説明

駐車支援システム

【課題】ユーザの位置から駐車場に戻るまでに必要な移動時間が考慮された適切なタイミングで、駐車場に戻るように促す情報をユーザに通知すること。
【解決手段】本発明による駐車支援システム1は、車両を止めた駐車場にユーザが戻る目標帰還時刻を決定する目標帰還時刻決定手段と、前記車両のユーザの所持する携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報取得手段により取得された携帯端末の位置情報に基づいて、前記車両のユーザが前記駐車場に戻るのに必要な移動時間を算出する移動時間算出手段と、現在時刻に前記移動時間を足した到着予定時刻が前記目標帰還時刻に対応した場合に、前記携帯端末に、前記駐車場に戻るように促す情報を出力する情報出力手段とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を止めた駐車場へのユーザ(車両の持ち主)の帰還タイミングを支援する駐車支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、運転者が予め設定した帰車時間になると、運転者の携帯機にその旨の通知を行う駐車情報連絡装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−97863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の特許文献1では、ユーザの位置から駐車場に戻るまでに必要な移動時間が考慮されていないので、ユーザは、帰車時間に戻るのに適したタイミングで通報を受けられない虞がある。
【0004】
そこで、本発明は、ユーザの位置から駐車場に戻るまでに必要な移動時間が考慮された適切なタイミングで、駐車場に戻るように促す情報をユーザに通知することができる駐車支援システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の発明に係る駐車支援システムは、車両を止めた駐車場にユーザが戻る目標帰還時刻を決定する目標帰還時刻決定手段と、
前記車両のユーザの所持する携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得された携帯端末の位置情報に基づいて、前記車両のユーザが前記駐車場に戻るのに必要な移動時間を算出する移動時間算出手段と、
現在時刻に前記移動時間を加算した到着予定時刻が前記目標帰還時刻に対応した場合に、前記携帯端末に、前記駐車場に戻るように促す情報を出力する情報出力手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記移動時間算出手段は、携帯端末の位置から駐車場までの最適な戻り経路を探索し、該探索した経路に基づいて、前記移動時間を算出することを特徴とする
第3の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記駐車場が料金ゲートにて乗車状態で駐車料金を支払う方式の駐車場である場合に、前記移動時間算出手段は、前記駐車場に戻ってから前記料金ゲートまで車両を移動させるのに必要な出庫時間を加味して、前記移動時間を算出することを特徴とする
第4の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記出力情報出力手段は、更に、前記携帯端末に、定期的に駐車料金に関する情報を出力することを特徴とする
第5の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記目標帰還時刻決定手段は、ユーザにより入力される戻り予定時刻に基づいて、前記目標帰還時刻を決定することを特徴とする
第6の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記駐車場が駐車時間に応じて段階的に駐車料金が上がる方式の駐車場である場合に、前記目標帰還時刻決定手段は、ユーザにより入力される戻り予定時刻に最も近い時刻であって、駐車料金が上がる時刻に基づいて、前記目標帰還時刻として決定することを特徴とする
第7の発明は、第6の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記目標帰還時刻決定手段は、前記目標帰還時刻にユーザが戻らなかった場合には、次の駐車料金が上がる時刻に基づいて、前記目標帰還時刻として再決定することを特徴とする
第8の発明は、第1の発明に係る駐車支援システムにおいて、
前記出力情報出力手段は、更に、前記携帯端末に、前記到着予定時刻が前記目標帰還時刻を過ぎた場合に、前記駐車場に戻る際の移動速度を速めるように促す情報を出力することを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの位置から駐車場に戻るまでに必要な移動時間が考慮された適切なタイミングで、駐車場に戻るように促す情報をユーザに通知することができる駐車支援システムが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明の実施例1による駐車支援システム1の全体構成を示す図である。この駐車支援システム1は、大きく分けて、車両に搭載される車載装置20と、当該車両のユーザが携帯する携帯機70とを備える。
【0010】
携帯機70は、主に、通信アンテナ72、GPSアンテナ74、表示部76、情報入力部78及び情報処理部79を備える。情報処理部79は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。
【0011】
携帯機70の情報処理部79は、通信アンテナ72を介して車載装置20と双方向の無線通信を行う通信機能を有する。情報処理部79は、車載装置20から送られてくる各種信号を処理して、必要な制御を実行する。例えば、情報処理部79は、車載装置20から送られてくるユーザ位置情報の要求を受信した場合には、携帯機70の位置(及び速度)を表すユーザ位置情報を、車載装置20に送信する。尚、携帯機70の位置(及び速度)は、GPSアンテナ74を介して受信した衛星電波に基づいて測位される。測位方法は、単独測位や相対測位(干渉測位を含む。)等の如何なる方法であってもよい。また、情報処理部79は、車載装置20から情報出力指示を受信した場合には、情報出力指示に応じた情報出力態様で、表示部76に、要求された情報(例えば、後述の帰還促進通知や移動速度増加促進通知等)を出力する。尚、情報の出力は、表示部76での表示に代えて若しくは表示に加えて、スピーカー(図示せず)を介した音声による出力によって実現されてもよい。また、情報処理部79は、車載装置20から所定の要求(例えば、後述の戻り予定時刻の入力要求)を受信した場合には、要求内容を表示部76に出力すると共に、ユーザがそれに応じて情報入力部78を介して入力した情報(例えば、後述の戻り予定時刻)を、ユーザからの送信指示に従って、車載装置20に送信する。
【0012】
車載装置20は、制御装置26を中心として構成される。制御装置26は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。
【0013】
制御装置26には、通信機22、ユーザインターフェース28、及び、データベース30が接続される。
【0014】
通信機22は、制御装置26による制御下で、通信アンテナ24を介してユーザ側の携帯機70と無線通信を行い、各種情報のやり取りを行う。例えば、通信機22は、携帯機70に対してユーザ位置情報の送信を要求し、当該要求に応じて携帯機70から送られてくるユーザ位置情報を、制御装置26に供給する。また、通信機22は、制御装置26による制御下で、携帯機70に対して所定の情報(例えば、後述の帰還促進通知や移動速度増加促進通知等)を携帯機70の表示部76に出力するように要求する。
【0015】
ユーザインターフェース28は、好ましくは、ユーザとの対話形式でユーザとの間で各種情報をやり取りできるようなものであり、例えばタッチパネルディスプレイであってよい。
【0016】
データベース30は、書き換え可能な不揮発性のメモリ(補助記憶装置)で構成され、例えばハードディスクドライブで構成されてよい。データベース30には、ナビゲーションシステムで用いられるような地図データや、後述の駐車場に関する駐車場データが蓄積されている。これらのデータは、予めデータベース30に記憶されていてもよいし、事後的に外部(例えば外部の情報提供センタ)から無線通信を介して取得して記憶されてもよい。データベース30内のデータは、外部から無線通信を介して取得したデータを用いて定期的に更新・補強されてもよい。また、駐車場データは、駐車場に車両が入庫した際に、駐車場に設置されるインフラ設備(例えばRFタグ)との通信を介して当該インフラ設備から取得されてもよい。
【0017】
以上のように構成された本実施例の駐車支援システム1では、車載装置20とユーザ側の携帯機70は、協動して、車両を止めた駐車場へのユーザ(車両の持ち主)の帰還タイミングを支援する機能を有する。以下では、この機能について重点的に説明する。
【0018】
図2は、車載装置20の制御装置26により実行される目標帰還時刻決定処理の一例を示すフローチャートである。図2に示す処理は、車両が駐車場に駐車された場合に起動される。尚、ここでは、駐車場とは、ユーザの自宅などの駐車場ではなく、駐車料金が掛かる有料駐車場であるとする。尚、図2に示す処理は、車両が駐車場に駐車された場合に自動的に起動されてもよいし、ユーザからユーザインターフェース28を介して支援開始指示があった場合に起動されてもよい。前者の場合、車両が駐車場に駐車されたことは、ナビゲーションシステムで得られる情報(車両位置と地図データとの関係)に基づいて検出されてもよい。
【0019】
ステップ100では、制御装置26は、ユーザインターフェース28を介して、ユーザに対して、駐車場への戻り予定時刻の入力を要求する(戻り予定時刻の問い合わせ)。例えば、制御装置26は、「駐車場への戻り予定時刻を入力してください」といったメッセージを音声や画像により出力する。これを受けて、ユーザは、必要に応じて、ユーザインターフェース28を介して戻り予定時刻を入力する。尚、戻り予定時刻の問い合わせ及び入力は、ユーザインターフェース28に代えて、携帯機70(即ち、携帯機70との通信及び携帯機70の表示部並びに情報入力部78)を介して実現されてもよい。
【0020】
ステップ102では、制御装置26は、ユーザによる戻り予定時刻の入力があったか否かを判定する。戻り予定時刻の入力があった場合には、ステップ104に進み、戻り予定時刻の入力が要求後所定時間内に無い場合には、ステップ106に進む。
【0021】
ステップ104では、制御装置26は、入力された戻り予定時刻に基づいて、ユーザが駐車場に戻るべき目標帰還時刻を決定する。この場合、目標帰還時刻は、入力された戻り予定時刻そのものであってもよい。或いは、制御装置26は、データベース30内の駐車場データ(駐車場の料金体系に関するデータ)に基づいて、入力された戻り予定時刻に最も近い、駐車料金が上がる時刻を、目標帰還時刻として決定してもよい。例えば、戻り予定時刻が15時であり、その前後の駐車料金が上がる時刻が14時45分と15時15分である場合、14時45分及び15時15分のいずれかを、目標帰還時刻として決定してもよい。この場合、入力された戻り予定時刻よりも遅い方の時刻(この例では、15時15分)を採用してもよいし、ユーザインターフェース28を介してユーザにいずれかを選択させてもよい。尚、このように、駐車場の料金体系を考慮して、入力された戻り予定時刻と異なる時刻を目標帰還時刻と決定した場合には、その旨をユーザインターフェース28又は携帯機70を介して、ユーザに通知することとしてもよい。尚、駐車料金が上がる時刻に基づいて目標帰還時刻を決定する場合、駐車料金が上がる時刻の10分前といった具合に、駐車料金が上がる時刻ぎりぎりでない余裕のある時刻が、目標帰還時刻として決定されてもよい。この余裕分の時間は、ユーザにより指定可能とされてもよい。
【0022】
ステップ106では、制御装置26は、現在時刻と、データベース30内の駐車場データ(駐車場の料金体系に関するデータ)とに基づいて、現在時刻を基準にして次に駐車料金が上がる時刻を、目標帰還時刻として決定する。例えば、駐車場の料金体系が、最初の2時間は1000円であり、その後30分毎に500円ずつ増加していく場合、目標帰還時刻は、現在時刻から2時間後の時刻であってよい。この場合も、決定した目標帰還時刻は、ユーザインターフェース28又は携帯機70を介して、ユーザに通知されてよい。この場合、ユーザは、目標帰還時刻が不適切な場合には、それを修正するために、ユーザインターフェース28又は携帯機70を介して、戻り予定時刻を入力することもできる。
【0023】
このようにして、目標帰還時刻が決定されると、次いで、図3に示す処理ルーチンに進む。尚、図2に示す処理ルーチンは、ユーザから戻り予定時刻の入力があった場合に起動される割り込みルーチンであってもよい。この場合、ステップ104の処理により、目標帰還時刻が決定されればよい。また、目標帰還時刻の事後的な修正を可能とする観点から、図2に示す処理ルーチンは、目標帰還時刻が一旦決定された後であっても、後にユーザから戻り予定時刻の入力(変更)があった場合には、再び起動されることとしてよい。この場合、変更後の戻り予定時刻は、ユーザにより携帯機70の情報入力部78を介して入力され、携帯機70と車載装置20と通信を介して、携帯機70から車載装置20(制御装置26)に通知されてもよい。また、ユーザの買い物や食事などの利用料金に応じて一定時間の駐車料金が無料となる方式の駐車場の場合には、制御装置26は、ユーザから通信を介して利用料金に関する情報を取得した際に、その利用料金に応じて変化しうる駐車料金の上がりタイミングを補償すべく、目標帰還時刻を再決定してもよい。
【0024】
図3は、目標帰還時刻が決定された後に、車載装置20の制御装置26により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。
【0025】
ステップ110では、制御装置26は、通信機22から携帯機70に向けてユーザ位置情報の送信を要求し、携帯機70側から最新のユーザ位置情報を取得する。
【0026】
ステップ112では、制御装置26は、駐車場の位置と、ユーザの位置(携帯機70の現在位置)との関係に基づいて、ユーザの現在位置から駐車場へユーザが移動して戻るのに必要な移動時間Tを算出する。駐車場の位置は、データベース30内の駐車場データに基づいて決定されてもよいし、車載GPS受信機(図示せず)で測位された駐車完了時の車両位置であってもよい。移動時間Tは、簡易的に、駐車場の位置とユーザの位置間の直線距離を、ユーザの移動速度で割ることで、算出されてもよい。或いは、制御装置26は、駐車場の位置と、ユーザの位置と、データベース30内の地図データとに基づいて、ユーザの位置から駐車場までの最適な戻り経路を探索し、該探索した経路の長さを、ユーザの移動速度で割ることで、移動時間Tを算出してもよい。ユーザの移動速度は、ユーザ位置情報に含まれるユーザの速度が利用されてもよいし、簡易的に一般的な人の歩行速度を利用してもよいし、利用する交通手段(バスや、電車、タクシー等)の一般的な速度を考慮して決定されてもよい。特に、利用する交通手段が予めユーザにより指定されている場合(例えばユーザインターフェース28又は携帯機70を介して指定されている場合)には、当該交通手段の一般的な移動速度を利用してもよい。この際、バスや電車の時刻表や、ユーザ位置から駐車場までの経路の渋滞状態等の情報等を考慮して移動速度を決定してもよい。これらの情報は、統計データに基づいて予めデータベース30内に記憶されていてもよいし、外部の情報提供センタ等から定期的に供給されてもよい。また、制御装置26は、データベース30内の駐車場データに基づいて、駐車場の料金支払い場所を考慮して、駐車場の料金支払い場所にユーザが移動して戻るのに必要な移動時間Tを算出してもよい。この際、駐車場が料金ゲートにて乗車状態で駐車料金を支払う方式の駐車場である場合には、駐車場に戻ってから料金ゲートまで車両を移動させるのに必要な出庫時間を加味して、移動時間Tを算出するのが好ましい。この際、出庫時間は、好ましくは、駐車場内の車両位置と料金ゲートの位置関係や、駐車場内の混雑状況を考慮して決定されてもよい。駐車場内の混雑状況は、日時や天候等に応じて収集された統計データに基づいて判断されてもよい。この統計データは、駐車場データの一部としてデータベース30内に記憶されていてもよいし、部の情報提供センタ等から定期的に供給されてもよい。
【0027】
ステップ114では、制御装置26は、現在時刻と、上記ステップ112で算出した移動時間Tとに基づいて、駐車場にユーザが到着する到着予想時刻を算出する。到着予想時刻は、現在時刻から移動時間T後の時刻であってよい。尚、明らかであるが、到着予想時刻は、現在時刻やユーザの位置の変化等に伴って変化する。
【0028】
ステップ116は、制御装置26は、上記ステップ114で算出した到着予想時刻が、上述の図2の目標帰還時刻決定処理で決定された目標帰還時刻と対応しているか否かを判定する。尚、到着予想時刻や目標帰還時刻は、例えば分単位で決定されていてよく、到着予想時刻と目標帰還時刻とが例えば所定誤差[分]内のずれしかない場合には、到着予想時刻が目標帰還時刻と対応していると判断してもよい。この場合、所定誤差は、固定値であってもよいし、駐車場の位置とユーザの位置間の距離(又は上記の移動時間T)に応じて決定される可変値であってもよい。例えば、所定誤差は、移動時間Tが短いほど小さくされてもよい。これは、移動時間Tが短いほど、移動速度等の調整による誤差の吸収が困難となるからである。到着予想時刻が目標帰還時刻と対応している場合には、ステップ124に進み、到着予想時刻が目標帰還時刻と対応していない場合(到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前である場合)には、ステップ118に進む。
【0029】
ステップ118では、制御装置26は、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th以上前であるか否かを判定する。所定時間Thは、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも十分前であることを表す時間であり、例えば30分であってよい。到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th以上前である場合には、ステップ120に進み、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th未満前である場合には、ステップ122に進む。
【0030】
ステップ120では、制御装置26は、次回周期の処理の開始タイミングを決めるタイマーをΔT1に設定して、ステップ110に戻る。従って、次回周期のステップ110からの処理ルーチンは、今回周期から所定時間ΔT1後に起動される。所定時間ΔT1は、制御装置26の処理負荷を考慮して、例えば5分といった長めの固定値であってもよいし、到着予想時刻と目標帰還時刻の差異に応じて決定される可変値であってもよい。例えば、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも十分前である場合(例えば2時間以上前である場合)には、所定時間ΔT1は、1時間半といった長い値であってもよい。
【0031】
ステップ122では、制御装置26は、次回周期の処理の開始タイミングを決めるタイマーをΔT2に設定して、ステップ110に戻る。所定時間ΔT2は、例えば1分または30秒といった短めの固定値であってよい。このステップ120及び122の処理によれば、制御装置26の処理負荷を最小限に抑えつつ、時々刻々と変化する到着予想時刻に対して、到着予想時刻が目標帰還時刻に対応するタイミングを逃すことなく検出することができる。
【0032】
ステップ124では、制御装置26は、携帯機70と協動して、帰還促進通知を行う。具体的には、制御装置26は、通信機22から携帯機70に向けて、帰還促進通知を出力するよう要求する要求信号を送信する。この要求信号を受けて、携帯機70は、表示部76に、例えば「今から駐車場に向かって戻り始めて下さい」といったような、ユーザに駐車場に戻るように促す情報を出力する。これにより、ユーザは、駐車場に戻り始めるタイミングを知ることができる。尚、上記のステップ112において最適な戻り経路を探索した場合には、制御装置26は、通信機22から携帯機70に向けて最適な戻り経路を表す信号を送信し、最適な戻り経路をユーザに通知してもよい。また、制御装置26は、目標帰還時刻に戻れた場合の駐車料金を同様にユーザに通知してもよい。尚、駐車料金は、定期的に(或いは駐車料金が上がる毎に)、ユーザに通知されてもよい。
【0033】
このようにして、帰還促進通知が実行されると、次いで、図4に示す処理ルーチンに進む。
【0034】
図4は、帰還促進通知後に、車載装置20の制御装置26により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理ルーチンは、図3に示した処理ルーチンに比べて短時間の周期毎に繰り返し実行される。例えば、図4に示す処理ルーチンは、30秒毎に繰り返し実行されてよい。
【0035】
ステップ130では、制御装置26は、図3のステップ110と同様に、携帯機70側から最新のユーザ位置情報を取得する。
【0036】
ステップ132では、制御装置26は、駐車場の位置と、ユーザの位置(携帯機70の現在位置)との関係に基づいて、ユーザが駐車場に帰還したか否かを判定する。制御装置26は、駐車場の位置とユーザの位置とが略一致した場合には、ユーザが駐車場に帰還したと判定してよい。ユーザが駐車場に帰還した場合には、今回の駐車場に対する支援が終了する。ユーザが未だ駐車場に帰還していない場合には、ステップ134に進む。
【0037】
ステップ134では、制御装置26は、ユーザに帰還意思があるか否かを判定する。帰還意思は、携帯機70から車載装置20へユーザにより通知されてもよいし、ユーザの位置と駐車場の位置との関係の推移に基づいて推定されてもよい。例えば、ユーザの位置が駐車場に確実に接近しつつある場合には、ユーザに帰還意思があると判定してよい。ユーザに帰還意思がある場合には、ステップ136に進む。他方、ユーザに帰還意思がない場合には、図2の処理ルーチンに戻る。この場合、図2の処理ルーチンが起動され、新たな目標帰還時刻が再決定されることになる。例えば、新たな戻り予定時刻の入力が無い場合には、図2のステップ106により、次に駐車料金が上がる時刻が新たな目標帰還時刻として再決定されることになる。このようにして目標帰還時刻が再決定されると、再び図3の処理ルーチンに移行することになる。
【0038】
ステップ136では、制御装置26は、図3のステップ112と同様に、ユーザの現在位置から駐車場へユーザが移動して戻るのに必要な移動時間Tを算出する。尚、このステップ136では、制御装置26は、好ましくは、上記のステップ112に関連して上述した出庫時間や交通手段等を考慮した算出態様で、可能な限り精度の高い移動時間Tを算出する。
【0039】
ステップ138では、制御装置26は、図3のステップ114と同様に、現在時刻と、上記ステップ136で算出した移動時間Tとに基づいて、駐車場にユーザが到着する到着予想時刻を算出する。
【0040】
ステップ140では、制御装置26は、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前であるか否かを判定する。到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前である場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了し、ステップ130に戻る。他方、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前で無い場合、即ち到着予想時刻が目標帰還時刻を過ぎている場合は、ステップ142に進む
ステップ142では、制御装置26は、携帯機70と協動して、移動速度増加促進通知を行う。具体的には、制御装置26は、通信機22から携帯機70に向けて、移動速度増加促進通知を出力するように要求する要求信号を送信する。この要求信号を受けて、携帯機70は、表示部76に、例えば「もう少し移動速度を速めないと間に合いません」といったような、ユーザに駐車場に戻る移動速度を上げるよう促す情報を出力する。これにより、ユーザは、現状の移動速度で間に合うか否かをリアルタイムに把握でき、必要に応じて移動速度を速める等の措置を取ることができる。
【0041】
以上説明した本実施例の駐車支援システム1によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
【0042】
先ず、上述の如く、ユーザの現在位置から駐車場までの移動時間を勘案して、ユーザに駐車場に戻るように促す帰還促進通知を行うので、適切なタイミングで帰還促進通知を行うことができる。即ち、移動時間を考慮しない場合には、移動時間に起因した時間差で駐車料金が上がってしまう不都合が生じうるが、本実施例によれば、このような不都合を回避することができる。
【0043】
また、上述の如く、ユーザの位置から駐車場までの最適な戻り経路に基づいて移動時間を算出する場合には、移動時間を実際よりも長く見積もってしまうことによる弊害(例えば、ユーザの自由時間を短くしてしまうといった弊害や、ユーザが駐車場に早く着きすぎて不信感を抱くといった弊害)を防止することができる。また、最適な戻り経路を、帰還促進通知と共にユーザに通知する場合には、よりユーザフレンドリな支援を実現することができる。
【0044】
また、上述の如く、移動時間を算出する際、出庫時間までも考慮する場合には、駐車場の方式に応じた適切なタイミングで帰還促進通知を行うことができる。即ち、車両に乗った状態で料金ゲートを通るような駐車場(デパートなどで良くある駐車場)では、予定通りの時刻に駐車場に帰還はしたものの、料金ゲートを通るときには少しの時間差で駐車料金が上がってしまう不都合が生じうるが、本実施例によれば、このような不都合を回避することができる。
【0045】
また、上述の如く、駐車場の料金体系に基づいて、駐車料金が上がる時刻を考慮して目標帰還時刻を決定する場合には、同一の駐車料金に対するユーザの自由時間を最大化することができ、よりユーザフレンドリな支援を実現することができる。
【0046】
また、上述の如く、目標帰還時刻にユーザが戻らなかった場合(図4のステップ134で帰還意思が無いと判明した場合)には、図2の処理ルーチンに再度移行して、次の駐車料金が上がる時刻等が、新たな目標帰還時刻として再決定されるので、ユーザの事情変更等に柔軟に対応できる支援を実現することができる。
【0047】
また、上述の如く、帰還促進通知後に、ユーザの移動速度に応じて変化する到着予想時刻と、目標帰還時刻との関係を監視することで、必要に応じて、ユーザに駐車場に戻る移動速度を上げるよう促す移動速度増加促進通知を行うことができる。これにより、ユーザに、移動速度を少し速めていれば駐車料金が上がらなかったのにといった後悔の念を抱かせてしまうことを防止することができる。
【0048】
以上説明した本実施例の駐車支援システム1に対しては、各種の変形例ないし改良例が考えられる。
【0049】
例えば、上述した実施例では、車載装置20と携帯機70との間の直接的な無線通信により上述の支援が実現されているが、例えば、図5に示すように、車載装置20と携帯機70との間に、情報提供センタ(サーバー)80のようなインフラ設備が介在してもよい。この場合、上述の制御装置26の各種の機能の全て若しくは一部が、情報提供センタ80により実現されてもよい。上述の制御装置26の各種の機能の全てが情報提供センタ80により実現される場合には、車載装置20は実質的に不要となり、車載装置20のユーザインターフェース28の機能は、携帯機70の表示部76及び情報入力部78により実現されてよい。また、同様の観点から、上述の制御装置26の各種の機能の全て若しくは一部が、駐車場に設置されるインフラ設備により実現されてもよい。このように、車載装置20の実質的に全ての機能が情報提供センタ80や駐車場のインフラ設備により実現される場合には、車両が地下駐車場などのような通信環境の悪い駐車場に駐車された場合でも、上述の支援を維持することができる。この観点から、駐車場のインフラ設備は、電波環境の良い位置に設置されることが望ましい。
【0050】
尚、以上説明した実施例1においては、添付の特許請求の範囲における「目標帰還時刻決定手段」は、制御装置26が図2のステップ104又は106の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「位置情報取得手段」は、制御装置26が図3のステップ110の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「移動時間算出手段」は、制御装置26が図3のステップ112の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「情報出力手段」は、制御装置26が図3のステップ124や図4のステップ142の処理を実行することにより実現されている。
【実施例2】
【0051】
図6は、本発明の実施例2による駐車支援システム2の全体構成を示す図である。この駐車支援システム2は、駐車車両のユーザが携帯する携帯機700のみからなる。携帯機700において、上述の実施例1における携帯機70の構成要素と同一であってよい構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0052】
携帯機700は、主に、通信アンテナ72、GPSアンテナ74、表示部76、情報入力部78、データベース710及び情報処理部790を備える。データベース710は、上述の実施例1におけるデータベース30と同様の機能を有すればよい。データベース710内の各種データは、予め記憶されていてもよいし、外部の情報提供センタ(図5参照)を介して取得されてもよい。また、データベース710は、携帯機700に着脱可能なメモリ(例えばSDカード)により構成されてもよい。
【0053】
情報処理部790は、上述の実施例1における制御装置26の処理と実質的に同一の処理を実行する。以下、これについて説明するが、上述の実施例1と処理主体が異なることに起因した相違があるだけであるので、適宜説明を簡略化する。
【0054】
図7は、携帯機700の情報処理部790により実行される目標帰還時刻決定処理の一例を示すフローチャートであり、図8は、目標帰還時刻が決定された後に、携帯機700の情報処理部790により実行される主要処理の一例を示すフローチャートであり、図9は、帰還促進通知後に、携帯機700の情報処理部790により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。尚、図7に示す処理は、車両が駐車場に駐車された場合に自動的に起動されてもよいし、ユーザから情報入力部78を介して支援開始指示や後述の戻り予定時刻が入力された場合に起動されてもよい。
【0055】
ステップ200では、情報処理部790は、表示部76に、ユーザに駐車場への戻り予定時刻の入力を要求する表示を出力する。例えば、情報処理部790は、「戻り予定時刻を入力してください」といったメッセージを表示部76に表示する。尚、この表示に代えて若しくは加えて、ユーザに駐車場への戻り予定時刻の入力を要求する音声が携帯機700のスピーカー(図示せず)を介して出力されてもよい。
【0056】
ステップ202では、情報処理部790は、ユーザによる戻り予定時刻の入力があったか否かを判定する。戻り予定時刻の入力があった場合には、ステップ204に進み、戻り予定時刻の入力が要求後所定時間内に無い場合には、ステップ206に進む。
【0057】
ステップ204では、情報処理部790は、入力された戻り予定時刻に基づいて、ユーザが駐車場に戻るべき目標帰還時刻を決定する。
【0058】
ステップ206では、情報処理部790は、現在時刻と、データベース710内の駐車場データとに基づいて、現在時刻を基準にして次に駐車料金が上がる時刻を、目標帰還時刻として決定する。
【0059】
ステップ210では、情報処理部790は、GPSアンテナ74を介して受信した衛星電波に基づいて、携帯機700の位置情報(ユーザ位置情報)を取得する。
【0060】
ステップ212では、情報処理部790は、駐車場の位置と、ユーザの位置(携帯機700の現在位置)との関係に基づいて、ユーザの現在位置から駐車場へユーザが移動して戻るのに必要な移動時間Tを算出する。
【0061】
ステップ214では、情報処理部790は、現在時刻と、上記ステップ212で算出した移動時間Tとに基づいて、駐車場にユーザが到着する到着予想時刻を算出する。
【0062】
ステップ216は、情報処理部790は、上記ステップ214で算出した到着予想時刻が、上述の図7の目標帰還時刻決定処理で決定された目標帰還時刻と対応しているか否かを判定する。到着予想時刻が目標帰還時刻と対応している場合には、ステップ224に進み、到着予想時刻が目標帰還時刻と対応していない場合には、ステップ218に進む。
【0063】
ステップ218では、情報処理部790は、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th以上前であるか否かを判定する。到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th以上前である場合には、ステップ220に進み、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも所定時間Th未満前である場合には、ステップ222に進む。
【0064】
ステップ220では、情報処理部790は、次回周期の処理の開始タイミングを決めるタイマーをΔT1に設定して、ステップ210に戻る。
【0065】
ステップ222では、情報処理部790は、次回周期の処理の開始タイミングを決めるタイマーをΔT2(<ΔT1)に設定して、ステップ210に戻る。
【0066】
ステップ224では、情報処理部790は、表示部76に、ユーザに駐車場に戻るように促す表示を出力する。尚、この表示に代えて若しくは加えて、ユーザに駐車場に戻るように促す音声が携帯機700のスピーカー(図示せず)を介して出力されてもよい。また、情報処理部790は、目標帰還時刻に戻れた場合の駐車料金を同様にユーザに通知してもよい。尚、駐車料金は、定期的に(或いは駐車料金が上がる毎に)、ユーザに通知されてもよい。
【0067】
ステップ230では、情報処理部790は、図8のステップ210と同様に、最新のユーザ位置情報を取得する。
【0068】
ステップ232では、情報処理部790は、駐車場の位置と、ユーザの位置(携帯機700の現在位置)との関係に基づいて、ユーザが駐車場に帰還したか否かを判定する。ユーザが駐車場に帰還した場合には、今回の駐車場に対する支援が終了する。ユーザが未だ駐車場に帰還していない場合には、ステップ234に進む。
【0069】
ステップ234では、情報処理部790は、ユーザに帰還意思があるか否かを判定する。ユーザに帰還意思がある場合には、ステップ236に進み、ユーザに帰還意思がない場合には、図7の処理ルーチンに戻る。
【0070】
ステップ236では、情報処理部790は、図8のステップ212と同様に、ユーザの現在位置から駐車場へユーザが移動して戻るのに必要な移動時間Tを算出する。
【0071】
ステップ238では、情報処理部790は、図8のステップ214と同様に、現在時刻と、上記ステップ236で算出した移動時間Tとに基づいて、駐車場にユーザが到着する到着予想時刻を算出する。
【0072】
ステップ240では、情報処理部790は、到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前であるか否かを判定する。到着予想時刻が目標帰還時刻よりも前である場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了し、ステップ230に戻る。他方、到着予想時刻が目標帰還時刻を過ぎている場合は、ステップ242に進む。
【0073】
ステップ242では、情報処理部790は、表示部76に、ユーザに移動速度を速めるように促す表示を出力する。情報処理部790は、表示部76に、例えば「もう少し移動速度を速めないと間に合いません」といったメッセージを表示する。尚、この表示に代えて若しくは加えて、ユーザに移動速度を速めるように促す音声が携帯機700のスピーカー(図示せず)を介して出力されてもよい。
【0074】
以上説明した本実施例の駐車支援システム2によれば、上述の実施例1の駐車支援システム1と同様の効果に加えて、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
【0075】
上述の如く、携帯機700単独で駐車支援システム2が実現されるので、上述の実施例1において必要とされた携帯機700の通信処理を無くして、通信負荷を低減することができる。また、車両が電波環境の悪い駐車場に駐車された場合でも、携帯機700が衛星電波を受けることができる環境下にある限り、上述の支援を継続して実現することができる。
【0076】
尚、以上説明した実施例2においては、添付の特許請求の範囲における「目標帰還時刻決定手段」は、情報処理部790が図7のステップ204又は206の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「位置情報取得手段」は、情報処理部790が図8のステップ210の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「移動時間算出手段」は、情報処理部790が図8のステップ212の処理を実行することにより実現され、同特許請求の範囲における「情報出力手段」は、情報処理部790が図8のステップ224や図9のステップ242の処理を実行することにより実現されている。
【0077】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0078】
例えば、上述の各実施例では、ユーザが戻り予定時刻を指定した場合には、当該指定された戻り予定時刻に基づいて目標帰還時刻が決定されているが、ユーザが、戻り予定時刻に代えて、駐車料金の上限値を指定し、当該指定された駐車料金の上限値に基づいて目標帰還時刻を決定するような構成を可能である。この場合、駐車料金が、指定された駐車料金の上限値を超える時刻を基準に、目標帰還時刻が決定されればよい。このとき、目標帰還時刻決定後のユーザの買い物等により一定の駐車料金が無料となることが判明した場合には、かかる無料分の駐車料金を考慮して、目標帰還時刻を再決定することとしてよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施例1による駐車支援システム1の全体構成を示す図である。
【図2】車載装置20の制御装置26により実行される目標帰還時刻決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】目標帰還時刻が決定された後に、車載装置20の制御装置26により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】帰還促進通知後に、車載装置20の制御装置26により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】変形例を示す図である。
【図6】本発明の実施例2による駐車支援システム2の全体構成を示す図である。
【図7】携帯機700の情報処理部790により実行される目標帰還時刻決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】目標帰還時刻が決定された後に、携帯機700の情報処理部790により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】帰還促進通知後に、携帯機700の情報処理部790により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1、2 駐車支援システム
20 車載装置
22 通信機
24 通信アンテナ
26 制御装置
28 ユーザインターフェース
30 データベース
70,700 携帯機
72 通信アンテナ
74 GPSアンテナ
76 表示部
78 情報入力部
79、790 情報処理部
710 データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を止めた駐車場にユーザが戻る目標帰還時刻を決定する目標帰還時刻決定手段と、
前記車両のユーザの所持する携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得された携帯端末の位置情報に基づいて、前記車両のユーザが前記駐車場に戻るのに必要な移動時間を算出する移動時間算出手段と、
現在時刻に前記移動時間を加算した到着予定時刻が前記目標帰還時刻に対応した場合に、前記携帯端末に、前記駐車場に戻るように促す情報を出力する情報出力手段とを備えることを特徴とする、駐車支援システム。
【請求項2】
前記移動時間算出手段は、携帯端末の位置から駐車場までの最適な戻り経路を探索し、該探索した経路に基づいて、前記移動時間を算出する、請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項3】
前記駐車場が料金ゲートにて乗車状態で駐車料金を支払う方式の駐車場である場合に、前記移動時間算出手段は、前記駐車場に戻ってから前記料金ゲートまで車両を移動させるのに必要な出庫時間を加味して、前記移動時間を算出する、請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項4】
前記出力情報出力手段は、更に、前記携帯端末に、定期的に駐車料金に関する情報を出力する、請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項5】
前記目標帰還時刻決定手段は、ユーザにより入力される戻り予定時刻に基づいて、前記目標帰還時刻を決定する、請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項6】
前記駐車場が駐車時間に応じて段階的に駐車料金が上がる方式の駐車場である場合に、前記目標帰還時刻決定手段は、ユーザにより入力される戻り予定時刻に最も近い時刻であって、駐車料金が上がる時刻に基づいて、前記目標帰還時刻として決定する、請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項7】
前記目標帰還時刻決定手段は、前記目標帰還時刻にユーザが戻らなかった場合には、次の駐車料金が上がる時刻に基づいて、前記目標帰還時刻として再決定する、請求項6に記載の駐車支援システム。
【請求項8】
前記出力情報出力手段は、更に、前記携帯端末に、前記到着予定時刻が前記目標帰還時刻を過ぎた場合に、前記駐車場に戻る際の移動速度を速めるように促す情報を出力する、請求項1に記載の駐車支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−257362(P2008−257362A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96921(P2007−96921)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】