説明

駐車装置用パレット

【課題】 車両を駐車させる際に車両に給電するのに適した駐車装置用のパレットを提供する。
【解決手段】
従来複数のパレットに変わって、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり左右1対の長辺に沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部と左右1対の該立ち上がり部の間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面とを設けられるパレット主構造体と、前記充電ケーブルに電気的に接合できる車両側中継端子と、前記車両側中継端子を支持する支持機構と、電源装置から給電された電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、を備え、前記パレット主構造体が前記立ち上がり部の前記案内面の側に向く側面に開口を設けられ、前記支持機構が前記車両側中継端子を前記開口を通して充電ケーブルと電気的に脱着可能になる様に前記立ち上がり部に格納する、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電ケーブルで給電される車両を駐車させる駐車装置用パレットに係る。特に、充電ケーブルで充電される電気自動車を含む車両を駐車させる駐車装置用パレットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の車両を駐車させるのに駐車機構を備える駐車装置を用いることがある。
駐車機構は、車両を入出庫空間と駐車空間との間で移動させて駐車させる。
例えば、駐車機構は、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構がある。
例えば、メリーゴーランド方式駐車機構では、上下一対のスプロケットに主務チェーンが巻きかけられ、複数のケージが主務チェーンに所定の間隔でつり下げられ、ケージがパレットを支持する。スプロケットを回転させると、複数のケージが循環移動する。
例えば、エレベータ方式駐車機構では、垂直になった昇降路に沿って上下方向に多段の駐車空間を配し、車両を載せたケージを昇降路の中に昇降させて、車両をケージから駐車空間に移載し、駐車させる。電動機は、ケージを吊るケーブルを巻上げ、巻き下げする。さらに、他の電動機が、車両をケージと駐車空間との間で移動させる。
例えば、エレベータ・スライド方式駐車機構では、駐車空間を垂直方向と水平方向に多段に配列し、車両を搬送台車に乗せて入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
例えば、平面往復方式駐車機構では、駐車空間を水平に配列し、搬送台車が車両を入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
【0003】
一方、車両の電動化が加速している。これらの車両を電動車両と総称する。
電動車両には、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイク、等がある。
電動車両は、交流電気を給電されるタイプと直流電気を給電されるタイプがある。
そこで、駐車している間に、電動車両に給電することが考えられる。
電動車両には、外部から給電して車載バッテリーを充電するタイプのものがある。
それらの電動車両は、給電のための給電プラグ受を持つ。
急速充電器の給電プラグや100/200V等の電源コンセントに充電ケーブルを接続し充電ケーブルの給電プラグを電動車両の給電プラグ受に接続することで充電を行う。
【0004】
車両をパレットに載せて車両を取り扱う形式の駐車機構を採用する駐車装置では、パレットに車両側中継端子を設け、パレットに乗せた車両の給電プラグ受と車両側中継端子とを充電ケーブルで電気的に接続して、駐車時間中に車両を充電することが考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、車両を駐車させる際に車両に給電するのに適した駐車装置用のパレットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であり少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置から電力を給電されるパレットであって、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり左右1対の長辺に沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部と左右1対の該立ち上がり部の間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面とを設けられるパレット主構造体と、前記充電ケーブルに電気的に接合できる車両側中継端子と、前記車両側中継端子を支持する支持機構と、電源装置から給電された電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、を備え、前記パレット主構造体が前記立ち上がり部の前記案内面の側に向く側面に開口を設けられ、前記支持機構が前記車両側中継端子を前記開口を通して充電ケーブルと電気的に脱着可能になる様に前記立ち上がり部に格納する、ものとした。
【0007】
上記本発明の構成により、パレットが、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され、充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であり、少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置から電力を給電される。パレット主構造体が、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり左右1対の長辺に沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部と左右1対の該立ち上がり部の間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面とを設けられる。車両側中継端子が、前記充電ケーブルに電気的に接合できる。支持機構が、前記車両側中継端子を支持する。中継機器が、電源装置から給電された電力を前記車両側中継端子へ中継する。前記パレット主構造体が前記立ち上がり部の前記案内面の側に向く側面に開口を設けられる。前記支持機構が前記車両側中継端子を前記開口を通して充電ケーブルと電気的に脱着可能になる様に前記立ち上がり部に格納する。
その結果、パレットに搭載させた車両と立ち上がり部に格納された車両側中継端子とを立ち上がり部の開口を通して充電ケーブルで通電して、車両に給電できる。
【0008】
以下に、本発明の実施形態に係るパレットを説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0009】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記車両側中継端子が前記端子面を前記開口を通して前記案内面の側に向ける様に固定される。
上記の実施形態の構成により、前記車両側中継端子が固定され、前記端子面を前記開口を通して前記案内面の側に向ける。
その結果、充電ケーブルを案内面の側に向けた端子面に容易に脱着できる。
【0010】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面を覆う覆い姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる。
上記の実施形態の構成により、前記支持機構が覆い姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる。覆い姿勢で前記車両側中継端子の端子面を覆う。開放姿勢で前記車両側中継端子の端子面を開放する。
その結果、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
【0011】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面に対して下方の位置で水平に延びる1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う覆い姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる揺動部材を有する。
上記の実施形態の構成により、前記支持機構の揺動部材が、前記車両側中継端子の端子面に対して下方の位置で水平に延びる1辺を揺動軸として、覆い姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる。覆い姿勢で前記車両側中継端子の端子面を覆う。開放姿勢で前記車両側中継端子の端子面を開放する。
その結果、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
【0012】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記支持機構が前記揺動部材を前記覆い姿勢になる様に付勢する付勢部材とを有する。
上記の実施形態の構成により、前記支持機構の付勢部材が、前記揺動部材を前記覆い姿勢になる様に付勢する。
その結果、充電ケーブルを接合しないときに、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う。
【0013】
本発明の実施形態に係るパレットは、駐車装置が駐車空間で前記パレットを支持する導電性材料でできた駐車棚を有し、前記中継機器がパレット主構造体に固定されパレットが駐車空間に位置するときに前記駐車棚に接するアース用ブラシと前記アース用ブラシと前記車両側中継端子とを電気的に接続する中継アース回路とを有する。
上記の実施形態の構成により、導電性材料でできた駐車棚は、駐車空間で前記パレットを乗せる。アース用ブラシは、パレット主構造体に固定され、パレットが駐車空間に位置するときに前記駐車棚に接する前記アース用ブラシと前記車両側中継端子とを電気的に接続する中継アース回路とを有する。
その結果、車両側中継端子のアース端子を接地させることをできる。
【0014】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記パレット主構造体が前記開口を開閉自在にできる蓋機構を有する。
上記の実施形態の構成により、前記パレット主構造体の蓋機構が、前記開口を開閉自在にできる。
その結果、開口を開いて充電ケーブルを車両側中継端子に接合し、充電ケーブルを車両側中継端子に接合しないときに前記開口を閉じることをできる。
【0015】
本発明の実施形態に係るパレットは、 左右1対の前記車両側中継端子と、左右1対の支持機構と、備え、左右1対の前記支持機構が前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記長辺に沿って配され、左右1対の支持機構が左右1対の前記車両側中継端子を左右1対の立ち上がり部に各々に格納する。
上記の実施形態の構成により、左右1対の前記支持機構が前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記長辺に沿って配される。左右1対の支持機構が左右1対の前記車両側中継端子を左右1対の立ち上がり部に各々に格納する。
その結果、パレットを180度旋回させたときに、左右1対の前記車両側中継端子のどちらか一方を使用できる。
【0016】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面を隠す隠し姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる。
上記の実施形態の構成により前記支持機構が隠し姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる。隠し姿勢で、前記車両側中継端子の端子面を隠す。開放姿勢で、前記車両側中継端子の端子面を開放する。
その結果、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
【0017】
本発明の実施形態に係るパレットは、1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を隠す隠し姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる揺動部材を有する。
上記の実施形態の構成により、前記支持機構の揺動部材が、1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を隠す隠し姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる。
その結果、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
【0018】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記支持機構が前記揺動部材を前記隠し姿勢になる様に付勢する付勢部材とを有する。
上記の実施形態の構成により前記支持機構の付勢部材が、前記揺動部材を前記隠し姿勢になる様に付勢する。
その結果、充電ケーブルを接合しないときに、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う。
【0019】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記車両側中継端子が前記開放姿勢で前記端子面を前記案内面の側に向ける様に前記揺動部材に固定される。
上記の実施形態の構成により前記車両側中継端子が前記開放姿勢で前記端子面を前記案内面の側に向ける様に前記揺動部材に固定される。
その結果、充電ケーブルを案内面の側に向けた端子面に容易に接合できる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明に係るパレットは、その構成により、以下の効果を有する。
駐車装置に使用され車両を搭載するパレットが駐車空間に置かれて電源装置から電力を給電され、パレット主構造体の左右1対の案内面を挟む左右1対の立ち上がり部に案内面に向く側面に設けられた開口を通して充電ケーブルを電気的に脱着できる様に車両側中継端子を立ち上がり部に格納して支持機構により支持し、中継機器により電力を車両側中継端子へ中継する様にしたので、パレットに搭載させた車両と立ち上がり部に格納された車両側中継端子とを立ち上がり部の開口を通して充電ケーブルで通電して、車両に給電できる。
また、前記端子面を前記開口を通して前記案内面の側に向ける様にしたので、充電ケーブルを案内面の側に向けた端子面に容易に脱着できる。
また、車両側中継端子の端子面を開放して充電ケーブルを接合し、充電ケーブルを接合しないときに、前記車両側中継端子の端子面を覆う様にしたので、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
また、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子の端子面を開放して充電ケーブルを接合し、充電ケーブルを接合しないときに、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う様にしたので、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
また、付勢部材が揺動部材が覆い姿勢になる様に付勢する様にしたので、充電ケーブルを接合しないときに、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う。
また、駐車空間でパレットを支持する駐車棚が導電性材料ででき、駐車空間に位置するときにパレット主構造体の下面に固定されたアース用ブラシが駐車棚に接し、アース用ブラシと車両側中継端子とを電気的に接続される様にしたので、車両側中継端子のアース端子を接地させることができる。
また、蓋構造が前記開口を開閉自在にする様にしたので、開口を開いて充電ケーブルを車両側中継端子に接合し、充電ケーブルを車両側中継端子に接合したいときに前記開口を閉じることをできる。
また、左右1対の前記支持機構を前記パレット主構造体の略中心を境に点対称になるように左右1対の立ち上がり部に配し、左右1対の前記支持機構が左右1対の車両側中継端子を立ち上がり部に格納する様にしたので、パレットを180度旋回させたときに、左右1対の前記車両側中継端子のどちらか一方を使用できる。
また、車両側中継端子の端子面を開放して充電ケーブルを接合し、充電ケーブルを接合しないときに、前記車両側中継端子の端子面を隠す様にしたので、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
また、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子の端子面を開放して充電ケーブルを接合し、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を隠す様にしたので、異物が前記車両側中継端子の端子面に接触するのを防止できる。
また、付勢部材が揺動部材を覆い姿勢になる様に付勢する様にしたので、充電ケーブルを接合しないときに、前記揺動部材が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う。
また、前記車両側中継端子を揺動自在に支持し、前記端子面を前記案内面の側に向ける様にしたので、充電ケーブルを案内面の側に向けた端子面に容易に脱着できる。
従って、車両を駐車させる際に車両に給電するのに適した駐車装置用のパレットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る駐車装置のA−A矢視図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係るパレットの概念図である。
【図5】本発明の第一の実施形態に係るパレットの平面図である。
【図6】本発明の第一の実施形態に係るパレットのB矢視図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係るパレットのC矢視図である。
【図8】本発明の第一の実施形態に係るパレットのD矢視図である。
【図9】本発明の第一の実施形態に係るパレットのE矢視図である。
【図10】本発明の第一の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
【図11】本発明の第二の実施形態に係るパレットのE矢視図である。
【図12】本発明の第二の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
【図13】本発明の第三の実施形態に係るパレットのE矢視図である。
【図14】本発明の第三の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
【図15】本発明の第四の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係るパレットの平面図である。
【図17】各種形式の駐車装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態にかかるパレット100は、駐車装置において車両を搭載するために使用される構造体である。
駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間200と電源装置300とで構成される。
駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間200と電源装置300とパレット移載機構400とで構成されてもよい。
車両40は、充電ケーブル50で給電される。
充電ケーブル50は、車両40に積まれていてもよい。
充電ケーブル50は、駐車装置に備えられていてもよい。
充電ケーブル50は、充電端子51と充電ケーブル本体52と給電プラグとで構成される。
充電端子51は、後述する車両側中継端子130に接合する端子である。
給電プラグは、車両に設けられた給電プラグ受に接合する端子であり。
充電ケーブル本体52は、充電端子51と給電プラグとを電気的に接続する。
パレット100は、車両40を搭載可能であり、少なくとも駐車空間200に置かれたときに電源装置300から電力を給電される。
【0023】
最初に、説明を容易にするために、駐車装置の一例を、図を基に、説明する。
図1は、エレベータ方式駐車機構を採用した駐車装置を示す。
例えば、駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間200と電源装置300とパレット移載機構400とで構成される。
パレット100は、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり、略長方形の左右1対の長辺Eに沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部と左右1対の立ち上がり部の間に並列して車両40の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面Gを設けられる。
駐車空間200は、空のパレット100または車両40を搭載したパレット100を置く空間である。
図1は、複数の駐車空間が昇降路Hを間に挟んで上下方向に積まれた様子を示している。
駐車空間200は駐車棚210とパレットロック機構220とを備えてもよい。
駐車棚210は、パレット100を支持する棚構造である。
例えば、パレット100は、駐車棚210の上を転動できるパレット車輪113を持つ。
パレットロック機構220は、駐車空間200に位置するパレット100を横行不能にロックする機構である。
【0024】
電源装置300は、電力をパレット100を介して車両に給電する装置である。
電源装置300は、給電ケーブル320と電源ボックス330とで構成されてもよい。
給電ケーブル320は、電源ボックス330の出力する電力を後述する車両側中継端子130に給電するケーブルである。
給電ケーブル320は、車両側中継端子130に直接に給電してもよい。
給電ケーブル320は、中継機器140を介して、車両側中継端子130に給電してもよい。
電源ボックス330は車両に給電する電力を出力する。
例えば、電源装置300は、給電端子310と給電ケーブル320と電源ボックス330とで構成される。
給電端子310は、後述する駐車棚側給電端子141に接合し車両側中継端子130を介して電力を給電する。
給電ケーブル320は、電源ボックス330の出力する電力を給電端子310に給電する。
【0025】
パレット移載機機器400は、パレット100を入出庫空間30と複数の駐車空間200の内の一つの駐車空間200との間でパレット100を移載する機器である。
例えば、パレット移載機機器400は、リフタ410と昇降機構420と横行機構430とで構成される。
リフタ410は、パレット100を乗せて昇降路Hを昇降できる機構である。
昇降機器420は、リフタ410を昇降させる機構である。
横行機構430は、パレット100をリフタ410と駐車空間200の間で横行する機構である。
【0026】
以下に、本発明の実施形態にかかるパレットを、図を基に説明する。
以下では、説明の便宜上、エレベータ方式駐車機構を採用した駐車装置を例に、説明する。
エレベータ方式駐車機構を採用した駐車装置では、電源装置300は、給電端子310と給電ケーブル320と電源ボックス330とで構成される。
【0027】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの概念図である。図5は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの平面図である。図6は、本発明の第一の実施形態に係るパレットのB矢視図である。図7は、本発明の第一の実施形態に係るパレットのC矢視図である。図8は、本発明の第一の実施形態に係るパレットのD矢視図である。図9は、本発明の第一の実施形態に係るパレットのE矢視図である。図10は、本発明の第一の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
【0028】
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と車両側中継端子130と中継機器140と支持機構150で構成される。
【0029】
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と左右1対の車両側中継端子130と左右1対の中継機器140と左右1対の支持機構150とで構成されてもよい。
左右1対の支持機構150がパレット主構造体を上から見て略中心Cを境として点対称になる様に長辺に沿って配置され、左右1対の支持機構150が左右1対の車両側中継端子130を左右1対の立ち上がり部Fに各々に格納する。
【0030】
パレット主構造体110は、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり、左右1対の長辺Eに沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部Fと左右1対の該立ち上がり部Fの間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面Gとを設けられる。
立ち上がり部Fは、長辺Eに沿って立ち上がり、上部が平らになった上面と案内面Gの側に向いた側面とを持ってもよい。
立ち上がり部Fは、長辺Eに沿って立ち上がり、上部が平らになった上面と案内面Gの側に向いた側面と外側に向いた側面とを持ってもよい。
パレット主構造体110は、パレット上部部材111と1対のパレット梁部材112と4個のパレット車輪113と一対のロック用突起部114とで構成されてもよい。
パレット上部部材111は、上から見て略長方形の板構造であり、左右1対の立ち上がり部Fと左右1対の案内面Gとを形成する。
図4は、パレット上部部材111が長辺Eに沿って上に立ち上がり下方に開放部を設けられたコの字状の断面形状を持つ立ち上がり部Fと左右1対の立ち上がり部Fの間に並列した左右1対の案内面Gを形成する様子を示す。また、左右一対の案内面Gに挟まれた面は案内面Gより高くなっている。
1つの立ち上がり部Fは、案内面Gの側に向いた側面と上面と外側に向いた側面を形成し、下方に向いた開放部を持つ。
立ち上がり部の案内面Gに向いた側面の下端部は、案内面Gに繋がる。
パレット梁部材112は、長手方向を長辺Eに交差する様にパレット上部部材111に固定される梁状構造物である。
パレット車輪113は、パレット梁部材112に回転自在に固定される車輪である。
パレット車輪113は、前述した駐車棚210の上面を転動できる。
ロック用突起部114は、パレット梁部材112に設けられる突起部であり、前述のパレットロック機構220に係合され、パレット100の横行を阻止できる。
【0031】
車両側中継端子130は、充電ケーブル50に電気的に接合できる端子である。
車両側中継端子130は、支持機構150に支持される。
パレット主構造体が立ち上がり部Fの案内面Gの側に向く側面に開口Wを設けられ、
支持機構150が、車両側中継端子を開口Wを通して充電ケーブル50と電気的に脱着可能になる様に立ち上がり部Fに格納する。
端子は、単数または複数の接点をもつ。
接点が、車両側中継端子130の端子面131に配される。
接点は、動力用接点、通信用接点を含む。
また接点は、接触式接点、非接触式接点を含む。
例えば、車両側通計端子130は、交流100V又は200Vソケットである。
図8には、2つの動力用接点と1つのアース用接点を配される端子面131が示される。
【0032】
車両側中継端子130が、端子面131を開口Wを通して案内面131の側に向ける様に、パレット主構造体110に固定されてもよい。
車両側中継端子130が、端子面131が左右方向に伸びる仮想の水平線に直交し、端子面131を開口Wを通して案内面Gの側に向ける様に、パレット主構造体110に固定されてもよい。
例えば、車両側中継端子130は、支持機構150の支持フレーム151に固定される。
【0033】
支持フレーム151は、立ち上がり部Fの長辺Eに沿った1箇所に固定され、外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
例えば、1つの支持フレーム151が、立ち上がり部Fの長辺Eに沿ったパレット梁部材112に対向する箇所に固定され、立ち上がり部Fの外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
左右1対の支持フレーム151が、左右1対の立ち上がり部Fの長辺に沿った1対のパレット梁部材112に対向する4つの箇所のうちのパレット主構造体110を上から見て略中心を境として点対称になる2箇所に固定され、立ち上がり部Fの外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
車両側中継端子130が、支持フレーム151の内側の側面に固定される。
支持部レーム151が、水抜き穴を設けられても良い。
図9、図10の上図は、充電ケーブル50の充電端子51が開口Wを通して車両側中継端子130に接合される様子を示す。
図9、図10の下図は、充電ケーブル50の充電端子51が外された車両側中継端子130の様子を示す。
【0034】
支持機構150が、開口Wを開閉自在にできる蓋機構を有していてもよい。
蓋構造(図示せず)は、スライド式にスライドして、開口Wを開閉する構造であってもよい。
蓋構造(図示せず)は、蝶番式に揺動じて、開口Wを開閉する構造であってもよい。
【0035】
中継機器140は、電源装置から給電された電力を車両側中継端子130へ中継する電気機器である。
中継機器140は、駐車棚側中継端子141と中継ケーブル142とアース用ブラシ143と中継アース回路144とで構成されてもよい。
駐車棚側中継端子141は、パレット主構造体110に固定され、パレット100が駐車空間200に位置するときに電源装置300から電力を給電できる端子である。
例えば、駐車棚側中継端子141は、パレット100が駐車空間200に位置するときに、給電端子310に電気的に接合する。
中継ケーブル142は、駐車棚側中継端子141と車両側中継端子130との間を電気的に接続するケーブルである。
アース用ブラシ143は、パレット主構造体110に固定され、パレット100が駐車空間に位置するときに駐車棚に接する。
中継アース回路144は、アース用ブラシ143と車両側中継端子130とを電気的に接続する回路である。
図6、図7は、駐車棚側中継端子141が支持フレーム151により支持され、立ち上がり部Fに格納される様子と駐車棚側中継端子141が給電端子310に電気的に接合する様子とを示す。
図8は、アース用ブラシ143がパレット梁部材112に支持される様子、アース用ブラシ143が駐車棚210に接触する様子を示す。
【0036】
次に、本発明の第二の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図11は、本発明の第二の実施形態に係るパレットのE矢視図である。図12は、本発明の第二の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
本発明の第二の実施形態にかかるパレット100の主要構造は、第一の実施形態に係るパレットと略同一なので、同じ部分の説明を省略し、異なる点を説明する。
【0037】
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と車両側中継端子130と中継機器140と支持機構150で構成される。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と左右1対の車両側中継端子130と左右1対の中継機器140と左右1対の支持機構150とで構成されてもよい。
【0038】
パレット主構造体110と中継機器140の構造は、第一の実施形態にかかるパレット100のものと同じなので、説明を省略する。
【0039】
車両側中継端子130は、充電ケーブル50に電気的に接合できる端子である。
車両側中継端子130は、支持機構150に支持される。
パレット主構造体が立ち上がり部Fの案内面Gの側に向く側面に開口Wを設けられ、
支持機構150が、車両側中継端子を開口Wを通して充電ケーブル50と電気的に脱着可能になる様に立ち上がり部Fに格納する。
端子は、単数または複数の接点をもつ。
接点が、車両側中継端子130の端子面131に配される。
接点は、動力用接点、通信用接点を含む。
また接点は、接触式接点、非接触式接点を含む。
例えば、車両側通計端子130は、交流100V又は200Vソケットである。
図8には、2つの動力用接点と1つのアース用接点を配される端子面131が示される。
【0040】
車両側中継端子130が、端子面131を開口Wを通して案内面Gの側に向ける様に固定されてもよい。
車両側中継端子130が、端子面131が左右方向に伸びる仮想の水平線に直交し、端子面131を開口Wを通して案内面Gの側に向ける様に固定されてもよい。
例えば、車両側中継端子130は、支持機構150の支持フレーム151に固定される。
【0041】
支持機構150が、覆い姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できてもよい。
覆い姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を覆う姿勢である。
開放姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を開放する姿勢である。
支持機構150が、揺動部材152で構成されてもよい。
支持機構150が、揺動部材152と付勢部材153とで構成されてもよい。
支持機構150が、支持フレーム152と揺動部材152と付勢部材153とで構成されてもよい。
支持フレーム151は、立ち上がり部Fの長辺Eに沿った1箇所に固定され、外側に向いた開放部と下側の開放部とを覆う板構造であってもよい。
例えば、支持フレーム151が、立ち上がり部Fの長辺Eに沿ったパレット梁部材112に対向する箇所に固定され、外側に向く開放部と下側に向く開放部とを覆う板構造であってもよい。
左右1対の支持フレーム151が、左右1対の立ち上がり部Fの長辺に沿った1対のパレット梁部材112に対向する4つの箇所のうちのパレット主構造体110を上から見て略中心を境として点対称になる2箇所に固定され、立ち上がり部Fの外側に向く開放部と下側に向く開放部とを覆う1対の板構造であってもよい。
車両側中継端子130が、支持フレーム151の内側の側面に固定される。
【0042】
揺動部材152は、1辺を揺動軸として揺動して、覆い姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる部材であってもよい。
揺動部材152は、車両側中継端子の端子面に対して下方の位置で水平に延びる1辺を揺動軸として揺動して、覆い姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる部材である。
覆い姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を覆う姿勢である。
開放姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を開放する姿勢である。
付勢部材153は、揺動部材を覆い姿勢になる様に付勢する部材である。
例えば、付勢部材153は、揺動部材152の揺動軸に設けられるばね構造である。
図11、図12の上図は、揺動部材152の姿勢が開放姿勢であり、充電ケーブル50の充電端子51が開口Wを通して車両側中継端子130に接合される様子を示す。
図11、図12の下図は、揺動部材152の姿勢が覆い姿勢であり、充電ケーブル50の充電端子51が外された車両側中継端子130の様子を示す。
【0043】
支持機構150が、開口Wを開閉自在にできる蓋機構を有していてもよい。
蓋構造(図示せず)は、スライド式にスライドして、開口Wを開閉する構造であってもよい。
蓋構造(図示せず)は、蝶番式に揺動して、開口Wを開閉する構造であってもよい。
例えば、揺動部材152が蓋機構を兼ねてもよい。
例えば、覆い姿勢である揺動部材152が開口Wを閉じ、開放姿勢である揺動部材152が、開口Wを開放する。
【0044】
次に、本発明の第三の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図13は、本発明の第三の実施形態に係るパレットのE矢視図である。図14は、本発明の第三の実施形態に係るパレットのF矢視図である。
本発明の第三の実施形態にかかるパレット100の主要構造は、第一の実施形態に係るパレットと略同一なので、同じ部分の説明を省略し、異なる点を説明する。
【0045】
本発明の第三の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と車両側中継端子130と中継機器140と支持機構150で構成される。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体110と左右1対の車両側中継端子130と左右1対の中継機器140と左右1対の支持機構150とで構成されてもよい。
【0046】
パレット主構造体110と中継機器140の構造は、第一の実施形態にかかるパレット100のものと同じなので、説明を省略する。
【0047】
車両側中継端子130は、充電ケーブル50に電気的に接合できる端子である。
車両側中継端子130は、支持機構150に支持される。
パレット主構造体が立ち上がり部Fの案内面Gの側に向く側面に開口Wを設けられ、
支持機構150が、車両側中継端子を開口Wを通して充電ケーブル50と電気的に脱着可能になる様に立ち上がり部Fに格納する。
端子は、単数または複数の接点をもつ。
接点が、車両側中継端子130の端子面131に配される。
接点は、動力用接点、通信用接点を含む。
また接点は、接触式接点、非接触式接点を含む。
例えば、車両側通計端子130は、交流100V又は200Vソケットである。
図8には、2つの動力用接点と1つのアース用接点を配される端子面131が示される。
【0048】
車両側中継端子130が、後述する開放姿勢で端子面131を案内面Gの側に向ける様に揺動部材152に固定されてもよい。
車両側中継端子130が、開放姿勢で端子面131がパレットの案内面Gの側に傾く斜め上方向に伸びる仮想の傾斜線に直交し、端子面131を開口Wを通して案内面Gの側に向ける様に揺動部材152に固定されてもよい。
【0049】
支持機構150が、車両側中継端子の端子面を隠す隠し姿勢と車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できてもよい。
支持機構150が、揺動部材152で構成されてもよい。
支持機構150が、揺動部材152と付勢部材153とで構成されてもよい。
支持機構150が、支持フレーム152と揺動部材152と付勢部材153とで構成されてもよい。
支持フレーム151は、立ち上がり部Fの長辺Eに沿った1箇所に固定され、外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
例えば、1つの支持フレーム151が、立ち上がり部Fの長辺Eに沿ったパレット梁部材112に対向する箇所に固定され、外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
左右1対の支持フレーム151が、左右1対の立ち上がり部Fの長辺に沿った1対のパレット梁部材112に対向する4つの箇所のうちのパレット主構造体110を上から見て略中心を境として点対称になる2箇所に固定され、外側に向いた開放部と下側に向いた開放部とを覆う板構造である。
揺動部材152が、支持フレーム151に揺動自在に固定される。
【0050】
揺動部材152は、隠し姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる部材であってもよい。
揺動部材152は、車両側中継端子の端子面に対して下方の位置で水平に延びる1辺を揺動軸として揺動して、隠し姿勢と開放姿勢との間で姿勢を変化できる部材である。
隠し姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を隠す姿勢である。
開放姿勢は、車両側中継端子130の端子面131を開放する姿勢である。
付勢部材153は、揺動部材を隠し姿勢になる様に付勢する部材である。
例えば、付勢部材153は、揺動部材152の揺動軸に設けられるばね構造である。
図13、図14の上図は、揺動部材152の姿勢が開放姿勢であり、充電ケーブル50の充電端子51が開口Wを通して車両側中継端子130に接合される様子を示す。
図13、図14の下図は、揺動部材152の姿勢が隠し姿勢であり、充電ケーブル50の充電端子51が外された車両側中継端子130の様子を示す。
【0051】
支持機構150が、開口Wを開閉自在にできる蓋機構を有していてもよい。
蓋構造(図示せず)は、スライド式にスライドして、開口Wを開閉する構造であってもよい。
蓋構造(図示せず)は、蝶番式に揺動して、開口Wを開閉する構造であってもよい。
例えば、揺動部材152が蓋機構を兼ねてもよい。
例えば、隠し姿勢である揺動部材152が開口Wを閉じ、開放姿勢である揺動部材152が、開口Wを開放する。
【0052】
本発明の第四の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図15は、本発明の第四の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
本発明の第四の実施形態にかかるパレット100は、エレベータ・スライド式駐車機構または平面往復式駐車機構を採用する駐車装置に使用されるパレットである。
【0053】
本発明の第一乃至第四の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
駐車装置に使用され車両を搭載するパレット100が駐車空間に置かれて電源装置から電力を給電され、パレット主構造体110の左右1対の案内面Gを挟む左右1対の立ち上がり部Fに案内面Gに向く側面に設けられた開口Wを通して充電ケーブル50を電気的に脱着できる様に車両側中継端子130を立ち上がり部Fに格納して支持機構150により支持し、中継機器140により電力を車両側中継端子130へ中継する様にしたので、パレット100に搭載させた車両40と立ち上がり部Fに格納された車両側中継端子130とを立ち上がり部Fの開口を通して充電ケーブル50で通電して、車両40に給電できる。
また、駐車空間でパレット100を支持する駐車棚210が導電性材料ででき、駐車空間に位置するときにパレット主構造体110の下面に固定されたアース用ブラシ143が駐車棚210に接し、アース用ブラシ143と車両側中継端子130とを電気的に接続される様にしたので、車両側中継端子130のアース端子を接地させることができる。
また、蓋構造が開口Wを開閉自在にする様にしたので、開口Wを開いて充電ケーブルを車両側中継端子に接合し、充電ケーブル50を車両側中継端子130に接合しないときに開口を閉じることをできる。
また、左右1対の支持機構150をパレット主構造体110の略中心Cを境に点対称になるように左右1対の立ち上がり部Fに配し、左右1対の支持機構150が左右1対の車両側中継端子130を立ち上がり部Fに格納する様にしたので、パレットを180度旋回させたときに、左右1対の車両側中継端子のどちらか一方を使用できる。
【0054】
また、本発明の第一乃至第四の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
また、端子面131を開口を通して案内面Gの側に向ける様にしたので、充電ケーブル50を案内面Gの側に向けた端子面に容易に脱着できる。
【0055】
また、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
また、車両側中継端子130の端子面131を開放して充電ケーブル50を接合し、充電ケーブル50を接合しないときに、車両側中継端子130の端子面131を覆う様にしたので、異物が車両側中継端子130の端子面131に接触するのを防止できる。
また、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子130の端子面131を開放して充電ケーブル50を接合し、充電ケーブル50を接合しないときに、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子130の端子面131を覆う様にしたので、異物が車両側中継端子130の端子面131に接触するのを防止できる。
また、付勢部材153が揺動部材152を覆い姿勢になる様に付勢する様にしたので、充電ケーブル50を接合しないときに、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して車両側中継端子130の端子面131を覆う。
【0056】
また、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
また、車両側中継端子130の端子面131を開放して充電ケーブル50を接合し、充電ケーブル50を接合しないときに、車両側中継端子130の端子面131を隠す様にしたので、異物が車両側中継端子130の端子面131に接触するのを防止できる。
また、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子130の端子面131を開放して充電ケーブル50を接合し、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として揺動して車両側中継端子130の端子面131を隠す様にしたので、異物が車両側中継端子130の端子面131に接触するのを防止できる。
また、付勢部材153が揺動部材152を覆い姿勢になる様に付勢する様にしたので、充電ケーブル50を接合しないときに、揺動部材152が下方の1辺を揺動軸として自動的に揺動して車両側中継端子130の端子面131を隠す。
また、車両側中継端子130を揺動自在に支持し、端子面131を案内面の側に向ける様にしたので、充電ケーブル50を案内面Gの側に向けた端子面131に容易に接合できる。
また、上記の構造を採用したので、充電ケーブルを車両側中継端子130に接合したいとき、パレット100の輪郭を車両側中継端子130を備えていないパレット100の輪郭と同じになり、取り扱いが容易になる。
特に、車両をパレット100に誘導する際に、車両の形状、寸法等に特別の注意を払う必要がない。
【0057】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
説明では、パレットの左右1対の立ち上がり部Fに各々に左右1対の支持機構150と左右1対の車両側中継端子140を設ける例で説明したが、これに限定されない。例えば、図16に示す様に、パレットの左右1対の立ち上がり部Fのうちの一方のみの立ち上がり部Fに1つの支持機構150と1つの車両側中継端子140を設けてもよい。
説明では、エレベータ方式駐車機構を採用した駐車装置を例にして説明したがこれに限定されず、図17に示す様に、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構のどれを採用した駐車装置であってもよい。
端子同士を接合するとして説明したが、接触して接合してもよいし、非接触で接合してもよい。
車両側中継端子130と駐車棚側中継端子とは長い中継ケーブル142で電気的に接続されるとして説明したが、車両側中継端子130と駐車棚側中継端子とが実質的に一体であってもよい。
支持機構150をパレット主構造体110と別構造としたが、これに限定されない。例えば、支持フレーム151が、パレット主構造体110と一体構造であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
C 中心
G 案内面
E 長辺
F 立ち上がり部
W 開口
30 入出庫空間
40 車両
50 充電ケーブル
51 充電端子
52 充電ケーブル本体
100 パレット
110 パレット主構造体
111 パレット上部部材
112 パレット梁部材
113 パレット車輪
114 ロック用突起部
130 車両側中継端子
131 端子面
140 中継機器
141 駐車棚側中継端子
142 中継ケーブル
143 アース用ブラシ
144 中継アース回路
150 支持機構
151 支持フレーム
152 揺動部材
153 付勢部材
200 駐車空間
210 駐車棚
220 パレットロック機構
300 電源装置
310 給電端子
320 給電ケーブル
330 電源ボックス
400 パレット移載機器
410 リフタ
420 昇降機構
430 横行機構
【先行技術文献】
【特許文献】
【0059】
【特許文献1】特開平05−256038号
【特許文献2】特開平04−366283号
【特許文献3】特開平05−227668号
【特許文献4】特開平06−57086号
【特許文献5】特開平06−67987号
【特許文献6】特開平06−81507号
【特許文献7】特開平06−121407号
【特許文献8】特開平06−318288号
【特許文献9】特開平07−004095号
【特許文献10】特開平10−030354号
【特許文献11】特開平10−124719号
【特許文献12】特開平11−086058号
【特許文献13】特開平11−152925号
【特許文献14】特開2001−312772号
【特許文献15】特開2001−359203号
【特許文献16】特開2002−004620号
【特許文献17】実開平06−028124号
【特許文献18】実開平06−035535号
【特許文献19】実開2011−26925号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であり少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置から電力を給電されるパレットであって、
上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり左右1対の長辺に沿って立ち上がる左右1対の立ち上がり部と左右1対の該立ち上がり部の間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右1対の案内面とを設けられるパレット主構造体と、
前記充電ケーブルに電気的に接合できる車両側中継端子と、
前記車両側中継端子を支持する支持機構と、
電源装置から給電された電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、
を備え、
前記パレット主構造体が前記立ち上がり部の前記案内面の側に向く側面に開口を設けられ、
前記支持機構が前記車両側中継端子を前記開口を通して充電ケーブルと電気的に脱着可能になる様に前記立ち上がり部に格納する、
ことを特徴とするパレット。
【請求項2】
前記車両側中継端子が前記端子面を前記開口を通して前記案内面の側に向ける様に固定される、
ことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項3】
前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面を覆う覆い姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる、
備えることを特徴とする請求項2に記載のパレット。
【請求項4】
前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面に対して下方の位置で水平に延びる1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を覆う覆い姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる揺動部材を有する、
備えることを特徴とする請求項3に記載のパレット。
【請求項5】
前記支持機構が前記揺動部材を前記覆い姿勢になる様に付勢する付勢部材とを有する、
ことを特長とする請求項4に記載のパレット。
【請求項6】
駐車装置が駐車空間で前記パレットを支持する導電性材料でできた駐車棚を有し、
前記中継機器が前記パレット主構造体に固定されパレットが駐車空間に位置するときに前記駐車棚に接するアース用ブラシと前記アース用ブラシと前記車両側中継端子とを電気的に接続する中継アース回路とを有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のパレット。
【請求項7】
前記パレット主構造体が前記開口を開閉自在にできる蓋機構を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載のパレット。
【請求項8】
左右1対の前記車両側中継端子と、
左右1対の支持機構と、
備え、
左右1対の前記支持機構が前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記長辺に沿って配され、
左右1対の支持機構が左右1対の前記車両側中継端子を左右1対の立ち上がり部に各々に格納する、
ことを特徴とする請求項7に記載のパレット。
【請求項9】
前記支持機構が前記車両側中継端子の端子面を隠す隠し姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる、
備えることを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項10】
前記支持機構が1辺を揺動軸として揺動して前記車両側中継端子の端子面を隠くす隠し姿勢と前記車両側中継端子の端子面を開放する開放姿勢との間で姿勢を変化できる揺動部材を有する、
備えることを特徴とする請求項9に記載のパレット。
【請求項11】
前記支持機構が前記揺動部材を前記隠し姿勢になる様に付勢する付勢部材とを有する、
を特長とする請求項10に記載のパレット。
【請求項12】
前記車両側中継端子が前記開放姿勢で前記端子面を前記案内面の側に向ける様に前記揺動部材に固定される、
事を特徴とする請求項11に記載のパレット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−188894(P2012−188894A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55062(P2011−55062)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)