駐車可能施設判別システム、駐車可能施設判別方法および駐車可能施設判別装置
【課題】駐車可能な施設の位置を容易に判別可能なシステムを提供する。
【解決手段】 端末装置は、車両の現在位置を測位し、測位された現在位置を含むプローブ情報を情報提供サーバに送信する。情報提供サーバは、プローブ情報を受信すると、受信したプローブ情報に基づき、車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する。
【解決手段】 端末装置は、車両の現在位置を測位し、測位された現在位置を含むプローブ情報を情報提供サーバに送信する。情報提供サーバは、プローブ情報を受信すると、受信したプローブ情報に基づき、車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車可能な施設を判別する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーションシステムでは、現在位置の周辺に存在する駐車場を検索することができる。近年では、単純に駐車場を検索するだけではなく、ユーザが所望する条件に応じた駐車場を検索可能な技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、駐車場内の移動可能範囲と、自動車の寸法や旋回性能を考慮して駐車の容易な駐車場を案内する技術が記載されている。また、特許文献2には、ユーザが所望する条件の駐車場を検索する技術が記載されている。また、特許文献3には、車種情報から車両の幅や高さを考慮して、安全に走行できる経路や駐車場を検索する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−10628号公報
【特許文献2】特開2005−43958号公報
【特許文献3】特開2007−33331号公報
【0005】
しかし、上述した従来の技術では、駐車場の情報を提供する事業者等が、案内可能な駐車場の場所やその特徴を常に把握しておく必要があった。そのため、全国の駐車場の設置状況を常に監視する必要があり、多大な労力が必要であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、駐車可能な施設の位置を容易に判別可能なシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別システムであって、
車両の現在位置を測位する測位部と、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信する送信部と、
前記送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部とを備える駐車可能施設判別システム。
【0009】
上記適用例によれば、車両の現在位置が所定時間以上変動しない場合に、その地点を駐車可能な施設であると判別することができる。そのため、駐車可能な施設の位置を容易に判別することが可能になる。
【0010】
[適用例2] 適用例1に記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記送信部は、前記測位された現在位置に加えて、前記車両の車種を示す車種情報を含む前記プローブ情報を送信するものであり、
更に、前記受信した複数のプローブ情報に基づき、前記判別部によって判別された駐車可能施設毎に、該駐車可能施設に所定時間以上停止する車両を前記車種毎に集計する集計部を備える駐車可能施設判別システム。
【0011】
上記適用例によれば、自動的に判別された駐車可能な施設について、更に、その施設を利用する車種の傾向を把握することができる。
【0012】
[適用例3] 適用例2に記載の駐車可能施設判別システムであって、更に、
前記車両からの要求に応じて、該車両の車種に応じた駐車可能施設の位置を前記集計の結果に基づいて案内する案内部を備える駐車可能施設判別システム。
【0013】
上記適用例によれば、ユーザが利用する車両の車種に応じた施設を案内することができる。よって、ユーザの利便性を著しく向上させることができる。
【0014】
[適用例4] 適用例2または適用例3に記載の駐車可能施設判別システムであって、
更に、前記車種情報の設定を受け付ける設定部を備える駐車可能施設判別システム。
【0015】
上記適用例によれば、ユーザは、自分が利用する車両の車種を柔軟に設定することができる。
【0016】
[適用例5] 適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記駐車可能施設とは、駐車場であり、
更に、所定の施設の位置を含む施設情報を記憶する施設情報記憶部を備え、
前記判別部は、前記判別された駐車可能施設と実質的に同一の地点に存在する前記施設が存在する場合に、前記施設情報に対して、前記判別された駐車可能施設を関連付ける手段を備える駐車可能施設案内システム。
【0017】
上記適用例によれば、設置位置が判別された駐車場を、既存の施設情報と関連付けることができる。そのため、施設に駐車場が存在するか否かを自動的に判別することが可能になる。
【0018】
[適用例6] 適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記測位部と前記送信部とは、前記車両に搭載されている駐車可能施設判別システム。
【0019】
上記適用例によれば、全国を走行する車両から送信されるプローブ情報に基づいて、極めて広範な範囲の駐車可能施設の設定状況を把握することが可能になる。
【0020】
[適用例7] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別方法であって、
車両の現在位置を全地球測位システムによって測位し、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を、送信機によって送信し、
前記送信されたプローブ情報を受信機によって受信し、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であるとコンピュータが判別する駐車可能施設判別方法。
【0021】
[適用例8] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別装置であって、
車両が測位した現在位置を含むプローブ情報を、該車両から受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部とを備える駐車可能施設判別装置。
【0022】
上記のような駐車可能施設判別方法や駐車可能施設判別装置によっても、上述した駐車可能施設判別システムと同様の作用・効果を得ることができる。
【0023】
なお、本発明は、上述したシステムや方法、装置としての構成のほか、コンピュータプログラムとしても構成することができる。かかるコンピュータプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、メモリカード、ハードディスク等の種々の媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.駐車可能施設案内システムの概略構成:
B.端末装置の構成:
C.各種処理:
(C1)車種設定処理:
(C2)プローブ情報送信処理:
(C3)駐車場統計処理:
(C4)駐車場案内処理:
(C5)施設案内処理:
D.変形例:
【0025】
A.駐車可能施設案内システムの概略構成:
図1は、実施例としての駐車可能施設案内システム10の概略構成を示す説明図である。図示するように、本実施例の駐車可能施設案内システム10は、各種車両に備えられた端末装置400と、駐車場や施設の情報を端末装置400に提供する情報提供サーバ100と、端末装置400に地図データを提供する地図サーバ200と、端末装置400からの要求に応じて経路探索を行う経路探索サーバ300とから構成される。これらの各装置は、通信ネットワークNTを介して相互に接続されている。
【0026】
端末装置400は、GPS受信機を備えており、これにより車両の現在位置を測位する機能を備えている。また、端末装置400は、その端末装置400が備えられた車両の車種を表す情報の設定を受け付ける機能を備えている。端末装置400は、GPS受信機によって測位した現在位置とユーザから設定された車種情報とをプローブ情報として情報提供サーバ100に送信する。
【0027】
情報提供サーバ100は、様々な車両に搭載された端末装置400から取得したプローブ情報に基づいて、駐車場の存在する地点を判別する機能を備えている。更に、情報提供サーバ100は、判別した駐車場毎に、利用される車両の車種を集計・分析する機能や、各端末装置400からの要求に応じて、その車両の車種に応じた駐車場や施設を案内する機能を備えている。
【0028】
情報提供サーバ100は、CPU110とRAM120と通信インタフェース130と記憶装置140とを備えている。CPU110は、所定の制御プログラムをRAM120上で実行することで、上述した種々の機能を実現する。記憶装置140には、端末装置400から受信したプローブ情報や、プローブ情報に基づいて判別された駐車場の位置を示す駐車場データ、飲食店や店舗などの種々の施設の情報を表す施設データが記憶されている。施設データには、例えば、施設の位置(緯度、経度)、施設の名称、電話番号、住所、ジャンル、駐車場の有無などの情報が含まれている。ジャンルには、例えば、レストランや喫茶店などの飲食店、役所や警察などの公共機関、ガソリンスタンドや修理工場などの車両に関する施設、スーパーマーケットや商店など各種店舗などが含まれる。
【0029】
地図サーバ200は、端末装置400からの要求に応じて、地図データを送信する機能を備えている。端末装置400は、地図サーバ200からの地図データの提供を受けて、端末装置400が備える表示装置に地図を表示する。
【0030】
地図サーバ200は、CPU210とRAM220と通信インタフェース230と記憶装置240とを備えている。CPU210は、所定の制御プログラムをRAM220上で実行することで、上述した地図データの提供に関する機能を実現する。記憶装置240には、地図データがベクトル形式で記憶されている。地図データには、例えば、道路や建物などの地物の形状や、地形を表すデータが含まれる。なお、本実施例では、地図データ156は、ベクトル形式で記録されているが、ラスタ形式で記録されていてもよい。
【0031】
経路探索サーバ300は、端末装置400からの要求を受けて、端末装置400から通知された出発地と目的地とを結ぶ推奨経路(経由地が設定されていれば経由地を含む経路)を探索する機能を備えている。
【0032】
経路探索サーバ300は、CPU310とRAM320と通信インタフェース330と記憶装置340を備えている。CPU310は、所定の制御プログラムをRAM320上で実行することで、上述した経路探索に関する機能を実現する。記憶装置340には、経路探索に用いられる道路ネットワークデータが記憶されている。道路ネットワークデータは、地点を表すノードデータと、地点間を結ぶリンクデータから構成されている。CPU310は、周知のダイクストラ法等のアルゴリズムを適用し、ノードデータとリンクデータとを用いることで、推奨経路の探索を行う。
【0033】
なお、本実施例では上述したように、道路ネットワークデータと地図データとが、別々のサーバに記憶されていることとした。しかし、これらのデータは、同一のサーバに記憶されていることとしてもよい。また、駐車場データや施設データは、情報提供サーバ100ではなく、地図サーバ200や経路探索サーバ300が保持していることとしてもよい。
【0034】
B.端末装置の内部構成:
図2は、端末装置400の内部構成を示すブロック図である。本実施例の端末装置400は、GPS受信機401と、表示パネル402と、無線通信回路405と、操作部406と、主制御部410と、フラッシュメモリ430とを備えている。
【0035】
GPS受信機401は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)を構成する人工衛星から送信された電波を受信して、現在位置を測位する装置である。GPS受信機401は、3つの衛星から電波を受信することができれば、2次元的な現在位置を測位することができ、4つの衛星から電波を受信することができれば、高度を含む3次元的な現在位置を測位することができる。
【0036】
表示パネル402は、液晶ディスプレイとこれを駆動する駆動回路とを備えている。液晶ディスプレイは、たとえば、640画素×480画素(VGA)の解像度を有する。主制御部410は、表示パネル402を制御することで、地図や経路、現在位置などを表示する。表示パネル402には、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなど、種々の表示装置を採用することが可能である。
【0037】
無線通信回路405は、通信ネットワークNTとの間で無線通信を行い、プローブ情報の送信や駐車場情報等の受信を行う回路である。無線通信回路405は、通信ネットワークNTを介して、情報提供サーバ100や地図サーバ200、経路探索サーバ300にアクセスすることができる。
【0038】
操作部406は、テンキーやカーソルキーなど、種々の操作ボタンによって構成される。ユーザは、この操作部406を用いることで、メニューの選択や車種の設定を行う。なお、このような操作は、リモコンRCによって行うこととしてもよい。
【0039】
フラッシュメモリ430は、ユーザによって設定された車種の情報を記憶するための不揮発性記憶装置である。
【0040】
主制御部410は、上述した各構成部を制御するためのコントローラである。主制御部410は、CPU411と、RAM413と、ROM412とを備えている。CPU411は、ROM412に記憶された制御プログラムをRAM413にロードして実行することで、後述する種々の処理を実現する。
【0041】
本実施例の端末装置400は、車両のエンジンがオフにされた場合にも、バッテリ電源によって動作する。駐車場等に車両が停車している際にも、プローブ情報を情報提供サーバ100に送信するためである。なお、エンジンオフ時には、上述した構成部品のうち、表示パネル402や操作部406は、動作しないこととしてもよい。これらの部品は、プローブ情報の送信に用いられないためである。
【0042】
C.各種処理:
以下、上述した端末装置400や情報提供サーバ100が実行する種々の処理について説明する。
(C1)車種設定処理:
図3は、端末装置400のCPU411が実行する車種設定処理のフローチャートである。この車種設定処理は、表示パネル402に表示された所定のメニュー画面から、ユーザが車種設定のためのメニューを選択した場合に実行される。図4には、このメニュー画面の一例を示している。
【0043】
この車種設定処理が実行されると、まず、端末装置400は、表示パネル402に、車種を設定するための画面を表示する(ステップS100)。
【0044】
図5は、車種設定画面の一例を示す説明図である。図示するように、本実施例では、車種として、国産車か輸入車かのいずれかを選択させ、更に、車両のメーカと車名、および、タイプ(セダンやクーペ、ワンボックスといった種別)を選択させる画面を表示する。ユーザは、この画面を見ながら操作部406を用いて車種の設定を行う。
【0045】
端末装置400は、ユーザからの車種の設定を受け付けると(ステップS110)、受け付けた車種の情報をフラッシュメモリ430に記録する(ステップS120)。以上の処理によって、車種設定処理は完了する。なお、本実施例では、ユーザから車種の設定を受け付けることとしたが、端末装置400が車両に標準装備されている場合には、車両の製造時において、車種情報をフラッシュメモリ430に記録しておくこととしてもよい。
【0046】
なお、本実施例では、車種情報として、国産/輸入の区分と、メーカ、車名、タイプの4種類を設定することとしたが、設定項目はこれらに限られない。例えば、5ナンバーや3ナンバー、大型、中型、小型といった車両のサイズを示す車種情報を設定可能としてもよいし、車幅や車高、全長など、車両の具体的な寸法を示す車種情報を設定可能としてもよい。また、車両のタイプとして、前述した以外にも、大型バスやトラック、特殊車両などのタイプが設定可能であってもよい。また、車種情報として、車両価格を設定可能としてもよい。
【0047】
(C2)プローブ情報送信処理:
図6は、端末装置400のCPU411が実行するプローブ情報送信処理のフローチャートである。このプローブ情報送信処理は、上述した車種設定処理がなされた後に、端末装置400が、所定のタイミング(例えば、5分に1回)で定期的に実行する処理である。上述したように、端末装置400は、車両のエンジンがオフにされた場合にも動作している。そのため、このプローブ情報送信処理は、車両停止時にも、繰り返し実行される。
【0048】
このプローブ情報送信処理が実行されると、まず、端末装置400は、GPS受信機401を用いて、現在位置の測位を行う(ステップS200)。現在位置を測位すると、端末装置400は、フラッシュメモリ430から車種情報を読み出す(ステップS210)。情報提供サーバ100は、ステップS200で測位された現在位置と、ステップS210でフラッシュメモリ430から読み出した車種情報と、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDとを含むプローブ情報を情報提供サーバ100に送信する(ステップS220)。
【0049】
図7は、プローブ情報のデータ構造を示す説明図である。図示するように、本実施例では、端末装置400は、プローブ情報として、現在位置を示す緯度・経度と、車種情報とを含み、かつ、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDを情報提供サーバ100に送信する。
【0050】
以上で説明したプローブ情報送信処理によれば、情報提供サーバ100に対して、各端末装置400からプローブ情報が送信される。プローブ情報には、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDが付されているため、情報提供サーバ100は、受信したプローブ情報が、どの端末装置400から送信されたかを容易に識別することができる。
【0051】
(C3)駐車場統計処理:
図8は、情報提供サーバ100のCPU110が実行する駐車場統計処理のフローチャートである。この処理は、情報提供サーバ100が常時実行する処理である。
【0052】
この駐車場統計処理が実行されると、情報提供サーバ100は、まず、プローブ情報を各端末装置400から受信して(ステップS300)、記憶装置140に記録する(ステップS310)。
【0053】
続いて、情報提供サーバ100は、記憶装置140に記録されたプローブ情報を、端末ID毎に読み出す(ステップS320)。そして、読み出したプローブ情報に含まれる現在位置情報から、その端末IDに対応する端末装置400が、同一地点に30分以上停止しているかを判断する(ステップS330)。例えば、プローブ情報が、5分に1回送信されている場合には、連続して6回分受信したプローブ情報に含まれる現在位置が変動しない場合に、同一地点に30分以上停止していると判断することができる。なお、ステップS330では、厳密に同一の緯度経度であるかを判断する必要はなく、多少の誤差を含んでいても良い。GPS受信機401が測位する現在位置には誤差が含まれるからである。
【0054】
上記ステップS330において、同一地点に30分以上停止していると判断された場合には(ステップS330:Yes)、更に、情報提供サーバ100は、その地点を中心とした所定の範囲(例えば、10m×10m)に、他にも停止している端末装置400が所定台数(例えば、3台)以上存在するかを判断する(ステップS340)。
【0055】
上記ステップS340において、所定台数以上存在すると判断された場合には(ステップS340:Yes)、情報提供サーバ100は、その地点は、駐車場であると判断し(ステップS350)、その地点の位置を記憶装置140に駐車場データとして記録する(ステップS360)。なお、上記ステップS330,S340で、「No」と判断された場合には、当該駐車場統計処理はリターンに抜ける。
【0056】
ステップS360で駐車場データを記憶装置140に記録すると、情報提供サーバ100は、続いて、その駐車場と実質的に同一の地点に存在する施設を、記憶装置140に記憶された施設データの中から検索する(ステップS370)。「実質的に同一の地点」とは、所定の誤差を含んでもよいことを意味する。実質的に同一の地点に存在する施設が検索されれば(ステップS370:Yes)、その施設を示す施設データと、ステップS350で検出された駐車場を示す駐車場データとの関連付けを行う(ステップS380)。関連付けは、例えば、駐車場データと施設データとが相互に参照可能となるように、両データに対して互いのデータのアドレスを示す情報や識別情報を記録することで行う。
【0057】
ステップS380の処理が終了した場合、もしくは、ステップS370で「No」と判定された場合には、情報提供サーバ100は、記憶装置140に駐車場データとして記録された駐車場毎に、その駐車場に停止している車両の車種を集計・分析する処理を行う(ステップS390)。具体的には、ステップS350で駐車場と判定された地点毎に、30分以上停止する車両をカウントし、その車両の車種情報から、その駐車場を利用する車種を集計し、その駐車場を利用する車種の傾向を分析する。分析した結果については、駐車場データに属性情報として記録する。
【0058】
図9は、上記ステップS380の処理によって集計・分析された車種情報の一例を示す説明図である。図9には、3箇所の駐車場(駐車場A,駐車場B,駐車場C)について、それぞれ、その駐車場に停車する車両の国産/輸入比、メーカ比、車名比、タイプ比が分析された例を示した。このように、本実施例の駐車場統計処理によれば、プローブ情報に基づいて自動的に判明された駐車場毎に、その駐車場に停車する車種の傾向を分析することが可能になる。なお、車種情報に、車両価格が含まれていれば、駐車場に停車する車両の価格帯を分析することが可能である。
【0059】
(C4)駐車場案内処理:
図10は、駐車場案内処理のフローチャートである。この処理は、端末装置400の表示パネル402に表示されるメニュー画面(図4参照)において、「駐車場検索」メニューが選択された場合に実行される。図10には、端末装置400のCPU411が実行する処理と、情報提供サーバ100のCPU110が実行する処理とを併記している。
【0060】
この駐車場案内処理が実行されると、まず、端末装置400は、GPS受信機401で測位された現在位置と、フラッシュメモリ430に記録された車種情報と、端末IDとを、駐車場の案内要求に含めて、情報提供サーバ100に送信する(ステップS400)。
【0061】
情報提供サーバ100は、端末装置400から案内要求を受信すると(ステップS410)、受信した案内要求に含まれる現在位置の周辺(例えば、1km四方)に存在する駐車場を駐車場データから所定件数分(例えば、10件)、検索する(ステップS420)。そして、更に、その中から、案内要求に含まれる車種情報を用いて、ユーザの車両に応じた駐車場を抽出する(ステップS430)。具体的には、情報提供サーバ100は、図9に示した車種の分析結果を参照して、ユーザの車両が輸入車であれば、輸入車が止まる比率の高い駐車場を抽出する。また、車両のメーカや車名、タイプに応じて、ユーザの車両と類似した車種が多く止まる駐車場を抽出することも可能である。
【0062】
このように、ユーザの車種に応じた駐車場を抽出すると、情報提供サーバ100は、抽出された駐車場の位置情報を、案内要求を送信した端末装置400に対して返信する(ステップS440)。返信先の端末装置400は、案内要求に含まれる端末IDによって判別することができる。
【0063】
端末装置400は、情報提供サーバ100から、駐車場の位置情報を受信すると(ステップS450)、受信した駐車場の位置を地図上に表示する(ステップS460)。なお、端末装置400は、駐車場の一覧をリスト状に表示させてもよいし、地図上への表示とリスト表示とを同時に行うこととしてもよい。端末装置400は、その後、ユーザから利用する駐車場の選択を受け付け(ステップS470)、経路探索サーバ300に対して、現在地から、選択された駐車場までの経路を探索させる(ステップS480)。そして、経路探索の結果に従い、目的の駐車場までの経路を案内する(ステップS490)。なお、ユーザが、駐車場の選択を行わなかった場合には、ステップS470からステップS490までの処理を省略する。
【0064】
以上で説明した駐車場案内処理によれば、ユーザの利用する車種に応じた駐車場を案内することが可能になる。そのため、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、上記ステップS430では、情報提供サーバ100から端末装置400に対して、図9に示した分析結果を、位置情報と共に送信することとしてもよい。この場合、端末装置400は、受信した分析情報を表示パネル202に表示する。このようにすることで、ユーザは、各駐車場を利用する車種の傾向を自分自身で考慮して、利用する駐車場を決定することができる。
【0065】
(C5)施設案内処理:
図11は、施設案内処理のフローチャートである。この処理は、端末装置400の表示パネル402に表示されるメニュー画面(図4参照)において、「施設検索」メニューが選択された場合に実行される処理である。図11には、端末装置400のCPU411が実行する処理と、情報提供サーバ100のCPU110が実行する処理とを併記している。
【0066】
この施設案内処理が実行されると、まず、端末装置400は、操作部406を用いてユーザが指定したジャンルおよび地域と、フラッシュメモリ430に記録された車種情報と、端末IDとを、施設の案内要求に含めて、情報提供サーバ100に送信する(ステップS600)。このとき、ユーザは、地域に替えて、GPS受信機401によって測位された現在位置の経緯度を指定することとしてもよい。
【0067】
情報提供サーバ100は、端末装置400から案内要求を受信すると(ステップS610)、ユーザによって指定された地域の中から、指定されたジャンルで、駐車場付きの施設を施設データの中から所定数、検索する(ステップS620)。地域ではなく、現在位置の経緯度が指定されていた場合には、その位置の周辺の地域(例えば、現在位置の周囲1kmの範囲)から施設を検索する。ステップS620の検索が完了すると、情報提供サーバ100は、更に、検索された施設の中から、案内要求に含まれる車種情報を用いて、ユーザの車両に応じた駐車場を有する施設を抽出する(ステップS630)。具体的には、情報提供サーバ100は、図9に示した車種の分析結果を参照して、ユーザの車両が輸入車であれば、輸入車が止まる比率の高い駐車場が関連付けられた施設を抽出する。また、車両のメーカや車名、タイプに応じて、ユーザの車両と類似した車種が多く止まる施設を抽出することも可能である。
【0068】
このように、ユーザの車種に応じた施設を抽出すると、情報提供サーバ100は、抽出された施設の情報を、案内要求を送信した端末装置400に対して返信する(ステップS640)。施設の情報には、その施設の位置情報や、電話番号、住所などの情報が含まれる。
【0069】
端末装置400は、情報提供サーバ100から、施設の情報を受信すると(ステップS650)、表示パネル202上に、受信した施設の一覧を表示する(ステップS660)。なお、端末装置400は、施設を地図上に表示することとしてもよいし、地図上への表示と一覧表示とを同時に行うこととしてもよい。端末装置400は、その後、ユーザからの施設の選択を受け付け(ステップS670)、経路探索サーバ300に対して、現在地から、選択された施設までの経路を探索させる(ステップS680)。そして、経路探索の結果に従い、目的の施設までの経路を案内する(ステップS690)。なお、ユーザが、施設の選択を行わなかった場合には、ステップS670からステップS690までの処理を省略する。
【0070】
以上で説明した施設案内処理によれば、ユーザの利用する車種に応じた施設を案内することが可能になる。そのため、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、上記ステップS630では、情報提供サーバ100から端末装置400に対して、図9に示した分析結果を、施設の情報と共に送信することとしてもよい。この場合、端末装置400は、受信した分析情報を、施設毎に表示パネル202に表示する。このようにすることで、ユーザは、各施設に停車する車種の傾向を自分自身で考慮して、利用する施設を決定することができる。また、上記ステップ630の処理を省略し、ステップS620で検索された施設の情報を、その施設に対応付けられた駐車場の分析結果とともに端末装置400に送信することとしてもよい。
【0071】
以上、本実施例の駐車可能施設案内システム10の構成および各種処理について説明した。以上で説明した駐車可能施設案内システム10によれば、端末装置400の搭載された車両から発信されるプローブ情報に基づいて、駐車場が存在する地点を自動的に判別することが可能になる。また、プローブ情報には、そのプローブ情報を発信する車両の車種情報が含まれているため、駐車場を自動的に判別できるだけではなく、自動的に判別された駐車場毎に、その駐車場を利用する車種の傾向をも分析することが可能になる。
【0072】
また、本実施例では、駐車場や施設の案内時にも、駐車場毎の車種の分析結果に基づいて、ユーザの利用する車種に応じた駐車場や施設を案内する。そのため、例えば、輸入車に乗るユーザに対して、輸入車のユーザが多く利用する駐車場や施設を案内することができる。また、大型車に乗るユーザに対して、大型車が確実に駐車できる駐車場や施設を案内することができる。また、車種情報には、具体的な車名まで含まれるため、特定の車種のオーナーが集まる施設を案内するといったことも可能になる。
【0073】
また、本実施例では、プローブ情報に基づいて、駐車場の存在を検出した場合に、その駐車場と実質的に同一の地点に存在する施設を検索する。そして、このような施設が検索された場合には、その施設に対して、駐車場データを関連付ける。つまり、本実施例では、既存の施設データに対して、駐車場の有無を示すデータを付加することが可能となる。そのため、ユーザに対して、駐車場付きの施設を的確に案内することが可能になる。
【0074】
D.変形例:
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
【0075】
端末装置400が備えるGPS受信機401は、4つの衛星からの電波を受信することで、緯度、経度だけではなく、高度を検出することが可能である。そのため、情報提供サーバ100は、高度も含む現在位置情報を分析することで、駐車場の形態、すなわち、平面駐車場であるか立体駐車場であるかを判断することが可能である。このような判断を行えば、例えば、車高の低い車種に対して、立体駐車場を案内しないといった処理を行うことが可能になる。
【0076】
上記実施例では、車種設定処理が1回実行されれば、その車種設定処理によって設定された車種情報がフラッシュメモリ430に記録される。そのため、それ以降は、駐車場の検索や施設の検索のたびに、車種の設定を行う必要はない。しかし、駐車場や施設の検索を行う度に、車種の選択を行うこととしてもよい。このようにすることで、自分が運転する車両以外の車種に応じた駐車場や施設を容易に検索することが可能になる。また、経路探索を行う際や、車両を停止させた際など、種々のタイミングで車種を設定することとしてもよい。また、駐車場の検索や施設の検索時に、「いつもと同じ車種ですか?」といった確認を行った上で、異なる車種であれば変更可能としてもよい。
【0077】
上記実施例では、車種の設定時に、ユーザが輸入車か国産車かの選択を行うこととした。しかし、端末装置400もしくは情報提供サーバ100が、ユーザから指定されたメーカあるいは車名に基づいて、輸入車か国産車かを判別することとしてもよい。もちろん、車名だけに基づいて、輸入車か否かの区分とメーカとを判別することとしてもよい。
【0078】
上記実施例では、情報提供サーバ100は、端末装置400から受信したプローブ情報に基づいて、駐車場を検出する処理を行うこととした。これに加え、情報提供サーバ100は、既に記憶装置140に記憶されている駐車場データと、プローブ情報とを対比して、所定の期間(例えば、1ヶ月)、プローブ情報が検出されなかった駐車場データを削除する処理を行うこととしてもよい。このような処理を行うことにより、廃止された駐車場がユーザに案内されてしまうことを抑制することが可能になる。
【0079】
上記実施例では、端末装置400は、車両に搭載されることとしたが、例えば、車椅子に搭載されてもよい。そして、車種情報として、「車椅子」と設定可能であることとしてもよい。このように、車種情報として「車椅子」と設定すれば、車椅子利用者が利用可能な施設を自動的に検出することが可能となり、更に、車椅子利用者に対して、車椅子に対応した施設の案内を行うことが可能になる。その他にも、車種情報として、「ベビーカー」などと設定可能であってもよい。
【0080】
上記実施例では、情報提供サーバ100は、プローブ情報に基づいて、車種の分析を行うこととした。これに加えて、情報提供サーバ100は、プローブ情報の受信時間に基づいて、駐車場の利用時間帯、すなわち、駐車場の営業時間を分析してもよい。このように、駐車場の営業時間帯を分析すれば、ユーザに対して、現在時刻に応じて利用可能な駐車場を案内することが可能になる。
【0081】
上記実施例では、車両が所定時間以上停止する地点を駐車場であると判別した。しかし、幹線道路や高速道路などの道路上に所定時間以上停止している場合には、駐車場であると判別しないこととしてもよい。具体的には、情報提供サーバ100は、図8に示した駐車場統計処理のステップS330において、地図サーバ200もしくは経路探索サーバ300に対して、プローブ情報に含まれる現在位置が、道路上の位置であるかを問い合わせる。そして、道路上の位置であると判定されれば、30分以上停止している場合であっても、「No」、すなわち、駐車場ではないと判定する。このような処理を行うことで、例えば、渋滞が発生している場合や、路上駐車がされている場合に、道路上に駐車場が存在すると誤判定してしまうことを防止することが可能になる。
【0082】
上記実施例では、駐車場と判別された地点と、実質的に同一の地点に存在する施設がある場合に、駐車場データと施設データとを関連付ける処理を行うこととした。これに対して、駐車場と判別された地点と、実質的に同一の地点に存在する施設がある場合には、その施設を示す施設データに対して、「駐車場あり」という属性情報を付加することとしてもよい。こうすることで、駐車場を有する施設の検索を容易に行うことが可能になる。また、「駐車場あり」という属性情報に加えて、その駐車場を利用する車種の分析結果も施設データに付加することとしてもよい。
【0083】
上記実施例では、端末装置400は、車両に搭載される装置であるとした。しかし、端末装置400は、種々の態様を採ることが可能である。例えば、カーナビゲーションシステムを端末装置400として構成してもよいし、GPS受信機を備える携帯電話を端末装置400として構成してもよい。また、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、PND(Personal Navigation Device)、ゲーム機等を端末装置400として構成してもよい。
【0084】
上記実施例では、プローブ情報に含まれる現在位置の変動に基づいて、情報提供サーバ100が、車両が駐車されたかを判断することとした。これに対して、例えば、GPS受信機401によって測位した現在位置が所定時間停止した場合に、端末装置400が、所定のメッセージを表示パネル402に表示することで、ユーザに、駐車したかどうかを問い合わせることとしてもよい。この場合、ユーザから、車両を駐車したと操作部406を介して回答があると、端末装置400は、現在位置を情報提供サーバ100にプローブ情報として送信する。このような態様であれば、情報提供サーバ100には、駐車された車両のみからプローブ情報を受信するため、図8に示した駐車場統計処理のステップS330の処理を省略することができる。この結果、駐車場の有無を容易に判別することができる。また、このような態様であれば、車両の駐車中にプローブ情報を端末装置400から送信する必要がなくなるため、車両駐車時に車外に持ち出される携帯電話を端末装置400として適用した場合に特に好適である。
【0085】
上記実施例では、プローブ情報に含まれる現在位置の変動に基づいて、情報提供サーバ100が、駐車場の有無を判別することとした。これに対して、GPS受信機401によって測位した現在位置が所定時間停止した場合に、端末装置400が、所定のメッセージを表示パネル402に表示することで、現在の場所が駐車場であるかをユーザに問い合わせてもよい。この場合、ユーザから駐車場であるとの指示を受けると、端末装置400は、現在位置を情報提供サーバ100に送信する。このような態様であれば、情報提供サーバ100は、駐車場の位置を直接的に取得することができるため、図8に示した駐車場統計処理を大幅に簡略化することができる。具体的には、ステップS310〜S340の処理を省略することが可能になる。
【0086】
上記実施例では、駐車場と実質的に同一の位置に存在する施設がある場合に、これらを関連付けすることとした。しかし、例えば、周囲に駐車場が点在するレジャー施設のように、駐車場と施設とが離れているような場合にも、これらを関連付けることは可能である。具体的には、ユーザが、端末装置400(および経路探索サーバ300)の経路探索機能を用いて、駐車場まで車両で移動した後に施設まで徒歩で移動する経路を探索した場合に、その駐車場の位置と施設の位置とを端末装置400(もしくは経路探索サーバ300)から情報提供サーバ100に通知する。こうすることで、情報提供サーバ100は、離れた位置に存在する駐車場と施設とを関連付けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】駐車可能施設判別システム10の概略構成を示す説明図である。
【図2】端末装置400の内部構成を示すブロック図である。
【図3】車種設定処理のフローチャートである。
【図4】端末装置400が表示するメニュー画面を示す説明図である。
【図5】車種設定画面の一例を示す説明図である。
【図6】プローブ情報送信処理のフローチャートである。
【図7】プローブ情報のデータ構造を示す説明図である。
【図8】駐車場統計処理のフローチャートである。
【図9】車種情報の分析結果の一例を示す説明図である。
【図10】駐車場統計処理のフローチャートである。
【図11】施設案内処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0088】
10…駐車可能施設案内システム
100…情報提供サーバ
200…地図サーバ
300…経路探索サーバ
400…端末装置
401…GPS受信機
402…表示パネル
405…無線通信回路
406…操作部
410…主制御部
411…CPU
412…RAM
413…ROM
430…フラッシュメモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車可能な施設を判別する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーションシステムでは、現在位置の周辺に存在する駐車場を検索することができる。近年では、単純に駐車場を検索するだけではなく、ユーザが所望する条件に応じた駐車場を検索可能な技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、駐車場内の移動可能範囲と、自動車の寸法や旋回性能を考慮して駐車の容易な駐車場を案内する技術が記載されている。また、特許文献2には、ユーザが所望する条件の駐車場を検索する技術が記載されている。また、特許文献3には、車種情報から車両の幅や高さを考慮して、安全に走行できる経路や駐車場を検索する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−10628号公報
【特許文献2】特開2005−43958号公報
【特許文献3】特開2007−33331号公報
【0005】
しかし、上述した従来の技術では、駐車場の情報を提供する事業者等が、案内可能な駐車場の場所やその特徴を常に把握しておく必要があった。そのため、全国の駐車場の設置状況を常に監視する必要があり、多大な労力が必要であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、駐車可能な施設の位置を容易に判別可能なシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別システムであって、
車両の現在位置を測位する測位部と、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信する送信部と、
前記送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部とを備える駐車可能施設判別システム。
【0009】
上記適用例によれば、車両の現在位置が所定時間以上変動しない場合に、その地点を駐車可能な施設であると判別することができる。そのため、駐車可能な施設の位置を容易に判別することが可能になる。
【0010】
[適用例2] 適用例1に記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記送信部は、前記測位された現在位置に加えて、前記車両の車種を示す車種情報を含む前記プローブ情報を送信するものであり、
更に、前記受信した複数のプローブ情報に基づき、前記判別部によって判別された駐車可能施設毎に、該駐車可能施設に所定時間以上停止する車両を前記車種毎に集計する集計部を備える駐車可能施設判別システム。
【0011】
上記適用例によれば、自動的に判別された駐車可能な施設について、更に、その施設を利用する車種の傾向を把握することができる。
【0012】
[適用例3] 適用例2に記載の駐車可能施設判別システムであって、更に、
前記車両からの要求に応じて、該車両の車種に応じた駐車可能施設の位置を前記集計の結果に基づいて案内する案内部を備える駐車可能施設判別システム。
【0013】
上記適用例によれば、ユーザが利用する車両の車種に応じた施設を案内することができる。よって、ユーザの利便性を著しく向上させることができる。
【0014】
[適用例4] 適用例2または適用例3に記載の駐車可能施設判別システムであって、
更に、前記車種情報の設定を受け付ける設定部を備える駐車可能施設判別システム。
【0015】
上記適用例によれば、ユーザは、自分が利用する車両の車種を柔軟に設定することができる。
【0016】
[適用例5] 適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記駐車可能施設とは、駐車場であり、
更に、所定の施設の位置を含む施設情報を記憶する施設情報記憶部を備え、
前記判別部は、前記判別された駐車可能施設と実質的に同一の地点に存在する前記施設が存在する場合に、前記施設情報に対して、前記判別された駐車可能施設を関連付ける手段を備える駐車可能施設案内システム。
【0017】
上記適用例によれば、設置位置が判別された駐車場を、既存の施設情報と関連付けることができる。そのため、施設に駐車場が存在するか否かを自動的に判別することが可能になる。
【0018】
[適用例6] 適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記測位部と前記送信部とは、前記車両に搭載されている駐車可能施設判別システム。
【0019】
上記適用例によれば、全国を走行する車両から送信されるプローブ情報に基づいて、極めて広範な範囲の駐車可能施設の設定状況を把握することが可能になる。
【0020】
[適用例7] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別方法であって、
車両の現在位置を全地球測位システムによって測位し、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を、送信機によって送信し、
前記送信されたプローブ情報を受信機によって受信し、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であるとコンピュータが判別する駐車可能施設判別方法。
【0021】
[適用例8] 車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別装置であって、
車両が測位した現在位置を含むプローブ情報を、該車両から受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部とを備える駐車可能施設判別装置。
【0022】
上記のような駐車可能施設判別方法や駐車可能施設判別装置によっても、上述した駐車可能施設判別システムと同様の作用・効果を得ることができる。
【0023】
なお、本発明は、上述したシステムや方法、装置としての構成のほか、コンピュータプログラムとしても構成することができる。かかるコンピュータプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、メモリカード、ハードディスク等の種々の媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.駐車可能施設案内システムの概略構成:
B.端末装置の構成:
C.各種処理:
(C1)車種設定処理:
(C2)プローブ情報送信処理:
(C3)駐車場統計処理:
(C4)駐車場案内処理:
(C5)施設案内処理:
D.変形例:
【0025】
A.駐車可能施設案内システムの概略構成:
図1は、実施例としての駐車可能施設案内システム10の概略構成を示す説明図である。図示するように、本実施例の駐車可能施設案内システム10は、各種車両に備えられた端末装置400と、駐車場や施設の情報を端末装置400に提供する情報提供サーバ100と、端末装置400に地図データを提供する地図サーバ200と、端末装置400からの要求に応じて経路探索を行う経路探索サーバ300とから構成される。これらの各装置は、通信ネットワークNTを介して相互に接続されている。
【0026】
端末装置400は、GPS受信機を備えており、これにより車両の現在位置を測位する機能を備えている。また、端末装置400は、その端末装置400が備えられた車両の車種を表す情報の設定を受け付ける機能を備えている。端末装置400は、GPS受信機によって測位した現在位置とユーザから設定された車種情報とをプローブ情報として情報提供サーバ100に送信する。
【0027】
情報提供サーバ100は、様々な車両に搭載された端末装置400から取得したプローブ情報に基づいて、駐車場の存在する地点を判別する機能を備えている。更に、情報提供サーバ100は、判別した駐車場毎に、利用される車両の車種を集計・分析する機能や、各端末装置400からの要求に応じて、その車両の車種に応じた駐車場や施設を案内する機能を備えている。
【0028】
情報提供サーバ100は、CPU110とRAM120と通信インタフェース130と記憶装置140とを備えている。CPU110は、所定の制御プログラムをRAM120上で実行することで、上述した種々の機能を実現する。記憶装置140には、端末装置400から受信したプローブ情報や、プローブ情報に基づいて判別された駐車場の位置を示す駐車場データ、飲食店や店舗などの種々の施設の情報を表す施設データが記憶されている。施設データには、例えば、施設の位置(緯度、経度)、施設の名称、電話番号、住所、ジャンル、駐車場の有無などの情報が含まれている。ジャンルには、例えば、レストランや喫茶店などの飲食店、役所や警察などの公共機関、ガソリンスタンドや修理工場などの車両に関する施設、スーパーマーケットや商店など各種店舗などが含まれる。
【0029】
地図サーバ200は、端末装置400からの要求に応じて、地図データを送信する機能を備えている。端末装置400は、地図サーバ200からの地図データの提供を受けて、端末装置400が備える表示装置に地図を表示する。
【0030】
地図サーバ200は、CPU210とRAM220と通信インタフェース230と記憶装置240とを備えている。CPU210は、所定の制御プログラムをRAM220上で実行することで、上述した地図データの提供に関する機能を実現する。記憶装置240には、地図データがベクトル形式で記憶されている。地図データには、例えば、道路や建物などの地物の形状や、地形を表すデータが含まれる。なお、本実施例では、地図データ156は、ベクトル形式で記録されているが、ラスタ形式で記録されていてもよい。
【0031】
経路探索サーバ300は、端末装置400からの要求を受けて、端末装置400から通知された出発地と目的地とを結ぶ推奨経路(経由地が設定されていれば経由地を含む経路)を探索する機能を備えている。
【0032】
経路探索サーバ300は、CPU310とRAM320と通信インタフェース330と記憶装置340を備えている。CPU310は、所定の制御プログラムをRAM320上で実行することで、上述した経路探索に関する機能を実現する。記憶装置340には、経路探索に用いられる道路ネットワークデータが記憶されている。道路ネットワークデータは、地点を表すノードデータと、地点間を結ぶリンクデータから構成されている。CPU310は、周知のダイクストラ法等のアルゴリズムを適用し、ノードデータとリンクデータとを用いることで、推奨経路の探索を行う。
【0033】
なお、本実施例では上述したように、道路ネットワークデータと地図データとが、別々のサーバに記憶されていることとした。しかし、これらのデータは、同一のサーバに記憶されていることとしてもよい。また、駐車場データや施設データは、情報提供サーバ100ではなく、地図サーバ200や経路探索サーバ300が保持していることとしてもよい。
【0034】
B.端末装置の内部構成:
図2は、端末装置400の内部構成を示すブロック図である。本実施例の端末装置400は、GPS受信機401と、表示パネル402と、無線通信回路405と、操作部406と、主制御部410と、フラッシュメモリ430とを備えている。
【0035】
GPS受信機401は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)を構成する人工衛星から送信された電波を受信して、現在位置を測位する装置である。GPS受信機401は、3つの衛星から電波を受信することができれば、2次元的な現在位置を測位することができ、4つの衛星から電波を受信することができれば、高度を含む3次元的な現在位置を測位することができる。
【0036】
表示パネル402は、液晶ディスプレイとこれを駆動する駆動回路とを備えている。液晶ディスプレイは、たとえば、640画素×480画素(VGA)の解像度を有する。主制御部410は、表示パネル402を制御することで、地図や経路、現在位置などを表示する。表示パネル402には、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなど、種々の表示装置を採用することが可能である。
【0037】
無線通信回路405は、通信ネットワークNTとの間で無線通信を行い、プローブ情報の送信や駐車場情報等の受信を行う回路である。無線通信回路405は、通信ネットワークNTを介して、情報提供サーバ100や地図サーバ200、経路探索サーバ300にアクセスすることができる。
【0038】
操作部406は、テンキーやカーソルキーなど、種々の操作ボタンによって構成される。ユーザは、この操作部406を用いることで、メニューの選択や車種の設定を行う。なお、このような操作は、リモコンRCによって行うこととしてもよい。
【0039】
フラッシュメモリ430は、ユーザによって設定された車種の情報を記憶するための不揮発性記憶装置である。
【0040】
主制御部410は、上述した各構成部を制御するためのコントローラである。主制御部410は、CPU411と、RAM413と、ROM412とを備えている。CPU411は、ROM412に記憶された制御プログラムをRAM413にロードして実行することで、後述する種々の処理を実現する。
【0041】
本実施例の端末装置400は、車両のエンジンがオフにされた場合にも、バッテリ電源によって動作する。駐車場等に車両が停車している際にも、プローブ情報を情報提供サーバ100に送信するためである。なお、エンジンオフ時には、上述した構成部品のうち、表示パネル402や操作部406は、動作しないこととしてもよい。これらの部品は、プローブ情報の送信に用いられないためである。
【0042】
C.各種処理:
以下、上述した端末装置400や情報提供サーバ100が実行する種々の処理について説明する。
(C1)車種設定処理:
図3は、端末装置400のCPU411が実行する車種設定処理のフローチャートである。この車種設定処理は、表示パネル402に表示された所定のメニュー画面から、ユーザが車種設定のためのメニューを選択した場合に実行される。図4には、このメニュー画面の一例を示している。
【0043】
この車種設定処理が実行されると、まず、端末装置400は、表示パネル402に、車種を設定するための画面を表示する(ステップS100)。
【0044】
図5は、車種設定画面の一例を示す説明図である。図示するように、本実施例では、車種として、国産車か輸入車かのいずれかを選択させ、更に、車両のメーカと車名、および、タイプ(セダンやクーペ、ワンボックスといった種別)を選択させる画面を表示する。ユーザは、この画面を見ながら操作部406を用いて車種の設定を行う。
【0045】
端末装置400は、ユーザからの車種の設定を受け付けると(ステップS110)、受け付けた車種の情報をフラッシュメモリ430に記録する(ステップS120)。以上の処理によって、車種設定処理は完了する。なお、本実施例では、ユーザから車種の設定を受け付けることとしたが、端末装置400が車両に標準装備されている場合には、車両の製造時において、車種情報をフラッシュメモリ430に記録しておくこととしてもよい。
【0046】
なお、本実施例では、車種情報として、国産/輸入の区分と、メーカ、車名、タイプの4種類を設定することとしたが、設定項目はこれらに限られない。例えば、5ナンバーや3ナンバー、大型、中型、小型といった車両のサイズを示す車種情報を設定可能としてもよいし、車幅や車高、全長など、車両の具体的な寸法を示す車種情報を設定可能としてもよい。また、車両のタイプとして、前述した以外にも、大型バスやトラック、特殊車両などのタイプが設定可能であってもよい。また、車種情報として、車両価格を設定可能としてもよい。
【0047】
(C2)プローブ情報送信処理:
図6は、端末装置400のCPU411が実行するプローブ情報送信処理のフローチャートである。このプローブ情報送信処理は、上述した車種設定処理がなされた後に、端末装置400が、所定のタイミング(例えば、5分に1回)で定期的に実行する処理である。上述したように、端末装置400は、車両のエンジンがオフにされた場合にも動作している。そのため、このプローブ情報送信処理は、車両停止時にも、繰り返し実行される。
【0048】
このプローブ情報送信処理が実行されると、まず、端末装置400は、GPS受信機401を用いて、現在位置の測位を行う(ステップS200)。現在位置を測位すると、端末装置400は、フラッシュメモリ430から車種情報を読み出す(ステップS210)。情報提供サーバ100は、ステップS200で測位された現在位置と、ステップS210でフラッシュメモリ430から読み出した車種情報と、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDとを含むプローブ情報を情報提供サーバ100に送信する(ステップS220)。
【0049】
図7は、プローブ情報のデータ構造を示す説明図である。図示するように、本実施例では、端末装置400は、プローブ情報として、現在位置を示す緯度・経度と、車種情報とを含み、かつ、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDを情報提供サーバ100に送信する。
【0050】
以上で説明したプローブ情報送信処理によれば、情報提供サーバ100に対して、各端末装置400からプローブ情報が送信される。プローブ情報には、端末装置400に個別に割り当てられた端末IDが付されているため、情報提供サーバ100は、受信したプローブ情報が、どの端末装置400から送信されたかを容易に識別することができる。
【0051】
(C3)駐車場統計処理:
図8は、情報提供サーバ100のCPU110が実行する駐車場統計処理のフローチャートである。この処理は、情報提供サーバ100が常時実行する処理である。
【0052】
この駐車場統計処理が実行されると、情報提供サーバ100は、まず、プローブ情報を各端末装置400から受信して(ステップS300)、記憶装置140に記録する(ステップS310)。
【0053】
続いて、情報提供サーバ100は、記憶装置140に記録されたプローブ情報を、端末ID毎に読み出す(ステップS320)。そして、読み出したプローブ情報に含まれる現在位置情報から、その端末IDに対応する端末装置400が、同一地点に30分以上停止しているかを判断する(ステップS330)。例えば、プローブ情報が、5分に1回送信されている場合には、連続して6回分受信したプローブ情報に含まれる現在位置が変動しない場合に、同一地点に30分以上停止していると判断することができる。なお、ステップS330では、厳密に同一の緯度経度であるかを判断する必要はなく、多少の誤差を含んでいても良い。GPS受信機401が測位する現在位置には誤差が含まれるからである。
【0054】
上記ステップS330において、同一地点に30分以上停止していると判断された場合には(ステップS330:Yes)、更に、情報提供サーバ100は、その地点を中心とした所定の範囲(例えば、10m×10m)に、他にも停止している端末装置400が所定台数(例えば、3台)以上存在するかを判断する(ステップS340)。
【0055】
上記ステップS340において、所定台数以上存在すると判断された場合には(ステップS340:Yes)、情報提供サーバ100は、その地点は、駐車場であると判断し(ステップS350)、その地点の位置を記憶装置140に駐車場データとして記録する(ステップS360)。なお、上記ステップS330,S340で、「No」と判断された場合には、当該駐車場統計処理はリターンに抜ける。
【0056】
ステップS360で駐車場データを記憶装置140に記録すると、情報提供サーバ100は、続いて、その駐車場と実質的に同一の地点に存在する施設を、記憶装置140に記憶された施設データの中から検索する(ステップS370)。「実質的に同一の地点」とは、所定の誤差を含んでもよいことを意味する。実質的に同一の地点に存在する施設が検索されれば(ステップS370:Yes)、その施設を示す施設データと、ステップS350で検出された駐車場を示す駐車場データとの関連付けを行う(ステップS380)。関連付けは、例えば、駐車場データと施設データとが相互に参照可能となるように、両データに対して互いのデータのアドレスを示す情報や識別情報を記録することで行う。
【0057】
ステップS380の処理が終了した場合、もしくは、ステップS370で「No」と判定された場合には、情報提供サーバ100は、記憶装置140に駐車場データとして記録された駐車場毎に、その駐車場に停止している車両の車種を集計・分析する処理を行う(ステップS390)。具体的には、ステップS350で駐車場と判定された地点毎に、30分以上停止する車両をカウントし、その車両の車種情報から、その駐車場を利用する車種を集計し、その駐車場を利用する車種の傾向を分析する。分析した結果については、駐車場データに属性情報として記録する。
【0058】
図9は、上記ステップS380の処理によって集計・分析された車種情報の一例を示す説明図である。図9には、3箇所の駐車場(駐車場A,駐車場B,駐車場C)について、それぞれ、その駐車場に停車する車両の国産/輸入比、メーカ比、車名比、タイプ比が分析された例を示した。このように、本実施例の駐車場統計処理によれば、プローブ情報に基づいて自動的に判明された駐車場毎に、その駐車場に停車する車種の傾向を分析することが可能になる。なお、車種情報に、車両価格が含まれていれば、駐車場に停車する車両の価格帯を分析することが可能である。
【0059】
(C4)駐車場案内処理:
図10は、駐車場案内処理のフローチャートである。この処理は、端末装置400の表示パネル402に表示されるメニュー画面(図4参照)において、「駐車場検索」メニューが選択された場合に実行される。図10には、端末装置400のCPU411が実行する処理と、情報提供サーバ100のCPU110が実行する処理とを併記している。
【0060】
この駐車場案内処理が実行されると、まず、端末装置400は、GPS受信機401で測位された現在位置と、フラッシュメモリ430に記録された車種情報と、端末IDとを、駐車場の案内要求に含めて、情報提供サーバ100に送信する(ステップS400)。
【0061】
情報提供サーバ100は、端末装置400から案内要求を受信すると(ステップS410)、受信した案内要求に含まれる現在位置の周辺(例えば、1km四方)に存在する駐車場を駐車場データから所定件数分(例えば、10件)、検索する(ステップS420)。そして、更に、その中から、案内要求に含まれる車種情報を用いて、ユーザの車両に応じた駐車場を抽出する(ステップS430)。具体的には、情報提供サーバ100は、図9に示した車種の分析結果を参照して、ユーザの車両が輸入車であれば、輸入車が止まる比率の高い駐車場を抽出する。また、車両のメーカや車名、タイプに応じて、ユーザの車両と類似した車種が多く止まる駐車場を抽出することも可能である。
【0062】
このように、ユーザの車種に応じた駐車場を抽出すると、情報提供サーバ100は、抽出された駐車場の位置情報を、案内要求を送信した端末装置400に対して返信する(ステップS440)。返信先の端末装置400は、案内要求に含まれる端末IDによって判別することができる。
【0063】
端末装置400は、情報提供サーバ100から、駐車場の位置情報を受信すると(ステップS450)、受信した駐車場の位置を地図上に表示する(ステップS460)。なお、端末装置400は、駐車場の一覧をリスト状に表示させてもよいし、地図上への表示とリスト表示とを同時に行うこととしてもよい。端末装置400は、その後、ユーザから利用する駐車場の選択を受け付け(ステップS470)、経路探索サーバ300に対して、現在地から、選択された駐車場までの経路を探索させる(ステップS480)。そして、経路探索の結果に従い、目的の駐車場までの経路を案内する(ステップS490)。なお、ユーザが、駐車場の選択を行わなかった場合には、ステップS470からステップS490までの処理を省略する。
【0064】
以上で説明した駐車場案内処理によれば、ユーザの利用する車種に応じた駐車場を案内することが可能になる。そのため、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、上記ステップS430では、情報提供サーバ100から端末装置400に対して、図9に示した分析結果を、位置情報と共に送信することとしてもよい。この場合、端末装置400は、受信した分析情報を表示パネル202に表示する。このようにすることで、ユーザは、各駐車場を利用する車種の傾向を自分自身で考慮して、利用する駐車場を決定することができる。
【0065】
(C5)施設案内処理:
図11は、施設案内処理のフローチャートである。この処理は、端末装置400の表示パネル402に表示されるメニュー画面(図4参照)において、「施設検索」メニューが選択された場合に実行される処理である。図11には、端末装置400のCPU411が実行する処理と、情報提供サーバ100のCPU110が実行する処理とを併記している。
【0066】
この施設案内処理が実行されると、まず、端末装置400は、操作部406を用いてユーザが指定したジャンルおよび地域と、フラッシュメモリ430に記録された車種情報と、端末IDとを、施設の案内要求に含めて、情報提供サーバ100に送信する(ステップS600)。このとき、ユーザは、地域に替えて、GPS受信機401によって測位された現在位置の経緯度を指定することとしてもよい。
【0067】
情報提供サーバ100は、端末装置400から案内要求を受信すると(ステップS610)、ユーザによって指定された地域の中から、指定されたジャンルで、駐車場付きの施設を施設データの中から所定数、検索する(ステップS620)。地域ではなく、現在位置の経緯度が指定されていた場合には、その位置の周辺の地域(例えば、現在位置の周囲1kmの範囲)から施設を検索する。ステップS620の検索が完了すると、情報提供サーバ100は、更に、検索された施設の中から、案内要求に含まれる車種情報を用いて、ユーザの車両に応じた駐車場を有する施設を抽出する(ステップS630)。具体的には、情報提供サーバ100は、図9に示した車種の分析結果を参照して、ユーザの車両が輸入車であれば、輸入車が止まる比率の高い駐車場が関連付けられた施設を抽出する。また、車両のメーカや車名、タイプに応じて、ユーザの車両と類似した車種が多く止まる施設を抽出することも可能である。
【0068】
このように、ユーザの車種に応じた施設を抽出すると、情報提供サーバ100は、抽出された施設の情報を、案内要求を送信した端末装置400に対して返信する(ステップS640)。施設の情報には、その施設の位置情報や、電話番号、住所などの情報が含まれる。
【0069】
端末装置400は、情報提供サーバ100から、施設の情報を受信すると(ステップS650)、表示パネル202上に、受信した施設の一覧を表示する(ステップS660)。なお、端末装置400は、施設を地図上に表示することとしてもよいし、地図上への表示と一覧表示とを同時に行うこととしてもよい。端末装置400は、その後、ユーザからの施設の選択を受け付け(ステップS670)、経路探索サーバ300に対して、現在地から、選択された施設までの経路を探索させる(ステップS680)。そして、経路探索の結果に従い、目的の施設までの経路を案内する(ステップS690)。なお、ユーザが、施設の選択を行わなかった場合には、ステップS670からステップS690までの処理を省略する。
【0070】
以上で説明した施設案内処理によれば、ユーザの利用する車種に応じた施設を案内することが可能になる。そのため、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、上記ステップS630では、情報提供サーバ100から端末装置400に対して、図9に示した分析結果を、施設の情報と共に送信することとしてもよい。この場合、端末装置400は、受信した分析情報を、施設毎に表示パネル202に表示する。このようにすることで、ユーザは、各施設に停車する車種の傾向を自分自身で考慮して、利用する施設を決定することができる。また、上記ステップ630の処理を省略し、ステップS620で検索された施設の情報を、その施設に対応付けられた駐車場の分析結果とともに端末装置400に送信することとしてもよい。
【0071】
以上、本実施例の駐車可能施設案内システム10の構成および各種処理について説明した。以上で説明した駐車可能施設案内システム10によれば、端末装置400の搭載された車両から発信されるプローブ情報に基づいて、駐車場が存在する地点を自動的に判別することが可能になる。また、プローブ情報には、そのプローブ情報を発信する車両の車種情報が含まれているため、駐車場を自動的に判別できるだけではなく、自動的に判別された駐車場毎に、その駐車場を利用する車種の傾向をも分析することが可能になる。
【0072】
また、本実施例では、駐車場や施設の案内時にも、駐車場毎の車種の分析結果に基づいて、ユーザの利用する車種に応じた駐車場や施設を案内する。そのため、例えば、輸入車に乗るユーザに対して、輸入車のユーザが多く利用する駐車場や施設を案内することができる。また、大型車に乗るユーザに対して、大型車が確実に駐車できる駐車場や施設を案内することができる。また、車種情報には、具体的な車名まで含まれるため、特定の車種のオーナーが集まる施設を案内するといったことも可能になる。
【0073】
また、本実施例では、プローブ情報に基づいて、駐車場の存在を検出した場合に、その駐車場と実質的に同一の地点に存在する施設を検索する。そして、このような施設が検索された場合には、その施設に対して、駐車場データを関連付ける。つまり、本実施例では、既存の施設データに対して、駐車場の有無を示すデータを付加することが可能となる。そのため、ユーザに対して、駐車場付きの施設を的確に案内することが可能になる。
【0074】
D.変形例:
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
【0075】
端末装置400が備えるGPS受信機401は、4つの衛星からの電波を受信することで、緯度、経度だけではなく、高度を検出することが可能である。そのため、情報提供サーバ100は、高度も含む現在位置情報を分析することで、駐車場の形態、すなわち、平面駐車場であるか立体駐車場であるかを判断することが可能である。このような判断を行えば、例えば、車高の低い車種に対して、立体駐車場を案内しないといった処理を行うことが可能になる。
【0076】
上記実施例では、車種設定処理が1回実行されれば、その車種設定処理によって設定された車種情報がフラッシュメモリ430に記録される。そのため、それ以降は、駐車場の検索や施設の検索のたびに、車種の設定を行う必要はない。しかし、駐車場や施設の検索を行う度に、車種の選択を行うこととしてもよい。このようにすることで、自分が運転する車両以外の車種に応じた駐車場や施設を容易に検索することが可能になる。また、経路探索を行う際や、車両を停止させた際など、種々のタイミングで車種を設定することとしてもよい。また、駐車場の検索や施設の検索時に、「いつもと同じ車種ですか?」といった確認を行った上で、異なる車種であれば変更可能としてもよい。
【0077】
上記実施例では、車種の設定時に、ユーザが輸入車か国産車かの選択を行うこととした。しかし、端末装置400もしくは情報提供サーバ100が、ユーザから指定されたメーカあるいは車名に基づいて、輸入車か国産車かを判別することとしてもよい。もちろん、車名だけに基づいて、輸入車か否かの区分とメーカとを判別することとしてもよい。
【0078】
上記実施例では、情報提供サーバ100は、端末装置400から受信したプローブ情報に基づいて、駐車場を検出する処理を行うこととした。これに加え、情報提供サーバ100は、既に記憶装置140に記憶されている駐車場データと、プローブ情報とを対比して、所定の期間(例えば、1ヶ月)、プローブ情報が検出されなかった駐車場データを削除する処理を行うこととしてもよい。このような処理を行うことにより、廃止された駐車場がユーザに案内されてしまうことを抑制することが可能になる。
【0079】
上記実施例では、端末装置400は、車両に搭載されることとしたが、例えば、車椅子に搭載されてもよい。そして、車種情報として、「車椅子」と設定可能であることとしてもよい。このように、車種情報として「車椅子」と設定すれば、車椅子利用者が利用可能な施設を自動的に検出することが可能となり、更に、車椅子利用者に対して、車椅子に対応した施設の案内を行うことが可能になる。その他にも、車種情報として、「ベビーカー」などと設定可能であってもよい。
【0080】
上記実施例では、情報提供サーバ100は、プローブ情報に基づいて、車種の分析を行うこととした。これに加えて、情報提供サーバ100は、プローブ情報の受信時間に基づいて、駐車場の利用時間帯、すなわち、駐車場の営業時間を分析してもよい。このように、駐車場の営業時間帯を分析すれば、ユーザに対して、現在時刻に応じて利用可能な駐車場を案内することが可能になる。
【0081】
上記実施例では、車両が所定時間以上停止する地点を駐車場であると判別した。しかし、幹線道路や高速道路などの道路上に所定時間以上停止している場合には、駐車場であると判別しないこととしてもよい。具体的には、情報提供サーバ100は、図8に示した駐車場統計処理のステップS330において、地図サーバ200もしくは経路探索サーバ300に対して、プローブ情報に含まれる現在位置が、道路上の位置であるかを問い合わせる。そして、道路上の位置であると判定されれば、30分以上停止している場合であっても、「No」、すなわち、駐車場ではないと判定する。このような処理を行うことで、例えば、渋滞が発生している場合や、路上駐車がされている場合に、道路上に駐車場が存在すると誤判定してしまうことを防止することが可能になる。
【0082】
上記実施例では、駐車場と判別された地点と、実質的に同一の地点に存在する施設がある場合に、駐車場データと施設データとを関連付ける処理を行うこととした。これに対して、駐車場と判別された地点と、実質的に同一の地点に存在する施設がある場合には、その施設を示す施設データに対して、「駐車場あり」という属性情報を付加することとしてもよい。こうすることで、駐車場を有する施設の検索を容易に行うことが可能になる。また、「駐車場あり」という属性情報に加えて、その駐車場を利用する車種の分析結果も施設データに付加することとしてもよい。
【0083】
上記実施例では、端末装置400は、車両に搭載される装置であるとした。しかし、端末装置400は、種々の態様を採ることが可能である。例えば、カーナビゲーションシステムを端末装置400として構成してもよいし、GPS受信機を備える携帯電話を端末装置400として構成してもよい。また、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、PND(Personal Navigation Device)、ゲーム機等を端末装置400として構成してもよい。
【0084】
上記実施例では、プローブ情報に含まれる現在位置の変動に基づいて、情報提供サーバ100が、車両が駐車されたかを判断することとした。これに対して、例えば、GPS受信機401によって測位した現在位置が所定時間停止した場合に、端末装置400が、所定のメッセージを表示パネル402に表示することで、ユーザに、駐車したかどうかを問い合わせることとしてもよい。この場合、ユーザから、車両を駐車したと操作部406を介して回答があると、端末装置400は、現在位置を情報提供サーバ100にプローブ情報として送信する。このような態様であれば、情報提供サーバ100には、駐車された車両のみからプローブ情報を受信するため、図8に示した駐車場統計処理のステップS330の処理を省略することができる。この結果、駐車場の有無を容易に判別することができる。また、このような態様であれば、車両の駐車中にプローブ情報を端末装置400から送信する必要がなくなるため、車両駐車時に車外に持ち出される携帯電話を端末装置400として適用した場合に特に好適である。
【0085】
上記実施例では、プローブ情報に含まれる現在位置の変動に基づいて、情報提供サーバ100が、駐車場の有無を判別することとした。これに対して、GPS受信機401によって測位した現在位置が所定時間停止した場合に、端末装置400が、所定のメッセージを表示パネル402に表示することで、現在の場所が駐車場であるかをユーザに問い合わせてもよい。この場合、ユーザから駐車場であるとの指示を受けると、端末装置400は、現在位置を情報提供サーバ100に送信する。このような態様であれば、情報提供サーバ100は、駐車場の位置を直接的に取得することができるため、図8に示した駐車場統計処理を大幅に簡略化することができる。具体的には、ステップS310〜S340の処理を省略することが可能になる。
【0086】
上記実施例では、駐車場と実質的に同一の位置に存在する施設がある場合に、これらを関連付けすることとした。しかし、例えば、周囲に駐車場が点在するレジャー施設のように、駐車場と施設とが離れているような場合にも、これらを関連付けることは可能である。具体的には、ユーザが、端末装置400(および経路探索サーバ300)の経路探索機能を用いて、駐車場まで車両で移動した後に施設まで徒歩で移動する経路を探索した場合に、その駐車場の位置と施設の位置とを端末装置400(もしくは経路探索サーバ300)から情報提供サーバ100に通知する。こうすることで、情報提供サーバ100は、離れた位置に存在する駐車場と施設とを関連付けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】駐車可能施設判別システム10の概略構成を示す説明図である。
【図2】端末装置400の内部構成を示すブロック図である。
【図3】車種設定処理のフローチャートである。
【図4】端末装置400が表示するメニュー画面を示す説明図である。
【図5】車種設定画面の一例を示す説明図である。
【図6】プローブ情報送信処理のフローチャートである。
【図7】プローブ情報のデータ構造を示す説明図である。
【図8】駐車場統計処理のフローチャートである。
【図9】車種情報の分析結果の一例を示す説明図である。
【図10】駐車場統計処理のフローチャートである。
【図11】施設案内処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0088】
10…駐車可能施設案内システム
100…情報提供サーバ
200…地図サーバ
300…経路探索サーバ
400…端末装置
401…GPS受信機
402…表示パネル
405…無線通信回路
406…操作部
410…主制御部
411…CPU
412…RAM
413…ROM
430…フラッシュメモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別システムであって、
車両の現在位置を測位する測位部と、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信する送信部と、
前記送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部と
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項2】
請求項1に記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記送信部は、前記測位された現在位置に加えて、前記車両の車種を示す車種情報を含む前記プローブ情報を送信するものであり、
更に、前記受信した複数のプローブ情報に基づき、前記判別部によって判別された駐車可能施設毎に、該駐車可能施設に所定時間以上停止する車両を前記車種毎に集計する集計部を備える
駐車可能施設判別システム。
【請求項3】
請求項2に記載の駐車可能施設判別システムであって、更に、
前記車両からの要求に応じて、該車両の車種に応じた駐車可能施設の位置を前記集計の結果に基づいて案内する案内部
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の駐車可能施設判別システムであって、
更に、前記車種情報の設定を受け付ける設定部
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記駐車可能施設とは、駐車場であり、
更に、所定の施設の位置を含む施設情報を記憶する施設情報記憶部を備え、
前記判別部は、前記判別された駐車可能施設と実質的に同一の地点に存在する前記施設が存在する場合に、前記施設情報に対して、前記判別された駐車可能施設を関連付ける手段を備える
駐車可能施設案内システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記測位部と前記送信部とは、前記車両に搭載されている
駐車可能施設判別システム。
【請求項7】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別方法であって、
車両の現在位置を全地球測位システムによって測位し、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信機によって送信し、
前記送信されたプローブ情報を受信機によって受信し、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であるとコンピュータが判別する
駐車可能施設判別方法。
【請求項8】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別装置であって、
車両が測位した現在位置を含むプローブ情報を、該車両から受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部と
を備える駐車可能施設判別装置。
【請求項1】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別システムであって、
車両の現在位置を測位する測位部と、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信する送信部と、
前記送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部と
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項2】
請求項1に記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記送信部は、前記測位された現在位置に加えて、前記車両の車種を示す車種情報を含む前記プローブ情報を送信するものであり、
更に、前記受信した複数のプローブ情報に基づき、前記判別部によって判別された駐車可能施設毎に、該駐車可能施設に所定時間以上停止する車両を前記車種毎に集計する集計部を備える
駐車可能施設判別システム。
【請求項3】
請求項2に記載の駐車可能施設判別システムであって、更に、
前記車両からの要求に応じて、該車両の車種に応じた駐車可能施設の位置を前記集計の結果に基づいて案内する案内部
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の駐車可能施設判別システムであって、
更に、前記車種情報の設定を受け付ける設定部
を備える駐車可能施設判別システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記駐車可能施設とは、駐車場であり、
更に、所定の施設の位置を含む施設情報を記憶する施設情報記憶部を備え、
前記判別部は、前記判別された駐車可能施設と実質的に同一の地点に存在する前記施設が存在する場合に、前記施設情報に対して、前記判別された駐車可能施設を関連付ける手段を備える
駐車可能施設案内システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の駐車可能施設判別システムであって、
前記測位部と前記送信部とは、前記車両に搭載されている
駐車可能施設判別システム。
【請求項7】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別方法であって、
車両の現在位置を全地球測位システムによって測位し、
前記測位された現在位置を含むプローブ情報を送信機によって送信し、
前記送信されたプローブ情報を受信機によって受信し、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であるとコンピュータが判別する
駐車可能施設判別方法。
【請求項8】
車両が駐車可能な施設を判別する駐車可能施設判別装置であって、
車両が測位した現在位置を含むプローブ情報を、該車両から受信する受信部と、
前記受信したプローブ情報に基づき、前記車両が所定時間以上停止する地点を、車両が駐車可能な駐車可能施設であると判別する判別部と
を備える駐車可能施設判別装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−169527(P2009−169527A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4681(P2008−4681)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】
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