骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステム及びデバイス、並びに骨を処置するためのシステム
【課題】 本発明は、バルーンカテーテルのような拡張可能構造体とともに用いられて、所望の方向へ、または所望の方向からこの構造の拡張を方向付けし得る、挿入デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のシステムは、骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該骨への導入および骨内での拡張に適合される拡張可能構造体と、該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合される挿入デバイスであって、当該挿入デバイスは足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、挿入デバイスとを備える。
【解決手段】 本発明のシステムは、骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該骨への導入および骨内での拡張に適合される拡張可能構造体と、該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合される挿入デバイスであって、当該挿入デバイスは足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、挿入デバイスとを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物またはヒトの体の、所望の方向および/または内部領域にむけての、またはそこからの拡張可能構造体の膨張をガイドし得る、挿入デバイスに関する。本発明はさらに、拡張可能構造体(例えば、医療バルーン)を、ヒトまたは動物の身体の内部領域に挿入するための挿入デバイスに関する。ここで、このデバイスは、先端で膨張し得る。本発明はまた、骨折および/または疾患状態の骨の修復、強化、および/または処置において、この開示されたデバイスを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、バルーンカテーテルのような拡張可能構造体とともに用いられて、所望の方向へ、または所望の方向からこの構造の拡張を方向付けし得る、挿入デバイスを提供する。拡張可能構造体の方向付けられた拡張は、この骨内の海綿質の圧縮および空洞の形成の有意な制御、ならびに皮質骨の移動の制御を医師に提供する。さらに、拡張可能構造体の制御された拡張により、医師がこの空洞の形状および寸法、ならびにこの中に含まれる充填物質のかたまりの得られた形状および寸法をあつらえることが可能になる。さらに、拡張可能構造体の方向付けられた拡張により、処置手順の間、医師が健常な海綿質および/または皮質骨の破壊を最小にすることが可能になり、これによって処置後の骨の治癒をさらに強化する。従って、本明細書において開示されるデバイスおよび方法によって、医師は、骨が圧縮力に耐える能力を最適にすることができるか、そして/またはこの手順後の出来るだけ迅速な治癒が完了する。
【0003】
バルーンカテーテルおよび解剖器具のような拡張可能構造体は、代表的に球形状または楕円形状で形成され、そして通常実質的に外側に拡張する。これらのバルーンは、カニューレを通じて適合し得るように、望ましくはかなり低いプロフィール(薄型)である。一旦処置の領域内にカニューレを通じて挿入されれば、このようなバルーンは、一般に、カニューレまたは他の挿入デバイスの軸のまわりにかなり対称的に膨張する。しかし、本明細書において参考として援用されている米国特許第5,972,015号に考察されるように、カニューレの周りのバルーンの膨張は、いくつかの状況においては、所望され得ない。これらの状況を償うために、米国特許第5,972,015号特許に記載されたような、種々の代替的バルーンデザインおよび膨張制限配列が提唱されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平09−508292号公報
【特許文献3】米国特許第05972015号明細書
【特許文献3】米国特許第05102413号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において開示される本発明は、実施者が、広範な種々の拡張可能構造体を、本明細書に開示される方法およびデバイスと組み合わせて利用することを可能にする。カニューレまたは他の挿入デバイスは、拡張可能構造体の拡張の方向を実質的にガイドするので、拡張可能構造体自体には、拡張制限を組み込む必要性はうすい。さらに、挿入デバイスが放射線不透過性物質からなる場合、このデバイス自体の配向は、X線蛍光透視法下で手術手順の間、可視化され得、実施者が、この手順全体を通してこの構造の拡張の方向を可視的に確認することを可能にする。当然ながら、本発明のデバイスおよび方法は、種々の拡張制限配列を組み込む拡張可能構造体と組み合わせて用いられ得る。
【0006】
本発明の一般的形態において、挿入デバイスは、中空部材を含む。この中空部材は、好ましくは円筒状であり、遠位端および近位端を有し、ここでこの遠位端は、挿入デバイスの先端であるか、または挿入デバイスの挿入の点である。中空部材の遠位端は、望ましくは足場(プラットフォーム)を含む。この足場は、1つ以上の方向で拡張可能構造体の拡張を制限するが、この拡張可能構造体を制限されない方向には拡張させる。事実上、この中空部材の足場は、支持体または基部として働き、これに対して拡張可能構造体は、拡張する場合に、これを押す。望ましくは、足場の支持作用により、この拡張可能構造体は、この足場から拡張するように誘導され、これによって、実施者は、所望の領域へ、および/または所望の領域からの拡張を指向することが可能になる。
【0007】
別の一般的な形態において、この足場は、挿入デバイスの中空部材を通じて挿入される足場または拡張ガイドを備える。このガイドは、望ましくは、中空部材の先端を遠位に通過して骨内に延びる。このガイドは、望ましくは、支持体または基部として働き、この支持体または基部に対して、拡張可能構造体は、拡張し、この構造がこのガイドから拡張するように誘導する。この形態のガイドは、中空部材を通じて移動し、そして最初に軟部組織および/またはさらに硬性の皮質骨に侵入する必要性がないので、このガイド設計は、拡張可能構造体について最大の支持を提供するように最適化され得る。
【0008】
本発明の別の一般的形態において、挿入デバイスは、遠位端および近位端を有する中空部材を備える。ここでこの遠位端は、挿入デバイスの先端であるか、または挿入デバイスの挿入の点である。中空部材の遠位端は、望ましくは足場を含む。この足場は、1つ以上の方向で拡張可能構造体の拡張を方向付ける。この中空部材の遠位端はさらに、1つ以上のクリース(シワ、ヒダ)(crease)または折り線を備え、これにそってこの足場の少なくとも一部は、望ましくは、骨への挿入後に変形する。予め決定した線に沿った変形によって、この足場上のシャープな表面は、望ましくは、拡張可能構造体から移動される。さらに、この足場を曲げることにより、この拡張可能構造体と接触した、この足場の表面積、ならびにこの足場の変形に対する強度および抵抗性に有意に影響することができる。拡張可能構造体が収縮した後、この足場は、カニューレを通じて取り出され得る。このとき、挿入デバイスの遠位端は、望ましくは、取り出し用の低プロフィール(薄型)形状へと、この足場を曲げる。
【0009】
本発明の別の一般的な形態において、挿入デバイスは、遠位先端部の周囲から離れた複数の切込み線を有する中空部材を備え、これらの切込み線は、第1の低プロフィール配向で配向した複数の隣接部分を望ましく形成する。椎体内の所望の位置に挿入した後、この隣接部分は、第2の配向に外向きに拡張され得、ここでこの隣接部分は、漏斗、円錐体、またはフレアを、挿入デバイスの先端部に実質的に形成する。拡張可能構造体の除去が所望される場合、このフレア先端部は、拡張可能構造体をカニューレ内へと望ましくガイドし、拡張可能構造体のカニューレへの、およびカニューレを通る通過を容易にする。所望の場合、この隣接部分は、1つ以上のガイドまたはリブをさらに組み込み得、これらは拡張可能構造体に望ましく衝突して、この拡張可能構造体を望ましい線に沿っておよび/または望ましい様式で折り畳みおよび/またはねじり、カニューレを介する拡張可能構造体の除去をさらに容易にする。椎体からの挿入デバイスの除去が所望される場合、より硬質な皮質骨からの挿入デバイスの引き出しは、隣接部分を、その第1の低プロフィール配向に向かって、およびまたはこの配向へと望ましく曲げる。
【0010】
本発明は、骨折および/または疾患のある骨の修復、増強および/または処置のための、この開示されたデバイスの使用方法にさらに関する。本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの1つの形態は、皮質骨を介して、患者の椎体内の海綿質へと挿入される。この挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、所望の位置(例えば、椎体の低下した上板または下板)へと移動されるべき皮質骨の区分に向けて方向付けるように位置決めされる。この拡張可能構造体は、この足場に対抗して拡張し、これは、拡張可能構造体がこの足場から実質的に離れて拡張することを望ましく誘導して、空洞を形成するように海綿質を圧迫し、そして皮質体(cortical body)の標的区分を所望の位置に向かって移動させる。この拡張可能構造体は収縮され、次いで空洞は、適切な骨充填材料で満たされる。最小の海綿質圧迫で皮質骨の操作を可能にするこの方法によって、開業医は、海綿質の多くを非圧迫状態で保護したまま、標的皮質骨を移動させることが可能になる。さらに、この方法によって、開業医は、拡張可能構造体が皮質骨に及ぼす力を最大にすることが可能になる。
【0011】
本発明の別の形態において、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスは、患者の椎体中の海綿質に挿入される。この挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、圧迫されるべき海綿質の区分に向って方向付けるように位置決めされる。この拡張可能構造体は拡張され、これは、標的海綿質のある程度または全てを望ましく圧迫し、この海綿質内に空洞を生成する。この拡張可能構造体は収縮され、そして、所望の場合、挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、圧迫されるべき海綿質の別の区分に向って方向付けるように再度位置決めされる。この拡張可能構造体は拡張されて、標的海綿質のある程度または全てを圧迫し、そしてこの骨内の空洞のサイズを増加させ、そして/またはこの空洞の形状を変化させる。所望の場合、この手順は、所望の寸法の空洞を形成するために繰り返され得る。次いで、この空洞は、適切な骨充填材料で満たされる。骨内に大きな空洞の形成を容易にするこの方法によって、開業医は、この骨の処置後の強度および/または治癒を最適化するために、空洞の形状/サイズを調整することが可能になる。同様に、この開示された方法は、皮質骨を所望の位置へと再位置決めするために使用され得、開業医が、開業医の選択で皮質骨の小さな区分または大きな区分を漸進的に変位させることを可能にする。
【0012】
別の形態において、開示されるデバイスおよび方法は、挿入デバイスが、標的骨領域の皮質骨壁近くに最初に位置している状況において、開業医が骨領域を修復、強化および/または処置する能力を促進する。なぜなら、この開示されるデバイスおよび方法は、拡張可能構造体の拡張の方向についての実質的な制御を提供し、開業医は、いくつかの外科的手順または全ての外科的手順の間に、いくつかの拡張可能構造体または全ての拡張可能構造体からすぐ近くの皮質骨を遮蔽するように、足場を位置決めおよび/または再位置決めし得るからである。この足場の配向に依存して、この構造体は、寸法を変化するため、海綿質の圧迫および/または各配向での皮質骨の移動を望ましく最大化するために、拡張され得る。従って、手順の目的を達成するために挿入デバイス全体を再配向する必要はなく、これによって、この手順の間に生じるさらなる外傷の原因が望ましく排除される。
【0013】
別の形態において、挿入デバイスは、皮質骨を介して、患者の椎体内の海綿質に挿入される。挿入デバイス中のスタイレットは除去されて、挿入デバイスの中空部材の遠位末端の拡張またはフレアを生じる。拡張可能構造体は挿入デバイスを介して椎骨へと挿入され、空洞を生成するために拡張され、そして収縮されて挿入デバイスを介して除去される。拡張可能構造体が挿入デバイスを介して引き出される場合、この挿入デバイスのフレア遠位末端は、この構造体を挿入デバイスへと望ましくガイドする。次いで、この空洞は、適切な骨充填材で満たされる。
【0014】
形態1によれば、骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、以下:該骨への導入および骨内での拡張に適合されている、拡張可能構造体;ならびに該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合されている、実質的に堅い表面、を備える、システムである。形態2によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内に空洞を作製する、システムである。形態3によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の海綿質の少なくとも一部分を圧縮する、システムである。形態4によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の皮質骨の少なくとも一部を変位させる、システムである。形態5によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が導入される前に、前記拡張可能構造体が導入されるように適合されている、システムである。形態6によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面と前記拡張可能構造体との間に配置されるように適合されている柔軟な表面をさらに備える、システムである。形態7によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、拡張の間に、前記実質的に堅い表面と直接接触する、システムである。形態8によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、拡張の間、変位に抵抗する、システムである。形態9によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、足場を備える、システムである。形態10によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、前記拡張可能構造体に取り付けられる、システムである。形態11によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記空洞への充填材料の導入を可能にするために、収縮され、前記骨から取り除かれるように適合されている、システムである。形態12によれば、形態11に記載のシステムであって、前記充填材料が、骨セメントを含む、システムである。形態13によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、ステンレス鋼を含む、システムである。形態14によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、実質的に前記拡張可能構造体の全長さに沿って延びている、システムである。
【0015】
形態15によれば、弱まった骨、骨折した骨または疾患のある骨を処置するためのシステムであって、該システムが、以下:挿入デバイスであって、該挿入デバイスが、皮質骨領域を通る、該骨の海綿質領域への挿入に適合され、そして該挿入デバイスの遠位端から伸長する足場が拡張可能デバイスと該海綿質領域の一部との間に位置付けられるように位置付けられるように適合され、該拡張可能デバイスが、拡張時に、該骨内に第1空洞を作製するように適合される、挿入デバイス、を備える、システムである。形態16によれば、形態15に記載のシステムであって、前記空洞を充填するのに適切な骨充填材料をさらに備える、システムである。形態17によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスの管腔を通って前記海綿質領域に導入されるように適合される、システムである。形態18によれば、形態16に記載のシステムであって、前記骨充填材が、骨セメントを含む、システムである。
【0016】
形態19によれば、拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのデバイスであって、該デバイスが、以下:部材であって、近位端、遠位端および該部材を通って伸長する管腔を有する、部材;および該遠位端に隣接して伸長する、足場、を備える、デバイスである。形態20によれば、形態19に記載のデバイスであって、前記足場が、ステンレス鋼を含む、デバイスである。形態21によれば、形態19に記載のデバイスであって、さらに、以下:前記部材に実質的に固定される、拡張可能構造体であって、前記拡張可能構造体が、実質的に前記管腔内に配置される、拡張可能構造体、を備える、デバイスである。形態22によれば、形態9に記載のシステムであって、前記足場の少なくとも一部が、変形した形状および低いプロフィールの形状を呈するように適合される、システムである。形態23によれば、形態22に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体の拡張時に前記変形した形状を呈するように、前記拡張可能構造体から外側にそる折り目線を備える、システムである。形態24によれば、形態23に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体の収縮時に、前記変形した形状から前記低いプロフィールの形状に曲がって戻る、システムである。形態25によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、所望の方向に前記拡張可能構造体の拡張を方向付ける、システムである。
【0017】
形態26によれば、骨内で拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、以下:挿入デバイスであって、皮質骨領域を通る、該骨の海綿質領域ヘの挿入のために適合された、挿入デバイス、該挿入デバイスを通って通過するために適合され、そして骨内で拡張して空洞を形成するために適合された、拡張可能構造体、および該挿入デバイスを通って通過するために適合され、そして遠位端を有する、拡張ガイド、を備える、システムである。形態27によれば、形態26に記載のシステムであって、前記拡張ガイドが、軟部組織または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有さない、システムである。形態28によれば、形態26に記載のシステムであって、前記遠位端が、異なる形態を呈し得る、システムである。形態29によれば、形態26に記載のシステムであって、前記遠位端の内壁が、リブを備える、システムである。形態30によれば、形態29に記載のシステムであって、前記リブが、前記拡張可能構造体の取り除きを容易にするように前記バルーンの収縮を方向付けるように作動する、システムである。形態31によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、スタイレットを備える、システムである。形態32によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、前記拡張可能構造体の拡張時に前記遠位端を外側にそらせる、少なくとも1つのスカイビングされた部分を備える、システムである。形態33によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鈍い遠位端を備える、システムである。形態34によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鋭い遠位端を備える、システムである。形態35によれば、形態26に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスに固定される、システムである。形態36によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、脊髄針を通る通過のための大きさおよび構成である、システムである。形態37によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスの遠位端が、組織または骨の貫入を可能にするように鋭い、システムである。形態38によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体の取り除きの後に、前記空洞への骨充填材料の導入を可能にする、システムである。形態39によれば、形態9に記載のシステムであって、前記前記足場が、前記拡張可能構造体を固定するための溝を備える、システムである。形態40によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入ガイドによって、前記拡張可能構造体の拡張が、該拡張可能構造体に拡張の制限を組み込むことなしに制御され得る、システムである。
【0018】
形態41によれば、形態15に記載のシステムであって、前記空洞の作製が、皮質骨の標的部位を動かして海綿質の圧縮を最小化する、システムである。形態42によれば、形態15に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが再び位置付けられて、所望の空洞形状および大きさを作製し得る、システムである。形態43によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、所望の空洞サイズおよび形状を作製するための大きさおよび構成にされる、システムである。形態44によれば、形態15に記載のシステムであって、前記第1の空洞が、第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態45によれば、形態44に記載のシステムであって、前記第1の空洞が少なくとも部分的に充填された後に、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、再び位置付けられて第2の空洞を形成し得る、システムである。形態46によれば、形態45に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態47によれば、形態45に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料とは異なる第2の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態48によれば、形態15に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨壁の近くに位置付けられて、望ましくない拡張から該壁を保護する、システムである。形態49によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、皮質骨または海綿質の部位を変位させる、システムである。形態50によれば、形態49に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨または海綿質の別の部位を変位させるために、前記拡張可能構造体の拡張および収縮の後に再び位置付けられ得る、システムである。
【0019】
本発明の他の目的、利点および実施形態は、一部が以下の説明に記載され、そして一部はこの説明から明らかであるか、または本発明の実施形態から理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、椎体の冠状図(coronal view)であり、椎体に挿入されるカニューレ、およびこの椎体内で拡張された球状の拡張可能構造体を示す。
【図2】図2は、椎体の冠状図であり、椎体内に挿入され、そしてこの椎体内で拡張された拡張可能構造体を備える、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの1つの実施形態を示す。
【図3a】図3aは、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの代替の実施形態の側面図であり、ここで、中空部材の遠位末端は、その周囲に1つ以上の長手方向切込み線を含む。
【図3b】図3bは、図3aの挿入デバイスの断面側面図であり、低プロフィール配向にある隣接部分を示す。
【図4】図4は、図3aの挿入デバイスの側面図であり、展開したかまたはフレア位置にある隣接部分を示す。
【図5】図5は、このデバイスの中空部材内に位置したスタイレットを備える、図3aの挿入デバイスの断面側面図である。
【図6】図6は、図4の挿入デバイスの末端部である。
【図7】図7は、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の側面図であり、このデバイスは、拡張部またはこのデバイスの遠位末端から拡張する足場を備える。
【図8】図8は、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の平面図であり、このデバイスの足場にそって拡張する折り目線を示す。
【図9a】図9aは、デバイスの管腔内に位置するスタイレットを備える、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の側面図である。
【図9b】図9bは、図9aの挿入デバイスの断面側面図であり、低プロフィール配向にある隣接部分を示す。
【図9c】図9cは、図9aの挿入デバイスの側面図であり、スタイレットがこのデバイスから引き出されるときに展開位置へと移動された隣接部分を示す。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の端面図である。
【図11】図11は、図10の挿入デバイスの側面図である。
【図12】図12は、デバイスの中空部材内に位置するスタイレットを備える、図10の挿入デバイスの側面図である。
【図13】図13は、デバイスの中空部材内に位置するスタイレットを備える、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの代替の実施形態の側面図である。
【図14】図14は、本発明の挿入デバイスの種々の実施形態で使用するための、本発明の教示に従って構築されるスタイレットの1つの実施形態の側面図である。
【図15】図15は、本発明の挿入デバイスの代替の実施形態で使用するための、本発明の教示に従って構築されたスタイレットの代替の実施形態の側面図である。
【図16a】図16aは、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスおよびスタイレットの代替の実施形態の断面側面図であり、デバイスおよびスタイレットを構築する1つの方法を示す。
【図16b】図16bは、図16aの挿入デバイスおよびスタイレットの断面側面図であり、構築中に、このデバイスの中空部材に完全に挿入されたスタイレットを示す。
【図17】図17は、図16bの挿入デバイスおよびスタイレットの断面側面図であり、スタイレットの断面図であり、このデバイスの隣接部分は、スタイレットの周りにより低いプロフィールの配向で位置決めされている。
【図18】図18は、本発明の教示に従う、外科手順を受ける患者の周辺を示す。
【図19】図19は、図18の患者に対する、切開点およびその下にある椎骨を示す。
【図20】図20は、椎体の後部に接近する挿入デバイスを示す、椎骨の冠状図である。
【図21a】図21aは、図20の椎体に貫入する挿入デバイスを示す。
【図21b】図21bは、図20の椎骨の冠状図であり、挿入デバイスは、海綿質内に位置決めされている。
【図22】図22は、図21aの椎体の冠状図であり、隣接部分は、展開された方向に位置決めされている。
【図23】図23は、図22の椎体の冠状図であり、ここで、拡張可能構造が、椎骨内で膨張されている。
【図24】図24は、椎骨内に足場を備える挿入デバイス、および挿入デバイスの足場から離れて拡張する拡張可能構造体を示す椎骨の冠状図である。
【図25】図25は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、この拡張可能構造体は収縮され、このデバイスは回転され、そして拡張可能構造体は椎骨の別の領域に向かって拡張される。
【図26】図26は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、作製された空洞は、骨充填物で充填される。
【図27】図27は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、拡張可能構造体および挿入デバイスは、骨充填材で部分的に充填した第1空洞を拡大させるために使用される。
【図28】図28は、本発明の教示に従って構築された足場の種々の実施形態の側面図および斜視図である。
【図29】図29は、本発明の教示に従って構築された拡張ガイドの1実施形態の斜視側面図である。
【図30】図30は、挿入デバイスに挿入された図29の拡張ガイドの部分的な斜視側面図である。
【図31】図31は、本発明の代替の実施形態に従って構築された挿入デバイスの別の代替実施形態の側面図である。
【図32】図32は、線32−32に沿って取られた、図31の挿入デバイスの断面図である。
【図33】図33は、線33−33に沿って取られた、図31の挿入デバイスの断面図である。
【図34】図34は、本発明の代替の実施形態に従って構築された挿入デバイスの別の代替実施形態の側面図である。
【図35】図35は、線35−35に沿って取られた、図34の挿入デバイスの断面図である。
【図36】図36は、線36−36に沿って取られた、図34の挿入デバイスの断面図である。
【図37】図37は、線36−36に沿って取られた、図34の挿入デバイスの製造の一つの方法の一工程の断面図である。
【図38】図38は、連続する製造工程中の、図37の挿入デバイスの断面図である。
【図39】図39は、連続する製造工程中の、図37の挿入デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、医療用バルーンのような拡張可能構造体を用いて使用するための、挿入デバイスの現在の戦略および設計に関連する問題および不利点を克服する。特に、本発明は挿入デバイスを提供し、このデバイスは、この拡張可能構造体の拡張を方向付け、そしてヒトまたは動物の体の内部領域から、拡張可能構造体を取り出しおよび挿入することを補助するための、拡張可能構造体と共に使用され得る。このような処置のために適切な方法および装置は、米国特許第4,969,888号、同第5,108,404号、同第5,827,289号、同第5,972,015号、同第6,048,346号、および同第6,066,154号により完全に記載されており、これらの各々は、本明細書中で参考として援用されている。
【0022】
図1は、拡張可能構造体310を使用して処置されるべき椎骨41を示す。挿入デバイス70(例えば、カニューレまたは脊髄ニードル)を、椎骨41の皮質骨69を通って、海綿質71に延伸させる。拡張可能構造体310を、挿入デバイス70を通って、椎骨41に導入させ、そして、海綿質71内で膨張させ、代表的に、球状様式、円筒状様式または他の様式で外側に望ましく拡張させて、これにより空洞を作製する。構造体310の拡張中に皮質骨69との接触を避けるために、医者が、代表的に、皮質骨69から充分に離れた距離に挿入デバイス70を位置決めし、構造体310のルームを外側に拡張させることを可能にする。しかし、この挿入デバイス70が、この皮質骨69の非常に近接して位置決めされる場合、この構造体が、皮質骨69に向かってより大量に拡張する場合(このような場合、海綿質はこの方向に弱い)、または介入する解剖学的構造が、皮質骨69の近くの位置への、挿入デバイスの位置決めを厳格に強制する場合、この構造体の拡張および空洞の作製は、最適ではない。
【0023】
図2および7は、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの一実施形態を示す。この挿入デバイスは、任意の適切な形状であり得るが、好ましくは、円筒状であり得る中空部材210を含む。この中空部材210は、遠位端250または近位端255を有し、ここで、遠位端250は、挿入デバイスの先端部および挿入点である。この中空部材210は、任意の適切な長さであり、この挿入デバイスにより、処置の必要な体の内部領域への経皮的なアクセスを提供するのを可能にする。好ましい一実施形態において、中空部材210は、約12cm長である。
【0024】
中空部材210は、外科装置および/または医療用材料がそこを通過するのを可能にする、適切な中心ボア直径および壁厚を有するが、好ましくは、骨のような体の内部領域への挿入の際の変形を耐えるのに充分強度がある。好ましい実施形態において、中空部材210は、0.3cmの内部ボア直径および0.05cmの壁厚を有する。この中空部材210はさらに、ヒトおよび動物の体内で使用するのに適切である任意の材料から作製され、この材料としては、外科用ステンレス鋼、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、珪酸、および液晶ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない(本明細書中で参考として援用される米国特許第6,036,711号に記載される)。一つの好ましい実施形態において、この中空部材210は、ステンレス鋼で作製される。所望の場合、中空部材210は、任意の適切な医療用材料グレードコーティングでさらにコーティングされ得、この材料としては、抗感染剤、抗凝固剤、放出コーティング剤、および/または潤滑剤が挙げられるがこれらに限定されない。
【0025】
一実施形態において、拡張部または足場220は、中空部材210の遠位末端250から突出する。この実施形態において、足場220は、中空部材210の壁から延伸する半円筒部分を備える。当然、この足場は、図28に示される1以上の形状を含む、多くの異なる形状に形成され得る。一つの好ましい実施形態において、足場220は、中空部材210と同一の材料から作製される。当然、足場220は、中空部材210に取り込まれる材料とは異なる材料から形成され、そして/またはそれらでコーティングされ得ることが、理解されるべきである。さらに、例えば、遠位端250の近位の中空部材210の部分から切り離して、クレードル形状を残すことによって、または、例えば、溶接、接着結合などの当該分野で周知の種々の手段によって、中空部材の遠位端250に足場220を装着することによって、足場220は、中空部材210と一体的に形成され得る。一実施形態において、足場220は、挿入デバイスが軟部組織および/または骨を介して導入される場合、曲がらず、そして/または顕著に変形しないように、充分な支柱強度を有する。開示された実施形態において、中空部材210の遠位端250の部分は、長手軸方向に二等分され、そして除去され、残りの半円筒部分は、足場220を含む。
【0026】
望ましくは、足場220は、拡張の前に拡張可能構造体310付近に配置され、この足場220は、拡張可能構造体310と、圧迫もされず影響も及ぼされない椎骨41内の領域との間に位置する。構造体310が拡張すると、この足場220は、拡張可能構造体310に対する支持体、基部またはバリアとして作用し、この構造体310が1つ以上の方向に拡張するのを防止する。実際に、この足場220は、拡張可能構造体310を備え、足場220から離れるように拡張する。挿入デバイスおよび足場220は、皮質骨内に実質的に固定されるため、この足場220は、望ましくは、この構造体が拡張する場合に、椎骨内で実質的に剛性および/または不動のままである。この配置により、開業医は、拡張可能構造体310の拡張を、椎骨の特定の領域に向かってかまたはこの領域から離れるように方向付け得る。
【0027】
図8に最もよく示される別の実施形態において、足場220は、好ましくは足場の中心付近に位置する少なくとも1つの長手軸方向の折り目線225を備え、これに沿って足場220の少なくとも一部は、望ましくは、構造体310の拡張の前、間または後に変形する。足場220を制御された様式で変形させることによって、この実施形態は低プロフィール状態の足場の導入を容易にし、足場がより大きな領域に変形し、この構造体の拡張を良く方向付け、次いで足場が低プロフィール状態で引き出されることを可能にする。拡張可能構造体310が拡張され、従って足場220に対して圧力を及ぼす場合、この折り目線225は、制御された様式で足場220の平坦化を促進し、それにより拡張可能構造体310の拡張を誘導するために拡張され、かつ改良された支持表面を提供する。支持体220の平坦化はまた、鋭部であり得る足場220の縁部を外向きに変形し得、それにより拡張可能構造体310を損傷または破裂させる危険性を軽減する。折れ目線225は、機械的切断、レーザーエッチング、溶接、蝋付けまたは任意の他の周知の手段によって作製され得る。
【0028】
代替の実施形態において、折り目線225は、足場220を補強し得、構造体220の拡張の間の足場220の変形を最小化する。例えば、足場220の丸い裏面は、足場220を硬化しそしてこのタイプの変形に耐えるために、この足場の長手軸に沿って皺付けまたは湾曲され得る。所望ならば、この皺(示されず)は、1つ以上の折れ目線225に対して平行であり得る。代替の実施形態において、足場220の遠位端から約7mm近位に延びる皺(示されず)は、ずれおよび/または変形に対する足場220の抵抗力の有意な増加を生じる。
【0029】
別の代替の実施形態において、足場の遠位端は、この遠位端から外向きに延び、かつ標的の骨領域の対向する皮質壁への足場の固定を容易にする1つ以上の鋸歯部または歯部を収容する。足場が両端で支持され得るこの配置は、拡張可能構造の拡張の間のずれおよび/または変形に対する足場の抵抗力を有意に増加させる。
【0030】
図11、12および13に最もよく示される別の実施形態において、足場220は、中空部材210の遠位端250から延びる比較的平坦な部分を備える。好ましい実施形態において、足場220は、平坦化上面212および湾曲外面213を収容し得、この湾曲外面213は中空部材210と一体的に形成されている。この実施形態は中空部材210の穴の内側をわずかに圧迫するが、足場220の形状および増加した厚みは、足場220が変形することなく抵抗し得る力の量を大きく増加する。さらに、この実施形態は、拡張可能構造体への鋭利な縁部の衝突を最小にする。さらに、平坦かつ厚い足場220は、図13に示されるように、足場220が軟組織および/または骨を容易に通過し得るよう鋭利な先端部を有するように成形され得る。代替の実施形態において、可撓性および/または柔軟な表面(示されず)は、拡張可能構造体および/または足場の間に配置され得るか、または足場または拡張可能構造に組み込まれ得、拡張可能構造の引き裂き、切断および/または他の破壊を最小化する。
【0031】
図29および30は、本発明の教示に従って構成される挿入デバイスおよび関連の構成要素の代替の実施形態を示す。この実施形態において、挿入デバイスまたはカニューレは、任意の適切な形状であり得るが、好ましくは円柱形である中空部材210を備える。中空部材210は、遠位端250を有し、ここでこの遠位端250は、挿入デバイスの先端部または挿入点である。図29に最もよく示される拡張ガイド400は、ハンドルアセンブリ405およびガイドシャフト410を備える。このガイドシャフト410は、望ましくは、中空部材210より長く、そしてまた望ましくは、中空部材210の管腔を通過するようにサイズ決めもされる。開示される実施形態において、ガイドシャフト410の上面420は、望ましくは、実質的に平坦であり、そしてガイドシャフトの底面415は、湾曲している。所望の場合、ハンドルアセンブリ405および/またはガイドシャフト410は、ガイドシャフトの配向、ならびにガイドシャフトが中空部材の遠位端250から延びる量を示すための1つ以上の整列マーク407を収容し得る。さらに、ハンドルアセンブリは、拡張ガイド400を中空部材210に固定するための機械的コネクタまたはクリップ(示されず)を収容し得る。
【0032】
この実施形態において、挿入デバイスが標的椎骨体内に配置された後、拡張ガイド400は、拡張前の拡張可能構造体(示されず)付近に配置され得、ここでガイドシャフト410は、拡張可能構造体と、海綿質の圧縮が所望されない海綿質の領域との間に位置する。所望ならば、拡張可能構造体は、拡張ガイド400が挿入デバイスを通して導入される前に、この挿入デバイスを通して導入され得る。この構造体が拡張する場合、ガイドシャフト410は、拡張可能構造体に対する支持体、土台またはバリアとして作用し、望ましくはこの構造体が1つ以上の方向で拡張するのを防止する。実際に、ガイドシャフト410は、上記の足場220と同様に作用し、拡張可能構造体310を誘導して、ガイドシャフト410から離れるように拡張する。この配置により、開業医は拡張可能構造体の拡張を、椎骨体の特定の領域に向かってかまたはこの領域から離れるように方向付け得る。さらに、拡張ガイド400は中空部材内に様々な深さまで挿入され得るため、開業医は、挿入デバイスから外側に延びるガイドシャフト410の所望の長さを選択し得る。代替の実施形態において、所望の場合には、複数の足場(示されず)が、複数の方向を遮蔽するために使用され得る。
【0033】
拡張ガイド400は、挿入デバイスが標的椎骨体内に配置された後に導入され得るため、この拡張ガイド400は、軟組織および/または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有する必要はない。これにより、拡張ガイド400は、図28に示される1つ以上の形態を含む様々な断面形態をとり得る。
【0034】
本発明の教示に従って構成される挿入デバイスの別の代替の実施形態において、図3a、4および6に最もよく示されるように、挿入デバイスは、遠位端250および近位端255を有する円柱状中空部材210を備え、ここでこの遠位端250は、挿入デバイスの先端部または挿入点である。この中空部材210の遠位端250は、中空部材210の外周の周りに複数の切込み線260を形成するために、長手軸方向に切れ目付けされる。この複数の切込み線260は、平行に走り得るかまたは互いにある角度で走り得、そして隣接部分265によって分離される。切込み線260は、外向きの圧力がこの隣接部分265に及ぼされる場合、遠位端250を広げ得るのに任意の適切な長さおよび深さであり得る(図4および6を参照のこと)。
【0035】
1つの好ましい実施形態において、切込み線260は、中空部材210の長手軸に沿って約0.5cm延び、そして中空部材210の壁を通って延びる。切込み線260は、当業者に公知の任意の適切な技術を使用して遠位端250に向かって切断され、この技術としては、レーザー切断もしくはレーザーエッチング、化学エッチングおよび/またはカーバイドもしくはダイアモンドチップソーまたは高圧水を用いる機械切断が挙げられるが、これらに限定されない。中空部材210の遠位端250は、望ましくは、遠位端250の広がりを容易にし得るのに十分な数の長手軸方向切込み線260を備える。適切な広がりに必要な切込み線260の量は、中空部材210の直径および壁厚、ならびに材料の延性により決定される。本発明の一実施形態において、中空部材210は、遠位端250において少なくとも3個の切込み線260を備える。図6に最もよく示される別の実施形態において、中空部材210は、遠位端250において6個の切込み線260を備える。
【0036】
中空部材210の先端部の広がりは、拡張可能構造体(例えば、医療用バルーン)の挿入および取り出しを容易にし得る。先端部を広げることによって、中空部材210の鋭い外縁は、拡張可能構造体から周りの海綿質に押される。従って、拡張可能構造体は、拡張の間に拡張可能構造体に接触して、おそらくこの構造体を破壊または引き裂く鋭い縁部から隔離される。拡張可能構造体の引き出しの間、より大きな直径の広がった先端部は、望ましくは、拡張可能構造体をより小さな直径の中空部材210の方にガイドし、拡張可能構造体の中空部材210へのおよび中空部材210を通る引き出しを容易にする。
【0037】
所望の場合、先端の広がりは、拡張可能構造体を使用して所望の外向きの力を提供して達成され得るか、または先端は、機械的に広げられ得る。例えば、図3bに示される実施形態において、隣接部分265は、その内面で厚くされ、各隣接部分265から内向きに伸びる1以上の突出部266を形成する。所望の場合、突出部266は、遠位端250の周囲の単一の連続的な厚い領域として形成され得、これは、長手方向の切込み線260によって分断される。以下に記載のツール(例えば、鈍いオブトラトール、ボーリング部材またはスタイレット275)が、突出部266を横切ってスライドするかまたは突出部266を押す場合、隣接部分265は、望ましくは、外向きに強いられ、中空部材210の遠位端250を所望の様式で広げる。
【0038】
本発明の挿入デバイスは、除去可能な鈍いオブトラトールまたはスタイレット275をさらに備え得る。図5、9a、9b、12および17を参照のこと。スタイレット275は、先端276を有する遠位端279を備え、この先端276は、鈍くされてもよく、鋭くされてもよい。所望の場合、スタイレットは、当該分野で周知のように、脊髄針アセンブリのガイドワイアに適応するようにカニューレ挿入され得る(示さず)。図15、16aおよび17において最良に示される、本発明の1つの実施形態において、スタイレット275の先端276は、望ましくは、挿入デバイスが内部の身体領域への挿入のために組み立てられるときに、中空部材210の遠位端250から伸び出る。スタイレット275は、望ましくは、軟性組織および骨を通るトンネルまたは通路を押し進み、そして/またはそのトンネルまたは通路を切断し、所望の内部の身体領域への挿入デバイスの配置を可能にする。所望の場合、スタイレット275は、当該分野で周知の様式で、このボーリング部材275が挿入手順中に挿入デバイスと嵌合されるのを可能にする嵌合端(示さず)をさらに備え得る。スタイレット275への中空部材210の嵌合は、望ましくは、患者への挿入中のこれらのデバイス間のすべりおよび相対運動を防止する。スタイレット275は、好ましくは、標的化された領域における挿入デバイスの配置後に中空部材210からスタイレット275の容易な除去を可能にする様式で、中空部材210に嵌合される。
【0039】
スタイレット275は、任意の適切な医療グレードの材料から作製され得、そして好ましくは、中空部材210と同じ材料から作製される。1つの好ましい実施形態において、スタイレット275は、ステンレス鋼から作製される。スタイレット275はさらに、それが中空部材210内にスライドするかまたは中空部材210と嵌合するのを可能にする、任意の適切な形状およびサイズであり得る。好ましい実施形態において、スタイレット275は、中空部材210とほぼ同じ円筒状の形状であり、中空部材210よりわずかに長く(それ故、挿入用に組み立てられたときに、その先端276が、中空部材210の遠位端250から突出する)、そして中空部材210の内径よりもわずかに小さい直径である(その結果、スタイレット275は、容易な挿入および引き抜きのために中空部材210内で自由にスライドし得る)。
【0040】
図15、16a、16bおよび17において示される、本発明の1つの実施形態において、スタイレット275の遠位端279は、望ましくは、先端276の付近に位置する1以上の溝またはくぼみ(divot)273を備える。好ましい実施形態において、くぼみ273は、スタイレット275の遠位端279の周囲を取り巻く連続的なくぼみである。図3b、5および17に示されるように、遠位端279で少なくとも1つのくぼみ273を有するスタイレット275は、遠位端250において複数の長手方向の切込み線260および各隣接部分265上の1以上の突出部266を有する中空部材210と嵌合するのによく適している。このような挿入デバイスを組み立てる場合、スタイレット275は、遠位端279が中空部材210から伸び出るまで、中空部材210内に挿入され得る。次いで、隣接部分265は、内向きに折り畳まれるかまたはクリンプされ、突出部266がスタイレット275中のくぼみ273内に伸びで、その結果、中空部材210の外壁は、その挿入デバイスの挿入前に比較的円筒状である。一旦、挿入デバイスが、身体の所望の内部領域に配置されると、スタイレット275は中空部材210から引っ込められ、1以上の突出部266が広がり、そしてスタイレット275の遠位端279は外向きに強いられる。別の実施形態において、1以上の突出部266に隣接するカラーセクション267は、中空部材210の壁の止めよりも薄く、遠位端250の広がりをより容易にする。
【0041】
図9a〜9cに最良に示される、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの別の実施形態において、挿入デバイスは、遠位端250で足場220および複数の長手方向の切込み線260によって分けられた1以上の隣接部分を有する、中空部材210を備える。別の実施形態において、この型の挿入デバイスは、先端276の付近に位置する少なくとも1つのくぼみを有する、スタイレット275をさらに備える。このスタイレット275は、隣接部分265の1以上の突出部266に対して外向きの圧力を付与するために使用され得、これは、遠位端250が足場220の付近から広がるのを生じる。本発明の挿入デバイスの好ましい実施形態は、ユーザが、拡張可能構造体の挿入および除去を容易にし、拡張可能構造体の損傷の危険性を減少しながら、拡張可能構造体(例えば、医療用バルーン)の拡張を方向付けるのを可能にする。
【0042】
本発明はさらに、開示された挿入デバイスを使用して、拡張可能構造体の拡張を方向付け、そして/または、ヒトまたは動物の身体の内部領域からの拡張可能構造体の挿入および除去を単純化するための方法を提供する。例示目的のために、骨粗しょう症性の椎骨固定(すなわち、椎体における挿入および拡張)のための方法を記載する。しかし、類似の方法が、ヒトまたは動物の身体の任意の適切な領域内で使用され得る。
【0043】
図18〜27に示されるように、本発明の1つの実施形態において、患者10は、患者の背中が露出されるように、ホルダー15(通常、U字状)の上に置かれる。X線、CATスキャン、MRI、蛍光透視装置、または主治医が外科手順中に挿入デバイスの挿入および配置を可視化するのを可能にする他の適切なデバイス20が、患者の周りに位置合わせされる。先に上記したように、スタイレット275を取り付けた中空部材210を備える挿入デバイス200は、軟性組織を通して椎体に導入され、蛍光透視装置で位置付けされ得る。スタイレットおよび挿入デバイスは、所望には、椎体30の皮質骨31を貫通し、次いで、スタイレット275が除去され得る。中空デバイス210が複数の長手方向の切込み線260によって分離された1以上の隣接部分を備える、挿入デバイスの実施形態において、スタイレット275の除去は、望ましくは、図22に示されるように、中空部材210の遠位端250が広がるのを生じる。
【0044】
拡張可能構造体50(例えば、医療用バルーン)は、中空部材210を通って椎体30内へ挿入され得る。拡張可能構造体50の配置は、任意の適切な手段(X線蛍光透視法またはリアルタイムMRIを含む)によってモニターされ得る。この構造体は、拡張され(これは、海綿質32および/または移動する皮質骨31内に空洞55を生じる)、次いで、収縮される。中空部材210の遠位端250が広がった実施形態において、その広がった末端は、構造体50を中空部材210内にガイドする。次いで、空洞55を、適切な骨充填材60で充填する。
【0045】
本発明の別の好ましい実施形態において、中空部材210は、遠位端250から伸長する、足場220を備える。図24〜27を参照のこと。一旦、中空部材210が椎体30に導入されると、中空部材は、構造体50の拡張が望ましくない椎体の領域を足場220が遮蔽するまで回転され得る。このようにして、空洞について適切な領域は、一般に、挿入デバイスが椎体内のどこに配置されたに拘わらず形成され得る。従って、挿入デバイスが、空洞形成について最適でない椎体内の位置に配置される場合、トルク、曲げ、またはさもなければ挿入デバイス全体の配置の調節に代わって、挿入デバイス200は、足場220が空洞形成の所望の方向に面するまで簡単に回転され得る。中空部材210のハンドルまたは近位部分上の表示器(示さず)は、所望には、骨内の足場の方向を主治医に示す。同様に、より長いまたは非対称性の空洞が所望される場合、第1の空洞が構造体50を拡張することによって形成された後、構造体50が収縮し得、挿入デバイス200が、足場220が別の方向に面するまで回転され、そして同じかまたは異なる構造体50が拡張して、第2の空洞等が形成され得る(図25に示されるように)など。任意の所望の数および/または大きさの空洞が、このようにして形成され得る。別の実施形態において、異なる形状のバルーンが挿入され、各々異なる空洞を形成し得るか、または種々の形状の複数の拡張可能構造体を使用して、各々の空洞を形成し得る。
【0046】
所望の空洞55が形成されると、拡張可能構造体50は収縮され得、そして中空部材210を通して取り除かれ得る。中空部材210の遠位端250がフレア状である実施形態においては、収縮した構造体の取り除きはより容易であり得る。なぜなら、このフレア状のチップが、この構造体を中空部材210の内部に導くからである。適切な骨置換物(例えば、ポリメチルメタクリレート骨セメント、2部分ポリウレタン材料、または他の任意の適切な骨充填材)60が、形成された空洞55に注入される。1つの実施形態において、第一の空洞55が形成され得、そして所望であれば、骨充填材60で少なくとも部分的に充填され、次いで、同じかまたは異なる拡張可能構造体50を挿入し得、そして同じ空洞55で拡張させ得、これによって、固化している骨充填材および/またはより海面状の骨32を圧縮し得、次いで空洞55は、同じかまたは異なる骨充填材60でさらに充填され得る。別の実施形態において、第一の空洞55が形成され得、次いで、足場220を備える挿入デバイス200が回転され、そして同じかまたは異なる拡張可能構造体50が挿入されて、第二の空洞を作製し得るか、または第一の空洞55を拡大し得、次いで、この空洞は、同じかまたは異なる骨充填材60で充填され得る。全ての所望の空洞が形成され、そして充填されるまで、これらの方法に従い得る。
【0047】
一旦、全ての所望の空洞が充填されると、挿入デバイス200が椎体30から取り除かれ得る。次いで、切開部25が縫合により閉鎖され得、そして/または包帯で覆われ得る。
【0048】
図31〜33は、本発明の教示に従って構成された、挿入デバイス600の代替の実施形態を示す。挿入デバイス600は、中空部材620および拡張可能構造体710を備える。ハンドル615が、中空部材510の遠位端に提供されて、この器具の操作および/または拡張可能構造体710を拡張させるための媒体の導入を容易にし得る。中空部材620(これは、望ましくは、この部材を通って延びる管腔622を有する)は、シャフト624および遠位端625を備える。シャフト624の遠位端625は、皮質骨/海綿質への通過を容易にするために、丸くされるかまたは面取りされ得、あるいは標的骨領域の反対側の皮質壁の貫通の可能性を最小化するために、平坦にされ得る。開口部またはウィンドウ700が、シャフト624に形成され、拡張可能構造体710が、望ましくは、ウィンドウ700に隣接する位置で、管腔622の内部に位置する。標的化された骨領域(図示せず)への挿入デバイス600の挿入の際に、拡張可能構造体710は拡張され得(図33を参照のこと、P1→P2→P3)、そして拡張可能構造体710の少なくとも一部は、望ましくは、ウィンドウ700を通って延び、これによって、海綿質を圧縮し、空洞を形成し、そして/または皮質骨を変位させる。拡張可能構造体710の収縮の際に、拡張可能構造体710の大部分は、望ましくは、デバイス600を椎体から取り除くために、管腔622に引き戻される。所望であれば、ハンドル615および/または中空部材510の近位端612は、マーキング(図示せず)を備え得、このマーキングは、標的化された骨領域におけるウィンドウ700の配向を示す。
【0049】
拡張可能構造体710は、医療デバイスの適用において通常の可撓性材料(プラスチック、ポリエチレン、マイラー、ゴム、ナイロン、ポリウレタン、金属または複合材料が挙げられるが、これらに限定されない)から構成され得る。望ましくは、シャフト624は、拡張可能構造体710の材料より拡張に対してより抵抗性の材料(ステンレス鋼、セラミック、複合材料および/または硬質プラスチックが挙げられるが、これらに限定されない。)を含む。代替の実施形態において、拡張可能構造体710およびシャフト624に対して、類似の材料であるが異なる厚みおよび/または量で使用され得、これによって、拡張可能構造体710を、シャフト624より拡張しやすくする。拡張可能構造体710は、当該分野において周知の種々の手段(溶接、融解、接着などのような手段が挙げられるが、これらに限定されない)によって、シャフト624に直接結合され得る。代替の実施形態において、この拡張可能構造体は、シャフト624の内側または外側に、あるいはこれらの組合せで、固定され得る。少なくとも1つの代替の実施形態において、拡張可能構造体710を構成する材料の少なくとも一部は、この構造体が拡張する際に、可塑的に変形する。
【0050】
所望であれば、シャフト624は、標的化された骨領域内に既に配置されたカニューレまたは脊椎アクセス針(図示せず)の管腔を通過するような大きさにされ得る。あるいは、挿入デバイス600のこの実施形態を、付随する挿入デバイスなしで利用し得る。このような場合には、挿入デバイス600は、望ましくは、軟部組織および椎体の皮質骨/海綿質を貫通し得る、鋭利な遠位端625を組み込む。この遠位端は、デバイス600の所望の貫通強度に依存して、中空または中実の構成であり得る。同様に、ウィンドウ700は、拡張可能構造体710の大きさおよび構成、ならびにこのデバイスの所望の貫通強度に依存して、シャフト624の周囲のおおよその周囲に延び得る。例えば、ウィンドウ700がシャフト624の周囲約25%に延びる場合には、デバイス600の貫通強度は、このウィンドウがシャフト624の周囲約75%に延びる場合より有意に大きい。所望であれば、ハンドル615は、衝突表面(図示せず)を組み込んで、デバイス600を標的化された骨領域に配置する際に、整形外科用小槌(mallet)の使用を容易にし得る。代替の実施形態において、空洞の作製の後に、この拡張可能構造体は、中空部材600から取り除かれ得、骨充填材がこの中空部材を通して空洞に導入されることを可能にする。
【0051】
図34〜36は、本発明の代替の実施形態に従って構成された、拡張ガイド800の別の代替の実施形態を示す。この実施形態において、足場810は、半円筒形セクションを備え、このセクションは、中空部材820の壁から延びる。切欠き825が、足場810に沿って長手方向に延びる。切欠き825は、拡張可能構造体(図示せず)のキーまたは突出部を収容して、望ましくは、この拡張可能構造体を足場810に固定する。
【0052】
周囲の海綿質および/または皮質骨の質および強度に依存して、拡張可能構造体が足場810に対して拡張する場合に、この構造体は、足場810から「滑って外れ」得る。類似の様式で、この足場の回転は、所望でない様式で、拡張可能構造体を変位させ得る。望ましくは、切欠き825は、この構造体を足場810に固定して、このような出来事を防止する。さらに、この構造体は収縮され得、そして切欠き825を使用して、この拡張可能構造体を、足場810に対して適切な配向に引き戻し得る。
【0053】
図37〜39は、図34の足場810を作製する1つの方法を示す。この実施形態において、シャフト820の遠位端が、長手方向線Aに沿って切断される。あるいは、シャフト820は、切欠きの所望の大きさおよびこの切欠きの側壁の所望の角度に依存して、長手方向線Bに沿って切断され得る。このシャフトが、スタンピングマシン850に配置され、そしてダイ860が、シャフト820の切断壁821を、シャフト820の反対側の壁822に対して押し付ける。望ましくは、切断壁821は、反対側の壁822と接触し、これによって、切断壁821と反対側の壁822との間に、切欠き825を形成する。
【0054】
類似の様式で、切欠きは、図29および30に記載の挿入デバイスの実施形態において形成され得、そして拡張可能な本体を足場にガイドおよび固定するために、使用され得る。一旦、標的化された骨領域内に配置されると、この足場は、拡張可能構造体が固定された状態で、操作および/または回転され得る。この実施形態は、これによって、足場上の拡張可能構造体の、所望の配向での適切な配置を、非常に容易にする。所望であれば、切欠きは、成形、研削、スタンピングまたは当業者に公知の他の任意の機械加工方法によって、形成され得る。
【0055】
開示されるデバイスおよび方法は、ヒトの椎骨の処置の文脈においてより具体的に記載されたが、他のヒトまたは動物の骨の型が、同じかまたは均等な様式で処置され得る。例として、限定ではなく、本発明のシステムおよび方法は、内部に骨髄を有する任意の骨(橈骨、上腕骨、椎骨、大腿骨、脛骨、または踵骨が挙げられる)において使用され得る。
【0056】
本発明の他の実施形態および用途は、本明細書の考察および本明細書中に開示される本発明の実施から、当業者に明らかである。本明細書中で参照された全ての文献は、具体的かつ全体的に、参考として援用される。本明細書および実施例は、例示のみと考えられるべきであり、本発明の真の範囲および意図は、添付の特許請求の範囲によって示される。当業者によって容易に理解されるように、開示された実施形態の各々(それらの組み合わせを含む)の変形および改変は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内で、容易になされ得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物またはヒトの体の、所望の方向および/または内部領域にむけての、またはそこからの拡張可能構造体の膨張をガイドし得る、挿入デバイスに関する。本発明はさらに、拡張可能構造体(例えば、医療バルーン)を、ヒトまたは動物の身体の内部領域に挿入するための挿入デバイスに関する。ここで、このデバイスは、先端で膨張し得る。本発明はまた、骨折および/または疾患状態の骨の修復、強化、および/または処置において、この開示されたデバイスを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、バルーンカテーテルのような拡張可能構造体とともに用いられて、所望の方向へ、または所望の方向からこの構造の拡張を方向付けし得る、挿入デバイスを提供する。拡張可能構造体の方向付けられた拡張は、この骨内の海綿質の圧縮および空洞の形成の有意な制御、ならびに皮質骨の移動の制御を医師に提供する。さらに、拡張可能構造体の制御された拡張により、医師がこの空洞の形状および寸法、ならびにこの中に含まれる充填物質のかたまりの得られた形状および寸法をあつらえることが可能になる。さらに、拡張可能構造体の方向付けられた拡張により、処置手順の間、医師が健常な海綿質および/または皮質骨の破壊を最小にすることが可能になり、これによって処置後の骨の治癒をさらに強化する。従って、本明細書において開示されるデバイスおよび方法によって、医師は、骨が圧縮力に耐える能力を最適にすることができるか、そして/またはこの手順後の出来るだけ迅速な治癒が完了する。
【0003】
バルーンカテーテルおよび解剖器具のような拡張可能構造体は、代表的に球形状または楕円形状で形成され、そして通常実質的に外側に拡張する。これらのバルーンは、カニューレを通じて適合し得るように、望ましくはかなり低いプロフィール(薄型)である。一旦処置の領域内にカニューレを通じて挿入されれば、このようなバルーンは、一般に、カニューレまたは他の挿入デバイスの軸のまわりにかなり対称的に膨張する。しかし、本明細書において参考として援用されている米国特許第5,972,015号に考察されるように、カニューレの周りのバルーンの膨張は、いくつかの状況においては、所望され得ない。これらの状況を償うために、米国特許第5,972,015号特許に記載されたような、種々の代替的バルーンデザインおよび膨張制限配列が提唱されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平09−508292号公報
【特許文献3】米国特許第05972015号明細書
【特許文献3】米国特許第05102413号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において開示される本発明は、実施者が、広範な種々の拡張可能構造体を、本明細書に開示される方法およびデバイスと組み合わせて利用することを可能にする。カニューレまたは他の挿入デバイスは、拡張可能構造体の拡張の方向を実質的にガイドするので、拡張可能構造体自体には、拡張制限を組み込む必要性はうすい。さらに、挿入デバイスが放射線不透過性物質からなる場合、このデバイス自体の配向は、X線蛍光透視法下で手術手順の間、可視化され得、実施者が、この手順全体を通してこの構造の拡張の方向を可視的に確認することを可能にする。当然ながら、本発明のデバイスおよび方法は、種々の拡張制限配列を組み込む拡張可能構造体と組み合わせて用いられ得る。
【0006】
本発明の一般的形態において、挿入デバイスは、中空部材を含む。この中空部材は、好ましくは円筒状であり、遠位端および近位端を有し、ここでこの遠位端は、挿入デバイスの先端であるか、または挿入デバイスの挿入の点である。中空部材の遠位端は、望ましくは足場(プラットフォーム)を含む。この足場は、1つ以上の方向で拡張可能構造体の拡張を制限するが、この拡張可能構造体を制限されない方向には拡張させる。事実上、この中空部材の足場は、支持体または基部として働き、これに対して拡張可能構造体は、拡張する場合に、これを押す。望ましくは、足場の支持作用により、この拡張可能構造体は、この足場から拡張するように誘導され、これによって、実施者は、所望の領域へ、および/または所望の領域からの拡張を指向することが可能になる。
【0007】
別の一般的な形態において、この足場は、挿入デバイスの中空部材を通じて挿入される足場または拡張ガイドを備える。このガイドは、望ましくは、中空部材の先端を遠位に通過して骨内に延びる。このガイドは、望ましくは、支持体または基部として働き、この支持体または基部に対して、拡張可能構造体は、拡張し、この構造がこのガイドから拡張するように誘導する。この形態のガイドは、中空部材を通じて移動し、そして最初に軟部組織および/またはさらに硬性の皮質骨に侵入する必要性がないので、このガイド設計は、拡張可能構造体について最大の支持を提供するように最適化され得る。
【0008】
本発明の別の一般的形態において、挿入デバイスは、遠位端および近位端を有する中空部材を備える。ここでこの遠位端は、挿入デバイスの先端であるか、または挿入デバイスの挿入の点である。中空部材の遠位端は、望ましくは足場を含む。この足場は、1つ以上の方向で拡張可能構造体の拡張を方向付ける。この中空部材の遠位端はさらに、1つ以上のクリース(シワ、ヒダ)(crease)または折り線を備え、これにそってこの足場の少なくとも一部は、望ましくは、骨への挿入後に変形する。予め決定した線に沿った変形によって、この足場上のシャープな表面は、望ましくは、拡張可能構造体から移動される。さらに、この足場を曲げることにより、この拡張可能構造体と接触した、この足場の表面積、ならびにこの足場の変形に対する強度および抵抗性に有意に影響することができる。拡張可能構造体が収縮した後、この足場は、カニューレを通じて取り出され得る。このとき、挿入デバイスの遠位端は、望ましくは、取り出し用の低プロフィール(薄型)形状へと、この足場を曲げる。
【0009】
本発明の別の一般的な形態において、挿入デバイスは、遠位先端部の周囲から離れた複数の切込み線を有する中空部材を備え、これらの切込み線は、第1の低プロフィール配向で配向した複数の隣接部分を望ましく形成する。椎体内の所望の位置に挿入した後、この隣接部分は、第2の配向に外向きに拡張され得、ここでこの隣接部分は、漏斗、円錐体、またはフレアを、挿入デバイスの先端部に実質的に形成する。拡張可能構造体の除去が所望される場合、このフレア先端部は、拡張可能構造体をカニューレ内へと望ましくガイドし、拡張可能構造体のカニューレへの、およびカニューレを通る通過を容易にする。所望の場合、この隣接部分は、1つ以上のガイドまたはリブをさらに組み込み得、これらは拡張可能構造体に望ましく衝突して、この拡張可能構造体を望ましい線に沿っておよび/または望ましい様式で折り畳みおよび/またはねじり、カニューレを介する拡張可能構造体の除去をさらに容易にする。椎体からの挿入デバイスの除去が所望される場合、より硬質な皮質骨からの挿入デバイスの引き出しは、隣接部分を、その第1の低プロフィール配向に向かって、およびまたはこの配向へと望ましく曲げる。
【0010】
本発明は、骨折および/または疾患のある骨の修復、増強および/または処置のための、この開示されたデバイスの使用方法にさらに関する。本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの1つの形態は、皮質骨を介して、患者の椎体内の海綿質へと挿入される。この挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、所望の位置(例えば、椎体の低下した上板または下板)へと移動されるべき皮質骨の区分に向けて方向付けるように位置決めされる。この拡張可能構造体は、この足場に対抗して拡張し、これは、拡張可能構造体がこの足場から実質的に離れて拡張することを望ましく誘導して、空洞を形成するように海綿質を圧迫し、そして皮質体(cortical body)の標的区分を所望の位置に向かって移動させる。この拡張可能構造体は収縮され、次いで空洞は、適切な骨充填材料で満たされる。最小の海綿質圧迫で皮質骨の操作を可能にするこの方法によって、開業医は、海綿質の多くを非圧迫状態で保護したまま、標的皮質骨を移動させることが可能になる。さらに、この方法によって、開業医は、拡張可能構造体が皮質骨に及ぼす力を最大にすることが可能になる。
【0011】
本発明の別の形態において、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスは、患者の椎体中の海綿質に挿入される。この挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、圧迫されるべき海綿質の区分に向って方向付けるように位置決めされる。この拡張可能構造体は拡張され、これは、標的海綿質のある程度または全てを望ましく圧迫し、この海綿質内に空洞を生成する。この拡張可能構造体は収縮され、そして、所望の場合、挿入デバイスは、足場が、拡張可能構造体の拡張を、圧迫されるべき海綿質の別の区分に向って方向付けるように再度位置決めされる。この拡張可能構造体は拡張されて、標的海綿質のある程度または全てを圧迫し、そしてこの骨内の空洞のサイズを増加させ、そして/またはこの空洞の形状を変化させる。所望の場合、この手順は、所望の寸法の空洞を形成するために繰り返され得る。次いで、この空洞は、適切な骨充填材料で満たされる。骨内に大きな空洞の形成を容易にするこの方法によって、開業医は、この骨の処置後の強度および/または治癒を最適化するために、空洞の形状/サイズを調整することが可能になる。同様に、この開示された方法は、皮質骨を所望の位置へと再位置決めするために使用され得、開業医が、開業医の選択で皮質骨の小さな区分または大きな区分を漸進的に変位させることを可能にする。
【0012】
別の形態において、開示されるデバイスおよび方法は、挿入デバイスが、標的骨領域の皮質骨壁近くに最初に位置している状況において、開業医が骨領域を修復、強化および/または処置する能力を促進する。なぜなら、この開示されるデバイスおよび方法は、拡張可能構造体の拡張の方向についての実質的な制御を提供し、開業医は、いくつかの外科的手順または全ての外科的手順の間に、いくつかの拡張可能構造体または全ての拡張可能構造体からすぐ近くの皮質骨を遮蔽するように、足場を位置決めおよび/または再位置決めし得るからである。この足場の配向に依存して、この構造体は、寸法を変化するため、海綿質の圧迫および/または各配向での皮質骨の移動を望ましく最大化するために、拡張され得る。従って、手順の目的を達成するために挿入デバイス全体を再配向する必要はなく、これによって、この手順の間に生じるさらなる外傷の原因が望ましく排除される。
【0013】
別の形態において、挿入デバイスは、皮質骨を介して、患者の椎体内の海綿質に挿入される。挿入デバイス中のスタイレットは除去されて、挿入デバイスの中空部材の遠位末端の拡張またはフレアを生じる。拡張可能構造体は挿入デバイスを介して椎骨へと挿入され、空洞を生成するために拡張され、そして収縮されて挿入デバイスを介して除去される。拡張可能構造体が挿入デバイスを介して引き出される場合、この挿入デバイスのフレア遠位末端は、この構造体を挿入デバイスへと望ましくガイドする。次いで、この空洞は、適切な骨充填材で満たされる。
【0014】
形態1によれば、骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、以下:該骨への導入および骨内での拡張に適合されている、拡張可能構造体;ならびに該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合されている、実質的に堅い表面、を備える、システムである。形態2によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内に空洞を作製する、システムである。形態3によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の海綿質の少なくとも一部分を圧縮する、システムである。形態4によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の皮質骨の少なくとも一部を変位させる、システムである。形態5によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が導入される前に、前記拡張可能構造体が導入されるように適合されている、システムである。形態6によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面と前記拡張可能構造体との間に配置されるように適合されている柔軟な表面をさらに備える、システムである。形態7によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、拡張の間に、前記実質的に堅い表面と直接接触する、システムである。形態8によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、拡張の間、変位に抵抗する、システムである。形態9によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、足場を備える、システムである。形態10によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、前記拡張可能構造体に取り付けられる、システムである。形態11によれば、形態1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記空洞への充填材料の導入を可能にするために、収縮され、前記骨から取り除かれるように適合されている、システムである。形態12によれば、形態11に記載のシステムであって、前記充填材料が、骨セメントを含む、システムである。形態13によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、ステンレス鋼を含む、システムである。形態14によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、実質的に前記拡張可能構造体の全長さに沿って延びている、システムである。
【0015】
形態15によれば、弱まった骨、骨折した骨または疾患のある骨を処置するためのシステムであって、該システムが、以下:挿入デバイスであって、該挿入デバイスが、皮質骨領域を通る、該骨の海綿質領域への挿入に適合され、そして該挿入デバイスの遠位端から伸長する足場が拡張可能デバイスと該海綿質領域の一部との間に位置付けられるように位置付けられるように適合され、該拡張可能デバイスが、拡張時に、該骨内に第1空洞を作製するように適合される、挿入デバイス、を備える、システムである。形態16によれば、形態15に記載のシステムであって、前記空洞を充填するのに適切な骨充填材料をさらに備える、システムである。形態17によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスの管腔を通って前記海綿質領域に導入されるように適合される、システムである。形態18によれば、形態16に記載のシステムであって、前記骨充填材が、骨セメントを含む、システムである。
【0016】
形態19によれば、拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのデバイスであって、該デバイスが、以下:部材であって、近位端、遠位端および該部材を通って伸長する管腔を有する、部材;および該遠位端に隣接して伸長する、足場、を備える、デバイスである。形態20によれば、形態19に記載のデバイスであって、前記足場が、ステンレス鋼を含む、デバイスである。形態21によれば、形態19に記載のデバイスであって、さらに、以下:前記部材に実質的に固定される、拡張可能構造体であって、前記拡張可能構造体が、実質的に前記管腔内に配置される、拡張可能構造体、を備える、デバイスである。形態22によれば、形態9に記載のシステムであって、前記足場の少なくとも一部が、変形した形状および低いプロフィールの形状を呈するように適合される、システムである。形態23によれば、形態22に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体の拡張時に前記変形した形状を呈するように、前記拡張可能構造体から外側にそる折り目線を備える、システムである。形態24によれば、形態23に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体の収縮時に、前記変形した形状から前記低いプロフィールの形状に曲がって戻る、システムである。形態25によれば、形態1に記載のシステムであって、前記実質的に堅い表面が、所望の方向に前記拡張可能構造体の拡張を方向付ける、システムである。
【0017】
形態26によれば、骨内で拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、以下:挿入デバイスであって、皮質骨領域を通る、該骨の海綿質領域ヘの挿入のために適合された、挿入デバイス、該挿入デバイスを通って通過するために適合され、そして骨内で拡張して空洞を形成するために適合された、拡張可能構造体、および該挿入デバイスを通って通過するために適合され、そして遠位端を有する、拡張ガイド、を備える、システムである。形態27によれば、形態26に記載のシステムであって、前記拡張ガイドが、軟部組織または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有さない、システムである。形態28によれば、形態26に記載のシステムであって、前記遠位端が、異なる形態を呈し得る、システムである。形態29によれば、形態26に記載のシステムであって、前記遠位端の内壁が、リブを備える、システムである。形態30によれば、形態29に記載のシステムであって、前記リブが、前記拡張可能構造体の取り除きを容易にするように前記バルーンの収縮を方向付けるように作動する、システムである。形態31によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、スタイレットを備える、システムである。形態32によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、前記拡張可能構造体の拡張時に前記遠位端を外側にそらせる、少なくとも1つのスカイビングされた部分を備える、システムである。形態33によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鈍い遠位端を備える、システムである。形態34によれば、形態31に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鋭い遠位端を備える、システムである。形態35によれば、形態26に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスに固定される、システムである。形態36によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、脊髄針を通る通過のための大きさおよび構成である、システムである。形態37によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスの遠位端が、組織または骨の貫入を可能にするように鋭い、システムである。形態38によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体の取り除きの後に、前記空洞への骨充填材料の導入を可能にする、システムである。形態39によれば、形態9に記載のシステムであって、前記前記足場が、前記拡張可能構造体を固定するための溝を備える、システムである。形態40によれば、形態26に記載のシステムであって、前記挿入ガイドによって、前記拡張可能構造体の拡張が、該拡張可能構造体に拡張の制限を組み込むことなしに制御され得る、システムである。
【0018】
形態41によれば、形態15に記載のシステムであって、前記空洞の作製が、皮質骨の標的部位を動かして海綿質の圧縮を最小化する、システムである。形態42によれば、形態15に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが再び位置付けられて、所望の空洞形状および大きさを作製し得る、システムである。形態43によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、所望の空洞サイズおよび形状を作製するための大きさおよび構成にされる、システムである。形態44によれば、形態15に記載のシステムであって、前記第1の空洞が、第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態45によれば、形態44に記載のシステムであって、前記第1の空洞が少なくとも部分的に充填された後に、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、再び位置付けられて第2の空洞を形成し得る、システムである。形態46によれば、形態45に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態47によれば、形態45に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料とは異なる第2の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システムである。形態48によれば、形態15に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨壁の近くに位置付けられて、望ましくない拡張から該壁を保護する、システムである。形態49によれば、形態15に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、皮質骨または海綿質の部位を変位させる、システムである。形態50によれば、形態49に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨または海綿質の別の部位を変位させるために、前記拡張可能構造体の拡張および収縮の後に再び位置付けられ得る、システムである。
【0019】
本発明の他の目的、利点および実施形態は、一部が以下の説明に記載され、そして一部はこの説明から明らかであるか、または本発明の実施形態から理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、椎体の冠状図(coronal view)であり、椎体に挿入されるカニューレ、およびこの椎体内で拡張された球状の拡張可能構造体を示す。
【図2】図2は、椎体の冠状図であり、椎体内に挿入され、そしてこの椎体内で拡張された拡張可能構造体を備える、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの1つの実施形態を示す。
【図3a】図3aは、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの代替の実施形態の側面図であり、ここで、中空部材の遠位末端は、その周囲に1つ以上の長手方向切込み線を含む。
【図3b】図3bは、図3aの挿入デバイスの断面側面図であり、低プロフィール配向にある隣接部分を示す。
【図4】図4は、図3aの挿入デバイスの側面図であり、展開したかまたはフレア位置にある隣接部分を示す。
【図5】図5は、このデバイスの中空部材内に位置したスタイレットを備える、図3aの挿入デバイスの断面側面図である。
【図6】図6は、図4の挿入デバイスの末端部である。
【図7】図7は、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の側面図であり、このデバイスは、拡張部またはこのデバイスの遠位末端から拡張する足場を備える。
【図8】図8は、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の平面図であり、このデバイスの足場にそって拡張する折り目線を示す。
【図9a】図9aは、デバイスの管腔内に位置するスタイレットを備える、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の側面図である。
【図9b】図9bは、図9aの挿入デバイスの断面側面図であり、低プロフィール配向にある隣接部分を示す。
【図9c】図9cは、図9aの挿入デバイスの側面図であり、スタイレットがこのデバイスから引き出されるときに展開位置へと移動された隣接部分を示す。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態に従って構築される挿入デバイスの別の代替の実施形態の端面図である。
【図11】図11は、図10の挿入デバイスの側面図である。
【図12】図12は、デバイスの中空部材内に位置するスタイレットを備える、図10の挿入デバイスの側面図である。
【図13】図13は、デバイスの中空部材内に位置するスタイレットを備える、本発明の教示に従って構築される挿入デバイスの代替の実施形態の側面図である。
【図14】図14は、本発明の挿入デバイスの種々の実施形態で使用するための、本発明の教示に従って構築されるスタイレットの1つの実施形態の側面図である。
【図15】図15は、本発明の挿入デバイスの代替の実施形態で使用するための、本発明の教示に従って構築されたスタイレットの代替の実施形態の側面図である。
【図16a】図16aは、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスおよびスタイレットの代替の実施形態の断面側面図であり、デバイスおよびスタイレットを構築する1つの方法を示す。
【図16b】図16bは、図16aの挿入デバイスおよびスタイレットの断面側面図であり、構築中に、このデバイスの中空部材に完全に挿入されたスタイレットを示す。
【図17】図17は、図16bの挿入デバイスおよびスタイレットの断面側面図であり、スタイレットの断面図であり、このデバイスの隣接部分は、スタイレットの周りにより低いプロフィールの配向で位置決めされている。
【図18】図18は、本発明の教示に従う、外科手順を受ける患者の周辺を示す。
【図19】図19は、図18の患者に対する、切開点およびその下にある椎骨を示す。
【図20】図20は、椎体の後部に接近する挿入デバイスを示す、椎骨の冠状図である。
【図21a】図21aは、図20の椎体に貫入する挿入デバイスを示す。
【図21b】図21bは、図20の椎骨の冠状図であり、挿入デバイスは、海綿質内に位置決めされている。
【図22】図22は、図21aの椎体の冠状図であり、隣接部分は、展開された方向に位置決めされている。
【図23】図23は、図22の椎体の冠状図であり、ここで、拡張可能構造が、椎骨内で膨張されている。
【図24】図24は、椎骨内に足場を備える挿入デバイス、および挿入デバイスの足場から離れて拡張する拡張可能構造体を示す椎骨の冠状図である。
【図25】図25は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、この拡張可能構造体は収縮され、このデバイスは回転され、そして拡張可能構造体は椎骨の別の領域に向かって拡張される。
【図26】図26は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、作製された空洞は、骨充填物で充填される。
【図27】図27は、図24の椎骨の冠状図であり、ここで、拡張可能構造体および挿入デバイスは、骨充填材で部分的に充填した第1空洞を拡大させるために使用される。
【図28】図28は、本発明の教示に従って構築された足場の種々の実施形態の側面図および斜視図である。
【図29】図29は、本発明の教示に従って構築された拡張ガイドの1実施形態の斜視側面図である。
【図30】図30は、挿入デバイスに挿入された図29の拡張ガイドの部分的な斜視側面図である。
【図31】図31は、本発明の代替の実施形態に従って構築された挿入デバイスの別の代替実施形態の側面図である。
【図32】図32は、線32−32に沿って取られた、図31の挿入デバイスの断面図である。
【図33】図33は、線33−33に沿って取られた、図31の挿入デバイスの断面図である。
【図34】図34は、本発明の代替の実施形態に従って構築された挿入デバイスの別の代替実施形態の側面図である。
【図35】図35は、線35−35に沿って取られた、図34の挿入デバイスの断面図である。
【図36】図36は、線36−36に沿って取られた、図34の挿入デバイスの断面図である。
【図37】図37は、線36−36に沿って取られた、図34の挿入デバイスの製造の一つの方法の一工程の断面図である。
【図38】図38は、連続する製造工程中の、図37の挿入デバイスの断面図である。
【図39】図39は、連続する製造工程中の、図37の挿入デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、医療用バルーンのような拡張可能構造体を用いて使用するための、挿入デバイスの現在の戦略および設計に関連する問題および不利点を克服する。特に、本発明は挿入デバイスを提供し、このデバイスは、この拡張可能構造体の拡張を方向付け、そしてヒトまたは動物の体の内部領域から、拡張可能構造体を取り出しおよび挿入することを補助するための、拡張可能構造体と共に使用され得る。このような処置のために適切な方法および装置は、米国特許第4,969,888号、同第5,108,404号、同第5,827,289号、同第5,972,015号、同第6,048,346号、および同第6,066,154号により完全に記載されており、これらの各々は、本明細書中で参考として援用されている。
【0022】
図1は、拡張可能構造体310を使用して処置されるべき椎骨41を示す。挿入デバイス70(例えば、カニューレまたは脊髄ニードル)を、椎骨41の皮質骨69を通って、海綿質71に延伸させる。拡張可能構造体310を、挿入デバイス70を通って、椎骨41に導入させ、そして、海綿質71内で膨張させ、代表的に、球状様式、円筒状様式または他の様式で外側に望ましく拡張させて、これにより空洞を作製する。構造体310の拡張中に皮質骨69との接触を避けるために、医者が、代表的に、皮質骨69から充分に離れた距離に挿入デバイス70を位置決めし、構造体310のルームを外側に拡張させることを可能にする。しかし、この挿入デバイス70が、この皮質骨69の非常に近接して位置決めされる場合、この構造体が、皮質骨69に向かってより大量に拡張する場合(このような場合、海綿質はこの方向に弱い)、または介入する解剖学的構造が、皮質骨69の近くの位置への、挿入デバイスの位置決めを厳格に強制する場合、この構造体の拡張および空洞の作製は、最適ではない。
【0023】
図2および7は、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの一実施形態を示す。この挿入デバイスは、任意の適切な形状であり得るが、好ましくは、円筒状であり得る中空部材210を含む。この中空部材210は、遠位端250または近位端255を有し、ここで、遠位端250は、挿入デバイスの先端部および挿入点である。この中空部材210は、任意の適切な長さであり、この挿入デバイスにより、処置の必要な体の内部領域への経皮的なアクセスを提供するのを可能にする。好ましい一実施形態において、中空部材210は、約12cm長である。
【0024】
中空部材210は、外科装置および/または医療用材料がそこを通過するのを可能にする、適切な中心ボア直径および壁厚を有するが、好ましくは、骨のような体の内部領域への挿入の際の変形を耐えるのに充分強度がある。好ましい実施形態において、中空部材210は、0.3cmの内部ボア直径および0.05cmの壁厚を有する。この中空部材210はさらに、ヒトおよび動物の体内で使用するのに適切である任意の材料から作製され、この材料としては、外科用ステンレス鋼、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、珪酸、および液晶ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない(本明細書中で参考として援用される米国特許第6,036,711号に記載される)。一つの好ましい実施形態において、この中空部材210は、ステンレス鋼で作製される。所望の場合、中空部材210は、任意の適切な医療用材料グレードコーティングでさらにコーティングされ得、この材料としては、抗感染剤、抗凝固剤、放出コーティング剤、および/または潤滑剤が挙げられるがこれらに限定されない。
【0025】
一実施形態において、拡張部または足場220は、中空部材210の遠位末端250から突出する。この実施形態において、足場220は、中空部材210の壁から延伸する半円筒部分を備える。当然、この足場は、図28に示される1以上の形状を含む、多くの異なる形状に形成され得る。一つの好ましい実施形態において、足場220は、中空部材210と同一の材料から作製される。当然、足場220は、中空部材210に取り込まれる材料とは異なる材料から形成され、そして/またはそれらでコーティングされ得ることが、理解されるべきである。さらに、例えば、遠位端250の近位の中空部材210の部分から切り離して、クレードル形状を残すことによって、または、例えば、溶接、接着結合などの当該分野で周知の種々の手段によって、中空部材の遠位端250に足場220を装着することによって、足場220は、中空部材210と一体的に形成され得る。一実施形態において、足場220は、挿入デバイスが軟部組織および/または骨を介して導入される場合、曲がらず、そして/または顕著に変形しないように、充分な支柱強度を有する。開示された実施形態において、中空部材210の遠位端250の部分は、長手軸方向に二等分され、そして除去され、残りの半円筒部分は、足場220を含む。
【0026】
望ましくは、足場220は、拡張の前に拡張可能構造体310付近に配置され、この足場220は、拡張可能構造体310と、圧迫もされず影響も及ぼされない椎骨41内の領域との間に位置する。構造体310が拡張すると、この足場220は、拡張可能構造体310に対する支持体、基部またはバリアとして作用し、この構造体310が1つ以上の方向に拡張するのを防止する。実際に、この足場220は、拡張可能構造体310を備え、足場220から離れるように拡張する。挿入デバイスおよび足場220は、皮質骨内に実質的に固定されるため、この足場220は、望ましくは、この構造体が拡張する場合に、椎骨内で実質的に剛性および/または不動のままである。この配置により、開業医は、拡張可能構造体310の拡張を、椎骨の特定の領域に向かってかまたはこの領域から離れるように方向付け得る。
【0027】
図8に最もよく示される別の実施形態において、足場220は、好ましくは足場の中心付近に位置する少なくとも1つの長手軸方向の折り目線225を備え、これに沿って足場220の少なくとも一部は、望ましくは、構造体310の拡張の前、間または後に変形する。足場220を制御された様式で変形させることによって、この実施形態は低プロフィール状態の足場の導入を容易にし、足場がより大きな領域に変形し、この構造体の拡張を良く方向付け、次いで足場が低プロフィール状態で引き出されることを可能にする。拡張可能構造体310が拡張され、従って足場220に対して圧力を及ぼす場合、この折り目線225は、制御された様式で足場220の平坦化を促進し、それにより拡張可能構造体310の拡張を誘導するために拡張され、かつ改良された支持表面を提供する。支持体220の平坦化はまた、鋭部であり得る足場220の縁部を外向きに変形し得、それにより拡張可能構造体310を損傷または破裂させる危険性を軽減する。折れ目線225は、機械的切断、レーザーエッチング、溶接、蝋付けまたは任意の他の周知の手段によって作製され得る。
【0028】
代替の実施形態において、折り目線225は、足場220を補強し得、構造体220の拡張の間の足場220の変形を最小化する。例えば、足場220の丸い裏面は、足場220を硬化しそしてこのタイプの変形に耐えるために、この足場の長手軸に沿って皺付けまたは湾曲され得る。所望ならば、この皺(示されず)は、1つ以上の折れ目線225に対して平行であり得る。代替の実施形態において、足場220の遠位端から約7mm近位に延びる皺(示されず)は、ずれおよび/または変形に対する足場220の抵抗力の有意な増加を生じる。
【0029】
別の代替の実施形態において、足場の遠位端は、この遠位端から外向きに延び、かつ標的の骨領域の対向する皮質壁への足場の固定を容易にする1つ以上の鋸歯部または歯部を収容する。足場が両端で支持され得るこの配置は、拡張可能構造の拡張の間のずれおよび/または変形に対する足場の抵抗力を有意に増加させる。
【0030】
図11、12および13に最もよく示される別の実施形態において、足場220は、中空部材210の遠位端250から延びる比較的平坦な部分を備える。好ましい実施形態において、足場220は、平坦化上面212および湾曲外面213を収容し得、この湾曲外面213は中空部材210と一体的に形成されている。この実施形態は中空部材210の穴の内側をわずかに圧迫するが、足場220の形状および増加した厚みは、足場220が変形することなく抵抗し得る力の量を大きく増加する。さらに、この実施形態は、拡張可能構造体への鋭利な縁部の衝突を最小にする。さらに、平坦かつ厚い足場220は、図13に示されるように、足場220が軟組織および/または骨を容易に通過し得るよう鋭利な先端部を有するように成形され得る。代替の実施形態において、可撓性および/または柔軟な表面(示されず)は、拡張可能構造体および/または足場の間に配置され得るか、または足場または拡張可能構造に組み込まれ得、拡張可能構造の引き裂き、切断および/または他の破壊を最小化する。
【0031】
図29および30は、本発明の教示に従って構成される挿入デバイスおよび関連の構成要素の代替の実施形態を示す。この実施形態において、挿入デバイスまたはカニューレは、任意の適切な形状であり得るが、好ましくは円柱形である中空部材210を備える。中空部材210は、遠位端250を有し、ここでこの遠位端250は、挿入デバイスの先端部または挿入点である。図29に最もよく示される拡張ガイド400は、ハンドルアセンブリ405およびガイドシャフト410を備える。このガイドシャフト410は、望ましくは、中空部材210より長く、そしてまた望ましくは、中空部材210の管腔を通過するようにサイズ決めもされる。開示される実施形態において、ガイドシャフト410の上面420は、望ましくは、実質的に平坦であり、そしてガイドシャフトの底面415は、湾曲している。所望の場合、ハンドルアセンブリ405および/またはガイドシャフト410は、ガイドシャフトの配向、ならびにガイドシャフトが中空部材の遠位端250から延びる量を示すための1つ以上の整列マーク407を収容し得る。さらに、ハンドルアセンブリは、拡張ガイド400を中空部材210に固定するための機械的コネクタまたはクリップ(示されず)を収容し得る。
【0032】
この実施形態において、挿入デバイスが標的椎骨体内に配置された後、拡張ガイド400は、拡張前の拡張可能構造体(示されず)付近に配置され得、ここでガイドシャフト410は、拡張可能構造体と、海綿質の圧縮が所望されない海綿質の領域との間に位置する。所望ならば、拡張可能構造体は、拡張ガイド400が挿入デバイスを通して導入される前に、この挿入デバイスを通して導入され得る。この構造体が拡張する場合、ガイドシャフト410は、拡張可能構造体に対する支持体、土台またはバリアとして作用し、望ましくはこの構造体が1つ以上の方向で拡張するのを防止する。実際に、ガイドシャフト410は、上記の足場220と同様に作用し、拡張可能構造体310を誘導して、ガイドシャフト410から離れるように拡張する。この配置により、開業医は拡張可能構造体の拡張を、椎骨体の特定の領域に向かってかまたはこの領域から離れるように方向付け得る。さらに、拡張ガイド400は中空部材内に様々な深さまで挿入され得るため、開業医は、挿入デバイスから外側に延びるガイドシャフト410の所望の長さを選択し得る。代替の実施形態において、所望の場合には、複数の足場(示されず)が、複数の方向を遮蔽するために使用され得る。
【0033】
拡張ガイド400は、挿入デバイスが標的椎骨体内に配置された後に導入され得るため、この拡張ガイド400は、軟組織および/または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有する必要はない。これにより、拡張ガイド400は、図28に示される1つ以上の形態を含む様々な断面形態をとり得る。
【0034】
本発明の教示に従って構成される挿入デバイスの別の代替の実施形態において、図3a、4および6に最もよく示されるように、挿入デバイスは、遠位端250および近位端255を有する円柱状中空部材210を備え、ここでこの遠位端250は、挿入デバイスの先端部または挿入点である。この中空部材210の遠位端250は、中空部材210の外周の周りに複数の切込み線260を形成するために、長手軸方向に切れ目付けされる。この複数の切込み線260は、平行に走り得るかまたは互いにある角度で走り得、そして隣接部分265によって分離される。切込み線260は、外向きの圧力がこの隣接部分265に及ぼされる場合、遠位端250を広げ得るのに任意の適切な長さおよび深さであり得る(図4および6を参照のこと)。
【0035】
1つの好ましい実施形態において、切込み線260は、中空部材210の長手軸に沿って約0.5cm延び、そして中空部材210の壁を通って延びる。切込み線260は、当業者に公知の任意の適切な技術を使用して遠位端250に向かって切断され、この技術としては、レーザー切断もしくはレーザーエッチング、化学エッチングおよび/またはカーバイドもしくはダイアモンドチップソーまたは高圧水を用いる機械切断が挙げられるが、これらに限定されない。中空部材210の遠位端250は、望ましくは、遠位端250の広がりを容易にし得るのに十分な数の長手軸方向切込み線260を備える。適切な広がりに必要な切込み線260の量は、中空部材210の直径および壁厚、ならびに材料の延性により決定される。本発明の一実施形態において、中空部材210は、遠位端250において少なくとも3個の切込み線260を備える。図6に最もよく示される別の実施形態において、中空部材210は、遠位端250において6個の切込み線260を備える。
【0036】
中空部材210の先端部の広がりは、拡張可能構造体(例えば、医療用バルーン)の挿入および取り出しを容易にし得る。先端部を広げることによって、中空部材210の鋭い外縁は、拡張可能構造体から周りの海綿質に押される。従って、拡張可能構造体は、拡張の間に拡張可能構造体に接触して、おそらくこの構造体を破壊または引き裂く鋭い縁部から隔離される。拡張可能構造体の引き出しの間、より大きな直径の広がった先端部は、望ましくは、拡張可能構造体をより小さな直径の中空部材210の方にガイドし、拡張可能構造体の中空部材210へのおよび中空部材210を通る引き出しを容易にする。
【0037】
所望の場合、先端の広がりは、拡張可能構造体を使用して所望の外向きの力を提供して達成され得るか、または先端は、機械的に広げられ得る。例えば、図3bに示される実施形態において、隣接部分265は、その内面で厚くされ、各隣接部分265から内向きに伸びる1以上の突出部266を形成する。所望の場合、突出部266は、遠位端250の周囲の単一の連続的な厚い領域として形成され得、これは、長手方向の切込み線260によって分断される。以下に記載のツール(例えば、鈍いオブトラトール、ボーリング部材またはスタイレット275)が、突出部266を横切ってスライドするかまたは突出部266を押す場合、隣接部分265は、望ましくは、外向きに強いられ、中空部材210の遠位端250を所望の様式で広げる。
【0038】
本発明の挿入デバイスは、除去可能な鈍いオブトラトールまたはスタイレット275をさらに備え得る。図5、9a、9b、12および17を参照のこと。スタイレット275は、先端276を有する遠位端279を備え、この先端276は、鈍くされてもよく、鋭くされてもよい。所望の場合、スタイレットは、当該分野で周知のように、脊髄針アセンブリのガイドワイアに適応するようにカニューレ挿入され得る(示さず)。図15、16aおよび17において最良に示される、本発明の1つの実施形態において、スタイレット275の先端276は、望ましくは、挿入デバイスが内部の身体領域への挿入のために組み立てられるときに、中空部材210の遠位端250から伸び出る。スタイレット275は、望ましくは、軟性組織および骨を通るトンネルまたは通路を押し進み、そして/またはそのトンネルまたは通路を切断し、所望の内部の身体領域への挿入デバイスの配置を可能にする。所望の場合、スタイレット275は、当該分野で周知の様式で、このボーリング部材275が挿入手順中に挿入デバイスと嵌合されるのを可能にする嵌合端(示さず)をさらに備え得る。スタイレット275への中空部材210の嵌合は、望ましくは、患者への挿入中のこれらのデバイス間のすべりおよび相対運動を防止する。スタイレット275は、好ましくは、標的化された領域における挿入デバイスの配置後に中空部材210からスタイレット275の容易な除去を可能にする様式で、中空部材210に嵌合される。
【0039】
スタイレット275は、任意の適切な医療グレードの材料から作製され得、そして好ましくは、中空部材210と同じ材料から作製される。1つの好ましい実施形態において、スタイレット275は、ステンレス鋼から作製される。スタイレット275はさらに、それが中空部材210内にスライドするかまたは中空部材210と嵌合するのを可能にする、任意の適切な形状およびサイズであり得る。好ましい実施形態において、スタイレット275は、中空部材210とほぼ同じ円筒状の形状であり、中空部材210よりわずかに長く(それ故、挿入用に組み立てられたときに、その先端276が、中空部材210の遠位端250から突出する)、そして中空部材210の内径よりもわずかに小さい直径である(その結果、スタイレット275は、容易な挿入および引き抜きのために中空部材210内で自由にスライドし得る)。
【0040】
図15、16a、16bおよび17において示される、本発明の1つの実施形態において、スタイレット275の遠位端279は、望ましくは、先端276の付近に位置する1以上の溝またはくぼみ(divot)273を備える。好ましい実施形態において、くぼみ273は、スタイレット275の遠位端279の周囲を取り巻く連続的なくぼみである。図3b、5および17に示されるように、遠位端279で少なくとも1つのくぼみ273を有するスタイレット275は、遠位端250において複数の長手方向の切込み線260および各隣接部分265上の1以上の突出部266を有する中空部材210と嵌合するのによく適している。このような挿入デバイスを組み立てる場合、スタイレット275は、遠位端279が中空部材210から伸び出るまで、中空部材210内に挿入され得る。次いで、隣接部分265は、内向きに折り畳まれるかまたはクリンプされ、突出部266がスタイレット275中のくぼみ273内に伸びで、その結果、中空部材210の外壁は、その挿入デバイスの挿入前に比較的円筒状である。一旦、挿入デバイスが、身体の所望の内部領域に配置されると、スタイレット275は中空部材210から引っ込められ、1以上の突出部266が広がり、そしてスタイレット275の遠位端279は外向きに強いられる。別の実施形態において、1以上の突出部266に隣接するカラーセクション267は、中空部材210の壁の止めよりも薄く、遠位端250の広がりをより容易にする。
【0041】
図9a〜9cに最良に示される、本発明の教示に従って構築された挿入デバイスの別の実施形態において、挿入デバイスは、遠位端250で足場220および複数の長手方向の切込み線260によって分けられた1以上の隣接部分を有する、中空部材210を備える。別の実施形態において、この型の挿入デバイスは、先端276の付近に位置する少なくとも1つのくぼみを有する、スタイレット275をさらに備える。このスタイレット275は、隣接部分265の1以上の突出部266に対して外向きの圧力を付与するために使用され得、これは、遠位端250が足場220の付近から広がるのを生じる。本発明の挿入デバイスの好ましい実施形態は、ユーザが、拡張可能構造体の挿入および除去を容易にし、拡張可能構造体の損傷の危険性を減少しながら、拡張可能構造体(例えば、医療用バルーン)の拡張を方向付けるのを可能にする。
【0042】
本発明はさらに、開示された挿入デバイスを使用して、拡張可能構造体の拡張を方向付け、そして/または、ヒトまたは動物の身体の内部領域からの拡張可能構造体の挿入および除去を単純化するための方法を提供する。例示目的のために、骨粗しょう症性の椎骨固定(すなわち、椎体における挿入および拡張)のための方法を記載する。しかし、類似の方法が、ヒトまたは動物の身体の任意の適切な領域内で使用され得る。
【0043】
図18〜27に示されるように、本発明の1つの実施形態において、患者10は、患者の背中が露出されるように、ホルダー15(通常、U字状)の上に置かれる。X線、CATスキャン、MRI、蛍光透視装置、または主治医が外科手順中に挿入デバイスの挿入および配置を可視化するのを可能にする他の適切なデバイス20が、患者の周りに位置合わせされる。先に上記したように、スタイレット275を取り付けた中空部材210を備える挿入デバイス200は、軟性組織を通して椎体に導入され、蛍光透視装置で位置付けされ得る。スタイレットおよび挿入デバイスは、所望には、椎体30の皮質骨31を貫通し、次いで、スタイレット275が除去され得る。中空デバイス210が複数の長手方向の切込み線260によって分離された1以上の隣接部分を備える、挿入デバイスの実施形態において、スタイレット275の除去は、望ましくは、図22に示されるように、中空部材210の遠位端250が広がるのを生じる。
【0044】
拡張可能構造体50(例えば、医療用バルーン)は、中空部材210を通って椎体30内へ挿入され得る。拡張可能構造体50の配置は、任意の適切な手段(X線蛍光透視法またはリアルタイムMRIを含む)によってモニターされ得る。この構造体は、拡張され(これは、海綿質32および/または移動する皮質骨31内に空洞55を生じる)、次いで、収縮される。中空部材210の遠位端250が広がった実施形態において、その広がった末端は、構造体50を中空部材210内にガイドする。次いで、空洞55を、適切な骨充填材60で充填する。
【0045】
本発明の別の好ましい実施形態において、中空部材210は、遠位端250から伸長する、足場220を備える。図24〜27を参照のこと。一旦、中空部材210が椎体30に導入されると、中空部材は、構造体50の拡張が望ましくない椎体の領域を足場220が遮蔽するまで回転され得る。このようにして、空洞について適切な領域は、一般に、挿入デバイスが椎体内のどこに配置されたに拘わらず形成され得る。従って、挿入デバイスが、空洞形成について最適でない椎体内の位置に配置される場合、トルク、曲げ、またはさもなければ挿入デバイス全体の配置の調節に代わって、挿入デバイス200は、足場220が空洞形成の所望の方向に面するまで簡単に回転され得る。中空部材210のハンドルまたは近位部分上の表示器(示さず)は、所望には、骨内の足場の方向を主治医に示す。同様に、より長いまたは非対称性の空洞が所望される場合、第1の空洞が構造体50を拡張することによって形成された後、構造体50が収縮し得、挿入デバイス200が、足場220が別の方向に面するまで回転され、そして同じかまたは異なる構造体50が拡張して、第2の空洞等が形成され得る(図25に示されるように)など。任意の所望の数および/または大きさの空洞が、このようにして形成され得る。別の実施形態において、異なる形状のバルーンが挿入され、各々異なる空洞を形成し得るか、または種々の形状の複数の拡張可能構造体を使用して、各々の空洞を形成し得る。
【0046】
所望の空洞55が形成されると、拡張可能構造体50は収縮され得、そして中空部材210を通して取り除かれ得る。中空部材210の遠位端250がフレア状である実施形態においては、収縮した構造体の取り除きはより容易であり得る。なぜなら、このフレア状のチップが、この構造体を中空部材210の内部に導くからである。適切な骨置換物(例えば、ポリメチルメタクリレート骨セメント、2部分ポリウレタン材料、または他の任意の適切な骨充填材)60が、形成された空洞55に注入される。1つの実施形態において、第一の空洞55が形成され得、そして所望であれば、骨充填材60で少なくとも部分的に充填され、次いで、同じかまたは異なる拡張可能構造体50を挿入し得、そして同じ空洞55で拡張させ得、これによって、固化している骨充填材および/またはより海面状の骨32を圧縮し得、次いで空洞55は、同じかまたは異なる骨充填材60でさらに充填され得る。別の実施形態において、第一の空洞55が形成され得、次いで、足場220を備える挿入デバイス200が回転され、そして同じかまたは異なる拡張可能構造体50が挿入されて、第二の空洞を作製し得るか、または第一の空洞55を拡大し得、次いで、この空洞は、同じかまたは異なる骨充填材60で充填され得る。全ての所望の空洞が形成され、そして充填されるまで、これらの方法に従い得る。
【0047】
一旦、全ての所望の空洞が充填されると、挿入デバイス200が椎体30から取り除かれ得る。次いで、切開部25が縫合により閉鎖され得、そして/または包帯で覆われ得る。
【0048】
図31〜33は、本発明の教示に従って構成された、挿入デバイス600の代替の実施形態を示す。挿入デバイス600は、中空部材620および拡張可能構造体710を備える。ハンドル615が、中空部材510の遠位端に提供されて、この器具の操作および/または拡張可能構造体710を拡張させるための媒体の導入を容易にし得る。中空部材620(これは、望ましくは、この部材を通って延びる管腔622を有する)は、シャフト624および遠位端625を備える。シャフト624の遠位端625は、皮質骨/海綿質への通過を容易にするために、丸くされるかまたは面取りされ得、あるいは標的骨領域の反対側の皮質壁の貫通の可能性を最小化するために、平坦にされ得る。開口部またはウィンドウ700が、シャフト624に形成され、拡張可能構造体710が、望ましくは、ウィンドウ700に隣接する位置で、管腔622の内部に位置する。標的化された骨領域(図示せず)への挿入デバイス600の挿入の際に、拡張可能構造体710は拡張され得(図33を参照のこと、P1→P2→P3)、そして拡張可能構造体710の少なくとも一部は、望ましくは、ウィンドウ700を通って延び、これによって、海綿質を圧縮し、空洞を形成し、そして/または皮質骨を変位させる。拡張可能構造体710の収縮の際に、拡張可能構造体710の大部分は、望ましくは、デバイス600を椎体から取り除くために、管腔622に引き戻される。所望であれば、ハンドル615および/または中空部材510の近位端612は、マーキング(図示せず)を備え得、このマーキングは、標的化された骨領域におけるウィンドウ700の配向を示す。
【0049】
拡張可能構造体710は、医療デバイスの適用において通常の可撓性材料(プラスチック、ポリエチレン、マイラー、ゴム、ナイロン、ポリウレタン、金属または複合材料が挙げられるが、これらに限定されない)から構成され得る。望ましくは、シャフト624は、拡張可能構造体710の材料より拡張に対してより抵抗性の材料(ステンレス鋼、セラミック、複合材料および/または硬質プラスチックが挙げられるが、これらに限定されない。)を含む。代替の実施形態において、拡張可能構造体710およびシャフト624に対して、類似の材料であるが異なる厚みおよび/または量で使用され得、これによって、拡張可能構造体710を、シャフト624より拡張しやすくする。拡張可能構造体710は、当該分野において周知の種々の手段(溶接、融解、接着などのような手段が挙げられるが、これらに限定されない)によって、シャフト624に直接結合され得る。代替の実施形態において、この拡張可能構造体は、シャフト624の内側または外側に、あるいはこれらの組合せで、固定され得る。少なくとも1つの代替の実施形態において、拡張可能構造体710を構成する材料の少なくとも一部は、この構造体が拡張する際に、可塑的に変形する。
【0050】
所望であれば、シャフト624は、標的化された骨領域内に既に配置されたカニューレまたは脊椎アクセス針(図示せず)の管腔を通過するような大きさにされ得る。あるいは、挿入デバイス600のこの実施形態を、付随する挿入デバイスなしで利用し得る。このような場合には、挿入デバイス600は、望ましくは、軟部組織および椎体の皮質骨/海綿質を貫通し得る、鋭利な遠位端625を組み込む。この遠位端は、デバイス600の所望の貫通強度に依存して、中空または中実の構成であり得る。同様に、ウィンドウ700は、拡張可能構造体710の大きさおよび構成、ならびにこのデバイスの所望の貫通強度に依存して、シャフト624の周囲のおおよその周囲に延び得る。例えば、ウィンドウ700がシャフト624の周囲約25%に延びる場合には、デバイス600の貫通強度は、このウィンドウがシャフト624の周囲約75%に延びる場合より有意に大きい。所望であれば、ハンドル615は、衝突表面(図示せず)を組み込んで、デバイス600を標的化された骨領域に配置する際に、整形外科用小槌(mallet)の使用を容易にし得る。代替の実施形態において、空洞の作製の後に、この拡張可能構造体は、中空部材600から取り除かれ得、骨充填材がこの中空部材を通して空洞に導入されることを可能にする。
【0051】
図34〜36は、本発明の代替の実施形態に従って構成された、拡張ガイド800の別の代替の実施形態を示す。この実施形態において、足場810は、半円筒形セクションを備え、このセクションは、中空部材820の壁から延びる。切欠き825が、足場810に沿って長手方向に延びる。切欠き825は、拡張可能構造体(図示せず)のキーまたは突出部を収容して、望ましくは、この拡張可能構造体を足場810に固定する。
【0052】
周囲の海綿質および/または皮質骨の質および強度に依存して、拡張可能構造体が足場810に対して拡張する場合に、この構造体は、足場810から「滑って外れ」得る。類似の様式で、この足場の回転は、所望でない様式で、拡張可能構造体を変位させ得る。望ましくは、切欠き825は、この構造体を足場810に固定して、このような出来事を防止する。さらに、この構造体は収縮され得、そして切欠き825を使用して、この拡張可能構造体を、足場810に対して適切な配向に引き戻し得る。
【0053】
図37〜39は、図34の足場810を作製する1つの方法を示す。この実施形態において、シャフト820の遠位端が、長手方向線Aに沿って切断される。あるいは、シャフト820は、切欠きの所望の大きさおよびこの切欠きの側壁の所望の角度に依存して、長手方向線Bに沿って切断され得る。このシャフトが、スタンピングマシン850に配置され、そしてダイ860が、シャフト820の切断壁821を、シャフト820の反対側の壁822に対して押し付ける。望ましくは、切断壁821は、反対側の壁822と接触し、これによって、切断壁821と反対側の壁822との間に、切欠き825を形成する。
【0054】
類似の様式で、切欠きは、図29および30に記載の挿入デバイスの実施形態において形成され得、そして拡張可能な本体を足場にガイドおよび固定するために、使用され得る。一旦、標的化された骨領域内に配置されると、この足場は、拡張可能構造体が固定された状態で、操作および/または回転され得る。この実施形態は、これによって、足場上の拡張可能構造体の、所望の配向での適切な配置を、非常に容易にする。所望であれば、切欠きは、成形、研削、スタンピングまたは当業者に公知の他の任意の機械加工方法によって、形成され得る。
【0055】
開示されるデバイスおよび方法は、ヒトの椎骨の処置の文脈においてより具体的に記載されたが、他のヒトまたは動物の骨の型が、同じかまたは均等な様式で処置され得る。例として、限定ではなく、本発明のシステムおよび方法は、内部に骨髄を有する任意の骨(橈骨、上腕骨、椎骨、大腿骨、脛骨、または踵骨が挙げられる)において使用され得る。
【0056】
本発明の他の実施形態および用途は、本明細書の考察および本明細書中に開示される本発明の実施から、当業者に明らかである。本明細書中で参照された全ての文献は、具体的かつ全体的に、参考として援用される。本明細書および実施例は、例示のみと考えられるべきであり、本発明の真の範囲および意図は、添付の特許請求の範囲によって示される。当業者によって容易に理解されるように、開示された実施形態の各々(それらの組み合わせを含む)の変形および改変は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内で、容易になされ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、
該骨への導入および骨内での拡張に適合される拡張可能構造体と、
該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合される挿入デバイスであって、当該挿入デバイスは足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、挿入デバイスとを備える、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内に空洞を作製する、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の海綿質の少なくとも一部分を圧縮する、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の皮質骨の少なくとも一部を変位させる、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが導入される前に、前記拡張可能構造体が導入されるように適合される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスと前記拡張可能構造体との間に配置されるように適合される可撓性表面をさらに備える、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、拡張の間に、前記挿入デバイスと直接接触する、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、拡張の間、変位に抵抗する、システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体に取り付けられる、システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記空洞への充填材料の導入を可能にするために、収縮され、前記骨から取り除かれるように適合される、システム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムであって、前記充填材料が、骨セメントを含む、システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、ステンレス鋼を含む、システム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、実質的に前記拡張可能構造体の全長さに沿って延びる、システム。
【請求項14】
弱まった骨、骨折した骨または疾患のある骨を処置するためのシステムであって、該システムが、
皮質骨領域を通り、該骨の海綿質領域への挿入に適合される挿入デバイスであって、該挿入デバイスの遠位端から伸長する該足場が拡張可能デバイスと該海綿質領域の一部との間に位置付けられるように位置付けられるように適合され、該拡張可能デバイスが、拡張時に、該骨内に第1空洞を作製するように適合される、挿入デバイスを備え、
該挿入デバイスは、該足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記空洞を充填するのに適切な骨充填材料をさらに備える、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスの管腔を通って前記海綿質領域に導入されるように適合される、システム。
【請求項17】
請求項15に記載のシステムであって、前記骨充填材が、骨セメントを含む、システム。
【請求項18】
拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのデバイスであって、該デバイスが、
近位端及び遠位端を有する部材であって、当該部材を通って伸長する管腔を有する部材と、
該遠位端に隣接して伸長する足場であって、該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合される、足場と、を備え、
該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、デバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のデバイスであって、前記プラットフォームが、ステンレス鋼を含む、デバイス。
【請求項20】
請求項18に記載のデバイスであって、さらに、前記部材に実質的に固定される拡張可能構造体を備え、当該拡張可能構造体が、実質的に前記管腔内に配置される、デバイス。
【請求項21】
請求項1に記載のシステムであって、前記足場が、折り目線を備え、前記拡張可能構造体の拡張時に変形した形状を呈するように、該折り目線が、前記拡張可能構造体から外側に反る、システム。
【請求項22】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、所望の方向に前記拡張可能構造体の拡張を方向付ける、システム。
【請求項23】
骨内で拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、
皮質骨領域を通り該骨の海綿質領域ヘの挿入のために適合された、挿入デバイスと、
該挿入デバイスを通って通過するために適合され骨内で拡張して空洞を形成するために適合された、拡張可能構造体と、
該挿入デバイスを通って通過するために適合され遠位端を有する拡張ガイドとを備え、
該挿入デバイスは、足場を備え、該足場は、該拡張可能構造体を該足場から離れるような拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、システム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、
前記拡張ガイドが、軟部組織または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有さない、システム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムであって、前記遠位端が、異なる形態を呈し得る、システム。
【請求項26】
請求項23に記載のシステムであって、前記遠位端の内壁が、リブを備える、システム。
【請求項27】
請求項26に記載のシステムであって、前記リブが、前記拡張可能構造体の取り除きを容易にするように前記バルーンの収縮を方向付けるように作動する、システム。
【請求項28】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、スタイレットを備える、システム。
【請求項29】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、前記拡張可能構造体の拡張時に前記遠位端を外側に反らせる、少なくとも1つの溝部分を備える、システム。
【請求項30】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鈍い遠位端を備える、システム。
【請求項31】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鋭い遠位端を備える、システム。
【請求項32】
請求項23に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスに固定される、システム。
【請求項33】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、脊髄針を通る通過のための大きさおよび構成である、システム。
【請求項34】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスの遠位端が、組織または骨の貫入を可能にするように鋭い、システム。
【請求項35】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体を取り除いた後に、前記空洞への骨充填材料の導入を可能にする、システム。
【請求項36】
請求項1に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体を固定するための溝を備える、システム。
【請求項37】
請求項23に記載のシステムであって、
前記挿入ガイドによって、前記拡張可能構造体の拡張が、該拡張可能構造体に拡張の制限を組み込むことなしに制御され得る、システム。
【請求項38】
請求項14に記載のシステムであって、前記空洞の作製が、皮質骨の標的部位を動かして海綿質の圧縮を最小化する、システム。
【請求項39】
請求項14に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが再び位置付けられて、所望の空洞形状および大きさを作製し得る、システム。
【請求項40】
請求項14に記載のシステムであって、
前記拡張可能構造体が、所望の空洞サイズおよび形状を作製するための大きさおよび構成にされる、システム。
【請求項41】
請求項14に記載のシステムであって、前記第1の空洞が、第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項42】
請求項41に記載のシステムであって、
前記第1の空洞が少なくとも部分的に充填された後に、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、再び位置付けられて第2の空洞を形成し得る、システム。
【請求項43】
請求項42に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項44】
請求項42に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料とは異なる第2の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項45】
請求項14に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨壁の近くに位置付けられて、望ましくない拡張から該壁を保護する、システム。
【請求項46】
請求項14に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、皮質骨または海綿質の部位を変位させる、システム。
【請求項47】
請求項46に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨または海綿質の別の部位を変位させるために、前記拡張可能構造体の拡張および収縮の後に再び位置付けられ得る、システム。
【請求項1】
骨内での拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、
該骨への導入および骨内での拡張に適合される拡張可能構造体と、
該拡張可能構造体に隣接した位置での、該骨への導入のために適合される挿入デバイスであって、当該挿入デバイスは足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、挿入デバイスとを備える、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内に空洞を作製する、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の海綿質の少なくとも一部分を圧縮する、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、前記骨内の皮質骨の少なくとも一部を変位させる、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが導入される前に、前記拡張可能構造体が導入されるように適合される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスと前記拡張可能構造体との間に配置されるように適合される可撓性表面をさらに備える、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、拡張の間に、前記挿入デバイスと直接接触する、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、拡張の間、変位に抵抗する、システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体に取り付けられる、システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記空洞への充填材料の導入を可能にするために、収縮され、前記骨から取り除かれるように適合される、システム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムであって、前記充填材料が、骨セメントを含む、システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、ステンレス鋼を含む、システム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、実質的に前記拡張可能構造体の全長さに沿って延びる、システム。
【請求項14】
弱まった骨、骨折した骨または疾患のある骨を処置するためのシステムであって、該システムが、
皮質骨領域を通り、該骨の海綿質領域への挿入に適合される挿入デバイスであって、該挿入デバイスの遠位端から伸長する該足場が拡張可能デバイスと該海綿質領域の一部との間に位置付けられるように位置付けられるように適合され、該拡張可能デバイスが、拡張時に、該骨内に第1空洞を作製するように適合される、挿入デバイスを備え、
該挿入デバイスは、該足場を備え、該足場は、当該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記空洞を充填するのに適切な骨充填材料をさらに備える、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスの管腔を通って前記海綿質領域に導入されるように適合される、システム。
【請求項17】
請求項15に記載のシステムであって、前記骨充填材が、骨セメントを含む、システム。
【請求項18】
拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのデバイスであって、該デバイスが、
近位端及び遠位端を有する部材であって、当該部材を通って伸長する管腔を有する部材と、
該遠位端に隣接して伸長する足場であって、該足場から離れるような該拡張可能構造体の拡張を方向付けるように適合される、足場と、を備え、
該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、デバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のデバイスであって、前記プラットフォームが、ステンレス鋼を含む、デバイス。
【請求項20】
請求項18に記載のデバイスであって、さらに、前記部材に実質的に固定される拡張可能構造体を備え、当該拡張可能構造体が、実質的に前記管腔内に配置される、デバイス。
【請求項21】
請求項1に記載のシステムであって、前記足場が、折り目線を備え、前記拡張可能構造体の拡張時に変形した形状を呈するように、該折り目線が、前記拡張可能構造体から外側に反る、システム。
【請求項22】
請求項1に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、所望の方向に前記拡張可能構造体の拡張を方向付ける、システム。
【請求項23】
骨内で拡張可能構造体の拡張を方向付けるためのシステムであって、該システムが、
皮質骨領域を通り該骨の海綿質領域ヘの挿入のために適合された、挿入デバイスと、
該挿入デバイスを通って通過するために適合され骨内で拡張して空洞を形成するために適合された、拡張可能構造体と、
該挿入デバイスを通って通過するために適合され遠位端を有する拡張ガイドとを備え、
該挿入デバイスは、足場を備え、該足場は、該拡張可能構造体を該足場から離れるような拡張を方向付けるように適合され、該足場は、前記挿入デバイスの遠位端から突出する、システム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、
前記拡張ガイドが、軟部組織または皮質骨を貫通するのに十分な支柱強度を有さない、システム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムであって、前記遠位端が、異なる形態を呈し得る、システム。
【請求項26】
請求項23に記載のシステムであって、前記遠位端の内壁が、リブを備える、システム。
【請求項27】
請求項26に記載のシステムであって、前記リブが、前記拡張可能構造体の取り除きを容易にするように前記バルーンの収縮を方向付けるように作動する、システム。
【請求項28】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、スタイレットを備える、システム。
【請求項29】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、前記拡張可能構造体の拡張時に前記遠位端を外側に反らせる、少なくとも1つの溝部分を備える、システム。
【請求項30】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鈍い遠位端を備える、システム。
【請求項31】
請求項28に記載のシステムであって、前記スタイレットが、鋭い遠位端を備える、システム。
【請求項32】
請求項23に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体が、前記挿入デバイスに固定される、システム。
【請求項33】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、脊髄針を通る通過のための大きさおよび構成である、システム。
【請求項34】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスの遠位端が、組織または骨の貫入を可能にするように鋭い、システム。
【請求項35】
請求項23に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、前記拡張可能構造体を取り除いた後に、前記空洞への骨充填材料の導入を可能にする、システム。
【請求項36】
請求項1に記載のシステムであって、前記足場が、前記拡張可能構造体を固定するための溝を備える、システム。
【請求項37】
請求項23に記載のシステムであって、
前記挿入ガイドによって、前記拡張可能構造体の拡張が、該拡張可能構造体に拡張の制限を組み込むことなしに制御され得る、システム。
【請求項38】
請求項14に記載のシステムであって、前記空洞の作製が、皮質骨の標的部位を動かして海綿質の圧縮を最小化する、システム。
【請求項39】
請求項14に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが再び位置付けられて、所望の空洞形状および大きさを作製し得る、システム。
【請求項40】
請求項14に記載のシステムであって、
前記拡張可能構造体が、所望の空洞サイズおよび形状を作製するための大きさおよび構成にされる、システム。
【請求項41】
請求項14に記載のシステムであって、前記第1の空洞が、第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項42】
請求項41に記載のシステムであって、
前記第1の空洞が少なくとも部分的に充填された後に、前記挿入デバイスおよび前記拡張可能構造体が、再び位置付けられて第2の空洞を形成し得る、システム。
【請求項43】
請求項42に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項44】
請求項42に記載のシステムであって、前記第2の空洞が、前記第1の骨充填材料とは異なる第2の骨充填材料で少なくとも部分的に充填される、システム。
【請求項45】
請求項14に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨壁の近くに位置付けられて、望ましくない拡張から該壁を保護する、システム。
【請求項46】
請求項14に記載のシステムであって、前記拡張可能構造体の拡張が、皮質骨または海綿質の部位を変位させる、システム。
【請求項47】
請求項46に記載のシステムであって、前記挿入デバイスが、皮質骨または海綿質の別の部位を変位させるために、前記拡張可能構造体の拡張および収縮の後に再び位置付けられ得る、システム。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16a】
【図16b】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21a】
【図21b】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16a】
【図16b】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21a】
【図21b】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2012−5881(P2012−5881A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−209138(P2011−209138)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2001−574016(P2001−574016)の分割
【原出願日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願人】(508361243)カイフォン・ソシエテ・ア・レスポンサビリテ・リミテ (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209138(P2011−209138)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2001−574016(P2001−574016)の分割
【原出願日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願人】(508361243)カイフォン・ソシエテ・ア・レスポンサビリテ・リミテ (30)
【Fターム(参考)】
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