説明

駐車場紹介システム、駐車場紹介用サーバ、駐車場紹介方法、及び、駐車場紹介用プログラム

【課題】 月極駐車場等の空き駐車場を有効に利用すると共に駐車場から目的地までを確実にガイドする駐車場紹介システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、駐車場貸出者の駐車場を駐車場紹介用サーバ(情報センタ2)が駐車場借入者に紹介する駐車場紹介システムである。本発明の駐車場紹介システムは、駐車場貸出者が所有する駐車場の場所、使用可能期間及び駐車場料金を含む貸出条件を駐車場紹介用サーバに送信する貸出条件送信手段と、駐車場借入者による駐車場の使用期間を指定した予約信号を駐車場紹介用サーバに送信する予約送信手段と、駐車場紹介用サーバに設けられ、駐車場借入者が借入した上記駐車場から所定の目的地までの案内情報を上記駐車場借入者に提供する案内情報提供手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場紹介システムに係わり、特に、空き駐車場を有効に利用した駐車場紹介システム、駐車場紹介用サーバ、駐車場紹介方法、及び、駐車場紹介用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、旅行等のときは、目的地周辺に到着してから、その付近の誰でも利用可能な公益の駐車場を探し、適当な駐車場に車両を駐車させることがごく普通に行なわれている。また、最近では、車両は、ナビゲーション装置を備え、このナビゲーション装置により、目的地までの経路誘導が行なわれ、目的地に容易に到達できるようになっている。
【0003】さらに、ナビゲーション装置を使用して、ユーザの希望する条件に合致した目的地周辺の駐車場を検索するようにしたものが、特開平11−257979号公報に開示されている。この特許公報に記載されたものは、地図情報記憶手段に予め記憶されている駐車場の料金等の情報を使って、目的地周辺の駐車場でユーザの希望する条件に最も合致した駐車場を検索し、この検索により求めた駐車場を目的地として経路探索を行なうことにより、ユーザ自身が駐車場を探すことなく、容易に、目的地周辺の駐車場にたどり着けるようにしたものである。このようにして、ユーザが目的地周辺に到着してから駐車場を探す労力を極力低減させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、ユーザの目的地周辺には、誰でも利用可能な公益の駐車場以外に、月極駐車場、法人の社員用駐車場、及び、個人が所有する駐車場が存在する。しかしながら、月極駐車場は、その一部に空きがある場合があり、法人の社員用駐車場は、週末(土曜日及び日曜日)や祝日は殆ど使用されておらず、さらに、個人の駐車場でも、特定の曜日又は時間帯によって空きがある場合が多い。従って、これらの駐車場を第3者(ユーザ)が使用可能になれば、即ち、これらの空いている月極駐車場等が有効に利用できれば、これらの月極駐車場等の所有者は、駐車場の利用率を向上させて本来は得ることができない駐車場料金を得ることができ、また、ユーザは、公益の駐車場が満車の場合でも、それ以外の空き駐車場を利用でき、さらに、場合によっては、公益駐車場よりも安い駐車料金で駐車でき、非常に好ましいものとなる。さらに、公益駐車場であっても、空き駐車場を事前に予約等ができれば、利用者にとって、更に好ましいものとなる。
【0005】しかしながら、このような、月極駐車場、法人の社員用駐車場、及び、個人の駐車場等の利用率を向上させようとした発想は、上述した特許公報を含め、従来技術には、全く言及されておらず、また、示唆もなされていない。これは、本件の発明者らが最初に着想した新規な課題である。さらに、これらの月極駐車場、法人の社員用駐車場、及び、個人の駐車場等は、一般に、公益駐車場とは異なり、目的地から多少離れていたり、周囲の道路が複雑で分かり難い場合があるので、ユーザをその駐車場から目的地まで確実に案内する必要がある。
【0006】このように、本発明は、全く新規な課題を達成するためになされたものであり、月極駐車場、法人の社員用駐車場、個人の駐車場等の空き駐車場を有効に利用すると共にユーザ(駐車場借入者)をその駐車場から目的地まで確実に案内することができるようにした駐車場紹介システム、駐車場紹介用サーバ、駐車場紹介方法、及び、駐車場紹介用プログラムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の第1の発明は、駐車場貸出者の駐車場を駐車場紹介用サーバが駐車場借入者に紹介する駐車場紹介システムであって、駐車場貸出者が所有する駐車場の場所、使用可能期間及び駐車場料金を含む貸出条件を駐車場紹介用サーバに送信する貸出条件送信手段と、駐車場借入者による駐車場の使用期間を指定した予約信号を駐車場紹介用サーバに送信する予約送信手段と、駐車場紹介用サーバに設けられ、駐車場借入者が借入した駐車場から所定の目的地までの案内情報を駐車場借入者に提供する案内情報提供手段と、を有することを特徴としている。
【0008】本発明の第2の発明は、駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介する駐車場紹介用サーバであって、駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信する貸出条件受信手段と、駐車場借入者から駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信する予約受信手段と、駐車場借入者が借入した駐車場から所定の目的地までの案内情報を駐車場借入者に提供する案内情報提供手段と、を有することを特徴としている。
【0009】本発明は、好ましくは、更に、駐車場借入者による駐車場の借入の予約が設定されたとき、この予約された駐車場の位置座標情報を駐車場借入者に送信する駐車場位置座標情報送信手段と、を有する。本発明において、好ましくは、案内情報提供手段による案内情報は、駐車場から目的地までの地図情報を含む。
【0010】本発明において、好ましくは、案内情報提供手段は、駐車場から目的地までの公共交通機関に関する情報を含む。本発明において、好ましくは、案内情報提供手段による公共交通機関に関する情報は、公共交通機関の料金及び所要時間を含む。
【0011】本発明において、好ましくは、案内情報提供手段は、駐車場借入者の携帯案内装置に案内情報を提供する。本発明において、好ましくは、案内情報提供手段は、駐車場借入者の情報を印刷可能な装置に案内情報を提供する。
【0012】本発明の第3の発明は、駐車場紹介用サーバが駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介する駐車場紹介方法であって、駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信する貸出条件受信工程と、駐車場借入者から駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信する予約受信工程と、駐車場借入者が借入した駐車場から所定の目的地までの案内情報を駐車場借入者に提供する案内情報提供工程と、を有することを特徴としている。
【0013】本発明の第4の発明は、駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介するサーバのコンピュータのための駐車場紹介用プログラムであって、駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信させ、駐車場借入者から駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信させ、駐車場借入者が借入した駐車場から所定の目的地までの案内情報を駐車場借入者に提供させるように、サーバのコンピュータを制御するための駐車場紹介用プログラムである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1は、本発明に係わる駐車場紹介システムの実施形態を示す基本構成図である。図1に示すように、駐車場紹介システム1は、駐車場紹介を行う駐車場紹介用サーバである情報センタ2を有し、この情報センタ2には、インターネット等のネットワーク4を介して、駐車場貸出者6及び駐車場借入者8が接続されている。ここで、詳細は、後述するが、駐車場貸出者6には、誰でも利用できる公益駐車場10、月極駐車場12、法人の社員用駐車場、個人の駐車場16等が含まれる。なお、本実施形態では、公益駐車場10は、一般的には予約できないため、駐車場貸出者6に含まれないものであるが、予約可能な駐車場を含む場合には、駐車場貸出者6に含まれるものとする。
【0015】また、駐車場借入者8には、個人(ユーザ)の所有する車両に搭載された移動体ナビゲーション装置(携帯電話を含む)18及び自宅のパソコン(ホームPC)20、並びに、旅行会社(その他、レンターカー業者、カーディーラ等を含む)22等が含まれる。ここで、ホームPC20として、携帯電話、PDA(携帯情報端末)等、そのユーザが電子メールを受信することができるものが含まれる。さらに、ネットワーク4には、交通規制情や交通渋滞情報等の交通情報を提供する交通情報センタ24が接続されており、これにより、情報センタ2や駐車場借入者8は、ネットワーク4介して交通情報が容易に入手できるようになっている。さらに、ネットワーク4には、後述するタクシー会社のサーバ(コンピュータ)26が接続されている。
【0016】情報センタ2は、ホストコンピュータ(図示せず)と、種々のデータを格納するデータベース(図示せず)とから構成されている。この情報センタ2のデータベースは、駐車場貸出者が提供する駐車場貸出条件や駐車場借入者が希望する駐車場借入条件及び駐車場予約等のデータを格納するが、それ以外にも、後述する「情報センタ契約」(図3参照)に規定された種々の情報をユーザ(会員)に提供するために、地図情報、広告情報、音楽情報、VIDEO情報、車両異常チェック用プログラム、定期点検/消耗部品通知用プログラム等も併せて格納するようになっている。
【0017】移動体ナビゲーション装置18は、入力されたデータやドライバの操作に基づき、車両を目的地まで経路案内(径路誘導)を行う制御手段であるCPU30と、情報センタ2からネットワーク4を経由して後述する駐車場紹介に関する情報を受信する受信装置32を備えている。この受信装置32は、具体的には、携帯電話である。移動体ナビゲーション装置18は、更に、情報センタ2から受信した情報を記憶する記憶装置(具体的には、HDD)34と、情報センタ2から受信した情報等を表示するディスプレイ22と、地図情報を格納したDVD−ROM38と、ドライバが目的地の設定や情報センタ2に駐車場予約等を行なうための操作スイッチ40と、情報センタ2から情報が受信できないときその旨を警告する警報装置42を備えている。
【0018】更に、移動体ナビゲーション装置18は、車両の現在位置を検出する位置検出手段を構成するGPS受信機44、車速センサ46及びジャイロセンサ48を備えている。ここで、GPS受信機44は衛星から電波を受信して現在位置を検出し、車速センサ46は移動距離を求めるために車両の速度を検出し、ジャイロセンサ48は車両の移動方向を検出し、これらの各センサ44,46,48の検出値により、車両の現在位置を正確に検出するようになっている。
【0019】駐車場借入者8は、情報センタ2から、駐車場紹介情報を含む種々の情報を受信できるようにするために、事前に、有料の「情報センタ契約」を行う必要がある。この「情報センタ契約」は、原則的には、ディーラで車両の購入の際に、書面でなされるものである。しかし、これに限らず、車両購入の際に、移動体ナビゲーション装置18自体により、ネットワーク4経由で、情報センタ2と、契約するようにしてもよく、車両購入後、自宅のパソコン20により、ネットワーク4経由で契約するようにしてもよい。
【0020】図3は、この「情報センタ契約」の一例を示したものであり、以下、この図3により、この契約内容を具体的に説明する。この「情報センタ契約」は、大別すると、(1)ナビゲーション契約(NAVI契約)と、(2)音楽配信契約乃至(7)の拡張駐車場紹介・案内契約とから成っている。先ず、ナビゲーション契約(NAVI契約)を説明する。このナビゲーション契約は、基本契約である移動体ナビゲーション装置への「地図情報」の配信と、オプションである「広告情報」の配信とを含む。基本契約には、初期装置購入費用15000円と、後述するオプションの選択内容により金額が変動する月額5000円が含まれる。
【0021】次に、オプション契約をする場合には、以下に述べる種々の情報が選択でき、月額5000円の金額が変動するようになっている。即ち、「広告情報配信許可」を契約し、「飲食店広告配信契約」、「カーディーラ広告配信契約」、「百貨店広告配信契約」、「スポーツ店広告配信契約」、「家電&PCショップ広告配信契約」、「レジャー施設配信契約」及び「宿泊施設配信契約」のうちの幾つかを選択して契約すると、例えば、「飲食店広告配信契約」を契約すると、基本契約の月額5000円が500円減額される。他の項目を契約すると、同様に、図3に示す金額だけ減額される。
【0022】次に、これらのオプション契約を行った場合、フルタイムで配信する場合には、オプションによる減額を加味した基本契約の月額はそのままであるが、「土曜日/日曜日/祝日」のみに配信する旨の契約した場合には、その基本契約の月額が35パーセント増額される。また、時間帯指定(10時〜17時)した場合にも、同様に、10パーセント増額される。また、広告情報配信方法に関し、「アイコン&メッセージ表示」を行なう場合には、オプションによる減額を加味した基本契約の月額はそのままであり、「接近時スーパインポーズ表示」を行なう場合には、基本契約の月額が5パーセント減額され、「ナビゲーション装置起動時広告表示」を行なう場合には、同様に、5パーセント減額され、、「表示&音声表示」を行なう場合には、基本契約の月額が10パーセント減額される。
【0023】さらに、広告情報配信契約を行なう場合、「1週間当たり10時間以上ナビゲーション装置を使用する」と契約した場合には、上述の月額5000円が半額の2500円に大幅減額される。これにより、契約者(ドライバ)は、広告情報を積極的に見ることになる。しかしながら、1週間当たり10時間以上ナビゲーション装置を使用しない場合には、ペナルティ(100円/1時間)として、この減額された月額(2500円)に対し、10時間に足らない時間分に相当する金額が増額して課される。このようにして、ナビゲーション契約を行うことにより、移動体ナビゲーション装置18のコスト(上述の15000円)を相当低額に押さえることができ、さらに、情報センタ2は、毎月契約件数に相当する契約料金が入ってくるため、情報センタの運営資金を確保することができる。
【0024】また、広告情報の配信に関しては、各契約者(ユーザ)が、自己の好み及び必要性に応じて、配信される広告の種類を選択できるので、不要な広告のディスプレイ表示が行なわれることがない。さらに、必要な広告のみが配信されるため、ドライバはこの広告情報を有効に活用することができ且つナビゲーション契約の月額を減額することもできる。これに関し、情報センター2は、各契約者がオプションを選択した場合、各契約者(ユーザ)との契約料金は減額されることになるが、それに対応して、広告依頼者(会社)から広告料を徴収することができるため、トータルとしては、増額となり、この点からも、運転資金の確保が効果的に達成できる。
【0025】また、配信受け時間によっては、月額が増額されるが、契約者(ユーザ)にとっては、多少の増額となっても自己のライフスタイルに合致した移動体ナビゲーション装置18の利用が可能となり、一方、情報センタ2にとっては、フルタイムで配信する場合には、広告依頼者からの広告料がその分増額され、限られた曜日や時間帯のみ配信する場合には、広告料は減額となるが、各契約者の月額収入は増額されるので、トータルとして、好ましい金額の収入を確保することができる。
【0026】さらに、広告情報配信契約を行う際、「1週間当たり所定時間(10時間)以上ナビゲーション装置を使用する」場合には、月額を大幅に減額したので、広告情報をドライバは積極的に見ることになる。さらに、1週間当たり所定時間(10時間)以上ナビゲーション装置を使用しない場合には、各契約者に対してペナルティが課されるため、それにより、契約者の支払う月額が増大すると共に、広告依頼者に対しては、1週間当たり所定時間(10時間)以上の使用を前提とした比較的高額の広告料を要求することができる。
【0027】次に、(1)ナビゲーション契約(NAVI契約)以外の、契約内容を説明する。「音楽配信契約」、「VIDEO配信契約」、「インターネット&メール契約」、「車両異常CHECK契約」、「定期点検/消耗部品通知契約」及び、「拡張駐車場紹介・案内契約」があり、各人の好み及び必要性に応じて、適宜、契約できるようになっている。 この場合には、上述のナビゲーション契約の月額5000円(オプション契約により変動あり)以外に、個別の月額の契約料金が課される。これらの契約内容の各コンテンツは、上述した情報センタ2のデータベースに格納されている。各契約者(ドライバ)は、契約料金の支払いを伴うが自己の好み及び必要性に応じて、種々のコンテンツを楽しむことができる。また、情報センタ2は、さらに、これらの契約料金が収入となり、より有効に運営資金を確保することができる。
【0028】次に、図4乃至図11により、「拡張駐車場紹介・案内契約」の内容を詳細に説明する。この「拡張駐車場紹介・案内契約」は、誰でも利用できる「公益駐車場」だけでなく、法人や個人が所有する「月極駐車場」、法人の「社員駐車場」及び「個人の駐車場」の空き駐車場を対象として、ユーザ(会員)に、使用時間だけの料金で案内するとした契約である。なお、この「拡張駐車場紹介・案内契約」を選択する場合には、移動体ナビゲーション装置18等を介して、その駐車場の位置を教示し且つその駐車場までの経路を案内する必要があるため、ナビゲーション契約が必須となっている。なお、上述したように、本実施形態の駐車場紹介は、基本的には、「月極駐車場」、法人の「社員駐車場」及び「個人の駐車場」の空き駐車場を対象としたものであるが、これに限らず、「公益駐車場」でも、予約が可能な駐車場を持つ場合には、対象と成り得るようになっている。
【0029】先ず、図4により、駐車場貸出者6(駐車場10,12,14,16が含まれる)が作成する「駐車場貸出メニュー」の内容を説明する。情報センタ2は、この「駐車場貸出メニュー」を駐車場貸出者6に送信する。最初に、駐車場貸出者6は、情報センタ2との間で駐車場契約を締結する必要があるが、この契約の際に、この「駐車場貸出メニュー」を使用する。また、契約後、駐車場貸出者6は、自己の所有する駐車場に空きが出た場合も、その空いた駐車場に関する情報をこの「駐車場貸出メニュー」に記入(入力)するようになっている。この場合、専用のパスワードと駐車場の空き時間(期間)のみ記入するようにしてもよい。このようにして記入された「駐車場貸出メニュー」は、情報センタ2に送信され、この貸出条件に基づいた後述する駐車場紹介情報(図6参照)が、情報センタ2の会員(ユーザ)に連絡さる。
【0030】駐車場貸出者6は、この「駐車場貸出メニュー」において、先ず、駐車場の貸出条件を設定する。この貸出条件には、駐車場の住所、貸出可能な駐車場の数、貸出可能期間、貸出可能期間(時間)、希望価格(駐車場料金)、車両条件が含まれる。ここで、駐車場の住所は、地図(MAP)により設定するようにしてもよい。また、希望価格(駐車場料金)には、1時間当たりの値段、1日当たりの値段、1ケ月当たりの値段、複数台契約した場合の割引率(%)、予約時間を超過する場合の追加料金条件、他の条件が含まれる。また、この希望価格(駐車場料金)は、車両の大きさ等に合わせて詳細に価格を設定することができるようになっている。さらに、車両条件は、駐車可能な車両の種類(例えば、バス、トラック、3ナンバー車両、5ナンバー車両、軽自動車、2輪車等)を選択し、さらに、特記事項も記載できるようになっている。
【0031】「駐車場貸出メニュー」では、さらに、必要事項及び使用料金の支払方法を設定するようになっている。先ず、必要事項として契約条件があり、この契約条件には、「個人等無条件に契約を受ける」、「旅行代理店経由のものだけと契約する」、「特定者及び特定企業だけと契約する」、「契約者をその都度確認した上で契約する」及び「その他」の項目がある。駐車場貸出者は、これらの項目から自己の希望する項目を選択するようになっている。また、必要条件には、「貸出者」の項目が含まれ、貸出者氏名、駐車場の登記簿者の氏名、電話番号、メールアドレスが含まれ、駐車場貸出者は、これらの項目を記入(入力)するようになっている。情報センタ2は、これらの駐車場貸出者の情報に基づき、駐車場貸出者を確認できるようになっている。
【0032】さらに、駐車場貸出者6は、情報センタから使用料金の支払を受けるために駐車場料金振込先の口座を特定する必要がある。また、駐車場貸出者は、契約者(駐車場借入者)の確定時の連絡が必要か否かを記入(入力)するようになっている。その他、駐車場貸出者6は、情報センタ2を介して駐車場利用者(駐車場借入者)に知らせたい情報を記載できるようになっている。
【0033】次に、図5により、駐車場借入者8が作成する「駐車場借入メニュー」の内容を説明する。駐車場借入者8には、上述したように、個人(移動体ナビゲーション装置18及び自宅パソコン20の所有者)及び旅行会社(その他、レンターカー業者、カーディーラ等を含む)22等が含まれる。この「駐車場借入メニュー」は、情報センタ2から駐車場借入者8に送信されるメニューである。駐車場借入者8は、希望する駐車場の借入条件等に関する種々の情報をこの「駐車場借入メニュー」の各項目に記入(入力)する。なお、駐車場借入者8は、この「駐車場借入メニュー」の所定項目を、移動体ナビゲーション装置18又はホームPC20等を用いて入力するようになっている。記入された「駐車場借入メニュー」は、情報センタ2に送信される。この後、情報センタ2から、この希望する条件に合致した空き駐車場紹介情報が駐車場借入者に送信されるようになっている。
【0034】駐車場借入者8は、この「駐車場借入メニュー」において、先ず、駐車場の借入条件を設定する。この借入条件には、駐車場の希望位置の設定方法、目的地までの交通手段、期間、台数、希望価格、優先順位、車両条件、その他の条件が含まれる。ここで、駐車場の希望位置の設定方法としては、地図からの設定、住所からの設定、観光目的地周辺から設定、駅/ホテルの周辺等が表示されており、これらの何れかの項目に記入(入力)するようになっている。また、駐車場の希望位置を地図から設定する場合には、移動体ナビゲーション装置18又は自宅用パソコン20に表示される地図(MAP)上に設定するようになっている。
【0035】また、目的地までの交通手段としては、徒歩、タクシー、バス・電車による移動が選択できるようになっている。希望価格(駐車場料金)には、1時間当たりの値段、1日当たりの値段、1ケ月当たりの値段、他の条件、及び、価格上限マージン(%)が含まれる。また、優先順位として、価格優先であるのか、場所優先であるのかを選択する必要がある。さらに、車両条件として、駐車する車両の種類(例えば、バス、トラック、3ナンバー車両、5ナンバー車両、軽自動車、2輪車等)を指定しなければならない。さらに、その他の条件として、段差不可、屋内希望、特記事項を記入(入力)する必要がある。なお、車種名、車両登録番号、情報センタ会員番号も記載するようになっている。
【0036】「駐車場借入メニュー」では、さらに、必要事項及び使用料金の支払方法を設定するようになっている。先ず、必要事項として、借入者の氏名、法人の場合は法人名、電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号、任意保険加入の有無が含まれ、駐車場借入者は、これらの項目を記入(入力)するようになっている。情報センタ2は、記入されたクレジットカード番号から、駐車場料金を引き去ることができるようになっている。このようにして、情報センタ2の会員である駐車場借入者8は、希望する駐車場に関する情報を情報センタ2に送信し、情報センタ2は、この駐車場借入者8に必要な駐車場紹介情報を送信するようになっている。
【0037】次に、図6により、情報センタ2が作成する「駐車場紹介メニュー」の内容を説明する。この「駐車場紹介メニュー」は、情報センタ2が、「駐車場借入メニュー」を送信した駐車場借入者8に対して送信するメニューである。この「駐車場紹介メニュー」を受信した駐車場借入者8は、メニューに表示された空き駐車場の中から自分の希望する駐車場を選択し、その駐車場を予約するようになっている。
【0038】図6に示すように、「駐車場紹介メニュー」には、各目的地毎に、即ち、第1目的地、第2目的地、第3目的地毎に、複数の利用可能な空き駐車場が紹介されている。例えば、第1目的地周辺の駐車場に関し、駐車場借入者8が希望する期間(時間)、利用可能な駐車場(具体的には、1.△△月極駐車場、2.○○さん宅(個人の駐車場)、3.□□商事社員駐車場)、目的地までの時間(徒歩、タクシー等)、1日当たりの料金、超過した場合の1時間当たりの料金、超過が可か不可か、等の情報が表示されるようになっている。このとき、紹介される各駐車場の位置を地図(MAP)上で確認できるようになっている。
【0039】また、「駐車場紹介メニュー」において、NAVI誘導が必要な場合には、それが選択できるようになっている。NAVI誘導が選択された場合には、情報センタ2は、駐車場借入者8(旅行会社22のパソコン、自宅のパソコン20、自動体ナビゲーション装置18、携帯電話等)に、予約した駐車場の位置情報(緯度及び経度を含む位置座標)を送信し、駐車場借入者8が、移動体ナビゲーション装置18において、出発地及び目的地(その予約した駐車場)を設定すれば、その駐車場までの最適経路誘導がなされ、容易に、その駐車場に到達することができるようになっている。
【0040】さらに、「駐車場紹介メニュー」において、駐車場借入者8が、その駐車場から目的地までの案内を希望としている場合には、駐車場借入者8は、その駐車場から目的地までの交通手段等に関するサービスを受けることができるようになっている。具体的には、情報センタ2は、駐車場借入者8に対し、「その駐車場から目的地までタクシーで行く場合はタクシーを予約する」、「公共交通機関で行く場合は、駅やバス停までの地図及びガイドを転送する」、「レンタカーを準備する」等の希望の有無を質問し、回答してもらうようになっている。また、このとき、駐車場借入者8の連絡先となるメールアドレスを記入してもらうようになっている。
【0041】ここで、情報センタ2は、駐車場貸出者8から提示された駐車場の希望価格に対し、所定の手数料を加えたものを駐車場の「料金」として、表示するようにしている。この手数料は、駐車場貸出者6に対する駐車場の紹介手数料であり、情報センタ2は、簡易な方法でこの駐車場の紹介手数料を徴収することができる。
【0042】また、各目的地における駐車場を予約したが、さらに、好条件の駐車場があれば、紹介を希望するような場合には、予約した駐車場を何日まで仮押えするかを記入(入力)するようになっている。この場合、仮押え料金として、仮押え1日1駐車場当たり¥150円を支払うことになる。各目的地における希望する駐車場の選択、NAVI誘導設定の希望、仮押えの希望が完了した場合には、「送信」をクリックし、駐車場の予約が完了する。
【0043】なお、本実施形態では、情報センタ2は、図6に示す「駐車場紹介メニュー」を駐車場借入者に送信する際、以下のようなオークションを行なうことができるようになっている。即ち、特定の駐車場の特定の期間に対し複数の駐車場借入者により駐車場予約がなされた場合、情報センタ2は、その旨を複数の駐車場借入者に対して知らせ、再度、自己の希望する駐車料金を提示させ、最も高い料金を設定した駐車場借入者を選び、駐車場借入契約を締結させるようになっている。
【0044】また、情報センタ2は、特定の駐車場の特定の期間に対し複数の駐車場借入者により駐車場予約がなされた場合、単位時間当たりの駐車場料金及び借入期間から算出される駐車場料金が最も高い駐車場借入者と駐車場借入契約を締結させることもできるようになっている。
【0045】次に、図7により、旅行会社22が駐車場借入者8であり、この旅行会社22を介して、個人が、情報センタ2から駐車場紹介を受ける場合を説明する。この場合、少なくとも、旅行会社22が、情報センタ2と駐車場借入契約(具体的には、図3に示す「拡張駐車場紹介・案内契約」)を行っている必要があり、個人は、この駐車場契約を行っていても良いし行っていなくても良い。個人は、自己の車両又はレンタカーで旅行する場合、事前に、旅行会社22に「旅行予約」を行う。旅行会社22は、この個人が旅行するときの目的地及び必要な駐車場に関する情報(駐車場から目的地までの案内の希望を含む)を含む「駐車場予約/旅行プラン」を情報センタ2に送信する。これを受信した情報センタ2は、事前に受信済みの駐車場貸出者6からの空き駐車場情報(空き駐車場案内)、具体的には図4の「駐車場貸出メニュー」により入手した情報に基づき、適当な駐車場を予約すると共に、駐車場貸出者6に対して、「使用料金支払い」を行なう。
【0046】この後、情報センタ2は、個人が駐車場情報を入手するために必要な入力パスワードと予約された駐車場の料金の額と料金収集方法に関する情報を含む「入力パスワード/料金請求」を旅行会社22に送信する。個人は、旅行に出発するとき、移動体ナビゲーション装置18から、旅行会社22経由で入手した入力パスワードを用いてログインすると共に車両の現在位置を示す位置信号を「ログイン/位置信号」として、情報センタ2に送信する。この信号を受信した情報センタ2は、現在位置から予約された駐車場までの経路誘導及び旅行プランにおける経路誘導に関する情報を「駐車場までの道案内・旅行プランの道案内」として、個人の移動体ナビゲーション装置18に送信する。また、個人は、旅行に出発する前に、駐車場から目的地までの道案内に関する情報、即ち、後述する、タクシー予約、公共交通機関に関する地図及びガイド、並びに、レンタカー予約等の情報を受信することもできるようになっている。個人は、駐車場の料金を、旅行前、又は、旅行終了後、所定の方法により、旅行会社22に支払う。また、旅行会社22は、情報センタ2により特定された料金収集方法により、料金を情報センタ2に支払うことになる。
【0047】次に、図8により、旅行会社22を経由せず、個人(駐車場借入者8)が、直接的に情報センタ2から駐車場紹介を受ける場合を説明する。この場合、前提として、個人が、情報センタ2と駐車場借入契約(具体的には、図3に示す「拡張駐車場紹介・案内契約」)を行っている必要がある。個人は、自己の車両又はレンタカーで旅行する場合、事前に、旅行するときの目的地及び必要な駐車場に関する情報(駐車場から目的地までの案内の希望を含む)を含む「駐車場予約/旅行プラン」を情報センタ2に送信する。これを受信した情報センタ2は、事前に受信済みの駐車場貸出者6からの空き駐車場情報(空き駐車場案内)、具体的には図4の「駐車場貸出メニュー」により入手した情報に基づき、適当な駐車場を予約すると共に、駐車場貸出車6に対し、「使用料金支払い」を行う。
【0048】この後、情報センタ2は、個人が駐車場情報を入手するために必要な入力パスワードと予約された駐車場の料金の額と料金収集方法に関する情報を含む「入力パスワード/料金請求」を個人(駐車場借入者8)に送信する。個人は、旅行に出発するとき、移動体ナビゲーション装置18から、情報センタ2から入手した入力パスワードを用いてログインすると共に車両の現在位置を示す位置信号を「ログイン/位置信号」として、情報センタ2に送信する。この信号を受信した情報センタ2は、現在位置から予約された駐車場までの経路誘導及び旅行プランにおける経路誘導に関する情報を「駐車場までの道案内・旅行プランの道案内」として、個人の移動体ナビゲーション装置18に送信する。また、個人は、旅行に出発する前に、駐車場から目的地までの道案内に関する情報、即ち、後述する、タクシー予約、公共交通機関に関する地図及びガイド、並びに、レンタカー予約等の情報を受信することもできるようになっている。個人は、駐車場の料金を、情報センタ2により特定された料金収集方法に基づき、情報センタ2に支払うことになる。
【0049】次に、図9により、本発明の実施形態の駐車場紹介システムにおける、駐車場貸出者、情報センタ、及び、駐車場借入者の手続きの流れを総括的に説明する。先ず、駐車場貸出者と情報センタ2(サーバ)との間には、「駐車場契約」が締結されている。この「駐車場契約」は、図4の「駐車場貸出メニュー」により行うことが可能であるし、又は、別途の契約で行っても良い。このとき、情報センタ2は、駐車場貸出者に対し、契約一時金を徴収するようにしてもよい。また、上述したように、情報センタ2は、駐車場貸出者が提示した希望料金に対して所定の額の手数料を加えたものを駐車場の「料金」として、駐車場借入者に請求し、その手数料を収入とするようにしても良い。
【0050】また、情報センタ2(サーバ)と駐車場借入者との間には、「駐車場借入契約」が締結されている。この「駐車場借入契約」は、具体的には、上述した、図3に示す「拡張駐車場紹介・案内契約」である。この契約は、図3に示すように、無料であるので、情報センタ2の多くの会員がこの駐車場紹介システムを利用することが期待できる。
【0051】次に図9における手続きの流れを具体的に説明する。図9における「S」は、各ステップを示している。先ず、S1において、駐車場貸出者が駐車場の貸出条件を設定する。具体的には、図4に示す「駐車場貸出メニュー」により設定し、情報センタに送信する。次に、S2において、情報センタは、受信した貸出条件及び関連する情報を記憶する。また、平行して、S3において、駐車場借入者は、駐車場の借入条件を設定する。具体的には、図5に示す「駐車場借入メニュー」により設定し、情報センタに送信する。
【0052】この借入条件を受信した情報センタは、S4において、借入条件に合致する駐車場を、貸出条件が設定された駐車場の中から検索し、S5において、検索した複数の駐車場を図6に示す「駐車場紹介メニュー」として、出力し、駐車場借入者に送信する。駐車場借入者は、S6において、情報センタから受信した図6の「駐車場紹介メニュー」を見ながら、希望する駐車場を選択する。万一、希望する駐車場が無い場合には、借入条件設定をキャンセルし、駐車場を選択しなようにすることもできる。
【0053】次に、情報センタは、S7において、特定された駐車場借入者及び借入条件を提示し、その情報を駐車場貸出者に送信する。駐車場貸出者は、S8において、その受信した駐車場借入者及び借入条件を確認する。次に、S9に進み、駐車場貸出者は、この提示された駐車場借入者及び借入条件が、好ましいものであれば、「確定」とし、好ましいものでない場合には、「キャンセル」し、駐車場借入者からの予約を断ることができる。情報サーバは、S10において、駐車場貸出者から受信した確定情報(キャンセルも含む)を駐車場借入者に、送信する。情報センタは、S10において、さらに、駐車場借入者が後述するログインする際に必要な入力パスワードを発行し、この入力パスワードも併せて、駐車場借入者に送信する。これにより、S11において、駐車場借入者による駐車場の予約が完了する。
【0054】次に、駐車場借入者は、予約した駐車場を利用するとき、S12において、移動体ナビゲーション装置18により、ログインのための信号を入力パスワード、駐車場借入者を特定できるコード記号及び車両の現在位置(緯度及び経度)に関する情報を情報センタに送信する。このログイン信号を受信した情報センタ2は、S13において、駐車場借入者に対して、車両の現在位置から予約された駐車場までの間の最適経路誘導の案内を行う。一方、この駐車場借入者が、予約した時間を超過して駐車している場合には、情報センタは、S14において、この駐車場借入者にこの時間超過を連絡すると共に、この駐車場の次の使用者へ、すぐ近くの別の駐車場を通知及び案内をするようになっている。
【0055】なお、本実施形態では、S8及びS9のステップを省略し、駐車場貸出者が、駐車場借入者を確認することなく、情報センタが、S7において、借入者及び借入条件を提示した後、直ちに、S10に進むようにしても良い。
【0056】次に、情報センタは、S15において、駐車場借入者が、実際にその予約した駐車場を使用したか否かを確認すると共に、駐車場の使用料金を演算し、さらに、予約した時間を超過して駐車している場合には、その旨の通知(超過通知)を行なう。また、情報センタは、駐車場借入者からの料金の収集方法を特定し、これも併せて、駐車場借入者に送信する。また、移動体ナビゲーション装置18は、駐車場に駐車した時点(車両の位置座標が駐車場の位置と一致したとき)から駐車場から出て行く時点(車両の位置座標が駐車場と不一致となったとき)までの間において、車両の現在位置を示す位置情報(経度及び緯度)を、情報センタに連続して、又は、定期的に、送信するようになっている。これにより、情報センタは、駐車場が実際に使用された事実、及び駐車時間(超過時間を含む)を確認することができ、更に、この駐車時間から駐車場の使用料金を演算することができる。
【0057】なお、使用料金を演算する場合には、実際の駐車時間が予約時間よりも短い場合には、実際の駐車時間に基づく減額された料金を収集するようにしてもよいし、駐車時間が予約時間内であれば、予約時間に相当する料金を収集するようにしてもよい。
【0058】駐車場借入者は、S16において、駐車場の使用料金の通知を情報センタから受信し、S17において、その使用料金の内容を確認する。このとき、駐車場借入者は、特定された料金収集方法に基づき、情報センタに対し、駐車場の料金の「引き落」又は「振込」を行なう。なお、駐車場の予約、即ち、S3における借入条件設定が、個人ではなく、旅行会社によってなされた場合には、駐車場を利用した個人ではなく、旅行会社が、その駐車場の料金を情報センタに特定された方法により、駐車場の料金の支払を行う。このとき、駐車場を利用した個人は、旅行会社にその料金の支払を行う。更に、駐車場貸出者は、S21において、情報センタから、駐車場の使用確認に関する情報を受信すると共に使用料金を受け取るようになっている。
【0059】なお、本実施形態においては、情報センタ2は、駐車場に駐車した車両及びドライバに関する情報を駐車履歴として所定期間記憶する駐車履歴記憶手段を備えるようにしてもよい。この場合には、万一、その駐車場で事故等が発生しても、その原因を容易に究明することができるので、駐車場貸出者にとって、好ましいものである。さらに、本実施形態においては、情報センタ2は、予約した駐車場借入者の車両の現在位置を認識し、予約した駐車場までの到着可能時間を演算し、この到着可能時間において、予約した駐車場使用時間内で空き時間が生じる場合には、他の駐車場借入者に対してこの空き時間における駐車紹介を行うようにしてもよい。これにより、空き駐車場をさらに効率的に利用することが可能となり、駐車場貸出者及び駐車場借入者の双方において、好ましいものとなる。
【0060】次に、図10及び図11により、情報センタ2のサーバが行なう駐車場借入者8への「駐車場から目的地までの案内(ガイド)」の内容を説明する。図10は、駐車場借入者が、駐車場から目的地までのタクシー予約を希望した場合の、駐車場借入者、情報センタ2のサーバ、及び、タクシー会社26のサーバの手続きを示したフローチャートである。ここで、図10(a)はタクシー予約時の手続きを示し、図10(b)は駐車場借入者の車両が駐車場に向って移動しているときの手続きを示し、図10(c)はその車両が駐車場に到着したときの手続きを示している。なお、図10において、「T」は各ステップを示している。
【0061】先ず、図10(a)に示すように、駐車場借入者が、借入駐車場から目的地までのタクシーの予約を行なう場合には、先ず、T1において、駐車場借入者がタクシーの予約を希望する場合には、その旨を情報センタに送信する。このタクシー予約情報を受信した情報センタは、T2において、タクシー会社へ「タクシー予約日及び時間」並びに「駐車場の位置座標」を送信する。タクシー会社は、T3において、これらの予約に関する情報を受信すると共に、「予約受付」に関する情報を、情報センタに送信する。情報センタは、T4において、この予約受付情報を受信すると共に、「予約完了」した旨の情報を、駐車場借入者に送信する。駐車場借入者は、T5において、その「予約完了」情報を受信し、これにより、タクシー予約を完了する。
【0062】次に、図10(b)に示すように、駐車場借入者の車両が、借入駐車場に向って移動しているときには、T6において、駐車場借入者の車両は、情報センタに対して、定期的に、その車両の位置座標を送信するようになっている。情報センタは、T7において、車両の位置座標を受信すると共に、この位置座標に基づき、その車両の借入駐車場の到着時間を演算し、推定到着時間を求める。情報センタンは、T8において、さらに、この求めた車両の推定到着時間を当初の予定した到着時間と対比し、タクシー予約時間の変更が必要か否かを判定する。例えば、推定到着時間が当初の予定時間と所定時間(例えば15分)以上ずれている場合には、予約時間変更要と判断する。次に、情報センタは、T9において、推定到着時間に基づいてタクシー予約変更時間を設定し、この「変更時間」を、タクシー会社に連絡する前に、事前に、駐車場借入者に連絡する。
【0063】駐車場借入者は、T10におて、このタクシー予約時間の変更時間を受信すると共に、この変更された予約時間でOKの場合には、「確認信号」を情報センタに送信する。情報センタは、この確認信号を受信した後、アクシー会社に、タクシーの予約の変更時間を連絡する。タクシー会社は、この変更時間を受信し、タクシーの予約時間の変更の手続きを完了する。ここで、T10において、駐車場借入者は、情報センタから「変更時間」を受信したとき、この後、さらに、食事等を取ることにより、その借入駐車場への到着がその時間分だけ遅れる場合には、その旨を情報センタに連絡するようになっている。情報センタは、T11において、その遅れ時間を考慮した時間を、変更時間として設定し、タクシー会社に連絡するようになっている。
【0064】また、駐車場借入者は、何らかの都合(食事時間等を含む)により、駐車場への到着時間が当初の予定とは異なる時間となり、それにより、タクシーの予約時間を変更する必要となった場合にも、情報センタにその旨を連絡し、情報センタは、そのタクシー予約の変更時間をタクシー会社に連絡するようにもなっている。
【0065】次に、図10(c)に示すように、タクシーがその借入駐車場に到着した場合には、タクシー会社は、「予約場所到着通知」を情報センタに送信する。情報センタは、その「予約場所到着通知」を受信する。情報センタは、このタクシー会社からも通知に基づき、そのタクシー会社が、どの程度正確にその予約した駐車場に到着したかを把握することができる。
【0066】次に、図11により、駐車場借入者が、その借入駐車場から、公共交通機関(バス電車等)を利用して、最寄り駅又はバス停等から目的地まで行く場合を説明する。この場合には、上述したように、駐車場借入者は、出発前に、情報センタから、ホームPCやPDA、携帯電話等により、図11に示すような、案内情報を受信するようになっている。この案内情報には、最寄りの駅やバス停及び目的地までのルートを示す地図及び目的地までの移動方法が理解できる公共交通機関に関する情報が含まれる。ここで、この公共交通機関に関する情報には、さらに、駐車場から目的地までの公共交通機関の料金及び所要時間等も含まれている。駐車場借入者は、これあの案内情報を、ホームPC等により受信し、印刷(プリントアウト)できるようになっている。また、駐車場借入者は、携帯可能な機器(携帯電話、PDA等の携帯案内装置)にその地図及び公共交通機関に関する情報等を記憶させて保持し、駐車場から目的地までの道案内(ガイド)を得るようにしてもよい。
【0067】また、駐車場借入者が、その借入駐車場から目的地まで歩いていくため地図の転送を希望した場合には、情報センタは、その駐車場借入者に、その借入駐車場から目的地までを表示した地図情報を送信する。駐車場借入者は、その地図情報を印刷してもよいし、携帯案内装置(携帯電話、PDA等)に記憶させて、携帯するようにしてもよい。さらに、駐車場借入者が、その駐車場にレンタカーの準備を欲している場合には、上記タクシー予約と同様に、予約時間にその駐車場にレンタカーを準備する。予約時間の変更等も上記のタクシー予約の場合と同じである。このレンタカーの準備は、例えば、借入駐車場まで、バス等で乗り付け、その後、各人の目的地まで分かれて移動するような場合に有用である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の駐車場紹介用サーバ、駐車場紹介方法、及び、駐車場紹介用プログラムによれば、月極駐車場、法人の社員用駐車場、個人の駐車場等の空き駐車場を有効に利用でき、また、空き駐車場の使用率を手間をかけずに向上させることができる。さらに、ユーザ(駐車場借入者)をその駐車場から目的地まで確実に案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる駐車場紹介用サーバ、駐車場紹介方法、駐車場紹介用プログラム、及び、駐車場借入者用装置の実施形態を示す基本構成図である。
【図2】本発明の駐車場紹介システムに使用される移動体ナビゲーション装置を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおいて情報センタ契約を行うときの契約書類の一例を示す。
【図4】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける「駐車場貸出メニュー」を表示した画面の一例を示す。
【図5】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける「駐車場借入メニュー」を表示した画面の一例を示す。
【図6】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける「駐車場紹介メニュー」を表示した画面の一例を示す。
【図7】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける駐車場紹介の一例を示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける駐車場紹介の他の例を示す概略図である。
【図9】本発明の一実施形態による駐車場紹介システムにおける駐車場紹介のための包括的な手続きの流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態による駐車場から目的地までタクシーで行く場合のタクシー予約の手続きの流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態による駐車場から目的地まで公共交通機関で行く場合の駐車場借入者が情報センタから入手した地図及びガイドの例を示す。
【符号の説明】
1 駐車場紹介システム
2 情報センタ(駐車場紹介用サーバ)
4 ネットワーク
6 駐車場貸出者
8 駐車場借入者
10 公益駐車場
12 月極駐車場
14 法人の社員用駐車場
16 個人の駐車場
18 移動体ナビゲーション装置(携帯電話を含む)
20 自宅のパソコン(ホームPC)
22 旅行会社等
24 交通情報センタ
26 タクシー会社

【特許請求の範囲】
【請求項1】 駐車場貸出者の駐車場を駐車場紹介用サーバが駐車場借入者に紹介する駐車場紹介システムであって、上記駐車場貸出者が所有する駐車場の場所、使用可能期間及び駐車場料金を含む貸出条件を上記駐車場紹介用サーバに送信する貸出条件送信手段と、上記駐車場借入者による上記駐車場の使用期間を指定した予約信号を上記駐車場紹介用サーバに送信する予約送信手段と、上記駐車場紹介用サーバに設けられ、上記駐車場借入者が借入した上記駐車場から所定の目的地までの案内情報を上記駐車場借入者に提供する案内情報提供手段と、を有することを特徴とする駐車場紹介システム。
【請求項2】 駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介する駐車場紹介用サーバであって、上記駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信する貸出条件受信手段と、上記駐車場借入者から上記駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信する予約受信手段と、上記駐車場借入者が借入した上記駐車場から所定の目的地までの案内情報を上記駐車場借入者に提供する案内情報提供手段と、を有することを特徴とする駐車場紹介用サーバ。
【請求項3】 更に、上記駐車場借入者による上記駐車場の借入の予約が設定されたとき、この予約された駐車場の位置座標情報を上記駐車場借入者に送信する駐車場位置座標情報送信手段と、を有する請求項2記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項4】 上記案内情報提供手段による案内情報は、上記駐車場から目的地までの地図情報を含む請求項2又は請求項3に記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項5】 上記案内情報提供手段は、上記駐車場から目的地までの公共交通機関に関する情報を含む請求項2乃至4の何れか1項に記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項6】 上記案内情報提供手段による公共交通機関に関する情報は、公共交通機関の料金及び所要時間を含む請求項2乃至5の何れか1項に記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項7】 上記案内情報提供手段は、上記駐車場借入者の携帯案内装置に上記案内情報を提供する請求項2乃至6の何れか1項に記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項8】 上記案内情報提供手段は、上記駐車場借入者の情報を印刷可能な装置に上記案内情報を提供する請求項2乃至6の何れか1項に記載の駐車場紹介用サーバ。
【請求項9】 駐車場紹介用サーバが駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介する駐車場紹介方法であって、上記駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信する貸出条件受信工程と、上記駐車場借入者から上記駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信する予約受信工程と、上記駐車場借入者が借入した上記駐車場から所定の目的地までの案内情報を上記駐車場借入者に提供する案内情報提供工程と、を有することを特徴とする駐車場紹介方法。
【請求項10】 駐車場貸出者の駐車場を駐車場借入者に紹介するサーバのコンピュータのための駐車場紹介用プログラムであって、上記駐車場貸出者が所有する駐車場の使用可能期間及び場所を含む貸出条件を受信させ、上記駐車場借入者から上記駐車場の使用期間を指定した予約信号を受信させ、上記駐車場借入者が借入した上記駐車場から所定の目的地までの案内情報を上記駐車場借入者に提供させるように、上記サーバのコンピュータを制御するための駐車場紹介用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2003−109196(P2003−109196A)
【公開日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−298905(P2001−298905)
【出願日】平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】