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骨代謝改善剤
説明

骨代謝改善剤

【課題】 骨吸収抑制作用及び骨形成促進作用を有する新規の骨代謝改善剤を提供すること。
【解決手段】 一般式(1)で表される化合物又はその配糖体を有効成分として含有する骨代謝改善剤を提供する。


[式中、Rは、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨代謝改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
骨代謝においては、破骨細胞が骨吸収を担い、骨芽細胞が骨形成を担っている。正常な骨組織では、骨吸収と骨形成とが絶えずバランスよく繰り返されることで、骨代謝が進み、骨密度が一定に維持されている。このバランスが破綻して、骨吸収が骨形成を上回ると、骨密度が低下し、やがて骨粗鬆症が発症する。骨吸収及び骨形成のバランスを是正して、骨粗鬆症を治療又は予防するには、骨吸収を抑制するか、骨形成を促進することが有効である。
【0003】
骨代謝改善剤に関しては、例えば、ホップの苦味成分であるアルファ酸及びイソアルファ酸が骨吸収抑制作用を有することが報告されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−330594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、骨吸収及び骨形成のバランスの破綻は、骨吸収亢進及び骨形成低下の一方のみではなく、双方が関与して生じる場合が多く、骨代謝改善剤としては、骨吸収抑制作用及び骨形成促進作用の双方を有するものが強く求められていると考えられる。しかしながら、そのような骨代謝改善剤に関しては、未だその種類が少なく、消費者の需要が十分に満たされていないのが実情である。
【0005】
そこで、本発明は、骨吸収抑制作用及び骨形成促進作用を有する新規の骨代謝改善剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物又はその配糖体を有効成分として含有する骨代謝改善剤を提供する。ここで、「骨代謝改善剤」とは、骨吸収及び骨形成のバランスの破綻を是正、抑制又は予防する剤を意味する。
【0007】
【化1】


[式中、Rは、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。]
【0008】
骨吸収を担う破骨細胞は、骨表面に酸(塩酸等)やプロテアーゼ(カテプシンK、MMP−9等)を分泌して、骨の無機成分(ハイドロキシアパタイト)及びタンパク質成分(コラーゲン等)を分解することを通じて、骨吸収を行う。本発明の骨代謝改善剤は、まず、破骨細胞による骨の無機成分の分解を抑制することができ、そのような作用を介して骨吸収を抑制することができる。また、本発明の骨代謝改善剤は、破骨細胞分化抑制因子であるオステオプロテグリンの産生を促進することができ、そのような作用を介して骨吸収を抑制することができる。更に、本発明の骨代謝改善剤は、骨形成を担う骨芽細胞の前駆細胞を増殖させることができ、そのような作用を介して骨形成を促進することができる。
【0009】
このように、本発明の骨代謝改善剤は、骨吸収抑制作用及び骨形成促進作用の双方を有し、骨吸収及び骨形成のバランスの破綻を効果的に是正、抑制又は予防することができる。また、骨形成促進作用を有することから、骨形成低下に起因する骨密度の低下を改善又は予防するのにも有用である。また、成長期ないし若年期は最大骨密度及び最大骨量を増大させるべき時期であるが、本発明の骨代謝改善剤は、成長期ないし若年期における最大骨密度及び最大骨量の増大を促進するためにも使用することができる。
【0010】
一般式(1)中のRとしては、より高い骨吸収抑制効果及び骨形成促進効果が得られる点で、水素原子、又は炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましい。
【0011】
一般式(1)で表される化合物のうち、Rが、置換基を有しない炭素数1〜4のアルキル基である化合物としては、例えば、フロロイソブチロフェノン(以下、場合により、「PIBP」という。)及びフロロイソバレロフェノン(以下、場合により、「PIVP」という。)が好ましい。フロロイソブチロフェノン及びフロロイソバレロフェノンは、それぞれ下記式(A)及び(B)で表される化合物である。
【0012】
【化2】

【0013】
【化3】

【0014】
本発明の骨代謝改善剤は、上述のような効果を奏することから、特に、骨吸収抑制及び骨形成促進剤として、また、骨粗鬆症の治療又は予防剤として使用することができる。
【0015】
また、本発明の骨代謝改善剤は、医薬、飲食品添加物、飲食品、飼料添加物、飼料等の成分として使用することができる。すなわち、本発明はまた、本発明の骨代謝改善剤を含有する医薬、飲食品添加物、飲食品、飼料添加物、飼料等を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、骨吸収抑制作用及び骨形成促進作用を有する新規の骨代謝改善剤が提供される。また、そのような骨代謝改善剤を含有する医薬、飲食品添加物、飲食品、飼料添加物、飼料等が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0018】
本発明の骨代謝改善剤は、一般式(1)で表される化合物又はその配糖体を有効成分として含有する。
【0019】
一般式(1)において、Rは、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。「アルキル基」は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。アルキル基が置換基を有する場合、当該置換基の炭素数はアルキル基の「炭素数」に含まれないものとする。
【0020】
炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、3−メチルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。より高い骨吸収抑制効果及び骨形成促進効果が得られる点で、アルキル基の炭素数としては、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜4が更に好ましい。
【0021】
一般式(1)で表される化合物のうち、Rが、置換基を有しない炭素数1〜4のアルキル基である化合物としては、例えば、フロロイソブチロフェノン(式(A)で表される化合物)及びフロロイソバレロフェノン(式(B)で表される化合物)が好ましい。
【0022】
一般式(1)において、Rで表されるアルキル基は、置換基を有していてもよい。本明細書において、「置換基を有していてもよい」とは、置換基の数又は種類に関して特に断らない限り、置換可能な部位に1個又は複数の置換基を有していてもよいことを意味する。アルキル基が複数の置換基を有する場合、複数の置換基は1種の置換基のみから構成されていても、2種以上の置換基から構成されていてもよい。置換基としては、例えば、フェニル基、カルボキシル基又はヒドロキシル基が好適である。
【0023】
一般式(1)で表される化合物の配糖体は、例えば、一般式(1)で表される化合物中のフロログルシノール環のいずれかのOH基と、β−D−グルコピラノシド基と、が縮合して生成したものである。そのような配糖体としては、例えば、下記式(A−1)で表される配糖体が挙げられる。
【0024】
【化4】

【0025】
一般式(1)で表される化合物のうち、フロロイソブチロフェノン及びフロロイソバレロフェノンは、例えば、次のようにして得ることができる。フロログルシノール0.05mol及び無水三塩化アルミニウム0.1molをメチレンクロライド50ml中に懸濁させる。ここに、ニトロメタン0.1molを攪拌しながら添加し、35℃に加温して、フロログルシノール及び三塩化アルミニウムを溶解させる(塩化水素を発生させる)。混合物を40℃で5分間加熱し、次いで、塩化イソブチリル0.05mol(フロロイソブチロフェノンの場合)又は塩化イソバレリル0.05mol(フロロイソバレロフェノンの場合)を添加し、10分間沸騰させる。その後、氷及び塩酸で分解し、メチレンクロライド及びニトロメタンを蒸発させ、生成物(フロロイソブチロフェノン又はフロロイソバレロフェノン)をエーテルで抽出する。
【0026】
また、フロロイソブチロフェノンの配糖体は、例えば、ホップ球果中のルプリン腺毛において、バレロフェノンシンターゼの作用によって、マロニル−CoA及びイソブチリル−CoAからそのアグリコンが生合成され、当該アグリコンに糖が付加することによって生合成される。フロロイソバレロフェノンの配糖体は、例えば、ホップ球果中のルプリン腺毛において、バレロフェノンシンターゼの作用によって、マロニル−CoA及びイソバレリル−CoAからそのアグリコンが生合成され、当該アグリコンに糖が付加することによって生合成される。
【0027】
例えば、ホップ球果で生合成されたフロロイソブチロフェノン配糖体は、次のようにしてホップ球果から単離することができる。すなわち、まず、ホップ球果を5%エタノールで一晩抽出する。次いで、抽出液を酢酸エチルで2層分配し、水層を採取し、更に、この水層をブタノールで2層分配し、ブタノール層を採取する。そして、ブタノール層を、Amberlite(登録商標) XAD4(ローム・アンド・ハース社)等の吸着剤に通液し、吸着剤を20%MeOHで洗浄し、更に、吸着成分を50%MeOHで溶出させる。最後に、得られた溶出成分をメタノールに溶解させ、これをODSカラムに通液して分取すると、精製されたフロロイソブチロフェノン配糖体の溶液が得られる。
【0028】
本発明の骨代謝改善剤は、固体、液体(水溶性又は脂溶性の溶液又は懸濁液)、ペースト等のいずれの形状でもよく、また、散剤、顆粒剤、錠剤、シロップ剤、トローチ剤、カプセル剤、注射剤等のいずれの剤形を取ってもよい。また、放出制御製剤の形態を取ることもできる。また、本発明の骨代謝改善剤は、一般式(1)で表される化合物又はその配糖体からなるものであってもよく、そのような骨代謝改善剤としては、高い骨吸収抑制効果及び骨形成促進効果が得られる点で、例えば、フロロイソブチロフェノン、フロロイソバレロフェノン、及びそれらの配糖体、のうちの少なくとも1種からなるものが好ましい。
【0029】
上述の各種製剤は、一般式(1)で表される化合物又はその配糖体と、薬学的に許容される添加剤(賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、乳化剤、界面活性剤、基剤、溶解補助剤、懸濁化剤等)と、を混和することによって調製することができる。
【0030】
例えば、賦形剤としては、ラクトース、スクロース、デンプン、デキストリン等が挙げられる。結合剤としては、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。崩壊剤としては、結晶セルロース、寒天、ゼラチン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、デキストリン等が挙げられる。乳化剤又は界面活性剤としては、Tween60、Tween80、Span80、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。基剤としては、セトステアリルアルコール、ラノリン、ポリエチレングリコール、米糠油、魚油(DHA、EPA等)、オリーブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、Tween80等が挙げられる。懸濁化剤としては、上述の界面活性剤の他、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0031】
本発明の骨代謝改善剤は、医薬、飲食品添加物、飲食品、飼料添加物、飼料等の成分として使用することができる。
【0032】
例えば、本発明の骨代謝改善剤は、水、清涼飲料水、果汁飲料、乳飲料、アルコール飲料、パン類、麺類、米類、豆腐、乳製品、醤油、味噌、菓子類等の飲食品への添加物として使用することができる。これらの飲食品は、当分野で通常使用される他の添加物を更に含有していてもよく、そのような添加物としては、例えば、苦味料、香料、リンゴファイバー、大豆ファイバー、肉エキス、黒酢エキス、ゼラチン、コーンスターチ、蜂蜜、動植物油脂;グルコース等の単糖類;スクロース、フルクトース、マンニトール等の二糖類;デキストロース、デンプン等の多糖類;エリスリトール、キシリトール、ソルビトール等の糖アルコール類;ビタミンC等のビタミン類、が挙げられる。本発明の骨代謝改善剤はまた、特定保健用食品、特殊栄養食品、栄養補助食品、健康食品、機能性食品、病者用食品等の成分として使用することもできる。
【0033】
本発明の骨代謝改善剤は、ヒトに投与されても、非ヒト哺乳動物に投与されてもよい。適切な投与量は、投与される個体の状態、年齢等に応じて適宜決定することができる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0035】
〔実施例1:フロロイソブチロフェノンによる骨無機成分分解抑制〕
(試験サンプルの調製)
フロログルシノール0.05mol及び無水三塩化アルミニウム0.1molをメチレンクロライド50ml中に懸濁させた。ここに、ニトロメタン0.1molを攪拌しながら添加し、35℃に加温して、フロログルシノール及び三塩化アルミニウムを溶解させた。混合物を40℃で5分間加熱し、次いで、塩化イソブチリル0.05molを添加し、10分間沸騰させた。その後、氷及び塩酸で分解し、メチレンクロライド及びニトロメタンを蒸発させ、生成物(PIBP)をエーテルで抽出した。得られたPIBPを20%DMSO溶液に溶解させて、試験サンプルを得た。なお、PIBPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0036】
(ピットフォーメーションアッセイ)
ラット破骨細胞前駆細胞(1×10cells)を、ラット破骨細胞培養キット(セルガレージ社)に含まれる分化誘導用培地(5mL)(培地組成:α−MEM、10%FBS、50ng/mL RANKL&M−CSF)に懸濁し、これを、ハイドロキシアパタイトで被膜されたOAASプレート(オスコテック社)の各ウェルに100μL(2×10cells/well)ずつ分注し、細胞がプレートに完全に接着するまで37℃の5%COインキュベーター内で培養した。
【0037】
その後、各ウェルに試験サンプルを加えて、37℃の5%COインキュベーター内で7〜10日間培養し、コントロールのウェル(20%DMSO溶液のみを添加したウェル)において骨吸収痕跡の形成が一面に確認された時点で、各ウェルの表面の様子をデジタルマイクロスコープ(VHX−100F、キーエンス社)で観察し、骨吸収面積及び骨吸収痕跡数を計測した。
【0038】
〔実施例2:フロロイソバレロフェノンによる骨無機成分分解抑制〕
(試験サンプルの調製)
フロログルシノール0.05mol及び無水三塩化アルミニウム0.1molをメチレンクロライド50ml中に懸濁させた。ここに、ニトロメタン0.1molを攪拌しながら添加し、35℃に加温して、フロログルシノール及び三塩化アルミニウムを溶解させた。混合物を40℃で5分間加熱し、次いで、塩化イソバレリル0.05molを添加し、10分間沸騰させた。その後、氷及び塩酸で分解し、メチレンクロライド及びニトロメタンを蒸発させ、生成物(PIVP)をエーテルで抽出した。得られたPIVPを20%DMSO溶液に溶解させて、試験サンプルを得た。なお、PIVPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0039】
(ピットフォーメーションアッセイ)
得られた試験サンプルについて、実施例1と同様にしてピットフォーメーションアッセイを行った。
【0040】
実施例1及び2の結果を図1に示す。図1は、各種濃度のPIBP又はPIVPの存在下で行われたピットフォーメーションアッセイにおける骨吸収活性を示すグラフである。図1中の「骨吸収面積」及び「骨吸収痕跡数」は、それぞれ、コントロールを100%として骨吸収面積及び骨吸収痕跡数の測定値から換算した相対的な骨吸収活性(%)を表す。横軸の濃度は、培地中のPIBP又はPIVPの濃度である。
【0041】
図1から明らかなように、PIBP及びPIVPのいずれも、顕著な骨無機成分(ハイドロキシアパタイト)分解抑制効果を示した。
【0042】
〔実施例3:フロロイソブチロフェノンによるオステオプロテグリン産生促進〕
(試験サンプルの調製)
実施例1と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIBPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0043】
(オステオプロテグリン産生量の測定)
マウス骨髄由来ストローマ細胞ST−2(理研セルバンク、RCB0224)をRPMI1640培地(Gibco、10%FBS添加)に懸濁し、24ウェルプレートに1×10cells/well播種した後、37℃の5%COインキュベーター内で3日間培養した。
【0044】
次いで、50nM デキサメタゾン(和光純薬工業)及び10nM 1,25(OH)(活性型ビタミンD)(Sigma)を含有するRPMI1640培地に培地交換し、培地に試験サンプル1%(v/v培地)を添加して、37℃の5%COインキュベーター内で3日間培養した。培養後、培養上清中のオステオプロテグリン量をマウスOPG−ELISAキット(R&D systems)で測定した。
【0045】
〔実施例4:フロロイソバレロフェノンによるオステオプロテグリン産生促進〕
(試験サンプルの調製)
実施例2と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIVPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0046】
(オステオプロテグリン産生量の測定)
得られた試験サンプルについて、実施例3と同様にしてオステオプロテグリン産生量の測定を行った。
【0047】
実施例3及び4の結果を図2に示す。図2は、PIBP又はPIVPの存在下でマウス骨髄由来ストローマ細胞を培養した後の培養上清中のオステオプロテグリン量を示すグラフである。図2において、(a)は、ng/mLで表されるオステオプロテグリン量を示すグラフであり、(b)は、コントロールを100%とする相対的なオステオプロテグリン量(%)を示すグラフである。横軸の濃度は、培地中のPIBP又はPIVPの濃度である。
【0048】
図2から明らかなように、PIBP及びPIVPのいずれも、顕著なオステオプロテグリン産生促進効果を示した。
【0049】
〔実施例5:フロロイソブチロフェノンによるマウス由来骨芽細胞前駆細胞増殖〕
(試験サンプルの調製)
実施例1と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIBPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0050】
(骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定)
マウス由来骨芽細胞前駆細胞MC3T3−E1(理研セルバンク、RCB1126)2×10cells/mLをα−MEM培地(Gibco、10%FBS添加)に懸濁し、96ウェルプレートに100μL/well播種した後、37℃の5%COインキュベーター内で24時間培養した。
【0051】
次いで、培地交換し、培地に試験サンプル1%(v/v培地)を添加して、37℃の5%COインキュベーター内で48時間培養した。48時間の培養後、細胞数をCell Counting Kit−8(同仁化学)で測定した。ここで、吸光度から細胞数への変換は、同様の方法で別途作成していた検量線を用いて行った。
【0052】
〔実施例6:フロロイソバレロフェノンによるマウス由来骨芽細胞前駆細胞増殖〕
(試験サンプルの調製)
実施例2と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIVPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0053】
(骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定)
得られた試験サンプルについて、実施例5と同様にして骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定を行った。
【0054】
実施例5及び6の結果を図3に示す。図3は、各種濃度のPIBP又はPIVPの存在下でマウス由来骨芽細胞前駆細胞を培養した後の細胞数を示すグラフである。図3において、細胞数は、コントロールを100%とする相対細胞数(%)で示されている。横軸の濃度は、培地中のPIBP又はPIVPの濃度である。
【0055】
図3から明らかなように、PIBP及びPIVPのいずれも、顕著なマウス由来骨芽細胞前駆細胞増殖活性を示した。
【0056】
〔実施例7:フロロイソブチロフェノンによるヒト由来骨芽細胞前駆細胞増殖〕
(試験サンプルの調製)
実施例1と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIBPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0057】
(骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定)
ヒト由来骨芽細胞前駆細胞MG−63(理研セルバンク、RCB1890)2×10cells/mLをα−MEM培地(Gibco、10%FBS添加)に懸濁し、96ウェルプレートに100μL/well播種した後、37℃の5%COインキュベーター内で24時間培養した。
【0058】
次いで、培地交換し、培地に試験サンプル1%(v/v培地)を添加して、37℃の5%COインキュベーター内で48時間培養した。48時間の培養後、細胞数をCell Counting Kit−8(同仁化学)で測定した。ここで、吸光度から細胞数への変換は、同様の方法で別途作成していた検量線を用いて行った。
【0059】
〔実施例8:フロロイソバレロフェノンによるヒト由来骨芽細胞前駆細胞増殖〕
(試験サンプルの調製)
実施例2と同様にして試験サンプルを調製した。なお、PIVPを含有しない20%DMSO溶液をコントロールとした。
【0060】
(骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定)
得られた試験サンプルについて、実施例7と同様にして骨芽細胞前駆細胞増殖活性の測定を行った。
【0061】
実施例7及び8の結果を図4に示す。図4は、各種濃度のPIBP又はPIVPの存在下でヒト由来骨芽細胞前駆細胞を培養した後の細胞数を示すグラフである。図4において、細胞数は、コントロールを100%とする相対細胞数(%)で示されている。横軸の濃度は、培地中のPIBP又はPIVPの濃度である。
【0062】
図4から明らかなように、PIBP及びPIVPのいずれも、顕著なヒト由来骨芽細胞前駆細胞増殖活性を示した。
【0063】
以上の実施例により、本発明の骨代謝改善剤を使用すれば、顕著な骨吸収抑制及び骨形成促進が可能であることが示された。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の骨代謝改善剤は、例えば、骨粗鬆症の治療及び予防に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】PIBP又はPIVPの存在下で行われたピットフォーメーションアッセイにおける骨吸収活性を示すグラフである。
【図2】PIBP又はPIVPの存在下でマウス骨髄由来ストローマ細胞を培養した後の培養上清中のオステオプロテグリン量を示すグラフである。
【図3】PIBP又はPIVPの存在下でマウス由来骨芽細胞前駆細胞を培養した後の細胞数を示すグラフである。
【図4】PIBP又はPIVPの存在下でヒト由来骨芽細胞前駆細胞を培養した後の細胞数を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその配糖体を有効成分として含有する骨代謝改善剤。
【化1】


[式中、Rは、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。]
【請求項2】
一般式(1)中のRが、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基である、請求項1に記載の骨代謝改善剤。
【請求項3】
一般式(1)中のRが、置換基を有しない炭素数1〜4のアルキル基である、請求項1に記載の骨代謝改善剤。
【請求項4】
一般式(1)で表される化合物が、下記式(A)で表される化合物又は下記式(B)で表される化合物である、請求項1に記載の骨代謝改善剤。
【化2】


【化3】

【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨代謝改善剤を含有する医薬。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨代謝改善剤を含有する飲食品添加物。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨代謝改善剤を含有する飲食品。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−209091(P2009−209091A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53698(P2008−53698)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(303040183)サッポロビール株式会社 (150)
【Fターム(参考)】