説明

駐車装置

【課題】 電池を持つ電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置を提供する。
【解決手段】
従来の駐車装置に変わって、送電網に電気的に接続される電源機器と、前記電源機器から給電される電力により作動できる電動機を有し前記電動機に駆動されて複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で各々に移動させて各々に駐車させる駐車機構と、前記電源機器に電気的に接続される電力制御機器と、前記駐車空間に駐車した電動車両と前記電力制御機器とを電気的に接続する電力回路と、を備え、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記電源機器に給電できる、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を持つ電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置に係る。
【背景技術】
【0002】
複数の車両を駐車させるのに駐車機構を備えた駐車装置を用いることがある。
駐車機構は、電動機と駐車空間と入出庫空間とで構成される。
電動機は、電源を動力源として動力を出力する。
駐車機構は、電動機に駆動されて車両を入出庫空間と駐車空間との間で移動させて駐車させる。
例えば、駐車機構は、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構がある。
例えば、メリーゴーランド方式駐車機構では、上下に配された1対のスプロケットに掛け渡されたチェーンに所定の間隔で吊られたケージに車両を駐車させる。電動機がスプロケットを回転駆動する。複数のケージの上部が駐車空間を形成する。例えば、最下端に位置するケージの上部が入出庫空間を形成する。
例えば、エレベータ方式駐車機構では、垂直になった昇降路に沿って上下方向に多段の駐車空間を配し、車両を載せたケージを昇降路の中に昇降させて、車両をケージから駐車空間に移載し、駐車させる。電動機は、ケージを吊るケーブルを巻上げ、巻き下げする。さらに、他の電動機が、車両をケージと駐車空間との間で移動させる。例えば、昇降路の最下端が入出庫空間を形成する。
例えば、エレベータ・スライド方式駐車機構では、駐車空間を垂直方向と水平方向に多段に配列し、車両を搬送台車に乗せて入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。例えば、入出庫空間を地上に形成し、駐車機構を地下に配する。
例えば、平面往復方式駐車機構では、駐車空間を水平に配列し、搬送台車が車両を入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。例えば、入出庫空間を地上に形成し、駐車機構を地下に配する。
例えば、運搬格納方式駐車機構では、車両を載せる複数のパレットを碁盤目状に配列し、複数のパレットを水平方向に循環できる。電動機が複数のパレットを間欠的に循環する。他の電動機が、車両を入出庫空間とパレットとの間で移載する。例えば、入出庫空間を地上に形成し、駐車機構を地下に配する。
【0003】
一方、車両の電動化が加速している。これらの車両を電動車両と総称する。
電動車両には、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイク、燃料電池自動車、その他がある。
電動車両は、交流電気を給電されるタイプと直流電気を給電されるタイプがある。
そこで、駐車している間に、電動車両に給電することが考えられる。
電動車両には、外部から給電して車載バッテリーを充電するタイプのものがある。
それらの電動車両は、給電のための給電プラグ受を持つ。
急速充電器の給電プラグや100/200V等の電源コンセントに充電専用ケーブルを接続し充電専用ケーブルの給電プラグを電動車両の給電プラグ受に接続することで充電を行う。
【0004】
電動車両は、容量の大きな電池を内蔵する。電池は、蓄電池、燃料電池等である。
電動車両の普及が進むと、市外に多くの電動車両が存在することとなる。
例えば、駐車装置には複数の電動車両が駐車する。
複数の電動車両に各々に内蔵される各々の電池から出力できる電力の総計は、駐車装置を動かすための電力に匹敵する。
停電等があったときに、駐車装置に駐車した電動車両の内蔵する電池の出力する電力を利用できれば、駐車装置を動かすことをできる。
また、駐車装置が車両を入出庫空間と駐車空間との間で移動するにの、加速運転・一定速度運転・減速運転・停止運転を繰り返し、消費電力が大きく変動する。特に、加速運転するときに、商用電力を大きく消費する。消費電力がピーク状に大きくなるときに、駐車装置に駐車した電動車両の電池に蓄電された電力を利用できれば、商用送電網の電力のピーク的な消費を抑えることをできる。
また、商用送電網が給電を停止したときに、駐車装置に駐車した電動車両の電池に蓄えられた電力を利用したいという要請があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、社会状況の変化に対応して電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る送電網からの給電を受けて電池を各々に持つ複数の電動車両を含む複数の車両を駐車させる駐車装置であって、送電網に電気的に接続される電源機器と、前記電源機器から給電される電力により作動できる電動機を有し前記電動機に駆動されて複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で各々に移動させて各々に駐車させる駐車機構と、前記電源機器に電気的に接続される電力制御機器と、前記駐車空間に駐車した電動車両と前記電力制御機器とを電気的に接続する電力回路と、を備え、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電でき、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記電源機器に給電できる、ものとした。
【0007】
上記本発明の構成により、電源機器が、送電網に電気的に接続される。駐車機構が、前記電源機器から給電される電力により作動できる電動機を有し前記電動機に駆動されて複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で各々に移動させて各々に駐車させる。電力制御機器が、前記電源機器に電気的に接続される。電力回路が、前記駐車空間に駐車した電動車両と前記電力制御機器とを電気的に接続する。前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電できる。前記電力制御機器が、複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて、一体として前記電源機器に給電できる、
その結果、複数の前記駐車空間に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池に蓄電された電力を前記電源機器を経由して引き出して利用できる。
【0008】
以下に、本発明の実施形態に係る駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0009】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して一体として送電網へ給電できる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器が、複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して一体として送電網へ給電できる。
その結果、複数の前記駐車空間に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池に蓄電された電力を前記電源機器を経由して引き出して送電網で利用できる。
【0010】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる。
上記の実施形態の構成により、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる。
その結果、送電網からの給電が止まっても、必要な車両を出庫できる。
【0011】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が蓄電器を有し、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させ、前記駐車空間に位置する最後の一台の電動車両に出庫要求があると、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電し、前記駐車機構が出庫要求のあった最後の一台の電動車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる。
上記の実施形態の構成により、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる。前記駐車空間に位置する最後の一台の電動車両に出庫要求があると、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電し、前記駐車機構が出庫要求のあった最後の一台の電動車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる。
その結果、送電網からの給電が止まっても、必要な最後の電動車両を出庫できる。
【0012】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の通信機器が、送電網に設けられた上位コントローラと通信する。前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる。
その結果、通信内容に応じて前記駐車機構または前記電力制御機器の消費電力を変化させることをできる。
【0013】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電動機の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電する。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の通信機器が、送電網に設けられた上位コントローラと通信する。前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電動機の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電する。
その結果、通信内容に応じて駐車機構の消費電力のピークをカットできる。
【0014】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記駐車機構が車両を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の通信機器が、送電網に設けられた上位コントローラと通信する。前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記駐車機構が車両を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる。
その結果、通信内容に応じて駐車機構の消費電力を変化させることをできる。
【0015】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構への給電を停止させる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の通信機器が、送電網に設けられた上位コントローラと通信する。前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構への給電を停止させる。
その結果、送電網からの電力の受電量を制限できる。
【0016】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の通信機器が、送電網に設けられた上位コントローラと通信する。前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない。
その結果、送電網からの電力の受電量を制限できる。
【0017】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、
前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、
充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる。
上記の実施形態の構成により、補助発電機が、エンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等である。前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる。
その結果、使用者に送電網からの電力をセーブしたこと知らせることをできる。
【0018】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、複数の電動車両の各々毎に充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出して、複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する。
上記の実施形態の構成により、補助発電機が、エンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、温水を使用した発電機、振動を利用した発電機等である。前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電する。複数の電動車両の各々毎に、充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出する。複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する。
その結果、相当の駐車料金を請求できる。
【0019】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が蓄電器を有し、前記電力制御機器が、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に前記蓄電器に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電する。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の蓄電器がある。前記電力制御機器が、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に前記蓄電器に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電する。
その結果、駐車機構の消費する電力のピークを消費電力の少ない時間帯にシフトできる。
【0020】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、予め複数の電動車両の各々ごとに電動車両の持つ電池から電力を引き出すことを許す契約を各々に結び、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記契約を結んだ電動車両である複数の契約電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して送電網へ給電し、前記契約電動車両の使用者に該使用者の使用する前記契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する。
上記の実施形態の構成により、予め複数の電動車両の各々ごとに電動車両の持つ電池から電力を引き出すことを許す契約を各々に結ぶ。送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記契約を結んだ電動車両である複数の契約電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して送電網へ給電する。前記契約電動車両の使用者に該使用者の使用する前記契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する。
その結果、前記契約電動車両と前記非契約電動車両とを駐車料金で差をつけて取り扱うことをできる。
【0021】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が外部へ電力を出力できる出力機器を有し、送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記出力機器を介して外部へ給電できる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の出力機器が、外部へ電力を出力できる。送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記出力機器を介して外部へ給電できる。
その結果、停電時に電力を外部へ提供できる。
【0022】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、複数の電動車両のうちから特定の電動車両である特定電動車両を特定し、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記特定電動車両を除く複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電力回路を介して前記駐車空間に駐車した前記特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する。
上記の実施形態の構成により、複数の電動車両のうちから特定の電動車両である特定電動車両を特定する。前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記特定電動車両を除く複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電力回路を介して前記駐車空間に駐車した前記特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する。
その結果、特定の電動車両を急速充電できる。
【0023】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記電力制御機器が前記通信機器を有する駐車装置を含む複数の駐車装置に対応して設けられる一つの統合電力管理システムと通信する通信機器を有し、前記通信機器が前記統合電力管理システムから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる。
上記の実施形態の構成により、前記電力制御機器の前記通信機器が前記通信機器を有する駐車装置を含む複数の駐車装置に対応して設けられる一つの統合電力管理システムと通信する。前記通信機器が前記統合電力管理システムから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる。
その結果、通信内容に応じて前記駐車機構または前記電力制御機器の消費電力を変化させることをできる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
前記駐車機構が送電網に電気的に接続された前記電源機器から給電され、前記駐車機構の複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて、一体として前記電源機器に給電できる様にするので、複数の前記駐車空間に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池に蓄電された電力を前記電源機器を経由して引き出して利用できる。
また、複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて、一体として前記電源機器を介して送電網へ給電できる様にするので、複数の前記駐車空間に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池に蓄電された電力を前記電源機器を経由して引き出して送電網で利用できる。
また、送電網からの給電が止まったときに、前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を使用して、出庫要求のあった車両を前記入出庫空間へ移動する様にするので、送電網からの給電が止まっても、必要な車両を出庫できる。
また、送電網からの給電が止まったときに、前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を使用して、出庫要求のあった車両を前記入出庫空間へ移動し、前記蓄電器の電力を使用して最後の一台の電動車両を前記入出庫空間へ移動する様にするので、送電網からの給電が止まっても、必要な最後の電動車両を出庫できる。
また、送電網から受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる様にするので、通信内容に応じて前記駐車機構または前記電力制御機器の消費電力を変化させることをできる。
また、送電網から受信する通信内容に応じて、電動機の消費電力が所定の電力を越えようとするときに前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池の電力を前記駐車機構へ給電する様にするので、通信内容に応じて駐車機構の消費電力のピークをカットできる。
また、送電網から受信する通信内容に応じて、車両を移動する速度を変化させる様にするので、通信内容に応じて駐車機構の消費電力を変化させることをできる。
また、送電網から通信する通信内容に応じて、電源機器から駐車機構への給電を停止させるので、送電網からの電力の受電量を制限できる。
また、送電網から通信する通信内容に応じて、複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車量に充電のために各々に給電しまたは給電しない様にしたので、送電網からの電力の受電量を制限できる。
また、補助発電機で発電した補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に充電のために各々に給電し、給電した複数の補助電力の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる様にしたので、使用者に送電網からの電力をセーブしたこと知らせることをできる。
また、補助発電機で発電した補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に充電のために各々に給電し、給電した複数の補助電力の電力量に応じた駐車料金を複数の電動車両の使用者に各々に請求する様にするので、相当の駐車料金を請求できる。
また、駐車機構の消費電力量を予測してピーク電力を算出し、消費電力の少ない時間帯に蓄電器に充電し、駐車機構の消費電力が所定の電力を越えることに蓄電器から駐車機構へ給電する様にするので、駐車機構の消費する電力のピークを消費電力の少ない時間帯にシフトできる。
また、予め電動車両のもつ電池を利用することを約束し、送電網からの給電が止まったときに前記契約電動車両の持つ電池から出力する電力を送電網へ給電し、前記契約電動車両に電力量に対応した駐車料金を請求する様にしたので、前記契約電動車両と前記非契約電動車両とを駐車料金で差をつけて取り扱うことをできる。
また、送電網からの給電が止まったときに、複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池から出力する電力を同時に受けて一体として外部へ給電できる様にしたにで、停電時に電力を外部へ提供できる。
また、複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する電力を前記特定電動車両に充電のため急速充電モードで給電する様にしたので、特定の電動車両を急速充電できる。
また、複数の駐車装置に対応して設けられる1つの統合電力制御システムからの通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機構または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる様にするので、通信内容に応じて前記駐車機構または前記電力制御機器の消費電力を変化させることをできる。
従って、社会状況の変化に対応した駐車装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の回路概念図である。
【図3】本発明の第二の実施形態に係る駐車装置の回路概念図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電動車両の回路図である。
【図5】本発明の実施形態に係るコネクタの概念図である。
【図6】本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
【図7】本発明の実施形態に係る駐車装置の部分概念図である。
【図8】各種方式の駐車機構の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、送電網からの給電を受けて電池を各々に持つ複数の電動車両を含む複数の車両を駐車させる装置である。
電動車両10は、直流または交流の電気を給電される自動車であってもよい。
電動車両10は、直流または交流の電気を放電する自動車であってもよい。
電動車両10は、直流または交流の電気を給電され、直流または交流の電気を放電する自動車であってもよい。
例えば、電動車両10は、電気または液体燃料で動くハイブリッド自動車である。
例えば、電動車両10は、電気を給電され、電気または液体燃料で動くプラグインハイブリッド自動車である。
例えば、電動車両10は、電気を給電され、電気のみで動く自動車である。
例えば、電動車両10は、燃料電池の出力する電気で動く自動車である。
例えば、電動車両10は、電気で動く二輪車である。
【0027】
最初に、本発明の実施形態にかかる電動車両10を、図を基に、説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る電動車両の回路図である。図5は、本発明の実施形態に係るコネクタの概念図である。
図では、仮に電動車両が電気自動車であるとして、説明する。
【0028】
電動車両10は、電力で動くことをできる車両であって、電池11と走行機器12と電気コネクタ受13とで構成される。
電動車両10は、電池11と走行機器12と電気コネクタ受13と放電ドライバ14と放電回路18とで構成されてもよい。
例えば、電動車両10は、電池11と走行機器12と電気コネクタ受13と放電ドライバ14と充電ドライバ15と充放電コントローラ16と充電回路17と放電回路18とで構成される。
【0029】
電池11は、電力を出力でき、電動車両に内蔵される。
例えば、電池11は、蓄電池、燃料電池、その他である。
【0030】
走行機器12は、電池11の出力する電力で走行する機器である。
運転手の操作に従って、車両を走行させる。
【0031】
電池11の放電する電力を電気コネクタ受13を通過して外部へ出力できる。
電気コネクタ受13は、後述する電気コネクタ51を脱着させ、電気的に接続または遮断できる。
電気コネクタ受13は、電池11に充電する電力を外部から給電されるためのコネクタであってもよい。
例えば、電気コネクタ受13は、動力用端子受13aと制御用端子受13bとを持つ。
動力用端子受13aは、後述する動力用端子51aを接合して電気的に接続され、動力用端子51aから離間して電気的に遮断される。
制御用端子受13bは、後述する制御用端子51bを接合して電気的に接続され、制御用端子51bから離間して電気的に遮断される。
【0032】
放電ドライバ14は、電池11を放電させる電気機器である。
放電ドライバ14は、電池11の電気的特性に合わせて電力を放電させる。
【0033】
充電ドライバ15は、電池11に充電させる電気機器である。
充電ドライバ15は、電池11の電気的特性に合わせて供給される電力を電池11に充電させる。
【0034】
充放電コントローラ16は、制御回路19を介して、放電ドライバ14と放電回路18とを制御する。
充放電コントローラ16は、制御回路19を介して、放電ドライバ14と充電ドライバ15と充電回路17と放電回路18とを制御してもよい。
例えば、充放電コントローラ16は、モードを放電モードにすることをできる。
例えば、充放電コントローラ16は、モードを充電モードと放電モードとにすることをできる。
充放電コントローラ16は、コンピュータを内蔵し、放電機能F21と充電機能F22とを実行する。
(放電モード)
充放電コントローラ16は、放電機能を実行する。
放電機能は、充電回路17を切り離した後、放電回路18を接続して、放電ドライバ14を制御して、電池11を放電させ放電した電力を電気コネクタ受13を通過して出力させる機能である。
(充電モード)
充放電コントローラ16は、充電機能を実行する。
充電機能は、放電回路18を切り離した後、充電回路17を接続して、充電ドライバ15を制御して、電気コネクタ受13を通過して入力した電力を電池11に充電させる機能である。
【0035】
充電回路17は、充電する電力を電気コネクタ受13から電池11へ導く電気回路である。
充電ドライバ15は、充電回路17の途中に設けられる。
充電モードであるときに、充放電コントローラ16は、途中のスイッチを操作して電力が充電回路17を流れる様にする。
【0036】
放電回路18は、電池11の放電した電力を電池11から電気コネクタ受13へ導く電気回路である。
放電ドライバ14は、放電回路18の途中に設けられる。
放電モードであるときに、充放電コントローラ16は、途中のスイッチを操作して電力が放電回路18を流れる様にする。
【0037】
充電回路17と放電回路18とは一部を共通の回路を有していてもよい。
例えば、外部から電気コネクタ受13の動力用端子受13aを通過して入力した電力が充電回路17を流れる。放電回路18を流れた電力が、電気コネクタ受13の動力用端子受13aを通過して外部へ出力する。
【0038】
制御回路19は、制御信号が流れる回路である。
例えば、外部から電気コネクタ受13の制御用端子受13bを通過して入力した制御用信号が、制御回路19を経由して充放電コントローラ16へ入力される。
例えば、充放電コントローラ16から出力した制御信号が、制御回路19を経由して電気コネクタ受13の制御用端子受13bを通過して外部へ出力する。
例えば、充放電コントローラ16から出力した制御信号が制御回路19を経由して放電ドライバ14と充電ドライバ15とへ流れる。
制御信号は、コマンド信号、センサ信号、通信用信号、等である。
【0039】
次に、本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る駐車装置の回路概念図である。図6は、本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。図7は、本発明の実施形態に係る駐車装置の部分概念図である。
以下では、説明の便宜のために、仮に、駐車機構がエレベータ方式駐車機構であるとして説明する。
説明の容易のために、特に断らないかぎり、送電網は交流三相6.6KVの商用電力網であるとして、また電動車両は電気自動車またはプラグインハイブリッド車であるとして、説明する。
【0040】
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、電池を各々に持つ複数の電動車両を含む複数の車両を駐車させる装置である。
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、電源機器20と駐車機構30と電力制御機器40と電力回路50とで構成される。
後述する送電網60は、商用電力網であってもよい。
例えば、送電網は発電所から出力される三相交流電力を送電するものである。
送電網60は、送電網本体61と上位コントローラ62とで構成される。
上記コントローラ62は、送電網本体61の電力の需給バランス等に基づき各種の通信内容を通信する。
【0041】
電源機器20は、送電網60に電気的に接続される電気機器である。
電源機器20は、三相交流系20aと単相交流系20bとで構成される。
電源機器20は、送電網から送電された三相交流電力を変換して三相交流系20aに三相200V交流を流し、単相交流系20bに単相200V交流を流すことをできる。
また、電源機器20は、電力を送電網60に系統投入できる。
また、電源機器20は、電力を送電網60に給電できる。
【0042】
駐車機構30は、電源機器20から給電される電力により作動する電動機31を有し電動機31に駆動されて複数の車両10を入出庫空間33と複数の駐車空間32との間で各々に移動させて各々に駐車させる機構である。
駐車機構30は、電動機31と駐車空間32と入出庫空間33とを備え、電動機31に駆動されて車両を入出庫空間33と駐車空間32との間で移動させて駐車させる。
例えば、駐車機構30は、電動機31と駐車空間32と入出庫空間33とパレット34とリフトケージ35と牽引索36と巻上機37と補機38と駆動ドライバ39で構成される。
【0043】
電動機31は、電源機器20から給電される電力により作動する電気機器である。
電動機31は、後述する巻上機37を回転駆動してもよい。
例えば、電動機31は、駆動ドライバ39から電力を供給されて、後述する巻上機37を回転駆動する。
【0044】
駐車空間32は、車両を駐車のために置く空間である。
例えば、複数の駐車空間32が、後述する昇降路Hの左右に多段に重なる。
複数の駐車空間32は、後述するパレット34を支持する駐車棚を各々に備える。
【0045】
入出庫空間33は、車両を入庫させる空間または車両を出庫させる空間である。
例えば、入出庫空間33は、後述する昇降路Hの下部に位置する。
【0046】
パレット34は、車両を乗せる構造体である。
例えば、構造体は、上から見て略四辺形の構造体である。
構造体の上面は、車両の左側及び右側の1対の縁部で盛り上がり、1対の縁部に挟まれて車両のタイヤが転がる走行面を形成する。
【0047】
リフトケージ35は、パレット34を乗せて昇降路Hを昇降可能な構造体である。
また、リフトケージ35は、駐車空間32の横に位置した際にパレット34を駐車空間32とリフトケージ35との間で移載できる。
【0048】
牽引索36は、リフトケージ35を昇降路Hの中で昇降自在に吊る索である。
例えば、牽引索36は、ケーブル、チェーン等である。
【0049】
巻上機37は、電動機31により駆動され、牽引索36を巻上げ、または巻き下げする機械である。牽引索36を巻上げ、または巻き下げすると、リフトケージ35を昇降路Hの中で昇降させることをできる。
【0050】
補機38は、駐車機構30に設けられるその他の機器である。
例えば、補機38は、入出庫空間の扉機構、照明、その他である。
【0051】
駆動ドライバ39は、電動機31を駆動する電気機器である。
例えば、駆動ドライバ39は、インバータ式である。
駆動ドライバ30は、コンバータ39aとインバータ39bと回生負荷39cとで構成される。
コンバータ39aは、三相200V交流を直流に整流する。
インバータ39bは、整流された直流をPWMして所定の周波数の交流を作り、電動機31に給電し、電動機31の回転数を制御する。
回生負荷39cは、インバータ39bが発生した回生電力を消費する負荷である。
電動機31が回生ブレーキとして機能するときに、回生電力が発生し、回生電力が回生負荷39cにより消費される。
【0052】
次に、本発明の実施形態にかかる駐車機構の運用方法を、図を基に、説明する。
駐車機構の運用方法は、入庫工程と出庫工程と充電工程と放電工程とで構成される。
【0053】
(入庫工程)
入庫工程は、入出庫空間33に入庫した車両を駐車空間32に移動させる工程である。
車両が、入出庫空間33に置いたリフトケージ35に搭載された空のパレット34に自走して乗る。
リフトケージ35を、昇降路Hの中を上昇させ、一つの駐車空間32の横に停止する。
車の乗ったパレット34を駐車空間32に移載する。
【0054】
(出庫工程)
出庫工程は、出庫要求のあった車両を駐車空間32から入出庫空間33へ移動させ、車を入出庫空間33から自走して出庫させる工程である。
リフトケージ35を出庫要求のある車両のある駐車空間32の横に位置させる。
出庫要求のある車両を乗せるパレット34を駐車空間32からリフトケージ35に移載する。
リフトケージ35を昇降路Hの中を降下させて、入出庫空間33に位置させる。
車両をリフトケージ35に搭載したパレット34から自走して降ろす。
【0055】
(充電工程)
充電工程は、駐車した電動車両10に給電して、電池11に充電させる工程である。
電力制御機器40が、電力回路50を経由して電動車両10の充放電コントローラ16に通信して、充放電コントローラ16を充電モードにする。
電力制御機器40が、電源機器20の電力を電力回路50を介して電動車両に給電する。電動車両は給電された電力を電池に充電する。
【0056】
(放電工程)
放電工程は、駐車した電動車両10に電池から電力を出力させて、出力した電力を受電する工程である。
電池が蓄電池である場合、放電工程は、駐車した電動車両10に電池から電力を放電させる。電力制御機器40が、放電された電力を受電する。
電池が燃料電池である場合、放電工程は、駐車した電動車両10に燃料電池から電力を出力させる。電力制御機器40が、出力された電力を受電する。
【0057】
電力制御機器40は、電源機器20に電気的に接続される電気機器である。
電力制御機器40は、コントローラ41と交流系42と直流系43と蓄電器44と補助発電機45と出力機器46と急速充電器47と充電放電ドライバ48と充電放電ドライバ49とで構成される。
【0058】
コントローラ41は、電力制御機器40をコントロールする機器である。
コントローラ41は、コントローラ本体41aとモニタ41bと通信機器41cとで構成されてもよい。
例えば、コントローラ本体41aは、CPUとメモリとインターフェースとソフトウエアとで構成される。
例えば、モニタ41bは、電力制御機器40の状態を表示する。
例えば、通信機器41cは、送電網60に設けられる上位コントローラ62と通信する。
例えば、通信機器41cは、統合電力管理システム70と通信する。
統合電力管理システム70は、複数の電力制御機器40に対応して設けられるシステムである。
ソフトウエアは、電力制御機器40に各種の機能を発揮させる。
図1中で、実線が動力用の回路を概念的に表し、破線が通信用の回路を概念的に表す。
【0059】
交流系42は、電源機器20に電気的に接続する回路系である。
交流系42は、三相交流系42aと単相交流系42bとで構成される。
図2中で、実線が交流系を示す。
【0060】
三相交流系42aは、電源機器20の三相交流系20aに電気的に接続される。
三相交流系42aは、電動機31に電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、駆動ドライバ39を介して、電動機31に電気的に接続される。
また、三相交流系42aは、補助発電機45に電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、エンジン発電機45aに電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、交流直流変換器を介して太陽電池45bに電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、風力発電機45cに電気的に接続される。

例えば、三相交流系42aは、温水を利用した発電機45dに電気的に接続される。
また、三相交流系42aは、充電放電ドライバ48を介して直流系43にある蓄電器44と急速充電器47に接続される。
【0061】
単相交流系42bは、電源機器20の単相交流系20bに電気的に接続される。
また、単相交流系42bは電力回路50の充電放電コントローラ58を介して電動車両10に電気的に接続される。
電動車両10は、内蔵する充電ドライバ15または放電ドライバ14により充電または放電する。
また、単相交流系42bは、補助発電機45に電気的に接続してもよい。
例えば、単相交流系42bは、交流直流変換器を介して太陽電池45bに電気的に接続される。
また、単相交流系42bは、出力機器46に電気的に接続してもよい。
または、単相交流系42bは、蓄電器44と急速充電器47に接続されてもよい。
例えば、単相交流系42bは、充電放電ドライバ48を介して直流系43にある蓄電器44と急速充電器47に接続される。
【0062】
直流系43は、直流を流す回路系である。
図2中で、破線が直流系を示す。
例えば、直流系43は、所定の電圧の直流を流す回路系である。
直流系43は、三相交流系42aと単相交流系42bとに交流直流変換器を介して電気的に接続されてもよい。
また、直流系43は、駆動ドライバ39の直流回路部に電気的に接続されてもよい。
例えば、直流系43は、充電放電ドライバ49を介して駆動ドライバ39の直流回路部に電気的に接続される。
直流系43は、蓄電器44に電気的に接続されてもよい。
例えば、直流系43は、蓄電池44aに電気的に接続される。
例えば、直流系43は、充電放電ドライハ49を介してキャパシタ44bに電気的に接続される。
【0063】
蓄電器44は、電力を蓄電し、または放電できる電気機器である。
蓄電器44は、蓄電池44a、またはキャパシタ44bで構成されてもよい。
【0064】
補助発電機45は、補助電力を発電できる電気機器である。
補助発電機45は、エンジン発電機45a、太陽電池45b、風力発電機45c、または振動を利用した発電機で構成されてもよい。
【0065】
出力機器46は、外部へ電力を出力できる電気機器である。
例えば、出力機器46は、単相交流を出力できる端子である。
【0066】
急速充電器47は、電動車両10に搭載される電池11に急速充電する電気機器である。
【0067】
充電放電ドライバ48は、充電と放電を選択的に選んで交流系と直流系との間で電力の流れを制御するドライバである。
【0068】
充電放電ドライバ49は、充電と放電とを選択的に選んで直流系と直流系との間で電力の流れを制御するドライバである。
【0069】
電力回路50は、駐車空間に駐車した電動車両10と電力制御機器40とを電気的に接続する電気回路である。
例えば、電力回路50は、複数の電気コネクタ51と複数の充電ケーブル52と複数の充電コネクタ53と複数の充電コネクタ受54と複数の中継コネクタ受55と複数の中継コネクタ56と複数の中継ケーブル57と充電放電コントローラ58とで構成される。
電気コネクタ51と充電ケーブル52と充電コネクタ53とが一体となって、充電専用ケーブルとなっていてもよい。
【0070】
電気コネクタ51は、電気コネクタ受13に脱着可能なコネクタである。
電気コネクタ51を電気コネクタ受13に着けると、電気コネクタ51の動力用端子51aと電気コネクタ受13の動力用端子受13aとが電気的に接続され、電気コネクタ51の制御用端子51bと電気コネクタ受13の制御用端子受13bとが電気的に接続される。
【0071】
充電ケーブル52は、電気コネクタ51と充電コネクタ53とを電気的に接続する電気ケーブルである。
【0072】
充電コネクタ53は、充電コネクタ受54に脱着可能なコネクタである。
充電コネクタ受54と中継コネクタ受55とはパレット34に固定される。
充電コネクタ受54と中継コネクタ受55とは電気的に接続される。
【0073】
中継コネクタ受55は、中継コネクタ56に脱着可能なコネクタである。
【0074】
中継コネクタ56は、駐車空間32に固定される。
1つの駐車空間32に固定される中継コネクタ56は、その駐車空間32に置かれるパレット34に固定される中継コネクタ受55に電気的に接続される。
そのパレット34がその駐車空間32から移動すると、その中継コネクタ56はそのパレット34に固定される中継コネクタ受55から外れる。
【0075】
中継ケーブル57は、中継コネクタ56と電力制御機器40とを電気的に接続する電気ケーブルである。
【0076】
充電放電コントローラ58は、電動車両の充電または放電を制御する電気機器である。
例えば、充電放電コントローラ58は、充電または放電する電流または電圧を制御する。
【0077】
以下に、コントローラ41が、電力制御機器40を用いて実施する機能を説明する。
電力制御機器40を用いて実施する機能は、充電機能、複数電動車両制御機能、送電網投入機能、停電時出庫機能、停電時全車出庫機能、送電網通信機能、ピークカット機能、省電力機能、アイドル運転機能、充電制御機能、補助電力利用機能、駐車料金還元機能、ピークシフト機能、契約者還元機能、災害時エネルギーステーション機能、急速充電機能、又は統合電力管理機構、で構成される。
【0078】
(充電機能)
充電機能は、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両20に電力回路50を介して充電のために各々に給電する機能である。
電力制御機器40が、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両に電力回路50を介して充電のために各々に給電する。
【0079】
(複数電動車両制御機能)
複数電動車両制御機能は、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて一体として電源機器20に給電する機能である。
電力制御機器40が、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて一体として電源機器に給電する。
複数の電動車両に各々に対応する複数の充電放電コントロータ38が、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を同時に受ける。
例えば、電動車両10が充電ドライバ15と放電ドライバ14とを内蔵する。
例えば、複数の放電ドライバ14が、送電網60に対応して系統連携出力をする。
例えば、一つの放電ドライバ14が一定周波数で電流を制御し、他の放電ドライバ14が、周波数と位相とを一致させる。
単相交流系42bが、電力を一体として電源機器20に給電する。
【0080】
(送電網投入機能)
送電網投入機能は、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電源機器20を介して一体として送電網へ給電する機能である。
電力制御機器40が、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電源機器20を介して一体として送電網へ給電する。
複数の電動車両に各々に対応する複数の充電放電コントロール58が、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受ける。
例えば、複数の電動車両10が複数の放電ドライバを各々に内蔵する。
例えば、複数の放電ドライバが、送電網に対応して系統連携出力をする。
例えば、一つの放電ドライバが一定周波数で電流を制御し、他の放電ドライバが、周波数と位相とを一致させる。
単相交流系42bが、電力を一体として電源機器20を介して送電網に給電できる。
【0081】
(停電時出庫機能)
停電時出庫機能は、送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電し、駐車機構30が出庫要求のあった車両を駐車空間から入出庫空間へ移動させる機能である。
送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、電力制御機器40が駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電し、駐車機構30が出庫要求のあった車両を駐車空間から入出庫空間へ移動する。
【0082】
(停電時全車出庫機能)
停電時全車出庫機能は、送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、駐車空間に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電でき、駐車機構30が出庫要求のあった車両10を駐車空間から入出庫空間へ移動させ、駐車空間に位置する最後の一台の電動車両10に出庫要求があると、蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電し、駐車機構30が出庫要求のあった最後の一台の電動車両10を駐車空間から入出庫空間へ移動させる機能である。
送電網50から電源機器20への給電が止まったときに、電力制御機器40が駐車空間に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電し、駐車機構30が出庫要求のあった車両を駐車空間から入出庫空間へ移動させる。駐車空間に位置する最後の一台の電動車両10に出庫要求があると、電力制御機器40が蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電し、駐車機構30が出庫要求のあった最後の一台の電動車両10を駐車空間から入出庫空間へ移動させる。
【0083】
(送電網通信機能)
送電網通信機能は、通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電源機器20から駐車機器30または電力制御機器40へ給電される電力を変化させる機能である。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電源機器20から駐車機器30へ給電される電力を変化させる。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電源機器20から電力制御機器40へ給電される電力を変化させる。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電源機器20から駐車機器30と電力制御機器40とへ給電される電力を変化させる。
【0084】
(ピークカット機能)
ピークカット機能は、通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電動機37の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電する機能である。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電動機37の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、電力制御機器40が駐車空間に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を電力回路50を経由して受けて駐車機構30へ給電する。
電動車両10のもつ電池11から出力した単相交流が交流直流変換器を通して直流にされ、直流が駆動ドライバ39の直流回路に給電される。
【0085】
(省電力機能)
省電力機能は、通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、駐車機構30が車両を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる機能である。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、駐車機構30が車両10を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる。
送電網の受給バランスがひっ迫すると、上位コントローラ62は通信機器41cに省電力運転を要請する通信内容を送る。
駐車機構30が車両10を移動させる速度を下げると、駐車機構30の消費する電力が低下する。
駐車機構30が車両10を移動させる速度を上げると、駐車機構30の消費する電力が上昇する。
【0086】
(アイドル運転機能)
充電制御機能は、通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、電源機器から駐車機器への給電を停止させる機能である。
通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、電源機器から駐車機器への給電を停止させる。
送電網の受給バランスがさらにひっ迫すると、上位コントローラ62は通信機器41cにアイドル運転を要請する通信内容を送る。
電源機器20から駐車機器30への給電を停止すると、駐車機構30がアイドル運転に遷移する。
送電網の受給バランスが改善すると、上位コントローラ62は通信機器41cにアイドル運転の要請を撤回する通信内容を送る。
電源機器20から駐車機器30への給電を再開すると、駐車機構30がアイドル運転から正常運転に遷移する。
【0087】
(充電制御機能)
充電制御機構は、通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10に電力回路50を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない機能である。
通信機器41cが上位コントローラ62から受信する通信内容に応じて、電力制御機器が複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない。
送電網の受給バランスがひっ迫すると、上位コントローラ62は通信機器41cに省電力運転を要請する通信内容を送る。
電力制御機器が複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない。
充電のために給電する電動車両が減ると、電力制御機器40の消費電力が減少する。
送電網の受給バランスが改善すると、上位コントローラ62は通信機器41cにアイドル運転の要請を撤回する通信内容を送る。
充電のために給電する電動車両が増加し、電力制御機器40の消費電力が上昇する。
【0088】
(補助電力利用機能)
補助電力利用機能は、補助発電機45で発電した電力である補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10に電力回路50を介して充電のために各々に給電し、充電のために各々に給電した複数の補助電力の電力量を複数の電動車両10の各々の使用者に各々に知らせる機能である。
電力制御機器40が補助発電機45で発電した電力である補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10に電力回路50を介して充電のために各々に給電する。充電のために各々に給電した複数の補助電力の電力量を複数の電動車両10の各々の使用者に各々に知らせる。
【0089】
(駐車料金還元機能)
駐車料金還元機能は、補助発電機45で発電した電力である補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10に電力回路50を介して充電のために各々に給電し、複数の電動車両の各々毎に充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出して、複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する機能である。
電力制御機器40が補、助発電機45で発電した電力である補助電力を複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10に電力回路50を介して充電のために各々に給電する。複数の電動車両の各々毎に、充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出する。複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する。
例えば、充電のために各々に給電した複数の補助電力の電力量に応じて複数の電動車両の各々の駐車料金を標準料金から電力量に対応する金額を差し引いて算出して、複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する。
【0090】
(ピークシフト機能)
ピークシフト機能は、駐車機構30の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に蓄電器44に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電する機能である。
ピークシフト機能は、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の相対的に少ない時間帯に蓄電器44に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電する機能である。
ピークシフト機能は、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の所定の電力より少ない時間帯に蓄電器44に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電する機能である。
電力制御機器が、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に蓄電器に充電のため給電する。消費電力が所定の電力を越えるときに、電力制御機器40が蓄電器44から出力する電力を駐車機構30へ給電する。
消費電力が所定の電力を越えるときに、蓄電器から出力する電力を駐車機構へ給電すると、所定の電力を越えるピークを抑制できる。
【0091】
(契約者還元機能)
契約者還元機能は、予め複数の電動車両10の各々ごとに電動車両10の持つ電池11から電力を引き出すことを許す契約を各々に結び、送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、複数の駐車空間32に各々に駐車した契約を結んだ電動車両である複数の契約電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電源機器20を介して送電網60へ給電し、契約電動車両の使用者にその使用者の使用する契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する機能である。
予め複数の電動車両の各々ごとに電動車両10の持つ電池11から電力を引き出すことを許す契約を各々に締結する。契約電動車両は、契約を結んだ電動車両である。送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の契約電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電源機器20を介して送電網60へ給電する。契約電動車両の使用者にその使用者の使用する契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する。
例えば、契約を結んだ電動車両である契約電動車両に対応する駐車料金である契約車両駐車料金と契約を結ばない電動車両である非契約電動車両に対応する駐車料金である非契約駐車料金とを各々に記憶する。
送電網から電源機器への給電が止まったときに、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の契約電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受けて電源機器を介して送電網へ給電する。
契約電動車両の使用者に契約電動車両に対応して記憶された契約車両駐車料金を請求する。 契約車両駐車料金は、契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応する。
または、非契約電動車両の使用者に非契約電動車両に対応して記憶された非契約車両駐車料金を請求する。
【0092】
(災害時エネルギーステーション機能)
災害時エネルギーステーション機能は、送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて一体として出力機器46を介して外部へ給電する機能である。
送電網60から電源機器20への給電が止まったときに、電力制御機器40が複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて一体として出力機器46を介して外部へ給電できる。
【0093】
(急速充電機能)
急速充電機能は、複数の電動車両10のうちから特定の電動車両10である特定電動車両を特定し、複数の駐車空間に各々に駐車した特定電動車両を除く複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電力回路50を介して駐車空間に駐車した特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する機能である。
複数の電動車両10のうちから特定の電動車両10である特定電動車両を特定し、電力制御機器40が複数の駐車空間に各々に駐車した特定電動車両を除く複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて電力回路50を介して駐車空間に駐車した特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する。
【0094】
(統合電力管理機構)
統合電力管理機構は、通信機器が統合電力管理システムから受信する通信内容に応じて、電源機器から駐車機器または電力制御機器へ給電される電力を変化させる機能である。
通信機器41cが、通信機器を有する駐車装置を含む複数の駐車装置に対応して設けられる一つの統合電力管理システムと通信する。
通信機器41cが統合電力管理システム70から受信する通信内容に応じて、電源機器から駐車機器または電力制御機器へ給電される電力を変化させる、
【0095】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第二実施形態に係る駐車装置の回路概念図である。
以下では、説明の便宜のために、仮に、駐車機構がエレベータ方式駐車機構であるとして説明する。
説明の容易のために、仮に送電網は交流三相200Vの商用電源であるとして、また電動車両は単相交流100Vの電力を給電される電動車両であるとして、説明する。
【0096】
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、電池11を各々に持つ複数の電動車両を含む複数の車両を駐車させる装置である。
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、電源機器20と駐車機構30と電力制御機器40と電力回路50とで構成される。
第一の実施形態にかかる駐車装置と同じ箇所の説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0097】
電源機器20と駐車機構30と電力回路50とは、第一の実施形態にかかる駐車装置のもんと同じなので、説明を省略する。
【0098】
電力制御機器40は、電源機器に電気的に接続される電気機器である。
電力制御機器40は、コントローラ41と交流系42と直流系43と蓄電器44と補助発電機45と出力機器46と急速充電器47と充電放電ドライバ48と充電放電ドライバ49とで構成される。
【0099】
コントローラ41と蓄電器44と補助発電機45と出力機器46と急速充電器47と充電放電ドライバ48と充電放電ドライバ49とは、第一の実施形態にかかる駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0100】
交流系42は、電源機器20に電気的に接続する回路系である。
交流系42は、三相交流系42aと単相交流系42bとで構成される。
図3中で、実線が交流系を示す。
【0101】
三相交流系42aは、電源機器20の三相交流系20aに電気的に接続される。
三相交流系42aは、電動機31に電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、駆動ドライバ39を介して、電動機31に電気的に接続される。
また、三相交流系42aは、補助発電機45に電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、エンジン発電機45aに電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、風力発電機45cに電気的に接続される。
例えば、三相交流系42aは、温水を利用した発電機45dに電気的に接続される。
また、三相交流系42aは、充電放電ドライバ48を介して直流系43にある蓄電器44と急速充電器47とに接続される。
【0102】
単相交流系42bは、電源機器20の単相交流系20bに電気的に接続される。
また、単相交流系42bは、補助発電機45に電気的に接続する。
例えば、単相交流系42bは、交流直流変換器を介して太陽電池45bに電気的に接続される。
例えば、単相交流系42bは、出力機器46に電気的に接続する。
例えば、単相交流系42bは、充電放電ドライバ49を介してを蓄電器44と急速充電器47とに接続される。
【0103】
直流系43は、直流を流す回路系である。
図3中で、破線が直流系を示す。
直流系43は、充電放電コントローラ59を介して電動車両に電気的に接続される。
充電放電コントローラ59は、充電放電ドライバ59aを内蔵する。
充電放電ドライバ59aは、充電または放電を制御する電気回路である。
直流系43は、三交流直流変換器を介して三相交流系42aと単相交流系42bとに電気的に接続されてもよい。
直流系43は、駆動ドライバ39の直流回路部に電気的に接続される。
直流系43は、太陽電池45bに電気的に接続する。
直流系43は、蓄電器44に電気的に接続されてもよい。
例えば、直流系43は、蓄電池44aに電気的に接続される。
例えば、直流系43は、キャパシタ44bに電気的に接続される。
【0104】
以下に、コントローラ41が、電力制御機器40を用いて実施する機能を説明する。
電力制御機器40を用いて実施する機能は、複数電動車両制御機能、送電網投入機能、停電時出庫機能、停電時全車出庫機能、送電網通信機能、ピークカット機能、省電力機能、アイドル運転機能、充電制御機能、補助電力利用機能、駐車料金還元機能、ピークシフト機能、契約者還元機能、災害時エネルギーステーション機能、急速充電機能、又は統合電力管理機構、で構成される。
【0105】
(複数電動車両制御機能)
複数電動車両制御機能は、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受けて一体として電源機器20に給電する機能である。
電力制御機器40が、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受けて一体として電源機器に給電できる。
複数の電動車両に各々に対応する複数の充電放電ドライバが、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受ける。
例えば、一つの充電放電ドライバが電流を制御し、他の充電放電ドライバが、電圧を一致させる。
例えば、交流直流変換器が、直流を交流に変換し送電網に対応して系統連携出力をする。
【0106】
(送電網投入機能)
送電網投入機能は、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受けて電源機器を介して一体として送電網へ給電する機能である。
電力制御機器40が、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受けて電源機器を介して一体として送電網へ給電できる。
複数の電動車両に各々に対応する複数の充電放電ドライバが、複数の駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路を経由して同時に受ける。
例えば、充電放電ドライバが電動車両の外側へ設けられる。
例えば、一つの充電放電ドライバが一定電圧で電流を制御し、他の充電放電ドライバが、電圧を一致させる。
単相交流系42bが、電力を一体として電源機器20を介して送電網に給電できる。
例えば、充電放電ドライバ48が、送電網に対応して系統連携出力をする。
【0107】
停電時全車出庫機能、送電網通信機能、ピークカット機能、省電力機能、アイドル運転機能、充電制御機能、補助電力利用機能、駐車料金還元機能、ピークシフト機能、契約者還元機能、災害時エネルギーステーション機能、急速充電機能、又は統合電力管理機構、は、第一の実施形態にかかる駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0108】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
駐車機構30が送電網に電気的に接続された電源機器20から給電され、
駐車機構30の複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて、一体として電源機器20に給電できる様にするので、複数の駐車空間32に駐車する複数の電動車両10が各々に持つ電池11に蓄電された電力を電源機器20を経由して引き出して利用できる。
また、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する複数の電力を電力回路50を経由して同時に受けて、一体として電源機器20を介して送電網へ給電できる様にするので、複数の駐車空間32に駐車する複数の電動車両10が各々に持つ電池11に蓄電された電力を電源機器20を経由して引き出して送電網で利用できる。
また、送電網60からの給電が止まったときに、駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を使用して、出庫要求のあった車両を入出庫空間33へ移動する様にするので、送電網60からの給電が止まっても、必要な車両を出庫できる。
また、送電網60からの給電が止まったときに、駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11から出力する電力を使用して、出庫要求のあった車両を入出庫空間33へ移動し、蓄電器44の電力を使用して最後の一台の電動車両10を入出庫空間へ移動する様にするので、送電網60からの給電が止まっても、必要な最後の電動車両10を出庫できる。
また、送電網60から受信する通信内容に応じて、電源機器20から駐車機構30または電力制御機器40へ給電される電力を変化させる様にするので、通信内容に応じて駐車機構30または電力制御機器40の消費電力を変化させることをできる。
また、送電網60から受信する通信内容に応じて、電動機31の消費電力が所定の電力を越えようとするときに駐車空間32に駐車した電動車両10が持つ電池11の電力を駐車機構30へ給電する様にするので、通信内容に応じて駐車機構30の消費電力のピークをカットできる。
また、送電網60から受信する通信内容に応じて、車両を移動する速度を変化させる様にするので、通信内容に応じて駐車機構30の消費電力を変化させることをできる。
また、送電網60から通信する通信内容に応じて、電源機器20から駐車機構30への給電を停止させるので、送電網60からの電力の受電量を制限できる。
また、送電網60から通信する通信内容に応じて、複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車量10に充電のために各々に給電しまたは給電しない様にしたので、送電網60からの電力の受電量を制限できる。
また、補助発電機45で発電した補助電力を複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10に充電のために各々に給電し、給電した複数の補助電力10の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる様にしたので、使用者に送電網60からの電力をセーブしたこと知らせることをできる。
また、補助発電機45で発電した補助電力を複数の駐車空間32に各々に駐車した複数の電動車両10に充電のために各々に給電し、給電した複数の補助電力の電力量に応じた駐車料金を複数の電動車両10の使用者に各々に請求する様にするので、相当の駐車料金を請求できる。
また、駐車機構30の消費電力量を予測してピーク電力を算出し、消費電力の少ない時間帯に蓄電器44に充電し、駐車機構30の消費電力が所定の電力を越えることに蓄電器44から駐車機構30へ給電する様にするので、駐車機構30の消費する電力のピークを消費電力の少ない時間帯にシフトできる。
また、予め電動車両10のもつ電池11を利用することを約束し、送電網60からの給電が止まったときに契約電動車両の持つ電池11から出力する電力を送電網60へ給電し、契約電動車両に電力量に対応する契約駐車料金を請求する様にしたので、契約電動車両と非契約電動車両とを駐車料金で差をつけて取り扱うことをできる。
また、予め電動車両10のもつ電池11を利用することを約束し、契約電動車両の契約駐車料金と非契約電動車両の非契約駐車料金とを記録し、送電網60からの給電が止まったときに契約電動車両の持つ電池11から出力する電力を送電網60へ給電し、契約電動車両に契約駐車料金を請求し、非契約電動車両に非契約駐車料金を請求する様にしたので、契約電動車両と非契約電動車両とを駐車料金で差をつけて取り扱うことをできる。
また、送電網60からの給電が止まったときに、複数の駐車空間32に各々に駐車する複数の電動車両10が各々に持つ電池11から出力する電力を同時に受けて一体として外部へ給電できる様にしたので、停電時に電力を外部へ提供できる。
また、複数の駐車空間32に各々に駐車する複数の電動車両10が各々に持つ電池11から各々に出力する電力を特定電動車両に充電のため急速充電モードで給電する様にしたので、特定の電動車両を急速充電できる。
また、複数の駐車装置に対応して設けられる1つの統合電力制御システム70からの通信内容に応じて、電源機器20から駐車機構30または電力制御機器40へ給電される電力を変化させる様にするので、通信内容に応じて駐車機構30または電力制御機器40の消費電力を変化させることをできる。
従って、社会状況の変化に対応した駐車装置を提供できる。
【0109】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
駐車機構の形式として、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構とがあると説明したが、本願の発明を適応する対象としてこれらに限定されない。
【符号の説明】
【0110】
H 昇降路
10 電動車両
11 電池
12 走行機器
13 電気コネクタ受
13a 動力用端子受
13b 制御用端子受
14 放電ドライバ
15 充電ドライバ
16 充放電コントローラ
17 充電回路
18 放電回路
19 制御回路
20 電源機器
20a 三相交流系
20b 単相交流系
30 駐車機構
31 電動機
32 駐車空間
33 入出庫空間
34 パレット
35 リフトケージ
36 牽引索
37 巻上機
38 補機
39 駆動ドライバ
39a コンバータ
39b インバータ
39c 回生負荷
40 電力制御機器
41 コントローラ
41a コントローラ本体
41b モニタ
41c 通信機器
42 交流系
42a 三相交流系
42b 単相交流系
43 直流系
44 蓄電器
44a 蓄電池
44b キャパシタ
45 補助発電機
45a エンジン発電機
45b 太陽電池
45c 風力発電機
46 出力機器
47 急速充電器
48 充電放電ドライバ
49 充電放電ドライバ
50 電力回路
51 電気コネクタ
51a動力用端子
51b制御用端子
52 充電ケーブル
53 充電コネクタ
54 充電コネクタ受
55 中継コネクタ受
56 中継コネクタ
57 中継ケーブル
58 充電放電コントローラ
59 充電放電コントローラ
59a 充電放電ドライバ
60 送電網
61 送電網本体
62 上位コントローラ
70 統合電力管理システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】
【特許文献1】特開平05−256038号
【特許文献2】特開平04−366283号
【特許文献3】特開平05−227668号
【特許文献4】特開平06−57086号
【特許文献5】特開平06−67987号
【特許文献6】特開平06−81507号
【特許文献7】特開平06−121407号
【特許文献8】特開平06−318288号
【特許文献9】特開平07−004095号
【特許文献10】特開平10−030354号
【特許文献11】特開平10−124719号
【特許文献12】特開平11−086058号
【特許文献13】特開平11−152925号
【特許文献14】特開2001−312772号
【特許文献15】特開2001−359203号
【特許文献16】特開2002−004620号
【特許文献17】実開平06−028124号
【特許文献18】実開平06−035535号
【特許文献19】特開2011−094433号
【特許文献20】特開2011−047228号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電網からの給電を受けて電池を各々に持つ複数の電動車両を含む複数の車両を駐車させる駐車装置であって、
送電網に電気的に接続される電源機器と、
前記電源機器から給電される電力により作動できる電動機を有し前記電動機に駆動されて複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で各々に移動させて各々に駐車させる駐車機構と、
前記電源機器に電気的に接続される電力制御機器と、
前記駐車空間に駐車した電動車両と前記電力制御機器とを電気的に接続する電力回路と、
を備え、
前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電でき、
前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記電源機器に給電できる、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して一体として送電網へ給電できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項3】
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の駐車装置。
【請求項4】
前記電力制御機器が蓄電器を有し、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させ、前記駐車空間に位置する最後の一台の電動車両に出庫要求があると、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電し、前記駐車機構が出庫要求のあった最後の一台の電動車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の駐車装置。
【請求項5】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の駐車装置。
【請求項6】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電動機の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電する、
ことを特徴とする請求項5に記載の駐車装置。
【請求項7】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記駐車機構が車両を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項6に記載の駐車装置。
【請求項8】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器への給電を停止させる、
ことを特徴とする請求項7に記載の駐車装置。
【請求項9】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない、
ことを特徴とする請求項8に記載の駐車装置。
【請求項10】
前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、
前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、
充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる、
ことを特徴とする請求項9に記載の駐車装置。
【請求項11】
前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、
前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、
複数の電動車両の各々毎に充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出して、複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する、
ことを特徴とする請求項10に記載の駐車装置。
【請求項12】
前記電力制御機器が蓄電器を有し、
前記電力制御機器が、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に前記蓄電器に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電する、
ことを特徴とする請求項11に記載の駐車装置。
【請求項13】
予め複数の電動車両の各々ごとに電動車両の持つ電池から電力を引き出すことを許す契約を各々に結び、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記契約を結んだ電動車両である複数の契約電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して送電網へ給電し、
前記契約電動車両の使用者に該使用者の使用する前記契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する、
ことを特徴とする請求項12に記載の駐車装置。
【請求項14】
前記電力制御機器が外部へ電力を出力できる出力機器を有し、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記出力機器を介して外部へ給電できる、
ことを特徴とする請求項13に記載の駐車装置。
【請求項15】
複数の電動車両のうちから特定の電動車両である特定電動車両を特定し、
前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記特定電動車両を除く複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電力回路を介して前記駐車空間に駐車した前記特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する、
ことを特徴とする請求項14に記載の駐車装置。
【請求項16】
前記電力制御機器が前記通信機器を有する駐車装置を含む複数の駐車装置に対応して設けられる一つの統合電力管理システムと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記統合電力管理システムから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項15に記載の駐車装置。
【請求項17】
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項18】
前記電力制御機器が蓄電器を有し、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電でき、前記駐車機構が出庫要求のあった車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させ、前記駐車空間に位置する最後の一台の電動車両に出庫要求があると、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電し、前記駐車機構が出庫要求のあった最後の一台の電動車両を前記駐車空間から前記入出庫空間へ移動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項19】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項20】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電動機の消費電力が所定の電力を越えようとするときに、前記電力制御機器が前記駐車空間に駐車した電動車両が持つ電池から出力する電力を前記電力回路を経由して受けて前記駐車機構へ給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項21】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記駐車機構が車両を移動させる速度を変化させて、消費電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項22】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器への給電を停止させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項23】
前記電力制御機器が送電網に設けられた上位コントローラと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記上位コントローラから受信する通信内容に応じて、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電しまたは給電しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項24】
前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、
前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、
充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量を複数の電動車両の各々の使用者に各々に知らせる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項25】
前記電力制御機器がエンジン発電機、太陽光発電機、風力発電機、振動を利用した発電機等の補助発電機を有し、
前記電力制御機器が前記補助発電機で発電した電力である補助電力を複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両に前記電力回路を介して充電のために各々に給電し、
複数の電動車両の各々毎に充電のために各々に給電した複数の前記補助電力の電力量に対応する駐車料金を算出して、複数の電動車両の各々の使用者に対して電動車両の駐車料金を請求する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項26】
前記電力制御機器が蓄電器を有し、
前記電力制御機器が、駐車機構の消費電力量を予測して所定の電力を越える電力量を算出し、消費電力の少ない時間帯に前記蓄電器に充電のため給電し、消費電力が所定の電力を越えるときに、前記電力制御機器が前記蓄電器から出力する電力を前記駐車機構へ給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項27】
予め複数の電動車両の各々ごとに電動車両の持つ電池から電力を引き出すことを許す契約を各々に結び、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記契約を結んだ電動車両である複数の契約電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電源機器を介して送電網へ給電し、
前記契約電動車両の使用者に該使用者の使用する前記契約電動車両が持つ電池から出力した電力の電力量に対応した駐車料金を請求する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項28】
前記電力制御機器が外部へ電力を出力できる出力機器を有し、
送電網から前記電源機器への給電が止まったときに、前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて一体として前記出力機器を介して外部へ給電できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項29】
複数の電動車両のうちから特定の電動車両である特定電動車両を特定し、
前記電力制御機器が複数の前記駐車空間に各々に駐車した前記特定電動車両を除く複数の電動車両が各々に持つ電池から各々に出力する複数の電力を前記電力回路を経由して同時に受けて前記電力回路を介して前記駐車空間に駐車した前記特定電動車両に一体として充電のために急速充電モードで給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項30】
前記電力制御機器が前記通信機器を有する駐車装置を含む複数の駐車装置に対応して設けられる一つの統合電力管理システムと通信する通信機器を有し、
前記通信機器が前記統合電力管理システムから受信する通信内容に応じて、前記電源機器から前記駐車機器または前記電力制御機器へ給電される電力を変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−42634(P2013−42634A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179381(P2011−179381)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】