骨盤矯正ガードル
【課題】骨盤矯正ガードルにおいて着用して歩くだけでより自然に“ビーナスウォーク”ができ、骨盤の歪みの矯正効果が向上するとともに、１対の背面交差部材がガードル本体に対してずれずに、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正効果が得られること。
【解決手段】骨盤矯正ガードル１１を着用すると、１対の背面交差部材１３，１４の下端部分の一部がガードル本体１２に縫付けられず、その部分が短くなっているため、より強力に骨盤が引っ張られ、ヒップが引き締められて正しい姿勢を保つことができ、骨盤矯正効果が向上し、更に着用して歩くだけで自然に良い姿勢で真っ直ぐに歩くことができ、より自然に骨盤が内側へ回転して“ビーナスウォーク”をすることができるとともに、縫付けステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃで背面交差部材１３，１４がガードル本体１２に縫付けられているため、ガードル本体１２に対してずれることがない。
【解決手段】骨盤矯正ガードル１１を着用すると、１対の背面交差部材１３，１４の下端部分の一部がガードル本体１２に縫付けられず、その部分が短くなっているため、より強力に骨盤が引っ張られ、ヒップが引き締められて正しい姿勢を保つことができ、骨盤矯正効果が向上し、更に着用して歩くだけで自然に良い姿勢で真っ直ぐに歩くことができ、より自然に骨盤が内側へ回転して“ビーナスウォーク”をすることができるとともに、縫付けステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃで背面交差部材１３，１４がガードル本体１２に縫付けられているため、ガードル本体１２に対してずれることがない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ズボン、スカート等の衣服の下に、または単独で着用して生活するだけで骨盤の歪みを矯正して正常な骨盤形状を回復させるとともに、骨盤の歪みに起因する種々の症状を改善して健康な肉体と美しいプロポーションを得ることができる、より改良された骨盤矯正ガードルに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
現代人は歩くときも、椅子に座るときも、また畳の上に正座するときも姿勢が悪い人が多いため、骨盤が歪んでいる人が多く、そのためプロポーションが悪くなるだけでなく、健康にも支障をきたしている場合がある。骨盤の具体的な構造について、図１を参照して説明する。図１は、骨盤とその周辺の骨を正面から見て示す概略図である。
【０００３】
図１に示されるように、骨盤１は、「仙骨」２・「寛骨」３・「尾骨」４という三つの骨によって構成されており、腰椎８から続く逆三角形の骨が「仙骨」２、その両側の蝶の羽のような形状の腸骨５とそこから続く坐骨６と恥骨７をまとめて「寛骨」３、更に仙骨２の先端にあるのが「尾骨」４である。骨盤１は仙骨２部分で背骨９に直結し、寛骨３の下部で両足の骨１０（大転子１０ａ）へとつながっている。
【０００４】
通常、骨と骨は関節によってつながっているが、骨盤１を形成する三つの骨２，３，４は周囲の筋肉と靭帯によって支えられていて、唯一の関節は仙骨２と腸骨５とをつなぐ仙腸関節のみであり、この関節がずれたり開いたりしてそのまま固まってしまう結果、骨盤１が歪む。骨盤１が歪めば、当然それを包む筋肉にも影響が出て、お尻の中で骨盤１が横に広がったり歪んだりする結果、お尻が横に広がったり垂れてしまったりする（非特許文献１：２２頁〜２３頁）。
【０００５】
これに対して、非特許文献１の４４頁〜４５頁においては、骨盤１の歪みを直す基本の体操として、ゴムのチューブを大転子１０ａの位置に当ててお尻で交差させ、骨盤１の一番出っ張った部分へ巻いて体の前で結んで、腰を大きく左右に回す体操を推奨している。また、非特許文献２の８０頁〜８３頁においては、骨盤１の歪みを直す方法として骨盤１を動かして歩く“ビーナスウォーク”という、より効果的な歩き方を提唱している。この歩き方をマスターして続けることによって、骨盤１の歪みを矯正することができ、骨盤１の歪みに起因する内臓の下垂による不調や血行不良も解消されて、種々の不快な症状も改善されるとしている。
【０００６】
しかし、非特許文献１において推奨されている腰を回す体操等の体操だけでは、なかなか骨盤の歪みを矯正することができない。また、非特許文献２において提唱されている“ビーナスウォーク”は骨盤の歪みを矯正することはできるが、骨盤を内側にねじりながら歩かなければならず、この際に肩や首など上半身は動かさない等意識しなければならないポイントが多過ぎて、この歩き方をマスターするのは非常に困難である。そこで、本発明者は、ズボンやスカート等の下に、または単独で着用して歩くだけで特に意識しなくても自然と“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正することができる骨盤矯正ガードルの発明をし、特許文献１において開示している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００７】
【非特許文献１】「新骨盤ダイエット」著者・芝崎義夫、出版社・高橋書店、出版年月日・平成１５年７月１０日
【非特許文献２】「骨盤スリミング」著者・立花みどり、出版社・日本文芸社、出版年月日・平成１４年１０月２５日
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２００６−１９２２６０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
しかしながら、特許文献１に記載された骨盤矯正ガードルにおいては、１対の背面交差部材を構成する素材の伸縮力には限界があり、その引張り力を強化することが困難であるため、骨盤を矯正する効果を更に向上させることは難しいという問題点があった。また、１対の背面交差部材が互いの自由な動きを妨げないようにスライド自在に取り付けられていることから歩行したり座ったりする際に背面交差部材がガードル本体に対してずれるため、その度に適切な位置に戻す必要があるという問題点があった。
【００１０】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであって、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる骨盤矯正ガードルの提供を目的とするものである。また、本発明は、１対の背面交差部材の引張り力をより強化した場合にも、１対の背面交差部材の間の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止できる骨盤矯正ガードルの提供をも目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
請求項１の発明に係る骨盤矯正ガードルは、伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、前記ガードル本体の両脇から前記先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体に縫付けられない部分を有し、前記１対の背面交差部材の縫付けられない部分における前記下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分における前記ガードル本体の生地の長さよりも短く、前記下端部分の縫付けられない部分の長さは、対応する前記ガードル本体の前記下端部分が縫付けられない部分の長さよりも短く、前記１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたものである。
【００１２】
ここで、１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分も１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分も共に、１対の背面交差部材の両端の骨盤矯正ガードルの前面側に位置する部分を意味するものとし、上端部分及び下端部分は原則としてその縁に沿って全てステッチでガードル本体に縫付けられるものとする。また、「伸縮性を有する生地」としては、具体的にはサテンネット生地、パワーネット生地、ストレッチサテン生地、スパンレックス生地、等がある。更に、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としては、具体的にはパワーネット生地、サテンネット生地、ストレッチサテン生地、等がある。
また、伸縮性を有する生地からなるガードル本体とは、公知の構成のガードル（本体）を含み、当該パンツの形状で伸縮性のある素材を用いて、腹部、ヒップ、太ももを広範囲に覆い、腹部を押さえる機能とヒップアップ機能と太ももを押さえる機能を有するものである。
そして、１対の背面交差部材とは、ガードル本体の背面でＸ状に交差し、該ガードル本体に縫付けられた伸縮性及び弾力性を有する生地からなるものである。
更に、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端を含み、前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられている部分を意味する。また、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端を含み、前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられている部分を意味する。
更にまた、１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたものとは、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所または２箇所以上とすることができる。
加えて、１対の背面交差部材の縫付けられない部分における下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとしたものである。具体的には、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体に縫付けられない部分は、前記ガードル本体と１対の背面交差部材との干渉を断つものであり、任意の弾性のものとすることができる。
【００１３】
請求項２の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１の構成において、更に、前記ガードル本体の背面部分の股下から上がった部分に設けられた幅が前記ガードル本体の背面部分の幅一杯または更に前記ガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部と、該開口部を塞いで縫付けられた伸縮性を有する生地とを具備するものである。本明細書、特許請求の範囲及び図面においては、「開口部」とは、生地のない穴あきの部分を意味し、その外縁がガードル本体の背面部分の内部に収まる閉じた開口のみならず、その外縁がガードル本体のウエスト上端まで届く開いた開口をも含むものとする。
【００１４】
請求項３の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１または請求項２の構成において、前記下端部分の前記縫付けられない部分の長さは、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であるものである。
【００１５】
請求項４の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項３のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長いものである。
【００１６】
請求項５の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項４のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分は、前記縫付けられない部分の前記１対の背面交差部材が交差する箇所側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、該突出部分の前記縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であるものである。
【００１７】
請求項６の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項５のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であるものである。
【００１８】
請求項７の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項６のいずれか１つの構成において、前記下端部分の前記縫付けられない部分に対応する前記ガードル本体の部分は前記下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっているものである。
【発明の効果】
【００１９】
請求項１の発明に係る骨盤矯正ガードルは、伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所においてガードル本体に縫付けられない部分を有し、下端部分の縫付けられない部分の長さは、対応するガードル本体の下端部分が縫付けられない部分の長さよりも短く、１対の背面交差部材は、交差する箇所及び交差する箇所の左右の箇所の少なくとも３箇所において、ガードル本体の背面に縫付けられている。
【００２０】
このように、１対の背面交差部材の１対の下端部分は、途中にガードル本体に縫付けられない部分を有し、しかもその縫付けられない部分は、対応するガードル本体の部分よりも短いため、本発明に係る骨盤矯正ガードルを着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体が伸ばされるよりも、１対の下端部分の縫付けられない部分は更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分によって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００２１】
したがって、本発明に係る骨盤矯正ガードルを着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了する美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
また、１対の背面交差部材の縫付けられない部分における下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとしたものであるから、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体に縫付けられない部分は、具体的には、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であり、前記ガードル本体と１対の背面交差部材との干渉を断つものであり、縫製による皺を生じさせないことにもなり、単に弾性力の調整にととまらず、見栄えがよくなる。
【００２２】
これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００２３】
更に、１対の背面交差部材が、交差する箇所及びその左右の箇所の３箇所において、ガードル本体の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００２４】
このようにして、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる骨盤矯正ガードルとなる。
【００２５】
請求項２の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、更に、ガードル本体の背面部分の股下から上がった部分に幅がガードル本体の背面部分の幅一杯または更にガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部を設けて、開口部を塞いで伸縮性を有する生地が縫付けられたことから、請求項１に係る発明の効果に加えて、１対の背面交差部材が骨盤を引っ張る効果もヒップ部分を持ち上げる効果も倍加されて、より大きな骨盤矯正の作用効果を得ることができる。
【００２６】
請求項３の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、下端部分の縫付けられない部分の長さが２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることから、請求項１または請求項２に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の長さが適切であるため、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さもヒップを引き締める強さも、より確実に、かつ、過剰にならずに強化され、より自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めることができる。なお、縫付けられない部分の長さが３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であると、縫付けられない部分の長さがより適切であり、より好ましい。
【００２７】
請求項４の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分の縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長くなっていることから、請求項１乃至請求項３に係る発明の効果に加えて、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００２８】
請求項５の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分が、縫付けられない部分の１対の背面交差部材が交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、突出部分の縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることから、請求項１乃至請求項４に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の交差側の近傍において、下端部分の上辺の長さが長くなるため、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００２９】
請求項６の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分の縫付けられない部分はその上辺が凹んだ曲線状であることから、請求項１乃至請求項５に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の上辺の長さが長くなるため、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００３０】
請求項７の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分の縫付けられない部分に対応するガードル本体の部分は下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっていることから、請求項１乃至請求項６に係る発明の効果に加えて、対応するガードル本体の部分が下端部分の縫付けられない部分よりも長いにも関わらず、生地が弛んで皺がよることがなく、タックに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】図１は、骨盤とその周辺の骨を正面から見て示す概略図である。
【図２】図２（ａ）は本発明の実施例１に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図３】図３（ａ）は本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図４】図４（ａ）は本発明の実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図５】図５（ａ）は本発明の実施例３に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図６】図６（ａ）は本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図７】図７（ａ）は本発明の実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図８】図８（ａ）は本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図９】図９（ａ）は本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１０】図１０（ａ）は本発明の実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図１１】図１１（ａ）は本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１２】図１２（ａ）は本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１３】図１３（ａ）は本発明の実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図１４】図１４（ａ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルにおいて起こり得る現象を説明する正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は本発明の実施例９に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【図１５】図１５（ａ）は本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１６】図１６（ａ）は本発明の実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１７】図１７（ａ）は本発明の実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１８】図１８（ａ）は本発明の実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１９】図１９（ａ）は本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【図２０】図２０（ａ）は本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【００３２】
本発明を実施するに際しては、骨盤矯正ガードルの本体として、伸縮性を有する生地からなるガードル本体を作製する必要がある。ここで、ガードル本体は、伸縮性を有する生地からなることが必要であるが、伸縮性及び弾力性を有する生地からなることが、より好ましい。これによって、骨盤矯正ガードルによるヒップの締め付け効果及び骨盤の矯正効果がより向上するという作用効果が得られるからである。このような伸縮性及び弾力性を有する生地としては、具体的にはパワーネット生地、サテンネット生地、ストレッチサテン生地、等がある。
【００３３】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材が２枚以上の伸縮性及び弾力性を有する生地からなることが、より好ましい。なお、この場合において、１対の背面交差部材はガードル本体と完全に分離したものとして構成されても良いし、２枚以上の伸縮性及び弾力性を有する生地のうち１枚以上がガードル本体と一体に構成されたものでも良い。
【００３４】
更に、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の下端部分が中間にガードル本体に縫付けられない部分を有する必要があるが、この縫付けられない部分の長さは２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることが好ましい。また、縫付けられない部分を挟む下端部分がガードル本体に縫付けられる部分の端においては、下端部分は幅方向に縫付けられても縫付けられなくても良いが、縫付けステッチによって決まるデザイン性の観点からは、幅方向にも縫付けられることが好ましい。
【００３５】
また、本発明の実施の形態においては、下端部分が、１対の背面交差部材が交差する側の縫付けられない部分の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、突出部分の縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることが好ましい。そして、下端部分の縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であることが、より好ましい。これによって、下端部分の上辺が筋肉を締め付けるのを緩和することができるからである。
【００３６】
更に、本発明の実施の形態においては、下端部分の縫付けられない部分に対応するガードル本体の部分は、下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれていることが好ましい。これによって、ガードル本体の生地の余った部分が弛んで皺がよることがなく、タック状に仕上げられて製品としての見栄えが向上するからである。
【００３７】
また、本発明の実施の形態においては、ガードル本体には、背面部分の股下から上がった部分に幅がガードル本体の背面部分の幅一杯、または更にガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部を設けることが、より好ましい。これによって、１対の背面交差部材が骨盤を引っ張る効果もヒップ部分を持ち上げる効果も倍加されて、より大きな骨盤矯正の作用効果を得ることができるからである。
【００３８】
この開口部の形状としては、長円形・長方形・三角形・ハート形等の様々な形状を用いることができる。特に、開口部の下縁のガードル本体の背面部分の股下からの長さが５ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であり、開口部の下縁と上縁の間隔が５ｃｍ〜１５ｃｍの範囲内であることが、より好ましい。なお、本発明の実施の形態としては、「開口部」には、その外縁がガードル本体の背面部分の内部に収まる閉じた開口のみならず、その外縁がガードル本体のウエスト上端まで届く開いた開口も含まれる。
【００３９】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分の３箇所に縫付けられる方法として、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチによって、縫付けられることがより好ましい。これによって、引張り力によって縫付けられた箇所の生地が破れたり、ステッチがほつれたりする事態が確実に防止されるからである。
【００４０】
更に、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分の３箇所に縫付けられるステッチの長さは、１ｃｍ〜４ｃｍの範囲内、更には１．５ｃｍ〜３ｃｍの範囲内であることがより好ましい。これによって、１対の背面交差部材が必要最小限の範囲内で移動可能であるとともに、１対の背面交差部材がガードルの背面部分に対してずれることがより確実に防止されるからである。
【００４１】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の上端部分が縫付けられるガードルの前面左右部分は左右の大転子が当接する部分またはその近傍であることが、より好ましい。これによって、左右１対の背面交差部材による足の付け根近傍が内側へ引っ張られる効果が増大して、背面で交差した伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材によって、骨盤がより強力に引っ張られるからである。
【００４２】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の上端部分の先端及び下端部分の先端がカーブした形状を有することが、より好ましい。これによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードルになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードルになるからである。
【実施例】
【００４３】
以下、本発明について図面を参照しつつ、具体的な実施例に即して説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【００４４】
［実施例１］
まず、本発明の実施例１について、図２を参照して説明する。図２（ａ）は本発明の実施例１に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００４５】
図２（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１は、伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体１２の表面側に、ガードル本体１２の背面部分で交差して、その上端部分１３ａ，１４ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分１３ｂ，１４ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材１３，１４が設けられている。
【００４６】
ここで、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、１対の背面交差部材１３，１４の両端の骨盤矯正ガードル１１の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分１３ａ，１４ａ及び下端部分１３ｂ，１４ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ１３ｄ，１４ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００４７】
ガードル本体１２は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体１２が、ガードル前中心部分１２Ａにおいて二重になっており、１対の背面交差部材１３，１４の上端部分１３ａ，１４ａの先端及び下端部分１３ｂ，１４ｂの先端が、ガードル前中心部分１２Ａに接続される形で縫付けられている。
【００４８】
そして、図２（ａ）に示されるように、下端部分１３ｂ，１４ｂは、その途中の箇所においてガードル本体１２に縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃを有しており、縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００４９】
更に、１対の背面交差部材１３，１４は、交差する箇所１５ａ及び該交差する箇所１５ａの左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ステッチによってガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ１５ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ１５ｂ，１５ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃの長さは、いずれも３ｃｍである。
【００５０】
このように、１対の背面交差部材１３，１４の１対の下端部分１３ｂ，１４ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃを有し、しかもその縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル１１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分１３ｂ，１４ｂの縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分１３ｂ，１４ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００５１】
したがって、骨盤矯正ガードル１１を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材１３，１４から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００５２】
特に、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材１３，１４によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００５３】
更に、１対の背面交差部材１３，１４が、交差する箇所１５ａ及びその左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材１３，１４が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材１３，１４がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材１３，１４の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００５４】
このようにして、本実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１においては、１対の背面交差部材１３，１４の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。そして、１対の背面交差部材１３，１４の全ての部分がガードル本体１２の表側に取付けられ、ガードル本体１２の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【００５５】
［実施例２］
次に、本発明の実施例２について、図３及び図４を参照して説明する。図３（ａ）は本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図４（ａ）は本発明の実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【００５６】
図３（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６の全体構成は、上記実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体１２の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材１７，１８の上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂが、いずれもガードル本体１２の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ガードル本体１２に縫付けられている点である。
【００５７】
ここで、上端部分１７ａ，１８ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、１対の背面交差部材１７，１８の両端の骨盤矯正ガードル１６の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ１７ｄ，１８ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分１７ａ，１８ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００５８】
更に、１対の背面交差部材１７，１８は、交差する箇所１５ａ及び該交差する箇所１５ａの左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ１５ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ１５ｂ，１５ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃの長さは、いずれも３ｃｍである。
【００５９】
そして、１対の背面交差部材１７，１８の１対の下端部分１７ｂ，１８ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃを有し、しかもその縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル１１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分１７ｂ，１８ｂの縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃは更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分１７ｂ，１８ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００６０】
したがって、骨盤矯正ガードル１６を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材１７，１８から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００６１】
特に、上端部分１７ａ，１７ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材１７，１８によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００６２】
更に、１対の背面交差部材１７，１８が、交差する箇所１５ａ及びその左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材１７，１８が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材１７，１８がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材１７，１８の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００６３】
次に、本発明の実施例２の第１変形例について、図４（ａ）を参照して説明する。図４（ａ）に示されるように、実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａの全体構成は、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ａ，１８Ａの上端部分１７Ａａ，１８Ａａ及び下端部分１７Ａｂ，１８Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６４】
次に、本発明の実施例２の第２変形例について、図４（ｂ）を参照して説明する。図４（ｂ）に示されるように、実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｂの全体構成は、上記実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ｂ，１８Ｂの上端部分１７Ｂａ，１８Ｂａの先端及び下端部分１７Ｂｂ，１８Ｂｂの先端が、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【００６５】
これによって、上端部分１７Ｂａ，１８Ｂａ及び下端部分１７Ｂｂ，１８Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ１７Ｂｄ，１８Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができ、量産性に優れた骨盤矯正ガードル１６Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル１６Ｂになる。その他の構成については、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６６】
次に、本発明の実施例２の第３変形例について、図４（ｃ）を参照して説明する。図４（ｃ）に示されるように、実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃの全体構成は、上記実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ｃ，１８Ｃの上端部分１７Ｃａ，１８Ｃａの先端及び下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂの先端が、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【００６７】
これによって、上端部分１７Ｃａ，１８Ｃａ及び下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ１７Ｃｄ，１８Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル１６Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル１６Ｃになる。特に、日本刀の先端のような形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６８】
このようにして、本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６，１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃにおいては、１対の背面交差部材１７，１８，１７Ａ，１８Ａ，１７Ｂ，１８Ｂ，１７Ｃ，１８Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
そして、１対の背面交差部材１７，１８，１７Ａ，１８Ａ，１７Ｂ，１８Ｂ，１７Ｃ，１８Ｃの全ての部分がガードル本体１２の表側に取付けられ、ガードル本体１２の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【００６９】
［実施例３］
次に、本発明の実施例３について、図５を参照して説明する。図５（ａ）は本発明の実施例３に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００７０】
図５（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０は、実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１と異なり、伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体１２の裏面側（内側）に、ガードル本体１２の背面部分で交差して、その上端部分２１ａ，２２ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分２１ｂ，２２ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材２１，２２が設けられている。
【００７１】
ガードル本体１２は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体１２が、ガードル前中心部分１２Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材２１，２２の上端部分２１ａ，２２ａの先端及び下端部分２１ｂ，２２ｂの先端が、ガードル前中心部分１２Ａに接続される形で縫付けられている。
【００７２】
ここで、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、１対の背面交差部材２１，２２の両端の骨盤矯正ガードル２０の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分２１ａ，２２ａ及び下端部分２１ｂ，２２ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ２１ｄ，２２ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００７３】
そして、図５（ａ）に示されるように、下端部分２１ｂ，２２ｂは、その途中においてガードル本体１２に縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃを有しており、縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００７４】
更に、１対の背面交差部材２１，２２は、交差する箇所２３ａ及び該交差する箇所２３ａの左右の箇所２３ｂ，２３ｃの３箇所において、ステッチによってガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ２３ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ２３ｂ，２３ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ２３ａ，２３ｂ，２３ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【００７５】
このように、１対の背面交差部材２１，２２の１対の下端部分２１ｂ，２２ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃを有し、しかもその縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル２０を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分２１ｂ，２２ｂの縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分２１ｂ，２２ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００７６】
したがって、骨盤矯正ガードル２０を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材２１，２２から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００７７】
特に、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材２１，２２によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００７８】
更に、１対の背面交差部材２１，２２が、交差する箇所２３ａ及びその左右の箇所２３ｂ，２３ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材２１，２２が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材２１，２２がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材２１，２２の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００７９】
このようにして、本実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０においては、１対の背面交差部材２１，２２の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。また、１対の背面交差部材２１，２２の全ての部分がガードル本体１２の裏側に取付けられ、ガードル本体１２の表側には何も取付けられないことから、より見栄えが良くなる。
【００８０】
［実施例４］
次に、本発明の実施例４について、図６及び図７を参照して説明する。図６（ａ）は本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図７（ａ）は本発明の実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【００８１】
図６（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５の全体構成は、上記実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体１２の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材２６，２７の上端部分２６ａ，２７ａ及び下端部分２６ｂ，２７ｂが、いずれもガードル本体１２の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分２６ａ，２７ａ及び下端部分２６ｂ，２７ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ２６ｄ，２７ｄでガードル本体１２に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル２０とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２０と同様の作用効果が得られる。
【００８２】
次に、本発明の実施例４の第１変形例について、図７（ａ）を参照して説明する。図７（ａ）に示されるように、実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａの全体構成は、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ａ，２７Ａの上端部分２６Ａａ，２７Ａａ及び下端部分２６Ａｂ，２７Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５Ａと同様の作用効果が得られる。
【００８３】
次に、本発明の実施例４の第２変形例について、図７（ｂ）を参照して説明する。図７（ｂ）に示されるように、実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｂの全体構成は、上記実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ｂ，２７Ｂの上端部分２６Ｂａ，２７Ｂａ及び下端部分２６Ｂｂ，２７Ｂｂが、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【００８４】
これによって、上端部分２６Ｂａ，２７Ｂａ及び下端部分２６Ｂｂ，２７Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ２６Ｂｄ，２７Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル２５Ｂになるとともに、縫い目のステッチ２６Ｂｄ，２７Ｂｄのラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル２５Ｂになる。その他の構成については、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５と同様の作用効果が得られる。
【００８５】
次に、本発明の実施例４の第３変形例について、図７（ｃ）を参照して説明する。図７（ｃ）に示されるように、実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｃの全体構成は、上記実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ｃ，２７Ｃの上端部分２６Ｃａ，２７Ｃａ及び下端部分２６Ｃｂ，２７Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【００８６】
これによって、上端部分２６Ｃａ，２７Ｃａ及び下端部分２６Ｃｂ，２７Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ２６Ｃｄ，２７Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル２５Ｃになるとともに、縫い目のステッチ２６Ｃｄ，２７Ｃｄのラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル２５Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５と同様の作用効果が得られる。
【００８７】
このようにして、本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５，２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃにおいては、１対の背面交差部材２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
そして、１対の背面交差部材２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃの全ての部分がガードル本体１２の裏側に取付けられ、ガードル本体１２の表側には何も取付けられないことから、より見栄えが良くなる。
【００８８】
［実施例５］
次に、本発明の実施例５について、図８を参照して説明する。図８（ａ）は本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００８９】
本実施例５及び以下の実施例に係る骨盤矯正ガードルは、ガードルの背面部分の股下から上がった部分に幅がガードルの背面部分の幅一杯まで届く開口部を設けて、ガードルの背面部分の股下の上部の左側から右側へ及び右側から左側へ交差して、上方及び下方へ伸びてガードルの前中心近傍左右部分または前中心左右部分にその上端部分及び下端部分が縫付けられた伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材を設けた骨盤矯正ガードルである。
【００９０】
図８（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０は、ガードル本体３３の後中心ＢＣを中心にして、ガードル本体３３の股下３３ｃから約８ｃｍ上がった位置に下縁を有する略長円形（本明細書においては、「長円形」とは、本来の意味の楕円形と同じ形状とは異なり、１対の半円を２本の直線でつないだ陸上競技場のトラックの如き形状を意味するものとする。）状で、下縁と上縁の間隔が約８ｃｍの開口部３４が設けられており、図８（ｂ），（ｃ）に示されるように、開口部３４の両端はガードル本体３３の両脇まで達している。
【００９１】
そして、開口部３４は、裏側から伸縮性及び弾力性を有する生地であるパワーネット３５が縫付けられることによって塞がれている。このパワーネット３５及び伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体３３の表面側に、ガードル本体３３の背面部分で交差して、その上端部分３１ａ，３２ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分３１ｂ，３２ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材３１，３２が設けられている。
【００９２】
ここで、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、１対の背面交差部材３１，３２の両端の骨盤矯正ガードル３０の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分３１ａ，３２ａ及び下端部分３１ｂ，３２ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ３１ｄ，３２ｄでガードル本体３３に縫付けられている。また、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００９３】
ガードル本体３３は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体３３が、ガードル前中心部分３３Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材３１，３２の上端部分３１ａ，３２ａの先端及び下端部分３１ｂ，３２ｂの先端が、ガードル前中心部分３３Ａに接続される形で縫付けられている。
【００９４】
そして、図８（ａ）に示されるように、下端部分３１ｂ，３２ｂは、その途中においてガードル本体３３に縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃを有しており、縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００９５】
更に、１対の背面交差部材３１，３２は、交差する箇所３６ａ及び該交差する箇所３６ａの左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ３６ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ３６ｂ，３６ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【００９６】
このように、１対の背面交差部材３１，３２の１対の下端部分３１ｂ，３２ｂは、途中にガードル本体３３に縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃを有し、しかもその縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル３０を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体３３が伸ばされるよりも、１対の下端部分３１ｂ，３２ｂの縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分３１ｂ，３２ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００９７】
したがって、骨盤矯正ガードル３０を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材３１，３２から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００９８】
特に、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材３１，３２によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００９９】
更に、１対の背面交差部材３１，３２が、交差する箇所３６ａ及びその左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、ガードル本体３３の開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられていることから、パワーネット３５の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材３１，３２が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材３１，３２がガードル本体３３の背面部分のパワーネット３５に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材３１，３２の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持できるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【０１００】
このようにして、本実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０においては、１対の背面交差部材３１，３２の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。そして、１対の背面交差部材３１，３２の全ての部分がガードル本体３３の表側に取付けられ、ガードル本体３３の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【０１０１】
［実施例６］
次に、本発明の実施例６について、図９及び図１０を参照して説明する。図９（ａ）は本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１０（ａ）は本発明の実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【０１０２】
図９（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７の全体構成は、上記実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体３３の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材３８，３９の上端部分３８ａ，３９ａ及び下端部分３８ｂ，３９ｂが、ともにガードル本体３３の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分３８ａ，３９ａ及び下端部分３８ｂ，３９ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ３８ｄ，３９ｄでガードル本体３３に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３０と同様の作用効果が得られる。
【０１０３】
次に、本発明の実施例６の第１変形例について、図１０（ａ）を参照して説明する。図１０（ａ）に示されるように、実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａの全体構成は、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ａ，３９Ａの上端部分３８Ａａ，３９Ａａ及び下端部分３８Ａｂ，３９Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０４】
次に、本発明の実施例６の第２変形例について、図１０（ｂ）を参照して説明する。図１０（ｂ）に示されるように、実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｂの全体構成は、上記実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ｂ，３９Ｂの上端部分３８Ｂａ，３９Ｂａ及び下端部分３８Ｂｂ，３９Ｂｂが、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【０１０５】
これによって、上端部分３８Ｂａ，３９Ｂａ及び下端部分３８Ｂｂ，３９Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ３８Ｂｄ，３９Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル３７Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル３７Ｂになる。その他の構成については、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０６】
次に、本発明の実施例６の第３変形例について、図１０（ｃ）を参照して説明する。図１０（ｃ）に示されるように、実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｃの全体構成は、上記実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ｃ，３９Ｃの上端部分３８Ｃａ，３９Ｃａ及び下端部分３８Ｃｂ，３９Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【０１０７】
これによって、上端部分３８Ｃａ，３９Ｃａ及び下端部分３８Ｃｂ，３９Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ３８Ｃｄ，３９Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル３７Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル３７Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０８】
このようにして、本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７，３７Ａ，３７Ｂ，３７Ｃにおいては、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１０９】
また、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃが、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチ３６ａによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチ３６ｂ，３６ｃによって縫付けられたことから、引張り力によって縫付けられた箇所のパワーネット３５が破れたり、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃがほつれたりする事態が確実に防止される。そして、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃの全ての部分がガードル本体３３の表側に取付けられ、ガードル本体３３の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【０１１０】
［実施例７］
次に、本発明の実施例７について、図１１を参照して説明する。図１１（ａ）は本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【０１１１】
図１１（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１の全体構成は、上記実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一である。異なる点は、１対の背面交差部材４２，４３の上端部分４２ａ，４３ａ及び下端部分４２ｂ，４３ｂが、開口部３４の下へ潜り込んで、ガードル本体３３の裏面側（内側）に縫付けられている点である。１対の背面交差部材４２，４３は、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる。
【０１１２】
ここで、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、１対の背面交差部材４２，４３の両端の骨盤矯正ガードル４１の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分４２ａ，４３ａ及び下端部分４２ｂ，４３ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ４２ｄ，４３ｄでガードル本体３３に縫付けられている。また、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【０１１３】
ガードル本体３３は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体３３が、ガードル前中心部分３３Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材４２，４３の上端部分４２ａ，４３ａの先端及び下端部分４２ｂ，４３ｂの先端が、ガードル前中心部分３３Ａに接続されるようにして、ガードル本体３３の裏側に縫付けられている。図１１（ｂ）に示されるように、上述したステッチ４２ｄ，４３ｄは、開口部３４の縁から続いている。
【０１１４】
そして、図１１（ａ）に示されるように、下端部分４２ｂ，４３ｂは、その途中においてガードル本体３３に縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃを有しており、縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、表側から見える対応するガードル本体３３の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【０１１５】
更に、１対の背面交差部材４２，４３は、交差する箇所３６ａ及び該交差する箇所３６ａの左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ３６ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ３６ｂ，３６ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【０１１６】
このように、１対の背面交差部材４２，４３の１対の下端部分４２ｂ，４３ｂは、途中にガードル本体３３に縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃを有し、しかもその縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル４１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体３３が伸ばされるよりも、１対の下端部分４２ｂ，４３ｂの縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分４２ｂ，４３ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【０１１７】
したがって、骨盤矯正ガードル４１を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材４２，４３から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【０１１８】
特に、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材４２，４３によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【０１１９】
更に、１対の背面交差部材４２，４３が、交差する箇所３６ａ及びその左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、ガードル本体３３の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体３３の背面部分のパワーネット３５の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材４２，４３が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材４２，４３がガードル本体３３の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材４２，４３の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【０１２０】
このようにして、本実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１においては、１対の背面交差部材４２，４３の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１２１】
［実施例８］
次に、本発明の実施例８について、図１２及び図１３を参照して説明する。図１２（ａ）は本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１３（ａ）は本発明の実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【０１２２】
図１２（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５の全体構成は、上記実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体３３の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材４６，４７の上端部分４６ａ，４７ａ及び下端部分４６ｂ，４７ｂが、いずれもガードル本体３３の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分４６ａ，４７ａ及び下端部分４６ｂ，４７ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ４６ｄ，４７ｄでガードル本体３３に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル４１とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４１と同様の作用効果が得られる。
【０１２３】
次に、本発明の実施例８の第１変形例について、図１３（ａ）を参照して説明する。図１３（ａ）に示されるように、実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａの全体構成は、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ａ，４７Ａの上端部分４６Ａａ，４７Ａａ及び下端部分４６Ａｂ，４７Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２４】
次に、本発明の実施例８の第２変形例について、図１３（ｂ）を参照して説明する。図１３（ｂ）に示されるように、実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｂの全体構成は、上記実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ｂ，４７Ｂの上端部分４６Ｂａ，４７Ｂａ及び下端部分４６Ｂｂ，４７Ｂｂの上端部分が、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【０１２５】
これによって、上端部分４６Ｂａ，４７Ｂａ及び下端部分４６Ｂｂ，４７Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ４６Ｂｄ，４７Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル４５Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル４５Ｂになる。その他の構成については、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２６】
次に、本発明の実施例８の第３変形例について、図１３（ｃ）を参照して説明する。図１３（ｃ）に示されるように、実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｃの全体構成は、上記実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ｃ，４７Ｃの上端部分４６Ｃａ，４７Ｃａ及び下端部分４６Ｃｂ，４７Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【０１２７】
これによって、上端部分４６Ｃａ，４７Ｃａ及び下端部分４６Ｃｂ，４７Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ４６Ｃｄ，４７Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル４５Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル４５Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２８】
このようにして、本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５，４５Ａ，４５Ｂ，４５Ｃにおいては、１対の背面交差部材４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１２９】
また、１対の背面交差部材４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃが、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチ３６ａによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチ３６ｂ，３６ｃによって縫付けられたことから、引張り力によって縫付けられた箇所のパワーネット３５が破れたり、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃがほつれたりする事態が確実に防止される。
【０１３０】
［実施例９］
次に、本発明の実施例９について、図１４を参照して説明する。図１４（ａ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルにおいて起こり得る現象を説明する正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は本発明の実施例９に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１３１】
上述した本発明の実施例１乃至実施例８に係る骨盤矯正ガードルにおいては、１対の背面交差部材の下端部分の引張り力を強化することによって、骨盤の矯正効果をより向上させ、より美しい“ビーナスウォーク”ができるようにしている。しかし、骨盤矯正ガードルの着用者の体形は千差万別であり、実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを例として説明すると、図１４（ａ），（ｂ）に示されるように、体形によっては下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂの上側の筋肉１２ａが必要以上に締め付けられて、長時間着用していると不快感を生ずる場合がある。
【０１３２】
そこで、図１４（ｃ）に示されるように、本実施例９に係る骨盤矯正ガードル４９Ｃにおいては、下端部分１８Ｃｂを改良している。即ち、縫付けられない部分１８Ｃｃの上辺の長さｗ１は、通常は下辺の長さｗ２とほぼ同じであるところ、縫付けられない部分５０Ｃｃの上辺の位置を前中心側に移動させて、上辺の長さｗ３＞下辺の長さｗ２としている。本実施例９においては、ｗ３をｗ２よりも１ｃｍ長くしている。
【０１３３】
このように、縫付けられない部分５０Ｃｃの上辺の長さｗ３を下辺の長さｗ２よりも長くすることによって、下端部分５０Ｃｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１３４】
本実施例９においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル４９Ｃについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例８に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、体形の差によって１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて、付け心地が悪くなることを効果的に防止することができる。
【０１３５】
［実施例１０］
次に、本発明の実施例１０について、図１５乃至図１８を参照して説明する。図１５（ａ）は本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１６（ａ）は本発明の実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１７（ａ）は本発明の実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１８（ａ）は本発明の実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【０１３６】
図１５（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１は、その全体構成が、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１５（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３ｂ，５４ｂが、縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃの１対の背面交差部材５３，５４が交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２を有している点である。そして、突出部分５２の縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃ側の辺５２ａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１３７】
これによって、縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃの近傍において、下端部分５３ｂ，５４ｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３ｂ，５４ｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３ｂ，５４ｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３，５４の下端部分５３ｂ，５４ｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１３８】
また、図１６（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ａは、その全体構成が、上述した実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１６（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂが、縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃの１対の背面交差部材５３Ａ，５４Ａが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ａを有している点である。そして、突出部分５２Ａの縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃ側の辺５２Ａａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１３９】
これによって、縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃの近傍において、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ａ，５４Ａの下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４０】
更に、図１７（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ｂは、その全体構成が、上述した実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１７（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂが、縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃの１対の背面交差部材５３Ｂ，５４Ｂが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ｂを有している点である。そして、突出部分５２Ｂの縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃ側の辺５２Ｂａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１４１】
これによって、縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃの近傍において、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ｂ，５４Ｂの下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４２】
また、図１８（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ｃは、その全体構成が、上述した実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１８（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂが、縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃの１対の背面交差部材５３Ｃ，５４Ｃが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ｃを有している点である。そして、突出部分５２Ｃの縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃ側の辺５２Ｃａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１４３】
これによって、縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃの近傍において、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ｃ，５４Ｃの下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４４】
このようにして、本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１，５１Ａ，５１Ｂ，５１Ｃにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、１対の背面交差部材５３，５４，５３Ａ，５４Ａ，５３Ｂ，５４Ｂ，５３Ｃ，５４Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２，３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１４５】
［実施例１１］
次に、本発明の実施例１１について、図１９を参照して説明する。図１９（ａ）は本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１４６】
図１９（ａ）に示されるように、本実施例１１に係る骨盤矯正ガードル５６においては、下端部分５７ｂの縫付けられない部分５７ｃの上辺５９が、円弧状の凹んだ曲線状となっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１４７】
これによって、縫付けられない部分５７ｃの上辺５９の長さが長くなるため、下端部分５７ｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４８】
また、図１９（ｂ）に示されるように、本実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードル５６Ａにおいては、下端部分５７Ａｂの縫付けられない部分５７Ａｃの近傍に山形状の突出部分６０を有するとともに、下端部分５７Ａｂの縫付けられない部分５７Ａｃの上辺５９Ａが、円弧状の凹んだ曲線状となっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１４９】
これによって、縫付けられない部分５７Ａｃの交差側の近傍において、下端部分５７Ａｂの上辺の長さが長くなるとともに、縫付けられない部分５７Ａｃの上辺５９Ａの長さが長くなるため、下端部分５７Ａｂの上辺が筋肉を締め付ける力がより緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることをより確実に防止することができる。
【０１５０】
このようにして、本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードル５６，５６Ａにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１５１】
本実施例１１においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル５６，５６Ａについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例１０に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、体形の差によって１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて、付け心地が悪くなることを効果的に防止することができる。
【０１５２】
［実施例１２］
次に、本発明の実施例１２について、図２０を参照して説明する。図２０（ａ）は本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１５３】
図２０（ａ）に示されるように、本実施例１２に係る骨盤矯正ガードル６１においては、下端部分６２ｂの縫付けられない部分６２ｃの上辺６４が、円弧状の凹んだ曲線状となっており、対応するガードル本体１２Ａの部分は、下端部分６２ｂの延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタック６５になっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１５４】
これによって、対応するガードル本体１２Ａの部分が下端部分６２ｂの縫付けられない部分６２ｃよりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タック６５に仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５５】
また、図２０（ｂ）に示されるように、本実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードル６１Ａにおいては、下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃの近傍に山形状の突出部分６０Ａを有するとともに、下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃの上辺６４Ａが、円弧状の凹んだ曲線状となっている。そして、対応するガードル本体１２Ａの部分は、下端部分６２Ａｂの延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタック６５Ａになっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１５６】
これによって、対応するガードル本体１２Ａの部分が下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃよりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タック６５Ａに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５７】
このようにして、本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードル６１，６１Ａにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、また製品としての見栄えも良く、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２Ａに対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１５８】
本実施例１２においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル６１，６１Ａについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例１１に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、対応するガードル本体の部分が下端部分の縫付けられない部分よりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タックに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５９】
上記各実施例においては、ガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りの通常のウエスト位置とした例について説明したが、ガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りより上方にまで長く伸ばしても良い。このようなハイウエストタイプの骨盤矯正ガードルは、着用して真っ直ぐに歩くだけで自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正できるだけでなく、腰回りが締め付けられてウエストラインが美しく見えるとともに、寒い時期でも暖かいという作用効果が得られる。
【０１６０】
また、逆にガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りより下方に短く設定することもできる。このようなローウエストタイプの骨盤矯正ガードルは、着用して真っ直ぐに歩くだけで自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正できるだけでなく、若い人を中心に流行しているローライズジーンズ等の腰回りが低いボトムスの下にも着用することができるとともに、交差部分によって足の付け根近傍を内側へ引っ張る効果が最も大きいという特長がある。
【０１６１】
また、上記各実施例においては、「伸縮性を有する生地」としてサテンネットを用い、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としてサテンネット及びパワーネットを用いた場合について説明したが、「伸縮性を有する生地」としてはサテンネット以外にもパワーネット、スパンレックスを始めとする他の生地を用いることもできるし、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としてはサテンネット及びパワーネット以外にも、他の生地を用いることもできる。また、両方の生地としてサテンネットのみを用いても良いし、パワーネットのみを用いることもできる。
【０１６２】
骨盤矯正ガードルのその他の部分の構造、形状、数量、材質、大きさ（幅・長さ・厚さ等）、接続関係等についても、上記各実施例に限定されるものではない。なお、本発明の実施例で挙げている数値は、その全てが臨界値を示すものではなく、ある数値は実施に好適な適正値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
【０１６３】
上記実施の形態では、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２，１２Ａ，３３と、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面で交差してガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材１３，１４等とを具備し、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの上端部分１３ａ，１４ａ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前面に５ｃｍ〜１０ｃｍ回り込んだ位置までまたは前中心ＦＣから１ｃｍ〜１０ｃｍ離れた位置までまたは前中心ＦＣまで延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられた事例で説明したが、本発明を実施する場合には、厳格性を問われるものではないので、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの上端部分１３ａ，１４ａ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前中心ＦＣまでの位置に延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられ、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前中心ＦＣまでの位置に延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられておればよい。
【０１６４】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前面に回り込んで前中心ＦＣから１ｃｍ〜１０ｃｍ離れた位置までまたは前中心ＦＣまで延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられる構成についても、本発明を実施する場合には、厳格性を問われるものではないので、１対の背面交差部材１２，１２Ａ，３３のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇よりも前中心ＦＣ側の位置から１対の背面交差部材１３，１４等の先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられない部分を有しておればよい。
【０１６５】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等は、交差する箇所及び該交差する箇所の左右の箇所の少なくとも３箇所において、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面に縫付けられたものである。しかし、本発明を実施する場合には、その機能を維持するために、交差する箇所の１箇所のみ、または交差する箇所の左右の２箇所のみ、または交差する箇所の１箇所及び交差する箇所の左右の２箇所の計３箇所とすることができる。或いは、それらを２箇所止めすることもできるし、３箇所止めすることもできる。即ち、１対の背面交差部材１３，１４等は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面に縫付けられておればよい。
【０１６６】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等の縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃ等における下端部分１３ｂ，１４ｂ等の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体１２，１２Ａ，３３の生地の長さと比較すると、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の生地の長さよりも縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃ等における下端部分１３ｂ，１４ｂ等の生地の長さよりも、同等以下の長さとしたものであるから、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられない部分は、具体的には、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であり、ガードル本体１２，１２Ａ，３３と１対の背面交差部材１３，１４等との干渉を断つものであり、縫製による皺を生じさせないことにもなり、単に弾性力の調整にととまらず、見栄えがよくなる。
特に、同等以下の長さとしたものであるから、１対の背面交差部材１３，１４の弾性を強くすることができる。また、その縫製長さによって弾性を調節することもできる。
【符号の説明】
【０１６７】
１ 骨盤
１０ａ 大転子
１１，１１Ａ，１１Ｂ，１６，１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃ，２０，２５，２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，３０，３７，３７Ａ，３７Ｂ，３７Ｃ，４１，４５，４５Ａ，４５Ｂ，４５Ｃ，４９Ｃ，５１，５１Ａ，５１Ｂ，５１Ｃ，５６，５６Ａ，６１，６１Ａ 骨盤矯正ガードル
１２，１２Ａ，３３ ガードル本体
１３，１４，１７，１８，１６Ａ，１７Ａ，１６Ｂ，１７Ｂ，１６Ｃ，１７Ｃ，２１，２２，２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃ，３１，３２，３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃ，４２，４３，４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃ，５３，５４，５３Ａ，５４Ａ，５３Ｂ，５４Ｂ，５３Ｃ，５４Ｃ，５７，５７Ａ，６２，６２Ａ 背面交差部材
１３ａ，１４ａ，１７ａ，１８ａ，１７Ａａ，１８Ａａ，１７Ｂａ，１８Ｂａ，１７Ｃａ，１８Ｃａ，２１ａ，２２ａ，２６ａ，２７ａ，２６Ａａ，２７Ａａ，２６Ｂａ，２７Ｂａ，２６Ｃａ，２７Ｃａ，３１ａ，３２ａ，３８ａ，３９ａ，３８Ａａ，３９Ａａ，３８Ｂａ，３９Ｂａ，３８Ｃａ，３９Ｃａ，４２ａ，４３ａ，４６ａ，４７ａ，４６Ａａ，４７Ａａ，４６Ｂａ，４７Ｂａ，４６Ｃａ，４７Ｃａ，５３ａ，５４ａ，５３Ａａ，５４Ａａ，５３Ｂａ，５４Ｂａ，５３Ｃａ，５４Ｃａ 上端部分
１３ｂ，１４ｂ，１７ｂ，１８ｂ，１７Ａｂ，１８Ａｂ，１７Ｂｂ，１８Ｂｂ，１７Ｃｂ，１８Ｃｂ，２１ｂ，２２ｂ，２６ｂ，２７ｂ，２６Ａｂ，２７Ａｂ，２６Ｂｂ，２７Ｂｂ，２６Ｃｂ，２７Ｃｂ，３１ｂ，３２ｂ，３８ｂ，３９ｂ，３８Ａｂ，３９Ａｂ，３８Ｂｂ，３９Ｂｂ，３８Ｃｂ，３９Ｃｂ，４２ｂ，４３ｂ，４６ｂ，４７ｂ，４６Ａｂ，４７Ａｂ，４６Ｂｂ，４７Ｂｂ，４６Ｃｂ，４７Ｃｂ，５０Ｃｂ，５３ｂ，５４ｂ，５３Ａｂ，５４Ａｂ，５３Ｂｂ，５４Ｂｂ，５３Ｃｂ，５４Ｃｂ，５７ｂ，５７Ａｂ，６２ｂ，６２Ａｂ 下端部分
１３ｃ，１４ｃ，１７ｃ，１８ｃ，１７Ａｃ，１８Ａｃ，１７Ｂｃ，１８Ｂｃ，１７Ｃｃ，１８Ｃｃ，２１ｃ，２２ｃ，２６ｃ，２７ｃ，２６Ａｃ，２７Ａｃ，２６Ｂｃ，２７Ｂｃ，２６Ｃｃ，２７Ｃｃ，３１ｃ，３２ｃ，３８ｃ，３９ｃ，３８Ａｃ，３９Ａｃ，３８Ｂｃ，３９Ｂｃ，３８Ｃｃ，３９Ｃｃ，４２ｃ，４３ｃ，４６ｃ，４７ｃ，４６Ａｃ，４７Ａｃ，４６Ｂｃ，４７Ｂｃ，４６Ｃｃ，４７Ｃｃ，５０Ｃｃ，５３ｃ，５４ｃ，５３Ａｃ，５４Ａｃ，５３Ｂｃ，５４Ｂｃ，５３Ｃｃ，５４Ｃｃ，５７ｃ，５７Ａｃ，６２ｃ，６２Ａｃ 縫付けられない部分
３４ 開口部
５２，５２Ａ，５２Ｂ，５２Ｃ，６０，６０Ａ 突出部分
６５，６５Ａ タック
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ズボン、スカート等の衣服の下に、または単独で着用して生活するだけで骨盤の歪みを矯正して正常な骨盤形状を回復させるとともに、骨盤の歪みに起因する種々の症状を改善して健康な肉体と美しいプロポーションを得ることができる、より改良された骨盤矯正ガードルに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
現代人は歩くときも、椅子に座るときも、また畳の上に正座するときも姿勢が悪い人が多いため、骨盤が歪んでいる人が多く、そのためプロポーションが悪くなるだけでなく、健康にも支障をきたしている場合がある。骨盤の具体的な構造について、図１を参照して説明する。図１は、骨盤とその周辺の骨を正面から見て示す概略図である。
【０００３】
図１に示されるように、骨盤１は、「仙骨」２・「寛骨」３・「尾骨」４という三つの骨によって構成されており、腰椎８から続く逆三角形の骨が「仙骨」２、その両側の蝶の羽のような形状の腸骨５とそこから続く坐骨６と恥骨７をまとめて「寛骨」３、更に仙骨２の先端にあるのが「尾骨」４である。骨盤１は仙骨２部分で背骨９に直結し、寛骨３の下部で両足の骨１０（大転子１０ａ）へとつながっている。
【０００４】
通常、骨と骨は関節によってつながっているが、骨盤１を形成する三つの骨２，３，４は周囲の筋肉と靭帯によって支えられていて、唯一の関節は仙骨２と腸骨５とをつなぐ仙腸関節のみであり、この関節がずれたり開いたりしてそのまま固まってしまう結果、骨盤１が歪む。骨盤１が歪めば、当然それを包む筋肉にも影響が出て、お尻の中で骨盤１が横に広がったり歪んだりする結果、お尻が横に広がったり垂れてしまったりする（非特許文献１：２２頁〜２３頁）。
【０００５】
これに対して、非特許文献１の４４頁〜４５頁においては、骨盤１の歪みを直す基本の体操として、ゴムのチューブを大転子１０ａの位置に当ててお尻で交差させ、骨盤１の一番出っ張った部分へ巻いて体の前で結んで、腰を大きく左右に回す体操を推奨している。また、非特許文献２の８０頁〜８３頁においては、骨盤１の歪みを直す方法として骨盤１を動かして歩く“ビーナスウォーク”という、より効果的な歩き方を提唱している。この歩き方をマスターして続けることによって、骨盤１の歪みを矯正することができ、骨盤１の歪みに起因する内臓の下垂による不調や血行不良も解消されて、種々の不快な症状も改善されるとしている。
【０００６】
しかし、非特許文献１において推奨されている腰を回す体操等の体操だけでは、なかなか骨盤の歪みを矯正することができない。また、非特許文献２において提唱されている“ビーナスウォーク”は骨盤の歪みを矯正することはできるが、骨盤を内側にねじりながら歩かなければならず、この際に肩や首など上半身は動かさない等意識しなければならないポイントが多過ぎて、この歩き方をマスターするのは非常に困難である。そこで、本発明者は、ズボンやスカート等の下に、または単独で着用して歩くだけで特に意識しなくても自然と“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正することができる骨盤矯正ガードルの発明をし、特許文献１において開示している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００７】
【非特許文献１】「新骨盤ダイエット」著者・芝崎義夫、出版社・高橋書店、出版年月日・平成１５年７月１０日
【非特許文献２】「骨盤スリミング」著者・立花みどり、出版社・日本文芸社、出版年月日・平成１４年１０月２５日
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２００６−１９２２６０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
しかしながら、特許文献１に記載された骨盤矯正ガードルにおいては、１対の背面交差部材を構成する素材の伸縮力には限界があり、その引張り力を強化することが困難であるため、骨盤を矯正する効果を更に向上させることは難しいという問題点があった。また、１対の背面交差部材が互いの自由な動きを妨げないようにスライド自在に取り付けられていることから歩行したり座ったりする際に背面交差部材がガードル本体に対してずれるため、その度に適切な位置に戻す必要があるという問題点があった。
【００１０】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであって、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる骨盤矯正ガードルの提供を目的とするものである。また、本発明は、１対の背面交差部材の引張り力をより強化した場合にも、１対の背面交差部材の間の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止できる骨盤矯正ガードルの提供をも目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
請求項１の発明に係る骨盤矯正ガードルは、伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、前記ガードル本体の両脇から前記先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体に縫付けられない部分を有し、前記１対の背面交差部材の縫付けられない部分における前記下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分における前記ガードル本体の生地の長さよりも短く、前記下端部分の縫付けられない部分の長さは、対応する前記ガードル本体の前記下端部分が縫付けられない部分の長さよりも短く、前記１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたものである。
【００１２】
ここで、１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分も１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分も共に、１対の背面交差部材の両端の骨盤矯正ガードルの前面側に位置する部分を意味するものとし、上端部分及び下端部分は原則としてその縁に沿って全てステッチでガードル本体に縫付けられるものとする。また、「伸縮性を有する生地」としては、具体的にはサテンネット生地、パワーネット生地、ストレッチサテン生地、スパンレックス生地、等がある。更に、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としては、具体的にはパワーネット生地、サテンネット生地、ストレッチサテン生地、等がある。
また、伸縮性を有する生地からなるガードル本体とは、公知の構成のガードル（本体）を含み、当該パンツの形状で伸縮性のある素材を用いて、腹部、ヒップ、太ももを広範囲に覆い、腹部を押さえる機能とヒップアップ機能と太ももを押さえる機能を有するものである。
そして、１対の背面交差部材とは、ガードル本体の背面でＸ状に交差し、該ガードル本体に縫付けられた伸縮性及び弾力性を有する生地からなるものである。
更に、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端を含み、前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられている部分を意味する。また、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端を含み、前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられている部分を意味する。
更にまた、１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたものとは、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所または２箇所以上とすることができる。
加えて、１対の背面交差部材の縫付けられない部分における下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとしたものである。具体的には、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体に縫付けられない部分は、前記ガードル本体と１対の背面交差部材との干渉を断つものであり、任意の弾性のものとすることができる。
【００１３】
請求項２の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１の構成において、更に、前記ガードル本体の背面部分の股下から上がった部分に設けられた幅が前記ガードル本体の背面部分の幅一杯または更に前記ガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部と、該開口部を塞いで縫付けられた伸縮性を有する生地とを具備するものである。本明細書、特許請求の範囲及び図面においては、「開口部」とは、生地のない穴あきの部分を意味し、その外縁がガードル本体の背面部分の内部に収まる閉じた開口のみならず、その外縁がガードル本体のウエスト上端まで届く開いた開口をも含むものとする。
【００１４】
請求項３の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１または請求項２の構成において、前記下端部分の前記縫付けられない部分の長さは、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であるものである。
【００１５】
請求項４の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項３のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長いものである。
【００１６】
請求項５の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項４のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分は、前記縫付けられない部分の前記１対の背面交差部材が交差する箇所側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、該突出部分の前記縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であるものである。
【００１７】
請求項６の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項５のいずれか１つの構成において、前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であるものである。
【００１８】
請求項７の発明に係る骨盤矯正ガードルは、請求項１乃至請求項６のいずれか１つの構成において、前記下端部分の前記縫付けられない部分に対応する前記ガードル本体の部分は前記下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっているものである。
【発明の効果】
【００１９】
請求項１の発明に係る骨盤矯正ガードルは、伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所においてガードル本体に縫付けられない部分を有し、下端部分の縫付けられない部分の長さは、対応するガードル本体の下端部分が縫付けられない部分の長さよりも短く、１対の背面交差部材は、交差する箇所及び交差する箇所の左右の箇所の少なくとも３箇所において、ガードル本体の背面に縫付けられている。
【００２０】
このように、１対の背面交差部材の１対の下端部分は、途中にガードル本体に縫付けられない部分を有し、しかもその縫付けられない部分は、対応するガードル本体の部分よりも短いため、本発明に係る骨盤矯正ガードルを着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体が伸ばされるよりも、１対の下端部分の縫付けられない部分は更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分によって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００２１】
したがって、本発明に係る骨盤矯正ガードルを着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了する美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
また、１対の背面交差部材の縫付けられない部分における下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとしたものであるから、ガードル本体の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体に縫付けられない部分は、具体的には、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であり、前記ガードル本体と１対の背面交差部材との干渉を断つものであり、縫製による皺を生じさせないことにもなり、単に弾性力の調整にととまらず、見栄えがよくなる。
【００２２】
これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００２３】
更に、１対の背面交差部材が、交差する箇所及びその左右の箇所の３箇所において、ガードル本体の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００２４】
このようにして、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる骨盤矯正ガードルとなる。
【００２５】
請求項２の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、更に、ガードル本体の背面部分の股下から上がった部分に幅がガードル本体の背面部分の幅一杯または更にガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部を設けて、開口部を塞いで伸縮性を有する生地が縫付けられたことから、請求項１に係る発明の効果に加えて、１対の背面交差部材が骨盤を引っ張る効果もヒップ部分を持ち上げる効果も倍加されて、より大きな骨盤矯正の作用効果を得ることができる。
【００２６】
請求項３の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、下端部分の縫付けられない部分の長さが２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることから、請求項１または請求項２に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の長さが適切であるため、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さもヒップを引き締める強さも、より確実に、かつ、過剰にならずに強化され、より自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めることができる。なお、縫付けられない部分の長さが３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であると、縫付けられない部分の長さがより適切であり、より好ましい。
【００２７】
請求項４の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分の縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長くなっていることから、請求項１乃至請求項３に係る発明の効果に加えて、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００２８】
請求項５の発明に係る骨盤矯正ガードルにおいては、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分が、縫付けられない部分の１対の背面交差部材が交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、突出部分の縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることから、請求項１乃至請求項４に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の交差側の近傍において、下端部分の上辺の長さが長くなるため、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００２９】
請求項６の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、下端部分の縫付けられない部分はその上辺が凹んだ曲線状であることから、請求項１乃至請求項５に係る発明の効果に加えて、縫付けられない部分の上辺の長さが長くなるため、下端部分の上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【００３０】
請求項７の発明に係る骨盤矯正ガードルは、下端部分の縫付けられない部分に対応するガードル本体の部分は下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっていることから、請求項１乃至請求項６に係る発明の効果に加えて、対応するガードル本体の部分が下端部分の縫付けられない部分よりも長いにも関わらず、生地が弛んで皺がよることがなく、タックに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】図１は、骨盤とその周辺の骨を正面から見て示す概略図である。
【図２】図２（ａ）は本発明の実施例１に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図３】図３（ａ）は本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図４】図４（ａ）は本発明の実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図５】図５（ａ）は本発明の実施例３に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図６】図６（ａ）は本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図７】図７（ａ）は本発明の実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図８】図８（ａ）は本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図９】図９（ａ）は本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１０】図１０（ａ）は本発明の実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図１１】図１１（ａ）は本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１２】図１２（ａ）は本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１３】図１３（ａ）は本発明の実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【図１４】図１４（ａ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルにおいて起こり得る現象を説明する正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は本発明の実施例９に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【図１５】図１５（ａ）は本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１６】図１６（ａ）は本発明の実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１７】図１７（ａ）は本発明の実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１８】図１８（ａ）は本発明の実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【図１９】図１９（ａ）は本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【図２０】図２０（ａ）は本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【００３２】
本発明を実施するに際しては、骨盤矯正ガードルの本体として、伸縮性を有する生地からなるガードル本体を作製する必要がある。ここで、ガードル本体は、伸縮性を有する生地からなることが必要であるが、伸縮性及び弾力性を有する生地からなることが、より好ましい。これによって、骨盤矯正ガードルによるヒップの締め付け効果及び骨盤の矯正効果がより向上するという作用効果が得られるからである。このような伸縮性及び弾力性を有する生地としては、具体的にはパワーネット生地、サテンネット生地、ストレッチサテン生地、等がある。
【００３３】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材が２枚以上の伸縮性及び弾力性を有する生地からなることが、より好ましい。なお、この場合において、１対の背面交差部材はガードル本体と完全に分離したものとして構成されても良いし、２枚以上の伸縮性及び弾力性を有する生地のうち１枚以上がガードル本体と一体に構成されたものでも良い。
【００３４】
更に、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の下端部分が中間にガードル本体に縫付けられない部分を有する必要があるが、この縫付けられない部分の長さは２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることが好ましい。また、縫付けられない部分を挟む下端部分がガードル本体に縫付けられる部分の端においては、下端部分は幅方向に縫付けられても縫付けられなくても良いが、縫付けステッチによって決まるデザイン性の観点からは、幅方向にも縫付けられることが好ましい。
【００３５】
また、本発明の実施の形態においては、下端部分が、１対の背面交差部材が交差する側の縫付けられない部分の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、突出部分の縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることが好ましい。そして、下端部分の縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であることが、より好ましい。これによって、下端部分の上辺が筋肉を締め付けるのを緩和することができるからである。
【００３６】
更に、本発明の実施の形態においては、下端部分の縫付けられない部分に対応するガードル本体の部分は、下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれていることが好ましい。これによって、ガードル本体の生地の余った部分が弛んで皺がよることがなく、タック状に仕上げられて製品としての見栄えが向上するからである。
【００３７】
また、本発明の実施の形態においては、ガードル本体には、背面部分の股下から上がった部分に幅がガードル本体の背面部分の幅一杯、または更にガードル本体の前面部分の両脇まで届く開口部を設けることが、より好ましい。これによって、１対の背面交差部材が骨盤を引っ張る効果もヒップ部分を持ち上げる効果も倍加されて、より大きな骨盤矯正の作用効果を得ることができるからである。
【００３８】
この開口部の形状としては、長円形・長方形・三角形・ハート形等の様々な形状を用いることができる。特に、開口部の下縁のガードル本体の背面部分の股下からの長さが５ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であり、開口部の下縁と上縁の間隔が５ｃｍ〜１５ｃｍの範囲内であることが、より好ましい。なお、本発明の実施の形態としては、「開口部」には、その外縁がガードル本体の背面部分の内部に収まる閉じた開口のみならず、その外縁がガードル本体のウエスト上端まで届く開いた開口も含まれる。
【００３９】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分の３箇所に縫付けられる方法として、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチによって、縫付けられることがより好ましい。これによって、引張り力によって縫付けられた箇所の生地が破れたり、ステッチがほつれたりする事態が確実に防止されるからである。
【００４０】
更に、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材がガードル本体の背面部分の３箇所に縫付けられるステッチの長さは、１ｃｍ〜４ｃｍの範囲内、更には１．５ｃｍ〜３ｃｍの範囲内であることがより好ましい。これによって、１対の背面交差部材が必要最小限の範囲内で移動可能であるとともに、１対の背面交差部材がガードルの背面部分に対してずれることがより確実に防止されるからである。
【００４１】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の上端部分が縫付けられるガードルの前面左右部分は左右の大転子が当接する部分またはその近傍であることが、より好ましい。これによって、左右１対の背面交差部材による足の付け根近傍が内側へ引っ張られる効果が増大して、背面で交差した伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材によって、骨盤がより強力に引っ張られるからである。
【００４２】
また、本発明の実施の形態においては、１対の背面交差部材の上端部分の先端及び下端部分の先端がカーブした形状を有することが、より好ましい。これによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードルになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードルになるからである。
【実施例】
【００４３】
以下、本発明について図面を参照しつつ、具体的な実施例に即して説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【００４４】
［実施例１］
まず、本発明の実施例１について、図２を参照して説明する。図２（ａ）は本発明の実施例１に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００４５】
図２（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１は、伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体１２の表面側に、ガードル本体１２の背面部分で交差して、その上端部分１３ａ，１４ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分１３ｂ，１４ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材１３，１４が設けられている。
【００４６】
ここで、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、１対の背面交差部材１３，１４の両端の骨盤矯正ガードル１１の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分１３ａ，１４ａ及び下端部分１３ｂ，１４ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ１３ｄ，１４ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００４７】
ガードル本体１２は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体１２が、ガードル前中心部分１２Ａにおいて二重になっており、１対の背面交差部材１３，１４の上端部分１３ａ，１４ａの先端及び下端部分１３ｂ，１４ｂの先端が、ガードル前中心部分１２Ａに接続される形で縫付けられている。
【００４８】
そして、図２（ａ）に示されるように、下端部分１３ｂ，１４ｂは、その途中の箇所においてガードル本体１２に縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃを有しており、縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００４９】
更に、１対の背面交差部材１３，１４は、交差する箇所１５ａ及び該交差する箇所１５ａの左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ステッチによってガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ１５ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ１５ｂ，１５ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃの長さは、いずれも３ｃｍである。
【００５０】
このように、１対の背面交差部材１３，１４の１対の下端部分１３ｂ，１４ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃを有し、しかもその縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル１１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分１３ｂ，１４ｂの縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃは更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分１３ｂ，１４ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００５１】
したがって、骨盤矯正ガードル１１を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材１３，１４から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００５２】
特に、上端部分１３ａ，１４ａも下端部分１３ｂ，１４ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材１３，１４によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００５３】
更に、１対の背面交差部材１３，１４が、交差する箇所１５ａ及びその左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材１３，１４が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材１３，１４がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材１３，１４の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００５４】
このようにして、本実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１においては、１対の背面交差部材１３，１４の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。そして、１対の背面交差部材１３，１４の全ての部分がガードル本体１２の表側に取付けられ、ガードル本体１２の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【００５５】
［実施例２］
次に、本発明の実施例２について、図３及び図４を参照して説明する。図３（ａ）は本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図４（ａ）は本発明の実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【００５６】
図３（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６の全体構成は、上記実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体１２の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材１７，１８の上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂが、いずれもガードル本体１２の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ガードル本体１２に縫付けられている点である。
【００５７】
ここで、上端部分１７ａ，１８ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、１対の背面交差部材１７，１８の両端の骨盤矯正ガードル１６の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分１７ａ，１８ａ及び下端部分１７ｂ，１８ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ１７ｄ，１８ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分１７ａ，１８ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００５８】
更に、１対の背面交差部材１７，１８は、交差する箇所１５ａ及び該交差する箇所１５ａの左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ１５ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ１５ｂ，１５ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃの長さは、いずれも３ｃｍである。
【００５９】
そして、１対の背面交差部材１７，１８の１対の下端部分１７ｂ，１８ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃを有し、しかもその縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル１１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分１７ｂ，１８ｂの縫付けられない部分１７ｃ，１８ｃは更に強く引き伸ばされることになる。したがって、その反動で、１対の下端部分１７ｂ，１８ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００６０】
したがって、骨盤矯正ガードル１６を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材１７，１８から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００６１】
特に、上端部分１７ａ，１７ａも下端部分１７ｂ，１８ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材１７，１８によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００６２】
更に、１対の背面交差部材１７，１８が、交差する箇所１５ａ及びその左右の箇所１５ｂ，１５ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材１７，１８が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材１７，１８がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材１７，１８の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００６３】
次に、本発明の実施例２の第１変形例について、図４（ａ）を参照して説明する。図４（ａ）に示されるように、実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａの全体構成は、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ａ，１８Ａの上端部分１７Ａａ，１８Ａａ及び下端部分１７Ａｂ，１８Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６４】
次に、本発明の実施例２の第２変形例について、図４（ｂ）を参照して説明する。図４（ｂ）に示されるように、実施例２の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｂの全体構成は、上記実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ｂ，１８Ｂの上端部分１７Ｂａ，１８Ｂａの先端及び下端部分１７Ｂｂ，１８Ｂｂの先端が、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【００６５】
これによって、上端部分１７Ｂａ，１８Ｂａ及び下端部分１７Ｂｂ，１８Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ１７Ｂｄ，１８Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができ、量産性に優れた骨盤矯正ガードル１６Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル１６Ｂになる。その他の構成については、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６６】
次に、本発明の実施例２の第３変形例について、図４（ｃ）を参照して説明する。図４（ｃ）に示されるように、実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃの全体構成は、上記実施例２の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材１７Ｃ，１８Ｃの上端部分１７Ｃａ，１８Ｃａの先端及び下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂの先端が、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【００６７】
これによって、上端部分１７Ｃａ，１８Ｃａ及び下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ１７Ｃｄ，１８Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル１６Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル１６Ｃになる。特に、日本刀の先端のような形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル１６と同様の作用効果が得られる。
【００６８】
このようにして、本発明の実施例２に係る骨盤矯正ガードル１６，１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃにおいては、１対の背面交差部材１７，１８，１７Ａ，１８Ａ，１７Ｂ，１８Ｂ，１７Ｃ，１８Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
そして、１対の背面交差部材１７，１８，１７Ａ，１８Ａ，１７Ｂ，１８Ｂ，１７Ｃ，１８Ｃの全ての部分がガードル本体１２の表側に取付けられ、ガードル本体１２の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【００６９】
［実施例３］
次に、本発明の実施例３について、図５を参照して説明する。図５（ａ）は本発明の実施例３に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００７０】
図５（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０は、実施例１に係る骨盤矯正ガードル１１と異なり、伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体１２の裏面側（内側）に、ガードル本体１２の背面部分で交差して、その上端部分２１ａ，２２ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分２１ｂ，２２ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材２１，２２が設けられている。
【００７１】
ガードル本体１２は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体１２が、ガードル前中心部分１２Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材２１，２２の上端部分２１ａ，２２ａの先端及び下端部分２１ｂ，２２ｂの先端が、ガードル前中心部分１２Ａに接続される形で縫付けられている。
【００７２】
ここで、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、１対の背面交差部材２１，２２の両端の骨盤矯正ガードル２０の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分２１ａ，２２ａ及び下端部分２１ｂ，２２ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ２１ｄ，２２ｄでガードル本体１２に縫付けられている。また、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００７３】
そして、図５（ａ）に示されるように、下端部分２１ｂ，２２ｂは、その途中においてガードル本体１２に縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃを有しており、縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００７４】
更に、１対の背面交差部材２１，２２は、交差する箇所２３ａ及び該交差する箇所２３ａの左右の箇所２３ｂ，２３ｃの３箇所において、ステッチによってガードル本体１２の背面部分に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ２３ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ２３ｂ，２３ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ２３ａ，２３ｂ，２３ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【００７５】
このように、１対の背面交差部材２１，２２の１対の下端部分２１ｂ，２２ｂは、途中にガードル本体１２に縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃを有し、しかもその縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは、対応するガードル本体１２の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル２０を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２が伸ばされるよりも、１対の下端部分２１ｂ，２２ｂの縫付けられない部分２１ｃ，２２ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分２１ｂ，２２ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００７６】
したがって、骨盤矯正ガードル２０を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材２１，２２から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００７７】
特に、上端部分２１ａ，２２ａも下端部分２１ｂ，２２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材２１，２２によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００７８】
更に、１対の背面交差部材２１，２２が、交差する箇所２３ａ及びその左右の箇所２３ｂ，２３ｃの３箇所において、ガードル本体１２の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体１２の背面部分の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材２１，２２が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材２１，２２がガードル本体１２の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材２１，２２の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【００７９】
このようにして、本実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０においては、１対の背面交差部材２１，２２の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。また、１対の背面交差部材２１，２２の全ての部分がガードル本体１２の裏側に取付けられ、ガードル本体１２の表側には何も取付けられないことから、より見栄えが良くなる。
【００８０】
［実施例４］
次に、本発明の実施例４について、図６及び図７を参照して説明する。図６（ａ）は本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図７（ａ）は本発明の実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【００８１】
図６（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５の全体構成は、上記実施例３に係る骨盤矯正ガードル２０とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体１２の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材２６，２７の上端部分２６ａ，２７ａ及び下端部分２６ｂ，２７ｂが、いずれもガードル本体１２の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分２６ａ，２７ａ及び下端部分２６ｂ，２７ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ２６ｄ，２７ｄでガードル本体１２に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル２０とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２０と同様の作用効果が得られる。
【００８２】
次に、本発明の実施例４の第１変形例について、図７（ａ）を参照して説明する。図７（ａ）に示されるように、実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａの全体構成は、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ａ，２７Ａの上端部分２６Ａａ，２７Ａａ及び下端部分２６Ａｂ，２７Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５Ａと同様の作用効果が得られる。
【００８３】
次に、本発明の実施例４の第２変形例について、図７（ｂ）を参照して説明する。図７（ｂ）に示されるように、実施例４の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｂの全体構成は、上記実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ｂ，２７Ｂの上端部分２６Ｂａ，２７Ｂａ及び下端部分２６Ｂｂ，２７Ｂｂが、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【００８４】
これによって、上端部分２６Ｂａ，２７Ｂａ及び下端部分２６Ｂｂ，２７Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ２６Ｂｄ，２７Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル２５Ｂになるとともに、縫い目のステッチ２６Ｂｄ，２７Ｂｄのラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル２５Ｂになる。その他の構成については、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５と同様の作用効果が得られる。
【００８５】
次に、本発明の実施例４の第３変形例について、図７（ｃ）を参照して説明する。図７（ｃ）に示されるように、実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｃの全体構成は、上記実施例４の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材２６Ｃ，２７Ｃの上端部分２６Ｃａ，２７Ｃａ及び下端部分２６Ｃｂ，２７Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【００８６】
これによって、上端部分２６Ｃａ，２７Ｃａ及び下端部分２６Ｃｂ，２７Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ２６Ｃｄ，２７Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル２５Ｃになるとともに、縫い目のステッチ２６Ｃｄ，２７Ｃｄのラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル２５Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル２５と同様の作用効果が得られる。
【００８７】
このようにして、本発明の実施例４に係る骨盤矯正ガードル２５，２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃにおいては、１対の背面交差部材２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
そして、１対の背面交差部材２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃの全ての部分がガードル本体１２の裏側に取付けられ、ガードル本体１２の表側には何も取付けられないことから、より見栄えが良くなる。
【００８８】
［実施例５］
次に、本発明の実施例５について、図８を参照して説明する。図８（ａ）は本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【００８９】
本実施例５及び以下の実施例に係る骨盤矯正ガードルは、ガードルの背面部分の股下から上がった部分に幅がガードルの背面部分の幅一杯まで届く開口部を設けて、ガードルの背面部分の股下の上部の左側から右側へ及び右側から左側へ交差して、上方及び下方へ伸びてガードルの前中心近傍左右部分または前中心左右部分にその上端部分及び下端部分が縫付けられた伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材を設けた骨盤矯正ガードルである。
【００９０】
図８（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本発明の実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０は、ガードル本体３３の後中心ＢＣを中心にして、ガードル本体３３の股下３３ｃから約８ｃｍ上がった位置に下縁を有する略長円形（本明細書においては、「長円形」とは、本来の意味の楕円形と同じ形状とは異なり、１対の半円を２本の直線でつないだ陸上競技場のトラックの如き形状を意味するものとする。）状で、下縁と上縁の間隔が約８ｃｍの開口部３４が設けられており、図８（ｂ），（ｃ）に示されるように、開口部３４の両端はガードル本体３３の両脇まで達している。
【００９１】
そして、開口部３４は、裏側から伸縮性及び弾力性を有する生地であるパワーネット３５が縫付けられることによって塞がれている。このパワーネット３５及び伸縮性を有する生地としてのサテンネットからなるガードル本体３３の表面側に、ガードル本体３３の背面部分で交差して、その上端部分３１ａ，３２ａが上方へ伸びて縫付けられ、その下端部分３１ｂ，３２ｂが下方へ伸びて縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる１対の背面交差部材３１，３２が設けられている。
【００９２】
ここで、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、１対の背面交差部材３１，３２の両端の骨盤矯正ガードル３０の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分３１ａ，３２ａ及び下端部分３１ｂ，３２ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ３１ｄ，３２ｄでガードル本体３３に縫付けられている。また、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【００９３】
ガードル本体３３は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体３３が、ガードル前中心部分３３Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材３１，３２の上端部分３１ａ，３２ａの先端及び下端部分３１ｂ，３２ｂの先端が、ガードル前中心部分３３Ａに接続される形で縫付けられている。
【００９４】
そして、図８（ａ）に示されるように、下端部分３１ｂ，３２ｂは、その途中においてガードル本体３３に縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃを有しており、縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【００９５】
更に、１対の背面交差部材３１，３２は、交差する箇所３６ａ及び該交差する箇所３６ａの左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ３６ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ３６ｂ，３６ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【００９６】
このように、１対の背面交差部材３１，３２の１対の下端部分３１ｂ，３２ｂは、途中にガードル本体３３に縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃを有し、しかもその縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル３０を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体３３が伸ばされるよりも、１対の下端部分３１ｂ，３２ｂの縫付けられない部分３１ｃ，３２ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分３１ｂ，３２ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【００９７】
したがって、骨盤矯正ガードル３０を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材３１，３２から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【００９８】
特に、上端部分３１ａ，３２ａも下端部分３１ｂ，３２ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材３１，３２によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【００９９】
更に、１対の背面交差部材３１，３２が、交差する箇所３６ａ及びその左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、ガードル本体３３の開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられていることから、パワーネット３５の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材３１，３２が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材３１，３２がガードル本体３３の背面部分のパワーネット３５に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材３１，３２の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持できるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【０１００】
このようにして、本実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０においては、１対の背面交差部材３１，３２の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。そして、１対の背面交差部材３１，３２の全ての部分がガードル本体３３の表側に取付けられ、ガードル本体３３の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【０１０１】
［実施例６］
次に、本発明の実施例６について、図９及び図１０を参照して説明する。図９（ａ）は本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１０（ａ）は本発明の実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【０１０２】
図９（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７の全体構成は、上記実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体３３の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材３８，３９の上端部分３８ａ，３９ａ及び下端部分３８ｂ，３９ｂが、ともにガードル本体３３の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分３８ａ，３９ａ及び下端部分３８ｂ，３９ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ３８ｄ，３９ｄでガードル本体３３に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３０と同様の作用効果が得られる。
【０１０３】
次に、本発明の実施例６の第１変形例について、図１０（ａ）を参照して説明する。図１０（ａ）に示されるように、実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａの全体構成は、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ａ，３９Ａの上端部分３８Ａａ，３９Ａａ及び下端部分３８Ａｂ，３９Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０４】
次に、本発明の実施例６の第２変形例について、図１０（ｂ）を参照して説明する。図１０（ｂ）に示されるように、実施例６の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｂの全体構成は、上記実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ｂ，３９Ｂの上端部分３８Ｂａ，３９Ｂａ及び下端部分３８Ｂｂ，３９Ｂｂが、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【０１０５】
これによって、上端部分３８Ｂａ，３９Ｂａ及び下端部分３８Ｂｂ，３９Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ３８Ｂｄ，３９Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル３７Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル３７Ｂになる。その他の構成については、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０６】
次に、本発明の実施例６の第３変形例について、図１０（ｃ）を参照して説明する。図１０（ｃ）に示されるように、実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｃの全体構成は、上記実施例６の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材３８Ｃ，３９Ｃの上端部分３８Ｃａ，３９Ｃａ及び下端部分３８Ｃｂ，３９Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【０１０７】
これによって、上端部分３８Ｃａ，３９Ｃａ及び下端部分３８Ｃｂ，３９Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ３８Ｃｄ，３９Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル３７Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル３７Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル３７と同様の作用効果が得られる。
【０１０８】
このようにして、本発明の実施例６に係る骨盤矯正ガードル３７，３７Ａ，３７Ｂ，３７Ｃにおいては、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１０９】
また、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃが、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチ３６ａによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチ３６ｂ，３６ｃによって縫付けられたことから、引張り力によって縫付けられた箇所のパワーネット３５が破れたり、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃがほつれたりする事態が確実に防止される。そして、１対の背面交差部材３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃの全ての部分がガードル本体３３の表側に取付けられ、ガードル本体３３の裏側には何も取付けられないことから、より優れた穿き心地を得ることができる。
【０１１０】
［実施例７］
次に、本発明の実施例７について、図１１を参照して説明する。図１１（ａ）は本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【０１１１】
図１１（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本発明の実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１の全体構成は、上記実施例５に係る骨盤矯正ガードル３０とほぼ同一である。異なる点は、１対の背面交差部材４２，４３の上端部分４２ａ，４３ａ及び下端部分４２ｂ，４３ｂが、開口部３４の下へ潜り込んで、ガードル本体３３の裏面側（内側）に縫付けられている点である。１対の背面交差部材４２，４３は、伸縮性及び弾力性を有する生地としての、１枚のパワーネット及び１枚のサテンネットの二重の生地からなる。
【０１１２】
ここで、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、１対の背面交差部材４２，４３の両端の骨盤矯正ガードル４１の前面側に位置する部分を意味しており、上端部分４２ａ，４３ａ及び下端部分４２ｂ，４３ｂは、原則としてその縁に沿って全てステッチ４２ｄ，４３ｄでガードル本体３３に縫付けられている。また、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有している。
【０１１３】
ガードル本体３３は、サテンネットの生地が前中心ＦＣ及び後中心ＢＣで縫い合わされて構成されるとともに、ガードル本体３３が、ガードル前中心部分３３Ａにおいて逆三角形状に二重になっており、１対の背面交差部材４２，４３の上端部分４２ａ，４３ａの先端及び下端部分４２ｂ，４３ｂの先端が、ガードル前中心部分３３Ａに接続されるようにして、ガードル本体３３の裏側に縫付けられている。図１１（ｂ）に示されるように、上述したステッチ４２ｄ，４３ｄは、開口部３４の縁から続いている。
【０１１４】
そして、図１１（ａ）に示されるように、下端部分４２ｂ，４３ｂは、その途中においてガードル本体３３に縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃを有しており、縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短くなっている。このため、表側から見える対応するガードル本体３３の縫付けられない部分は、弛んで皺がよっている。
【０１１５】
更に、１対の背面交差部材４２，４３は、交差する箇所３６ａ及び該交差する箇所３６ａの左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、開口部３４を塞ぐパワーネット３５に縫付けられている。交差する箇所の縫付けステッチ３６ａは、上下方向のステッチであり、左右の箇所の縫付けステッチ３６ｂ，３６ｃは、左右方向のステッチである。また、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃの長さは、いずれも２．５ｃｍである。
【０１１６】
このように、１対の背面交差部材４２，４３の１対の下端部分４２ｂ，４３ｂは、途中にガードル本体３３に縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃを有し、しかもその縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは、対応するガードル本体３３の縫付けられない部分よりも短いため、骨盤矯正ガードル４１を着用すると、伸縮性を有する生地からなるガードル本体３３が伸ばされるよりも、１対の下端部分４２ｂ，４３ｂの縫付けられない部分４２ｃ，４３ｃは更に強く引き伸ばされる。したがって、その反動で、１対の下端部分４２ｂ，４３ｂによって骨盤がより強力に引っ張られ、ヒップがより強力に引き締められる。
【０１１７】
したがって、骨盤矯正ガードル４１を着用して立ったり座ったりするだけでも歪んだ骨盤を矯正する効果が得られ、更に着用して歩くことによって背面交差部材４２，４３から骨盤にヒップ下部から太もも前側上部にかけて負荷が掛かり、引き上げられるため、歩行時に腰が前に押し出される。また、足を踏み出した時にヒップ下部から太もも、前中心にかけて負荷が掛かり引き上げられるため、膝が上がり易く軽くなり、更に膝が自然に内側に入ることから、これによって腰が自然に回転して、見る者を魅了するファッションモデルのような美しい“ビーナスウォーク”をすることができる。
【０１１８】
特に、上端部分４２ａ，４３ａも下端部分４２ｂ，４３ｂもともに、上側を内周とした緩やかな曲線形状を有していることから、骨盤を引き上げる効果はより向上する。これに加えて、自然に骨盤のひねりが生まれてウエストが捩られることから、ウエストを引き締める効果も得ることができ、これを何日も続けることによって骨盤の歪みが矯正されるとともに、背面交差部材４２，４３によってヒップ部分が引き上げられるため、ヒップアップの効果も得ることができる。
【０１１９】
更に、１対の背面交差部材４２，４３が、交差する箇所３６ａ及びその左右の箇所３６ｂ，３６ｃの３箇所において、ガードル本体３３の背面部分に縫付けられていることから、ガードル本体３３の背面部分のパワーネット３５の伸縮性の範囲内で１対の背面交差部材４２，４３が移動可能であるとともに、１対の背面交差部材４２，４３がガードル本体３３の背面部分に対してずれることが防止されるため、歩行したり座ったり立ち上がったりする際に、一々ずれた背面交差部材４２，４３の位置を調整する必要がなく、良好な穿き心地を維持することができるとともに、骨盤矯正効果を確保することができる。
【０１２０】
このようにして、本実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１においては、１対の背面交差部材４２，４３の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１２１】
［実施例８］
次に、本発明の実施例８について、図１２及び図１３を参照して説明する。図１２（ａ）は本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１３（ａ）は本発明の実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は本発明の実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｃ）は本発明の実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図である。
【０１２２】
図１２（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５の全体構成は、上記実施例７に係る骨盤矯正ガードル４１とほぼ同一である。異なるのは、ガードル本体３３の前中心に二重になった逆三角形状の部分がないことと、１対の背面交差部材４６，４７の上端部分４６ａ，４７ａ及び下端部分４６ｂ，４７ｂが、いずれもガードル本体３３の前中心ＦＣまで伸びて、上端部分４６ａ，４７ａ及び下端部分４６ｂ，４７ｂが、前中心ＦＣにおいて互いに接続される形で、ステッチ４６ｄ，４７ｄでガードル本体３３に縫付けられている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル４１とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４１と同様の作用効果が得られる。
【０１２３】
次に、本発明の実施例８の第１変形例について、図１３（ａ）を参照して説明する。図１３（ａ）に示されるように、実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａの全体構成は、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ａ，４７Ａの上端部分４６Ａａ，４７Ａａ及び下端部分４６Ａｂ，４７Ａｂが、前中心ＦＣまでは伸びずに前中心ＦＣの近傍に留まっている点である。その他の構成については、上記骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２４】
次に、本発明の実施例８の第２変形例について、図１３（ｂ）を参照して説明する。図１３（ｂ）に示されるように、実施例８の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｂの全体構成は、上記実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ｂ，４７Ｂの上端部分４６Ｂａ，４７Ｂａ及び下端部分４６Ｂｂ，４７Ｂｂの上端部分が、略半円形の丸みを帯びた形状となっている点である。
【０１２５】
これによって、上端部分４６Ｂａ，４７Ｂａ及び下端部分４６Ｂｂ，４７Ｂｂを略半円形の丸みを帯びた形状に沿って、ステッチ４６Ｂｄ，４７Ｂｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル４５Ｂになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル４５Ｂになる。その他の構成については、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２６】
次に、本発明の実施例８の第３変形例について、図１３（ｃ）を参照して説明する。図１３（ｃ）に示されるように、実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｃの全体構成は、上記実施例８の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ａとほぼ同一である。異なるのは、１対の背面交差部材４６Ｃ，４７Ｃの上端部分４６Ｃａ，４７Ｃａ及び下端部分４６Ｃｂ，４７Ｃｂが、日本刀の先端のようなカーブした形状となっている点である。
【０１２７】
これによって、上端部分４６Ｃａ，４７Ｃａ及び下端部分４６Ｃｂ，４７Ｃｂをカーブした形状に沿って、ステッチ４６Ｃｄ，４７Ｃｄで縫付けることによって、ミシンを止めずに一度に縫付けることができて、量産性に優れた骨盤矯正ガードル４５Ｃになるとともに、縫い目のラインの意匠性にも優れ、デザイン的にも良好で見た目も優れた骨盤矯正ガードル４５Ｃになる。特に、日本刀の先端のようなカーブした形状に沿ったステッチによって、流線形のスピード感溢れるデザインとなり、消費者の購買意欲をそそるものとなる。その他の構成については、上記実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５とほぼ同一であることから、骨盤矯正ガードル４５と同様の作用効果が得られる。
【０１２８】
このようにして、本発明の実施例８に係る骨盤矯正ガードル４５，４５Ａ，４５Ｂ，４５Ｃにおいては、１対の背面交差部材４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１２９】
また、１対の背面交差部材４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃが、交差する箇所においては上下方向に沿ったステッチ３６ａによって、交差する箇所の左右の箇所においては左右方向に沿ったステッチ３６ｂ，３６ｃによって縫付けられたことから、引張り力によって縫付けられた箇所のパワーネット３５が破れたり、ステッチ３６ａ，３６ｂ，３６ｃがほつれたりする事態が確実に防止される。
【０１３０】
［実施例９］
次に、本発明の実施例９について、図１４を参照して説明する。図１４（ａ）は本発明の実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルにおいて起こり得る現象を説明する正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は本発明の実施例９に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１３１】
上述した本発明の実施例１乃至実施例８に係る骨盤矯正ガードルにおいては、１対の背面交差部材の下端部分の引張り力を強化することによって、骨盤の矯正効果をより向上させ、より美しい“ビーナスウォーク”ができるようにしている。しかし、骨盤矯正ガードルの着用者の体形は千差万別であり、実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを例として説明すると、図１４（ａ），（ｂ）に示されるように、体形によっては下端部分１７Ｃｂ，１８Ｃｂの上側の筋肉１２ａが必要以上に締め付けられて、長時間着用していると不快感を生ずる場合がある。
【０１３２】
そこで、図１４（ｃ）に示されるように、本実施例９に係る骨盤矯正ガードル４９Ｃにおいては、下端部分１８Ｃｂを改良している。即ち、縫付けられない部分１８Ｃｃの上辺の長さｗ１は、通常は下辺の長さｗ２とほぼ同じであるところ、縫付けられない部分５０Ｃｃの上辺の位置を前中心側に移動させて、上辺の長さｗ３＞下辺の長さｗ２としている。本実施例９においては、ｗ３をｗ２よりも１ｃｍ長くしている。
【０１３３】
このように、縫付けられない部分５０Ｃｃの上辺の長さｗ３を下辺の長さｗ２よりも長くすることによって、下端部分５０Ｃｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１３４】
本実施例９においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル４９Ｃについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例８に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、体形の差によって１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて、付け心地が悪くなることを効果的に防止することができる。
【０１３５】
［実施例１０］
次に、本発明の実施例１０について、図１５乃至図１８を参照して説明する。図１５（ａ）は本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１６（ａ）は本発明の実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１７（ａ）は本発明の実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。図１８（ａ）は本発明の実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードルの全体構成を示す正面図、（ｂ）は背面斜視図、（ｃ）は背面図である。
【０１３６】
図１５（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１は、その全体構成が、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１５（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３ｂ，５４ｂが、縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃの１対の背面交差部材５３，５４が交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２を有している点である。そして、突出部分５２の縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃ側の辺５２ａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１３７】
これによって、縫付けられない部分５３ｃ，５４ｃの近傍において、下端部分５３ｂ，５４ｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３ｂ，５４ｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３ｂ，５４ｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３，５４の下端部分５３ｂ，５４ｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１３８】
また、図１６（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第１変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ａは、その全体構成が、上述した実施例４の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル２５Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１６（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂが、縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃの１対の背面交差部材５３Ａ，５４Ａが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ａを有している点である。そして、突出部分５２Ａの縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃ側の辺５２Ａａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１３９】
これによって、縫付けられない部分５３Ａｃ，５４Ａｃの近傍において、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ａ，５４Ａの下端部分５３Ａｂ，５４Ａｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４０】
更に、図１７（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第２変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ｂは、その全体構成が、上述した実施例６の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル３７Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１７（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂが、縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃの１対の背面交差部材５３Ｂ，５４Ｂが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ｂを有している点である。そして、突出部分５２Ｂの縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃ側の辺５２Ｂａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１４１】
これによって、縫付けられない部分５３Ｂｃ，５４Ｂｃの近傍において、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ｂ，５４Ｂの下端部分５３Ｂｂ，５４Ｂｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４２】
また、図１８（ａ），（ｂ），（ｃ）に示されるように、本実施例１０の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル５１Ｃは、その全体構成が、上述した実施例８の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル４５Ｃとほぼ同一である。異なるのは、図１８（ａ），（ｂ）に示されるように、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂが、縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃの１対の背面交差部材５３Ｃ，５４Ｃが交差する側の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分５２Ｃを有している点である。そして、突出部分５２Ｃの縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃ側の辺５２Ｃａは、凹んだ曲線状となっている。
【０１４３】
これによって、縫付けられない部分５３Ｃｃ，５４Ｃｃの近傍において、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上辺の長さが長くなるため、下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂによって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、体形の差によって、１対の背面交差部材５３Ｃ，５４Ｃの下端部分５３Ｃｂ，５４Ｃｂの上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４４】
このようにして、本発明の実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１，５１Ａ，５１Ｂ，５１Ｃにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、１対の背面交差部材５３，５４，５３Ａ，５４Ａ，５３Ｂ，５４Ｂ，５３Ｃ，５４Ｃの引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２，３３に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１４５】
［実施例１１］
次に、本発明の実施例１１について、図１９を参照して説明する。図１９（ａ）は本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１４６】
図１９（ａ）に示されるように、本実施例１１に係る骨盤矯正ガードル５６においては、下端部分５７ｂの縫付けられない部分５７ｃの上辺５９が、円弧状の凹んだ曲線状となっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１４７】
これによって、縫付けられない部分５７ｃの上辺５９の長さが長くなるため、下端部分５７ｂの上辺が筋肉を締め付ける力が緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることを防止することができる。
【０１４８】
また、図１９（ｂ）に示されるように、本実施例１１の変形例に係る骨盤矯正ガードル５６Ａにおいては、下端部分５７Ａｂの縫付けられない部分５７Ａｃの近傍に山形状の突出部分６０を有するとともに、下端部分５７Ａｂの縫付けられない部分５７Ａｃの上辺５９Ａが、円弧状の凹んだ曲線状となっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１４９】
これによって、縫付けられない部分５７Ａｃの交差側の近傍において、下端部分５７Ａｂの上辺の長さが長くなるとともに、縫付けられない部分５７Ａｃの上辺５９Ａの長さが長くなるため、下端部分５７Ａｂの上辺が筋肉を締め付ける力がより緩和されて、１対の下端部分によって骨盤を引っ張る強さとヒップを引き締める強さを殆ど弱めることなく、１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて付け心地が悪くなることをより確実に防止することができる。
【０１５０】
このようにして、本発明の実施例１１に係る骨盤矯正ガードル５６，５６Ａにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２に対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１５１】
本実施例１１においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル５６，５６Ａについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例１０に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、体形の差によって１対の背面交差部材の下端部分の上側の筋肉が締め付けられて、付け心地が悪くなることを効果的に防止することができる。
【０１５２】
［実施例１２］
次に、本発明の実施例１２について、図２０を参照して説明する。図２０（ａ）は本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図、（ｂ）は実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードルを示す部分拡大図である。
【０１５３】
図２０（ａ）に示されるように、本実施例１２に係る骨盤矯正ガードル６１においては、下端部分６２ｂの縫付けられない部分６２ｃの上辺６４が、円弧状の凹んだ曲線状となっており、対応するガードル本体１２Ａの部分は、下端部分６２ｂの延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタック６５になっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１５４】
これによって、対応するガードル本体１２Ａの部分が下端部分６２ｂの縫付けられない部分６２ｃよりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タック６５に仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５５】
また、図２０（ｂ）に示されるように、本実施例１２の変形例に係る骨盤矯正ガードル６１Ａにおいては、下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃの近傍に山形状の突出部分６０Ａを有するとともに、下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃの上辺６４Ａが、円弧状の凹んだ曲線状となっている。そして、対応するガードル本体１２Ａの部分は、下端部分６２Ａｂの延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタック６５Ａになっている。その他の部分の構成については、図１５に示される実施例１０に係る骨盤矯正ガードル５１と同様であるので、説明を省略する。
【０１５６】
これによって、対応するガードル本体１２Ａの部分が下端部分６２Ａｂの縫付けられない部分６２Ａｃよりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タック６５Ａに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５７】
このようにして、本発明の実施例１２に係る骨盤矯正ガードル６１，６１Ａにおいては、どのような体形の人が着用しても、筋肉が圧迫される不快感を感ずることなく、また製品としての見栄えも良く、１対の背面交差部材の引張り力をより強化して、着用して歩くだけで特に意識しなくてもより自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正する効果をより高めるとともに、ガードル本体１２Ａに対してずれることがなく、良好な穿き心地を維持して連続的に骨盤矯正の効果を得ることができる。
【０１５８】
本実施例１２においては、上述した実施例２の第３変形例に係る骨盤矯正ガードル１６Ｃを改良した骨盤矯正ガードル６１，６１Ａについて説明したが、上述した他の実施例１乃至実施例１１に係る骨盤矯正ガードルについても、同様に改良することによって、対応するガードル本体の部分が下端部分の縫付けられない部分よりも長いにも関わらず、製品として店頭に陳列された場合に、生地が弛んで皺がよることがなく、タックに仕上げられて製品としての見栄えが向上するという作用効果が得られる。
【０１５９】
上記各実施例においては、ガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りの通常のウエスト位置とした例について説明したが、ガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りより上方にまで長く伸ばしても良い。このようなハイウエストタイプの骨盤矯正ガードルは、着用して真っ直ぐに歩くだけで自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正できるだけでなく、腰回りが締め付けられてウエストラインが美しく見えるとともに、寒い時期でも暖かいという作用効果が得られる。
【０１６０】
また、逆にガードル本体１２，１２Ａ，３３のウエスト上端を腰回りより下方に短く設定することもできる。このようなローウエストタイプの骨盤矯正ガードルは、着用して真っ直ぐに歩くだけで自然に“ビーナスウォーク”をすることができ、骨盤の歪みを矯正できるだけでなく、若い人を中心に流行しているローライズジーンズ等の腰回りが低いボトムスの下にも着用することができるとともに、交差部分によって足の付け根近傍を内側へ引っ張る効果が最も大きいという特長がある。
【０１６１】
また、上記各実施例においては、「伸縮性を有する生地」としてサテンネットを用い、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としてサテンネット及びパワーネットを用いた場合について説明したが、「伸縮性を有する生地」としてはサテンネット以外にもパワーネット、スパンレックスを始めとする他の生地を用いることもできるし、「伸縮性及び弾力性を有する生地」としてはサテンネット及びパワーネット以外にも、他の生地を用いることもできる。また、両方の生地としてサテンネットのみを用いても良いし、パワーネットのみを用いることもできる。
【０１６２】
骨盤矯正ガードルのその他の部分の構造、形状、数量、材質、大きさ（幅・長さ・厚さ等）、接続関係等についても、上記各実施例に限定されるものではない。なお、本発明の実施例で挙げている数値は、その全てが臨界値を示すものではなく、ある数値は実施に好適な適正値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
【０１６３】
上記実施の形態では、伸縮性を有する生地からなるガードル本体１２，１２Ａ，３３と、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面で交差してガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材１３，１４等とを具備し、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの上端部分１３ａ，１４ａ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前面に５ｃｍ〜１０ｃｍ回り込んだ位置までまたは前中心ＦＣから１ｃｍ〜１０ｃｍ離れた位置までまたは前中心ＦＣまで延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられた事例で説明したが、本発明を実施する場合には、厳格性を問われるものではないので、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの上端部分１３ａ，１４ａ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前中心ＦＣまでの位置に延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられ、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前中心ＦＣまでの位置に延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられておればよい。
【０１６４】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、その先端がガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から前面に回り込んで前中心ＦＣから１ｃｍ〜１０ｃｍ離れた位置までまたは前中心ＦＣまで延びてガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられる構成についても、本発明を実施する場合には、厳格性を問われるものではないので、１対の背面交差部材１２，１２Ａ，３３のそれぞれの下端部分１３ｂ，１４ｂ等は、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇よりも前中心ＦＣ側の位置から１対の背面交差部材１３，１４等の先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられない部分を有しておればよい。
【０１６５】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等は、交差する箇所及び該交差する箇所の左右の箇所の少なくとも３箇所において、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面に縫付けられたものである。しかし、本発明を実施する場合には、その機能を維持するために、交差する箇所の１箇所のみ、または交差する箇所の左右の２箇所のみ、または交差する箇所の１箇所及び交差する箇所の左右の２箇所の計３箇所とすることができる。或いは、それらを２箇所止めすることもできるし、３箇所止めすることもできる。即ち、１対の背面交差部材１３，１４等は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体１２，１２Ａ，３３の背面に縫付けられておればよい。
【０１６６】
上記実施の形態では、１対の背面交差部材１３，１４等の縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃ等における下端部分１３ｂ，１４ｂ等の生地の長さは、前記縫付けられない部分におけるガードル本体１２，１２Ａ，３３の生地の長さと比較すると、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の生地の長さよりも縫付けられない部分１３ｃ，１４ｃ等における下端部分１３ｂ，１４ｂ等の生地の長さよりも、同等以下の長さとしたものであるから、ガードル本体１２，１２Ａ，３３の両脇から先端までの間の途中の箇所におけるガードル本体１２，１２Ａ，３３に縫付けられない部分は、具体的には、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内、より好ましくは３ｃｍ〜５ｃｍの範囲内であり、ガードル本体１２，１２Ａ，３３と１対の背面交差部材１３，１４等との干渉を断つものであり、縫製による皺を生じさせないことにもなり、単に弾性力の調整にととまらず、見栄えがよくなる。
特に、同等以下の長さとしたものであるから、１対の背面交差部材１３，１４の弾性を強くすることができる。また、その縫製長さによって弾性を調節することもできる。
【符号の説明】
【０１６７】
１ 骨盤
１０ａ 大転子
１１，１１Ａ，１１Ｂ，１６，１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃ，２０，２５，２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，３０，３７，３７Ａ，３７Ｂ，３７Ｃ，４１，４５，４５Ａ，４５Ｂ，４５Ｃ，４９Ｃ，５１，５１Ａ，５１Ｂ，５１Ｃ，５６，５６Ａ，６１，６１Ａ 骨盤矯正ガードル
１２，１２Ａ，３３ ガードル本体
１３，１４，１７，１８，１６Ａ，１７Ａ，１６Ｂ，１７Ｂ，１６Ｃ，１７Ｃ，２１，２２，２６，２７，２６Ａ，２７Ａ，２６Ｂ，２７Ｂ，２６Ｃ，２７Ｃ，３１，３２，３８，３９，３８Ａ，３９Ａ，３８Ｂ，３９Ｂ，３８Ｃ，３９Ｃ，４２，４３，４６，４７，４６Ａ，４７Ａ，４６Ｂ，４７Ｂ，４６Ｃ，４７Ｃ，５３，５４，５３Ａ，５４Ａ，５３Ｂ，５４Ｂ，５３Ｃ，５４Ｃ，５７，５７Ａ，６２，６２Ａ 背面交差部材
１３ａ，１４ａ，１７ａ，１８ａ，１７Ａａ，１８Ａａ，１７Ｂａ，１８Ｂａ，１７Ｃａ，１８Ｃａ，２１ａ，２２ａ，２６ａ，２７ａ，２６Ａａ，２７Ａａ，２６Ｂａ，２７Ｂａ，２６Ｃａ，２７Ｃａ，３１ａ，３２ａ，３８ａ，３９ａ，３８Ａａ，３９Ａａ，３８Ｂａ，３９Ｂａ，３８Ｃａ，３９Ｃａ，４２ａ，４３ａ，４６ａ，４７ａ，４６Ａａ，４７Ａａ，４６Ｂａ，４７Ｂａ，４６Ｃａ，４７Ｃａ，５３ａ，５４ａ，５３Ａａ，５４Ａａ，５３Ｂａ，５４Ｂａ，５３Ｃａ，５４Ｃａ 上端部分
１３ｂ，１４ｂ，１７ｂ，１８ｂ，１７Ａｂ，１８Ａｂ，１７Ｂｂ，１８Ｂｂ，１７Ｃｂ，１８Ｃｂ，２１ｂ，２２ｂ，２６ｂ，２７ｂ，２６Ａｂ，２７Ａｂ，２６Ｂｂ，２７Ｂｂ，２６Ｃｂ，２７Ｃｂ，３１ｂ，３２ｂ，３８ｂ，３９ｂ，３８Ａｂ，３９Ａｂ，３８Ｂｂ，３９Ｂｂ，３８Ｃｂ，３９Ｃｂ，４２ｂ，４３ｂ，４６ｂ，４７ｂ，４６Ａｂ，４７Ａｂ，４６Ｂｂ，４７Ｂｂ，４６Ｃｂ，４７Ｃｂ，５０Ｃｂ，５３ｂ，５４ｂ，５３Ａｂ，５４Ａｂ，５３Ｂｂ，５４Ｂｂ，５３Ｃｂ，５４Ｃｂ，５７ｂ，５７Ａｂ，６２ｂ，６２Ａｂ 下端部分
１３ｃ，１４ｃ，１７ｃ，１８ｃ，１７Ａｃ，１８Ａｃ，１７Ｂｃ，１８Ｂｃ，１７Ｃｃ，１８Ｃｃ，２１ｃ，２２ｃ，２６ｃ，２７ｃ，２６Ａｃ，２７Ａｃ，２６Ｂｃ，２７Ｂｃ，２６Ｃｃ，２７Ｃｃ，３１ｃ，３２ｃ，３８ｃ，３９ｃ，３８Ａｃ，３９Ａｃ，３８Ｂｃ，３９Ｂｃ，３８Ｃｃ，３９Ｃｃ，４２ｃ，４３ｃ，４６ｃ，４７ｃ，４６Ａｃ，４７Ａｃ，４６Ｂｃ，４７Ｂｃ，４６Ｃｃ，４７Ｃｃ，５０Ｃｃ，５３ｃ，５４ｃ，５３Ａｃ，５４Ａｃ，５３Ｂｃ，５４Ｂｃ，５３Ｃｃ，５４Ｃｃ，５７ｃ，５７Ａｃ，６２ｃ，６２Ａｃ 縫付けられない部分
３４ 開口部
５２，５２Ａ，５２Ｂ，５２Ｃ，６０，６０Ａ 突出部分
６５，６５Ａ タック
【特許請求の範囲】
【請求項１】
伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、また、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、前記ガードル本体の両脇よりも前中心側の位置から前記１対の背面交差部材の前記先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体に縫付けられない部分を有し、
前記１対の背面交差部材の縫付けられない部分における前記下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分における前記ガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとし、
前記１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたことを特徴とする骨盤矯正ガードル。
【請求項２】
前記ガードル本体の背面の股下から上がった部分に設けられた、幅が前記ガードル本体の背面の幅一杯または更に前記ガードル本体の前面の両脇まで届く開口部と、該開口部を塞いで縫付けられた伸縮性を有する生地とを具備することを特徴とする請求項１に記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項３】
前記下端部分の前記縫付けられない部分の長さは、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項４】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長いことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項５】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分は、前記１対の背面交差部材が交差する箇所側の前記縫付けられない部分の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、該突出部分の前記縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項６】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項７】
前記下端部分の前記縫付けられない部分に対応する前記ガードル本体の部分は、前記下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっていることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項１】
伸縮性を有する生地からなるガードル本体と、該ガードル本体の背面で交差して該ガードル本体に縫付けられた、伸縮性及び弾力性を有する生地からなる１対の背面交差部材とを具備し、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの上端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、また、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、その先端が前記ガードル本体の両脇から前中心までの位置に延びて前記ガードル本体に縫付けられ、
前記１対の背面交差部材のそれぞれの下端部分は、前記ガードル本体の両脇よりも前中心側の位置から前記１対の背面交差部材の前記先端までの間の途中の箇所において前記ガードル本体に縫付けられない部分を有し、
前記１対の背面交差部材の縫付けられない部分における前記下端部分の生地の長さは、前記縫付けられない部分における前記ガードル本体の生地の長さと同等以下の長さとし、
前記１対の背面交差部材は、交差する箇所と該交差する箇所の左右の箇所の１箇所以上において、前記ガードル本体の背面に縫付けられたことを特徴とする骨盤矯正ガードル。
【請求項２】
前記ガードル本体の背面の股下から上がった部分に設けられた、幅が前記ガードル本体の背面の幅一杯または更に前記ガードル本体の前面の両脇まで届く開口部と、該開口部を塞いで縫付けられた伸縮性を有する生地とを具備することを特徴とする請求項１に記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項３】
前記下端部分の前記縫付けられない部分の長さは、２ｃｍ〜１０ｃｍの範囲内であることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項４】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺の長さが下辺の長さより長いことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項５】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分は、前記１対の背面交差部材が交差する箇所側の前記縫付けられない部分の近傍において、上側に突出した山形状の突出部分を有し、該突出部分の前記縫付けられない部分側の辺は凹んだ曲線状であることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項６】
前記下端部分は上側を内周とした曲線形状を有しており、前記下端部分の前記縫付けられない部分は、その上辺が凹んだ曲線状であることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【請求項７】
前記下端部分の前記縫付けられない部分に対応する前記ガードル本体の部分は、前記下端部分の延びる方向に対して垂直な方向に沿って折り畳まれてタックになっていることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれか１つに記載の骨盤矯正ガードル。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【公開番号】特開２０１１−９９１６９（Ｐ２０１１−９９１６９Ａ）
【公開日】平成２３年５月１９日（２０１１．５．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２５２９４１（Ｐ２００９−２５２９４１）
【出願日】平成２１年１１月４日（２００９．１１．４）
【出願人】（５９１１６９８３６）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年５月１９日（２０１１．５．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年１１月４日（２００９．１１．４）
【出願人】（５９１１６９８３６）
【Ｆターム（参考）】
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