説明

骨再生剤及び骨を再生する方法

【課題】牛由来コラーゲンの代替となり得る、安全で有効な骨再生剤を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有することを特徴とする骨再生剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨再生剤及び骨を再生する方法に関し、特に、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有する骨再生剤に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の到来により骨粗鬆症が増加することが予想されている。高齢者においては骨折をしたり、骨欠損が生じたとしても、骨粗鬆症により治癒できない場合があるので、骨再生剤の研究がなされている。また、歯科領域においてはインプラントが盛んに行なわれているが、高齢者においては受け入れ部分の骨の厚さや強度が不足な場合がある。そのような場合には大腿骨から骨片を採取し、それを受け入れ部分に埋め込み、定着を待つなど、大掛かりな手術と時間が必要となる。かような手術を避けるために、歯科領域においても良好な骨再生剤が求められている。
【0003】
ここに、生体材料であるコラーゲンは、変形性関節炎や慢性関節リウマチを予防および改善する効果、ならびに骨強度を向上させる効果を有することが知られている。また、タイプIコラーゲンが骨芽細胞の増殖・分化を促進することも報告されている(非特許文献1、2、3参照)。
【0004】
ところで、1980年代後半から狂牛病(BSE)が世界的に猛威を振るい、大きな社会問題となった。これまで骨再生の目的で検討されていたのは主として牛由来のコラーゲンであったが、BSEの危険性のために医療用素材として牛由来コラーゲンは使用が禁止されることになったので、牛由来コラーゲンの代替物が求められていた。またこれまで牛コラーゲンにおいて得られた知見は、内服により効果を間接的に検討したものであり、骨細胞や骨芽細胞へ及ぼす影響を直接的に検討した知見はなかった。
【0005】
【非特許文献1】S. Bierbaumら、「Journal of Biomedical Materials Research」67A, 431-438, 2006
【非特許文献2】M. Mizunoら、「Journal of Cellular Physiology」184, 207-213, 2000
【非特許文献3】U. Geisslerら、「Journal of Biomedical Materials Research」51, 752-760, 2000
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の目的は、牛由来のコラーゲンの代替物となり得る、安全で有効な骨再生剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明者らは、魚コラーゲンについて鋭意研究を進めた結果、コラーゲンを酸や酵素で分解して得られた低分子化した魚コラーゲンペプチドが骨再生剤として有効であることを突き止め、本発明を完成するに至った。
【0008】
よって本発明は、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有することを特徴とする骨再生剤を提供する。なお本願明細書において「低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有する」とは、低分子化した魚コラーゲンペプチド100%からなる場合も含むものとする。また本発明は、更にグリセロリン酸カルシウムを含有することを特徴とする骨再生剤も提供する。
【0009】
更に本発明は、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有する骨再生剤を、生体中の骨が欠損した部位に投与することを特徴とする骨を再生する方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、低分子化した魚コラーゲンペプチドを有効成分として含有する骨再生剤が提供された。本発明の骨再生剤は狂牛病の懸念がなく安全であり、価格も安価である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明を詳細に説明する。本発明によれば、骨欠損部に低分子化した魚コラーゲンペプチドの粉末を直接填塞するという簡便な操作で、早期の骨再生を達成することができる。魚コラーゲンは一般的に分子量が10万程度であるが、塩酸などの強酸やペプシンのような酵素で分解することにより、分子量が数千程度の低分子化した魚コラーゲンペプチドを得ることができる。なお本願明細書において「低分子化した魚コラーゲンペプチド」とは、魚コラーゲンに由来する分子量一万以下のペプチドを意味するものである。また本発明において、低分子化した魚コラーゲンペプチドの分子量が500〜10,000の範囲内であることはとりわけ有利である。コラーゲンを低分子化することにより水に対する溶解性が高まり且つ生体内へ吸収され易くなり、ひいては高分子量のコラーゲンと比較して骨を再生する薬理効果が得られ易くなる。
【0012】
本発明で使用する低分子化した魚コラーゲンペプチドはカツオ、マグロ、ヒラメ、タイなどの皮、骨、うろこなどの廃材を原料としているため、1kgが4500円程度であり、生体素材としては極めて安価である。また低分子化した魚コラーゲンペプチドはその安全性も高く、汎用性が極めて高い。なお下記の化学式1に魚コラーゲンペプチドの化学式を示す。
【0013】
【化1】

【0014】
本発明の骨再生剤は、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有することを特徴とする。低分子化した魚コラーゲンペプチドは、直接骨芽細胞の遺伝子発現を増強することにより、骨再生促進効果を示すと考えられる。なお下記の実施例においてin vitroの実験系で、石灰化に関連している遺伝子の発現量が低分子化した魚コラーゲンペプチドにより増加しているという知見が得られた。
【0015】
既に述べたようにBSE(牛海綿状脳症)感染牛の問題が起きて以来、反芻動物由来のコラーゲンペプチドの安全性が問われているが、低分子化した魚コラーゲンペプチドはそれに代わる生体素材として安心して臨床応用することが可能である。また低分子化した魚コラーゲンペプチドでは、生体に有害な初期炎症反応の持続は認められない。
【0016】
また牛のコラーゲンと魚のコラーゲンを比較すると、両者のアミノ酸組成は異なっており、後者はメチオニンを5倍多く含んでいる。メチオニンは、ヒトの体内では合成出来ない必須アミノ酸であり、かつ活性酸素の除去効果があるので、魚コラーゲンのメチオニンは創傷治癒促進に有利に働くと考えられる。
【0017】
骨組織の修復、再生を目的とする観点から、本発明の骨再生剤は、低分子化した魚コラーゲンペプチドを100%の割合で配合することが望ましいが、必要に応じて更に適切な添加剤を配合することができる。かかる添加剤の例として、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、及びキトサンなどを挙げることができる。しかしそれらに限定されるものではなく、必用に応じて製薬の分野で使用されている他の添加剤を配合することもできる。
【0018】
本発明で用いる魚コラーゲンペプチドは、分子量一万以下に低分子化したものであり、好ましくは分子量が500〜10,000のものであり、更に好ましくは分子量が3,000程度のものである。本発明の骨再生剤により骨組織が再生されることにより、骨欠損部の修復、または硬組織の誘導を図ることができる。
【0019】
本発明の骨再生剤において、さらにグリセロリン酸カルシウムを配合した場合には、本剤の粘度調整が可能となるのみならず、石灰化物の生成を促進でき、欠損部はハイドロキシアパタイトからなる石灰化物で修復させることができる。なお、この目的には、グリセロリン酸カルシウムを5mM以上の濃度で配合することが好ましい。なおグリセロリン酸カルシウムをラットの骨欠損部へ填塞し、3日以上経過すると相転移が生じて、Mg置換型のウイットロカイト(第三リン酸カルシウム)が形成される、という知見がある(I.L. Viloriaら、「Journal of Endodontics」 26, 605-609, 2000)。この知見は、本発明の低分子化した魚コラーゲンペプチドからなる骨再生剤にグリセロリン酸カルシウムを添加することにより、骨組織の再生・修復効果が高まることを裏付けるものである。
【0020】
また本発明の骨を再生する方法は、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有する骨再生剤を、生体中の骨が欠損した部位に投与することよりなる。下記の実施例において、単に低分子化した魚コラーゲンペプチドの粉末をラットの顎骨欠損部へ投与することにより、骨の再生が促進されることをin vivoの系で確認している。しかし、本発明の方法は、そのような態様に限定されるものではなく、塗布剤の形で目的とする部位に塗布したり、填塞剤の形で目的とする部位を填塞することによって骨再生剤を投与することもできる。
【0021】
このように、本発明の骨再生剤は、塗布剤や、歯科領域で一般的に使用されている填塞剤等の剤型とすることができるのみならず、適用形態に応じて、粉末状、ペースト状、液状とすることもできる。また、本発明の骨再生剤において、低分子化した魚コラーゲンペプチドを適切な形態へ付形することもできる。例えば、低分子化した魚コラーゲンペプチドを、多糖類であるアミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、キトサンなどの溶液と直接混和した溶液か、あるいはそれらに架橋剤(クロスリンカー)として0.1%程度のトリポリリン酸を更に混和した溶液を調製し、その溶液を凍結乾燥し、得られた凍結乾燥品であるスポンジ状の塊を任意の形態に修正することにより、付形することができる。他の方法として、はじめに上記の多糖体を凍結乾燥によって任意の形状に成形したのち、魚コラーゲンペプチド溶液に浸漬し、その後再度凍結乾燥することもできる。
【0022】
そのようにして、骨の欠損部の形に応じて低分子化した魚コラーゲンペプチドを、円錐形、円筒形、球形、立方体、長方体等、種々の形状とすることができる。そのように種々な形に加工した担体に固定化した低分子化した魚コラーゲンペプチドを用いることにより、骨欠損部への臨床応用がさらに便利となる。
【実施例】
【0023】
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はその範囲内に限定されるものではない。
【0024】
(1)培養骨芽細胞を使ったin vitroの実験
(a)アルカリフォスファターゼ活性の検討
骨芽細胞として、ヒト骨肉腫由来骨芽細胞であるNOS-1細胞を使用して検討を行った。皮、骨、うろこ由来に由来する分子量が500〜10,000の低分子化した魚コラーゲンペプチド(以下、FCP(fish collagen peptide)と表記する)(焼津水産化学工業社製マリンマトリックス)の粉末をα-MEM(Minimum Essential Medium)に、5w/v%となるように溶解したのち、0.2μmのフィルターで濾過滅菌した。その後、FCPの最終濃度が0.0005、0.005、0.05、0.1、0.5 w/v%となるようにα-MEMで希釈した。2×105の細胞を60mmの培養皿へ播種し5%炭酸ガス培養器内で培養した。FCP無添加群をコントロールとした。培養3日後に細胞を回収し、p−ニトロフェニルリン酸(pNPP)を基質として、初期石灰化の指標となるアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。活性は1分、1mgタンパク質当たりの値として算出した。測定結果につき統計学的に検討した。その結果、培養3日目のALP活性は、0.1w/v%添加群で3.379+0.037μmol pNPP/mgタンパク質/分を示し、コントロール群に比べ約1.6倍高く、統計学的に有意であった(p<0.01)。
【0025】
(b)細胞増殖の検討
上記の実験で判明した至適濃度で培養を行い、直接血球計算盤で培養1, 3, 5, 7日目の生細胞数を計測することにより、細胞増殖を検討した。その結果、全ての計測日において、0.1w/v%添加群の細胞数はコントロール群に比べ有意に多いという結果が得られた(表1)。この結果はFCPはNOS-1細胞の増殖を促進するという結果を示している。なお1日目のみp<0.05、他の日においてはp<0.01で有意差が認められた。
【0026】
【表1】

【0027】
(c)骨形成関連蛋白質の遺伝子発現の検討
FCPの至適濃度を添加して培養3, 7日目に細胞を回収し、その細胞から抽出したmRNAから5種類の骨形成関連蛋白質(オステオカルシン、オステオポンチン、BMP-2、ALP、インテグリンβ3)の遺伝子のプライマーを用いて、リアル-タイムPCR によってcDNAを合成したのち、それらの発現量の違いをコントロール群と比較解析することにより、それらの遺伝子の発現状況について検討した。その結果培養3日目において、コントロール群と比べて、FCPを0.1w/v%添加した群においては、オステオカルシンで3.7 倍、オステオポンチンで1.3倍、BMP-2で3.4倍、ALPで1.7倍、インテグリンβ3で2.2倍と、FCPの存在により、骨形成関連蛋白質の遺伝子の発現が増強していた。培養7日目でも、コントロール群と比べて、オステオカルシンで2.1倍、インテグリンβ3で1.9倍と、骨形成関連蛋白質の遺伝子の発現が増強していた。
【0028】
(2)動物を使ったin vivoの実験
骨再生剤としてFCP100%の粉末を使用し、ラットの顎骨欠損部へ填塞するという実験を行なうことにより、FCPの骨組織再生効果を確認した。先ず、ラットにペントバルビタールナトリウムの腹腔内麻酔を施した後、下顎骨下縁に沿って皮膚切開を行い、骨膜を剥離し、骨面を露出させ、下顎骨下縁とオトガイ孔の間の骨表面から骨窩洞を形成した。
【0029】
すなわち、外科処置用顕微鏡下にて、発熱による組織への影響を最小限にするため注水下の低速回転により、滅菌した#1スチールラウンドバ−を用いて、下顎骨両側のオトガイ孔後方の骨隆起部前方に各々2つずつの円筒形窩洞を形成した。その骨窩洞は直径約1mm、深さ約1mmであった(参照:Viloria, Yanagiguchi, Hayashi共著「Journal of Endodontics」 2000年, 26巻, 605〜609)。窩洞内を十分な滅菌生食水で洗浄し、止血を確認した後、左右一対の窩洞にFCPを可及的に緊密に填入したのち、皮膚弁を戻し縫合した。この際に填入したFCPの粉末は約20mgであった。また、左右のもう一対の窩洞はコントロールとした。
【0030】
術後1、4、8、12および24週間経過時に各々のラットを全身麻酔下で屠殺し、パラホルムアルデヒドおよびグルタールアルデヒドを用いて、潅流固定した。その後、生食水注水下でダイヤモンドディスクにて、FCPが填入されている部位を周囲骨と共に注意深く摘出した。摘出した試料を固定液中に2時間浸漬し、2%四酸化オスミウムにて1時間後固定し、定法に従ってアルコール脱水した後、エポキシレジンに包埋した。ガラスナイフを用いて厚さ約2μmの準超薄切片を作製し、トルイジンブルー染色後、光学顕微鏡にて観察した。なお顕微鏡観察の倍率は100倍とした。以下に各週経過時の詳細な所見を述べる。
【0031】
術後1週目のトルイジンブルー染色の写真を図1に示す。図1において左がFCP填塞群(a)であり、右がコントロール群(b)である。FCP填塞群の所見では、炎症性細胞浸潤はほぼ消失しており、脈管系新生が旺盛であり、繊維芽細胞の増殖も認められた。一方コントロール群の所見でも炎症性細胞浸潤はほぼ消失していたが、脈管系新生は散見できる程度であり、細胞成分や線維性組織などは希薄であって、窩洞下方には血餅や肉芽組織が見られた。
【0032】
術後4週目のトルイジンブルー染色の写真を図2に示す。図2において左がFCP填塞群(a)であり、右がコントロール群(b)である。FCP填塞群の所見では、窩洞周辺部および深部では骨芽細胞および破骨細胞の活性化が見られた。また、窩洞入口が外骨膜由来の極性をもった線維芽細胞により閉鎖されており、その中に一部骨梁形成および骨芽細胞の集積が認められた。さらに窩洞中央部には未分化組織がみられた。コントロール群の所見では、窩洞周辺部および深部では骨芽細胞が活性化しており、一部線維性類骨(woven bone)がみられた。また窩洞入口が外骨膜由来の極性をもった線維芽細胞により閉鎖されており、窩洞中央部には未分化組織がみられた。
【0033】
術後8週目のトルイジンブルー染色の写真を図3に示す。図3において左がFCP填塞群(a)であり、右がコントロール群(b)である。FCP填塞群の所見では、窩洞入口は一部線維性の残存が見られるが、かなり骨性修復が進行していた。また、窩洞底部および周辺部より骨性治癒が進行しており、窩洞中心部では骨髄形成も確認できた。コントロール群の所見では、窩洞入口は極性をもった線維性組織による被包がみられるが骨性閉鎖は未完了であった。窩洞底部および周辺部では徐々に骨性治癒が進行していた。
【0034】
術後12週目のトルイジンブルー染色の写真を図4に示す。図4において左がFCP填塞群(a)であり、右がコントロール群(b)である。FCP填塞群の所見では、窩洞入口は新生骨組織(層板骨)によって完全に閉鎖していた。また、中心部には骨髄見られ、新生幼弱骨由来の骨梁が認められ、骨芽細胞や未分化幹細胞と思われる細胞群の存在も引き続きみられた。コントロール群の所見では、窩洞入口は線維性組織による閉鎖が見られるが、骨性修復は不完全であった。窩洞中央部や周辺部では、骨芽細胞が活性化しており、線維性類骨(woven bone)も認められ、骨髄形成も進行していた。
【0035】
術後24週目のトルイジンブルー染色の写真を図5に示す。図5において左がFCP填塞群(a)であり、右がコントロール群(b)である。FCP填塞群の所見では、ほぼ完全な膜性骨化が完了していた。コントロール群の所見では、窩洞入口はほぼ骨性閉鎖していた。内部には骨梁がみられ、周囲には骨髄組織が存在しているが、まだ完全には骨化していなかった。
【0036】
以上の所見をまとめると、創傷治癒過程は、いずれの観察したいずれの週においても、コントロール群に比べて、FCP填塞群の方が早かった。すなわちFCP群では、術後4週目では窩洞の入口がすでに一部骨性組織で封鎖され、術後8、12週では硬組織による欠損部の再生(修復)が進行し、術後12週目に窩洞の入口は完全に骨組織で閉鎖されていた。一方、コントロール群では、術後12週目においても窩洞の入口の骨性閉鎖は不完全であり、術後24週目においても内部の骨化は不十分であった。これらの結果から、FCPの使用によって、早期に骨欠損部の修復による骨再生が生じることがin vivoの系で明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明により、低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有する骨再生剤と、その骨再生剤を用いた骨の再生方法が提供された。本発明で使用する低分子化した魚コラーゲンペプチドはBSE感染の危険性がなく、安価である。また、本発明の骨再生剤を用いて、骨欠損部を直接填塞するという簡便な方法により骨欠損修復を向上させることができる、という点でも有利である。加えて、低分子化した魚コラーゲンペプチドを種々な形に付形することにより、臨床応用における利便性が向上するので、本発明の骨再生剤は、骨再生用医療用製品として高い価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、術後1週目の写真である。
【図2】図2は、術後4週目の写真である。
【図3】図3は、術後8週目の写真である。
【図4】図4は、術後12週目の写真である。
【図5】図5は、術後24週目の写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低分子化した魚コラーゲンペプチドを含有することを特徴とする骨再生剤。
【請求項2】
前記低分子化した魚コラーゲンペプチドの分子量が500〜10,000の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の骨再生剤。
【請求項3】
更にグリセロリン酸カルシウムを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の骨再生剤。
【請求項4】
前記低分子化した魚コラーゲンペプチドが任意の形状に成型されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3記載のいずれか1項記載の骨再生剤。
【請求項5】
請求項1から請求項4記載のいずれか1項記載の骨再生剤を、生体中の骨が欠損した部位に投与することを特徴とする骨を再生する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−102239(P2009−102239A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−273714(P2007−273714)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(504205521)国立大学法人 長崎大学 (226)
【Fターム(参考)】