説明

骨との相互作用のために骨に作用物質を運ぶための骨標的化合物

本発明は、骨障害または疾患を診断、治療または予防する能力を有する作用物質を、骨との相互作用のために骨に運ぶのに有用な、次式の化合物またはその医薬的に許容される塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、骨障害、骨代謝性疾患の治療、それらの予防または診断のために、骨に作用物質を運ぶのに有用な化合物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連特許
この出願は、2003年12月24日に出願された米国仮出願第60/532,343号からの優先権主張出願であり、その全ての開示が参照としてここに組み込まれている。
【0003】
骨は、プロテインマトリックス中の細胞からなり、該プロテインマトリックス上に種々のカルシウム塩の結晶構造が重ね合わさった動的組織である。骨障害は種々の様式で起こり得る。例えば、骨折は骨に過剰の力が与えられることにより生じ得るし、骨変性は例えば骨粗鬆症で起こるような比較的過剰な骨吸収により生じ得る。骨は動物の体の基礎的な支柱であるので、骨障害のタイプに関係なく、骨障害は本質的な問題を引き起こし得る。
【0004】
動物の体の固定支柱としての役割に加えて、骨はホルモンを含む種々の作用物質に応答する器官であり、該作用物質のいくつかは骨形成を増加するかまたは骨吸収を抑制する能力を有する。しかしながら、骨形成を促進するかまたは骨吸収を抑制する能力に基づいて骨の障害または代謝性疾患を治療または予防する能力を有する多くの作用物質は、いかなる骨特異性をも欠いているので、有効的に使用され得ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、当該技術分野において、骨形成を促進するかまたは骨吸収を抑制する能力に基づいて骨の障害または代謝性疾患を治療または予防する能力を有する作用物質に、骨特異性を与える化合物および方法に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本発明は、骨、例えば骨の細胞外無機マトリックスに対して親和性を有する骨-標的化合物を含む。そのような親和性は、骨-標的化合物が、作用物質を骨との相互作用のために骨に運ぶことを可能にする。骨に運ばれる作用物質は、骨代謝性疾患または障害の診断、治療または予防能力を有し得る。本発明は、骨-標的化合物の合成法および使用方法をも含む。
【0007】
本発明の化合物は、次の式:
【化1】

(式中、
R1およびR2は独立して、水素、低級アルキル、アリール低級アルキル、またはアリールであり、
R3は水素または低級アルキルであり、
R4は水素、低級アルキル、アリール低級アルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は独立して、水素または低級アルキルであるか、またはR5およびR6はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、約10までの環炭素原子を含み、全部で約18までの炭素原子を含む環を形成し、そして
R7はヒドロキシ、低級アルコキシまたはNR8R9(ここで、R8およびR9は独立して、水素または低級アルキルである)である)
を有する。
【0008】
ここで用いられる「低級アルキル」の語は、単独でまたは組み合わせて用いられるとき、1〜約6の炭素原子を含むアルキル基を意味する。それらは、直鎖状または分枝していてもよい。その例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル等を含む。ある実施態様において、アルキル基は1〜約3の炭素原子を含み得る。
【0009】
「アリール」は、単独でまたは他の基と組み合わせて用いられるとき、環炭素原子を含み、約6〜約14の環炭素原子を有し、全部で約18までの環またはペンダント炭素原子を有する芳香族基を意味する。その例は、フェニル、α-ナフチル、β-ナフチル、トリル、キシリル等を含む。
【0010】
「アリール低級アルキル」は、ここで定義された架橋アルキル基に結合したアリール基を意味する。その例は、ベンジル、フェネチル、ナフチルエチル等を含む。
【0011】
「低級アルコキシ」は、酸素原子に結合した前記のアルキルまたはアリール基を意味する。
前記置換基の各々は、置換されていても置換されていなくてもよい。例えば、「低級アルキル」は置換された低級アルキルを含む。
【0012】
単純化のために、骨障害を診断、治療または予防する能力を有する作用物質を、以後「骨活性剤」という。
骨活性剤の例は、男性ホルモン剤;炭酸脱水酵素阻害剤;カテプシン阻害剤;DHEA(3β-ヒドロキシ-5-アンドロステン-17-オン);女性ホルモン剤;フリーラジカル補足剤;HMG CoA還元酵素阻害剤(スタチン類);イプリフラボン;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;NO発生剤(血流);非ステロイド系抗炎症剤(NSAID);プロトンポンプ阻害剤;性ホルモン、好ましくはステロイドの形態;ビタミンD代謝物および類似体、成長因子;オータコイド;エストロゲン剤;副甲状腺ホルモン;およびRANK-Lを含む。
本発明で用いられ得る骨活性剤は、一旦骨に運ばれると、骨と相互作用して、例えば骨形成を促進するか、骨吸収を抑制するか、またはこれらの両方によって、その代謝に影響を及ぼす能力を有するものを意図している。
【0013】
本発明は、結合した骨活性剤と共に式Iの化合物の医薬的に有効な量を含む医薬組成物にも向けられる。
さらに、本発明は、動物、例えばネコ、イヌ、ウマ、ウサギ、ラットおよびヒトを含む哺乳動物において、骨との相互作用のために、骨活性剤を骨に運ぶことにより骨障害の診断、治療および予防のための方法にも向けられる。
【0014】
図の説明
図1は、テトラサイクリン結合のパーセントで表された、代表的な骨-標的化合物のヒドロキシアパタイト結合を示す棒グラフである。
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、骨との相互作用のために、骨活性剤を骨に運ぶのに有用な、骨細胞外無機マトリックスに対する親和性を有する骨標的化合物である。
【0016】
本発明の化合物は、次の式:
【化2】

(式中、
R1およびR2は独立して、水素、低級アルキル、アリール低級アルキル、またはアリールであり、
R3は水素または低級アルキルであり、
R4は水素、低級アルキル、アリール低級アルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は独立して、水素または低級アルキルであるか、またはR5およびR6はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、約10までの環炭素原子を含み、全部で約18までの炭素原子を含む環を形成し、そして
R7はヒドロキシ、低級アルコキシまたはNR8R9(ここで、R8およびR9は独立して、水素または低級アルキルである)である)
を有する。
【0017】
本発明の一つの実施態様では、例えば、R1が水素または低級アルキルであり得る。ある実施態様におけるもう一つの例では、R2が水素であり得る。もう一つの例では、R3が水素または1〜約3の炭素原子を含むアルキル基またはベンジルのようなアリール低級アルキルであり得る。もう一つの例では、R4、R5およびR6がそれぞれ水素であり得る。
本発明の一つの実施態様における、もう一つの例では、R5およびR6が一緒になって、約6〜約14の環炭素原子を含む環を形成し得る。この環は、単環式、2環式または3環式であり得る。さらに、該環部分は、飽和されているか、部分的に不飽和であるか、または芳香族であり得る。もう一つの例では、R7はNR8R9(ここで、R8およびR9はそれぞれ水素である)であり得る。
【0018】
本発明の化合物の合成
式Iの化合物は、当業者に公知の方法を用いて製造される。例えば、式Iの化合物は次のようにして製造され得る:
【化3】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は前記で定義されたとおりであり、R11は低級アルキルまたはアリールであり、halはハロゲン(例えば、Br、IまたはCl)であり、Tはhal、特に臭素およびヨウ素である)。
この合成の出発物質は、市場で入手可能であるか、または市販の物質から容易に製造され得る。
【0019】
【化4】

から
【化5】

の化合物を形成する目的は、酸官能性を対応するアミドに変換することである。R3およびR4のどちらもが水素でなければ、一つの方法は、チオニルクロライド、PZ3、PZ5(ここで、ZはClまたはBrである)、CCl4中のPh3P、シアヌル酸フルオライド等のようなハロゲン化剤を用いて、酸を対応するアシルハロライドに変換し、その酸クロライドをNHR8R9と反応させて対応するアミドを形成することである。
【0020】
しかしながら、R3またはR4が水素であれば、その水酸基は、これらの反応試剤の多く、例えばSOCl2、PZ3およびPZ5と反応性であり、このルートは採用できない。この場合、水酸基は、その内容がここに参照として組み込まれる、T.W. Greeneによる「PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS」, John Willey & Sons, Inc., N.Y., 1981, (「Greene」)に記載された、アルコールをメトキシメチル(MOM)または2-メトキシエトキシメチル(MEM)に変換するような保護基を用いて保護され得る。
【0021】
あるいは、酸官能性はFischerエステル化条件下でエステルに変換され、次いでアミンと反応させてアミドを形成する。説明された方法において、カルボン酸、
【化6】

を水酸化物のような塩基と反応させ、次いで、その対応する塩をブロマイドまたはヨーダイドのようなアルキルハライド(R11T)と反応させて対応するエステルを形成し、次いで塩基(例えば水酸化物)中、アミンNHR8R9と反応させて対応するアミドを形成する。それは例示された中の
【化7】

である。
【0022】
次に、この物質を硝酸と反応させて対応するニトロ化合物、
【化8】

を形成し、それを当該技術分野で公知の、Zn、SnまたはFeと酸、およびPd/C等の還元剤で還元して一級アミン(すなわち、R1およびR2がともに水素である式Iの化合物)を形成する。
次に、アルキルアミンまたはジアルキルアミンを望むならば、この生成物をR1R2halと反応させてもよい。
【0023】
本発明の化合物により骨に運ばれる骨活性剤は、該化合物に化学的に結合され得る。さらに、骨活性剤は、R1、R2、R6またはR7のいずれかの場所で該化合物に結合され得る。
【0024】
上記のように、本発明の化合物は、骨指向親和性により特徴付けられる。該親和性は、骨中に蓄積し、その結晶格子中に取り込まれる傾向を有するカルシウム塩に結合する能力を有すると記載され得る。本発明の化合物は、骨指向親和性を示すことが見出された。
【0025】
理論およびメカニズムに束縛されることを望まないが、本発明の化合物は、本発明の化合物の実施態様を用いて次に示されるような様式:
【化9】

で骨中のカルシウムと相互作用すると信じられている。
【0026】
上記の例で示されるように、ベンズアミド部分の三つの位置でカルシウムと相互作用し、本発明の化合物を骨中に局在化させる。より具体的には、R2部分(例えばOH)、COR6部分のアシル基、およびNHR1に結合するアシル基は、骨のカルシウムに結合する。
【0027】
本発明の化合物は、1以上の不斉炭素を含み得るし、ラセミ体および光学活性体の形態で存在し得る。置換基によって、本化合物は付加塩も形成し得る。これら全ての他の形態も、本発明の範囲内にあることを意図している。
本発明の化合物は立体異性体の形態で存在し得るし、得られる生成物は異性体の混合物でもあり得る。
【0028】
活性化合物の医薬の形態は、多くの様式で投与され得る。該化合物は、例えば不活性な希釈剤または吸収される食用担体と一緒に経口的に投与され得るか、またはそれがハードあるいはソフトシェルゼラチンカプセルに封入され得るか、錠剤に圧縮され得るか、または食事の食べ物と直接混合され得る。経口的治療投与に対して、活性化合物は賦形剤と混合され、インジェスティブル錠、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、カシェ剤などのような形態で用いられ得る。
【0029】
錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤等は、次の:トラガカントゴム、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉またゼラチンのような結合剤;賦形剤;トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、アルギン酸等のような崩壊剤;滑沢剤も含み得る。そして、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤;ペパーミント、冬緑油またはチェリーの香りを付ける着香剤が加えられ得る。
投薬量単位形態がカプセル剤のとき、その型の材料に加えて、液体担体を含み得る。種々の他の材料が、コーティング物としてか、あるいは投薬量単位の物理的形状を改良するために存在してもよい。
【0030】
例えば、錠剤、丸剤またはカプセル剤は、シェラック、砂糖またはこれらの両方でコーティングされ得る。シロップまたはエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてのショ糖、防腐剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、染料およびチェリーまたはオレンジの香りを付ける着香剤を含み得る。
勿論、いずれかの投薬量単位形態を製造するのに用いられるあらゆる材料は、医薬的に純粋で、用いられる量において実質的に無毒であるべきである。さらに、活性化合物は、徐放性製剤に配合され得る。
【0031】
活性化合物は、非経口的に、または腹腔内投与もされ得る。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物ならびにオイル中でも製造される。保管および使用の通常の条件下で、これらの製剤は、微生物の成長を抑えるために防腐剤を含む。
【0032】
注射剤としての使用に適した医薬の形態は、無菌の水溶液または分散液および無菌注射液または分散液の即時調製のための無菌粉末を含む。その形態は、無菌で、容易な注入を可能にする範囲で流動性であるべきである。それは生産および保管の条件下で安定であるべきで、細菌および真菌類のような微生物の汚染作用から保護されるべきである。
担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール等)、それらの適当な混合物および植物油を含む溶剤または分散媒体であることができる。適切な流動性は、例えばレシチンのようなコーティング物の使用、分散液の場合は要求される粒径の維持により、そして界面活性剤の使用により維持され得る。
【0033】
微生物の作用の防止は、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等の種々の抗菌および抗真菌剤により成し遂げられる。多くの場合、例えば、砂糖または塩化ナトリウムのような等張化剤の含有が望ましい。注射用組成物の持続性の吸収は、組成物中に、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を抑制する作用物質を使用することにより成し遂げられる。
【0034】
無菌の注射用溶液は、上で列挙された種々の他の成分と一緒に、適当な溶媒中に、要求される量で活性化合物を混合し、無菌濾過することにより製造され得る。一般的に、分散液は、基本的な分散媒体および上で列挙されたものから必要とされる他の成分を含む無菌の媒介物中に、種々の無菌化された活性成分を配合することにより製造され得る。無菌の注射用溶液製造のための無菌粉末の場合、製造方法は、前で無菌濾過された溶液から、活性成分プラスあらゆる付加的所望の成分の粉末を与える、真空乾燥および凍結乾燥の手法を含む。
【0035】
ここで用いられる「医薬的に許容される担体」とは、あらゆる全ての溶剤、分散媒体、コーティング物、抗菌および抗真菌剤、等張化剤および吸収抑制剤等を含む。医薬的活性な物質用のそのような媒体および作用物質の使用は、当該技術分野でよく知られている。あらゆる慣用の媒体または作用物質が、その活性成分と不適合でない限り、治療用組成物にその使用が考えられる。補足的な活性成分も、その組成物中に配合され得る。
【0036】
骨標的インビトロ試験
骨を標的とする本発明の化合物の能力を、希水溶液から微晶質ヒドロキシアパタイト[Ca10 (P04)6・OH2] (HA)に結合する化合物の能力を測定することにより評価する。
試験化合物の溶液は、H2O:ジメチルスルホキサイド(DMSO)(99:1、v/v)中、10-5 Mに調製される。
これらの溶液は、λ=500〜190 nmで走査するスペクトルでの電子測光(electronic photometric)吸収の測定にかけられる。最大吸収(λmax)および吸光係数(ε)が、ビアー-ランバート(Beer-Lambert)の法則を用いて決定される。
【0037】
結合測定のために、各溶液1 mLを採取し、スラリー化したHAの0または0.5%(w/v)のいずれかを含む1% DMSO(aq)中のトリスヒドロキシメチルアミノメタン(50 mM) 0.1 mLに加える。これらの溶液およびスラリーを約4分間混合し、次いで10,000 × gで3分間遠心分離する。上清液を事前に決定したλmaxでUV吸収分光分析にかける。試験化合物の濃度が測定され、結合の程度が計算される。テトラサイクリンをポジティブコントロール化合物として含む。
【0038】
本発明の化合物は、骨に強い結合親和性を有することが知られているテトラサイクリンのそれと同様に、ヒドロキシアパタイトに対して強い親和性を有することが見出された。例えば、図1を参照して、その結合指標が本発明の化合物の骨-指向結合性を示す、本発明の化合物の実施態様のヒドロキシアパタイト結合指標は、テトラサイクリン結合のパーセントとして表される。
【0039】
本発明の他の態様は、この出願に開示されている本発明の詳細な説明および実施例を考慮すれば、当業者に明白である。本明細書は例として考えられるものであり、本発明の範囲および真意を限定するためのものではない。
別に示されていなければ、明細書およびクレーム中で用いられる、成分の量、反応条件のような性質等の数値は、全ての場合、「約」の語に修正されるものとして理解されるべきである。したがって、それと反対のことが示されていなければ、示された数値のパラメータは、本発明により決定されることが求められ、所望の性質により変化し得る概算値である。
【0040】
本発明の広い範囲を示す数値の範囲およびパラメータは概算値であるけれでも、実施例に示された数値は可能なかぎり正確に報告されている。しかしながら、いずれの数値も、各試験の測定で見られる標準偏差から必ず生じる、いくらかの誤差を本質的に含む。
この出願で参照されるあらゆる刊行物は、ここに参照として組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】テトラサイクリン結合のパーセントで表された、代表的な骨-標的化合物のヒドロキシアパタイト結合を示す棒グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

(式中、
R1は水素、低級アルキル、アリール低級アルキル、またはアリールであり;
R2は水素、低級アルキル、アリール低級アルキル、またはアリールであり;
R3は水素または低級アルキルであり;
R4は水素、低級アルキル、アリール低級アルキルまたはアリールであり;
R5およびR6は独立して、水素または低級アルキルであるか、またはR5およびR6はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、10までの環炭素原子を含み、全部で18までの炭素原子を含む環を形成し;
R7はヒドロキシ、低級アルコキシまたはNR8R9であり;
R8は水素または低級アルキルであり;そして
R9は水素または低級アルキルである)
の化合物。
【請求項2】
R5およびR6がともに水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R7がNR8R9である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R8およびR9がともに水素である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R3が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R5およびR6が水素であり、R7がアミノであり、R3が水素であり、R1およびR2がともに水素であり、そしてR4が低級アルキルまたは水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R4が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
【化2】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
【化3】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
R5およびR6が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、6〜14の環炭素原子を含む、単環式、2環式または3環式の環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
R1が水素または低級アルキルであり、R2が水素であり、R3が水素または低級アルキルであり、R4、R5およびR6がそれぞれ水素であり、R7がNH2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】

【化4】

(式中、
R1は水素または低級アルキルであり、
R2は水素であり、
R3は水素または1〜3の炭素原子を含む低級アルキルであり、
R4、R5およびR6はそれぞれ水素であり、そして
R7はNH2である)
の化合物。
【請求項13】
R1およびR3が水素である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】

【化5】

(式中、
R1、R2、R3、R5およびR6は水素であり、
R4は水素または低級アルキルであり、
R7はアミノであり、
R8は水素または低級アルキルであり、そして
R9が水素または低級アルキルである)
の化合物。

【図1】
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【公表番号】特表2007−517801(P2007−517801A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547494(P2006−547494)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/043693
【国際公開番号】WO2005/065315
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506217427)ユニバーシティー オブ ルイヴィル リサーチ ファウンデーション (8)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF LOUISVILLE RESEARCH FOUNDATION
【住所又は居所原語表記】University of Louisville,Louisville,KY 40292,United States of America
【Fターム(参考)】