説明

騒音を低減するためのデバイスと方法。

【課題】騒音を低減するためのデバイスを提供する。
【解決手段】本発明は、水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のためのデバイスに関し、前記デバイスは、前記音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備えており、前記管は、外側壁と内側壁を備えており、前記管は、前記内側および外側壁の間の中間空間をある所望の圧力に維持するように設計されている。この場合、前記圧力は、周囲圧力に対して減圧される。減圧圧力の結果、音振動は、そう容易には外側に伝わらず、管のまわりの領域の雑音レベルが低下される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体面の下方に配置された音源に起因する液体、特に水の中の音振動の受動的低減のためのデバイスとアッセンブリーと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水中の作業中に、近くにいる動物や人間に有害になりうる比較的高い雑音レベルが生成されることがある。たとえば、水中でパイル打ち込みがおこなわれるならば、その場合、パイル要素、たとえばパイルなどが、水面よりも上にあるパイル打ち込みデバイスによって地中に打ち込まれ、これは、水中に非常に高い雑音レベルを生成することがある。騒音が水中に生成されるとき、音波は、音源が水面よりも上にある場合よりも、音源からはるかに大きく離れた所で聞こえる。実際、パイル打ち込み作業がおこなわれるとき、近辺すなわち半径1キロメートル以上の範囲内でおこなうことができず、これはダイバーが水中で作業することを必要とする。パイル以外の音源、たとえばソナーや、海中鉱山などの爆発物、または船舶の気泡形成スクリューも、音源の近くにいる動物や人間に損傷をもたらす可能性がある大きい騒音を作り出すことがある。
【0003】
MENCK GMBHの名前のDE 10 2006 008095 Alは、スリーブによって囲まれたパイルを開示している。スリーブはサンドイッチ・タイプ構造体を有していて、内側および外側壁を備えている。遮音材料が、内側壁と外側壁の間に設けられ、内側壁と外側壁を全周囲に沿って互いに連結しているが、これは、ある状況下では、特に水中では、音振動の不所望な伝達を引き起こし得る。
【0004】
JP 60 159218 Aは、遮音材を装備したくい打ちハンマーを開示している。前記遮音材は、音源のまわりに配置されることが可能である弾力のある蛇腹である。遮音材は水で満たされる。この遮音材は、地上での使用に特に適しているが、水中で中間空間を形成し維持するには適していないように思われる。
【0005】
DE 25 38 642 A1は、パイルのための遮音材に関連していない。この刊行物の主題は、くい打ちハンマーと、特に水中におけるそれの操作である。
【0006】
DE 22 37 133 A1は、望遠鏡の遮断スクリーンを開示している。水中は、たとえば潮の流れによる大きい横方向の力を伴うので、この遮断スクリーンは、水中での使用に適さない。
【0007】
JP 05 030233は、スリーブを開示しているように見えるが、このスリーブは、水中で気体充填空間を維持するために使用されるには適していない。
【0008】
JP 04 070416は、水中での使用に適さない地上での使用のための遮音デバイスを開示している。
【0009】
水中の音源によって生成される音振動を低減するためのデバイスと方法を提供することが本発明の目的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】DE 10 2006 008095 Al
【特許文献2】JP 60 159218 A
【特許文献3】DE 25 38 642 A1
【特許文献4】DE 22 37 133 A1
【特許文献5】JP 05 030233
【特許文献6】JP 04 070416
【発明の概要】
【0011】
本発明の第一の側面によれば、この目的は、水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のためデバイスであって、音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備えており、前記管は、外側壁と内側壁と中間の中間空間を備え、管の長手方向に延びており、前記内側および外側壁の間の前記中間空間の内容物が、前記中間空間を通って前記水域への振動伝達を低減するための気体物質によって完全に形成されるデバイスによって達成される。前記中間空間は、好ましくは、前記管の全長を横切って延びている。前記中間空間は、好ましくは、前記管の全周囲に沿って延びている。
【0012】
前記中間空間が気体物質で実質的に満たされるという事実は、前記管の中央内部空間から前記管の前記内側および外側壁の間の前記中間空間を通って環境への振動伝達の低減をもたらす。したがって、環境の騒音公害は著しく低減されることが可能である。
【0013】
本発明のさらなる側面によれば、この目的は、水中音源によって引き起こされる水中の音振動の受動的低減のためのデバイスであって、前記音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備え、前記管は外側壁と内側壁を備えており、前記内側および外側壁の間の中間空間の内容物が気体物質によって実質的に形成されるデバイスによって達成される。
【0014】
前記管の前記中間空間中の前記気体物質の圧力は地元気圧に等しいか、それよりもさらに高いことが可能であり、そのような圧力において騒音伝達の低減が達成されることが可能だからである。しかしながら、本発明の他の実施形態では、前記中間空間中の圧力は周囲圧力に対して減圧される。この場合、前記圧力は0.5barと同じくらい低いまたはそれよりも低い、たとえば、0.1barまたはそれよりもさらに低いことが可能である。以下に説明されるように、後者は、前記中間空間中の「真空」と呼ばれる。
【0015】
減圧圧力のため、音振動の伝達は影響されることが可能である。減圧圧力にある中間空間がいま、管、特に同心内側および外側壁を有している円筒管の形状の中の音源を完全に囲むように配置されるとき、騒音はさまざまな媒体によって部分的に弱められ、騒音のわずかな一部だけが抜けることが許される。その結果、前記音源の近傍の(言うまでもなく前記管によって規定された内部空間の外側の)雑音レベルは著しく低下される。
【0016】
前記管の外側壁と内側壁は、たとえば、まず、前記内側壁を底の中に固定し、次に、そのまわりに配置される前記外側壁を底の中に固定することによって、水域中に次々に設けられることが可能である。しかしながら、前記管を全体として、すなわち、前記内側および外側壁がすでに組み立てられて単一部品を形成しているものとして、底に置くことも可能である。その利点は、前記管が地上であらかじめ組み立てられることが可能であり、また、密閉手段によって比較的簡単な手法で上と底において中間空間が気密な手法で閉じられることが可能であることである。
【0017】
特定の実施形態では、前記密閉手段は、前記中間空間内の圧力を維持する、および/または、前記管の外側から前記中間空間に物質が入ることを防止することができるために、環境に対して空間を密閉するように設計されるだけでなく、前記外側および内側壁の間の前記密閉手段によって多かれ少なかれ形成される堅固な結合によってデバイスを通ってあまりにも多くの音振動が伝達されるのを防止するために可撓性であるように設計される。したがって、前記密閉手段は、特に、弾性であるように設計され、また、前記中間空間を効果的に密閉し、さらに、振動遮断効果を有することができるために、前記中間空間の二つの端部の近くに配置される。
【0018】
前記管を通る騒音の伝達を低減するために、ある状況下では、周囲圧力に対して前記中間空間内の圧力を、たとえば0.5barよりも小さく、好ましくは0.1barよりも小さくして、減圧することは十分である。減圧圧力は、本文書中では「真空」とも呼ばれ、前記内側および外側壁を有する組み立て式の管が使用される場合には、製造の際にすでに確立されていてもよいが、前記管が底に据え付けられるときに確立されてもよい。後者の場合、一つ以上の真空ポンプなどの吸引手段が前記中間空間に連結され、前記中間空間の圧力を減圧するために作動されてよい。
【0019】
さらなる実施形態では、前記管は、外側壁と、内側壁と、前記外側および内側壁の間に配置された一つ以上の間仕切壁を備えている。その結果、半径方向に見て互いに接して配置された多数の中間空間が作り出されることが可能である。ある状況下では、そのような隣接中間空間は騒音をより効率的に低減することを可能にする。
【0020】
さらなる実施形態では、気泡を供給するための手段が設けられており、前記手段は、前記管の前記内側壁の内側側面に沿って気泡が上方へ上昇することを可能にするように設計されている。その結果、一種の泡スクリーンが前記内部空間の中に作り出されることが可能であり、その泡スクリーンは、ある状況下において、騒音の伝達をさらに低減することを可能にする。
【0021】
さらなる実施形態によれば、少なくとも一つの管は、水域の下方の地中に前記管の一端を固定するために、自己貫通タイプである。そのようなタイプの管は、たとえば、前記管が、その自重のためにそれ自身を多かれ少なかれ地中に突き刺すように底端が設計されているという事実の結果として、それ自身を独力で地中に固定する。それに加えて、またはその代替案として、前記管は、調整可能な吸引アンカーを備えていてもよい。そのようなアンカーは、吸引によってそれら自身を底に取り付け、したがって、前記管が置かれることが可能である確実な固定をもたらす。
【0022】
本発明の実施形態によれば、前記管は、前記音源をおおって配置されたときに前記音源から離れて立つような寸法に形成されている。これらの実施形態では、したがって、前記音源と前記管の間の直接の接触がなく、その結果、接触騒音の伝達がまったくまたは少なくとも実質的に起こらない。したがって、前記音源から環境への騒音の総伝達がさらに低減されることが可能である。
【0023】
本発明の別の側面によれば、水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のためデバイスであって、音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備え、さらに、前記音源から前記管の内側への騒音の伝達を低減するために前記管によって境界が定められた中央内側空間の外へ部分的にくみ出すためのポンプ手段を備えているデバイスが提供される。
【0024】
本発明のこの実施形態は上述の実施形態への同様の原理に基づいているが、前記音源とその周囲の間に液体のない領域が形成される。液体のない領域は、前記音源からその周囲に騒音をそう容易には伝達しない。前記音源の位置にある前記管の中の液体が、部分的にくみ出して内部を干すことによって部分的にまたは完全に除去されるならば、前記音源から前記管の内部への騒音伝達が低減され、したがって、前記音源から前記管のまわりの環境への騒音伝達も低減される。これにより、騒音公害が低減されることが可能である。
【0025】
より一般に、液体のない領域は、前記内側および外側壁(およびあらゆる間仕切壁)の間の上記中間空間によって、および/または、(その液体面が十分に低下されたならば)前記管の中の中央内部空間によって形成されることが可能である。
【0026】
本発明の別の側面によれば、水中音源から出る水中の音振動の受動的低減のための方法であって、
− 先行請求項の一つに記載の管を水域に配置することを有し、ここで前記管は前記音源のまわりに置かれ、
− 前記管を底端および/または上端の所で固定することを有している方法が提供される。
【0027】
この場合、前記管は、すでに存在する音源をおおって配置されるか、まず、前記管が置かれ、それから、パイル要素などの前記音源が前記管の中の位置に持ち込まれる。
【0028】
前記方法はまた、前記音源が前記管の中の水位の上方に完全にまたは部分的に出るように前記管の内部空間の外へ水を部分的にくみ出すことを有していてもよい。さらにまたは代替案として、もし前記中間空間の中に減圧気体圧力、特に空気圧力の生成との組み合わせを望むのであれば、前記方法は、前記中間空間の外へ水をくみ出すことを有していてもよい。すべての前記実施形態では、音源から環境への騒音の伝達は少なくとも部分的に液体のない領域を通って起こる。これは、環境への騒音の伝達の低減をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0029】
さらなる利点と特徴と詳細は、その好適な実施形態の続く説明によって説明される。説明では、図が参照される。
【図1】図1は、本発明の第一の実施形態による図式縦断面を示している。
【図2】図2は、本発明の第二の実施形態による図式縦断面を示している。
【図3】図3は、本発明の第三の実施形態による図式縦断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図は、それによってパイル要素2が水域4の底3に打ち込まれることが可能であるパイル打ち込みデバイス1を示している。細長い管5が、パイル要素2のまわりに設けられる。細長い管5は、外側壁6と内側壁7を備えている。外側および内側壁は互いに同中心に配置されており、外側および内側壁の間には中間空間8が存在する。別の実施形態では、図示されていないが、より多くの管が互いの内側に配置され、それにより、より多くの中間空間を作り出す。この中間空間8は、その中に減圧圧力が作り出されることが可能である圧力チャンバーを形成する。この目的のために、中間空間8は、第一の遮断体9によって上部が、また第二の遮断体10によって底部が密封されている。遮断体は、中間空間8の中に空気が浸入することができないような方法で中間空間8を密閉するだけでなく、内側壁7に入射する音波が多少堅固な連結を通って外側壁6に伝達されるのを防止するために振動を遮断するように設計されてもよい。ゴムは、たとえば適切な振動遮断材として使用されてよく、また、もし望まれるならば、膨張式であってよい。ある実施形態では、異なる媒体のさまざまな層を使用することも可能である。
【0031】
ある実施形態では、中間空間に連結されており、空気を吸引することによって希望の程度にまで中間空間の圧力を減圧するように設計されている個別の吸引手段(図に図示せず)が設けられる。
【0032】
図示の実施形態では、管は、実質的円筒設計である。他の実施形態(示さず)では、環境への騒音または振動の伝達を低減することが可能である中間空間が外側および内側壁の間に形成されさえすれば、もちろん管は別の形状であってもよい。
【0033】
管5は、好ましくは、中間に設けられた上記振動遮断遮断体9,10を、また、もし設計が要求するならば、外側および内側壁の間の多数の連結12も有している鋼製壁から作られる。そのような連結12は、必ずしも管5の全周囲のまわりに延びている必要はなく、それにより、一つの中間空間8が管5の全長に沿って有利に形成されることが可能である。明らかに、これらの連結12はまた、外側および内側壁の間の連結の剛性を小さく維持するためにできる限り可撓性であるように設計されなければならない。しかしながら、内側および/または外側管はまた、コンクリートから、または複合材料から作られることが可能である。同様に、複合材料を使用するサンドイッチ構造は、サンドイッチのコアが振動の伝達を遮断するものであり、一つの選択肢である。
【0034】
管の構造体は自己支持的であってよく、それは、管がその垂直位置を保つために個別の支持構造体が設けられる必要がないことを意味する。湖や川や海などの水域の底に管がたとえば固定されるならば、管を所定の位置に維持するための追加支持構造体が多くの場合に省略されることが可能である。代替案として、または追加で、いくつかの実施形態では、管は、自己整合的であるように設計されることが可能であり、その結果、それは、垂直姿勢に立ち続ける傾向がある。好ましくは、しかしながら、管は、付加装置および/または作業を必要とすることなく、それ自体を底に固定するように自己貫通型である。
【0035】
図1は、スペーサー15が管の上部に設けられていることを示している。これらのスペーサーは、音源たとえばパイル2が管の中央に位置し続けることを確実にする。音源(たとえばパイル1)の直径がその長さに沿って変化することがあるという事実のため、その寸法に関係なく、音源の小径化および大径化を許容することが可能であり、音源を中央に配置し続けることが可能であるように、スペーサーは調整可能である。
【0036】
図1はさらに、好ましくは管の周囲に均等に分配される多数(たとえば三つ)の調整可能吸引アンカー17が管の底部に設けられていることを示している。これらのアンカーは、既知の手法で底部のより大きいまたはより小さい程度にそれら自身を固定することが可能である。アンカーをより大きいまたはより小さい深さに固定することによって、および/または、管5と吸引アンカー17の間の連結要素16を調節することによって、管は底に対して正しい位置に固定されることが可能である。
【0037】
デバイスの寸法は音源の寸法に応じて変わる。音源がパイルまたは同様物(パイルは4〜6m以上の特有の直径を有している)によって形成される場合、管の直径は実際には7m以上になり、その結果、音源と管の内側側面との間の距離は、接触雑音(言い換えれば音源と管の間の直接の接触による騒音の伝達)を防止するのに十分に大きい。
【0038】
図2は、外側壁6と内側壁7の間に間仕切壁18が配置されている別の実施形態を示している。このように、音源と周囲の間の著しい騒音低下を達成するために、二つ(またはそれよりも多く)の隣接中間空間25と26が作り出される。
【0039】
図3は、単一壁管20が使用される実施形態を示している。この実施形態では、内部空間24の中の水位を低下させることが可能である(図中に単に図式で示された)一つ以上のポンプ21が設けられている。内部空間24の中の水位が沈んだ距離につれて、音源から管2の外側の環境への騒音のより少ない伝達が生し、その結果、周囲への騒音公害が低減される。
【0040】
別の実施形態(示さず)では、騒音の伝達のさらなる低減を達成するために、たとえば図1または2に示されように、管がいくつかの壁を有するように設計されている場合、管の中央内部空間24の中の水位はまた低下される。
【0041】
本発明は、上に説明した実施形態に限定されない。もっと正確に言えば、請求する権利は、多数の修正を許容する続く請求項によって決まる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のためデバイスであって、音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備えており、前記管は、外側壁と内側壁と中間の中間空間を備え、管の長手方向に延びており、前記内側および外側壁の間の前記中間空間の内容物が、前記中間空間を通って前記水域への振動伝達を低減するための気体物質によって完全に形成されるデバイス。
【請求項2】
前記中間空間の内側に空気が供給される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記中間空間中の圧力は、前記水域の上方の大気の周囲圧力よりも低い、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項4】
前記中間空間中の圧力は、0.5barよりも低く、好ましくは0.1barよりも低い、請求項2または3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記圧力は、0.01barよりも低い、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
環境に対して前記中間空間を密閉するための密閉手段を備えており、前記密閉手段は、可撓性、特に弾性、設計である、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項7】
前記密閉手段は、二重壁管の両端の近くに設けられる、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記管は、自己支持的、好ましくは自己整合的である、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項9】
外側壁と内側壁を有し、さらに、半径方向に互いに隣接する二つ以上の中間空間を提供するために前記外側および内側壁の間に配置された一つ以上の間仕切壁を有している管を備えている、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項10】
前記管は、上端および/または底端に一つ以上の固定要素を備えている、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項11】
気泡を供給するための手段を備えており、前記手段は、前記管の前記内側壁の内側側面に沿って前記気泡が上方へ上昇することを可能にするように設計されている、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項12】
前記中間空間の外に水をくみ出すための、また前記中間空間中の減圧気体圧力を提供するためのポンプ手段を備えている、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項13】
少なくとも一つの管は、前記水域の下方の地中に前記管の一端を固定するために、自己貫通タイプである、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項14】
前記管は、前記音源をおおって配置されたときに前記音源から離れて立つような寸法に形成されている、先行請求項の一つに記載のデバイス。
【請求項15】
水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のためデバイスであって、音源をおおって配置されることが可能である細長い管を備え、さらに、前記音源から前記管の内側への騒音の伝達を低減するために前記管によって境界が定められた中央内部空間の外へ部分的にくみ出すためのポンプ手段を備えているデバイス。
【請求項16】
液体の液体面の下方に配置されることが可能である音源と、前記音源のまわりに設けられる先行請求項の一つに記載のデバイスを備えているアッセンブリー。
【請求項17】
パイル要素、特にパイルを水中の地中に打ち込むための設備であって、
− 前記パイル要素を地中に打ち込むためのパイル打ち込みデバイスと、
− 先行請求項の一つに記載のデバイスを備えており、前記管の前記内側壁の形状と寸法は、後者が前記パイル要素に沿って配置されることが可能であるように設計されている設備。
【請求項18】
水域の液体面の下方に配置された音源に起因する液体中の音振動の受動的低減のための方法であって、
− 先行請求項の一つに記載の管を前記水域に配置することを有し、ここで前記管は前記音源のまわりに置かれ、
− 前記管を底端および/または上端の所で固定することを有している方法。
【請求項19】
前記音源が前記管の中の水位の上方に完全にまたは部分的に出るように前記管の内部空間の外へ水を部分的にくみ出すことを有している、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記中間空間の外へ水をくみ出すことと、前記中間空間の中に減圧気体圧力、特に空気圧力を供給することを有している、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記音源は、前記内側壁によって規定される空間の中に置かれるパイル要素である、請求項18〜20の一つに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−531544(P2012−531544A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517427(P2012−517427)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050384
【国際公開番号】WO2010/151121
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(511312425)アイエイチシー・ホーランド・アイイー・ビー.ブイ. (2)
【氏名又は名称原語表記】IHC Holland IE B.V.
【住所又は居所原語表記】Molendijk 94, NL−3361 EP Sliedrecht, The Netherlands
【Fターム(参考)】