駐車装置
【課題】目的の二輪車だけを他の二輪車の出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を載置することができ、二輪車の入出庫時の効率を低下させずに二輪車の収容効率を向上し得、自動車の収容台数への影響をも最小限に抑え得る駐車装置を提供する。
【解決手段】一台の自動車の代わりに複数台の二輪車Bを載置可能な二輪車専用パレットの上面に、個別に二輪車Bが載置される複数枚の二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Yとの間で水平揺動自在となるよう配設すると共に、該二輪車個別パレットPbsを水平揺動させる駆動手段20を設置する。
【解決手段】一台の自動車の代わりに複数台の二輪車Bを載置可能な二輪車専用パレットの上面に、個別に二輪車Bが載置される複数枚の二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Yとの間で水平揺動自在となるよう配設すると共に、該二輪車個別パレットPbsを水平揺動させる駆動手段20を設置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットを駐車スペースと入出庫口フロアとの間で搬送装置により搬送する駐車装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械式の駐車装置の一つとして、搬送装置であるリフトケージにより自動車を載せたパレットを搬送して建物内に駐車させるエレベータ式駐車装置がある。
【0003】
従来のエレベータ式駐車装置の場合、多数の自動車を効率良く駐車できるものの、原動機付自転車、自動二輪車等の二輪車を収容することはできなかった。
【0004】
しかしながら、近年、特に都市部において二輪車の駐車場所が非常に不足していることが問題となっており、機械式の駐車装置にも自動車と二輪車とを混在して収容できるようにすることが提案されている。
【0005】
尚、前述の如き自動車と二輪車とを混在して収容できる機械式の駐車装置に関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−257071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前述の如きエレベータ式駐車装置に用いられる自動車用のパレットを二輪車用に流用し、二輪車専用パレットとした場合、該二輪車専用パレットの長手方向に対し左右二列の縦列駐車の形態を採るようにすれば、計四台の二輪車を載置可能となる。
【0008】
しかしながら、このように二輪車で縦列駐車の形態を採ってしまうと、前記二輪車専用パレットの奥側に載置した二輪車に関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットの手前側に載置した二輪車が邪魔になって奥側の二輪車を出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなる。
【0009】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットを二輪車用に流用するだけでは、二輪車の入出庫時の効率を考慮した場合、二輪車専用パレット一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車を駐車できなくなるため、二輪車の収容に該二輪車の駐車台数の半分の数の二輪車専用パレットが必要となり、これに伴って自動車の収容台数が大幅に減少してしまうという欠点を有していた。
【0010】
又、二輪車の運転者は、二輪車を押しながら入出庫を行う必要があるため、切り返し操作等を行わなくて済むようにして入出庫時の操作性を高めることも非常に重要となっていた。
【0011】
本発明は、斯かる実情に鑑み、目的の二輪車だけを他の二輪車の出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を載置することができ、二輪車の入出庫時の効率を低下させずに二輪車の収容効率を向上し得、自動車の収容台数への影響をも最小限に抑え得る駐車装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、旋回装置が搭載された搬送装置により自動車を載せたパレットを搬送して建物内の駐車スペースに駐車させる駐車装置において、
複数枚の前記パレットのうち、一台の自動車の代わりに複数台の二輪車を載置可能とした所要枚数の二輪車専用パレットと、
該二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置との間で水平揺動自在となるよう前記二輪車専用パレットの上面に配設され且つ個別に二輪車が載置される複数枚の二輪車個別パレットと、
該二輪車個別パレットを水平揺動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする駐車装置にかかるものである。
【0013】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
二輪車の入出庫時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置した状態としておけば、二輪車の運転者は、入出庫口から二輪車個別パレットに対し略真っ直ぐに或いは二輪車個別パレットから入出庫口に対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む。又、前記二輪車個別パレットを駆動手段にて入出庫時位置から格納時傾斜位置に水平揺動させれば、該二輪車個別パレットは二輪車専用パレットの幅に収まるため、二輪車の前端或いは後端が二輪車専用パレットからはみ出す心配はない。
【0014】
この結果、仮に、二輪車で縦列駐車の形態を採り、二輪車専用パレットの奥側に載置した二輪車に関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットの手前側に載置した二輪車が邪魔になって奥側の二輪車を出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなるが、二輪車専用パレットに斜めに配置する形で駐車された三台の二輪車は、入出庫時には、二輪車個別パレットが二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置に保持されるため、奥側と手前側といった区別がなく、どの二輪車も他の二輪車と関係なく出庫可能となり、又、入庫に関しても問題が生じる心配は全くない。
【0015】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットを二輪車用に流用するのとは異なり、二輪車専用パレット一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車を駐車できずに無駄なスペースが生じてしまうことが避けられるため、二輪車の収容に多数の二輪車専用パレットを使用しなくて済み、これに伴って自動車の収容台数が大幅に減少してしまうこともなくなる。
【0016】
又、仮に、前記二輪車個別パレットがなく、前記二輪車専用パレットを単に、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置しただけでは、二輪車を真っ直ぐに入庫すると、該二輪車が二輪車専用パレットからはみ出してしまうため、二輪車を斜めに入庫しなければならず、切り返し操作が必要になることもあるが、本発明では、前述した通り、二輪車の運転者は、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済み、操作性が非常に良くなる。
【0017】
前記駐車装置においては、前記建物内の駐車スペースから入出庫口フロアに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路と、
前記建物内の入出庫口フロアに凹設され且つ自動車入出庫方向に延びるパレット用ピットと、
該パレット用ピットの開口を塞ぐフロアフラット位置と前記パレット用ピット内に格納される格納位置との間で昇降自在となるよう前記パレット用ピット内に設置される可動床とを備え、
自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させる一方、
前記二輪車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置し、該二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口を、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ格納時傾斜位置に配置するよう構成することができる。
【0018】
前述の如く構成すると、自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させるため、自動車の運転者は前向きで自動車を入出庫口に対し直進させるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0019】
一方、二輪車の入出庫時に、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットを、二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置に保持しておくと、二輪車の運転者は、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む。又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、各二輪車個別パレットが前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置に保持されるため、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を二輪車専用パレットからはみ出させることなく斜めに配置する形で駐車させることが容易に行えるようになる。しかも、前記二輪車の入出庫時には、前記二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口は、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞がれているため、二輪車の運転者は、段差のないフラットなフロア面に沿って、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の駐車装置によれば、目的の二輪車だけを他の二輪車の出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を載置することができ、二輪車の入出庫時の効率を低下させずに二輪車の収容効率を向上し得、自動車の収容台数への影響をも最小限に抑え得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアに二輪車専用パレットを呼び出し、二輪車個別パレットを入出庫時位置に配置した状態を示す図である。
【図2】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアからリフトケージにより二輪車専用パレットを昇降させるために、二輪車個別パレットを格納時傾斜位置に配置した状態を示す図である。
【図3】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す平面図である。
【図4】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す正面図であって、図3のIV−IV矢視相当図である。
【図5】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す側面図であって、図4のV−V矢視相当図である。
【図6】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例においてフロアフラット位置に上昇させた可動床を示す正面図であって、図1のVI−VI矢視相当図である。
【図7】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例においてフロアフラット位置に上昇させた可動床を示す側面図であって、図6のVII−VII矢視相当図である。
【図8】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアに自動車用のパレットを呼び出した状態を示す図である。
【図9】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において格納位置に下降させた可動床を示す正面図であって、図8のIX−IX矢視相当図である。
【図10】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において自動車を出庫する手順を示す側断面図であって、(a)は自動車を建物内の棚からリフトケージへ移載する状態を示す図、(b)は自動車を建物内の棚からリフトケージへ移載した状態を示す図、(c)はリフトケージを入出庫口フロアへ下降させた状態を示す図、(d)はパレットを旋回させ自動車を建物内から出庫する状態を示す図である。
【図11】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットの長手方向に対し左右二列となる縦列駐車させた状態を示す平面図である。
【図12】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットの長手方向に対しその奥側に左右二列に駐車させた状態を示す平面図である。
【図13】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットに駐車させた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0023】
図1〜図13は本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例であって、該エレベータ式駐車装置は、旋回装置であるターンテーブル1が搭載された搬送装置としてのリフトケージ2により自動車Cを載せたパレットPを搬送して建物3内における駐車スペースとしての棚4(図10参照)に駐車させるものであり、前記建物3内の棚4が配設される駐車スペースから入出庫口フロアFに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路Sに、リフトケージ用ピット5を凹設すると共に、前記入出庫口フロアFに、自動車入出庫方向に延びるパレット用ピット6を凹設してある。
【0024】
本実施例の場合、複数枚の前記パレットPのうち所要枚数のパレットを、一台の自動車Cの代わりに複数台の二輪車Bを載置可能な二輪車専用パレットPbとし、該二輪車専用パレットPbの上面に、個別に二輪車Bが載置される複数枚(図の例では三枚)の二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)と前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)との間で水平揺動自在となるよう配設すると共に、該二輪車個別パレットPbsを水平揺動させる駆動手段20を設置するようにしてある。
【0025】
前記二輪車個別パレットPbsは、図3〜図5に示す如く、前記二輪車専用パレットPbの上面に旋回軸受21を介して水平揺動自在に配設し、該二輪車個別パレットPbsの下面には二輪車専用パレットPbの上面を転動自在なキャスター22を取り付けてある。又、前記駆動手段20は、シリンダ本体23aが前記二輪車専用パレットPb上面に枢着されたブレーキ付電動シリンダ23のロッド23b先端を一枚の二輪車個別パレットPbsに連結すると共に、三枚の二輪車個別パレットPbsをリンクロッド24にて連結し、前記ブレーキ付電動シリンダ23を収縮させた状態では、各二輪車個別パレットPbsが二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持される一方、前記ブレーキ付電動シリンダ23を伸長させた状態では、各二輪車個別パレットPbsが前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)に保持されるよう構成してある。
【0026】
一方、前記パレット用ピット6内には、該パレット用ピット6の開口を塞ぐフロアフラット位置H(図6参照)と前記パレット用ピット6内に格納される格納位置L(図9参照)との間で昇降自在となるよう可動床7を設置してある。
【0027】
前記可動床7は、図1に示す如く、前記パレット用ピット6の入出庫口8に近い手前側と、前記パレット用ピット6の入出庫口8から離れた奥側とに同様の構造のものを二組配設してあり、それぞれの可動床7は、図6、図7、図9に示す如く、パレット用ピット6内底部に固定されるベースプレート9と、該ベースプレート9上方に配設される可動床プレート10とを、ブレーキ付電動シリンダ11の伸縮動作により回動連結軸12を中心として拡縮するX字状リンク機構13を介して連結してなる構成を有している。尚、前記X字状リンク機構13を構成する一方のリンクアーム14の下端は、前記ベースプレート9上面に固定ピン14aにて枢着すると共に、前記X字状リンク機構13を構成する他方のリンクアーム15の下端は、前記ベースプレート9上面に前記固定ピン14aの軸線と直角な水平方向へスライド自在なスライドピン15bにて枢着し、前記X字状リンク機構13を構成する他方のリンクアーム15の上端は、前記可動床プレート10下面に固定ピン15aにて枢着すると共に、前記X字状リンク機構13を構成する一方のリンクアーム14の上端は、前記可動床プレート10下面に前記固定ピン15aの軸線と直角な水平方向へスライド自在なスライドピン14bにて枢着し、更に、前記X字状リンク機構13の回動連結軸12から張り出すブラケット16に、シリンダ本体11aが前記ベースプレート9上面に枢着された前記ブレーキ付電動シリンダ11のロッド11b先端を連結してあり、これにより、前記ブレーキ付電動シリンダ11を伸長させてブレーキでロックすると、図6に示す如く、前記X字状リンク機構13が起立するように拡張する形で、前記可動床プレート10がパレット用ピット6の開口を塞ぐフロアフラット位置Hに保持される一方、前記ブレーキを解除してブレーキ付電動シリンダ11を収縮させると、図9に示す如く、前記X字状リンク機構13が倒伏するように収縮する形で、前記可動床プレート10が前記パレット用ピット6内に格納される格納位置Lに保持されるようにしてある。
【0028】
そして、自動車Cの入出庫時には、図8に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めると共に、前記パレット用ピット6内の格納位置L(図9参照)に可動床7を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットPを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピット6の開口が塞がれるようターンテーブル1にて旋回させる一方、二輪車Bの入出庫時には、図1に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めた状態で、二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持し、前記二輪車専用パレットPbの旋回に伴って生じる前記パレット用ピット6の開口を、前記パレット用ピット6内のフロアフラット位置H(図6参照)に可動床7を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記リフトケージ2による二輪車専用パレットPbの昇降時には、図2に示す如く、前記二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレットPb上面の二輪車個別パレットPbsをそれぞれ格納時傾斜位置Y(図2参照)に配置するよう構成してある。
【0029】
尚、前記駆動手段20としてのブレーキ付電動シリンダ23を二輪車専用パレットPbに設けたことに伴い、該二輪車専用パレットPbと前記可動床7との間には、図1、図2及び図7に示す如く、該可動床7側から二輪車専用パレットPb側へ電力を供給するための給電子25と集電子26とを配設してある。
【0030】
次に、上記実施例の作用を説明する。
【0031】
前述の如く構成すると、自動車Cの入出庫時には、図8に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めると共に、前記パレット用ピット6内の格納位置L(図9参照)に可動床7を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットPを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピット6の開口が塞がれるようターンテーブル1にて旋回させるため、自動車Cの運転者は前向きで自動車Cを入出庫口8に対し直進させるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0032】
因みに、本実施例において自動車Cを出庫する手順を説明すると、先ず、図10(a)に示す如く建物3内の棚4に収容されている自動車Cを、図示していない移載装置により図10(b)に示す如くリフトケージ2へ移載し、該リフトケージ2を図10(c)に示す如く入出庫口フロアFまで下降させた後、図10(d)に示す如くターンテーブル1にてパレットPを90°旋回させ自動車Cを建物3内から出庫するようになっている。
【0033】
一方、二輪車Bの入出庫時に、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めた状態で、図1に示す如く、二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持しておくと、二輪車Bの運転者は、入庫時には入出庫口8から二輪車個別パレットPbsに対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む一方、出庫時には、図1に示す状態からターンテーブル1にて二輪車専用パレットPbを180°旋回させれば、二輪車個別パレットPbsから入出庫口8に対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により出庫を行うことが可能となり、やはり切り返し操作を行わなくて済む。又、前記リフトケージ2による二輪車専用パレットPbの昇降時には、図2に示す如く、ブレーキ付電動シリンダ23を伸長させると、各二輪車個別パレットPbsが前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)に保持されるため、二輪車専用パレットPb一枚につき計三台の二輪車Bを二輪車専用パレットPbからはみ出させることなく斜めに配置する形で駐車させることが容易に行えるようになる。しかも、前記二輪車Bの入出庫時には、前記二輪車専用パレットPbの配置によって生じる前記パレット用ピット6の開口は、前記パレット用ピット6内のフロアフラット位置H(図6参照)に可動床7を上昇させることにより塞がれているため、二輪車Bの運転者は、段差のないフラットなフロア面に沿って、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0034】
この結果、仮に、図11に示す如く、二輪車Bを二輪車専用パレットPbの長手方向に対し左右二列となる縦列駐車させ、二輪車専用パレットPbの奥側に載置した二輪車Bに関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットPbの手前側に載置した二輪車Bが邪魔になって奥側の二輪車Bを出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなるが、図2に示す如く、二輪車専用パレットPbに斜めに配置する形で駐車された三台の二輪車Bは、入出庫時には、図1に示す如く、二輪車個別パレットPbsが二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置Xに保持されるため、奥側と手前側といった区別がなく、どの二輪車Bも他の二輪車Bと関係なく出庫可能となり、又、入庫に関しても問題が生じる心配は全くない。
【0035】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットPを二輪車用に流用するのとは異なり、図12に示す如く、二輪車専用パレットPb一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車Bを駐車できずに無駄なスペース(図12の仮想線で示すハッチング部分参照)が生じてしまうことが避けられるため、二輪車Bの収容に多数の二輪車専用パレットPbを使用しなくて済み、これに伴って自動車Cの収容台数が大幅に減少してしまうこともなくなる。
【0036】
又、仮に、前記二輪車個別パレットPbsがなく、前記二輪車専用パレットPbを単に、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置しただけでは、図13に示す如く、二輪車Bを真っ直ぐに入庫すると、該二輪車Bが二輪車専用パレットからはみ出してしまう(図13中、左側に示す二輪車Bを参照)ため、図13中、右側に示す二輪車Bのように斜めに入庫しなければならず、切り返し操作が必要になることもあるが、本実施例では、前述した通り、二輪車Bの運転者は、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済み、操作性が非常に良くなる。
【0037】
こうして、目的の二輪車Bだけを他の二輪車Bの出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレットPb一枚につき計三台の二輪車Bを載置することができ、二輪車Bの入出庫時の効率を低下させずに二輪車Bの収容効率を向上し得、自動車Cの収容台数への影響をも最小限に抑え得る。
【0038】
尚、本発明の駐車装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、エレベータ式駐車装置に限らず、駐車スペースが地下に展開され、入出庫口フロアから昇降路が地下に延びる形式の駐車装置であれば、多層循環方式、水平循環方式、平面往復方式といった地下式駐車装置にも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0039】
1 ターンテーブル(旋回装置)
2 リフトケージ(搬送装置)
3 建物
4 棚(駐車スペース)
5 リフトケージ用ピット
6 パレット用ピット
7 可動床
8 入出庫口
10 可動床プレート
11 ブレーキ付電動シリンダ
13 X字状リンク機構
20 駆動手段
23 ブレーキ付電動シリンダ
24 リンクロッド
B 二輪車
C 自動車
F 入出庫口フロア
H フロアフラット位置
L 格納位置
P パレット
Pb 二輪車専用パレット
Pbs 二輪車個別パレット
X 入出庫時位置
Y 格納時傾斜位置
S 昇降路
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットを駐車スペースと入出庫口フロアとの間で搬送装置により搬送する駐車装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械式の駐車装置の一つとして、搬送装置であるリフトケージにより自動車を載せたパレットを搬送して建物内に駐車させるエレベータ式駐車装置がある。
【0003】
従来のエレベータ式駐車装置の場合、多数の自動車を効率良く駐車できるものの、原動機付自転車、自動二輪車等の二輪車を収容することはできなかった。
【0004】
しかしながら、近年、特に都市部において二輪車の駐車場所が非常に不足していることが問題となっており、機械式の駐車装置にも自動車と二輪車とを混在して収容できるようにすることが提案されている。
【0005】
尚、前述の如き自動車と二輪車とを混在して収容できる機械式の駐車装置に関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−257071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前述の如きエレベータ式駐車装置に用いられる自動車用のパレットを二輪車用に流用し、二輪車専用パレットとした場合、該二輪車専用パレットの長手方向に対し左右二列の縦列駐車の形態を採るようにすれば、計四台の二輪車を載置可能となる。
【0008】
しかしながら、このように二輪車で縦列駐車の形態を採ってしまうと、前記二輪車専用パレットの奥側に載置した二輪車に関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットの手前側に載置した二輪車が邪魔になって奥側の二輪車を出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなる。
【0009】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットを二輪車用に流用するだけでは、二輪車の入出庫時の効率を考慮した場合、二輪車専用パレット一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車を駐車できなくなるため、二輪車の収容に該二輪車の駐車台数の半分の数の二輪車専用パレットが必要となり、これに伴って自動車の収容台数が大幅に減少してしまうという欠点を有していた。
【0010】
又、二輪車の運転者は、二輪車を押しながら入出庫を行う必要があるため、切り返し操作等を行わなくて済むようにして入出庫時の操作性を高めることも非常に重要となっていた。
【0011】
本発明は、斯かる実情に鑑み、目的の二輪車だけを他の二輪車の出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を載置することができ、二輪車の入出庫時の効率を低下させずに二輪車の収容効率を向上し得、自動車の収容台数への影響をも最小限に抑え得る駐車装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、旋回装置が搭載された搬送装置により自動車を載せたパレットを搬送して建物内の駐車スペースに駐車させる駐車装置において、
複数枚の前記パレットのうち、一台の自動車の代わりに複数台の二輪車を載置可能とした所要枚数の二輪車専用パレットと、
該二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置との間で水平揺動自在となるよう前記二輪車専用パレットの上面に配設され且つ個別に二輪車が載置される複数枚の二輪車個別パレットと、
該二輪車個別パレットを水平揺動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする駐車装置にかかるものである。
【0013】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
二輪車の入出庫時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置した状態としておけば、二輪車の運転者は、入出庫口から二輪車個別パレットに対し略真っ直ぐに或いは二輪車個別パレットから入出庫口に対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む。又、前記二輪車個別パレットを駆動手段にて入出庫時位置から格納時傾斜位置に水平揺動させれば、該二輪車個別パレットは二輪車専用パレットの幅に収まるため、二輪車の前端或いは後端が二輪車専用パレットからはみ出す心配はない。
【0014】
この結果、仮に、二輪車で縦列駐車の形態を採り、二輪車専用パレットの奥側に載置した二輪車に関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットの手前側に載置した二輪車が邪魔になって奥側の二輪車を出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなるが、二輪車専用パレットに斜めに配置する形で駐車された三台の二輪車は、入出庫時には、二輪車個別パレットが二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置に保持されるため、奥側と手前側といった区別がなく、どの二輪車も他の二輪車と関係なく出庫可能となり、又、入庫に関しても問題が生じる心配は全くない。
【0015】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットを二輪車用に流用するのとは異なり、二輪車専用パレット一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車を駐車できずに無駄なスペースが生じてしまうことが避けられるため、二輪車の収容に多数の二輪車専用パレットを使用しなくて済み、これに伴って自動車の収容台数が大幅に減少してしまうこともなくなる。
【0016】
又、仮に、前記二輪車個別パレットがなく、前記二輪車専用パレットを単に、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置しただけでは、二輪車を真っ直ぐに入庫すると、該二輪車が二輪車専用パレットからはみ出してしまうため、二輪車を斜めに入庫しなければならず、切り返し操作が必要になることもあるが、本発明では、前述した通り、二輪車の運転者は、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済み、操作性が非常に良くなる。
【0017】
前記駐車装置においては、前記建物内の駐車スペースから入出庫口フロアに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路と、
前記建物内の入出庫口フロアに凹設され且つ自動車入出庫方向に延びるパレット用ピットと、
該パレット用ピットの開口を塞ぐフロアフラット位置と前記パレット用ピット内に格納される格納位置との間で昇降自在となるよう前記パレット用ピット内に設置される可動床とを備え、
自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させる一方、
前記二輪車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置し、該二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口を、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ格納時傾斜位置に配置するよう構成することができる。
【0018】
前述の如く構成すると、自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させるため、自動車の運転者は前向きで自動車を入出庫口に対し直進させるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0019】
一方、二輪車の入出庫時に、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットを、二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置に保持しておくと、二輪車の運転者は、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む。又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、各二輪車個別パレットが前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置に保持されるため、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を二輪車専用パレットからはみ出させることなく斜めに配置する形で駐車させることが容易に行えるようになる。しかも、前記二輪車の入出庫時には、前記二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口は、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞がれているため、二輪車の運転者は、段差のないフラットなフロア面に沿って、前向きで二輪車を押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の駐車装置によれば、目的の二輪車だけを他の二輪車の出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレット一枚につき計三台の二輪車を載置することができ、二輪車の入出庫時の効率を低下させずに二輪車の収容効率を向上し得、自動車の収容台数への影響をも最小限に抑え得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアに二輪車専用パレットを呼び出し、二輪車個別パレットを入出庫時位置に配置した状態を示す図である。
【図2】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアからリフトケージにより二輪車専用パレットを昇降させるために、二輪車個別パレットを格納時傾斜位置に配置した状態を示す図である。
【図3】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す平面図である。
【図4】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す正面図であって、図3のIV−IV矢視相当図である。
【図5】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例における二輪車個別パレットを示す側面図であって、図4のV−V矢視相当図である。
【図6】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例においてフロアフラット位置に上昇させた可動床を示す正面図であって、図1のVI−VI矢視相当図である。
【図7】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例においてフロアフラット位置に上昇させた可動床を示す側面図であって、図6のVII−VII矢視相当図である。
【図8】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例を示す平面図であって、入出庫口フロアに自動車用のパレットを呼び出した状態を示す図である。
【図9】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において格納位置に下降させた可動床を示す正面図であって、図8のIX−IX矢視相当図である。
【図10】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において自動車を出庫する手順を示す側断面図であって、(a)は自動車を建物内の棚からリフトケージへ移載する状態を示す図、(b)は自動車を建物内の棚からリフトケージへ移載した状態を示す図、(c)はリフトケージを入出庫口フロアへ下降させた状態を示す図、(d)はパレットを旋回させ自動車を建物内から出庫する状態を示す図である。
【図11】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットの長手方向に対し左右二列となる縦列駐車させた状態を示す平面図である。
【図12】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットの長手方向に対しその奥側に左右二列に駐車させた状態を示す平面図である。
【図13】本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例において仮に二輪車個別パレットがない場合に二輪車を二輪車専用パレットに駐車させた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0023】
図1〜図13は本発明の駐車装置の実施例としてエレベータ式駐車装置に適用した例であって、該エレベータ式駐車装置は、旋回装置であるターンテーブル1が搭載された搬送装置としてのリフトケージ2により自動車Cを載せたパレットPを搬送して建物3内における駐車スペースとしての棚4(図10参照)に駐車させるものであり、前記建物3内の棚4が配設される駐車スペースから入出庫口フロアFに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路Sに、リフトケージ用ピット5を凹設すると共に、前記入出庫口フロアFに、自動車入出庫方向に延びるパレット用ピット6を凹設してある。
【0024】
本実施例の場合、複数枚の前記パレットPのうち所要枚数のパレットを、一台の自動車Cの代わりに複数台の二輪車Bを載置可能な二輪車専用パレットPbとし、該二輪車専用パレットPbの上面に、個別に二輪車Bが載置される複数枚(図の例では三枚)の二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)と前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)との間で水平揺動自在となるよう配設すると共に、該二輪車個別パレットPbsを水平揺動させる駆動手段20を設置するようにしてある。
【0025】
前記二輪車個別パレットPbsは、図3〜図5に示す如く、前記二輪車専用パレットPbの上面に旋回軸受21を介して水平揺動自在に配設し、該二輪車個別パレットPbsの下面には二輪車専用パレットPbの上面を転動自在なキャスター22を取り付けてある。又、前記駆動手段20は、シリンダ本体23aが前記二輪車専用パレットPb上面に枢着されたブレーキ付電動シリンダ23のロッド23b先端を一枚の二輪車個別パレットPbsに連結すると共に、三枚の二輪車個別パレットPbsをリンクロッド24にて連結し、前記ブレーキ付電動シリンダ23を収縮させた状態では、各二輪車個別パレットPbsが二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持される一方、前記ブレーキ付電動シリンダ23を伸長させた状態では、各二輪車個別パレットPbsが前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)に保持されるよう構成してある。
【0026】
一方、前記パレット用ピット6内には、該パレット用ピット6の開口を塞ぐフロアフラット位置H(図6参照)と前記パレット用ピット6内に格納される格納位置L(図9参照)との間で昇降自在となるよう可動床7を設置してある。
【0027】
前記可動床7は、図1に示す如く、前記パレット用ピット6の入出庫口8に近い手前側と、前記パレット用ピット6の入出庫口8から離れた奥側とに同様の構造のものを二組配設してあり、それぞれの可動床7は、図6、図7、図9に示す如く、パレット用ピット6内底部に固定されるベースプレート9と、該ベースプレート9上方に配設される可動床プレート10とを、ブレーキ付電動シリンダ11の伸縮動作により回動連結軸12を中心として拡縮するX字状リンク機構13を介して連結してなる構成を有している。尚、前記X字状リンク機構13を構成する一方のリンクアーム14の下端は、前記ベースプレート9上面に固定ピン14aにて枢着すると共に、前記X字状リンク機構13を構成する他方のリンクアーム15の下端は、前記ベースプレート9上面に前記固定ピン14aの軸線と直角な水平方向へスライド自在なスライドピン15bにて枢着し、前記X字状リンク機構13を構成する他方のリンクアーム15の上端は、前記可動床プレート10下面に固定ピン15aにて枢着すると共に、前記X字状リンク機構13を構成する一方のリンクアーム14の上端は、前記可動床プレート10下面に前記固定ピン15aの軸線と直角な水平方向へスライド自在なスライドピン14bにて枢着し、更に、前記X字状リンク機構13の回動連結軸12から張り出すブラケット16に、シリンダ本体11aが前記ベースプレート9上面に枢着された前記ブレーキ付電動シリンダ11のロッド11b先端を連結してあり、これにより、前記ブレーキ付電動シリンダ11を伸長させてブレーキでロックすると、図6に示す如く、前記X字状リンク機構13が起立するように拡張する形で、前記可動床プレート10がパレット用ピット6の開口を塞ぐフロアフラット位置Hに保持される一方、前記ブレーキを解除してブレーキ付電動シリンダ11を収縮させると、図9に示す如く、前記X字状リンク機構13が倒伏するように収縮する形で、前記可動床プレート10が前記パレット用ピット6内に格納される格納位置Lに保持されるようにしてある。
【0028】
そして、自動車Cの入出庫時には、図8に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めると共に、前記パレット用ピット6内の格納位置L(図9参照)に可動床7を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットPを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピット6の開口が塞がれるようターンテーブル1にて旋回させる一方、二輪車Bの入出庫時には、図1に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めた状態で、二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持し、前記二輪車専用パレットPbの旋回に伴って生じる前記パレット用ピット6の開口を、前記パレット用ピット6内のフロアフラット位置H(図6参照)に可動床7を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記リフトケージ2による二輪車専用パレットPbの昇降時には、図2に示す如く、前記二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレットPb上面の二輪車個別パレットPbsをそれぞれ格納時傾斜位置Y(図2参照)に配置するよう構成してある。
【0029】
尚、前記駆動手段20としてのブレーキ付電動シリンダ23を二輪車専用パレットPbに設けたことに伴い、該二輪車専用パレットPbと前記可動床7との間には、図1、図2及び図7に示す如く、該可動床7側から二輪車専用パレットPb側へ電力を供給するための給電子25と集電子26とを配設してある。
【0030】
次に、上記実施例の作用を説明する。
【0031】
前述の如く構成すると、自動車Cの入出庫時には、図8に示す如く、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めると共に、前記パレット用ピット6内の格納位置L(図9参照)に可動床7を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットPを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピット6の開口が塞がれるようターンテーブル1にて旋回させるため、自動車Cの運転者は前向きで自動車Cを入出庫口8に対し直進させるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0032】
因みに、本実施例において自動車Cを出庫する手順を説明すると、先ず、図10(a)に示す如く建物3内の棚4に収容されている自動車Cを、図示していない移載装置により図10(b)に示す如くリフトケージ2へ移載し、該リフトケージ2を図10(c)に示す如く入出庫口フロアFまで下降させた後、図10(d)に示す如くターンテーブル1にてパレットPを90°旋回させ自動車Cを建物3内から出庫するようになっている。
【0033】
一方、二輪車Bの入出庫時に、前記リフトケージ用ピット5にリフトケージ2を収めた状態で、図1に示す如く、二輪車専用パレットPbを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、二輪車個別パレットPbsを、二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置X(図1参照)に保持しておくと、二輪車Bの運転者は、入庫時には入出庫口8から二輪車個別パレットPbsに対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済む一方、出庫時には、図1に示す状態からターンテーブル1にて二輪車専用パレットPbを180°旋回させれば、二輪車個別パレットPbsから入出庫口8に対し略真っ直ぐに、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により出庫を行うことが可能となり、やはり切り返し操作を行わなくて済む。又、前記リフトケージ2による二輪車専用パレットPbの昇降時には、図2に示す如く、ブレーキ付電動シリンダ23を伸長させると、各二輪車個別パレットPbsが前記二輪車専用パレットPbの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットPbの幅に収まる格納時傾斜位置Y(図2参照)に保持されるため、二輪車専用パレットPb一枚につき計三台の二輪車Bを二輪車専用パレットPbからはみ出させることなく斜めに配置する形で駐車させることが容易に行えるようになる。しかも、前記二輪車Bの入出庫時には、前記二輪車専用パレットPbの配置によって生じる前記パレット用ピット6の開口は、前記パレット用ピット6内のフロアフラット位置H(図6参照)に可動床7を上昇させることにより塞がれているため、二輪車Bの運転者は、段差のないフラットなフロア面に沿って、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となる。
【0034】
この結果、仮に、図11に示す如く、二輪車Bを二輪車専用パレットPbの長手方向に対し左右二列となる縦列駐車させ、二輪車専用パレットPbの奥側に載置した二輪車Bに関して出庫要求があった場合、二輪車専用パレットPbの手前側に載置した二輪車Bが邪魔になって奥側の二輪車Bを出庫できなくなるという不具合が生じてしまうこととなるが、図2に示す如く、二輪車専用パレットPbに斜めに配置する形で駐車された三台の二輪車Bは、入出庫時には、図1に示す如く、二輪車個別パレットPbsが二輪車専用パレットPbの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置Xに保持されるため、奥側と手前側といった区別がなく、どの二輪車Bも他の二輪車Bと関係なく出庫可能となり、又、入庫に関しても問題が生じる心配は全くない。
【0035】
即ち、単純に従来の自動車用のパレットPを二輪車用に流用するのとは異なり、図12に示す如く、二輪車専用パレットPb一枚につき左右に一台ずつの計二台までしか二輪車Bを駐車できずに無駄なスペース(図12の仮想線で示すハッチング部分参照)が生じてしまうことが避けられるため、二輪車Bの収容に多数の二輪車専用パレットPbを使用しなくて済み、これに伴って自動車Cの収容台数が大幅に減少してしまうこともなくなる。
【0036】
又、仮に、前記二輪車個別パレットPbsがなく、前記二輪車専用パレットPbを単に、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置しただけでは、図13に示す如く、二輪車Bを真っ直ぐに入庫すると、該二輪車Bが二輪車専用パレットからはみ出してしまう(図13中、左側に示す二輪車Bを参照)ため、図13中、右側に示す二輪車Bのように斜めに入庫しなければならず、切り返し操作が必要になることもあるが、本実施例では、前述した通り、二輪車Bの運転者は、前向きで二輪車Bを押し進めるだけの運転操作により入出庫を行うことが可能となり、切り返し操作を行わなくて済み、操作性が非常に良くなる。
【0037】
こうして、目的の二輪車Bだけを他の二輪車Bの出し入れなしで簡便且つ操作性良く確実に入出庫できると共に、二輪車専用パレットPb一枚につき計三台の二輪車Bを載置することができ、二輪車Bの入出庫時の効率を低下させずに二輪車Bの収容効率を向上し得、自動車Cの収容台数への影響をも最小限に抑え得る。
【0038】
尚、本発明の駐車装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、エレベータ式駐車装置に限らず、駐車スペースが地下に展開され、入出庫口フロアから昇降路が地下に延びる形式の駐車装置であれば、多層循環方式、水平循環方式、平面往復方式といった地下式駐車装置にも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0039】
1 ターンテーブル(旋回装置)
2 リフトケージ(搬送装置)
3 建物
4 棚(駐車スペース)
5 リフトケージ用ピット
6 パレット用ピット
7 可動床
8 入出庫口
10 可動床プレート
11 ブレーキ付電動シリンダ
13 X字状リンク機構
20 駆動手段
23 ブレーキ付電動シリンダ
24 リンクロッド
B 二輪車
C 自動車
F 入出庫口フロア
H フロアフラット位置
L 格納位置
P パレット
Pb 二輪車専用パレット
Pbs 二輪車個別パレット
X 入出庫時位置
Y 格納時傾斜位置
S 昇降路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回装置が搭載された搬送装置により自動車を載せたパレットを搬送して建物内の駐車スペースに駐車させる駐車装置において、
複数枚の前記パレットのうち、一台の自動車の代わりに複数台の二輪車を載置可能とした所要枚数の二輪車専用パレットと、
該二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置との間で水平揺動自在となるよう前記二輪車専用パレットの上面に配設され且つ個別に二輪車が載置される複数枚の二輪車個別パレットと、
該二輪車個別パレットを水平揺動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
前記建物内の駐車スペースから入出庫口フロアに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路と、
前記建物内の入出庫口フロアに凹設され且つ自動車入出庫方向に延びるパレット用ピットと、
該パレット用ピットの開口を塞ぐフロアフラット位置と前記パレット用ピット内に格納される格納位置との間で昇降自在となるよう前記パレット用ピット内に設置される可動床とを備え、
自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させる一方、
前記二輪車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置し、該二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口を、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ格納時傾斜位置に配置するよう構成した請求項1記載の駐車装置。
【請求項1】
旋回装置が搭載された搬送装置により自動車を載せたパレットを搬送して建物内の駐車スペースに駐車させる駐車装置において、
複数枚の前記パレットのうち、一台の自動車の代わりに複数台の二輪車を載置可能とした所要枚数の二輪車専用パレットと、
該二輪車専用パレットの長手方向と直角方向に延びる入出庫時位置と前記二輪車専用パレットの長手方向に対し所要傾斜角度で該二輪車専用パレットの幅に収まる格納時傾斜位置との間で水平揺動自在となるよう前記二輪車専用パレットの上面に配設され且つ個別に二輪車が載置される複数枚の二輪車個別パレットと、
該二輪車個別パレットを水平揺動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
前記建物内の駐車スペースから入出庫口フロアに延び、且つ自動車入出庫方向と直角方向に延びる昇降路と、
前記建物内の入出庫口フロアに凹設され且つ自動車入出庫方向に延びるパレット用ピットと、
該パレット用ピットの開口を塞ぐフロアフラット位置と前記パレット用ピット内に格納される格納位置との間で昇降自在となるよう前記パレット用ピット内に設置される可動床とを備え、
自動車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させると共に、前記パレット用ピット内の格納位置に可動床を下降させて格納した状態で、自動車用のパレットを、その長手方向が自動車入出庫方向に延び且つ前記パレット用ピットの開口が塞がれるよう旋回装置にて旋回させる一方、
前記二輪車の入出庫時には、前記昇降路に搬送装置を入出庫口フロアで停止させた状態で、二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ入出庫時位置に配置し、該二輪車専用パレットの配置によって生じる前記パレット用ピットの開口を、前記パレット用ピット内のフロアフラット位置に可動床を上昇させることにより塞ぐよう構成し、又、前記搬送装置による二輪車専用パレットの昇降時には、前記二輪車専用パレットを、その長手方向が自動車入出庫方向と直角方向に延びるよう配置すると共に、前記二輪車専用パレット上面の二輪車個別パレットをそれぞれ格納時傾斜位置に配置するよう構成した請求項1記載の駐車装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−26128(P2012−26128A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164473(P2010−164473)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)
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