説明

駐車場所情報提供装置及び駐車場所情報提供方法

【課題】目的地に近い駐車場所の情報だけでなく、ユーザーに歩行の機会を与える駐車場所の情報をも提供することを目的としている。
【解決手段】駐車場所検索部45は、予め設定された目的地の情報と、地図データベースとに基づき、目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する駐車場を通常駐車場として検索する。更に、駐車場所検索部45は、予め設定された歩行条件に合致しかつ通常駐車場よりも遠い位置に存在する駐車場を歩行用駐車場として検索する。駐車場所情報提供部46は、通常駐車場の情報をユーザーに対して提供することに加えて、歩行用駐車場の情報をユーザーに対して提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに対して車両の駐車場所の情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
目的地として設定した施設に近い駐車場をユーザーに提示する技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。
また、目的地への近さだけでなく、ユーザーが希望する条件を考慮した駐車場を案内する技術として、例えば特許文献2に記載の技術がある。
一方で、歩行(ウォーキング)行動を毎日の生活に採りいれることが健康全般に有効であることは広く知られている。また、通勤や業務で車を日常的に使用している人々にとっては毎日の生活にウォーキングを採りいれることが容易ではないことも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−286471号公報
【特許文献2】特開2005−043958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、ユーザーが希望する条件に合致する駐車場として、利用料金、車両のサイズ、屋内か否か、障害者対応か否かなどといった、あくまでも駐車に関する条件に合致する駐車場を案内するに過ぎなかった。そのため、ユーザーの健康維持に適した駐車場を案内するといった観点から改善の余地があった。
本発明は、上記のような点に着目したもので、ユーザーに駐車場所の情報を提供する際に、目的地に近い駐車場所の情報のみならず、ユーザーにウォーキングの機会を与えることが可能な駐車場所の情報をも提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、予め設定された目的地の情報と、駐車場所の情報を含む地図情報とに基づき、目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する第1の駐車場所の情報をユーザーに対して提供することに加えて、予め設定された歩行条件に合致する前記第1の駐車場所よりも遠い位置に存在する第2の駐車場所の情報をユーザーに対して提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する第1の駐車場所の情報をユーザーに対して提供することに加えて、予め設定された歩行条件に合致する第1の駐車場所よりも遠い位置に存在する第2の駐車場所の情報をユーザーに対して提供する。これにより、目的地に近い駐車場所の情報だけでなく、ユーザーに歩行の機会を与える駐車場所の情報をも提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態に係る駐車場所情報提供装置を搭載した車両の概略構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】HDD12に記憶されているデータの一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る駐車場所情報提供機能の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係る駐車場所情報提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】歩行フラグ設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】行動パターン判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】(a)は、通常時のスケジュール情報の一例を示す図であり、(b)は、歩行情報の一例を示す図であり、(c)は、趣向情報の一例を示す図であり、(d)は、過負荷状態時のスケジュール情報の一例を示す図である。
【図9】通常駐車場及び歩行用駐車場の提供内容の一例を示す図である。
【図10】第2実施形態に係る駐車場所情報提供装置を搭載した駐車場ゲート装置の構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態に係る駐車場所情報提供機能の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態に係る駐車場所情報提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】通常駐車枠及び歩行用駐車枠の提供内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。図1〜図9は、本発明に係る駐車場所情報提供装置及び駐車場所情報提供方法の第1実施形態を示す図である。
(構成)
図1は、本実施形態に係る駐車場所情報提供装置を搭載した車両の概略構成を示す図である。
図1に示すように、駐車場所情報提供装置を搭載した車両100は、ナビゲーション装置1と、タッチパネルモニタ2と、スピーカ3と、外気温度計4と、ワイパーセンサ5と、GPSアンテナ6と、を備える。
【0009】
ナビゲーション装置1は、GPS衛星からの信号を受信して、自車両の位置を検出する。ナビゲーション装置1は、検出した自車位置と、道路地図情報(地図データベース120(後述))とに基づき、予め設定された目的地までのルート検索を行って、索出したルートの情報を含む道路地図をタッチパネルモニタ2に表示する。
また、ナビゲーション装置1は、例えば、道路地図情報に基づき、自車両の現在地周辺や目的地周辺の指定された施設の情報を、地図画面上に表示する。
ここで、道路地図情報は、公知のカーナビゲーションシステムに搭載されている道路地図情報と同様に、各種施設の情報を含んでいる。
【0010】
本実施形態に係るナビゲーション装置1は、特に、ユーザーからの指示に応じて、自車両の現在地や目的地に対して、予め設定された近距離条件(後述)及びユーザー指定条件(後述)に合致した駐車場(以下、通常駐車場と称す)の情報を提示する。その際、ユーザーからの提供要求に応じて、通常駐車場の情報に加えて、予め設定された歩行条件(後述)に合致しかつ通常駐車場よりも遠い位置に存在する、ユーザーの歩行に適した駐車場(以下、歩行用駐車場と称す)の情報を提示する。
【0011】
ナビゲーション装置1は、他にも、自車両の現在地周辺や目的地周辺に存在する、ガソリンスタンド、充電スタンド、レジャー施設、レストラン、コンビニエンスストアなどの情報も提示することが可能である。
タッチパネルモニタ2は、ナビゲーション装置1の指示に応じて各種画像の表示を行う。タッチパネルモニタ2は、タッチパネルの機能を有し、ユーザーが画面上を指等で押圧することで、画面上に表示された各種ボタンを押下して、ナビゲーション装置1に、押下したボタンの種類に応じた指示を与えることができる。また、タッチパネル以外にも、リモコン(不図示)を使って、ナビゲーション装置1に対して各種指示を与えることができる。
【0012】
スピーカ3は、自車両に搭載されたスピーカであり、車両に搭載されたオーディオ機器(不図示)や、ナビゲーション装置1の備えるアンプIC(後述)からの音響信号を物理振動に変換して音響信号に応じた音声を出力する。本実施形態では、各種情報の提示を行うときに、音声によるナビゲーションメッセージを出力するのに活用する。
外気温度計4は、車外の気温を測定する温度計である。外気温度計4は、測定した外気温の情報を、ナビゲーション装置1に入力する。
【0013】
ワイパーセンサ5は、ワイパーの作動状態を検出するセンサである。ワイパーセンサ5は、検出した作動状態を示す情報を、ナビゲーション装置1に入力する。
GPSアンテナ6は、GPS(全地球測位システム)衛星からの信号を受信するアンテナである。GPSアンテナ6は、受信した信号をナビゲーション装置1に入力する。
【0014】
次に、ナビゲーション装置1の構成を説明する。
図2は、ナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。図3は、HDD12に記憶されているデータの一例を示す図である。
ナビゲーション装置1は、CPU11と、HDD12と、RAM13と、GPS14と、通信装置15と、入出力インターフェース(I/F)16と、ビデオIC17と、アンプIC18と、RTC19と、タイマ20と、を備える。
HDD12は、本実施形態に係る駐車場所情報の提供機能を含むナビゲーション機能を実現するための専用のプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
【0015】
本実施形態では、図3に示すように、HDD12には、地図データベース(駐車場の情報等を含む)120、利用履歴情報121、行動パターン情報122、各種情報の提供を行うための音声データ、画像データ等の各種データが格納されている。なお、利用履歴情報121は、自車両の走行履歴、ナビゲーション装置1の操作履歴などの情報を含む。また、行動パターン情報122については、後述する。
【0016】
RAM13は、CPU11からの指令に応じて、HDD12に格納された専用のプログラムを読み込んで実行するためのワークメモリとして活用される。また、RAM13は、プログラムの実行に必要な各種データを一時記憶する。
GPS14は、GPSアンテナ6を介して入力された、複数のGPS衛星からの信号に基づき、自車両の位置を検出する。GPS14は、検出した位置情報(緯度・経度)を、CPU11に入力する。
【0017】
通信装置15は、無線通信によって、外部の情報処理装置との間でデータ通信を行う装置である。
本実施形態では、通信装置15を、ユーザーの識別情報(ユーザーID及びパスワードなど)、ユーザーのスケジュール情報、歩行に関する情報(以下、歩行情報と称す)、歩行経路に関する趣向情報等を取得するのに活用する。
入出力I/F16は、自車両の備える外気温度計4や、ワイパーセンサ5などからの情報の入出力を媒介する。入出力I/F16は、外気温度計4や、ワイパーセンサ5などから受信した情報をCPU11に入力する。
ビデオIC17は、画像処理を行う専用のプロセッサ(VDP)である。ビデオIC17は、地図画面の表示、駐車場情報の表示等のタッチパネルモニタ2の画面表示全般の処理を担う。
【0018】
アンプIC18は、音響信号の増幅用のICである。アンプIC18は、増幅した音響信号をスピーカ3に入力する。
RTC19は、時計計測専用のICであり、年月日(曜日)等の暦と時刻とを計測する。RTC19は、計測した時刻・暦の情報をCPU11に入力する。
タイマ20は、CPU11からの指令に応じて経過時間を計測する。本実施形態では、ワイパーの作動時間を計測するのに活用する。タイマ20は、計測値をCPU11に入力する。
【0019】
(駐車場所情報提供機能について)
次に、CPU11において専用のプログラムを実行することによって実現される駐車場情報提供機能の機能構成を説明する。
図4は、駐車場所情報提供機能の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、ナビゲーション装置1は、駐車場所情報提供機能構成部110として、識別情報取得部31と、検索要求取得部32と、ユーザー情報取得部33と、気象情報取得部36と、作動情報取得部37と、外気温情報取得部38と、を備える。
ナビゲーション装置1は、更に、走行履歴情報取得部39と、通常行動パターン検出部40と、行動パターン検出部41と、時刻・暦情報取得部42と、行動パターン判定部43と、ナビゲーション機能部44と、駐車場所検索部45と、駐車場所情報提供部46と、を備える。
【0020】
識別情報取得部31は、タッチパネルモニタ2を介してユーザーが入力したユーザーID(及び必要に応じてパスワード)を取得する。識別情報取得部31は、取得したユーザーID(及びパスワード)を駐車場所検索部45に入力する。なお、ユーザーID(及びパスワード)の取得は、駐車場所の検索処理を実行する前に行う。
検索要求取得部32は、タッチパネルモニタ2に対して、ビデオIC17を介して、駐車場検索を要求するボタン、歩行用駐車場の検索を要求するか否かを選択するボタンを表示する。更に、検索要求取得部32は、歩行用駐車場の情報の提供処理に、現在地を用いるか、スケジュール情報に登録された場所を用いるかを選択するボタン等を表示する。そして、検索要求取得部32は、タッチパネルモニタ2に表示されたこれらのボタンをユーザが押下したことに応じて、ユーザーからの各種要求を取得し、取得した各種要求を、駐車場所検索部45に入力する。
【0021】
なお、検索要求取得部32は、HDD12に記憶された利用履歴情報121に基づき、歩行用駐車場の検索をユーザーが要求しているか否かを自動で判別することが可能である。例えば、利用履歴情報121から、ユーザーが歩行用駐車場の検索を、過去に予め設定された回数以上要求していると判定したとする。この場合に、検索要求取得部32は、歩行用駐車場の検索を要求するか否かを選択するボタンの表示を行わずに、検索要求があったこととして、以降の処理を実行する。
【0022】
ユーザー情報取得部33は、駐車場所検索部45からの指示に応じて、通信装置15を介して、情報処理装置50から、電子予定表の情報を取得する。このとき、ユーザー情報取得部33は、識別情報取得部31で取得したユーザーIDを用いる。
また、ユーザー情報取得部33は、図4に示すように、スケジュール情報取得部330と、歩行情報取得部331と、趣向情報取得部332と、を備える。
【0023】
スケジュール情報取得部330は、通信装置15を介して取得した電子予定表の情報から、スケジュール情報を抽出する。スケジュール情報取得部330は、抽出したスケジュール情報を、駐車場所検索部45に入力する。
スケジュール情報は、ユーザーの用事の内容(打ち合わせ等)、用事を行う時間(開始予定時間、終了予定時間)、用事を行う場所の情報等を含む。
【0024】
歩行情報取得部331は、通信装置15を介して取得した電子予定表の情報から、歩行情報を抽出する。歩行情報取得部331は、抽出した歩行情報を、駐車場所検索部45に入力する。
歩行情報は、ユーザーの予め設定した期間(例えば、今日1日)の目標歩数の情報、ユーザーの歩幅や歩行速度等の歩行能力に関する情報、ユーザーの予め設定した期間(例えば、今日1日)における現在の歩行歩数の情報、ユーザーの歩行を希望する時間帯の情報等を含む。
【0025】
趣向情報取得部332は、通信装置15を介して取得した電子予定表の情報から、ユーザーの歩行経路に対する趣向情報を抽出する。趣向情報取得部332は、抽出した趣向情報を、駐車場所検索部45に入力する。なお、趣向情報については、ユーザーの歩行活動に関連するホームページやブログページ等がある場合、情報処理装置50を介して、これらのURLにアクセスして取得することも可能である。この場合、これらページへのURL情報を、電子予定表やナビゲーション装置1に予め登録しておく。
【0026】
趣向情報は、ユーザーの歩行経路に対する趣向性の情報等を含む。趣向情報は、例えば、ユーザーのお気に入りの散歩道の情報などが該当する。
本実施形態では、スケジュール情報、歩行情報、趣向情報は、情報処理装置50に記憶されたユーザーの電子予定表から取得可能となっている。つまり、ユーザーは、予め電子予定表に、スケジュール情報、歩行情報、趣向情報を登録する。電子予定表は、ユーザーIDに対応付けて記憶されている。従って、情報の取得には、ユーザーID(必要な場合はパスワードも)が必要となる。
【0027】
また、本実施形態において、情報処理装置50は、ユーザーの携帯している携帯型情報端末であり、歩数計の機能を備えている。情報処理装置50は、この歩数計機能によって、ユーザーの歩行歩数を計測し、計測した歩数情報を、電子予定表の歩行情報に登録する。つまり、電子予定表と連動して動作し、予め設定された期間におけるユーザーの歩行歩数を計測し、自動で電子予定表に歩数情報を登録する。
【0028】
なお、無線通信機能を有した万歩計(登録商標)をユーザーが所持し、情報処理装置50が、その万歩計(登録商標)から無線通信によって、歩行歩数の情報を取得する構成とすることも可能である。但し、この場合は、電子予定表と万歩計(登録商標)との連動機能等が無いと、予め設定した期間における合計歩数を電子予定表側で計算する必要がある。なお、予め設定した期間が今日1日等であれば、現在の歩数情報を取得するのみで良くなる。
【0029】
また、情報処理装置50を介して、駐車場所情報提供用のWebページを提供する外部のサーバ装置にアクセスして電子予定表の情報や、歩数情報等を取得する構成としてもよい。この場合に、情報処理装置50を介さずに、通信装置15が、直接サーバ装置にアクセスして情報を取得する構成としてもよい。
また、ナビゲーション装置1のHDD12に、電子予定表の情報など、ユーザー個人の情報を予め記憶する構成としてもよい。但し、シェアリングカーなどのようにユーザーの運転する車両が頻繁に変わったり、ユーザーのスケジュールの内容が頻繁に変わったりするような場合は、その都度、ユーザーが情報を入力する必要がある。
【0030】
気象情報取得部36は、通信装置15を介して、情報処理装置50にアクセスし、情報処理装置50を介して、気象情報提供サーバ55から目的地周辺の気象情報を取得する。気象情報は、歩行用駐車場から目的地へと歩行を行う予定の時間帯の天気予報の情報を含む。従って、スケジュール情報と予測移動時間とから、次の目的地に対応する歩行用駐車場からの歩行経路を歩行する時間帯における天気予報の情報を取得する。
【0031】
なお、通信装置15によって、インターネットを介して気象情報提供サーバ55から直接、気象情報を取得する構成としてもよい。気象情報提供サーバ55は、気象庁が運営するサーバ等が該当する。
作動情報取得部37は、入出力I/F16を介して、ワイパーセンサ5から入力されるワイパーの作動情報を取得する。作動情報取得部37は、取得した作動情報を、駐車場所検索部45に入力する。
【0032】
外気温情報取得部38は、入出力I/F16を介して、外気温度計4から入力される外気温の情報を取得する。外気温情報取得部38は、取得した外気温情報を、駐車場所検索部45に入力する。
走行履歴情報取得部39は、駐車場所検索部45からの指示に応じて、HDD12から、利用履歴情報121のうち走行履歴情報を取得する。走行履歴情報取得部39は、取得した走行履歴情報を、通常行動パターン検出部40に入力する。
【0033】
通常行動パターン検出部40は、走行履歴情報(各履歴の年月日(曜日)時間の情報を含む)に基づき、ユーザーの通常時の行動パターンを検出する。例えば、1ヶ月分の走行履歴から、ユーザーの各曜日の行動パターンを検出する。用事の内容等は走行履歴からは解らないので、各曜日の用事(移動)の数、各曜日における各用事の場所への移動時間帯等から行動パターンを検出する。通常行動パターン検出部40は、検出した通常時の行動パターンの情報を、行動パターン判定部43に入力する。
【0034】
行動パターン検出部41は、本日の年月日(曜日)に対応するユーザーのスケジュール情報に基づき、本日の行動パターンを検出する。例えば、本日の用事の数からユーザーの本日の行動パターンを検出する。また、行動パターン検出部41は、例えば、スケジュール情報における、各用事の時間帯から本日の行動パターンを検出する。また、行動パターン検出部41は、例えば、現在時刻の情報に基づき、各用事を行う場所への移動時間帯から本日の行動パターンを検出する。
時刻・暦情報取得部42は、RTC19から、年月日(曜日)・時刻の情報を取得し、取得した情報を、駐車場所検索部45と、行動パターン検出部41とに入力する。
【0035】
行動パターン判定部43は、通常行動パターン検出部40からの通常時の行動パターンと、前記行動パターン検出部41からの本日の行動パターンとの差異を抽出する。行動パターン判定部43は、抽出した差異が、過負荷条件に合致しているか否かを判定する。なお、過負荷条件は、例えば、本日の用事の数が通常時の用事の数より多い場合に、両者の差が予め設定した数以上であれば過負荷条件に合致したと判定する。また、例えば、スケジュール情報における、各用事の(予定)時間帯の中に、通常時の時間帯に対して予め設定した時刻よりも早いものがある場合、又は予め設定した時刻よりも遅いものがある場合などに過負荷条件に合致したと判定する。また、例えば、本日の移動時間帯が通常時は昼なのに夜であるなど、通常時との時間差が、予め設定した時間差よりも大きい場合に過負荷条件に合致したと判定する。
【0036】
ナビゲーション機能部44は、公知のカーナビゲーションシステムの実施する処理を行う機能部である。ナビゲーション機能部44は、GPS14からの自車両の位置情報と、HDD12に記憶された地図データベース120とを用いて、自車両の位置を中心とした周辺道路地図の表示や、ユーザーに指定された目的地までの経路探索等を行う機能を備える。ナビゲーション機能部44は、更に、経路探索によって索出した経路を使用した場合の現在地から目的地までの予測移動時間(現在時刻に対する到着時刻)の演算、経路探索によって索出した経路の距離の演算等の演算を行う。
【0037】
また、ナビゲーション機能部44は、駐車場所検索部45からの依頼に応じて、現在地から最初の目的地までの経路を探索すると共に、経路探索によって索出した経路の予測移動時間の演算を行う。更に、ナビゲーション機能部44は、駐車場所検索部45からの依頼に応じて、各目的地間の経路を探索すると共に、経路探索によって索出した各経路の予測移動時間を演算する。加えて、ナビゲーション機能部44は、駐車場所検索部45からの依頼に応じて、歩行用駐車場から目的地までの歩行経路の探索を行うと共に、探索によって索出した歩行経路の距離の演算を行う。ナビゲーション機能部44は、これらの探索結果及び演算結果を、駐車場所検索部45に入力する。
【0038】
駐車場所検索部45は、検索要求取得部32を介したユーザーからの駐車場の検索要求に応じて、目的地周辺の通常駐車場の検索を行う。
駐車場所検索部45は、更に、検索要求取得部32を介したユーザーからの歩行用駐車場所の検索要求に応じて、通常駐車場に加えて、歩行用駐車場の検索を行う。その際、検索要求取得部32を介したユーザーからの入力に基づき、歩行用駐車場の検索処理に、現在地を用いるか、スケジュール情報に登録された場所を用いるかを判定する。
【0039】
駐車場所検索部45は、現在地を用いると判定した場合は、現在地を目的地とした、通常駐車場及び歩行用駐車場の検索処理を実行する。一方、駐車場所検索部45は、スケジュール情報に登録された場所を用いると判定した場合は、スケジュール情報に登録された場所を目的地とした、通常駐車場及び歩行用駐車場の検索処理を実行する。
本実施形態において、駐車場所検索部45は、歩行用駐車場の検索処理において、スケジュール情報、歩行情報、趣向情報、ワイパーの作動情報、外気温の情報、気象情報を用いる。また、駐車場所検索部45は、歩行用駐車場の検索処理において、ナビゲーション機能部44から入力される、現在地から目的地までの経路に対する自車両の予想移動時間の情報、各目的地間の各経路に対する自車両の予想移動時間の情報を用いる。
【0040】
具体的に、駐車場所検索部45は、上記各種情報に基づき、歩行用駐車場の情報を提供するか否かを判定するための歩行条件フラグの設定を行い、設定したフラグに基づき第1歩行条件(後述)が成立したか否かを判定する。
駐車場所検索部45は、第1歩行条件が成立したと判定すると、ナビゲーション機能部44に、まず、目的地周辺の近距離条件に合致した通常駐車場の検索を依頼する。
【0041】
近距離条件は、例えば、目的地に近い方の駐車場から順に予め設定した数の駐車場を検索する等の条件である。なお、通常駐車場の検索に、ユーザーの希望を反映させることも可能である。例えば、利用料金、車両のサイズ、駐車場の構造(屋根有り又は地下駐車場)、悪天候時の例外等の条件を予め指定する。これらのユーザーの指定した条件にも合致した通常駐車場を検索するように依頼を行う。駐車場所検索部45は、この検索によって索出された駐車場を通常駐車場に選定する。
【0042】
更に、本実施形態において、駐車場所検索部45は、選定された通常駐車場の中に、目的地までの歩行経路の距離が、予め設定された有効歩行距離以上(上限有り)の駐車場があるか否かを判定する。駐車場所検索部45は、この判定処理によって、有効歩行距離以上の駐車場があると判定すると、有効歩行距離以上の通常駐車場を歩行用駐車場に選定する。本実施形態において、駐車場所検索部45は、有効歩行距離以上の駐車場が複数ある場合は、全てを歩行用駐車場に選定する。なお、最も近い又は最も遠い駐車場を歩行用駐車場として選定する構成としてもよいし、これらの条件を、予めユーザが指定できる構成としてもよい。
【0043】
一方、駐車場所検索部45は、選定された通常駐車場の中に、有効歩行距離以上の駐車場が無いと判定した場合は、ナビゲーション機能部44に、予め設定した有効歩行距離、希望歩行時間帯等の歩行条件にあった歩行用駐車場の検索を依頼する。駐車場所検索部45は、この検索によって索出された駐車場を、歩行用駐車場として選定する。本実施形態において、駐車場所検索部45は、有効歩行距離以上の駐車場が複数索出された場合は、索出された全てを歩行用駐車場として選定する。なお、最も近い又は最も遠い駐車場を歩行用駐車場に選定する構成としてもよいし、これらの条件を、予めユーザが指定できる構成としてもよい。
【0044】
駐車場所検索部45は、選定された通常駐車場に関する情報と、歩行用駐車場に関する情報とを、駐車場所情報提供部46に入力する。
また、駐車場所検索部45は、第1歩行条件が不成立であったと判定すると、設定された歩行条件フラグに基づき、歩行用駐車場の情報を参考として提供することを判断する第2歩行条件(後述)が成立しているか否かを判定する。駐車場所検索部45は、第2歩行条件が成立していると判定すると、歩行用駐車場の情報を参考として提供する指示を歩行用駐車場に関する情報として、駐車場所情報提供部46に入力する。なお、以降の検索処理は、第1歩行条件が成立時と同様となる。
【0045】
一方、駐車場所検索部45は、第2歩行条件が成立していないと判定すると、ナビゲーション機能部44に、目的地周辺の近距離条件に合致した通常駐車場の検索を依頼する。駐車場所検索部45は、この検索によって索出された駐車場を通常駐車場に選定する。そして、選定された通常駐車場に関する情報を駐車場所情報提供部46に入力する。つまり、第1歩行条件及び第2歩行条件がいずれも成立しなかった場合は、歩行用駐車場の検索を実施しない。従って、歩行用駐車場の情報の提供も実施されないことになる。
【0046】
また、駐車場所検索部45は、選定された歩行用駐車場に対応する歩行時間帯が、例えば「昼食後」の時間帯などの、予め設定された、ユーザーが歩行用駐車場からの歩行を受容しやすい時間帯(以下、歩行受容時間帯と称す)か否かを判定する。また、選定した歩行用駐車場から目的地までの経路に、ユーザーの趣向情報に対応する経路が含まれるか否かを判定する。駐車場所検索部45は、これら判定結果に基づく情報を、歩行用駐車場に関する情報として駐車場所情報提供部46に入力する。
駐車場所情報提供部46は、駐車場所検索部45からの、通常駐車場及び歩行用駐車場に関する情報に基づき、まず、ビデオIC17を介して、これら駐車場と目的地とを含む地図画面上に、これらの位置と種類とを明示するアイコンを表示する。
【0047】
次に、駐車場所情報提供部46は、歩行用駐車場から目的地までの必要歩数及び所要時間を計算する。加えて、上記計算した必要歩数及び所要時間と、入力情報とに基づき生成した歩行用駐車場の選定理由を説明する文章とを含む説明用テキスト情報を生成する。そして、駐車場所情報提供部46は、生成した説明用テキスト情報を、歩行用駐車場のアイコンに近接して表示する。このようにして、駐車場所情報提供部46は、ユーザーに対して、通常駐車場及び歩行用駐車場の情報を提供する。
一方、駐車場所情報提供部46は、駐車場所検索部45からの、通常駐車場に関する情報に基づき、各通常駐車場の位置を明示するアイコンを表示する。その際、ユーザーが通常駐車場に対する条件の指定を行っている場合は、指定条件に応じた情報(利用料金等)をアイコンの近くに表示することも可能である。
【0048】
(駐車場所情報提供処理)
次に、駐車場所情報提供機能構成部110で行われる、駐車場所情報提供処理の処理手順について説明する。
図5は、駐車場所情報提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
電源がON(イグニッションON)され、ナビゲーション装置1において専用のプログラムが実行されると、図5に示すように、まずステップS100に移行する。
ステップS100では、検索要求取得部32において、駐車場検索の要求があったか否かを判定し、検索要求があったと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、検索要求があると判定するまで判定処理を繰り返す。
【0049】
具体的に、検索要求取得部32は、タッチパネルモニタ2に、駐車場検索を要求するボタンを表示する。検索要求取得部32は、このボタンが押下されたか否かを判定することによって、通常駐車場の検索要求があったか否かを判定する。つまり、ユーザーがこのボタンを押下することによって、駐車場検索の要求が発生する。
ステップS102に移行した場合は、検索要求取得部32において、歩行用駐車場の検索要求があったか否かを判定し、検索要求があったと判定した場合(Yes)は、ステップS104に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS160に移行する。
【0050】
具体的に、検索要求取得部32は、通常駐車場の検索に加えて、歩行用駐車場の検索を行うか否かを選択するボタンをビデオIC17を介してタッチパネルモニタ2に表示する。駐車場所検索部45は、ユーザーがこのボタンを押下したか否かを判定することで、検索要求があったか否かを判定する。つまり、ユーザーがこのボタンを押下することによって、歩行用駐車場の検索要求が発生する。
【0051】
ステップS104に移行した場合は、検索要求取得部32において、歩行用駐車場の検索処理に、スケジュール情報を参照するか否かを判定する。そして、参照すると判定した場合(Yes)は、ユーザー情報の取得要求をユーザー情報取得部33に入力して、ステップS106に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS138に移行する。
ステップS106に移行した場合は、ユーザー情報取得部33において、情報処理装置50からユーザーの電子予定表の情報を取得する。その後、ステップS108に移行する。
【0052】
具体的に、ユーザー情報取得部33は、取得要求の入力に応じて、予め識別情報取得部31において取得したユーザーID(及びパスワード)を用いて、情報処理装置50にアクセスする。そして、情報処理装置50から、ユーザーIDに対応する電子予定表の情報を取得する。
ステップS108では、スケジュール情報取得部330において、ステップS106で取得した電子予定表の情報から、スケジュール情報を抽出する。そして、抽出したスケジュール情報を、駐車場所検索部45に入力して、ステップS110に移行する。
【0053】
ステップS110では、歩行情報取得部331において、ステップS106で取得した電子予定表の情報から、歩行情報を抽出する。そして、抽出した歩行情報を駐車場所検索部45に入力して、ステップS112に移行する。
ステップS112では、趣向情報取得部332において、ステップS106で取得した電子予定表の情報から、趣向情報を抽出する。そして、抽出した趣向情報を駐車場所検索部45に入力して、ステップS114に移行する。
ステップS114では、時刻・暦情報取得部42において、駐車場所検索部45からの取得指示に応じて、RTC19から時刻・暦情報(現在時刻の情報及び年月日の情報)を取得する。そして、取得した時刻・暦情報を、駐車場所検索部45に入力して、ステップS116に移行する。
【0054】
ステップS116では、駐車場所検索部45において、ナビゲーション機能部44に対して予測移動時間の計算指示を与える。これによって、ナビゲーション機能部44に、スケジュール情報に登録された、現在時刻に最も近い時間に予定された用事の場所を第1目的地として、現在地から第1目的地までの予測移動時間(第1予測移動時間)を計算させる。更に、次の用事の場所を第2目的地として、第1目的地から第2目的地までの予測移動時間(第2予測移動時間)を計算させる。そして、駐車場所検索部45は、ナビゲーション機能部44から、計算された第1予測移動時間及び第2予測移動時間の情報を取得して、ステップS118に移行する。
【0055】
ステップS118では、駐車場所検索部45において、第1予測移動時間及び第2予測移動時間と、予め設定された有効歩行時間とを比較し、該比較結果に基づき、用事の前後に歩行を行う時間的余裕があるか否かを判定する。そして、時間的余裕があると判定した場合(Yes)は、ステップS120に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS160に移行する。ここで、時間的余裕は、一般に10分以上の継続した歩行が健康に効果的であると言われていることから、10分以上が望ましい。
【0056】
ステップS120に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行条件フラグの設定処理を実行して、ステップS122に移行する。
ステップS122では、駐車場所検索部45において、設定された歩行条件フラグに基づき、第1歩行条件が成立したか否かを判定する。そして、第1歩行条件が成立したと判定した場合(Yes)は、ステップS124に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS134に移行する。
【0057】
ここで、第1歩行条件は、下記(1)〜(5)のフラグ状態を全て満たす場合に成立する。
(1)歩数達成フラグ=OFF
(2)過負荷状態フラグ=OFF
(3)快適温度フラグ=ON
(4)悪天候フラグ=OFF
(5)初訪問フラグ=OFF
ここで、歩数達成フラグは、予め設定された期間における現在の歩行歩数が予め設定された期間における目標歩数以上のときにON状態となるフラグである。一方、歩数達成フラグは、予め設定された期間における現在の歩行歩数が予め設定された期間における目標歩数未満のときにOFF状態となるフラグである。
【0058】
また、過負荷状態フラグは、本日の行動パターンが、通常時の行動パターンと比較して過負荷状態であるときにON状態となり、過負荷状態ではないときにOFF状態となるフラグである。
また、快適温度フラグは、外気温が予め設定した快適温度範囲内のときにON状態となり、外気温が予め設定した快適温度範囲外のときにOFF状態となあるフラグである。
また、悪天候フラグは、歩行時間帯の天気が悪天候であるときにON状態となり、良好な天気のときにOFF状態となるフラグである。
【0059】
また、初訪問フラグは、目的地がユーザが初めて訪れる場所であるときにON状態となり、初めて訪れる場所ではないときにOFF状態となるフラグである。
ステップS124に移行した場合は、駐車場所検索部45において、予め設定された期間における目標歩数と予め設定された期間における現在の歩行歩数との差分と、予め設定された上限歩行歩数との情報とから、次の歩行で目標歩数に達するか否かを判定する。そして、目標歩数に達すると判定した場合(Yes)は、ステップS126に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS130に移行する。
【0060】
本実施形態では、上限歩行歩数以下の歩行数を歩行できる駐車場を、歩行用駐車場として選定するようになっている。従って、駐車場所検索部45は、目標歩数から現在歩数を減算した残りの歩数が、上限歩行歩数以下であれば、目標歩数に達すると判定する。目標歩数に達すると判定した場合は、以降の歩行用駐車場の検索処理において、残り歩数を歩行可能な駐車場を歩行用駐車場として検索する。
【0061】
ステップS126に移行した場合は、駐車場所検索部45において、スケジュール情報に基づき、ナビゲーション機能部44に対して、他の用事の場所を目的地として、各目的地間の予測移動時間を計算させる。そして、駐車場所検索部45は、ナビゲーション機能部44から、計算された予測移動時間の情報を取得する。そして、取得した予測移動時間の情報に基づき、他の余裕時間帯の候補があるか否かを判定し、候補があると判定した場合(Yes)は、ステップS128に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS130に移行する。
【0062】
ステップS128に移行した場合は、駐車場所検索部45において、他の余裕時間帯の候補のなかに、今回の余裕時間帯よりも希望歩行時間帯に近い時間帯のものがあるか否かを判定する。そして、近い時間帯のものがあると判定した場合(Yes)は、ステップS160に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS130に移行する。
ステップS130では、駐車場所検索部45において、今回の余裕時間帯が、歩行受容時間帯か否かを判定する。そして、歩行受容時間帯であると判定した場合(Yes)は、ステップS132に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS148に移行する。
【0063】
ステップS132に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行受容時間帯(例えば、昼食後など)の情報を駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS148に移行する。
また、ステップS122において、第1歩行条件が成立せずに、ステップS134に移行した場合は、駐車場所検索部45において、第2歩行条件が成立したか否かを判定する。そして、第2歩行条件が成立したと判定した場合(Yes)は、ステップS136に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS124に移行する。
【0064】
ここで、第2歩行条件は、下記(a)〜(e)のフラグの設定状態を全て満たす場合に成立する。つまり、第1歩行条件の成立とは、歩数達成フラグがON状態に設定されていることのみが異なる。
(a)歩数達成フラグ=ON
(b)過負荷状態フラグ=OFF
(c)快適温度フラグ=ON
(d)悪天候フラグ=OFF
(e)初訪問フラグ=OFF
【0065】
ステップS136に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行用駐車場所の情報を参考として提供する旨の指示を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS124に移行する。
ステップS138では、駐車場所検索部45において、ナビゲーション機能部44に対して検索指示を与えて、近距離条件且つ指定条件に合致した駐車場を検索させる。そして、この検索によって索出した駐車場に関する情報を取得して、ステップS140に移行する。
ここで、駐車場に関する情報としては、駐車場の名称、地図画面上における駐車場の位置情報(座標位置)、目的地までの歩行経路の情報、歩行経路の距離情報などが含まれる。
【0066】
ステップS140では、駐車場所検索部45において、ステップS138で取得した駐車場に関する情報に基づき、索出された駐車場の中に、目的地までの歩行経路の距離が、予め設定された有効歩行距離以上の駐車場はあるか否かを判定する。そして、有効歩行距離以上の駐車場があると判定した場合(Yes)は、該当する駐車場を歩行用駐車場に選定する。更に、選定した歩行用駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS142に移行する。一方、有効歩行距離以上の駐車場がないと判定した場合(No)は、索出した全ての駐車場を通常駐車場に選定する。そして、選定した通常駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS146に移行する。
【0067】
ここで、ステップS124において、次の歩行で目標歩数に達すると判定した場合は、残りの歩数を歩行可能な距離を有効歩行距離として設定する。例えば、上限歩数を「1500歩」とした場合、残りの歩数が「1250歩」のときに、「1250歩」を歩行可能な距離を有効歩行距離として設定する。
ステップS142に移行した場合は、駐車場所検索部45において、ユーザーの趣向情報に基づき、歩行用駐車場に対応する歩行経路に、ユーザーの趣向にあった経路が含まれているか否かを判定する。そして、ユーザーの趣向にあった経路が含まれていると判定した場合(Yes)は、ステップS144に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS148に移行する。
【0068】
ステップS144に移行した場合は、駐車場所検索部45において、ユーザーの趣向にあった経路の内容を示す情報を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS148に移行する。
一方、ステップS140において、有効歩行距離以上を歩行できる駐車場が無いと判定され、ステップS146に移行した場合は、駐車場所検索部45において、ナビゲーション機能部44に対して検索指示を与えて、有効歩行距離以上を歩行できる駐車場の検索を実行させる。そして、この検出によって索出された駐車場を歩行用駐車場に選定する。更に、選定した歩行用駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS142に移行する。
【0069】
ステップS148では、駐車場所情報提供部46において、選定された通常駐車場及び歩行用駐車場に関する情報に基づき、通常駐車場及び歩行用駐車場の位置を明示するアイコンを表示して、ステップS150に移行する。
具体的に、駐車場所情報提供部46は、タッチパネルモニタ2に表示された、目的地、通常駐車場及び歩行用駐車場を含む地図画面上における各通常駐車場及び歩行用駐車場の位置に、アイコンを表示する。アイコンの表示おいて、駐車場所情報提供部46は、通常駐車場用の色及び形状をしたアイコンを表示する。更に、歩行用駐車場の位置に、通常駐車場用とは異なる歩行用駐車場用の色及び形状をしたアイコンを表示する。
【0070】
ステップS150では、駐車場所情報提供部46において、駐車場所検索部45から、歩行情報を取得する。そして、歩行用駐車場に関する情報及び歩行情報に基づき、歩行用駐車場から目的地までの必要歩数及び所要時間を計算する。その後、ステップS152に移行する。
ステップS152では、駐車場所情報提供部46において、各種入力情報及び指示情報に基づき、歩行用駐車場の選定理由を説明する文章を生成する。更に、ステップS150で計算した必要歩数及び所要時間と、選定理由の説明文とを含む説明用テキスト情報を生成する。その後、ステップS154に移行する。
【0071】
ステップS154では、駐車場所情報提供部46において、ステップS162で生成した説明用テキスト情報を、歩行用駐車場のアイコンの近くに表示して、ステップS100に移行する。
また、ステップS104において、スケジュール情報を参照しないと判定され、ステップS156に移行した場合は、検索要求取得部32において、現在地周辺の駐車場所を検索するか否かを判定する。そして、現在地周辺の駐車場所を検索すると判定した場合(Yes)は、ステップS158に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS104に移行する。
【0072】
ステップS158に移行した場合は、駐車場所検索部45において、ナビゲーション機能部44から、自車両の現在地の情報を取得する。そして、取得した現在地を目的地に設定して、ステップS160に移行する。
ステップS160では、ユーザー情報取得部33において、ユーザーID(及びパスワード)を用いて、通信装置15を介して、情報処理装置50からユーザーの電子予定表の情報を取得する。その後、ステップS162に移行する。
【0073】
ステップS162では、歩行情報取得部331において、ステップS142で取得した電子予定表の情報から、歩行情報を抽出する。そして、抽出した歩行情報を駐車場所検索部45に入力して、ステップS164に移行する。
ステップS164では、趣向情報取得部332において、ステップS142で取得した電子予定表の情報から、趣向情報を抽出する。そして、抽出した趣向情報を駐車場所検索部45に入力して、ステップS166に移行する。
【0074】
ステップS166に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行条件フラグの設定処理を実行して、ステップS164に移行する。但し、スケジュール情報を参照していないため、過負荷条件フラグ及び発訪問地フラグはデフォルトでOFFに設定する。
ステップS168では、駐車場所検索部45において、設定された歩行条件フラグに基づき、第3歩行条件が成立したか否かを判定する。そして、第3歩行条件が成立したと判定した場合(Yes)は、ステップS170に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS174に移行する。
【0075】
ここで、第3歩行条件は、下記(X)〜(Z)のフラグ状態を全て満たす場合に成立する。
(X)歩数達成フラグ=OFF
(Y)快適温度フラグ=ON
(Z)悪天候フラグ=OFF
ステップS170に移行した場合は、駐車場所検索部45において、今回の歩行時間帯が、歩行受容時間帯か否かを判定する。そして、歩行受容時間帯であると判定した場合(Yes)は、ステップS172に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS138に移行する。
【0076】
ステップS172に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行受容時間帯(例えば、昼食後など)の情報を駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS138に移行する。
また、ステップS168において、第1歩行条件が成立せずに、ステップS174に移行した場合は、駐車場所検索部45において、第4歩行条件が成立したか否かを判定する。そして、第4歩行条件が成立したと判定した場合(Yes)は、ステップS176に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS170に移行する。
【0077】
ここで、第4歩行条件は、下記(x)〜(z)のフラグの設定状態を全て満たす場合に成立する。つまり、第1歩行条件の成立とは、歩数達成フラグがON状態に設定されていることのみが異なる。
(x)歩数達成フラグ=ON
(y)快適温度フラグ=ON
(z)悪天候フラグ=OFF
【0078】
ステップS176に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行用駐車場所の情報を参考として提供する旨の指示を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS138に移行する。つまり、目標歩数を達成していても、ユーザーが、もう少し歩きたいと思っている場合もあるので、敢えて、歩行用駐車場の情報も提供する。また、今日はもう歩きたくないとユーザーが思っている場合でも、参考として提供されていることが解るようにすることで、ユーザーの信頼感を損なわないようにする。
【0079】
また、ステップS156において、現在地を目的地としないと判定されステップS178に移行した場合は、検索要求取得部32において、目的地を入力するか否かを判定する。そして、入力すると判定した場合(Yes)は、ステップS180に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS104に移行する。
ステップS180に移行した場合は、駐車場所検索部45において、入力された場所を目的地に設定して、ステップS160に移行する。
【0080】
また、ステップS102において検索要求が無いと判定されるか、ステップS134において第2歩行条件が成立しなかったと判定されるか、又はステップS174において第4条件が成立しなかったと判定されて、ステップS182に移行したとする。この場合は、駐車場所検索部45において、ナビゲーション機能部44に対して検索指示を与えて、近距離条件且つ指定条件に合致した駐車場を検索させる。そして、駐車場所検索部45は、ナビゲーション機能部44から、この検索によって索出した駐車場の情報を取得する。更に、駐車場所検索部45は、取得した駐車場を通常駐車場として選定し、選定した通常駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力して、ステップS184に移行する。
【0081】
ステップS184では、駐車場所情報提供部46において、ステップS182において選定された通常駐車場の情報を、ユーザーに対して提供する処理を実行して、ステップS100に移行する。
具体的に、駐車場所情報提供部46は、タッチパネルモニタ2に表示された、目的地及び通常駐車場を含む地図画面上における各通常駐車場の位置に、通常駐車場用の色及び形状をしたアイコンを表示する。
【0082】
(歩行条件フラグ設定処理)
次に、ステップS120又はS166において、駐車場所検索部45で行われる、歩行フラグ設定処理の処理手順について説明する。
図6は、歩行フラグ設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS120において、歩行フラグ設定処理が実行されると、図6に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、駐車場所検索部45において、歩行情報に含まれる、予め設定された期間における目標歩行数と、予め設定された期間における現在の歩行歩数との情報に基づき、歩行歩数が目標歩数よりも多いか否かを判定する。そして、目標歩数よりも多いと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS204に移行する。
【0083】
ステップS202に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩数達成フラグをONに設定して、ステップS206に移行する。
一方、ステップS204に移行した場合は、駐車場所検索部45において、歩行達成フラグをOFFに設定して、ステップS206に移行する。
ステップS206では、駐車場所検索部45において、通常行動パターン検出部40、行動パターン検出部41及び行動パターン判定部43に対して、行動パターン判定処理の実行指示を与えて、ステップS208に移行する。
【0084】
なお、ステップS202において、駐車場所検索部45は、スケジュール情報を参照していないと判定すると通常行動パターンの検出を行わずに、ステップS214に移行する。
ステップS208では、駐車場所検索部45において、行動パターン判定部43から入力される判定結果に基づき、本日の行動パターンは、過負荷条件に合致しているか否かを判定する。そして、過負荷条件に合致していると判定した場合(Yes)は、ステップS210に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS212に移行する。
【0085】
ステップS210に移行した場合は、駐車場所検索部45において、過負荷状態フラグをONに設定して、ステップS214に移行する。
一方、ステップS212に移行した場合は、駐車場所検索部45において、過負荷状態フラグをOFFに設定して、ステップS214に移行する。
ステップS214では、駐車場所検索部45において、外気温情報取得部38を介して、外気温度計4から、外気温の情報を取得して、ステップS216に移行する。
【0086】
ステップS216では、駐車場所検索部45において、外気温が予め設定された快適温度範囲内か否かを判定し、快適温度範囲(例えば、10℃〜20℃)内であると判定した場合(Yes)は、ステップS218に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS220に移行する。
ステップS218に移行した場合は、駐車場所検索部45において、快適温度フラグをONに設定して、ステップS222に移行する。
【0087】
一方、ステップS220に移行した場合は、駐車場所検索部45において、快適温度フラグをOFFに設定して、ステップS222に移行する。
ステップS222では、駐車場所検索部45において、目的地として現在地が設定されたか否かを判定し、現在地が設定されたと判定した場合(Yes)は、ステップS224に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS230に移行する。
【0088】
ステップS224に移行した場合は、駐車場所検索部45において、タイマ20において測定されたワイパーの作動時間の測定値に基づき、作動時間が、予め設定された作動時間閾値以上となったか否かを判定する。そして、作動時間閾値以上になったと判定した場合(Yes)は、ステップS226に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS228に移行する。
【0089】
本実施形態において、駐車場所検索部45は、作動情報取得部37から入力されるワイパーの作動状態を示す情報(例えば、ワイパースイッチのON/OFF)に基づき、ワイパーが作動を開始したと判定すると、タイマ20に対して時間計測を開始させる指令を与える。これにより、タイマ20は時間計測を開始する。一方、作動を検出後に、ワイパーの作動状態を示す情報に基づき、ワイパーが停止したと判定すると、タイマ20の計測を停止すると共に、タイマをクリアする指令をタイマ20に対して与える。これにより、タイマ20は、時間計測を停止し、かつタイマ値を初期値(例えば、0)にクリアする。
【0090】
ステップS226に移行した場合は、駐車場所検索部45において、悪天候フラグをONに設定して、ステップS238に移行する。
つまり、ワイパーが作動時間閾値以上、作動している場合は、外は雨か雪が降っていると判定して、悪天候フラグをONに設定する。
一方、ステップS228に移行した場合は、駐車場所検索部45において、悪天候フラグをOFFに設定して、ステップS238に移行する。
【0091】
また、ステップS222において、目的地に現在地が設定されていないと判定されステップS230に移行したとする。この場合は、駐車場所検索部45において、気象情報取得部36を介して、外部の気象情報提供サーバ55から、歩行経路を含む目的地近辺の気象情報を取得する。その後、ステップS232に移行する。
ステップS232では、駐車場所検索部45において、歩行経路を含む目的地近辺の涼気の天候は悪天候か否かを判定し、悪天候であると判定した場合(Yes)は、ステップS234に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS236に移行する。
【0092】
例えば、天気予報が雨や雪の場合に、悪天候であると判定する。
ステップS234に移行した場合は、駐車場所検索部45において、悪天候フラグをONに設定して、ステップS238に移行する。
一方、ステップS236に移行した場合は、悪天候フラグをOFFに設定して、ステップS238に移行する。
ステップS238では、駐車場所検索部45において、走行履歴情報取得部39を介して、走行履歴情報を取得して、ステップS240に移行する。
なお、ステップS238において、駐車場所検索部45は、スケジュール情報を参照していないと判定すると初訪問地の判定処理を行わずに、一連の処理を終了し、元の処理に復帰する。
【0093】
ステップS240では、駐車場所検索部45において、目的地に設定された用事の場所は、ユーザーにとって初訪問地か否かを判定する。そして、初訪問地であると判定した場合(Yes)は、ステップS242に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS244に移行する。
ステップS242に移行した場合は、駐車場所検索部45において、初訪問フラグをONに設定して、一連の処理を終了し、元の処理に復帰する。
【0094】
つまり、目的地が、ユーザーにとって初めての訪問先である場合には、時間的余裕はあっても精神的余裕は少ないと考えられるので、歩行はしない方が良いと判断する。つまり、第1歩行条件が成立しないように、初訪問フラグをONに設定する。
一方、ステップS244に移行した場合は、駐車場所検索部45において、初訪問フラグをOFFに設定して、一連の処理を終了し、元の処理に復帰する。
【0095】
(行動パターン判定処理)
次に、通常行動パターン検出部40、行動パターン検出部41及び行動パターン判定部43で行われる、行動パターン判定処理の処理手順について説明する。
図7は、行動パターン判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS206における駐車場所検索部45からの実行指示に応じて、行動パターン判定処理が実行されると、図7に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、通常行動パターン検出部40において、通常時の行動パターンの検出が、予め設定された日数(例えば、30日)以上行われていないか否かを判定する。そして、行われていないと判定して場合(Yes)は、ステップS302に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS310に移行する。
【0096】
具体的に、通常行動パターン検出部40は、HDD12に記憶された行動パターン情報122が、予め設定された日数以上更新されていないか否かを判定することにより、通常時の行動パターンの検出が、予め設定された日数以上行われていないか否かを判定する。ここで、行動パターン情報122は、ユーザーの通常時の行動パターンの情報となる。
ステップS302に移行した場合は、通常行動パターン検出部40において、時刻・暦情報取得部42を介して、RTC19から、現在時刻及び本日の暦(年月日(曜日))の情報を取得して、ステップS304に移行する。
【0097】
ステップS304では、通常行動パターン検出部40において、走行履歴情報取得部39を介して、HDD12から、予め設定された期間における走行履歴情報を取得して、ステップS306に移行する。
ステップS306では、通常行動パターン検出部40において、ステップS304で取得した走行履歴情報に基づき、ユーザーの通常時の行動パターンを検出して、ステップS308に移行する。
【0098】
例えば、通常行動パターン検出部40は、出勤日の各曜日の移動実績の平均値から、各曜日の用事の平均個数を算出する。更に、通常行動パターン検出部40は、各曜日の各目的地への到着時刻から各目的地の平均到着時間帯を算出する。通常行動パターン検出部40は、これらの情報を、通常時の行動パターンの情報とする。なお、平均値等を算出せずに、最近の1週間分の履歴を通常時の行動パターンの情報としてもよい。
【0099】
ステップS308では、通常行動パターン検出部40において、ステップS306で検出されたユーザーの通常時の行動パターンの情報を、HDD12に記憶されている過去に検出した行動パターン情報122に上書きして、ステップS310に移行する。
ステップS310では、行動パターン検出部41において、駐車場所検索部45(又はRAM82から、スケジュール情報を取得して、ステップS312に移行する。
【0100】
ステップS312では、行動パターン検出部41において、時刻・暦情報取得部42を介して、RTC19から、現在時刻及び本日の暦(年月日(曜日))の情報を取得して、ステップS314に移行する。
ステップS314では、行動パターン検出部41において、ステップS310で取得したスケジュール情報と、ステップS312で取得した現在時刻及び本日の暦(年月日(曜日))の情報とに基づき、ユーザーの本日の行動パターンを検出して、ステップS316に移行する。
【0101】
ステップS316では、行動パターン判定部43において、行動パターン情報の示す通常時の行動パターンと、ステップS314で検出された本日の行動パターンとに基づき、本日の行動パターンが、予め設定された過負荷条件に合致するか否かを判定する。そして、過負荷条件に合致すると判定した場合(Yes)は、ステップS318に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS320に移行する。
【0102】
行動パターン判定部43は、例えば、通常時の用事の数よりも用事の数が3つ以上多い場合に過負荷条件に合致していると判定する。また、行動パターン判定部43は、例えば、各用事を行う場所への到着時刻が通常時よりも3時間以上遅い方にずれている場合に、過負荷条件に合致していると判定する。ところで、この時点において、ユーザーに歩行の意思があることが解っており、かつ用事の前後には歩行できるだけの時間的余裕があることが解っている。そのため、過負荷状態であるとの判断基準は、頻繁に過負荷状態と判定されないように高めに設定することが望ましい。
【0103】
ステップS318に移行した場合は、行動パターン判定部43において、過負荷判定結果を駐車場所検索部45に入力して、一連の処理を終了し、元の処理に復帰する。
つまり、ユーザーが多忙である場合、又は時間的余裕はあっても精神的余裕は少ないと考えられる場合に、歩行はしない方が良いと判断し、過負荷と判定する。
一方、ステップS320に移行した場合は、行動パターン判定部43において、通常負荷判定結果を駐車場所検索部45に入力して、一連の処理を終了し、元の処理に復帰する。
【0104】
(動作)
次に、本実施形態の動作を説明する。
図8は、電子予定表の登録情報の一例を示す図であり、(a)は、スケジュール情報の一例を示す図であり、(b)は、歩行情報の一例を示す図であり、(c)は、趣向情報の一例を示す図である。また、図9は、通常駐車場及び歩行用駐車場の提供内容の一例を示す図である。
イグニッションスイッチがONされ、電源がONされると、ナビゲーション装置1において専用のプログラムが実行される。これにより、初期化処理が実行され、プログラムで用いる各種変数やフラグ等が初期化される。また、タイマ20も初期化される。
【0105】
ナビゲーション装置1は、まず、ナビゲーション機能部44において、GPS14から自車位置の情報を取得する。更に、取得した自車位置の情報と、HDD12に記憶された地図データとに基づき、ビデオIC17を介して、自車両の位置を中心とした地図画面をタッチパネルモニタ2に表示する。
更に、ナビゲーション装置1は、検索要求取得部32において、ビデオIC17を介して、タッチパネルモニタ2に表示された地図画面上(少なくとも自車両周辺の地図が隠れない端の位置)に、駐車場検索ボタンを表示する。このボタンは、常時表示され、ユーザーが任意のタイミングで押すことができるようになっている。
【0106】
本実施形態において、ビデオIC17は、ナビゲーション機能部44と、検索要求取得部32と、駐車場所情報提供部46からの画像表示信号をミックスしてミックス画像を表示する機能を有している。本実施形態では、各種の要求ボタン、各種設定ボタン、自車両のアイコン、各施設を明示するアイコン、通常駐車場及び歩行用駐車場を明示するアイコン、説明文テキスト等はスプライトとして用意されている。ビデオIC17は、これらのスプライトを、地図画像上に重ねて表示する。
【0107】
ユーザーによって、駐車場検索ボタンが押下されると、駐車場の検索要求が発生する(S100のYes)。
このとき、ユーザーID及びパスワードの設定が行われていない場合は、識別情報取得部31において、タッチパネルモニタ2を介した、ユーザーID及びパスワードの入力処理が行われる。ユーザーID及びパスワードの入力は、ユーザーの運転する車両が、専用車両(長期間変わらない車両)であれば、その情報をHDD12に記憶しておき、次回からは入力を省略することが可能である。一方、シェアリングカーなどのように、ユーザーの運転する車両が頻繁に変わるような場合は、例えば、駐車場検索ボタンが押下される毎に毎回入力を行う。
【0108】
駐車場の検索要求が発生したことに応じて、検索要求取得部32は、次に、ビデオIC17を介して、地図画面上に、歩行用駐車場の検索を行う選択ボタンと、行わない選択ボタンとを表示する。
ユーザーによって、歩行用駐車場の検索を行う選択ボタンが押下されると、歩行用駐車場の検索要求が発生する(S102のYes)。これに応じて、検索要求取得部32は、ビデオIC17を介して、地図画面上に、「現在地周辺?」と記載された選択ボタンと、「スケジュール情報参照?」と記載された選択ボタンと、「目的地入力?」と記載された選択ボタンとを表示する。
【0109】
ここで、ユーザーによって、「スケジュール情報参照?」の選択ボタンが押下されると、駐車場所検索部45は、スケジュール情報を参照した歩行用駐車場の検索処理を実行する(S104のYes)。駐車場所検索部45は、まず、ユーザー情報取得部33に対して、ユーザー情報の取得要求を入力する。これに応じて、ユーザー情報取得部33は、通信装置15を介して、情報処理装置50にアクセスする。そして、ユーザーID及びパスワードを用いて情報処理装置50から、ユーザーIDに対応する電子予定表の情報を取得する(S106)。
【0110】
引き続き、ユーザー情報取得部33は、スケジュール情報取得部330において、電子予定表の情報からスケジュール情報を抽出し、抽出したスケジュール情報を、駐車場所検索部45に入力する(S108)。スケジュール情報は、図8(a)に示すように、用事の開始予定時間及び終了予定時間の情報(図中左側の数字が時刻を表す)、用事の内容を示す情報、用事を行う場所の情報などを含む情報となっている。
【0111】
また、ユーザー情報取得部33は、歩行情報取得部331において、電子予定表の情報から歩行情報を抽出し、抽出した歩行情報を、駐車場所検索部45に入力する(S110)。歩行情報は、図8(b)に示すように、目標歩数、現在歩数、歩幅、歩数履歴、歩行希望時間帯などの情報を含む情報となっている。なお、図8(b)において、目標歩数及び現在歩数はいずれも本日の目標歩数、本日の現在歩数(本日歩いた合計歩数)となる。
【0112】
また、ユーザー情報取得部33は、趣向情報取得部332において、電子予定表の情報から趣向情報を抽出、抽出した趣向情報を、駐車場所検索部45に入力する(S112)。趣向情報は、図8(c)に示すように、お気に入りの散歩道の情報となっている。
駐車場所検索部45は、ユーザー情報を取得すると、次に、時刻・暦情報取得部42を介して、現在時刻の情報を取得する(S114)。駐車場所検索部45は、現在時刻の情報と、スケジュール情報とに基づき、直近の未実施の用事を行う場所と、その次の用事を行う場所の情報を取得する。そして、ナビゲーション機能部44に対して、取得した用事を行う場所を目的地として設定した場合の、現在地から目的地まで自車両で移動した場合の予測移動時間の演算を依頼する。
【0113】
例えば、現在時刻が7:00であったとする。この場合、図8(a)に示すスケジュール情報では、直近の予定が「用事A」で、用事Aを行う場所が「○○○○」となる。更に、次の用事が「用事B」で、用事Bを行う場所が「△×□×」となる。
従って、ナビゲーション機能部44は、GPS14から取得した自車位置を現在位置として、現在位置から「○○○○」までの経路を探索する。そして、探索した経路を用いた場合の予測移動時間を演算する。更に、「○○○○」から「△×□×」までの経路を探索する。そして、探索した経路を用いた場合の予測移動時間を演算する。演算の際には、交通規制情報、渋滞情報などを用いてもよい。予測移動時間の演算は公知のカーナビゲーションシステムと同様の演算方法を用いる。
【0114】
ナビゲーション機能部44は、演算した予測移動時間の情報を駐車場所検索部45に入力する(S116)。ここでは、用事Aに対する予測移動時間(予測移動時間A)が「30分」、用事Bに対する予測移動時間(予測移動時間B)が「15分」であったとする。
駐車場所検索部45は、現在時刻、予測移動時間A、用事Aの開始予定時刻、終了予定時刻、予測移動時間B、次の用事である用事Bの開始予定時刻の各情報に基づき、用事Aの前後に、歩行を行うことが可能な時間的余裕があるか否かを判定する。
【0115】
具体的に、現在時刻が「7:00」、用事Aの開始予定時刻が「8:00」、終了予定時刻が「9:00」、予測移動時間Aが「30分」、予測移動時間Bが「15分」、用事Bの開始予定時刻が「10:00」となる。
駐車場所検索部45は、現在時刻「7:00」に予測移動時間A「30分」を加算して、「○○○○」への到着時刻「7:30」を算出する。次に、用事Aの開始予定時刻「8:00」から到着時刻「7:30」を減算して、「30分」を算出する。これにより、駐車場所検索部45は、用事Aの前に「30分」の余裕があると判定する。
【0116】
更に、駐車場所検索部45は、「△×□×」への予測移動時間が「15分」であることから、例えば、「△×□×」の周辺駐車場からの徒歩の時間を考慮して、「10分」の余裕を加える。これにより、「25分」が算出される。また、用事Aの終了予定時刻「9:00」と、用事Bの開始予定時刻「11:00」から、両者の差「1時間」を算出する。駐車場所検索部45は、この「1時間」から先ほどの「25分」を減算し、「35分」を算出する。これにより、駐車場所検索部45は、用事Aの後に「35分」の余裕があると判定する。本実施形態では、用事の前後に「10」分以上の歩行時間を確保できる余裕がある場合に、時間的余裕があると判定する。従って、この例では、駐車場所検索部45は、用事Aの前後に歩行を行う時間的余裕があると判定する(S118のYes)。
【0117】
駐車場所検索部45は、次に、歩行条件フラグの設定処理を実行する(S120)。
駐車場所検索部45は、まず、歩行情報に基づき、歩数達成フラグを設定する。図8(a)の例では、目標歩数「10,000歩」に対して現在歩数「4,620」となっているので(S200のNo)、歩数達成フラグはOFFに設定される(S204)。
ここでは、行動パターン情報122は更新されたばかりであることとする(S300のNo)。更に、月曜日の通常時の行動パターンは、用事の数「3」、用事の場所や時間帯は、図8(a)のスケジュール情報と同様になることとする。
【0118】
従って、図8(a)の例では、過負荷条件に合致しないと判定され(S316のNo)、通常負荷判定結果が、駐車場所検索部45に入力される(S320)。これによって、駐車場所検索部45は、過負荷状態フラグをOFFに設定する(S212)。
また、本日の外気温が15℃であるとする。駐車場所検出部45は、快適温度範囲(10℃〜20℃)内であると判定し(S216のYes)、快適温度フラグをONに設定する(S218)。
【0119】
更に、歩行経路を含む地域の歩行時間帯の気象情報が、「晴れ、降水確率0%、風は穏やか」であるとする。駐車場所検索部45は、歩行経路を含む地域は、悪天候では無いと判定し(S232のNo)、悪天候フラグをOFFに設定する(S236)。
また、用事Aを行う場所「○○○○」は、過去に何度も訪れている場所であるとする。駐車場所検索部45は、対象の用事の場所が初訪問地では無いと判定し(S240のNo)、初訪問フラグをOFFに設定する(S244)。
【0120】
以上のフラグ設定処理によって、各フラグの内容は下記のようになる。
1)歩数達成フラグ=OFF
2)過負荷状態フラグ=OFF
3)快適温度フラグ=ON
4)悪天候フラグ=OFF
5)初訪問フラグ=OFF
つまり、上述した(1)〜(5)の条件を全て満足する。
従って、駐車場所検索部45は、第1歩行条件が成立したと判定する(S122のYes)。
【0121】
次に、駐車場所検索部45は、次の歩行で目標歩数に達するか否かを判定する(S124)。ここでは、有効歩行時間を10分として、1分間に100歩を歩く歩行速度を仮定して、有効歩行歩数を「1000歩」とする。なお、ユーザーの1分間の歩行歩数の情報など歩行速度に関する情報が予め解っている場合は、それから計算してもよい。図8(b)の例では、残り歩数が「10000−4620=5380歩」となるので、駐車場所検索部45は、次の歩行で、目標歩数に達しないと判定する(S124のNo)。
【0122】
次に、駐車場所検索部45は、用事Aの前後の歩行時間帯が、歩行受容時間帯か否かを判定する(S130)。ここでは、歩行受容時間帯として、「昼食後」の時間帯(例えば、12:30〜13:30)が設定されているとする。また、ユーザーが、歩行情報として、希望歩行時間帯を登録している場合は、その時間帯も歩行受容時間帯として判定してもよい。図8(b)の例では、希望歩行時間帯は「10:00〜12:00」となっている。
図8(a)及び(b)の例では、いずれの時間帯にも含まれないので、駐車場所検索部45は、用事Aの前後の歩行時間帯が、歩行受容時間帯では無いと判定する(S130のNo)。
【0123】
次に、駐車場所検索部45は、近距離条件及び指定条件に合致した駐車場の検索をナビゲーション機能部44に対して依頼する。ナビゲーション機能部44は、用事Aを行う場所「○○○○」を目的地として設定する。そして、HDD12に記憶された地図データベースを用いて、目的地周辺に存在する駐車場のなかから、近距離条件及び指定条件に合致した駐車場を検索する。ここでは、ユーザの指定条件は無く、近距離条件として、「目的地に近い方から順に3つ」といった条件が設定されていることとする。
【0124】
従って、ナビゲーション機能部44は、「○○○○」に対して、近い方から順に、3つの駐車場を検索によって索出する。索出した駐車場の情報は、駐車場所検索部45に入力される。これによって、駐車場所検索部45は、3つの駐車場の情報を取得する(S138)。ここでは、駐車場の情報として、各駐車場の位置情報と、目的地までの歩行経路の情報と、歩行経路の距離の情報とを取得する(S138)。また、3つの駐車場に対する歩行経路の距離が、例えば、「50メートル」、「60メートル」、「70メートル」であったとする。
【0125】
次に、駐車場所検索部45は、取得した3つの駐車場の歩行経路のなかに、有効歩行距離以上歩けるものはあるか否かを判定する(S140)。ここでは、有効歩行距離は、図8(b)に示す、ユーザーの歩幅「59センチ」と、先述した有効歩行歩数「1000歩」とから、「590メートル」であるとする。
従って、駐車場所検索部45は、有効歩行距離以上歩けるものは無いと判定する(S140のNo)。これによって、駐車場所検索部45は、近距離条件に合致する3つの駐車場を、通常駐車場と選定する。駐車場所検索部45は、選定した通常駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力する。
【0126】
次に、駐車場所検索部45は、有効歩行歩数以上歩ける駐車場の検索をナビゲーション機能部44に依頼する(S146)。
ナビゲーション機能部44は、目的地から「590メートル」以上離れている駐車場を検索する。本実施形態では、例えば、「590+200=790メートル」までに存在する駐車場を検出する。ここで、単純に固定距離(200メートル)を加算するのではなく、歩行可能な最大時間から加算する距離を決定してもよい。なお、目的地からの直線距離ではなく、歩行経路の距離で検索する。
【0127】
これにより、「590〜790メートル」の範囲から、駐車場が1つ索出されたとする。索出された駐車場の情報は、駐車場所検索部45に入力される。これによって、駐車場所検索部45は、1つの駐車場所の情報を取得したとする。駐車場所検索部45は、この取得した駐車場を歩行用駐車場に選定する。
なお、ナビゲーション機能部44において、複数の駐車場が索出された場合に、予め選定ルールを決めておくことも可能である。例えば、全てを選定する、最も近い駐車場を1つ選定する、最も遠い駐車場を1つ選定する、予め設定された数の駐車場を選定するなどの選定ルールを設定する。ここでは、索出された駐車場の全てを、歩行用駐車場として選定することとする。駐車場所検索部45は、選定した歩行用駐車場に関する情報を、駐車場所情報提供部46に入力する。
【0128】
また、歩行用駐車場が選定されると、駐車場所検索部45は、趣向情報に基づき、選定された歩行用駐車場に対応する歩行経路に、ユーザーの趣向にあった経路が含まれるか否かを判定する。つまり、図8(c)の例では、「○△×道」や、「×△○道」などが含まれる場合に、趣向にあった経路が含まれると判定される。ここでは、「○△×道」が含まれるものとする(S142のYes)。駐車場所検索部45は、「○△×道」の情報を、駐車場所情報提供部46に入力する(S144)。
【0129】
一方、駐車場所情報提供部46は、駐車場所検索部45から、通常駐車場及び歩行用駐車場に関する情報を取得すると、通常駐車場用のアイコンと、歩行用駐車場用のアイコンの表示処理を行う(S148)。これにより、通常駐車場の位置と、歩行用駐車場の位置とを明示する。
例えば、図9に示すように、目的地は二重丸のアイコンIC3で明示される。また、3つの通常駐車場の位置は、三角形のアイコンIC11〜IC13で明示され、かつ三角形の中に目的地に近い順に番号が記載されている。歩行用駐車場は、星形のアイコンIC21で明示されている。これらのアイコンは種類毎に異なった色で表示する。
【0130】
次に、駐車場所情報提供部46は、駐車場所検索部45からユーザーの歩幅「59センチ」の情報と、ユーザーの有効歩行距離「590メートル」の情報とを取得する。そして、取得した歩幅と、歩行経路の距離とから、必要歩数を算出する。例えば、歩行経路の距離を「600メートル」とすると、必要歩数は「約1017歩」となる。次に、有効歩行距離「590m」と、有効歩行時間「10分」とから、歩行速度「3.54km/h」を算出する。そして、歩行速度「3.54km/h」と、歩行経路の距離「600メートル」とから、所要時間「約10分10秒」を算出する(S150)。
【0131】
次に、駐車場所情報提供部46は、算出した必要歩数「約1017歩」及び所要時間「約10分10秒」と、駐車場所検索部45から入力された、「○△×道」の情報とから、説明用テキスト情報300を生成する(S152)。このとき、目標歩数の情報と、歩行歩数の情報を表示する情報を含むようにしてもよい。
そして、駐車場所情報提供部46は、生成した説明用テキスト情報を、歩行用駐車場のアイコンIC21に近接する位置に表示する(S154)。
これにより、例えば、図9に示すように、「□△×駐車場、必要歩数:1017歩、所要時間:10分10秒、「○△×道」を含む。現在歩数/目標歩数、4,620/10,000」といったテキスト情報が表示される。
【0132】
次に、図8(d)に例示するスケジュール情報を取得した場合の動作を説明する。
図8(d)に示すスケジュール情報の場合、例えば、用事Cの時間帯が、通常時の時間帯よりも3時間以上遅い方にシフトしており、かつ、用事の数が6つと、通常時の月曜日の用事の数より3つ以上多い。このような場合は、行動パターン判定部43において、過負荷条件に合致すると判定され(S316のYes)、過負荷判定結果が、駐車場所検索部45に出力される(S318)。つまり、駐車場所検索部45は、過負荷状態フラグをONに設定する(S210)。
【0133】
その結果、第1歩行条件が成立しないことになる(S122のNo)。
そのため、駐車場所検索部45は、次に、第2歩行条件が成立しているか否かを判定する(S134)。ここでは、歩行条件フラグが以下のように設定されているとする。
a)歩数達成フラグ=OFF
b)過負荷状態フラグ=ON
c)快適温度フラグ=ON
d)悪天候フラグ=OFF
e)初訪問フラグ=OFF
従って、駐車場所検索部45は、第2歩行条件が成立していないと判定する(S134)。この場合は、通常駐車場の検索のみを行い(S182)、ユーザーに対して通常駐車場の情報のみを提供する(S184)。
【0134】
次に、目標歩数「10,000歩」に対して現在歩数「10,320歩」となっている場合の動作を説明する。
この場合、駐車場所検索部45は、現在歩数が目標歩数以上であると判定し(S200のNo)、歩数達成フラグをONに設定する(S202)。これにより、上述した(a)〜(e)の条件を全て満足したとする。この場合に、駐車場所検索部45は、第2歩行条件が成立したと判定する(S134のYes)。これによって、駐車場所検索部45は、以降の処理で選定される歩行用駐車場の情報を、参考情報として提供する。つまり、駐車場所情報提供部46は、説明用テキスト情報に、参考情報として提供する旨のメッセージを付加する。
【0135】
次に、第1歩行条件が成立し(S122のYes)、かつ次の歩行で目標歩数に達成すると判定した場合(S124のYes)の動作を説明する。
駐車場所検索部45は、スケジュール情報に基づき、本日のユーザーのスケジュールにおいて、歩行を行うことが可能な他の余裕時間帯があるか否かを判定する(S126)。
【0136】
この場合、図8(a)の例において、用事Aのときと同様に、用事B以降の用事前後の余裕時間を計算する。そして、駐車場所検索部45は、用事Bの前後と、用事Cの前後に余裕時間帯があると判定したとする(S126のYes)。次に、駐車場所検索部45は、これら余裕時間帯のうち、今回の余裕時間帯(用事Aの前後)よりも、ユーザーの希望歩行時間帯に近いものがあるか否かを判定する(S128)。図8(a)の例では、用事Aよりも用事Bの前後の時間帯の方が、ユーザーの希望歩行時間帯「10:00〜12:00」に近い。そのため、駐車場所検索部45は、ユーザーの希望歩行時間帯に近いものがあると判定する(S128のYes)。この場合、駐車場所検索部45は、通常駐車場の検索のみを行い(S166)、駐車場所情報提供部46は、ユーザーに対して通常駐車場の情報のみを提供する(S168)。つまり、次の歩行で目標歩数に達する場合に、ユーザーの希望する時間帯に歩行した方が、ユーザーにとって都合が良い。そのため、次回の駐車場検索へと先送りにする。
【0137】
また、本日の外気温が寒すぎたり(例えば0℃)、暑すぎたり(例えば35℃)して、駐車場所検索部45において、外気温が、快適温度範囲外であると判定したとする(S216のNo)。この場合、駐車場所検索部45は、快適温度フラグをOFFに設定する(S220)。これによって、第1〜第4歩行条件が成立しないことになる。
また、現在地を目的地に設定した場合に、駐車場所検索部45は、ワイパーが作動時間閾値以上、作動していると判定すると(S224のYes)、悪天候フラグをONに設定する。一方、スケジュール情報に登録された場所又はユーザーが指定した場所を目的地とした場合に、駐車場所検索部45は、気象情報から悪天候であると判定すると(S232のYes)、悪天候フラグをONに設定する。従って、外が悪天候である場合にも、第1〜第4歩行条件が成立しないことになる。
【0138】
第1〜第4の歩行条件が成立しないと判定した場合、駐車場所検索部45は、通常駐車場の検索のみを行い(S166)、駐車場所情報提供部46は、ユーザーに対して通常駐車場の情報のみを提供する(S168)。
また、用事Aを行う場所「○○○○」が、初めて訪れる場所であったとする。この場合、駐車場所検索部45は、対象の用事の場所が初訪問地であると判定し(S240のYes)、初訪問フラグをONに設定する(S242)。
これによって、第1〜第2の歩行条件が成立しないことになる。第1〜第2の歩行条件が成立しない場合、駐車場所検索部45は、通常駐車場の検索のみを行い(S166)、駐車場所情報提供部46は、ユーザーに対して通常駐車場の情報のみを提供する(S168)。
【0139】
ここで、上記説明において、検索要求取得部32が、検索要求取得手段を構成する。識別情報取得部31が、識別情報取得手段を構成する。スケジュール情報取得部330が、スケジュール情報取得手段を構成する。歩行情報取得部331が、歩行情報取得手段を構成する。趣向情報取得部332が、趣向情報取得手段を構成する。気象情報取得部36が、気象情報取得手段を構成する。作動情報取得部37が、作動情報取得手段を構成する。外気温情報取得部38が、外気温情報取得手段を構成する。走行履歴情報取得部39が、走行履歴情報取得手段を構成する。通常行動パターン検出部40が、通常行動パターン検出手段を構成する。行動パターン検出部41が、行動パターン検出手段を構成する。時刻・暦情報取得部42が、時刻情報取得手段及び暦情報取得手段を構成する。行動パターン判定部43が、行動パターン判定手段を構成する。駐車場所検索部45が、第1の駐車場所検索手段及び第2の駐車場所検索手段を構成する。駐車場所情報提供部46が、駐車場所情報提供手段を構成する。HDD12が、地図情報記憶部を構成する。GPS14が、位置情報取得手段を構成する。通常駐車場が、第1の駐車場所に対応する。歩行用駐車場が、第2の駐車場所に対応する。通常駐車常用のアイコンが、第1明示情報に対応する。歩行用駐車場用のアイコンが、第2明示情報に対応する。説明用テキスト情報が、第2の駐車場所に関する説明情報に対応する。
【0140】
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)HDD12が、駐車場所の情報を含む地図情報(地図データベース)を記憶している。駐車場所検索部45が、予め設定された目的地の情報と、HDD12に記憶された地図情報とに基づき、目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する第1の駐車場所(通常駐車場)を検索する。駐車場所検索部45が、目的地の情報と地図情報とに基づき、予め設定された歩行条件に合致し且つ第1の駐車場所よりも遠い位置に存在する第2の駐車場所(歩行用駐車場)を検索する。駐車場所情報提供部46が、駐車場所検索部45の検索によって索出した第1の駐車場所の情報をユーザーに対して提供することに加えて、駐車場所検索部45の検索によって索出した第2の駐車場所の情報をユーザーに対して提供する。
【0141】
これによって、目的地に近い駐車場所の情報だけでなく、ユーザーに歩行の機会を与える駐車場所の情報をも提供することが可能となる。また、ユーザーはその時の都合に合わせて、第1の駐車場所と第2の駐車場所とのいずれか一方を選択することが可能となる。そして、第2の駐車場所を選択した場合に、目的地と第2の駐車場所との往復を歩行の機会として享受することが可能となる。
【0142】
(2)検索要求取得部32が、第2の駐車場所の検索に対するユーザーの要求を示す情報を取得する。駐車場所検索部45が、検索要求取得部32で取得した要求を示す情報に基づき、ユーザーが第2の駐車場所の検索を要求している場合に、第2の駐車場所の検索を行う。駐車場所情報提供部46が、第1の駐車場所の情報に加えて、駐車場所検索部45の検索によって索出された第2の駐車場所の情報を提供する。
これによって、第2の駐車場所の情報の提供を希望しているユーザーに対してのみ、第1の駐車場所の情報に加えて、第2の駐車場所の情報が提供されるので、歩行への興味や関心の無いユーザーに対して、無用な情報を提供するのを防ぐことが可能となる。
【0143】
(3)駐車場所検索部45が、近距離条件に合致する第1の駐車場所のうち少なくとも最も遠い位置に存在する第1の駐車場所から目的地までの歩行経路の距離が予め設定された有効歩行距離未満であると判定した場合に、目的地までの歩行経路の距離が前記有効歩行距離以上である駐車場所を、歩行条件に合致した第2の駐車場所として検索する。駐車場所情報提供部46が、近距離条件に合致する第1の駐車場所のうち少なくとも最も遠い位置に存在する第1の駐車場所から目的地までの歩行経路の距離が有効歩行距離以上である場合に、有効歩行距離以上の第1の駐車場所の情報を、第2の駐車場所の情報として提供する。
【0144】
これによって、第1の駐車場所が、目的地から、歩行をするのに十分な距離離れている場合に、さらに遠い位置にある駐車場所を第2の駐車場所として検索するのを防ぐことができる。加えて、さらに遠い位置にある駐車場所の情報、即ち無用な情報をユーザーに対して提供するのを防ぐことが可能となる。
【0145】
(4)歩行情報取得部331が、ユーザーの歩行能力に関する情報を含む歩行情報を取得する。駐車場所検索部45が、歩行情報取得部331で取得した歩行能力に関する情報に基づき、目的地から、歩行能力を有するユーザーが予め設定された有効歩行歩数以上を歩行可能な位置に存在する駐車場所を、歩行条件に合致する第2の駐車場所として検索する。
【0146】
これによって、ユーザーの歩行能力に応じた、予め設定された有効歩行歩数以上を歩行可能な駐車場所の情報を、第2の駐車場所の情報としてユーザーに提供することが可能となる。例えば、健康的に効果のある歩行時間は10分以上と言われている。従って、ユーザーの歩行能力で10分以上を歩行可能な歩数を有効歩行歩数に設定することで、健康に効果のある歩行の機会をユーザーに提供することが可能となる。
【0147】
(5)歩行情報取得部331が、ユーザーの歩行能力に関する情報と、ユーザーの予め設定した期間における目標歩数の情報と、ユーザーの前記予め設定した期間における現在の歩行歩数の情報とを含む歩行情報を取得する。駐車場所検索部45が、歩行情報取得部331で取得した歩行能力に関する情報と、目標歩数の情報と、現在の歩行歩数の情報とに基づき、目的地から、歩行能力を有するユーザーが、目標歩数から歩行歩数を減算した残りの歩数に応じた歩数を歩行可能な距離に存在する駐車場所の情報を、前記歩行条件に合致する第2の駐車場所の情報として検索する。
【0148】
これによって、ユーザーの目標歩数、現在の歩数及び歩行能力に応じて、ユーザーが目標歩数に対して残り歩数に応じた歩数(例えば、目標歩数を達成可能な歩数、目標歩数を大幅に超えない歩数等)を歩行可能な距離に存在する駐車場所の情報を、第2の駐車場所の情報としてユーザーに提供することが可能となる。
【0149】
(6)駐車場所検索部45が、目標歩数から歩行した歩数を減算した残りの歩数が、予め設定された上限歩数以下のときは、残りの歩数を歩行可能な位置に存在する駐車場所を、歩行条件に合致する第2の駐車場所として検索する。
これによって、残りの歩数が上限歩数以下の場合に、例えば、通常は2回に分けて提供する第2の駐車場所の情報を、1回にまとめて提供することができるので、歩行時間を長くすることが可能となる。従って、歩行による健康維持の効果を高めることが可能となる。
【0150】
(7)駐車場所情報提供部46が、歩行した歩数が前記目標歩数に達している場合に、第2の駐車場所の情報を、参考として提供することを明示した上でユーザーに対して提供する。
これによって、目標歩数を達成した後においても、第2の駐車場所の情報を、参考に提供する情報としてユーザーに提供することができるので、「もっと歩きたい」というユーザーにとっては、有益な情報の提供を行うことが可能となる。また、参考に提供していることを明示することができるので、「もう歩きたくない」というユーザーに対して、信頼度を損なうことを防ぐことが可能となる。
【0151】
(8)第2の駐車場所の情報が、第2の駐車場所の位置情報と、第2の駐車場所から前記目的地までの歩行経路の距離の情報と、該距離と上記歩行情報とに基づき計算された該距離をユーザーが歩行した場合の必要歩数及び所要時間の情報とを含む。
これによって、歩行経路の距離や、必要歩数、所要時間が解るので、ユーザーが歩行経路の歩行内容を予め把握することが可能となる。
【0152】
(9)識別情報取得部31が、ユーザーの識別情報を取得する。歩行情報取得部331が、識別情報に対応付けて外部装置に記憶された歩行情報を、外部装置から取得する。
これによって、ユーザーの歩行に関する情報を、外部の装置から取得することができるので、シェアリングカーなど、ユーザーの運転する車両が頻繁に変わるような場合に、ユーザーの歩行情報を容易に取得することが可能となる。
【0153】
(10)外気温情報取得部38が、外気温の情報を取得する。駐車場所検索部45が、外気温情報取得部38で取得した外気温の情報に基づき、外気温が予め設定した快適歩行温度範囲外であると判定すると、第2の駐車場所の検索を実施しない。
これによって、外気温が、ユーザーにとって外を歩くのに、寒すぎたり、暑すぎたりしたときに、第2の駐車場所の情報を提供しないようにすることができる。そのため、炎天時や、極寒時にまで第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することを回避することが可能となる。
【0154】
(11)作動情報取得部37が、車両の備えるワイパーの作動状態を示す情報を取得する。
駐車場所検索部45が、作動情報取得部37で取得したワイパーの作動状態を示す情報に基づき、ワイパーが予め設定した作動時間以上作動していると判定すると、第2の駐車場所の検索を実施しない。
これによって、雨天時にまで、第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することを回避することが可能となる。
【0155】
(12)スケジュール情報取得部330が、ユーザーが用事を行う場所及び用事を行う時間の情報が設定可能なスケジュール情報を取得する。駐車場所検索部45が、スケジュール情報取得部330で取得したスケジュール情報に含まれる用事を行う場所を目的地として、検索処理を行う。
これによって、ユーザーのスケジュールに合わせて、ユーザーの用事を行う場所を目的地として、該目的地に対する第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することが可能となる。
【0156】
(13)駐車場所検索部45が、上記スケジュール情報に基づき、未実施の用事が複数あると判定したときに、用事の開始までの時間と、先の用事の終了予定時間と次の用事の開始予定時間との間の時間とが予め設定した有効歩行時間以上空いている用事の場所に対して、優先して第2の駐車場所の検索を行う。駐車場所情報提供部46が、有効歩行時間以上空いている用事の場所に対する検索によって索出された第2の駐車場所の情報を優先して提供する。
これによって、歩行をするのに適切な時間の空いている用事の場所に対して、優先して第2の駐車場所の情報を提供することができるので、ユーザーは比較的ゆったりと歩行を楽しむことが可能となる。
【0157】
(14)上記スケジュール情報が、ユーザーの希望する歩行時間帯の情報が設定可能となっている。駐車場所検索部45が、上記歩行時間帯の情報が設定されていると判定すると、上記歩行時間帯に含まれる用事の場所に対して、優先して第2の駐車場所の検索を行う。駐車場所情報提供部46が、上記歩行時間帯に含まれる用事の場所に対する検索によって索出された第2の駐車場所の情報を優先して提供する。
これによって、ユーザーの希望する歩行時間帯に含まれる用事の場所に対して、優先して第2の駐車場所の情報を提供することができるので、ユーザーの希望に添った歩行の機会をユーザーに与えることが可能となる。
【0158】
(15)駐車場所情報提供部46が、スケジュール情報に基づき、駐車場所検索部45で索出された第2の駐車場所から目的地までの歩行経路の歩行時間帯が、予め設定された、ユーザーが第2の駐車場所からの歩行を受容しやすい歩行時間帯であると判定すると、第2の駐車場所の情報として、上記受容しやすい歩行時間帯の内容を示す情報を提供する。
これによって、第2の駐車場所の情報が提供されたときに、ユーザーは、例えば、「昼食後」など、歩行時間帯の内容を知ることができる。そのため、このような付加的な情報無しに提供するよりも、ユーザーに歩行を受容させ易くすることが可能となる。
【0159】
(16)趣向情報取得部332が、ユーザーの歩行経路に関する趣向情報を取得する。駐車場所情報提供部46が、上記趣向情報に基づき、第2の駐車場所から目的地までの歩行経路がユーザーの趣向にあった経路であると判定すると、第2の駐車場所の情報として、趣向にあった経路の内容を示す情報を提供する。
これによって、第2の駐車場所と目的地との間の歩行経路に、ユーザーの趣向にあった経路が含まれる場合に、その情報を付加して第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することができる。そのため、ユーザーの興味を引く歩行経路を有する第2の駐車場所の情報を提供することができ、このような付加的な情報無しに提供するよりも、ユーザーに歩行を受容させ易くすることが可能となる。
【0160】
(17)走行履歴情報取得部39が、車両の走行履歴の情報を取得する。時刻・暦情報取得部42が、現在時刻の情報を取得する。時刻・暦情報取得部42が、暦情報を取得する。通常行動パターン検出部40が、走行履歴の情報に基づき、ユーザーの通常時の行動パターンを検出する。行動パターン検出部41が、上記スケジュール情報と、現在時刻の情報とに基づき、ユーザーの本日の行動パターンを検出する。行動パターン判定部43が、通常時の行動パターンと本日の行動パターンとに基づき、本日の行動パターンによるユーザーへの負荷が通常時の行動パターンにおけるユーザーへの負荷と比較して予め設定した過負荷条件に合致しているか否かを判定する。駐車場所検索部45が、行動パターン判定部43の判定結果に基づき上記過負荷条件に合致していると判定すると、第2の駐車場所の検索を実施しない。
【0161】
これによって、ユーザーの通常の行動パターンと本日の行動パターンとに、ユーザに大きな負荷のかかる差異がある場合に、第2の駐車場所の情報の提供を行わないようにすることができる。そのため、ユーザーが心身的に「歩きたくない」状況である可能性が高いときに、第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することを回避することが可能となる。
【0162】
(18)走行履歴情報取得部39が、車両の走行履歴の情報を取得する。駐車場所検索部45が、上記スケジュール情報と、走行履歴の情報とに基づき、未実施の用事に対応する目的地のなかにユーザーが初めて訪れる目的地があると判定すると、初めて訪れる目的地に対しては、第2の駐車場所の検索を実施しない。
これによって、ユーザーが初めて訪れる場所に対しては、第2の駐車場所の情報の提供を行わないようにすることができる。そのため、ユーザーが初めての場所や顧客に対して緊張する等、心身的に「歩きたくない」状況である可能性が高いときに、第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することを回避することが可能となる。
【0163】
(19)識別情報取得部31が、ユーザーの識別情報を取得する。スケジュール情報取得部330が、識別情報に対応付けて外部装置に記憶されたスケジュール情報を、外部装置から取得する。
これによって、ユーザーの歩行に関する情報を、外部の装置から取得することができるので、シェアリングカーなど、ユーザーの運転する車両が頻繁に変わるような場合に、ユーザーの歩行情報を容易に取得することが可能となる。
【0164】
(20)GPS14が、車両の位置情報を取得する。駐車場所検索部45が、GPS14で取得した車両の現在位置を目的地として、駐車場所の検索を行う。
これによって、現在位置を目的地として、第2の駐車場所の情報を検索することができる。そのため、例えば、スケジュールに用事を行う場所を登録し忘れたり、突発的に歩行をしたいと思ったりしたときなどに、第2の駐車場所の情報を得ることが可能となる。
【0165】
(21)駐車場所情報提供部46が、第1の駐車場所の地図上での位置を明示する第1明示情報と、第2の駐車場所の地図上での位置を明示する第2明示情報と、第2の駐車場所に関する説明情報とを、第1の駐車場所及び第2の駐車場所を含む地図画面上に表示することで、第1の駐車場所の情報と第2の駐車場所の情報とを提供する。
これによって、第1の駐車場所及び第2の駐車場所の地図画面上での位置を明示することができるので、ユーザーが、第1の駐車場所及び第2の駐車場所の位置を視覚的に容易に把握することが可能となる。加えて、第2の駐車場所に関する説明情報を表示することができるので、ユーザーが、第2の駐車場所の情報がどのような経緯で提供されたのかを容易に把握することが可能となる。
【0166】
(22)気象情報取得部36が、目的地を含む地域の気象情報を取得する。駐車場所検索部45が、気象情報取得部36で取得した気象情報に基づき、目的地を含む地域の天候が、予め設定された悪天候条件に合致していると判定すると、第2の駐車場所の検索を実施しない。
これによって、雨天、大雪、強風等の悪天候時にまで、第2の駐車場所の情報をユーザーに提供することを回避することが可能となる。
【0167】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について図面に基づき説明する。図10〜図13は、本発明に係る駐車場所情報提供装置及び駐車場所情報提供方法の第2実施形態を示す図である。(構成)
図10は、本実施形態に係る駐車場所情報提供装置を搭載した駐車場ゲート装置の構成を示すブロック図である。
上記第1実施形態では、設定した目的地に対して、上記通常駐車場及び上記歩行用駐車場を検索する。そして、これらの駐車場の情報をユーザーに対して提供する。
【0168】
これに対して、本実施形態に係る駐車場ゲート装置は、ユーザーが通勤するオフィス等のユーザーが定常的に訪れる施設を目的地として設定する。そして、駐車場ゲート装置は、この目的地に対して設置された専用の駐車場の入口ゲートとして配設される。駐車場ゲート装置は、入口を通過しようとする車両を検出する。そして、検出した車両のユーザーに対して、駐車場の駐車枠のうち、目的地に対して最寄りの駐車枠を通常駐車枠として検索すると共に、通常駐車枠よりも遠い位置にある駐車枠を歩行用駐車枠として検索する。この検索により索出された通常駐車枠及び歩行用駐車枠の情報をユーザーに対して提供する点で上記第1実施形態と異なる。なお、上記第1実施形態と同様の構成部には、同様の符号を付してある。
【0169】
図10に示すように、駐車場所情報提供装置を搭載した駐車場ゲート装置200は、CPU81と、HDD82と、通信装置83と、温度計84と、モニタ85と、ビデオIC86と、アンプIC87と、スピーカ88と、を備える。
駐車場ゲート装置200は、更に、物体検知センサ89と、CCDカメラ90と、RAM91と、カードリーダ92と、ゲート装置93と、を備える。
【0170】
HDD82は、駐車場所情報の提供機能を実現するための専用のプログラム、ゲート装置93を駆動制御する制御プログラム、プログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
本実施形態において、HDD82には、例えば、駐車場と目的地との位置関係を示す地図情報と、駐車場の各駐車枠の位置情報等が格納されている。
【0171】
RAM91は、CPU81からの指令に応じて、HDD82に格納された専用のプログラムや、制御プログラムを読み込んで実行するためのワークメモリとして活用される。また、RAM91は、プログラムの実行に必要な各種データを一時記憶する。
通信装置83は、外部の情報処理装置との間でデータ通信を行う装置である。通信装置83は、CPU81からの送信指示に応じてデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータをCPU81に入力する。
【0172】
本実施形態では、通信装置83を、ユーザーの歩行履歴情報、ユーザーの歩行情報、気象情報等を取得するのに活用する。
ビデオIC86は、画像処理を行う専用のプロセッサ(VDP)である。ビデオIC86は、駐車枠情報の表示等のモニタ85の画面表示全般の処理を担う。
アンプIC87は、音響信号の増幅用のICである。アンプIC87は、増幅した音響信号をスピーカ88に入力する。
【0173】
モニタ85は、ビデオIC86の指示に応じて各種情報の表示を行う。本実施形態では、車両を停車可能な駐車枠の情報等を表示するのに活用する。
物体検知センサ89は、ゲート装置93に近づく車両を検知する。物体検知センサ89は、検知情報をCPU81に入力する。
CCDカメラ90は、ゲート装置93の手前で停車した車両のナンバープレートを撮影する。CCDカメラ90は、撮影したナンバープレートの画像情報を、CPU81に入力する。
【0174】
カードリーダ92は、ユーザーの識別情報(ユーザーID)が格納されたICカードの情報を読み取る。カードリーダ92は、読み取った情報を、CPU81に入力する。
ゲート装置93は、駐車場の入口を遮断する遮断機能を備え、CPU81からの指令に応じて、跳ね上げ式の電動遮断棒を上げて車両を通行可能にする。一方、ゲート装置93は、CPU81からの指令に応じて、跳ね上がった状態の電動遮断棒を下げて車両を通行不可能にする。なお、跳ね上げ式に限らず、電動門扉式など他の構成としてもよい。
【0175】
また、図10において、認証サーバ57は、車両のナンバー(車両ID)と該車両を運転するユーザーの識別情報(ユーザーID)とに基づき、ユーザーが駐車場の正規利用者であるかを認証する。認証サーバ57は、専用の駐車場を利用するユーザーのユーザーIDと、ユーザーの運転する車両の車両IDの情報とが登録されたデータベースを有している。
また、情報処理装置51は、外部にある情報処理装置であって、ユーザーの歩行活動に関する情報(歩行情報、歩行履歴情報等)を、ユーザーIDに対応付けて記憶しているデータベースを備えた装置である。
【0176】
(駐車場所情報提供機能について)
次に、CPU81において専用のプログラムを実行することによって実現される駐車場情報提供機能の機能構成を説明する。
図11は、本実施形態に係る駐車場所情報提供機能の機能構成の一例を示すブロック図である。
図11に示すように、駐車場ゲート装置200は、駐車場所情報提供機能構成部810として、識別情報取得部70と、ユーザー情報取得部71と、気象情報取得部72と、外気温情報取得部73と、駐車場所検索部74と、駐車場所情報提供部75と、を備える。
【0177】
識別情報取得部70は、カードリーダ92を介してユーザーのICカードから読み取ったユーザーID(及び必要に応じてパスワード)を取得する。識別情報取得部70は、取得したユーザーID(及びパスワード)を駐車場所検索部74に入力する。なお、ユーザーID(及びパスワード)の取得は、駐車場の入口を開放する前に行う。
ユーザー情報取得部33は、図11に示すように、検索要求取得部710と、歩行履歴情報取得部711と、歩行情報取得部712と、を備える。
【0178】
検索要求取得部32は、駐車場所検索部45からの指示に応じて、通信装置15を介して、情報処理装置51から、ユーザーの歩行の意思を示す情報を取得する。
歩行履歴情報取得部711は、駐車場所検索部45からの指示に応じて、情報処理装置51から、歩行履歴情報を取得する。本実施形態において、歩行履歴情報取得部711は、予め設定された履歴期間の歩行履歴情報を取得する。
本実施形態において、歩行履歴情報は、目標歩数の履歴情報と、歩行歩数の履歴情報とを含む。
歩行情報取得部712は、駐車場所検索部45からの指示に応じて、情報処理装置51から、歩行情報を取得する。
本実施形態において、歩行情報は、歩幅等含むユーザーの歩行能力に関する情報を含む。
【0179】
ユーザー情報取得部33は、これらの情報の取得において、通信装置83を活用する。
気象情報取得部72は、通信装置83を介して、気象情報提供サーバ55から目的地及び駐車場を含む周辺の気象情報を取得する。気象情報は、歩行用駐車枠から目的地へと歩行を行う予定の時間帯の天気予報の情報を含む。
外気温情報取得部73は、温度計84から入力される外気温の情報を取得する。外気温情報取得部73は、取得した外気温情報を、駐車場所検索部74に入力する。
【0180】
駐車場所検索部74は、検出された車両のユーザーに対して、目的地に最寄りの空き駐車枠の検索を行う。加えて、駐車場所検索部74は、検索要求取得部710からの歩行の意思に関する情報に基づき、ユーザーに歩行の意思があるか否かを判定する。そして、駐車場所検索部74は、ユーザーに歩行の意思があると判定すると、目的地に最寄りの駐車枠(通常駐車枠)に加えて、該通常駐車枠よりも遠い位置にある歩行用の空き駐車枠(歩行用駐車枠)を検索する。
従って、本実実施形態における近距離条件は、空き駐車枠のうち目的地に最寄りの駐車枠となる。
【0181】
本実施形態において、駐車場所検索部74は、歩行用駐車枠の検索処理において、歩行履歴情報、歩行情報、外気温の情報、気象情報を用いる。
駐車場所検索部74は、外気温の情報及び気象情報に基づき、歩行用駐車枠の情報を提供するか否かを判定するための歩行条件フラグの設定を行い、設定したフラグに基づき第5歩行条件(後述)が成立したか否かを判定する。なお、駐車場が地下駐車場であって、冷暖房完備の場合は、外気温の情報及び気象情報は参照する必要がなくなる。従って、第5歩行条件の判定が不要となる。この場合の歩行条件は、例えば、ユーザーに歩行の意思があると判定したときに成立させる。
【0182】
駐車場所検索部74は、第5歩行条件が成立したと判定すると、通常駐車枠に加えて、歩行用駐車枠の検索を実施する。一方、駐車場所検索部74は、第5歩行条件が成立していないと判定すると、通常駐車枠の検索のみを実施する。
駐車場所検索部74は、第5歩行条件が成立したと判定すると、予め設定された履歴期間における目標歩数(以下、履歴目標歩数と称す)と、予め設定された履歴期間における歩行歩数(以下、履歴歩行歩数と称す)と、歩幅等のユーザーの歩行能力に関する情報とに基づき、歩行用駐車枠の検索処理を実施する。
【0183】
本実施形態において、駐車場所検索部74は、履歴目標歩数が履歴歩行歩数よりも多い場合に、歩行用駐車枠の検索を実施する。その際に、駐車場所検索部74は、履歴目標歩数から履歴歩行歩数を減算した残りの歩数と、ユーザーの歩行能力に関する情報とに基づき、残りの歩数以上を歩行できる空き駐車枠を検索する。なお、本実施形態では、目的地から最も遠い位置にある駐車枠でも残りの歩数に達しないと判定した場合は、最も遠い空き駐車枠を歩行用駐車枠として選定する。また、本実施形態では、残りの歩数以上を歩行できる駐車枠が複数索出された場合は、これらのうち、目的地に最寄りの駐車枠を歩行用駐車枠として選定する。なお、この構成に限らず、最も遠い駐車枠を歩行用駐車枠として選定したり、目的地までの歩行の便が良い駐車枠を歩行用駐車枠として選定したりするなど、他の構成としてもよい。
【0184】
一方、駐車場所検索部74は、履歴歩行歩数が履歴目標歩数よりも少ない場合に、歩行用駐車枠の検索を実施しない。この場合は、通常駐車枠の検索のみを実施する。従って、通常駐車枠の情報のみが提供されることになる。
駐車場所検索部74は、通常駐車枠に関する情報と、歩行用駐車枠に関する情報とを、駐車場所情報提供部75に入力する。
駐車場所情報提供部75は、駐車場所検索部74からの、通常駐車枠及び歩行用駐車枠に関する情報に基づき、まず、ビデオIC17を介して、駐車場におけるこれら駐車枠を含む地図画面上に、これらの位置と種類とを明示するアイコンを表示する。
【0185】
次に、駐車場所情報提供部46は、歩行用駐車枠から目的地までの所要時間を計算する。加えて、上記計算した所要時間と、歩行用駐車枠の選定理由を説明する文章とを含む説明用テキスト情報を生成する。そして、駐車場所情報提供部46は、生成した説明用テキスト情報を、歩行用駐車枠の近傍に表示する。このようにして、駐車場所情報提供部46は、ユーザーに対して、通常駐車枠及び歩行用駐車枠の情報を提供する。
車両検知部76は、物体検知センサ89からの検知情報に基づき、車両を検知したか否かを判定する。車両検知部76は、車両を検知したと判定すると、検知したことを示す情報を駐車場所検索部74に入力する。
【0186】
(駐車場所情報提供処理)
次に、駐車場所情報提供機能構成部810で行われる、駐車場所情報提供処理の処理手順について説明する。
図12は、本実施形態に係る駐車場所情報提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
電源がONされ、駐車場ゲート装置200において専用のプログラムが実行されると、図12に示すように、まずステップS400に移行する。
ステップS400では、車両検知部76において、物体検知センサ89の検知情報に基づき、車両を検知したか否かを判定する。そして、検知したと判定した場合(Yes)は、検知したことを示す情報を駐車場所検索部74に入力して、ステップS402に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、検知したと判定するまで判定処理を繰り返す。
【0187】
ステップS402に移行した場合は、識別情報取得部70において、CCDカメラで撮影された車両のナンバープレートの画像情報を取得する。そして、取得した画像情報から車両のナンバー(車両ID)を抽出して、ステップS404に移行する。
ステップS404では、識別情報取得部70において、カードリーダ92が読み取ったユーザーIDを取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS406に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、取得するまで判定処理を繰り返す。
【0188】
ステップS406に移行した場合は、識別情報取得部70において、通信装置83を介して、外部の認証サーバ57に、ユーザーID及び車両IDを送信する。これにより、認証サーバ57において認証処理を行う。そして、認証結果を、通信装置83を介して取得して、ステップS408に移行する。
ステップS408では、識別情報取得部70において、ステップS406で取得した認証結果に基づき、ユーザーが認証されたか否かを判定し、認証されたと判定した場合(Yes)は、その情報を駐車場所検索部74に入力して、ステップS410に移行する。一方、そうでないと判定した場合(No)は、その情報を駐車場所検索部74に入力して、ステップS452に移行する。
【0189】
ステップS410に移行した場合は、駐車場所検索部74において、検索要求取得部710を介して、外部の情報処理装置51から、ユーザーの歩行の意思を示す情報を取得して、ステップS412に移行する。
ここで、歩行の意思を示す情報は、例えば、ユーザーが歩行活動に参加していることを示す情報などが該当する。本実施形態では、ユーザーIDに対応する、歩行履歴情報や歩行情報が存在する場合に、ユーザーに歩行の意思があると判定する。なお、検索要求取得部710は、情報処理装置51に、歩行履歴情報や歩行情報が無い場合に、ユーザーに歩行の意思が無いと判定する。そして、歩行の意思があると判定した場合は、歩行の意思があることを示す情報を、駐車場所検索部74に入力する。一方、歩行の意思が無いと判定した場合は、歩行の意思が無いことを示す情報を、駐車場所検索部74に入力する。
【0190】
ステップS412では、駐車場所検索部74において、検索要求取得部710からの情報に基づき、ユーザーが歩行用駐車枠の提供対象者であるか否かを判定する。そして、歩行の意思があることを示す情報を取得し、ユーザーが提供対象者であると判定した場合(Yes)は、ステップS414に移行する。一方、歩行の意思が無いことを示す情報を取得し、ユーザーが提供対象者でないと判定した場合(No)は、ステップS448に移行する。
【0191】
ステップS414に移行した場合は、駐車場所検索部74において、気象情報取得部72を介して、外部の気象情報提供サーバ55から、目的地を含む駐車場周辺の気象情報を取得して、ステップS416に移行する。
ステップS416では、駐車場所検索部74において、目的地を含む駐車場周辺の天候が悪天候か否かを判定し、悪天候であると判定した場合(Yes)は、ステップS418に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS420に移行する。
ステップS418に移行した場合は、駐車場所検索部74において、悪天候フラグをONに設定して、ステップS422に移行する。
【0192】
一方、ステップS420に移行した場合は、駐車場所検索部74において、悪天候フラグをOFFに設定して、ステップS422に移行する。
ステップS422では、駐車場所検索部74において、外気温情報取得部73を介して、外気温情報を取得して、ステップS424に移行する。
ステップS424では、駐車場所検索部74において、外気温が快適温度範囲内か否かを判定し、快適温度範囲内であると判定した場合(Yes)は、ステップS426に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS428に移行する。
【0193】
ステップS426に移行した場合は、駐車場所検索部74において、快適温度フラグをONに設定して、ステップS430に移行する。
一方、ステップS428に移行した場合は、駐車場所検索部74において、快適温度フラグをOFFに設定して、ステップS430に移行する。
ステップS430では、駐車場所検索部74において、第5歩行条件が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合(Yes)は、ステップS432に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS448に移行する。
【0194】
ここで、第5歩行条件は、「悪天候フラグ=OFF」、及び「快適温度フラグ=ON」のときに成立する。
ステップS432に移行した場合は、駐車場所検索部74において、歩行履歴情報取得部711を介して、外部の情報処理装置50から、ユーザーIDに対応する歩行履歴情報を取得して、ステップS434に移行する。
ステップS434では、駐車場所検索部74において、歩行情報取得部712を介して、外部の情報処理装置50から、ユーザーIDに対応する歩行情報を取得して、ステップS436に移行する。
【0195】
ステップS436では、駐車場所検索部74において、ステップS432で取得した歩行履歴情報に基づき、履歴目標歩数が履歴歩行歩数よりも多いか否かを判定する。そして、多いと判定した場合(Yes)は、ステップS438に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS448に移行する。
ステップS438に移行した場合は、駐車場所検索部74において、履歴目標歩数から履歴歩行歩数を減算して、ステップS440に移行する。
ステップS440では、駐車場所検索部74において、ステップS434で取得した歩行情報に基づき、ステップS438で算出した、残り歩数以上を歩行できる空き駐車枠を検索して、ステップS442に移行する。
【0196】
具体的に、駐車場所検索部74は、歩行情報に含まれるユーザーの歩幅の情報と、駐車枠から目的地までの距離によって、距離に対する必要歩数を算出し、この歩数が、残り歩数以上となる駐車枠を検出する。なお、HDD82には、各駐車枠の位置情報(駐車枠の座標、駐車枠番号などを含む)と、駐車場における人の移動可能な経路の情報(距離も含む)と、目的地の位置情報(座標情報などを含む)とが記憶されている。従って、これらの位置情報及び経路情報から各駐車枠から目的地までの距離を算出する。
【0197】
ステップS442では、駐車場所検索部74において、ステップS440で索出した駐車枠のうち、目的地に最寄りの駐車枠を、歩行用駐車枠に選定する。そして、選定した歩行用駐車枠に関する情報を、駐車場所情報提供部75に入力して、ステップS444に移行する。ここで、歩行用駐車枠に関する情報は、歩行用駐車枠の位置情報、歩行用駐車枠から目的地までの距離情報、歩行用駐車枠から目的地までの必要歩数の情報などを含む。
【0198】
ステップS444では、駐車場所検索部74において、目的地に最寄りの駐車枠を検索する。そして、索出した駐車枠を、通常駐車枠に選定し、選定した通常駐車枠に関する情報を駐車場所情報提供部75に入力して、ステップS446に移行する。ここで、通常駐車枠に関する情報は、通常駐車枠の位置情報などを含む。
ステップS446では、駐車場所情報提供部75において、歩行用駐車枠に関する情報と、通常駐車枠に関する情報とに基づき、ユーザーに対して通常駐車枠及び歩行用駐車枠の情報を提供して、ステップS400に移行する。
【0199】
なお、情報の提供後は、ゲート装置93の電動遮断棒が上がり、車両が入口を通行できるようになる。
具体的に、駐車場所情報提供部75は、駐車場の地図画面上に、これらの位置を明示するアイコンを表示する。更に、駐車場所情報提供部75は、歩行用駐車枠から目的地までの所要時間を算出する。そして、所要時間と、歩行用駐車枠を選定した理由を示す文章とを含む説明用テキスト情報を生成する。駐車場所情報提供部75は、説明用テキスト情報を、歩行用駐車枠の近傍に表示する。その後、ステップS400に移行する。
【0200】
一方、ステップS412において、ユーザーが提供対象者では無いと判定され、ステップS448に移行した場合は、駐車場所検索部74において、目的地に最寄りの駐車枠を検索する。そして、索出した駐車枠を、通常駐車枠に選定し、選定した通常駐車枠に関する情報を駐車場所情報提供部75に入力して、ステップS446に移行する。
ステップS450では、駐車場所情報提供部75において、通常駐車枠に関する情報に基づき、ユーザーに対して通常駐車枠の情報を提供して、ステップS400に移行する。
【0201】
なお、情報の提供後は、ゲート装置93の電動遮断棒が上がり、車両が入口を通行できるようになる。
また、ステップS408において、ユーザーが認証されずステップS452に移行した場合は、識別情報取得部70において、駐車場所情報提供部75に、エラーを通知して、ステップS454に移行する。
ステップS454では、駐車場所情報提供部75において、ビデオIC86を介して、エラーメッセージをモニタ85に表示して、ステップS400に移行する。
【0202】
(動作)
次に、本実施形態の動作を説明する。
図13は、通常駐車枠及び歩行用駐車枠の情報の提供内容の一例を示す図である。
電源がONされると、駐車場ゲート装置200において専用のプログラムが実行される。これにより、初期化処理が実行され、プログラムで用いる各種変数やフラグ等が初期化される。
ここで、ユーザーは会社員であり、ユーザーの定常的に訪れる会社のオフィスを目的地とする。そして、オフィス専用の駐車場に対して、本実施形態に係る駐車場ゲート装置200を適用したこととして、以下動作を説明する。
【0203】
駐車場ゲート装置200は、まず、車両検知部76において、物体検知センサ89からの検知情報に基づき、駐車場の入口に近づく車両を検知する。そして、車両を検知すると(S400のYes)、次に、識別情報取得部70において、CCDカメラ90から、車両のナンバープレートの撮影画像を取得する。更に、識別情報取得部70は、取得した画像から、車両のナンバー(車両ID)を抽出する(S402)。
【0204】
一方、車両を運転するユーザーは、駐車場の入口において、カードリーダ92に社員証(ICカード)を読み取らせる。これにより、識別情報取得部70は、ユーザーIDを取得する(S404のYes)。
識別情報取得部70は、車両ID及びユーザーIDを取得すると、通信装置83を介して、外部の認証サーバ57に、車両ID及びユーザーIDを送信する。これにより、認証サーバにおいて認証処理が実行される。この認証結果は、通信装置83を介して、駐車場ゲート装置200に送信され、識別情報取得部70において取得される(S406)。ここでは、ユーザーは認証されたとする。
【0205】
識別情報取得部70は、認証結果に基づき、ユーザーが認証されたと判定すると、認証されたことを示す情報を、駐車場所検索部74に入力する(S408のYes)。
駐車場所検索部74は、ユーザーが認証されたと判定すると、検索要求取得部710にユーザーIDを含む指示情報を入力する。そして、検索要求取得部710を介して、ユーザーの歩行の意思を示す情報があるかを確認する(S410)。ここでは、ユーザーIDに対応する歩行履歴情報及び歩行情報が記憶されているとして、ユーザーの歩行の意思を示す情報があると確認されたとする。
【0206】
駐車場所検索部74は、歩行の意思を示す情報があることに応じて、ユーザーが歩行用駐車枠の提供対象者であると判定する(S412のYes)。
駐車場所検索部74は、次に、気象情報取得部72を介して、オフィス及びオフィス専用の駐車場を含む目的地周辺の気象情報を取得する(S414)。ここで、取得した気象情報から、目的地周辺の天候が、「晴れ、降水確率0%、風は穏やか」であるとする。
【0207】
これにより、駐車場所検索部74は、目的地周辺の天候は、悪天候では無いと判定し(S416のNo)、悪天候フラグをOFFに設定する(S420)。
駐車場所検索部74は、次に、外気温情報取得部73を介して、外気温の情報を取得する。ここで、本日の外気温が15℃であるとする。駐車場所検索部74は、外気温が、快適温度範囲(10℃〜20℃)内であると判定し(S424のYes)、快適温度フラグをONに設定する(S426)。
【0208】
以上のフラグ設定処理によって、「悪天候フラグ=OFF」及び「快適温度フラグ=ON」となる。
従って、駐車場所検索部74は、第5歩行条件が成立したと判定する(S430のYes)。なお、第5歩行条件が成立しなかった場合は、悪天候フラグがONであれば、天候が雨や雪であり、歩行に適していないと判断する。また、快適温度フラグがOFFであれば、外気温が暑すぎたり、寒すぎたりして歩行に適していないと判断する。いずれの場合も、第5歩行条件が成立しないため、歩行用駐車枠の検索及び情報提供は実施されない。
【0209】
駐車場所検索部74は、次に、歩行履歴情報取得部711を介して、情報処理装置51から、ユーザーIDに対応する歩行履歴情報を取得する(S432)。ここでは、履歴目標歩数として、前日の目標歩数「10,000歩」と、履歴歩行歩数として、前日の歩行歩数の情報「9,300歩」とを取得したとする。
更に、歩行情報取得部712を介して、情報処理装置51から、ユーザーIDに対応する歩行情報を取得する(S434)。ここでは、歩行情報として、ユーザーの歩幅「60センチ」を取得したとする。
【0210】
これによって、駐車場所検索部74は、前日の歩行歩数よりも、前日の目標歩数の方が多いと判定する(S436のYes)。駐車場所検索部74は、前日の目標歩数から前日の歩行歩数を減算する。これによって、残り歩数「700歩」が算出される(S438)。
次に、駐車場所検索部74は、HDD82に記憶された、駐車枠の位置情報と、駐車場内における人の移動経路の情報と、オフィスの位置情報と、歩幅「60センチ」の情報と、残り歩数「700歩」の情報とに基づき、空き駐車枠を検索する(S440)。
【0211】
なお、比較的自由に歩行できる駐車場であれば、人の移動経路を考慮せずにオフィスまでの直線距離で算出してもよい。あるいは、直線距離の途中に停車している車両があれば、それを考慮した距離で算出してもよい。
具体的に、駐車枠からオフィスまで、歩幅「60センチ」のユーザーが「700歩」以上を歩行できる空き駐車枠を検索する。換言すると、駐車枠からオフィスまで「420メートル」以上を歩行できる空き駐車枠を検索する。
【0212】
なお、歩行用駐車枠とオフィスとを往復することを考慮すると、片道「350歩」として、「210メートル」以上を歩行できる駐車枠を検索するようにしてもよい。但し、「700歩」位であれば、一度に歩いた方が歩行によるエネルギー消費等の健康上の効果が高いため、残り歩数や駐車場の規模等に応じて検索条件を変更することが望ましい。
この検索によって、例えば、図13に示す、駐車枠番号「1」の駐車枠が索出されたとする。この場合は、索出された空き駐車枠が1つであるため、駐車場所検索部74は、駐車枠番号「1」の駐車枠を歩行用駐車枠に選定する。そして、歩行用駐車枠に関する情報を駐車場所情報提供部75に入力する(S442)。ここで、駐車枠番号と駐車枠の位置とは対応付けられてHDD82に記憶されており、駐車枠番号から駐車枠の位置情報を得ることが可能である。
【0213】
従って、歩行用駐車枠に関する情報は、駐車枠番号「1」の情報、駐車枠番号「1」の駐車枠からオフィスまでの必要歩数の情報とする。例えば、駐車枠からオフィスまでの歩行経路の距離が「450メートル」である場合に、必要歩数は「750歩」となる。
次に、駐車場所検索部74は、HDD82に記憶された駐車枠の位置情報と、駐車場内における人の移動経路の情報と、目的地の位置情報とに基づき、オフィスに最寄りの空き駐車枠を検索する。
【0214】
この検索によって、例えば、図13に示す、駐車枠番号「62」の駐車枠が索出されたとする。駐車場所検索部74は、駐車枠番号「62」の駐車枠を通常駐車枠に選定する。そして、通常駐車枠に関する情報を駐車場所情報提供部75に入力する(S444)。
ここでは、通常駐車枠に関する情報は、駐車枠番号「62」の情報(駐車枠番号から位置を検出可能)であるとする。
【0215】
駐車場所情報提供部75は、駐車場所検索部74から、通常駐車枠及び歩行用駐車枠に関する情報を取得すると、通常駐車枠用のアイコンと、歩行用駐車枠用のアイコンの表示処理を行う。これにより、駐車場における、通常駐車枠の位置と、歩行用駐車枠の位置とを明示する。
例えば、図13に示すように、通常駐車枠の位置は、逆三角形のアイコンIC4で明示される。歩行用駐車枠は、菱形のアイコンIC5で明示される。これらのアイコンは種類毎に異なった色で表示する。
【0216】
更に、駐車場所情報提供部75は、駐車場所検索部74から入力された、必要歩数「750歩」の情報から、説明用テキスト情報を生成する。
そして、駐車場所情報提供部75は、生成した説明用テキスト情報を、歩行用駐車枠に近接する位置に表示する(S446)。
これにより、例えば、図13に示すように、「前日の不足分700歩を歩行できる駐車枠です。※最寄りの駐車枠ではありません。」といったテキスト情報400が表示される。
【0217】
なお、各駐車枠には、車両の駐車を検知するセンサが設置されている。駐車場ゲート装置200は、これらセンサからの検知信号を受信しており、この信号から各駐車枠に車両が駐車をしているか否かを判定することができる。本実施形態では、通常駐車枠及び歩行用駐車枠の2つの駐車枠をユーザーに対して提示するため、提示した2つの駐車枠を一時的に満状態として扱う。そして、どちらか一方に車両が駐車することで、これを検知し、他方を空き状態へと変更する。
【0218】
ここで、上記説明において、車両検知部76が、車両検出手段を構成する。識別情報取得部70が、識別情報取得手段を構成する。検索要求取得部710が、検索要求取得手段を構成する。歩行履歴情報取得部711が、歩行履歴情報取得手段を構成する。歩行情報取得部712が、歩行情報取得手段を構成する。外気温情報取得部73が、外気温情報取得手段を構成する。気象情報取得部72が、気象情報取得手段を構成する。駐車場所検索部74が、第1の駐車場所検索手段及び第2の駐車場所検索手段を構成する。駐車場所情報提供部75が、駐車場所情報提供手段を構成する。HDD82は、地図情報記憶部を構成する。通常駐車枠が、第1の駐車場所に対応する。歩行用駐車枠が、第2の駐車場所に対応する。通常駐車枠用のアイコンが、第1明示情報に対応する。歩行用駐車枠用のアイコンが、第2明示情報に対応する。説明用テキスト情報が、第2の駐車場所に関する説明情報に対応する。
【0219】
(本実施形態の効果)
本実施形態は、上記第1実施形態の効果に加えて、次のような効果を奏する。
(1)上記目的地がユーザーが定常的に訪れる施設である。上記駐車場所は、目的地に対して設置された専用の駐車場における各車両の駐車する駐車枠である。駐車場所検索部74が、駐車場所として、上記専用の駐車場における駐車枠を検索する。
これによって、定常的に訪れる施設に対して設置された専用の駐車場において、ユーザーはその時の都合に合わせて、自車両を駐車する駐車枠として、第1の駐車場所と第2の駐車場所とのいずれか一方を選択することが可能となる。そして、第2の駐車場所を選択した場合に、目的地と第2の駐車場所との往復を歩行の機会として享受することが可能となる。
【0220】
(2)上記目的地がユーザーが定常的に訪れる施設である。上記駐車場所は、目的地に対して設置された専用の駐車場における各車両の駐車する駐車枠である。車両検知部76が、専用の駐車場の入口を通過しようとする車両を検出する。識別情報取得部70が、車両の識別情報と対応付けられた、車両を運転するユーザーの識別情報を取得する。歩行履歴情報取得部711が、ユーザーの識別情報に対応付けて記憶された、ユーザーの目標歩数の履歴情報と、ユーザーの歩行歩数の履歴情報とを含む歩行履歴情報を取得する。駐車場所検索部74が、予め設定された履歴期間における目標歩数に対して同じ履歴期間における歩行歩数が不足していると判定すると、上記履歴期間における目標歩数から上記履歴期間における歩行歩数を減算した歩数を歩行可能な位置にある駐車枠を、歩行条件に合致した第2の駐車場所として検索する。
【0221】
これによって、定常的に訪れる施設に対して設置された専用の駐車場において、ユーザーはその時の都合に合わせて、自車両を駐車する駐車枠として、第1の駐車場所と第2の駐車場所とのいずれか一方を選択することが可能となる。そして、第2の駐車場所を選択した場合に、例えば、前日の目標歩数に対して不足している分の歩数を歩行可能な、目的地と第2の駐車場所との往復を歩行の機会として享受することが可能となる。
【0222】
(3)歩行情報取得部712が、ユーザーの歩行能力に関する情報を含む歩行情報を取得する。駐車場所検索部74が、予め設定された履歴期間における目標歩数に対して同じ履歴期間における歩行歩数が不足していると判定すると、上記履歴期間における目標歩数から上記履歴期間における歩行歩数を減算した歩数を、上記歩行能力を有するユーザーが歩行可能な位置にある駐車枠を、歩行条件に合致した第2の駐車場所として検索する。
【0223】
これによって、定常的に訪れる施設に対して設置された専用の駐車場において、ユーザーはその時の都合に合わせて、自車両を駐車する駐車枠として、第1の駐車場所と第2の駐車場所とのいずれか一方を選択することが可能となる。そして、第2の駐車場所を選択した場合に、例えば、前日の目標歩数に対して不足している分の歩数を歩行可能で、かつユーザーの歩行能力に応じた適切な、目的地と第2の駐車場所との往復を歩行の機会として享受することが可能となる。
【0224】
(変形例)
(1)上記第1実施形態において、ワイパーの作動状態に基づき天候を判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、車両がオートワイパー機能を備え、雨量を測定するセンサを搭載している車両であれば、雨量センサの測定情報に基づき悪天候か否かを判定する構成としてもよい。
【0225】
(2)上記第1実施形態において、自車両の予測移動時間をナビゲーション機能部44から取得して、用事の前後に、歩行を行う時間的余裕があるか否かを判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、ユーザーが用事を行う場所に何度も訪れている場合は、電子予定表に経験を活かした予測移動時間を予め記載しておく。この記載された、移動時間を用いて、用事の前後に、歩行を行う時間的余裕があるか否かを判定する構成とするなど、他の構成としてもよい。
【0226】
(3)上記第1実施形態において、駐車場の満車・空車の状態を考慮せずに、通常駐車場及び歩行用駐車場の情報を提供する構成としたが、この構成に限らない。例えば、駐車場の満車・空車の情報を得ることができれば、空車のある駐車場の情報を優先して提供する構成としてもよい。
【0227】
(4)上記第2実施形態において、歩行履歴情報を取得して、履歴目標歩数と履歴歩行歩数とに基づき、過去の歩行において、不足している歩数を歩行できる駐車枠を歩行用駐車枠として検索する構成を例に挙げたが、この構成に限らない。例えば、歩行情報として、上記第1実施形態の図8(b)に示す情報を取得して、本日の目標歩数と本日の歩行歩数の情報とから、本日の歩行歩数が目標歩数に達していない場合などに、最も遠い距離にある駐車枠を歩行用駐車枠として検索するなど、他の構成としてもよい。
【0228】
(5)上記第1実施形態では、通常駐車場及び歩行用駐車場の情報を、上記第2実施形態では、通常駐車枠及び歩行用駐車枠の情報をそれぞれユーザに対して提供する構成としたが、これらを組み合わせた構成としてもよい。このような構成であれば、例えば、ユーザーが車両で外回りをしているときは、上記第1実施形態のナビゲーション装置1によって、歩行用駐車場の情報を提供する。外回りからオフィスへと帰ってきたときは、例えば、外回りだけでは目標歩数に達していない場合などに、第2の実施形態の駐車場ゲート装置200によって、その不足分を歩行できる歩行用駐車枠の情報をユーザに対して提供するといったことが可能となる。
【0229】
(6)上記第1実施形態では、通常駐車場及び歩行用駐車場の情報をユーザーに提供する構成としたが、この構成に限らない。例えば、駐車場の駐車枠の情報を得られる駐車場に対して、歩行情報やスケジュール情報等に基づき、歩行用駐車場の情報に加えて、該歩行用駐車場における歩行用駐車枠の情報をもユーザーに提供する構成としてもよい。このような構成であれば、比較的広い駐車場などにおいて、駐車場のみならず駐車枠から目的地までの距離等を勘案して、より適切な歩行を行える歩行用駐車場及び歩行用駐車枠の情報をユーザーに提供することが可能となる。
【0230】
また、上記実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0231】
1 ナビゲーション装置
2 タッチパネルモニタ
3 スピーカ
4 外気温度計
5 ワイパーセンサ
6 GPSアンテナ
11,81 CPU
12,82 HDD
13,91 RAM
14 GPS
15,83 通信装置
16 入出力I/F
17,86 ビデオIC
18,87 アンプIC
19 RTC
20 タイマ
50,51 情報処理装置
55 気象情報提供サーバ
57 認証サーバ
31,70 識別情報取得部
32,710 検索要求取得部
33,71 ユーザー情報取得部
36,72 気象情報取得部
37 作動情報取得部
38,73 外気温情報取得部
39 走行履歴情報取得部
40 通常行動パターン検出部
41 行動パターン検出部
42 時刻・暦情報取得部
43 行動パターン判定部
44 ナビゲーション機能部
45,74 駐車場所検索部
46,75 駐車場所情報提供部
76 車両検知部
84 温度計
85 モニタ
89 物体検知センサ
90 CCDカメラ
92 カードリーダ
100 車両
110,810 駐車場所提供機能構成部
120 地図データベース
121 利用履歴情報
122 行動パターン情報
200 駐車場ゲート装置
330 スケジュール情報取得部
331,712 歩行情報取得部
332 趣向情報取得部
711 歩行履歴情報取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーに対して車両の駐車場所の情報を提供する駐車場所情報提供装置であって、
駐車場所の情報を含む地図情報を記憶している地図情報記憶部と、
予め設定された目的地の情報と、前記地図情報記憶部に記憶された前記地図情報とに基づき、前記目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する第1の駐車場所を検索する第1の駐車場所検索手段と、
前記目的地の情報と前記地図情報とに基づき、予め設定された歩行条件に合致し且つ前記第1の駐車場所よりも遠い位置に存在する第2の駐車場所を検索する第2の駐車場所検索手段と、
前記第1の駐車場所検索手段の検索によって索出した前記第1の駐車場所の情報を前記ユーザーに対して提供することに加えて、前記第2の駐車場所検索手段の検索によって索出した前記第2の駐車場所の情報を前記ユーザーに対して提供する駐車場所情報提供手段と、を備えることを特徴とする駐車場所情報提供装置。
【請求項2】
前記第2の駐車場所の検索に対する前記ユーザーの要求を示す情報を取得する検索要求取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検出手段は、前記検索要求取得手段で取得した前記要求を示す情報に基づき、前記ユーザーが前記第2の駐車場所の検索を要求していると判定すると、前記第2の駐車場所の検索を行い、
前記駐車場所情報提供手段は、前記第1の駐車場所の情報に加えて、前記第2の駐車場所検出手段の検索によって索出された前記第2の駐車場所の情報を提供することを特徴とする請求項1に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項3】
前記第2の駐車場所検索手段は、前記近距離条件に合致する第1の駐車場所のうち少なくとも最も遠い位置に存在する第1の駐車場所から前記目的地までの歩行経路の距離が予め設定された有効歩行距離未満であると判定した場合に、前記目的地までの歩行経路の距離が前記有効歩行距離以上である駐車場所を、前記歩行条件に合致した前記第2の駐車場所として検索し、
前記駐車場所情報提供手段は、前記近距離条件に合致する第1の駐車場所のうち少なくとも最も遠い位置に存在する第1の駐車場所から前記目的地までの歩行経路の距離が前記有効歩行距離以上である場合に、前記有効歩行距離以上の第1の駐車場所の情報を、前記第2の駐車場所の情報として提供することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項4】
前記ユーザーの歩行能力に関する情報を含む歩行情報を取得する歩行情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記歩行情報取得手段で取得した前記歩行能力に関する情報に基づき、前記目的地から、前記歩行能力を有するユーザーが予め設定された有効歩行歩数以上を歩行可能な距離に存在する駐車場所を、前記歩行条件に合致する前記第2の駐車場所として検索することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項5】
前記ユーザーの歩行能力に関する情報と、前記ユーザーの予め設定した期間における目標歩数の情報と、前記ユーザーの前記予め設定した期間における現在の歩行歩数の情報とを含む歩行情報を取得する歩行情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記歩行情報取得手段で取得した前記歩行能力に関する情報と、前記目標歩数の情報と、前記現在の歩行歩数の情報とに基づき、前記目的地から、前記歩行能力を有するユーザーが、前記目標歩数から前記歩行歩数を減算した残りの歩数に応じた歩数を歩行可能な距離に存在する駐車場所の情報を、前記歩行条件に合致する前記第2の駐車場所の情報として検索することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項6】
前記第2の駐車場所検索手段は、前記目標歩数から前記歩行した歩数を減算した残りの歩数が、予め設定された上限歩数以下のときは、前記残りの歩数を歩行可能な距離に存在する駐車場所を、前記歩行条件に合致する前記第2の駐車場所として検索することを特徴とする請求項5に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項7】
前記駐車場所情報提供手段は、前記歩行した歩数が前記目標歩数に達していると判定した場合に、前記第2の駐車場所の情報を、参考として提供することを明示した上で前記ユーザーに対して提供することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項8】
前記第2の駐車場所の情報は、前記第2の駐車場所の位置情報と、前記第2の駐車場所から前記目的地までの歩行経路の距離の情報と、該距離と前記歩行情報とに基づき算出された該距離をユーザーが歩行した場合の必要歩数及び所要時間の情報とを含むことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項9】
前記ユーザーの識別情報を取得する識別情報取得手段を備え、
前記歩行情報取得手段は、前記識別情報に対応付けて外部装置に記憶された前記歩行情報を、前記外部装置から取得することを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項10】
外気温の情報を取得する外気温情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記外気温情報取得手段で取得した外気温の情報に基づき、外気温が予め設定した快適歩行温度範囲外であると判定すると、前記第2の駐車場所の検索を実施しないことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項11】
車両の備えるワイパーの作動状態を示す情報を取得する作動情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記作動情報取得手段で取得した前記ワイパーの作動状態を示す情報に基づき、前記ワイパーが予め設定した作動時間以上作動していると判定すると、前記第2の駐車場所の検索を実施しないことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項12】
前記ユーザーが用事を行う場所及び用事を行う時間の情報が設定可能なスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段を備え、
前記第1の駐車場所検索手段及び前記第2の駐車場所検索手段は、前記スケジュール情報取得手段で取得したスケジュール情報に含まれる前記用事を行う場所を前記目的地として、検索処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項13】
前記第2の駐車場所検索手段は、前記スケジュール情報に基づき、未実施の用事が複数あると判定したときに、用事の開始までの時間と、先の用事の終了予定時間と次の用事の開始予定時間との間の時間とが予め設定した有効歩行時間以上空いている用事の場所に対して、優先して前記第2の駐車場所の検索を行い、
前記駐車場所情報提供手段は、前記有効歩行時間以上空いている用事の場所に対する検索によって索出された前記第2の駐車場所の情報を優先して提供することを特徴とする請求項12に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項14】
前記スケジュール情報は、前記ユーザーの希望する歩行時間帯の情報を設定可能となっており、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記歩行時間帯の情報が設定されていると判定すると、前記歩行時間帯に含まれる用事の場所に対して、優先して前記第2の駐車場所の検索を行い、
前記駐車場所情報提供手段は、前記歩行時間帯に含まれる用事の場所に対する検索によって索出された前記第2の駐車場所の情報を優先して提供することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項15】
前記駐車場所情報提供手段は、前記スケジュール情報に基づき、前記第2の駐車場所検索手段で索出された前記第2の駐車場所から目的地までの歩行経路の歩行時間帯が、予め設定された、前記ユーザーが前記第2の駐車場所からの歩行を受容しやすい歩行時間帯であると判定すると、前記第2の駐車場所の情報として、前記受容しやすい歩行時間帯の内容を示す情報を提供することを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項16】
前記ユーザーの歩行経路に関する趣向情報を取得する趣向情報取得手段を備え、
前記駐車場所情報提供手段は、前記趣向情報に基づき、前記第2の駐車場所から前記目的地までの歩行経路が前記ユーザーの趣向にあった経路であると判定すると、前記第2の駐車場所の情報として、前記趣向にあった経路の内容を示す情報を提供することを特徴とする請求項12乃至請求項15のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項17】
車両の走行履歴の情報を取得する走行履歴情報取得手段と、
現在時刻の情報を取得する時刻情報取得手段と、
暦情報を取得する暦情報取得手段と、を備え、
前記走行履歴の情報に基づき、前記ユーザーの通常時の行動パターンを検出する通常行動パターン検出手段と、
前記スケジュール情報と、前記現在時刻の情報とに基づき、前記ユーザーの本日の行動パターンを検出する行動パターン検出手段と、
前記通常時の行動パターンと前記本日の行動パターンとに基づき、前記本日の行動パターンによるユーザーへの負荷が前記通常時の行動パターンにおけるユーザーへの負荷と比較して予め設定した過負荷条件に合致しているか否かを判定する行動パターン判定手段とを備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記行動パターン判定手段の判定結果に基づき前記過負荷条件に合致していると判定すると、前記第2の駐車場所の検索を実施しないことを特徴とする請求項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項18】
車両の走行履歴の情報を取得する走行履歴情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記スケジュール情報と、前記走行履歴の情報とに基づき、未実施の用事に対応する場所のなかに前記ユーザーが初めて訪れる場所があると判定すると、前記初めて訪れる場所に対しては、前記第2の駐車場所の検索を実施しないことを特徴とする請求項12乃至請求項17のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項19】
前記ユーザーの識別情報を取得する識別情報取得手段を備え、
前記スケジュール情報取得手段は、前記識別情報に対応付けて外部装置に記憶された前記スケジュール情報を、前記外部装置から取得することを特徴とする請求項12乃至請求項18のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項20】
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記第1の駐車場所検索手段及び前記第2の駐車場所検索手段は、前記位置情報取得手段で取得した前記車両の現在位置を前記目的地として、前記駐車場所の検索を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項21】
前記目的地は前記ユーザーが定常的に訪れる施設であり、
前記駐車場所は、前記目的地に対して設置された専用の駐車場における各車両の駐車する駐車枠であり、
前記第1の駐車場所検索手段及び前記第2の駐車場所検索手段は、前記駐車場所として、前記専用の駐車場における前記駐車枠を検索することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項22】
前記目的地は前記ユーザーが定常的に訪れる施設であり、
前記駐車場所は、前記目的地に対して設置された専用の駐車場における各車両の駐車する駐車枠であり、
前記専用の駐車場の入口を通過しようとする車両を検出する車両検出手段と、
前記車両の識別情報と対応付けられた、前記車両を運転するユーザーの識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記ユーザーの識別情報に対応付けて記憶された、前記ユーザーの目標歩数の履歴情報と、前記ユーザーの歩行歩数の履歴情報とを含む歩行履歴情報を取得する歩行履歴情報取得手段とを備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、予め設定された履歴期間における前記目標歩数に対して前記履歴期間における前記歩行歩数が不足していると判定すると、前記履歴期間における目標歩数から前記履歴期間における歩行歩数を減算した歩数を歩行可能な位置にある駐車枠を、前記歩行条件に合致した前記第2の駐車場所として検索することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項23】
前記ユーザーの歩行能力に関する情報を含む歩行情報を取得する歩行情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、予め設定された履歴期間における前記目標歩数に対して前記履歴期間における前記歩行歩数が不足していると判定すると、前記履歴期間における目標歩数から前記履歴期間における歩行歩数を減算した歩数を、前記歩行能力を有するユーザーが歩行可能な位置にある駐車枠を、前記歩行条件に合致した前記第2の駐車場所として検索することを特徴とする請求項22に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項24】
前記駐車場所情報提供手段は、前記第1の駐車場所の地図上での位置を明示する第1明示情報と、前記第2の駐車場所の地図上での位置を明示する第2明示情報と、前記第2の駐車場所に関する説明情報とを、前記目的地、前記第1の駐車場所及び前記第2の駐車場所を含む地図画面上に表示することで、前記第1の駐車場所の情報と前記第2の駐車場所の情報とを提供することを特徴とする請求項1乃至請求項23のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項25】
前記目的地を含む地域の気象情報を取得する気象情報取得手段を備え、
前記第2の駐車場所検索手段は、前記気象情報取得手段で取得した気象情報に基づき、前記目的地を含む地域の天候が、予め設定された悪天候条件に合致していると判定すると、前記第2の駐車場所の検索を実施しないことを特徴とする請求項1乃至請求項24のいずれか1項に記載の駐車場所情報提供装置。
【請求項26】
ユーザーに対して車両の駐車場所の情報を提供する駐車場所情報提供方法であって、
予め設定された目的地の情報と、駐車場所の情報を含む地図情報とに基づき、前記目的地に対して予め設定された近距離条件に合致する第1の駐車場所の情報を前記ユーザーに対して提供することに加えて、予め設定された歩行条件に合致する前記第1の駐車場所よりも遠い位置に存在する第2の駐車場所の情報を前記ユーザーに対して提供することを特徴とする駐車場所情報提供方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−19740(P2013−19740A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−152617(P2011−152617)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】