また、本発明の別実施例による香発生装置は、上記充填室または、上記貯水室に設置され、上記充填室または、上記貯水室に生息する微生物を殺菌できるよう紫外線を照射する殺菌ランプをさらに具備するのが望ましい。
【発明の効果】
【0004】
本発明による香発生装置は、内部に充填されたヒノキのかけらに水分が注入されフィトンチッド(phytoncide)を発生させることで大量のフィトンチッド(phytoncide)成分が外部へ発散され、フィトンチッド(phytoncide)の発散期間もより増加する長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】は、本発明の第1実施例による、香発生装置についての四時図であり、
【図2】は、本発明の第2実施例による、香発生装置についての断面図であり、
【図3】は、本発明の第3実施例による、香発生装置についての断面図であり、
【図4】は、本発明の第4実施例による、香発生装置についての断面図であり、
【図5】は、本発明の第5実施例による、香発生装置についての断面図であり、
【図6】は、本発明の第6実施例による、香発生装置についての四時図であり、
【図7】は、本発明の第7実施例による、香発生装置についての四時図である。
【発明を実施するための形態(具体的な内容)】
【0006】
以下、添付された図面を参照しながら、本発明の正しい実施例による香発生装置をより詳細に説明する。
図1には、本発明による香発生装置(10)が図示されている。
図面を参照すると、香発生装置(10)は内部に収容空間(23)が、設けられたケース(20)とケース(20)内部に充填される多数の香発生部材(30)を具備する。
ケース(20)は内部に上記収容空間(23)が設けられ、上部は収容空間(23)へ香発生部材(30)を容易に投入できるよう、開放された形で形成された本体(21)と、上記本体(21)の上面を開閉するカバー(22)を具備する。
本体(21)は四角断面を持ち、上下方向へ延長形成される。本体(21)は前後及び、左右側面には収容空間(23)内に収容された香発生部材(30)から発生された香が外部へ発散されるように、各々通気孔(25)が形成されている。この時、本体(21)の通気孔(25)には、収容空間(23)内に収容された香発生部材(30)が通気孔(25)を通じて外部へ排出されることを防止するように、多数の貫通孔が形成されたメッシュ部材(26)が設置されている。
本体(21)によると、ふちの四つ角には本体(21)を設置位置から上側へ所定距離が離隔されるように、台(24)が各々設置されている。台(24)は設置位置から本体(21)に滑りが発生されることを防止できるようにゴム素材で形成されることが望ましい。
一方、図示された例からは本体(21)が四角断面を持つように形成された構造を説明したが、本体(21)の断面は図示した例に限定するのではなく円形、楕円形、多角形にも形成できる。
カバー(22)は本体(21)の上面を覆い、閉鎖できるように本体(21)の断面より大きい面積を持つ四角判型で形成される。カバー(22)は外部から本体(21)の収容空間(23)へ水が注入できるよう、上下方向に貫通可能に、多数の注入口が形成されている。
カバー(22)の上面には鉢のように、水が外部へ排出できる排出手段が安着可能となっている。この時、カバー(22)は上記、排出手段が上面から離脱されることを防止できるように上面ふちに廃軌道を作り延長できるが、上側に突出形成された離脱防止突起(28)が形成されている。
香発生部材(30)は本体(21)の収容空間(23)内に充填され、注入口(27)を通して注入された水によって香りを発生させるものであり、フィトンチッド(phytoncide)が発生可能になるようにヒノキチップであることが望ましい。
ヒノキチップはフィトンチッド(phytoncide)の単位毎の発生量から松の木及び、チョウセンマツ(マツ科の常緑高木)より優越であり、外部から供給される水分に反応し、フィトンチッド(phytoncide)を発生させるため、香発生部材(30)適合している。
カバーの上面に安着された鉢のような排出手段から排出された水は注入口(27)を通じて本体(21)の収容空間(23)へ注入される。本体(21)内部へ注入された水は本体(21)の収容空間(23)内に充填された香発生部材(30)へ供給され、香発生部材(30)は水により、フィトンチッド(phytoncide)を発生させる。
香発生部材(30)から発生されるフィトンチッド(phytoncide)はレジオネラ菌、キャンディダ菌、サルモネラ菌等に対し、抗菌効果を提供し、タバコの臭いのような生活悪臭に対して、脱臭効果を提供する。また、フィトンチッド(phytoncide)はストレスホルモンであるコティゾル(Cortisol)の数値を短時間で下げ、ストレス緩和効果を提供する他、免疫力を強化させる。
上記言及したように構成された本発明の香発生装置(10)は精油されたフィトンチッド液を使用することではなく、ヒノキかけらに水分を注入しフィトンチッド(phytoncide)を発生させることになるため、加工による損失がなく、大量のフィトンチッド(phytoncide)成分が外部へ発散可能で、フィトンチッド(phytoncide)発散期間もより増加できる長所がある。
一方、図2では、本発明の別実施例による、香発生装置(10)が図示されている。
先に、図示された図面からは同一機能をする要素は同一参照符号と表記する。
【0007】
図面を参照すると、香発生装置(110)は収容空間(23)を上下方向により香発生部材(30)が充填され、充填室(121)と水が収容される貯水室(122)へ区分けする隔壁(120)をより具備する。
隔壁(120)は本体(21)の他、収容空間(23)に対応される面積を持つ四角管形と形成され、充填室(121)に流入され香発生部材(30)達を通過した水か貯水室(122)へ流入されるよう、上下方向に貫通できる多数の通水孔(123)が形成されている。
鉢から排水された水は蓋(22)の注入口(27)を通じて充填室(121)に流入される。充填室(121)に順店された香発生部材(30)は流入された水によってフィトンチッド(phytoncide)を発生させ、香発生部材(30)を通貨した水は隔壁(120)に形成された通水孔(123)を通じて貯水室(122)に収容される。
上記に言及したように構成された香発生装置(110)は注入口)(27)を通して流入された水が長時間充填室(121)に残留するのではなく、貯水室(122)から排水されるため、充填室(121)に充填された香発生部材(30)が水によって腐敗することを防止する。
また、図3には本発明のまた別の実施例による香発生装置(210)が図示化されている。
図面を参照すると、香発生装置(210)は貯水室(122)に収容された水が充填室(121)に移動し、供給されるように隔壁(120)に設置された芯地(220)をより具備する。
芯地(220)は、一旦は貯水室(122)に位置し、多段は充填室(121)に位置するようし、上下方向に所定道が延長形成される他、容易に貯水室(122)の水を給水できるように不織布や布のような材質で形成されることが望ましい。
一方、図示された例からは芯地(220)が隔壁(120)に2個設置された構造を説明したが、芯地(220)の設置個数は図示された例に限定されるものではなく、充填室(121)及び、貯水室(122)の大きさによって1つ、または多数個が設置されることも可能である。
充填室(121)を通過した水は、隔壁(120)の通水孔(123)を通じ、貯水室(122)に収容され、充填室(121)内路の水供給が中断され香発生部材(30)達が乾燥されると、貯水室(122)に貯水された水は、芯地(220)を通じて充填室(121)に充填された香発生部材(30)達に供給される。
【0008】
また、図4には本発明の別の実施例による香発生装置(310)が図示されている。
図面を参照すると、香発生装置(310)は充填室(121)に充填された香発生部材(30)達によって発生された香及び、フィトンチッド(phytoncide)は通気孔(25)を通し外部に強制送風させる送風ファン(320)を具備する。
送風ファン(320)は本体(21)の前後、及び左右側面の中の一つの側面に形成された通気孔(25)に設置され水分と接触された香発生部材(30)によって発生される香り及び、フィトンチッド(phytoncide)を本体(21)の外部に強制送風させる。
一方、図示された例では、送風ファン(320)が本体(219の側面に設置された構造を説明したが、送風ファン(320)の設置位置は図示された例に限定されることではなく、充填室(121)の下側から上方に送風できるように隔壁(120)に設置することも可能である。
送風ファン(320)により充填室(121)内の空気を外部に強制送風させるため、香発生部材(30)から発生された香り、及びフィトンチッド(phytoncide)が充填室(121)内に停滞されることではなく、外部へ容易に発散可能である。
また、図5には本発明の別の実施例による香発生装置(410)が図示されている。
図面を参照すると、香発生装置(410)は貯水室(122)内に設置され貯水室(122)内に貯水された水を殺菌するための紫外線を照射する殺菌ランプ(420)を具備する。
殺菌ランプ(420)は貯水室(122)内に収容される水に浸るように貯水室(122)内側面に設置され、外部から供給される電源によって紫外線を貯水された水に照射する。殺菌ランプ(420)から照射された紫外線によって貯水された水が殺菌されるため貯水室(122)に水が長時間貯水されることがあったとしても腐敗することが防止される。
一方、図示された例では、殺菌ランプ(420)が貯蓄室(122)に設置された構造を説明したが、殺菌ランプ(420)の設置位置は図示された例に限定するものではなく、121に設置され121内に充填された香発生部材(30)を殺菌することも可能。殺菌ランプ(420)が充填室(121)内に設置されると、殺菌ランプ(420)から照射される紫外線によって充填室(121)内で棲息する微生物が殺菌されるので充填室(121)内の湿気による香発生部材(30)が腐敗することが防止できる。
【0009】
また、図6には、本発明のまた別の実施例による香発生装置(510)が図示されている。
図面を参照すると、香発生装置(510)はケース(20)に設置され、ケース(20)周囲に照明を提供する照明ランプ(520)を追加具備する。
照明ランプ(520)はケース(20)の上部に固定設置された支持台(521)と支持台(521)の上段に設置され光を照射するランプモジュール(522)(未図示)と上記ランプモジュール(522)を被うように、上記支持台(521)上部に設置された照明笠(523)を具備する。
支持台(521)はふた(22)の上面中央部分に下部が固定され、上側へ想定(ながさ)が延長形成される。支持台(521)は外観が美麗に見えるよう、外側面が湾曲できるよう曲線の形で形成される。ランプモジュール(522)は支持台(521)の上段部に設置され、外部から供給される電源によって光を照射できるように百熱ランプまたは、LEDランプで構成されることが望ましい。照明笠(523)はランプモジュール(522)を包むように形成され、ランプモジュール(522)から照射される光が殷々たる透過が出来るように半透過性材質で形成される。
上記で言及したとおり、構成された本発明による香発生装置(510)はケース(20)の上側に設置された照明ランプ(520)を通し、ケース(20)周囲に光を照射するのでスタンドランプのスタンド代わりに使用できる。
一方、図7では、本発明による香発生装置(10)を「浄水器(600)を据え置く据え置き台」として使用する実施例が図示されている。図面を参照すると、香発生装置(10)はケース(20)が上下方向で延長形成され、より望ましくは使用者が容易に浄水器(600)を利用できるように使用者の腰の高さで対応できるよう延長できる。
香発生装置(10)を浄水器(600)用据え置き台として使用する場合、浄水された水が排出されたノズルから排出された水の一部がふた(22)に流入され、ケース(20)の内部に充填された香発生部材(30)は流入された水に反応をし、香り及びフィトンチッド(phytoncide)を発生させる。
本発明は、図面に図示した実施例を参考に説明されているが、これは例示的なものにすぎず、当該技術分野で通常の知識を持つ者としては、この他にも多様な変形、及び均等な実施例が可能だということは、理解できるだろう。
従って、本発明の真の保護範囲は、添付されている請求範囲によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0010】
10:香発生装置
20:ケース
21:本体
22:ふた(蓋)
23:収容空間
25:通気孔
27:注入口
30:香発生部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容空間が設けられ、上側には上記、収容空間へ水が注入できるように多数の注入口が刑される。外側面には、多数の通気孔が形成されたケースと上記収容空間内に充填され、上記注入口を通じて注入された水によって香りを発生させる多数の香発生部材を具備することを特徴とする香発生装置。
【請求項2】
<請求項1>において、
上記香発生部材は、上記注入口を通し、注入された水によってフィトンチッド(phytoncide)が発生できるようにヒノキのチップで形成されることを特徴とする香発生装置。
【請求項3】
<請求項2>において、
上記、収容空間を上下方向に従って香発生部材が充填される充填室と水が収容される貯水室に区画し、上記充填室に流入され上記香発生部材たちを通過した水が上記貯水室に流入されるように多数の通水孔が形成された隔壁をより具備することを特徴とする香発生装置。
【請求項4】
<請求項3>において、
上記貯水室に収容された水が上記充填室に移動し、上記香発生部材に供給できるように一旦は、上記貯水室に位置し、他段は上記充填室に位置するよう上記隔壁に設置された少なくとも一つの芯地をより具備することを特徴とする香発生装置。
【請求項5】
<請求項2>において、
上記香発生部材達により、発生された香り及び(phytoncide)を上記通気孔を通し外部に強制送風させることが出来るように上記ケースに設置された送風ファンをより具備することを特徴とする香発生装置。
【請求項6】
<請求項2>において、
上記ケースに設置され、上記ケース周囲に照明を提供する照明ランプをより具備することを特徴とする香発生装置。
【請求項7】
<請求項3>において、
上記充填室、または、上記貯水室に設置され、上記充填室または、上記貯水室に棲息する微生物を殺菌できるように紫外線を照射する殺菌ランプをより具備することを特徴とする香発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−254301(P2012−254301A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137290(P2012−137290)
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(512159292)
【Fターム(参考)】