駐車領域管理装置
【課題】身障者用駐車スペースに不正に進入する自動車の排除。
【解決手段】
身障者が利用する身障者用駐車スペース7に出入りする自動車173を管理する駐車領域管理システム1であって、
身障者用駐車スペース7に入ってきた自動車173を検出する物体センサ49と、
物体センサ49が自動車173を検出した場合に、身障者用駐車スペース7に向かって指向性を有する音響を出力する超指向性スピーカユニット51と、
上記超指向性スピーカユニット51から出力される上記音響の停止操作を入力するICタグリーダ65と、
上記ICタグリーダ65に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、
上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記超指向性スピーカユニット51から出力される上記音響を停止させる音響停止手段と
を備えることを特徴とする駐車領域管理システム1。
【解決手段】
身障者が利用する身障者用駐車スペース7に出入りする自動車173を管理する駐車領域管理システム1であって、
身障者用駐車スペース7に入ってきた自動車173を検出する物体センサ49と、
物体センサ49が自動車173を検出した場合に、身障者用駐車スペース7に向かって指向性を有する音響を出力する超指向性スピーカユニット51と、
上記超指向性スピーカユニット51から出力される上記音響の停止操作を入力するICタグリーダ65と、
上記ICタグリーダ65に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、
上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記超指向性スピーカユニット51から出力される上記音響を停止させる音響停止手段と
を備えることを特徴とする駐車領域管理システム1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身障者用駐車スペースや専用駐車スペースなどの駐車領域を管理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有料や無料の有無に関わらず出入りが自由な駐車領域を設けている駐車場がある。
この様な駐車領域の中には、特定の車両(自動車)を駐車対象と定め表示物によって明示している箇所がある。例えば、車いすなどを利用する身障者の便宜を払う身障者用駐車スペースや緊急車両やメンテナンス車両、或いは契約車両が利用する専用駐車スペースがある。
【特許文献1】特開2001−101460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この様な駐車領域は、表示物以外に対象車を選別する手段を講じていないため、例えば、身障者用の駐車スペースに健常者が駐車を行って、身障者が他の駐車スペースに追いやられ、所期の目的を発揮していない場合がある。
【0004】
又、専用の駐車スペースにゲートを設け、対象車以外の駐車を防止する装置を設置する技術もあるが、ゲートを開けるために、先ず駐車の認証を行うなど、自動車を駐車スペースに入れる前に、通路に自動車を止めて、降りて、身分証明の読取機や受付機まで移動することが要求されるなど、健常者では、数秒で済み、他の車両の通行などに影響を与えることや手間は僅かなことでも、自動車からの乗り降りだけでも非常に手間の掛かる車いすの利用者などでは、非常に利用し難く現実的なものではなかった。(特許文献1参照。)
又、ゲートを遠距離型のICタグを利用して、開放するようにすれば、自動車から降りることなく、ゲートの開放を行うことは可能になるが、この方式では、ICタグを持っているものだけが、便利になり、その他のものは、ゲートを開ける前に自動車から降りて、認証手続きを行う必要があり、不特定多数の身障者が利用する用途には、利用し難い技術であった。
【0005】
そこで、本発明は、ゲートを設けることなく、駐車の権限を有していない自動車が駐車領域に駐車し続けることを防止する技術の提供を目的とする。
又、誤って、駐車領域に入った自動車の運転者に、誤りを強く気付かせることができる技術の提供を目的とする。
【0006】
しかも、仮に、駐車の権限のない自動車が駐車領域に、不正に居座り続ける状態を解決するために、第3者に、迷惑を掛ける度合いを極めて少なくすることを目的とする。
又、不正駐車をしている自動車の排除動作をより強力にするために、第3者への影響の波及度合いをより小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明の駐車領域管理装置は、所定の表示によって明示された自動車の駐車領域を管理する駐車領域管理装置であって、上記駐車領域に位置する上記自動車を検出する自動車検出手段と、上記自動車検出手段が上記自動車を検出した場合に、上記駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する指向性音響出力手段と、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響の停止操作を入力する停止操作入力手段と、上記停止操作入力手段に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響を停止させる音響停止手段とを備えることを要旨とする。
【0008】
これにより、請求項1の駐車領域管理装置は、自動車が所定の表示によって明示された自動車の駐車領域に入ると、自動車検出手段がこの駐車領域に位置する自動車を検出し、指向性音響出力手段がその駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する。例えば、指向性を有する音響によって、この駐車領域は、身障者用ゾーンであることのメッセージを伝達する。又、音響を止める手段として、「この音響を止めるには、身障者手帳(ICタグ付属されているもの)によって、受付をしてください。」などの駐車の認証を行うことを音響で、又は、掲示板で明示する。
【0009】
このことにより、自動車に乗ってきた者は、この駐車領域が例えば身障者用ゾーンであることを明確に認識し、自分がこの駐車領域にこのまま自動車を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車を駐車しておくには、駐車の受付や駐車の認証などの音響を停止する処理が必要であることを知ることになる。
【0010】
このまま音響を停止する処理が行われないと、そのまま指向性音響出力手段から音響が出力され続ける。この様に音響が出力さえ続けると、その音響が駐車領域に位置する自動車の位置で聞こえる状態が継続され、その駐車領域に入った者がその音響を聞くことになる。従って、その音響を聞いた者は、この駐車領域に留まる自動車が、音響を停止する処理を行っていないことを強く認識する。
【0011】
つまり、この駐車領域管理装置は、駐車の権限のない自動車が駐車領域に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車が留まり続けることの抑止を図る。
【0012】
又、駐車の権限のない自動車の駐車を行った者に、第3者の非難に晒され続けることに耐えられない感情を誘起させることで、駐車の権限のない自動車の駐車を抑止する。
その上、この様な駐車の権限のない自動車の駐車、即ち不正駐車の抑止を強く図るために、音響の音圧を強くして、自動車を運転してきた者が、自動車の中にいるときから聞こえるようにしても、音響は、駐車領域に向かってだけ出力されているため、駐車領域の外で聞こえる音圧を適切なレベル以下にすることが可能であり、付近の住民に、騒音被害を与えることがないようにすることが可能である。
【0013】
又、指向性音響出力手段を例えば、超音波を利用することで、極めて強い指向性を備え、音響の出力範囲と、その出力範囲外との境界で、段階的に音圧レベルが変化する機能を有するものを採用することで、駐車領域の外では、殆ど音響が聞こえなくなるようにすることもでき、この様にすると、第3者に対する音響被害の発生を防止することができる。
【0014】
この様に音響が出力されている状態で、停止操作入力手段が指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作を入力すると、停止操作真否判断手段がその停止操作入力手段に入力された停止操作が真正であるかを判断し、その停止操作が真正であると判断された場合には、音響停止手段が指向性音響出力手段から出力される音響を停止させる。
【0015】
例えば、駐車領域への駐車の権限を有するものが予め決められている方法で、音響の停止操作を行うと、駐車領域に出力されている音響が停止され、第3者などが、駐車領域で、音響を聞くことがなくなる。つまり、現在駐車領域に留まっている自動車は、その駐車領域に留まることに対して、何の不信感も誘起させることがない。
【0016】
ここで行われる、指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作は、例えば、キーボードからID番号やパス番号を入力したり、ID情報を記憶したICカードを読み取らせたり、ID情報を記憶するICタグを読み取らせたりする方法が利用可能である。
【0017】
又、ICタグを読み取らせる方法を利用することで、運転者が自動車から降りずに、音響の停止操作を行うことが可能になる。この場合には、自動車にICタグを取り付けておいたり、車内にICタグを置いておき、運転者が手でICタグをかざす等の簡単な音響の停止操作の利用が可能である。
【0018】
何れにしても、自動車が駐車領域に入ってから指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作を行うことが可能である。
請求項2の発明の駐車領域管理装置は、上記指向性音響出力手段は、音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することを特徴とする請求項1に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0019】
これにより、請求項1の駐車領域管理装置と同様の作用を有することに加え、指向性音響出力手段から出力される音響が、音圧レベルが段階的に相違する境界を備える。この境界を、例えば、駐車領域に合わせることで、駐車領域では、音響が所定の音圧で再現され、駐車領域以外では、音響が殆ど聞こえないようにすることが可能になる。
【0020】
つまり、駐車領域だけを音響の再現領域とすることが可能になる。
従って、駐車領域への音響を自動車内の運転者が良く聞こえるような音圧にした上で、駐車領域以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になる。
【0021】
請求項3の発明の駐車領域管理装置は、上記指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0022】
これにより、請求項1、又は請求項2の駐車領域管理装置と同様の作用を有することに加え、音響が音声情報であることから、駐車領域に駐車することができる自動車がどの様なものであるか、つまり駐車の権限が分かり易く説明される。
【0023】
請求項4の発明の駐車領域管理装置は、上記停止操作入力手段は、手動操作を検出する手動操作検出手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0024】
これにより、請求項4の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段の手動操作検出手段が手動操作を検出することで、音響の停止操作が入力されることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0025】
請求項5の発明の駐車領域管理装置は、識別情報を記憶する識別情報記憶手段を加え、
上記停止操作入力手段は、上記識別情報記憶手段から上記識別情報を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0026】
これにより、請求項5の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段が識別情報記憶手段から識別情報を検出することで、音響の停止操作を入力することから、例えば、ICカードやICタグを利用して、音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0027】
請求項6の発明の駐車領域管理装置は、上記識別情報記憶手段は、ICタグであることを特徴とする請求項5に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
これにより、請求項6の発明の駐車領域管理装置は、請求項5と同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段がICタグから識別情報を検出することで、音響の停止操作を入力することから、例えば、遠距離型のICタグを利用して、自動車に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0028】
請求項7の発明の駐車領域管理装置は、上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0029】
これにより、請求項7の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項6の何れかと同様の作用を有することに加え、自動車が駐車領域に位置している状態で、停止操作真否判断手段によって、停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過すると、警報出力手段が、警報信号を出力する。
【0030】
例えば、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になる。
【発明の効果】
【0031】
請求項1の発明の駐車領域管理装置は、自動車に乗って、例えば、身障者用の駐車スペースであることを表示物によって明示した駐車領域に入ってきたものは、この駐車領域が例えば身障者用駐車場であることを音響のアナウンスによって明確に認識し、自分がこの駐車領域にこのまま自動車を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車を駐車しておくには、駐車の受付が必要であることを知ることになることから、例えば、ゲートがなく、出入りが自由な駐車領域に、身障者用の駐車スペースであることの表示に気が付かずに、入ってきた場合あっても、駐車を行うためには、駐車の権限が必要であり、そのためにその駐車の権限を証明する処理が必要であることを認識させることができ、駐車領域の明示機能が向上するという極めて優れた効果を奏する。
【0032】
又、駐車の権限のない自動車が駐車領域に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車が留まり続けることの抑止を図ることができ、高い不正駐車の抑止機能を発揮するという極めて優れた効果を奏する。
【0033】
しかも、その抑止機能の発揮のため大きな音圧の音響を使ったとしても、駐車領域の外で聞こえる音圧を騒音にならない程度に抑えることができ、環境への影響を最小限にして、付近への騒音被害の発生を防止でき、周辺環境を考慮することなく導入を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0034】
その上、自動車を駐車領域に入れてから音響の停止操作を行うことが可能であり、駐車領域に入るまでに、例えば、車いすの利用者が自動車から降りて、ID番号を打ち込んだりする作業を不要とする機能を有することから、特に自動車からの乗り降りに手間が要する者を対象とした用途や他の自動車の通行の邪魔になる箇所に適合する機能を向上することができるという効果を奏する。例えば、身障者用の駐車スペースの管理を行う用途に、特に適合する。
【0035】
請求項2の駐車領域管理装置は、請求項1の駐車領域管理装置と同様の効果を有することに加え、駐車領域への音響を自動車内の運転者が良く聞こえるような音圧にした上で、駐車領域以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になり、例えば、民家の近所の駐車場など、利用する環境に関わりなく導入することが容易になるという極めて優れた効果を奏する。
【0036】
請求項3の発明の駐車領域管理装置は、請求項1、又は請求項2の駐車領域管理装置と同様の効果を有することに加え、音響が音声情報であることから、駐車領域に駐車することができる自動車がどの様なものであるか、つまり駐車の権限が分かり易く説明されることから、駐車領域の明示機能の向上と、音響の停止操作の説明機能の向上と、不正駐車の抑止機能の向上とを揃って図ることができるという効果を奏する。
【0037】
請求項4の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の効果を有することに加え、手動操作で、音響の停止操作を行えることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳の番号などを利用するなど、初期の導入コストの低減を図ったり、多数の者が利用可能になる等、高い汎用性を提供することが可能になる。
【0038】
請求項5の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の効果を有することに加え、ICカードやICタグを利用して、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳にICタグやICカードを組み込んで利用するなど、多数の者が煩わしい操作を行うことなく利用可能になる等、高い利便性を提供することが可能になる。
【0039】
請求項6の発明の駐車領域管理装置は、請求項5と同様の効果を有することに加え、例えば、遠距離型のICタグを利用して、自動車に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になることから、車いすの利用者などでも容易に利用することが可能になる。
【0040】
請求項7の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項6の何れかと同様の効果を有することに加え、例えば、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になることから、不正駐車の抑止機能の向上を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
次に発明の実施の形態の駐車領域管理システム1を説明する。
図1は、駐車領域管理システム1の使用状態の説明図である。
駐車領域管理システム1は、役所や商業施設などの建造物3の出入口5に隣接する身障者用駐車スペース7に設置される。
【0042】
身障者用駐車スペース7は、車いすの利用者が専用に利用する駐車スペースであることを表示によって明示する車いすマーク9、11、13、15、17と、駐車スペースであることを表示によって明示するパーキングマーク19、21とを備えている。通常は、車いすマーク9、11、13、15、17の明示があることと、近くにその他の駐車スペース23があることで、健常者の自動車173(図示は、後述する。)が入ってきたり、身障者用駐車スペース7への進入を妨害する入口位置に止められたりすることは、防止される。又、身障者用駐車スペース7は、自動車173の進入端25から最奥端27の間で、且つ最奥端27の右端に沿って、進入端25までの最右端28と、最奥端27の左端に沿って、進入端25までの最左端29との間に構成されている。
【0043】
駐車領域管理システム1は、身障者用駐車スペース7の出入口5側で、最奥端27と、最右端28との交点に設置されされた受付ポスト31と、対向する最奥端27と、最左端29との交点に設置された警告ポスト33とを備えている。
【0044】
受付ポスト31は、詳細は後述するが、自動車173の受付を行う機能と、音響で報知を行う機能と、自動車173を検知する機能と、広域身障者用サーバ171(図示は後述する。)との間で通信を行う機能と、電源の供給を行う機能と、身障者用駐車スペース7であることを表示するサイン機能とを備え、警告ポスト33は、音響で報知を行う機能と、身障者用駐車スペース7であることを表示するサイン機能とを備える。
【0045】
図2は、受付ポスト31と、その変形例の受付ポスト41との外観の説明図である。
受付ポスト31は、図2の(A)に示すように、4角柱状の本体43と、本体43の進入端25側の側面45に表示された「受付」の表示47と、側面45に取り付けられた物体センサ49と、側面45に取り付けられた超指向性スピーカユニット51と、側面45に取り付けられた発光ユニット53とを備えている。
【0046】
又、本体43の最左端29側の側面55に表示されたパーキングマーク21と、側面55に表示された車いすマーク15と、側面55に取り付けられた発光ユニット53とを備えている。
【0047】
本体43の最奥端27側の側面57と、最右端28側の側面59とには、図示を省略するが車いすマーク15と、パーキングマーク21と、発光ユニット53とが設けられている。
【0048】
本体43の上端面61には、「駐車受付」の表示63と、ICタグリーダ65とが設けられている。このICタグリーダ65は、近接型のICタグ67との間で、情報の送受信を行う機能を有する。尚、ICタグリーダ65やICタグ67の規格は、国際基準が既にあり、詳細な説明は、省略する。
【0049】
本体43の中には、受付制御装置69が設置されている。
次ぎに、受付ポスト31の各構成の詳細を説明する。
本体43の進入端25側の側面45に表示された「受付」の表示47は、この受付ポスト31に、駐車の受付を行う受付機能があることを、身障者用駐車スペース7に入ってきた自動車173の運転手などに示すサインである。
【0050】
側面45に取り付けられた物体センサ49は、慣用されているパーキングメータの車両センサと同様の機能と、構成とを有する。例えば、超音波を進入端25側に送信すると共に、送信した超音波の反射波を受信して、その強度が所定レベルを超えた場合に、自動車173の存在を示す物体有り信号を出力する。尚、物体センサ49による自動車173の検出原理は、どの様な方式でも良い。自動車173が身障者用駐車スペース7の中に、位置していることを検出することができれば、良い。
【0051】
側面45に取り付けられた超指向性スピーカユニット51は、最右端28に沿って音響を出力する機能を有し、身障者用駐車スペース7の中にいる人が、音響によってアナウンスされている内容の理解が可能な音圧レベルを提供し、身障者用駐車スペース7を離れた箇所にいる人が、音響の音圧レベルが極めて小さくなり、多くの人が騒音として感じることがない音圧レベルを提供する音響で報知を行う機能(音響報知機能と略記する。)を備える。
【0052】
例えば、音響報知機能を提供する超指向性スピーカユニット51としては、例えば、超音波ビームを利用する「オーディオ・スポットライト・システム」(商品名)や「ハイパーソニック・サウンドシステム」(商品名)の利用が可能である。
【0053】
尚、音響報知機能を提供する超指向性スピーカユニット51としては、身障者用駐車スペース7内の人が音響によるアナウンスを聞くことになり、かつ身障者用駐車スペース7から離れた位置では、音響による騒音被害を人に与えないものであれば、どの様な原理、機構や構造を有するものでも利用が可能である。
【0054】
発光ユニット53は、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aと、ストロボ光発光部53Bとを備えている。青色発光部53Aの発光は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を有することを表現し、ストロボ光発光部53Bのストロボ光発光は、身障者用駐車スペース7に駐車するための受付を行っていないことを表現する。発光ユニット53の駆動制御は、後述する。
【0055】
本体43の上端面61に設置されているICタグリーダ65は、ICタグ67が近接すると、このICタグ67に電源を供給して、ICタグ67を作動させ、ICタグ67から送信された情報を無線で受信する機能を有する。
【0056】
次ぎに、受付ポスト31の高機能型の受付ポスト41を説明する。
この受付ポスト41は、図2の(B)に示すように、4角柱状の本体73と、本体73の進入端25側の側面75に表示された「受付」の表示77と、物体センサ79と、超指向性スピーカユニット81と、発光ユニット83とを備えている。
【0057】
又、本体73の最左端29側の側面85には、図示を省略するパーキングマークと、車いすマークと、発光ユニット83とが備えられている。
本体73の最奥端27側の側面87には、図示を省略するが車いすマークと、パーキングマークと、発光ユニット83とが設けられている。又、最右端28側の側面89には、図示を省略する車いすマークと、パーキングマークと、発光ユニット83と、「受付」の表示77とが設けられている。
【0058】
本体73の頂を斜めに形成した斜上端面91には、「駐車受付」の表示93と、ICタグリーダ95と、ディスプレイ97と、操作盤99と、スピーカ101とが設けられている。このICタグリーダ95は、近接型のICタグ67との間で、情報の送受信を行う機能を有する。
【0059】
本体73の中には、受付制御装置103が設置されている。
次ぎに、受付ポスト41の各構成の詳細を説明するが、受付ポスト31とほぼ同様の構成であり、相違する部分のみ説明する。
【0060】
本体73の進入端25側の側面75に設けられたUHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84は、UHF帯用パッシブ型ICタグ105との間で、情報の送受信を行う。このUHF帯用パッシブ型ICタグ105は、自動車173に取り付けられたり、自動車内に置かれたり、人が持ち歩いたりするもので、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84との間で、数メータを離間した状態で通信を行う機能を有する。
【0061】
本体73の斜上端面91に設置されているディスプレイ97は、操作盤99に備えられた押しボタンの操作内容やメッセージなどを表示する。操作盤99は、詳細な図示を省略する数字キーや入力キーなどを備える。スピーカ101は、操作盤99の操作に係わるアナウンスや報知音を出力する。
【0062】
次ぎに、警告ポスト33の構成を説明する。
警告ポスト33は、図3に示すように、4角柱状の本体143と、本体143の進入端25側の側面145に取り付けられた超指向性スピーカユニット151と、側面145に取り付けられた発光ユニット153とを備えている。超指向性スピーカユニット151は、超指向性スピーカユニット51とほぼ同様の構成を有し、発光ユニット153は、発光ユニット53とほぼ同様の構成を有する。
【0063】
又、本体143の最左端29側の側面155に表示されたパーキングマーク157と、側面155に表示された車いすマーク159と、側面155に取り付けられた発光ユニット153とを備えている。
【0064】
本体143の最奥端27側の側面161と、最右端28側の側面163とには、図示を省略するが車いすマーク159と、パーキングマーク157と、発光ユニット153とが設けられている。
【0065】
本体143の上端面165には、「受付と右方向の矢印」の表示167が設けられている。
警告ポスト33の超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とは、図示を省略する配線によって受付ポスト31の受付制御装置69に接続されている。
【0066】
図4は、駐車領域管理システム1のブロック図である。
駐車領域管理システム1の受付ポスト31に備えられている受付制御装置69は、入力インタフェース107と、出力インタフェース109と、通信インタフェース111とを備えている。
【0067】
入力インタフェース107には、ICタグリーダ65と、物体センサ49とが接続されている。出力インタフェース109は、超指向性スピーカユニット51と、発光ユニット53と、警告ポスト33に備えられている超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とに接続されている。
【0068】
通信インタフェース111は、後述する広域身障者用サーバ171に接続されている。
次ぎに、駐車領域管理システム1の動作を説明する。
図5は、受付制御装置69によって繰り返し実行される駐車領域管理制御処理ルーチンのフローチャート、図6は、受付制御処理ルーチンのフローチャートである。
【0069】
受付制御装置69によって、駐車領域管理処理が起動されると、先ず、物体センサ49の物体検出信号の読込処理が行われる(S100)。次いで、その物体センサ49からの物体検出信号の読込状態に基づいて、駐車領域に物体、例えば自動車173が存在するかを判断し(S110)、駐車領域に物体が存在すれば、次ぎに音響停止の駐車の認証が既に済んでいるかを判断して(S120)、音響停止の駐車の認証が済んでいないならば、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行う(S130)。例えば、「この駐車エリアは、身障者専用です。身障者以外の方は、駐車をご遠慮下さい。身障者の方は、受付を行ってください。受付は、駐車の認証用のICタグか、ICタグ付き身障者手帳によって行うことが出来ます。」の様なアナウンスを超指向性スピーカユニット51、151から出力する。
【0070】
この様なアナウンスは、図1に示すように、身障者用駐車スペース7の最右端28と、最左端29とに沿って出力され、図7、及び図8に示す超指向性スピーカユニット51、151の音圧境界の説明図に示すように、身障者駐車スペース7内に指向性を備えて出力される。
【0071】
例えば、図7に示すように、身障者駐車スペース7の最奥端27に位置する受付ポスト31や警告ポスト33の超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、2本の境界線179、181で示す範囲内に、自動車173の車室177や自動車173の側に立つ人175を包括する状態で、出力される。
【0072】
又、図8に示すように、受付ポスト31や警告ポスト33の超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、2本の境界線183、185で示す範囲内、及び、2本の境界線187、189で示す範囲内に、自動車173の側191、193を包括する状態で、出力される。又、超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、身障者用駐車スペース7をはみ出した領域にも出力され、身障者用駐車スペース7の近くを通過する通行人も聞こえる状態にされる。この理由は、身障者用駐車スペース7内だけしか聞こえない状態より、はみ出した領域まで聞こえる状態にすることで、アナウンスによる違法駐車自動車の見せしめ機能の向上を図るためである。尚、アナウンスがはみ出す領域は、周囲への騒音被害が発生しない範囲に限られるように、設計され、調整される。又、超指向性スピーカユニット51、151は、この機能を得ることが可能な仕様の機材が採用される。
【0073】
尚、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行っている場合には、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aの発光が停止され、ストロボ光発光部53Bが所定時間毎(例えば、5秒毎)にキセノン発光を繰り返す。又、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とが停止されているいる場合には、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aが発光し、ストロボ光発光部53Bの発光が、停止される。
【0074】
又、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行っている場合には、発光ユニット153は、青色発光を停止して、ストロボ発光を行い、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とが停止されているいる場合には、青色発光を行い、ストロボ発光を停止する。
【0075】
受付ポスト31に設置されている物体センサ49は、2本の境界線201、203で示す範囲に物体、例えば自動車173が検出された状態が5秒以上継続した場合に、物体検出信号を出力する。又、物体が検出されなくなったら、物体検出信号の出力を停止する。
【0076】
図5に戻って、S130によるアナウンスが行われて後、次ぎに、不正状態判断タイマーをスタートさせ(S140)、そのタイマーの値が5分を経過するまで、本駐車領域管理処理をそのまま一旦終了する(S150)。
【0077】
アナウンスの開始後(S130)、5分を経過しても(S150)、駐車領域に物体が存在し(S110)、かつ音響停止の駐車の認証が行われていない場合には(S120)、不正駐車有り信号を後述する広域身障者用サーバ171に送信する(S160)。これにより、広域身障者用サーバ171に、身障者用駐車スペース7に不正駐車が行われているとの情報の伝達が行われ、身障者用駐車スペース7に止まっている自動車173の排除の手配が行われる。
【0078】
又、身障者用駐車スペース7から物体が検出されなくなると、つまり、自動車173がいないと(S110)、次ぎに、音響停止の認証フラグのクリアが行われ(S170)、続いて、不正状態判断タイマーのクリアが行われ(S180)、身障者用駐車スペースのアナウンスの停止と、駐車の受付を求めるアナウンスの停止とが行われ(S190)、不正駐車無し信号の送信が行われる(S195)。
【0079】
又、身障者用駐車スペース7から物体が検出されている状態、つまり、自動車173が停止している状態で(S110)、音響停止の認証が行われた場合には(S120)、続いて、不正状態判断タイマーのクリアが行われ(S180)、身障者用駐車スペースのアナウンスの停止と、駐車の受付を求めるアナウンスの停止とが行われ(S190)、不正駐車無し信号の送信が行われる(S195)。つまり、アナウンスが行われている状態で(S130)、音響停止の認証が行われると、アナウンスが停止される(S190)。
【0080】
次ぎに、図6の受付処理に基づいて、音響停止の駐車の認証に関する説明を行う。
受付制御装置69によって、受付処理が起動されると、先ず、ICタグリーダ65の読込処理が行われる(S200)。次いで、ICタグ67の読み込みがあったかを判断し(S210)、ICタグ67の読み込みがなければ、本受付処理をそのまま一旦終了し、ICタグ67の読み込みがあれば(S210)、その読み込んだ情報からID番号を抽出し(S220)、抽出したID番号が、駐車の権限を有するID番号を格納する真正リストと、不正駐車を行うと判断されたID番号を格納する排除リストとに格納されているかの検索を行う(S230)。例えば、真正リストは、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を証明するICタグ67として発行したICタグ67に格納されているID番号を記録したものや或いは身障者の証明を行うICタグ67として発行したICタグ67に格納されているID番号を記録したものである。又、真正リストは、受付制御装置69に格納され、広域身障者用サーバ171から定期的に更新を受ける。或いは、真正リストは、広域身障者用サーバ171に格納されており、受付制御装置69から通信回線を利用して、問い合わせることにより、利用される。又、一度問い合わせにより取得したID番号は、受付制御装置69に、キャッシュ(一時記憶)される。
【0081】
排除リストは、身障者用駐車スペース7への駐車を排除するID番号を記録したものであって、受付制御装置69に格納されている。又、排除リストは、広域身障者用サーバ171に格納されており、受付制御装置69から通信回線を利用して、問い合わせることにより、利用される。又、一度問い合わせにより取得したID番号は、受付制御装置69に、キャッシュ(一時記憶)される。排除リストを設けた理由は、近年ICタグ67が一般化され、構造が、国際規格化され、相違するのは、記憶内容だけになっていることに鑑みたものであり、偽のIDタグ67の利用を試みるものの排除を図るためである。
【0082】
尚、排除リストに替えて、真正リストを用い、排除するID番号として、真正リストに格納されていないID番号を用いても良い。
尚、真正リストと、排除リストとの記憶内容は、適宜定められる。
【0083】
真正リストと、排除リストとの検索を行った後(S230)、その検索結果に基づいて、駐車の権限の有無を判断し(S240)、駐車の権限があると判断されない場合には、本受付処理をそのまま一旦終了する。
【0084】
又、駐車の権限があると判断された場合には(S240)、音響停止の認証フラグの設定を行って(S250)、本受付処理を一旦終了する。
以上に説明した受付処理により、駐車の権限を有するICタグ67で受け付けを行うことで、図5の駐車領域管理処理によって、実行されている身障者用駐車スペースであることを明示するアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とを停止することが可能になる。
【0085】
次ぎに、図5の駐車領域管理処理の不正駐車有り信号送信処理(S160)および不正駐車無し信号送信処理(S195)によって出力された不正駐車有り信号や不正駐車無し信号などを受信する広域身障者用サーバ171を説明する。
【0086】
図9は、広域身障者用サーバ171によって繰り返し起動されるサーバー制御(広域身障者用)処理ルーチンのフローチャートである。
このサーバー制御が起動されると、先ず、身障者用駐車スペース7に駐車を行うことを認めたものの身分証明番号である真正IDの入力が行われる(S300)。
【0087】
真正IDは、身障者用駐車スペース7等の管理者や広域身障者用サーバ171の管理者等の真正IDの入力権限を有するものによって行われる。
真正IDの入力を行って後(S300)、次ぎに、真正リスト205の更新を行う(S310)。真正リスト205は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を認めた真正IDを収集するデータベースある。
【0088】
次ぎに、身障者用駐車スペース7等の管理者や広域身障者用サーバ171の管理者等によって、不正IDであると認識された不正IDの入力が行われ(S320)、その入力された不正IDを排除リスト207に格納する排除リストの更新処理を行う(S330)。
【0089】
尚、真正IDの入力(S300)や不正IDの入力(S320)は、詳細の説明は省略するが、図示しないキーボードなどの入力装置やネットワーク上の端末機によって、慣用されている手法によって行われる。
【0090】
両真正リスト205、排除リスト207の更新後、駐車領域管理装置のデータ更新を行う(S340)。
駐車領域管理装置のデータ更新では、駐車領域管理システム1の受付制御装置69に備えられている図示しない真正リストと、排除リストとの更新を行う。ここでは、真正リストと、排除リストとを、真正リスト205、排除リスト207とに一致させる。
【0091】
尚、データ更新する駐車領域管理システム1の受付制御装置69は、特定の場所に位置するもの、地域の全部、或いは全国の全てのものなどが対象となる。これは、設計事項である。
【0092】
駐車領域管理装置のデータ更新の後(S340)、図5の不正駐車有り信号送信処理(S160)から送信されてきた不正駐車有り信号、不正駐車無し信号送信処理(S195)から送信されてきた不正駐車無し信号を受信する処理を行って(S350)、その受信した内容に基づいて、駐車領域の管理者への管理要メッセージの送信(電子メール)処理を行って(S360)、本サーバー制御処理を一旦終了する。
【0093】
ここでは、不正駐車有り信号として、駐車領域管理システム1の受付制御装置69から、受信制御装置69のID情報と、有り情報とを受信し、その受信した情報に基づいて、駐車領域管理者情報データベース209を検索し、その駐車領域管理者情報データベース209に格納されている受信制御装置69のID情報に対応する連作先情報に基づき、この連絡先情報によって指示された手法によって、駐車領域管理システム1の管理者に、不正駐車が存在する旨の情報を伝達する処理を行う。例えば、管理者の携帯電話機に、違法駐車がされている位置情報の電子メールを送信する。或いは、合成音声による電話連絡を行う。これは、慣用されている連絡方法の活用が可能である。
【0094】
次ぎに、図2の(B)に示した受付ポスト41のブロック図に基づいて、受付ポスト41の構成を説明する。図10の(A)は、受付ポスト41のブロック図、図10の(B)は、ローカルエリア用サーバ211のブロック図、図10の(C)は、広域身障者用サーバ171のブロック図である。
【0095】
駐車領域管理システム1の受付ポスト41は、図10の(A)に示すように、受付制御装置103を備えている。受付制御装置103は、入力インタフェース113と、出力インタフェース115と、通信インタフェース117とを備えている。
【0096】
入力インタフェース113には、ICタグリーダ95と、物体センサ79と、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84と、操作盤99とが接続されている。出力インタフェース115は、超指向性スピーカユニット81と、発光ユニット83と、ディスプレイ97と、スピーカ81と、警告ポスト33に備えられている超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とに接続されている。
【0097】
通信インタフェース117は、既述した広域身障者用サーバ171に接続されている。
以上の構成により、受付ポスト41は、受付ポスト31とほぼ同様の機能を有すると共に、UHF帯用パッシブ型ICタグ105による遠距離からの駐車の権限の受信と、操作盤99による手動の駐車の権限の入力とを受ける機能を有する。
【0098】
上述した受付ポスト41を受付ポスト31に替えて用いる場合には、図6の受付処理に加えて、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84を利用して、図6の受付処理とほぼ同様の手法で、UHF帯用パッシブ型ICタグ105からID番号を受信して、駐車の権限の有無を判断し、音響停止の認証フラグの設定を行う第2の受付処理と、操作盤99を利用して、ID番号の入力を受け、駐車の権限の有無を判断し、音響停止の認証フラグの設定を行う第3の受付処理とを行う。
【0099】
この第2の受付処理を行うことで、受付ポスト41の側まで行かずに、自動車173の中から受付を済ますことが可能になり、車いすの利用者に利便性を提供することが可能になる。又、第3の受付処理を行うことで、UHF帯用パッシブ型ICタグ105やICタグ67を所持することなく受付を済ますことが可能になり、システムの導入費用の低減を図ることが可能になる。又、特別な機器を所持することなく、受付を済ますことが可能になり、例えば、ID番号を身障者手帳の番号や記号などに定め、身障者手帳の所持者なら誰でも受付を済ますことが可能なシステムの構築が可能になる。
【0100】
尚、この様な操作盤99を利用して、ID番号を入力する手法では、ID番号が不正に入力されることが考えられるが、この様な不正を排除する目的で、排除リスト207が構築されており、不正に利用されたID番号が判明する毎に、そのID番号が排除リスト207に登録される。尚、自己のID番号が不正に用いられ、排除リスト207に登録された真正なID番号の所持者は、別のID番号の付与を受ける。
【0101】
尚、ID番号の入力は、どの様な方式を利用しても良い。例えば、指紋や掌紋や網膜パターン、血管のパターン、声紋などの生体認証により、ID番号を判断して、そのID番号を入力しても良い。又、パスポートなどの生体認証データを格納したICチップから情報を読み取って、ID番号を判断して、そのID番号を入力するようにしても良い。或いは、ボタン操作時の癖やパントマイムなどの人の動作の癖からID番号を判断して、そのID番号を入力するようにしても良い。尚、ID番号の入力は、便宜上記載したものであり、真正か否かを判断するための情報を入力するという意味である。
【0102】
図10の(C)に示す広域身障者用サーバ171は、回線213によって、駐車領域管理システム1に接続されたコンピュータシステムであって、データベース215を備え、データベース215には、真正リスト205と、排除リスト207と、駐車領域管理者情報データベース209とが格納されている。尚、回線213は、IP回線やその他の様々なものが利用可能である。又、データベース209は、1箇所に集中して構築される集中型であったり、複数の箇所に分散して構築される分散型のものなど構築形態は、どの様なものでも良い。
【0103】
図10の(B)に示すローカルエリア用サーバ211は、ネットワーク回線221によって、駐車領域管理システム1に接続されたコンピュータシステムであって、スピーカ223と、真正リスト225と、排除リスト227とに接続されている。真正リスト225と、排除リスト227とは、図示しないディスクシステム内に構成される。このローカルエリア用サーバ211は、駐車領域管理システム1を管理する組織が利用するものである。例えば、身障者用駐車スペース7の近隣、例えば、身障者用駐車スペース7が設けられている施設の管理室に設置される。
【0104】
次ぎに、ローカルエリア用サーバ211によって繰り返し実行されるサーバ制御を、図11に示すサーバ制御処理ルーチンのフローチャートに基づいて説明する。
このサーバー制御が起動されると、先ず、身障者用駐車スペース7に駐車を行う権限を有するものが付与される真正IDの入力が行われる(S400)。
【0105】
真正IDは、身障者用駐車スペース7の管理者等の真正IDの入力権限を有するものによって行われる。
真正IDの入力を行って後(S400)、次ぎに、真正リスト225の更新を行う(S410)。真正リスト225は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を認めた真正IDを収集するデータベースある。
【0106】
次ぎに、身障者用駐車スペース7の管理者等によって、不正IDであると認識された不正IDの入力が行われ(S420)、その入力された不正IDを排除リスト227に格納する排除リストの更新処理を行う(S430)。
【0107】
尚、真正IDの入力(S400)や不正IDの入力(S420)は、詳細の説明は省略するが、図示しないキーボードなどの入力装置によって、慣用されている手法によって行われる。
【0108】
両真正リスト225、排除リスト227の更新後、駐車領域管理装置のデータ更新を行う(S440)。
駐車領域管理装置のデータ更新では、駐車領域管理システム1の受付制御装置69に備えられている図示しない真正リストと、排除リストとの更新を行う。ここでは、真正リストと、排除リストとを、真正リスト225、排除リスト227と一致させる。
【0109】
尚、データ更新する駐車領域管理システム1の受付制御装置69は、特定の場所に位置するものなどが対象となる。設計事項である。
駐車領域管理装置のデータ更新の後(S440)、図5の不正駐車有り信号送信処理(S160)から送信されてきた不正駐車有り信号、不正駐車無し信号送信処理(S195)から送信されてきた不正駐車無し信号を受信する処理を行って(S450)、その受信した内容に基づいて、駐車領域の管理警報の出力を行う(S460)。
【0110】
ここでは、スピーカ223から身障者用駐車スペース7に無断駐車がある旨のアナウンス警報の出力を行う。このアナウンス警報の出力は、不正駐車無し信号が送信されてくるまで、或いは所定の停止処理が行われるまで、繰り返し行われる。
【0111】
又、所定の登録メールアドレスに、不正駐車が存在する旨のメッセージを記した電子メールを送信する。又、不正駐車が存在する旨のメッセージを記した電子メールを送信した場合は、不正駐車無し信号を受信した場合には、不正駐車が解消された旨を記した電子メールを送信する。
【0112】
以上に説明したローカルエリア用サーバ211によって繰り返し実行されるサーバ制御により、特定の身障者用駐車スペース7を設置する施設が、独自に、駐車の権限を付与し、この付与した駐車の権限を有する者以外の駐車があった場合には、そのことを検出して、警報を発することが可能になる。この警報を発することで、身障者用駐車スペース7に駐車の権限なく駐車した自動車173を速やかに排除することが可能になり、駐車の権限を有する身障者の便宜を図ることができる。
【0113】
次ぎに、自販機型の受付機231を説明する。
図12は、受付機231の正面図、図13は、受付機231の操作パネル233の正面図である。
【0114】
受付機231は、図12に示すように、自動販売機235に併設される型式のものであり、自動販売機235には、物品販売部237と、駐車券取扱機239とが設けられている。物品販売部237は、飲料や菓子類などのパッケージ商品を販売する。駐車券取扱機239は、時間決め有料駐車帯用の駐車券を販売する。尚、自動販売機235は、どの様な構造や構成であっても良い。
【0115】
この様な自動販売機235が併設された受付機231は、上部241に身障者駐車スペース7の管理装置243を備えている。
この管理装置243は、受付機31からICタグリーダ65を除いたのとほぼ同じ構成を有するもので、詳細の図示は省略するが頭部245と、首部247とから構成され、頭部245には、物体センサ249と、超指向性スピーカユニット251と、発光ユニット253と、制御装置255とが備えられ、首部247には、頭部245の向きを可変可能にする自由支持機構257が設けられている。
【0116】
この構成により、管理装置243は、物体センサ249の検知範囲と、超指向性スピーカユニット251の報知範囲を図12中の境界線で示す検知、報知範囲259を身障者駐車スペース7に向けることが可能になる。尚、管理装置243と、身障者駐車スペース7との距離に合致した仕様を有する物体センサ249および超指向性スピーカユニット251を使用することで、管理装置243と、身障者駐車スペース7との距離を、数メートル程度の近距離から数十メートルの遠距離まで、適宜設定することが可能である。
【0117】
又、受付機231は、図13に示した操作パネル233と、身障者用の車いすマーク261と、受付の表示263とを側面265に備えている。この操作パネル233は、車椅子の利用者が利用可能な地上高になる様に取り付けされ、図13に示すように、近接型のICタグ67(図中に参考で示す。)を無接触で読み取るICタグリーダ271と、ICタグリーダ271の操作方法の教示用の矢印表示273と、ディスプレイ275と、キーボード277と、スピーカ279と、化粧プレート281とを備えている。又、化粧プレート281の背部には、受付制御装置283が設置されている。
【0118】
この受付機231は、詳細な説明は省略するが、既述した受付ポスト41とほぼ同様の構成を備え、ほぼ同様の機能を有し、物体センサ249や超指向性スピーカユニット251、発光ユニット253を制御すると共に、受付などの機能を有する。
【0119】
尚、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、特定の対象者用や有料の駐車スペースに適用するなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な態様の実施が可能である。
【0120】
以上に説明した駐車領域管理システム1は、自動車173に乗って、身障者用の駐車スペースであることを車いすマーク9の表示によって明示した身障者用駐車スペース7に入ってきたものは、この身障者用駐車スペース7が身障者用駐車場であることを音響のアナウンスによって明確に認識し、自分がこの身障者用駐車スペース7にこのまま自動車173を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車173を駐車しておくには、受付ポスト31による受付が必要であることを知ることになることから、ゲートがなく、出入りが自由な身障者用駐車スペース7に、身障者用の駐車スペースであることの表示に気が付かずに、入ってきた場合あっても、駐車を行うためには、駐車の権限が必要であり、そのためにその駐車の権限を証明する処理が必要であることを認識させることができ、身障者用駐車スペース7の明示機能が向上するという極めて優れた効果を奏する。
【0121】
又、駐車の権限のない自動車173が身障者用駐車スペース7に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車173が留まり続けることの抑止を図ることができ、高い不正駐車の抑止機能を発揮するという極めて優れた効果を奏する。
【0122】
しかも、その抑止機能の発揮のため大きな音圧の音響を使ったとしても、身障者用駐車スペース7の外で聞こえる音圧を騒音にならない程度に抑えることができ、環境への影響を最小限にして、付近への騒音被害の発生を防止でき、周辺環境を考慮することなく導入を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0123】
その上、自動車173を身障者用駐車スペース7に入れてから受付を行うことが可能であり、身障者用駐車スペース7に入るまでに、例えば、車いすの利用者が自動車173から降りて、ICタグ67をICタグリーダ95に晒したり、操作盤99からID番号を打ち込んだりする作業を不要とする機能を有することから、特に自動車173からの乗り降りに手間が要する者を対象とした用途や他の自動車の通行の邪魔になる箇所に適合する機能を向上することができるという効果を奏する。
【0124】
駐車領域管理システム1は、身障者用駐車スペース7への音響を自動車173内の運転者が良く聞こえるような大きな音圧にした上で、身障者用駐車スペース7以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になり、例えば、民家の近所の駐車場など、利用する環境に関わりなく導入することが容易になるという極めて優れた効果を奏する。
【0125】
駐車領域管理システム1は、音響が音声情報であることから、身障者用駐車スペース7に駐車することができる自動車173がどの様なものであるか、つまり駐車するための駐車の権限が分かり易く説明されることから、身障者用駐車スペース7の明示機能の向上と、音響の停止操作の説明機能の向上と、不正駐車の抑止機能の向上とを揃って図ることができるという効果を奏する。
【0126】
駐車領域管理システム1は、操作盤99への手動操作で、音響の停止操作を行えることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳の番号などを利用するなど、初期の導入コストの低減を図ったり、多数の者が利用可能になる等、高い汎用性を提供することが可能になる。
【0127】
駐車領域管理システム1は、ICタグ67を利用して、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳にICタグ67と同等なものを組み込んで利用するなど、多数の者が煩わしい操作を行うことなく利用可能になる等、高い利便性を提供することが可能になる。
【0128】
駐車領域管理システム1は、遠距離型のICタグ(例えば、UHF帯用パッシブ型ICタグ105)を利用して、自動車173に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になることから、車いすの利用者などでも容易に利用することが可能になる。
【0129】
駐車領域管理システム1は、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になることから、不正駐車の抑止機能の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0130】
尚、ICタグ67は、自前のICタグを利用するが、これに替えて、或いは加えて、他人が証明用や管理用に作ったICタグを利用する様にしても良い。例えば、買い物のポイントカードに記憶されたID番号を真正リストに登録して活用するようにしても良い。この様に借用する場合には、借用するICタグをICタグリーダで読み取って、その情報を利用して、真正リストにID番号を登録する。
【0131】
次に特許請求の範囲の構成と、発明の実施の形態との対応を説明する。尚、対応関係の説明は、代表例を示し、限定されるものではない。
請求項1の所定の表示は、車いすマーク9、11、13、15、17、159、自動車の駐車領域は、身障者用駐車スペース7、駐車領域管理装置は、駐車領域管理システム1、自動車は、自動車173、自動車検出手段は、物体センサ49、79、249、指向性を有する音響は、超音波を利用して、特定の範囲にのみ音波を伝達する音響、指向性音響出力手段は、超指向性スピーカユニット51、81、151、251、停止操作入力手段は、ICタグリーダ65、95、271、操作盤99、キーボード277、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84、停止操作真否判断手段は、図6のS240の処理、音響停止手段は、S250の処理、図5のS190の処理が対応する。
【0132】
請求項2の音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することの説明は、図7の境界線179、181、図8の境界線183、185、187、189、図12の検知、報知範囲259に基づく説明が対応し、指向性音響出力手段は、超指向性スピーカユニット51、81、151、251が対応する。
【0133】
請求項3の指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることは、図5のS130の処理の内容が対応する。
請求項4の手動操作検出手段は、操作盤99、キーボード277が対応する。
【0134】
請求項5の識別情報記憶手段は、ICタグ67、UHF帯用パッシブ型ICタグ105に設けられているICが対応する。
請求項6のICタグは、ICタグ67、UHF帯用パッシブ型ICタグ105が対応する。
【0135】
請求項7の「上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段」は、図5のS100ないし150と、S170ないしS190の処理が対応する。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】駐車領域管理システム1の使用状態の説明図である。
【図2】受付ポスト31と、その変形例の受付ポスト41との外観の説明図である。
【図3】警告ポスト33の外観図である。
【図4】駐車領域管理システム1のブロック図である。
【図5】受付制御装置69によって繰り返し実行される駐車領域管理制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図6】受付制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図7】超指向性スピーカユニット51の音圧境界の説明図である。
【図8】超指向性スピーカユニット51の音圧境界の説明図である。
【図9】広域身障者用サーバ171によって繰り返し起動されるサーバー制御(広域身障者用)処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】(A)は、受付ポスト41のブロック図、B)は、ローカルエリア用サーバ211のブロック図、(C)は、広域身障者用サーバ171のブロック図である。
【図11】サーバ制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図12】受付機231の正面図である。
【図13】受付機231の操作パネル233の正面図である。
【符号の説明】
【0137】
1…駐車領域管理システム、3…建造物、5…出入口、7…身障者用駐車スペース、
9、11、13、15、17…車いすマーク、19…パーキングマーク、
21…パーキングマーク、23…駐車スペース、25…進入端、27…最奥端、
28…最右端、29…最左端、31…受付ポスト、33…警告ポスト、
41…受付ポスト、43…本体、45…側面、47…表示、49…物体センサ、
51…超指向性スピーカユニット、53…発光ユニット、53A…青色発光部、
53B…ストロボ光発光部、55…側面、57…側面、59…側面、61…上端面、
63…表示、65…ICタグリーダ、67…ICタグ、69…受付制御装置、
73…本体、75…側面、77…表示、79…物体センサ、
81…超指向性スピーカユニット、83…発光ユニット、
84…UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ、85…側面、87…側面、
89…側面、91…斜上端面、93…表示、95…ICタグリーダ、
97…ディスプレイ、99…操作盤、101…スピーカ、103…受付制御装置、
105…UHF帯用パッシブ型ICタグ、107…入力インタフェース、
109…出力インタフェース、111…通信インタフェース、143…本体、
145…側面、151…超指向性スピーカユニット、153…発光ユニット、
155…側面、157…パーキングマーク、159…マーク、161…側面、
163…側面、165…上端面、167…表示、171…広域身障者用サーバ、
173…自動車、175…人、177…車室、179、181…境界線、
183、185…境界線、187、189…境界線、191…側、
201、203…境界線、205…真正リスト、207…排除リスト 、
261…車いすマーク、209…駐車領域管理者情報データベース、
211…ローカルエリア用サーバ、213…回線、215…データベース、
221…ネットワーク回線、223…スピーカ、225…真正リスト、
227…排除リスト、231…受付機、233…操作パネル、241…上部、
243…管理装置、245…頭部、247…首部、249…物体センサ、
251…超指向性スピーカユニット、253…発光ユニット、255…制御装置、
257…自由支持機構、263…受付の表示、265…側面、271…ICタグリーダ、
273…教示用の矢印表示、275…ディスプレイ、277…キーボード、
279…スピーカ、281…化粧プレート、259…検知、報知範囲
【技術分野】
【0001】
本発明は、身障者用駐車スペースや専用駐車スペースなどの駐車領域を管理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有料や無料の有無に関わらず出入りが自由な駐車領域を設けている駐車場がある。
この様な駐車領域の中には、特定の車両(自動車)を駐車対象と定め表示物によって明示している箇所がある。例えば、車いすなどを利用する身障者の便宜を払う身障者用駐車スペースや緊急車両やメンテナンス車両、或いは契約車両が利用する専用駐車スペースがある。
【特許文献1】特開2001−101460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この様な駐車領域は、表示物以外に対象車を選別する手段を講じていないため、例えば、身障者用の駐車スペースに健常者が駐車を行って、身障者が他の駐車スペースに追いやられ、所期の目的を発揮していない場合がある。
【0004】
又、専用の駐車スペースにゲートを設け、対象車以外の駐車を防止する装置を設置する技術もあるが、ゲートを開けるために、先ず駐車の認証を行うなど、自動車を駐車スペースに入れる前に、通路に自動車を止めて、降りて、身分証明の読取機や受付機まで移動することが要求されるなど、健常者では、数秒で済み、他の車両の通行などに影響を与えることや手間は僅かなことでも、自動車からの乗り降りだけでも非常に手間の掛かる車いすの利用者などでは、非常に利用し難く現実的なものではなかった。(特許文献1参照。)
又、ゲートを遠距離型のICタグを利用して、開放するようにすれば、自動車から降りることなく、ゲートの開放を行うことは可能になるが、この方式では、ICタグを持っているものだけが、便利になり、その他のものは、ゲートを開ける前に自動車から降りて、認証手続きを行う必要があり、不特定多数の身障者が利用する用途には、利用し難い技術であった。
【0005】
そこで、本発明は、ゲートを設けることなく、駐車の権限を有していない自動車が駐車領域に駐車し続けることを防止する技術の提供を目的とする。
又、誤って、駐車領域に入った自動車の運転者に、誤りを強く気付かせることができる技術の提供を目的とする。
【0006】
しかも、仮に、駐車の権限のない自動車が駐車領域に、不正に居座り続ける状態を解決するために、第3者に、迷惑を掛ける度合いを極めて少なくすることを目的とする。
又、不正駐車をしている自動車の排除動作をより強力にするために、第3者への影響の波及度合いをより小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明の駐車領域管理装置は、所定の表示によって明示された自動車の駐車領域を管理する駐車領域管理装置であって、上記駐車領域に位置する上記自動車を検出する自動車検出手段と、上記自動車検出手段が上記自動車を検出した場合に、上記駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する指向性音響出力手段と、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響の停止操作を入力する停止操作入力手段と、上記停止操作入力手段に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響を停止させる音響停止手段とを備えることを要旨とする。
【0008】
これにより、請求項1の駐車領域管理装置は、自動車が所定の表示によって明示された自動車の駐車領域に入ると、自動車検出手段がこの駐車領域に位置する自動車を検出し、指向性音響出力手段がその駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する。例えば、指向性を有する音響によって、この駐車領域は、身障者用ゾーンであることのメッセージを伝達する。又、音響を止める手段として、「この音響を止めるには、身障者手帳(ICタグ付属されているもの)によって、受付をしてください。」などの駐車の認証を行うことを音響で、又は、掲示板で明示する。
【0009】
このことにより、自動車に乗ってきた者は、この駐車領域が例えば身障者用ゾーンであることを明確に認識し、自分がこの駐車領域にこのまま自動車を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車を駐車しておくには、駐車の受付や駐車の認証などの音響を停止する処理が必要であることを知ることになる。
【0010】
このまま音響を停止する処理が行われないと、そのまま指向性音響出力手段から音響が出力され続ける。この様に音響が出力さえ続けると、その音響が駐車領域に位置する自動車の位置で聞こえる状態が継続され、その駐車領域に入った者がその音響を聞くことになる。従って、その音響を聞いた者は、この駐車領域に留まる自動車が、音響を停止する処理を行っていないことを強く認識する。
【0011】
つまり、この駐車領域管理装置は、駐車の権限のない自動車が駐車領域に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車が留まり続けることの抑止を図る。
【0012】
又、駐車の権限のない自動車の駐車を行った者に、第3者の非難に晒され続けることに耐えられない感情を誘起させることで、駐車の権限のない自動車の駐車を抑止する。
その上、この様な駐車の権限のない自動車の駐車、即ち不正駐車の抑止を強く図るために、音響の音圧を強くして、自動車を運転してきた者が、自動車の中にいるときから聞こえるようにしても、音響は、駐車領域に向かってだけ出力されているため、駐車領域の外で聞こえる音圧を適切なレベル以下にすることが可能であり、付近の住民に、騒音被害を与えることがないようにすることが可能である。
【0013】
又、指向性音響出力手段を例えば、超音波を利用することで、極めて強い指向性を備え、音響の出力範囲と、その出力範囲外との境界で、段階的に音圧レベルが変化する機能を有するものを採用することで、駐車領域の外では、殆ど音響が聞こえなくなるようにすることもでき、この様にすると、第3者に対する音響被害の発生を防止することができる。
【0014】
この様に音響が出力されている状態で、停止操作入力手段が指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作を入力すると、停止操作真否判断手段がその停止操作入力手段に入力された停止操作が真正であるかを判断し、その停止操作が真正であると判断された場合には、音響停止手段が指向性音響出力手段から出力される音響を停止させる。
【0015】
例えば、駐車領域への駐車の権限を有するものが予め決められている方法で、音響の停止操作を行うと、駐車領域に出力されている音響が停止され、第3者などが、駐車領域で、音響を聞くことがなくなる。つまり、現在駐車領域に留まっている自動車は、その駐車領域に留まることに対して、何の不信感も誘起させることがない。
【0016】
ここで行われる、指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作は、例えば、キーボードからID番号やパス番号を入力したり、ID情報を記憶したICカードを読み取らせたり、ID情報を記憶するICタグを読み取らせたりする方法が利用可能である。
【0017】
又、ICタグを読み取らせる方法を利用することで、運転者が自動車から降りずに、音響の停止操作を行うことが可能になる。この場合には、自動車にICタグを取り付けておいたり、車内にICタグを置いておき、運転者が手でICタグをかざす等の簡単な音響の停止操作の利用が可能である。
【0018】
何れにしても、自動車が駐車領域に入ってから指向性音響出力手段から出力される音響の停止操作を行うことが可能である。
請求項2の発明の駐車領域管理装置は、上記指向性音響出力手段は、音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することを特徴とする請求項1に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0019】
これにより、請求項1の駐車領域管理装置と同様の作用を有することに加え、指向性音響出力手段から出力される音響が、音圧レベルが段階的に相違する境界を備える。この境界を、例えば、駐車領域に合わせることで、駐車領域では、音響が所定の音圧で再現され、駐車領域以外では、音響が殆ど聞こえないようにすることが可能になる。
【0020】
つまり、駐車領域だけを音響の再現領域とすることが可能になる。
従って、駐車領域への音響を自動車内の運転者が良く聞こえるような音圧にした上で、駐車領域以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になる。
【0021】
請求項3の発明の駐車領域管理装置は、上記指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0022】
これにより、請求項1、又は請求項2の駐車領域管理装置と同様の作用を有することに加え、音響が音声情報であることから、駐車領域に駐車することができる自動車がどの様なものであるか、つまり駐車の権限が分かり易く説明される。
【0023】
請求項4の発明の駐車領域管理装置は、上記停止操作入力手段は、手動操作を検出する手動操作検出手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0024】
これにより、請求項4の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段の手動操作検出手段が手動操作を検出することで、音響の停止操作が入力されることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0025】
請求項5の発明の駐車領域管理装置は、識別情報を記憶する識別情報記憶手段を加え、
上記停止操作入力手段は、上記識別情報記憶手段から上記識別情報を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0026】
これにより、請求項5の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段が識別情報記憶手段から識別情報を検出することで、音響の停止操作を入力することから、例えば、ICカードやICタグを利用して、音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0027】
請求項6の発明の駐車領域管理装置は、上記識別情報記憶手段は、ICタグであることを特徴とする請求項5に記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
これにより、請求項6の発明の駐車領域管理装置は、請求項5と同様の作用を有することに加え、停止操作入力手段がICタグから識別情報を検出することで、音響の停止操作を入力することから、例えば、遠距離型のICタグを利用して、自動車に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になる。
【0028】
請求項7の発明の駐車領域管理装置は、上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の駐車領域管理装置を要旨とする。
【0029】
これにより、請求項7の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項6の何れかと同様の作用を有することに加え、自動車が駐車領域に位置している状態で、停止操作真否判断手段によって、停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過すると、警報出力手段が、警報信号を出力する。
【0030】
例えば、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になる。
【発明の効果】
【0031】
請求項1の発明の駐車領域管理装置は、自動車に乗って、例えば、身障者用の駐車スペースであることを表示物によって明示した駐車領域に入ってきたものは、この駐車領域が例えば身障者用駐車場であることを音響のアナウンスによって明確に認識し、自分がこの駐車領域にこのまま自動車を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車を駐車しておくには、駐車の受付が必要であることを知ることになることから、例えば、ゲートがなく、出入りが自由な駐車領域に、身障者用の駐車スペースであることの表示に気が付かずに、入ってきた場合あっても、駐車を行うためには、駐車の権限が必要であり、そのためにその駐車の権限を証明する処理が必要であることを認識させることができ、駐車領域の明示機能が向上するという極めて優れた効果を奏する。
【0032】
又、駐車の権限のない自動車が駐車領域に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車が留まり続けることの抑止を図ることができ、高い不正駐車の抑止機能を発揮するという極めて優れた効果を奏する。
【0033】
しかも、その抑止機能の発揮のため大きな音圧の音響を使ったとしても、駐車領域の外で聞こえる音圧を騒音にならない程度に抑えることができ、環境への影響を最小限にして、付近への騒音被害の発生を防止でき、周辺環境を考慮することなく導入を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0034】
その上、自動車を駐車領域に入れてから音響の停止操作を行うことが可能であり、駐車領域に入るまでに、例えば、車いすの利用者が自動車から降りて、ID番号を打ち込んだりする作業を不要とする機能を有することから、特に自動車からの乗り降りに手間が要する者を対象とした用途や他の自動車の通行の邪魔になる箇所に適合する機能を向上することができるという効果を奏する。例えば、身障者用の駐車スペースの管理を行う用途に、特に適合する。
【0035】
請求項2の駐車領域管理装置は、請求項1の駐車領域管理装置と同様の効果を有することに加え、駐車領域への音響を自動車内の運転者が良く聞こえるような音圧にした上で、駐車領域以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になり、例えば、民家の近所の駐車場など、利用する環境に関わりなく導入することが容易になるという極めて優れた効果を奏する。
【0036】
請求項3の発明の駐車領域管理装置は、請求項1、又は請求項2の駐車領域管理装置と同様の効果を有することに加え、音響が音声情報であることから、駐車領域に駐車することができる自動車がどの様なものであるか、つまり駐車の権限が分かり易く説明されることから、駐車領域の明示機能の向上と、音響の停止操作の説明機能の向上と、不正駐車の抑止機能の向上とを揃って図ることができるという効果を奏する。
【0037】
請求項4の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の効果を有することに加え、手動操作で、音響の停止操作を行えることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳の番号などを利用するなど、初期の導入コストの低減を図ったり、多数の者が利用可能になる等、高い汎用性を提供することが可能になる。
【0038】
請求項5の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項3の何れかと同様の効果を有することに加え、ICカードやICタグを利用して、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳にICタグやICカードを組み込んで利用するなど、多数の者が煩わしい操作を行うことなく利用可能になる等、高い利便性を提供することが可能になる。
【0039】
請求項6の発明の駐車領域管理装置は、請求項5と同様の効果を有することに加え、例えば、遠距離型のICタグを利用して、自動車に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になることから、車いすの利用者などでも容易に利用することが可能になる。
【0040】
請求項7の発明の駐車領域管理装置は、請求項1ないし請求項6の何れかと同様の効果を有することに加え、例えば、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になることから、不正駐車の抑止機能の向上を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
次に発明の実施の形態の駐車領域管理システム1を説明する。
図1は、駐車領域管理システム1の使用状態の説明図である。
駐車領域管理システム1は、役所や商業施設などの建造物3の出入口5に隣接する身障者用駐車スペース7に設置される。
【0042】
身障者用駐車スペース7は、車いすの利用者が専用に利用する駐車スペースであることを表示によって明示する車いすマーク9、11、13、15、17と、駐車スペースであることを表示によって明示するパーキングマーク19、21とを備えている。通常は、車いすマーク9、11、13、15、17の明示があることと、近くにその他の駐車スペース23があることで、健常者の自動車173(図示は、後述する。)が入ってきたり、身障者用駐車スペース7への進入を妨害する入口位置に止められたりすることは、防止される。又、身障者用駐車スペース7は、自動車173の進入端25から最奥端27の間で、且つ最奥端27の右端に沿って、進入端25までの最右端28と、最奥端27の左端に沿って、進入端25までの最左端29との間に構成されている。
【0043】
駐車領域管理システム1は、身障者用駐車スペース7の出入口5側で、最奥端27と、最右端28との交点に設置されされた受付ポスト31と、対向する最奥端27と、最左端29との交点に設置された警告ポスト33とを備えている。
【0044】
受付ポスト31は、詳細は後述するが、自動車173の受付を行う機能と、音響で報知を行う機能と、自動車173を検知する機能と、広域身障者用サーバ171(図示は後述する。)との間で通信を行う機能と、電源の供給を行う機能と、身障者用駐車スペース7であることを表示するサイン機能とを備え、警告ポスト33は、音響で報知を行う機能と、身障者用駐車スペース7であることを表示するサイン機能とを備える。
【0045】
図2は、受付ポスト31と、その変形例の受付ポスト41との外観の説明図である。
受付ポスト31は、図2の(A)に示すように、4角柱状の本体43と、本体43の進入端25側の側面45に表示された「受付」の表示47と、側面45に取り付けられた物体センサ49と、側面45に取り付けられた超指向性スピーカユニット51と、側面45に取り付けられた発光ユニット53とを備えている。
【0046】
又、本体43の最左端29側の側面55に表示されたパーキングマーク21と、側面55に表示された車いすマーク15と、側面55に取り付けられた発光ユニット53とを備えている。
【0047】
本体43の最奥端27側の側面57と、最右端28側の側面59とには、図示を省略するが車いすマーク15と、パーキングマーク21と、発光ユニット53とが設けられている。
【0048】
本体43の上端面61には、「駐車受付」の表示63と、ICタグリーダ65とが設けられている。このICタグリーダ65は、近接型のICタグ67との間で、情報の送受信を行う機能を有する。尚、ICタグリーダ65やICタグ67の規格は、国際基準が既にあり、詳細な説明は、省略する。
【0049】
本体43の中には、受付制御装置69が設置されている。
次ぎに、受付ポスト31の各構成の詳細を説明する。
本体43の進入端25側の側面45に表示された「受付」の表示47は、この受付ポスト31に、駐車の受付を行う受付機能があることを、身障者用駐車スペース7に入ってきた自動車173の運転手などに示すサインである。
【0050】
側面45に取り付けられた物体センサ49は、慣用されているパーキングメータの車両センサと同様の機能と、構成とを有する。例えば、超音波を進入端25側に送信すると共に、送信した超音波の反射波を受信して、その強度が所定レベルを超えた場合に、自動車173の存在を示す物体有り信号を出力する。尚、物体センサ49による自動車173の検出原理は、どの様な方式でも良い。自動車173が身障者用駐車スペース7の中に、位置していることを検出することができれば、良い。
【0051】
側面45に取り付けられた超指向性スピーカユニット51は、最右端28に沿って音響を出力する機能を有し、身障者用駐車スペース7の中にいる人が、音響によってアナウンスされている内容の理解が可能な音圧レベルを提供し、身障者用駐車スペース7を離れた箇所にいる人が、音響の音圧レベルが極めて小さくなり、多くの人が騒音として感じることがない音圧レベルを提供する音響で報知を行う機能(音響報知機能と略記する。)を備える。
【0052】
例えば、音響報知機能を提供する超指向性スピーカユニット51としては、例えば、超音波ビームを利用する「オーディオ・スポットライト・システム」(商品名)や「ハイパーソニック・サウンドシステム」(商品名)の利用が可能である。
【0053】
尚、音響報知機能を提供する超指向性スピーカユニット51としては、身障者用駐車スペース7内の人が音響によるアナウンスを聞くことになり、かつ身障者用駐車スペース7から離れた位置では、音響による騒音被害を人に与えないものであれば、どの様な原理、機構や構造を有するものでも利用が可能である。
【0054】
発光ユニット53は、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aと、ストロボ光発光部53Bとを備えている。青色発光部53Aの発光は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を有することを表現し、ストロボ光発光部53Bのストロボ光発光は、身障者用駐車スペース7に駐車するための受付を行っていないことを表現する。発光ユニット53の駆動制御は、後述する。
【0055】
本体43の上端面61に設置されているICタグリーダ65は、ICタグ67が近接すると、このICタグ67に電源を供給して、ICタグ67を作動させ、ICタグ67から送信された情報を無線で受信する機能を有する。
【0056】
次ぎに、受付ポスト31の高機能型の受付ポスト41を説明する。
この受付ポスト41は、図2の(B)に示すように、4角柱状の本体73と、本体73の進入端25側の側面75に表示された「受付」の表示77と、物体センサ79と、超指向性スピーカユニット81と、発光ユニット83とを備えている。
【0057】
又、本体73の最左端29側の側面85には、図示を省略するパーキングマークと、車いすマークと、発光ユニット83とが備えられている。
本体73の最奥端27側の側面87には、図示を省略するが車いすマークと、パーキングマークと、発光ユニット83とが設けられている。又、最右端28側の側面89には、図示を省略する車いすマークと、パーキングマークと、発光ユニット83と、「受付」の表示77とが設けられている。
【0058】
本体73の頂を斜めに形成した斜上端面91には、「駐車受付」の表示93と、ICタグリーダ95と、ディスプレイ97と、操作盤99と、スピーカ101とが設けられている。このICタグリーダ95は、近接型のICタグ67との間で、情報の送受信を行う機能を有する。
【0059】
本体73の中には、受付制御装置103が設置されている。
次ぎに、受付ポスト41の各構成の詳細を説明するが、受付ポスト31とほぼ同様の構成であり、相違する部分のみ説明する。
【0060】
本体73の進入端25側の側面75に設けられたUHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84は、UHF帯用パッシブ型ICタグ105との間で、情報の送受信を行う。このUHF帯用パッシブ型ICタグ105は、自動車173に取り付けられたり、自動車内に置かれたり、人が持ち歩いたりするもので、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84との間で、数メータを離間した状態で通信を行う機能を有する。
【0061】
本体73の斜上端面91に設置されているディスプレイ97は、操作盤99に備えられた押しボタンの操作内容やメッセージなどを表示する。操作盤99は、詳細な図示を省略する数字キーや入力キーなどを備える。スピーカ101は、操作盤99の操作に係わるアナウンスや報知音を出力する。
【0062】
次ぎに、警告ポスト33の構成を説明する。
警告ポスト33は、図3に示すように、4角柱状の本体143と、本体143の進入端25側の側面145に取り付けられた超指向性スピーカユニット151と、側面145に取り付けられた発光ユニット153とを備えている。超指向性スピーカユニット151は、超指向性スピーカユニット51とほぼ同様の構成を有し、発光ユニット153は、発光ユニット53とほぼ同様の構成を有する。
【0063】
又、本体143の最左端29側の側面155に表示されたパーキングマーク157と、側面155に表示された車いすマーク159と、側面155に取り付けられた発光ユニット153とを備えている。
【0064】
本体143の最奥端27側の側面161と、最右端28側の側面163とには、図示を省略するが車いすマーク159と、パーキングマーク157と、発光ユニット153とが設けられている。
【0065】
本体143の上端面165には、「受付と右方向の矢印」の表示167が設けられている。
警告ポスト33の超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とは、図示を省略する配線によって受付ポスト31の受付制御装置69に接続されている。
【0066】
図4は、駐車領域管理システム1のブロック図である。
駐車領域管理システム1の受付ポスト31に備えられている受付制御装置69は、入力インタフェース107と、出力インタフェース109と、通信インタフェース111とを備えている。
【0067】
入力インタフェース107には、ICタグリーダ65と、物体センサ49とが接続されている。出力インタフェース109は、超指向性スピーカユニット51と、発光ユニット53と、警告ポスト33に備えられている超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とに接続されている。
【0068】
通信インタフェース111は、後述する広域身障者用サーバ171に接続されている。
次ぎに、駐車領域管理システム1の動作を説明する。
図5は、受付制御装置69によって繰り返し実行される駐車領域管理制御処理ルーチンのフローチャート、図6は、受付制御処理ルーチンのフローチャートである。
【0069】
受付制御装置69によって、駐車領域管理処理が起動されると、先ず、物体センサ49の物体検出信号の読込処理が行われる(S100)。次いで、その物体センサ49からの物体検出信号の読込状態に基づいて、駐車領域に物体、例えば自動車173が存在するかを判断し(S110)、駐車領域に物体が存在すれば、次ぎに音響停止の駐車の認証が既に済んでいるかを判断して(S120)、音響停止の駐車の認証が済んでいないならば、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行う(S130)。例えば、「この駐車エリアは、身障者専用です。身障者以外の方は、駐車をご遠慮下さい。身障者の方は、受付を行ってください。受付は、駐車の認証用のICタグか、ICタグ付き身障者手帳によって行うことが出来ます。」の様なアナウンスを超指向性スピーカユニット51、151から出力する。
【0070】
この様なアナウンスは、図1に示すように、身障者用駐車スペース7の最右端28と、最左端29とに沿って出力され、図7、及び図8に示す超指向性スピーカユニット51、151の音圧境界の説明図に示すように、身障者駐車スペース7内に指向性を備えて出力される。
【0071】
例えば、図7に示すように、身障者駐車スペース7の最奥端27に位置する受付ポスト31や警告ポスト33の超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、2本の境界線179、181で示す範囲内に、自動車173の車室177や自動車173の側に立つ人175を包括する状態で、出力される。
【0072】
又、図8に示すように、受付ポスト31や警告ポスト33の超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、2本の境界線183、185で示す範囲内、及び、2本の境界線187、189で示す範囲内に、自動車173の側191、193を包括する状態で、出力される。又、超指向性スピーカユニット51、151から進入端25方向に出力されるアナウンスは、身障者用駐車スペース7をはみ出した領域にも出力され、身障者用駐車スペース7の近くを通過する通行人も聞こえる状態にされる。この理由は、身障者用駐車スペース7内だけしか聞こえない状態より、はみ出した領域まで聞こえる状態にすることで、アナウンスによる違法駐車自動車の見せしめ機能の向上を図るためである。尚、アナウンスがはみ出す領域は、周囲への騒音被害が発生しない範囲に限られるように、設計され、調整される。又、超指向性スピーカユニット51、151は、この機能を得ることが可能な仕様の機材が採用される。
【0073】
尚、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行っている場合には、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aの発光が停止され、ストロボ光発光部53Bが所定時間毎(例えば、5秒毎)にキセノン発光を繰り返す。又、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とが停止されているいる場合には、高輝度型の青色発光ダイオードからなる青色発光部53Aが発光し、ストロボ光発光部53Bの発光が、停止される。
【0074】
又、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行を行っている場合には、発光ユニット153は、青色発光を停止して、ストロボ発光を行い、身障者用駐車スペースのアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とが停止されているいる場合には、青色発光を行い、ストロボ発光を停止する。
【0075】
受付ポスト31に設置されている物体センサ49は、2本の境界線201、203で示す範囲に物体、例えば自動車173が検出された状態が5秒以上継続した場合に、物体検出信号を出力する。又、物体が検出されなくなったら、物体検出信号の出力を停止する。
【0076】
図5に戻って、S130によるアナウンスが行われて後、次ぎに、不正状態判断タイマーをスタートさせ(S140)、そのタイマーの値が5分を経過するまで、本駐車領域管理処理をそのまま一旦終了する(S150)。
【0077】
アナウンスの開始後(S130)、5分を経過しても(S150)、駐車領域に物体が存在し(S110)、かつ音響停止の駐車の認証が行われていない場合には(S120)、不正駐車有り信号を後述する広域身障者用サーバ171に送信する(S160)。これにより、広域身障者用サーバ171に、身障者用駐車スペース7に不正駐車が行われているとの情報の伝達が行われ、身障者用駐車スペース7に止まっている自動車173の排除の手配が行われる。
【0078】
又、身障者用駐車スペース7から物体が検出されなくなると、つまり、自動車173がいないと(S110)、次ぎに、音響停止の認証フラグのクリアが行われ(S170)、続いて、不正状態判断タイマーのクリアが行われ(S180)、身障者用駐車スペースのアナウンスの停止と、駐車の受付を求めるアナウンスの停止とが行われ(S190)、不正駐車無し信号の送信が行われる(S195)。
【0079】
又、身障者用駐車スペース7から物体が検出されている状態、つまり、自動車173が停止している状態で(S110)、音響停止の認証が行われた場合には(S120)、続いて、不正状態判断タイマーのクリアが行われ(S180)、身障者用駐車スペースのアナウンスの停止と、駐車の受付を求めるアナウンスの停止とが行われ(S190)、不正駐車無し信号の送信が行われる(S195)。つまり、アナウンスが行われている状態で(S130)、音響停止の認証が行われると、アナウンスが停止される(S190)。
【0080】
次ぎに、図6の受付処理に基づいて、音響停止の駐車の認証に関する説明を行う。
受付制御装置69によって、受付処理が起動されると、先ず、ICタグリーダ65の読込処理が行われる(S200)。次いで、ICタグ67の読み込みがあったかを判断し(S210)、ICタグ67の読み込みがなければ、本受付処理をそのまま一旦終了し、ICタグ67の読み込みがあれば(S210)、その読み込んだ情報からID番号を抽出し(S220)、抽出したID番号が、駐車の権限を有するID番号を格納する真正リストと、不正駐車を行うと判断されたID番号を格納する排除リストとに格納されているかの検索を行う(S230)。例えば、真正リストは、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を証明するICタグ67として発行したICタグ67に格納されているID番号を記録したものや或いは身障者の証明を行うICタグ67として発行したICタグ67に格納されているID番号を記録したものである。又、真正リストは、受付制御装置69に格納され、広域身障者用サーバ171から定期的に更新を受ける。或いは、真正リストは、広域身障者用サーバ171に格納されており、受付制御装置69から通信回線を利用して、問い合わせることにより、利用される。又、一度問い合わせにより取得したID番号は、受付制御装置69に、キャッシュ(一時記憶)される。
【0081】
排除リストは、身障者用駐車スペース7への駐車を排除するID番号を記録したものであって、受付制御装置69に格納されている。又、排除リストは、広域身障者用サーバ171に格納されており、受付制御装置69から通信回線を利用して、問い合わせることにより、利用される。又、一度問い合わせにより取得したID番号は、受付制御装置69に、キャッシュ(一時記憶)される。排除リストを設けた理由は、近年ICタグ67が一般化され、構造が、国際規格化され、相違するのは、記憶内容だけになっていることに鑑みたものであり、偽のIDタグ67の利用を試みるものの排除を図るためである。
【0082】
尚、排除リストに替えて、真正リストを用い、排除するID番号として、真正リストに格納されていないID番号を用いても良い。
尚、真正リストと、排除リストとの記憶内容は、適宜定められる。
【0083】
真正リストと、排除リストとの検索を行った後(S230)、その検索結果に基づいて、駐車の権限の有無を判断し(S240)、駐車の権限があると判断されない場合には、本受付処理をそのまま一旦終了する。
【0084】
又、駐車の権限があると判断された場合には(S240)、音響停止の認証フラグの設定を行って(S250)、本受付処理を一旦終了する。
以上に説明した受付処理により、駐車の権限を有するICタグ67で受け付けを行うことで、図5の駐車領域管理処理によって、実行されている身障者用駐車スペースであることを明示するアナウンスの実行と、駐車の受付を求めるアナウンスの実行とを停止することが可能になる。
【0085】
次ぎに、図5の駐車領域管理処理の不正駐車有り信号送信処理(S160)および不正駐車無し信号送信処理(S195)によって出力された不正駐車有り信号や不正駐車無し信号などを受信する広域身障者用サーバ171を説明する。
【0086】
図9は、広域身障者用サーバ171によって繰り返し起動されるサーバー制御(広域身障者用)処理ルーチンのフローチャートである。
このサーバー制御が起動されると、先ず、身障者用駐車スペース7に駐車を行うことを認めたものの身分証明番号である真正IDの入力が行われる(S300)。
【0087】
真正IDは、身障者用駐車スペース7等の管理者や広域身障者用サーバ171の管理者等の真正IDの入力権限を有するものによって行われる。
真正IDの入力を行って後(S300)、次ぎに、真正リスト205の更新を行う(S310)。真正リスト205は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を認めた真正IDを収集するデータベースある。
【0088】
次ぎに、身障者用駐車スペース7等の管理者や広域身障者用サーバ171の管理者等によって、不正IDであると認識された不正IDの入力が行われ(S320)、その入力された不正IDを排除リスト207に格納する排除リストの更新処理を行う(S330)。
【0089】
尚、真正IDの入力(S300)や不正IDの入力(S320)は、詳細の説明は省略するが、図示しないキーボードなどの入力装置やネットワーク上の端末機によって、慣用されている手法によって行われる。
【0090】
両真正リスト205、排除リスト207の更新後、駐車領域管理装置のデータ更新を行う(S340)。
駐車領域管理装置のデータ更新では、駐車領域管理システム1の受付制御装置69に備えられている図示しない真正リストと、排除リストとの更新を行う。ここでは、真正リストと、排除リストとを、真正リスト205、排除リスト207とに一致させる。
【0091】
尚、データ更新する駐車領域管理システム1の受付制御装置69は、特定の場所に位置するもの、地域の全部、或いは全国の全てのものなどが対象となる。これは、設計事項である。
【0092】
駐車領域管理装置のデータ更新の後(S340)、図5の不正駐車有り信号送信処理(S160)から送信されてきた不正駐車有り信号、不正駐車無し信号送信処理(S195)から送信されてきた不正駐車無し信号を受信する処理を行って(S350)、その受信した内容に基づいて、駐車領域の管理者への管理要メッセージの送信(電子メール)処理を行って(S360)、本サーバー制御処理を一旦終了する。
【0093】
ここでは、不正駐車有り信号として、駐車領域管理システム1の受付制御装置69から、受信制御装置69のID情報と、有り情報とを受信し、その受信した情報に基づいて、駐車領域管理者情報データベース209を検索し、その駐車領域管理者情報データベース209に格納されている受信制御装置69のID情報に対応する連作先情報に基づき、この連絡先情報によって指示された手法によって、駐車領域管理システム1の管理者に、不正駐車が存在する旨の情報を伝達する処理を行う。例えば、管理者の携帯電話機に、違法駐車がされている位置情報の電子メールを送信する。或いは、合成音声による電話連絡を行う。これは、慣用されている連絡方法の活用が可能である。
【0094】
次ぎに、図2の(B)に示した受付ポスト41のブロック図に基づいて、受付ポスト41の構成を説明する。図10の(A)は、受付ポスト41のブロック図、図10の(B)は、ローカルエリア用サーバ211のブロック図、図10の(C)は、広域身障者用サーバ171のブロック図である。
【0095】
駐車領域管理システム1の受付ポスト41は、図10の(A)に示すように、受付制御装置103を備えている。受付制御装置103は、入力インタフェース113と、出力インタフェース115と、通信インタフェース117とを備えている。
【0096】
入力インタフェース113には、ICタグリーダ95と、物体センサ79と、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84と、操作盤99とが接続されている。出力インタフェース115は、超指向性スピーカユニット81と、発光ユニット83と、ディスプレイ97と、スピーカ81と、警告ポスト33に備えられている超指向性スピーカユニット151と、発光ユニット153とに接続されている。
【0097】
通信インタフェース117は、既述した広域身障者用サーバ171に接続されている。
以上の構成により、受付ポスト41は、受付ポスト31とほぼ同様の機能を有すると共に、UHF帯用パッシブ型ICタグ105による遠距離からの駐車の権限の受信と、操作盤99による手動の駐車の権限の入力とを受ける機能を有する。
【0098】
上述した受付ポスト41を受付ポスト31に替えて用いる場合には、図6の受付処理に加えて、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84を利用して、図6の受付処理とほぼ同様の手法で、UHF帯用パッシブ型ICタグ105からID番号を受信して、駐車の権限の有無を判断し、音響停止の認証フラグの設定を行う第2の受付処理と、操作盤99を利用して、ID番号の入力を受け、駐車の権限の有無を判断し、音響停止の認証フラグの設定を行う第3の受付処理とを行う。
【0099】
この第2の受付処理を行うことで、受付ポスト41の側まで行かずに、自動車173の中から受付を済ますことが可能になり、車いすの利用者に利便性を提供することが可能になる。又、第3の受付処理を行うことで、UHF帯用パッシブ型ICタグ105やICタグ67を所持することなく受付を済ますことが可能になり、システムの導入費用の低減を図ることが可能になる。又、特別な機器を所持することなく、受付を済ますことが可能になり、例えば、ID番号を身障者手帳の番号や記号などに定め、身障者手帳の所持者なら誰でも受付を済ますことが可能なシステムの構築が可能になる。
【0100】
尚、この様な操作盤99を利用して、ID番号を入力する手法では、ID番号が不正に入力されることが考えられるが、この様な不正を排除する目的で、排除リスト207が構築されており、不正に利用されたID番号が判明する毎に、そのID番号が排除リスト207に登録される。尚、自己のID番号が不正に用いられ、排除リスト207に登録された真正なID番号の所持者は、別のID番号の付与を受ける。
【0101】
尚、ID番号の入力は、どの様な方式を利用しても良い。例えば、指紋や掌紋や網膜パターン、血管のパターン、声紋などの生体認証により、ID番号を判断して、そのID番号を入力しても良い。又、パスポートなどの生体認証データを格納したICチップから情報を読み取って、ID番号を判断して、そのID番号を入力するようにしても良い。或いは、ボタン操作時の癖やパントマイムなどの人の動作の癖からID番号を判断して、そのID番号を入力するようにしても良い。尚、ID番号の入力は、便宜上記載したものであり、真正か否かを判断するための情報を入力するという意味である。
【0102】
図10の(C)に示す広域身障者用サーバ171は、回線213によって、駐車領域管理システム1に接続されたコンピュータシステムであって、データベース215を備え、データベース215には、真正リスト205と、排除リスト207と、駐車領域管理者情報データベース209とが格納されている。尚、回線213は、IP回線やその他の様々なものが利用可能である。又、データベース209は、1箇所に集中して構築される集中型であったり、複数の箇所に分散して構築される分散型のものなど構築形態は、どの様なものでも良い。
【0103】
図10の(B)に示すローカルエリア用サーバ211は、ネットワーク回線221によって、駐車領域管理システム1に接続されたコンピュータシステムであって、スピーカ223と、真正リスト225と、排除リスト227とに接続されている。真正リスト225と、排除リスト227とは、図示しないディスクシステム内に構成される。このローカルエリア用サーバ211は、駐車領域管理システム1を管理する組織が利用するものである。例えば、身障者用駐車スペース7の近隣、例えば、身障者用駐車スペース7が設けられている施設の管理室に設置される。
【0104】
次ぎに、ローカルエリア用サーバ211によって繰り返し実行されるサーバ制御を、図11に示すサーバ制御処理ルーチンのフローチャートに基づいて説明する。
このサーバー制御が起動されると、先ず、身障者用駐車スペース7に駐車を行う権限を有するものが付与される真正IDの入力が行われる(S400)。
【0105】
真正IDは、身障者用駐車スペース7の管理者等の真正IDの入力権限を有するものによって行われる。
真正IDの入力を行って後(S400)、次ぎに、真正リスト225の更新を行う(S410)。真正リスト225は、身障者用駐車スペース7への駐車の権限を認めた真正IDを収集するデータベースある。
【0106】
次ぎに、身障者用駐車スペース7の管理者等によって、不正IDであると認識された不正IDの入力が行われ(S420)、その入力された不正IDを排除リスト227に格納する排除リストの更新処理を行う(S430)。
【0107】
尚、真正IDの入力(S400)や不正IDの入力(S420)は、詳細の説明は省略するが、図示しないキーボードなどの入力装置によって、慣用されている手法によって行われる。
【0108】
両真正リスト225、排除リスト227の更新後、駐車領域管理装置のデータ更新を行う(S440)。
駐車領域管理装置のデータ更新では、駐車領域管理システム1の受付制御装置69に備えられている図示しない真正リストと、排除リストとの更新を行う。ここでは、真正リストと、排除リストとを、真正リスト225、排除リスト227と一致させる。
【0109】
尚、データ更新する駐車領域管理システム1の受付制御装置69は、特定の場所に位置するものなどが対象となる。設計事項である。
駐車領域管理装置のデータ更新の後(S440)、図5の不正駐車有り信号送信処理(S160)から送信されてきた不正駐車有り信号、不正駐車無し信号送信処理(S195)から送信されてきた不正駐車無し信号を受信する処理を行って(S450)、その受信した内容に基づいて、駐車領域の管理警報の出力を行う(S460)。
【0110】
ここでは、スピーカ223から身障者用駐車スペース7に無断駐車がある旨のアナウンス警報の出力を行う。このアナウンス警報の出力は、不正駐車無し信号が送信されてくるまで、或いは所定の停止処理が行われるまで、繰り返し行われる。
【0111】
又、所定の登録メールアドレスに、不正駐車が存在する旨のメッセージを記した電子メールを送信する。又、不正駐車が存在する旨のメッセージを記した電子メールを送信した場合は、不正駐車無し信号を受信した場合には、不正駐車が解消された旨を記した電子メールを送信する。
【0112】
以上に説明したローカルエリア用サーバ211によって繰り返し実行されるサーバ制御により、特定の身障者用駐車スペース7を設置する施設が、独自に、駐車の権限を付与し、この付与した駐車の権限を有する者以外の駐車があった場合には、そのことを検出して、警報を発することが可能になる。この警報を発することで、身障者用駐車スペース7に駐車の権限なく駐車した自動車173を速やかに排除することが可能になり、駐車の権限を有する身障者の便宜を図ることができる。
【0113】
次ぎに、自販機型の受付機231を説明する。
図12は、受付機231の正面図、図13は、受付機231の操作パネル233の正面図である。
【0114】
受付機231は、図12に示すように、自動販売機235に併設される型式のものであり、自動販売機235には、物品販売部237と、駐車券取扱機239とが設けられている。物品販売部237は、飲料や菓子類などのパッケージ商品を販売する。駐車券取扱機239は、時間決め有料駐車帯用の駐車券を販売する。尚、自動販売機235は、どの様な構造や構成であっても良い。
【0115】
この様な自動販売機235が併設された受付機231は、上部241に身障者駐車スペース7の管理装置243を備えている。
この管理装置243は、受付機31からICタグリーダ65を除いたのとほぼ同じ構成を有するもので、詳細の図示は省略するが頭部245と、首部247とから構成され、頭部245には、物体センサ249と、超指向性スピーカユニット251と、発光ユニット253と、制御装置255とが備えられ、首部247には、頭部245の向きを可変可能にする自由支持機構257が設けられている。
【0116】
この構成により、管理装置243は、物体センサ249の検知範囲と、超指向性スピーカユニット251の報知範囲を図12中の境界線で示す検知、報知範囲259を身障者駐車スペース7に向けることが可能になる。尚、管理装置243と、身障者駐車スペース7との距離に合致した仕様を有する物体センサ249および超指向性スピーカユニット251を使用することで、管理装置243と、身障者駐車スペース7との距離を、数メートル程度の近距離から数十メートルの遠距離まで、適宜設定することが可能である。
【0117】
又、受付機231は、図13に示した操作パネル233と、身障者用の車いすマーク261と、受付の表示263とを側面265に備えている。この操作パネル233は、車椅子の利用者が利用可能な地上高になる様に取り付けされ、図13に示すように、近接型のICタグ67(図中に参考で示す。)を無接触で読み取るICタグリーダ271と、ICタグリーダ271の操作方法の教示用の矢印表示273と、ディスプレイ275と、キーボード277と、スピーカ279と、化粧プレート281とを備えている。又、化粧プレート281の背部には、受付制御装置283が設置されている。
【0118】
この受付機231は、詳細な説明は省略するが、既述した受付ポスト41とほぼ同様の構成を備え、ほぼ同様の機能を有し、物体センサ249や超指向性スピーカユニット251、発光ユニット253を制御すると共に、受付などの機能を有する。
【0119】
尚、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、特定の対象者用や有料の駐車スペースに適用するなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な態様の実施が可能である。
【0120】
以上に説明した駐車領域管理システム1は、自動車173に乗って、身障者用の駐車スペースであることを車いすマーク9の表示によって明示した身障者用駐車スペース7に入ってきたものは、この身障者用駐車スペース7が身障者用駐車場であることを音響のアナウンスによって明確に認識し、自分がこの身障者用駐車スペース7にこのまま自動車173を駐車していても良いかを知ることと、このままここに自動車173を駐車しておくには、受付ポスト31による受付が必要であることを知ることになることから、ゲートがなく、出入りが自由な身障者用駐車スペース7に、身障者用の駐車スペースであることの表示に気が付かずに、入ってきた場合あっても、駐車を行うためには、駐車の権限が必要であり、そのためにその駐車の権限を証明する処理が必要であることを認識させることができ、身障者用駐車スペース7の明示機能が向上するという極めて優れた効果を奏する。
【0121】
又、駐車の権限のない自動車173が身障者用駐車スペース7に留まり続けると、そのことを音響が鳴り続けることで、知らせ続け、これによって、第3者の目による非難を誘起させ、駐車の権限のない自動車173が留まり続けることの抑止を図ることができ、高い不正駐車の抑止機能を発揮するという極めて優れた効果を奏する。
【0122】
しかも、その抑止機能の発揮のため大きな音圧の音響を使ったとしても、身障者用駐車スペース7の外で聞こえる音圧を騒音にならない程度に抑えることができ、環境への影響を最小限にして、付近への騒音被害の発生を防止でき、周辺環境を考慮することなく導入を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0123】
その上、自動車173を身障者用駐車スペース7に入れてから受付を行うことが可能であり、身障者用駐車スペース7に入るまでに、例えば、車いすの利用者が自動車173から降りて、ICタグ67をICタグリーダ95に晒したり、操作盤99からID番号を打ち込んだりする作業を不要とする機能を有することから、特に自動車173からの乗り降りに手間が要する者を対象とした用途や他の自動車の通行の邪魔になる箇所に適合する機能を向上することができるという効果を奏する。
【0124】
駐車領域管理システム1は、身障者用駐車スペース7への音響を自動車173内の運転者が良く聞こえるような大きな音圧にした上で、身障者用駐車スペース7以外への騒音被害を発生しないようにすることが可能になり、例えば、民家の近所の駐車場など、利用する環境に関わりなく導入することが容易になるという極めて優れた効果を奏する。
【0125】
駐車領域管理システム1は、音響が音声情報であることから、身障者用駐車スペース7に駐車することができる自動車173がどの様なものであるか、つまり駐車するための駐車の権限が分かり易く説明されることから、身障者用駐車スペース7の明示機能の向上と、音響の停止操作の説明機能の向上と、不正駐車の抑止機能の向上とを揃って図ることができるという効果を奏する。
【0126】
駐車領域管理システム1は、操作盤99への手動操作で、音響の停止操作を行えることから、例えば、ICカードやICタグを利用することなく、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳の番号などを利用するなど、初期の導入コストの低減を図ったり、多数の者が利用可能になる等、高い汎用性を提供することが可能になる。
【0127】
駐車領域管理システム1は、ICタグ67を利用して、音響の停止操作を行うことが可能になり、例えば、身障者手帳にICタグ67と同等なものを組み込んで利用するなど、多数の者が煩わしい操作を行うことなく利用可能になる等、高い利便性を提供することが可能になる。
【0128】
駐車領域管理システム1は、遠距離型のICタグ(例えば、UHF帯用パッシブ型ICタグ105)を利用して、自動車173に乗ったままで音響の停止操作を行うことが可能になることから、車いすの利用者などでも容易に利用することが可能になる。
【0129】
駐車領域管理システム1は、不正駐車が行われてから、5分が経過したときに、警報信号を管理室に出力して、不正駐車を排除する行動を取らせるなどの機能が可能になることから、不正駐車の抑止機能の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0130】
尚、ICタグ67は、自前のICタグを利用するが、これに替えて、或いは加えて、他人が証明用や管理用に作ったICタグを利用する様にしても良い。例えば、買い物のポイントカードに記憶されたID番号を真正リストに登録して活用するようにしても良い。この様に借用する場合には、借用するICタグをICタグリーダで読み取って、その情報を利用して、真正リストにID番号を登録する。
【0131】
次に特許請求の範囲の構成と、発明の実施の形態との対応を説明する。尚、対応関係の説明は、代表例を示し、限定されるものではない。
請求項1の所定の表示は、車いすマーク9、11、13、15、17、159、自動車の駐車領域は、身障者用駐車スペース7、駐車領域管理装置は、駐車領域管理システム1、自動車は、自動車173、自動車検出手段は、物体センサ49、79、249、指向性を有する音響は、超音波を利用して、特定の範囲にのみ音波を伝達する音響、指向性音響出力手段は、超指向性スピーカユニット51、81、151、251、停止操作入力手段は、ICタグリーダ65、95、271、操作盤99、キーボード277、UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ84、停止操作真否判断手段は、図6のS240の処理、音響停止手段は、S250の処理、図5のS190の処理が対応する。
【0132】
請求項2の音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することの説明は、図7の境界線179、181、図8の境界線183、185、187、189、図12の検知、報知範囲259に基づく説明が対応し、指向性音響出力手段は、超指向性スピーカユニット51、81、151、251が対応する。
【0133】
請求項3の指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることは、図5のS130の処理の内容が対応する。
請求項4の手動操作検出手段は、操作盤99、キーボード277が対応する。
【0134】
請求項5の識別情報記憶手段は、ICタグ67、UHF帯用パッシブ型ICタグ105に設けられているICが対応する。
請求項6のICタグは、ICタグ67、UHF帯用パッシブ型ICタグ105が対応する。
【0135】
請求項7の「上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段」は、図5のS100ないし150と、S170ないしS190の処理が対応する。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】駐車領域管理システム1の使用状態の説明図である。
【図2】受付ポスト31と、その変形例の受付ポスト41との外観の説明図である。
【図3】警告ポスト33の外観図である。
【図4】駐車領域管理システム1のブロック図である。
【図5】受付制御装置69によって繰り返し実行される駐車領域管理制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図6】受付制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図7】超指向性スピーカユニット51の音圧境界の説明図である。
【図8】超指向性スピーカユニット51の音圧境界の説明図である。
【図9】広域身障者用サーバ171によって繰り返し起動されるサーバー制御(広域身障者用)処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】(A)は、受付ポスト41のブロック図、B)は、ローカルエリア用サーバ211のブロック図、(C)は、広域身障者用サーバ171のブロック図である。
【図11】サーバ制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図12】受付機231の正面図である。
【図13】受付機231の操作パネル233の正面図である。
【符号の説明】
【0137】
1…駐車領域管理システム、3…建造物、5…出入口、7…身障者用駐車スペース、
9、11、13、15、17…車いすマーク、19…パーキングマーク、
21…パーキングマーク、23…駐車スペース、25…進入端、27…最奥端、
28…最右端、29…最左端、31…受付ポスト、33…警告ポスト、
41…受付ポスト、43…本体、45…側面、47…表示、49…物体センサ、
51…超指向性スピーカユニット、53…発光ユニット、53A…青色発光部、
53B…ストロボ光発光部、55…側面、57…側面、59…側面、61…上端面、
63…表示、65…ICタグリーダ、67…ICタグ、69…受付制御装置、
73…本体、75…側面、77…表示、79…物体センサ、
81…超指向性スピーカユニット、83…発光ユニット、
84…UHF帯用パッシブ型ICタグ用UHFアンテナ、85…側面、87…側面、
89…側面、91…斜上端面、93…表示、95…ICタグリーダ、
97…ディスプレイ、99…操作盤、101…スピーカ、103…受付制御装置、
105…UHF帯用パッシブ型ICタグ、107…入力インタフェース、
109…出力インタフェース、111…通信インタフェース、143…本体、
145…側面、151…超指向性スピーカユニット、153…発光ユニット、
155…側面、157…パーキングマーク、159…マーク、161…側面、
163…側面、165…上端面、167…表示、171…広域身障者用サーバ、
173…自動車、175…人、177…車室、179、181…境界線、
183、185…境界線、187、189…境界線、191…側、
201、203…境界線、205…真正リスト、207…排除リスト 、
261…車いすマーク、209…駐車領域管理者情報データベース、
211…ローカルエリア用サーバ、213…回線、215…データベース、
221…ネットワーク回線、223…スピーカ、225…真正リスト、
227…排除リスト、231…受付機、233…操作パネル、241…上部、
243…管理装置、245…頭部、247…首部、249…物体センサ、
251…超指向性スピーカユニット、253…発光ユニット、255…制御装置、
257…自由支持機構、263…受付の表示、265…側面、271…ICタグリーダ、
273…教示用の矢印表示、275…ディスプレイ、277…キーボード、
279…スピーカ、281…化粧プレート、259…検知、報知範囲
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示によって明示された自動車の駐車領域を管理する駐車領域管理装置であって、
上記駐車領域に位置する上記自動車を検出する自動車検出手段と、
上記自動車検出手段が上記自動車を検出した場合に、上記駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する指向性音響出力手段と、
上記指向性音響出力手段から出力される上記音響の停止操作を入力する停止操作入力手段と、
上記停止操作入力手段に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、
上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響を停止させる音響停止手段と
を備えることを特徴とする駐車領域管理装置。
【請求項2】
上記指向性音響出力手段は、音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することを特徴とする請求項1に記載の駐車領域管理装置。
【請求項3】
上記指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の駐車領域管理装置。
【請求項4】
上記停止操作入力手段は、手動操作を検出する手動操作検出手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【請求項5】
識別情報を記憶する識別情報記憶手段を加え、
上記停止操作入力手段は、上記識別情報記憶手段から上記識別情報を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【請求項6】
上記識別情報記憶手段は、ICタグであることを特徴とする請求項5に記載の駐車領域管理装置。
【請求項7】
上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【請求項1】
所定の表示によって明示された自動車の駐車領域を管理する駐車領域管理装置であって、
上記駐車領域に位置する上記自動車を検出する自動車検出手段と、
上記自動車検出手段が上記自動車を検出した場合に、上記駐車領域に向かって指向性を有する音響を出力する指向性音響出力手段と、
上記指向性音響出力手段から出力される上記音響の停止操作を入力する停止操作入力手段と、
上記停止操作入力手段に入力された上記停止操作が真正であるかを判断する停止操作真否判断手段と、
上記停止操作真否判断手段が上記停止操作を真正であると判断した場合に、上記指向性音響出力手段から出力される上記音響を停止させる音響停止手段と
を備えることを特徴とする駐車領域管理装置。
【請求項2】
上記指向性音響出力手段は、音圧レベルが段階的に相違する指向特性を有することを特徴とする請求項1に記載の駐車領域管理装置。
【請求項3】
上記指向性音響出力手段から出力される音響は、音声情報であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の駐車領域管理装置。
【請求項4】
上記停止操作入力手段は、手動操作を検出する手動操作検出手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【請求項5】
識別情報を記憶する識別情報記憶手段を加え、
上記停止操作入力手段は、上記識別情報記憶手段から上記識別情報を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【請求項6】
上記識別情報記憶手段は、ICタグであることを特徴とする請求項5に記載の駐車領域管理装置。
【請求項7】
上記自動車検出手段が上記自動車を検出して後、該自動車が検出される状態で、上記停止操作真否判断手段によって、上記停止操作が真正であると判断されていない状態が所定時間経過した場合に、警報信号を出力する警報出力手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の駐車領域管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−140931(P2007−140931A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−334207(P2005−334207)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】
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