説明

高さ変動アーム式支持装置

【課題】支持した部材の位置決めが安定し、アーム本体の操作性が俊敏かつ容易に行われる高さ変動アーム式支持装置を提供する。
【解決手段】人工呼吸装置3に支持第1の支持部2と、ベッドの手摺に着脱自在形態で、側面伏せU字形態の固定手段6を有する、横移動可能に支持されている第2の支持部7と、一方の側を第1の支持部2側に略水平方向に回動自在に支持され、他方の側を第2の支持部7側に略水平方向に回動自在に支持され、前記第1の支持部2と前記第2の支持部7の距離を近くするにともなってその高さが自動的に高くなり、前記第1の支持部2と前記第2の支持部7の距離を遠ざけるにともなって、その高さが自動的に低なる動作となり、関節部位8にはロック機構を有さない多関節アームであり、かつ、常に架橋状態となるように規制するあるいは架橋状態を保持するための架橋保持規制部を有する高さ変動架橋保持アーム9とからなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高さ横幅を自在に変えることができる高さ変動アーム式支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の部材を支持するアーム装置として、複数の棒を回動自在とする関節部によって連結し、関節部に棒の回動をロックするロック機構を有し、一方側(第1の支持部側)が第1の他方の箇所(テーブル、機械装置など)に支持ないし固定され、他方側がフリー状態とされた、片側支持形態のアーム式支持装置が知られている。(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3166092号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術は、複数の棒部材が関節部によって連結されたアーム本体が長尺であるために、クリップ状の保持部20を有するフリー側の振れが大きくなって、保持部20に支持した部材の安定性、位置決め性が悪いという欠点があった。
また、第1の他方の箇所が移動するとフリーの他方側も一緒に移動するので、他方側の位置が変わってしまうという欠点を有するものであり、それを訂正するためにはロック解除→ロック操作を行わなければならないという欠点を有するものであった。
また、支持した部材の位置決めを固定するために、ロック機構を操作して関節をロック状態にする操作が必要、使用を止める場合は、ロック解除操作を行いアーム本体を畳み、その畳んだ状態を保持するためにロック操作を行わなければならないという、操作性が煩雑で時間が浪費され俊敏性に欠けるという欠点があった。
【0006】
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、支持した部材の位置決めが安定し、アーム本体の操作性が俊敏かつ容易に行われる高さ変動アーム式支持装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次に述べるような構成としている。
<請求項1記載の発明>
第1の他方の箇所に支持されるあるいは支持されている第1の支持部と、
この第1の支持部に近付けたり離したりできるとともに、第2の他方の箇所に着脱自在形態で固定ないし取り付けられる固定手段を有する、あるいは第2の他方の箇所に横移動可能に支持されている第2の支持部と、
一方の側を前記第1の支持部側に支持され、他方の側を前記第2の支持部側に支持され、前記第1の支持部と前記第2の支持部の距離を近くするにともなってその高さが自動的に高くなり、前記第1の支持部と前記第2の支持部の距離を遠ざけるにともなってその高さが自動的に低なる動作となり、関節部位にはロック機構を有さない多関節アームであり、かつ、常に架橋状態となるように規制するあるいは架橋状態を保持するための架橋保持規制部を有する高さ変動架橋保持アームとからなることを特徴とする高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項2記載の発明>
第1の支持部側および第2の支持部側において、高さ変動架橋保持アームが直接的にあるいは他の部材を介して略水平方向に回動自在とされてなることを特徴とする請求項1に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項3記載の発明>
高さ変動架橋保持アームが、第1の支持部に一方の側を縦向き一方向に回動自在に連結されてなる第1の棒状アームと、第2の支持部に一方の側を縦向き一方向に回動自在に連結され、かつ、他方の側を前記第1の棒状アームの他方の側と縦向き一方向に回動自在に連結されてなる第2の棒状アームとからなるものであることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項4記載の発明>
高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制され、内向きには屈曲されるようにしてなるフレキシブルアーム形態のものであることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項5記載の発明>
第2の支持部側に曲げた状態が保持できるフレキシブルアームを設け、その先端にクリップを設けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項6記載の発明>
第2の支持部に床や地面に立脚する脚部を設けてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項7記載の発明>
高さ変動架橋保持アームの略中央に、ホース、通信コード、電線コード、紐、ロープなどのフレキシブル長尺部材を吊るためのないし取り付けるためのフレキシブル部材支持手段を設けてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項8記載の発明>
第2の支持部にベッドの手摺ないし囲いに該第2の支持部を着脱可能に固定するための固定手段を設けてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項9記載の発明>
高さ変動架橋保持アームに直接的にあるいは多の部材を介して間接的に、フレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するための第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段を、間隔をあけて設けてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
<請求項10記載の発明>
高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制され、内向きには屈曲されるようにしてなるフレキシブルアーム形態のものであり、このフレキシブルアーム形態の高さ変動架橋保持アームの上部に該高さ変動架橋保持アーム上を移動可能としたスライダーを設け、このスライダーにフレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するためのフレキシブル長尺部材保持手段を直接的にあるいは他の部材を介して間接的に設けてなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置である。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1記載の発明の効果>
すなわち、
その架橋状態が常に保持されながら、第1の支持部と第2の支持部の距離が狭くなるに従って(距離が近くなるに従って)高さ変動架橋保持アームの高さは高くなり、広くなるに従って(距離が遠くなるに従って)その高さは低くなるものであるので、高さ変動架橋保持アームの略縦横に管製部材やコード製部材などのフレキシブル長尺部材を吊り状態に支持した場合、フレキシブル長尺部材も持ち上がったり下がったりするので、第1の支持部と第2の支持部が近くなってもフレキシブル長尺部材が邪魔にならない支持形態を実現するとともに、第1の支持部と第2の支持部が離れてもフレキシブル長尺部材もそれに追従して広がる(横距離が延びる)ので、フレキシブル長尺部材が足りなくなることが無く、これらのことが、自然的・自動的に行われるという効果を奏する。
同時に、第2の支持部位置は設けられた固定手段によって決められ、高さ変動架橋保持アームはそれに単に追従(追随)してその幅および高さ形態が規定されるものであり、かつ、多関節アームである高さ変動架橋保持アームの関節部位にはロック機構を有さないものであるので、第2の支持部を単に移動させ固定させるだけの、アームのロック・ロック解除の制御無しの簡単で素早い操作を実現するという効果を奏する。
同時に、第2の支持部側の固定手段によって、該第2の支持部は第2の他方の箇所に固定されかつ関節非ロック形態であるので、第1の支持部および第2の支持部あるいはいずれか一方を移動させても、それに追従して高さ変動架橋保持アームの架橋幅および高さは自然的・自動的に調節されるという効果を奏する。
<請求項2記載の発明の効果>
請求項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、高さ変動架橋保持アームが第1の支持部側、第2の支持部側のいずれの側においても略水平方向に回動自在とされているので、第2の支持部の上下横移動および回し移動が自在となるので、第2の支持部を多様な支持位置(高さ支持位置、横位支持置が高さ変動架橋保持アームが伸びる範囲ならどこでも取付支持できる)の第2の他方の箇所に取り付けることが出来るとともに、第2の他方の箇所あるいは第1の他方の箇所が動いても高さ変動架橋保持アームがそれに自動的に追従した動きとなるので、第2の支持部の取り外しを行わなくても第1の他方の箇所あるいは第2の他方の箇所の移動や動きができるという効果を奏する。
それは、第1の他方の箇所あるいは第2の他方の箇所の移動や動きがあっても、第2の支持部側で支持している部材等への影響は生じないということである。
<請求項3記載の発明の効果>
このような高さ変動架橋保持アーム形態としても、請求項1、2のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項4記載の発明の効果>
請求項1、2のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、高さ変動架橋保持アームがリンク体が多数個連結されたフレキシブルアーム形態のものであるので、人が持って第2の支持部を自在に上げたり下げたりでき、第2の支持部の取付箇所も高いところでも低いところでも自在であるといってよい使用形態を実現するという効果を奏する。
<請求項5記載の発明の効果>
請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、例えば、フレキシブル長尺部材の先端部位ないし該先端部位に設けられた部品をクリップで挟み支持する形態を実現する。すなわち、第2の他方の箇所に確り固定された第2の支持部から延びたフレキシブルアームによる支持であるので、振れの無い安定した部品の支持形態を実現するという効果を奏する。
<請求項6記載の発明の効果>
請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、第2の支持部を手で支えて移動させる場合、地面ないし床に脚部をつけながら(キャスタが設けられてあれば横移動)横移動できるので、落下させることがなく、かつ、楽に移動させることができるという効果を奏する。
また、第2の支持部側を重量のある主にものにし易いという効果を奏する。
また、第2の他方の箇所への取り付けられる固定、第1の支持部がある側に第2の支持部を支持する部位がある場合はそこへの固定を安定したものにでき、かつ、取り付けられる取り外しが容易なものにできるという効果を奏する。
<請求項7記載の発明の効果>
請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、高さ変動架橋保持アームの略中央に、ホース、コードなどのフレキシブル長尺部材を吊るためのないし取り付けるためのフレキシブル部材支持手段を設けたものであるので、フレキシブル長尺部材の重量によって、常に高さ変動架橋保持アームの略中央に荷重が常に加わった状態となり、よって、常に良好な架橋状態が形成できるという効果を奏する。
特に、リンク体が多数個連結された高さ変動架橋保持アームにおいては効果的である。
<請求項8記載の発明の効果>
第2の他方の箇所であるベッドにおいて、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項9記載の発明の効果>
高さ変動架橋保持アームに直接的にあるいは多の部材を介して間接的に、フレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するための第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段を、間隔をあけて設けてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置であるので、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明の効果と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段の間にフレキシブル長尺部材を好みの長さで垂れ下げる垂れ長さ調節形態を可能としているので、フレキシブル長尺部材が引き回しができ難い長尺の場合でも、弧描き垂れ下がり形態での垂れ下がりを長くすることによりそれを解消し、好適な引き回し形態を実現することができる。
また、フレキシブル長尺部材途中に薬品収納容器、流量計、電流計、温度計などの計器類、貯留槽などの中間器機が設けられている場合は、その中間機器を第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段の間の好みの下方にその姿勢を良くした状態で位置させて見る、操作することを実現するものである。
<請求項10記載の発明の効果>
高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制され、内向きには屈曲されるようにしてなるフレキシブルアーム形態のものであり、このフレキシブルアーム形態の高さ変動架橋保持アームの上部に該高さ変動架橋保持アーム上を移動可能としたスライダーを設け、このスライダーにフレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するためのフレキシブル長尺部材保持手段を直接的にあるいは他の部材を介して間接的に設けてなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置であるので、請求項1〜9のいずれか1項に記載の発明の効果と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
高さ変動架橋保持アームの架橋形状が形の良いものとなる位置に、ないし最適な位置、好みの位置にスライダーを移動し止め置くことを実現するものである。

【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1の固定装置に取り付けた状態の正面図。
【図2】本発明の実施例1の固定装置に取り付け吸入管を支持しベッドに取り付けた状態の正面図。
【図3】図2において距離を離した状態の正面図。
【図4】本発明の実施例1の固定装置に全てを保持した状態の正面図。
【図5】本発明の実施例2の正面図。
【図6】図5の固定手段を第1の他方の箇所に支持した状態の正面図。
【図7】本発明の実施例3の正面図。
【図8】図7において距離を離した状態の正面図。
【図9】本発明の実施例4の正面図。
【図10】本発明の実施例4の固定手段の斜視図。
【図11】本発明の実施例5の固定手段の斜視図。
【図12】高さ変動架橋保持アーム事例の部分斜視図。
【図13】本発明の実施例6の部分正面図および紐通しロック手段の斜視図。
【図14】本発明の実施例6のフレキシブル長尺部材保持手段の斜視図。
【図15】本発明の実施例6の使用状態例をしめす部分正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について説明する。但し、本発明をこれら実施例のみに限定する趣旨のものではない。また、後述する実施例の説明に当って、前述した実施例の同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
図1ないし図4に示す本発明の実施例において、1は高さ変動アーム式支持装置であって、その第1の支持部2が第1の他方の箇所(ここでは、人工呼吸装置3)側に取り付け支持された状態のものである。
高さ変動アーム式支持装置1は、
人工呼吸装置3に支持されるあるいは支持されている第1の支持部2と、
この第1の支持部2に近付けたり離したりできるとともに、第2の他方の箇所(ここでは、ベッド4の手摺5)に着脱自在形態で固定ないし取り付けられる側面からみて伏せU字形態の固定手段6を有する、横移動可能に支持されている第2の支持部7と、
一方の側を前記第1の支持部2側に略水平方向に回動自在に支持され、他方の側を前記第2の支持部7側に略水平方向に回動自在に支持され、前記第1の支持部2と前記第2の支持部7の距離を近くするにともなってその高さが自動的に高くなり、前記第1の支持部2と前記第2の支持部7の距離を遠ざけるにともなって、その高さが自動的に低なる動作となり、関節部位8にはロック機構を有さない多関節アームであり、かつ、常に架橋状態となるように規制するあるいは架橋状態を保持するための架橋保持規制部を有する高さ変動架橋保持アーム9とからなっている。
人が第2の支持部7側を手で支持して移動させる。
【0012】
第1の支持部2は人工呼吸装置3のベース枠60の取付け部61にナットにより垂直に固定され立ち上げられてなる丸棒形態(下部はボルトが螺刻)の支持部本体10と、この支持部本体10の側面に縦並びにあけられた複数の高さ調節孔11と、支持部本体10に移動自在に取り付けられたアーム受けベース12と、このアーム受けベース12に螺合されないし挿入されかつ高さ調節孔11に挿入されて該アーム受けベース12の高さ位置を固定する位置固定ピン13とからなっている。
【0013】
第2の支持部7はキャスター部14から垂直に立ち上げられた脚部15と、この脚部15を上方に延長形成されたないし設けられた丸棒形態の支持部本体16と、この支持部本体16の側面に縦並びにあけられた複数の高さ調節孔17と、支持部本体16に移動自在に取り付けられたアーム受けベース18と、このアーム受けベース18に螺合されないし挿入されかつ高さ調節孔11に挿入されて該アーム受けベース12の高さ位置を固定する位置固定ピン13とからなっている。
また、第2の支持部7には、脚部15および支持部本体16を移動可能(上下移動)にあるいはいずれか一方を移動可能かつ好みの高さ位置に固定ボルト19によって止め置くことができる移動体20が取り付けられている。
また、この移動体20にはベッド4の手すり5に、該手すり5を嵌め形態として着脱形態で装着される固定手段6が固定されている。
また、固定手段6には水平棒体21が固定され、この水平棒体21には自在に曲げ該曲げ状態が保持されるフレキシブルアーム22が設けられ、このフレキシブルアーム22の先端にはクリップ23が設けられている。クリップ23は吸引器(図示せず)などの器具を挟み支持する。
【0014】
高さ変動架橋保持アーム9は、四角中空筒形態のリンク体(駒体)24をその下面をヒンジ―形態の関節部8によって多数個連結した構造の多関節アームであり、リンク体24のそれぞれの対向面(開口形成面)は架橋保持規制部25を形成して、架橋保持規制部25、25同士が突き当った状態以上は関節部8は屈曲することが阻止され、関節面8が下向きの部位では横架橋状態(距離が長いと撓む)が保持される。
高さ変動架橋保持アーム9の一方の側は第1の支持部2を複数個のリンク体24内に通した状態で水平方向に回動自在(直接的回動)に支持され、高さ変動架橋保持アーム9の他方の側は第2の支持部7を複数個のリンク体24内に通した状態で水平方向に回動自在(直接的回動)に支持されている。すなわち、複数個のリンク体24内に第1の支持部2と第2の支持部7を通した垂直支持形態とすることによって、高さ変動架橋保持アーム9の一方の側と他方の側に略垂直状態に固定された部位を形成することによって、それより上方に位置するリンク体24が架橋保持規制部25、25同士が突き当った状態では、それらも垂直状態となり該垂直状態が保持されるものである。すなわち、複数個のリンク体24内に第1の支持部2と第2の支持部7を通した垂直支持形態部位も、高さ変動架橋保持アーム9の架橋状態の立ち上がり部位を形成する架橋保持規制部でもある。
【0015】
高さ変動架橋保持アーム9と同様な高さ変動架橋保持アームとなるものには、多数のリンク体(リンク体)を連結してなる(関節部位が軸支持形態のものが多い)、水平状態で一方向には屈曲せずその水平状態を保持し、かつ、その反対方向(他方向)には屈曲するフレキシブルアーム形態のものがしられている。これらのフレキシブルアーム形態のものを高さ変動架橋保持アームとして本発明に使用するのもよい。
このようなフレキシブルアーム形態のものとしては、例えば、特許第3356659号(ケーブルドラグチェーン)、特許第3716987号(ケーブル類保護案内装置)、特許第3897351号(ケーブル類保護案内装置)、特許第4540722号(ケーブル類保護案内装置)、株式会社三桂製作所:東京都大田区下丸子4-21-1(ケーブル・ホースの支持案内装置:パワーゴジラシリーズ)、特開2003−61238(ケーブルガイドチェーン 株式会社三桂製作所)など多種多様なものがある。
特に、図12に示す、前記パワーゴジラシリーズのリンク体同士を連結しかつ関節部位となる連結軸にゴム製の軸を使用したKOR10.0(内幅34mm、一方への曲げ半径75mmでその反対側へ曲げは0mm))、KOR11.1(内幅44mm、一方への曲げ半径75mmでその反対側へ曲げは0mm)が好適である。リンク体の回動動作でシリコンゴム製の軸が捩れて(軸受け孔と軸が擦れない)回動するものであり、そのゴム製の軸の弾性反発力によって常に綺麗に架橋状態が形成され、かつ、回動音が殆どしないものであり、色も白色で、医療機器などの使用カラーとして適している。その特許と思われるものは、特開2003−61238(ケーブルガイドチェーン 株式会社三桂製作所)であると考えられ。この構造形態は「高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制(例えば、反対側への曲げは0mm)され、内向きには屈曲(例えば、一方への曲げ半径75mm)されるようにしてなるフレキシブルアーム形態」である。
【0016】
第1の支持部および第2の支持部あるいはいずれか一方の形態を、リンク体24が略ピッタリと入る四角形の筒状製部材とし、この筒状製部材を水平方向に回動自在とし、筒状製部材の上部開口から高さ変動架橋保持アーム9のリンク体24を複数個ないし1個挿入した挿入固定形態としたものもよい。この場合、高さ変動架橋保持アーム9の水平回動は筒状製部材を介して間接的に行われることになる。
【0017】
図2はベッド4の手すり5に固定手段6を取り付け、フレキシブル長尺部材である吸入管28を高さ変動架橋保持アーム9の略中央にフレキシブル部材支持手段26によって吊り状態に支持し、第1の支持部2と第2の支持部7は比較的近い状態としたものである。図3は粗距離を離した状態のものである。吸入管28は第1の支持部2と第2の支持部7の距離に比例して(追随して)その吊り高さが自動的に変えられので、吸入管28が第1の支持部2と第2の支持部7の距離によって地面に着くなどの邪魔になることがない。
フレキシブル部材支持手段26はその吊り高さを調節できるものがよい。例えば、付勢巻き取られた紐のロック・ロック解除機構を有する付勢巻取りリール。付勢巻取りリールの紐に紐通しロック手段を取り付けた形態のもの。紐通しロック手段に単に紐を通し、該紐通しロック手段をリンク体24の上部に位置させ、その紐を吊下げ状態にする形態など多様な形態がある。その紐通しロック手段として、「株式会社ニフコ(東京証券取引所 第一部上場(証券コード7988))の、Cord−Adjuster:CL14」が好適であり、それは、図13に示す紐通しロック手段106aの外観形態であり、親指と人差し指で摘み押し込みロック解除し、摘みを緩め解放しロック操作をするのに適した、操作しやすい形態をしている。
また、高さ調節孔11と位置固定ピン13とによって、アーム支持高さ調節手段9の位置を変えることによって、フレキシブル長尺部材の長さに対応させた吊り位置にその高さを調節できる。
【0018】
図4にあっては、固定手段6が人工呼吸装置3側に設けた横棒形態の固定手段係止部(図示せず省略)に係止して、脚部15を面ファスナーバンドからなる脚部固定部27で固定し、そのまま人工呼吸装置3と一体化して移動させることができる。
脚部15を設けない構成とするのもよい。
また、脚部15を着脱自在とする構成もよい。例えば、筒形態の脚部15と第2の支持部を分離形態とし、一方に他方に挿入される挿入棒(中空)を設けてなる構成など。
また、固定手段6を設けず、水平棒部21の根本を移動体20に取り付け、あるいは移動体20も設けず、水平棒部21の根本を第2の支持部7に直接取り付ける構成とし、固定手段を手摺5に縛り付けるロープ製部材、面ファスナーバンドなどとするのもよい。
【実施例2】
【0019】
図5、図6に示す本発明の実施例2において前記実施例1と主に異なる点は、脚部15およびキャスター部14と移動体20を設けない構成とし、固定手段6に第2の支持部を直接的に取り付けた構成とし、固定手段6に下向きL字形態の棒部材からなる係止部30を設け、人工呼吸装置3(第1の他方の箇所)側に係止部30が挿入されて支持される第1の他方の箇所側支持部31を設けた高さ変動アーム式支持装置32を形成した点にある。
係止部は孔形態とし、第2の支持部側支持部は棒部材とする形態、あるいは固定手段6が係止部であり、第2の支持部側支持部は固定手段6に嵌る手摺り形態(横棒形態)であるものなど多様な形態がある。
第1の他方の箇所側支持部31に設けず、取付け部61に係止部30を挿入する係止部挿入孔(図示せず)を設けて支持するようにするのもよい。
また、取付け部61側に挿入棒である係止部30を設け、固定手段6側に係止部30が挿入される係止部挿入孔(図示せず)を設けて支持するようにするのもよい。
【実施例3】
【0020】
図7、図8に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、高さ変動架橋保持アームを、第1の支持部2に一方の側を縦向き一方向に軸連結形態の関節部34で回動自在に連結され、他方側が内向き湾曲形態の第1の棒状アーム35と、第2の支持部に一方の側を縦向き一方向に軸連結形態の関節部36で回動自在に連結され、かつ、他方の側を前記第1の棒状アーム35の他方の側と縦向き一方向に回動自在に軸連結形態の関節部37で連結されてなる、他方側が内向き湾曲形態の第2の棒状アーム38とからなる高さ変動架橋保持アーム39とし、固定手段6を設けず、水平棒体21を第2の支持部7に直接的に取り付け、移動体20を長めにして、面ファスナーバンドからなる固定手段40、41を設け、第1の棒状アーム35と第2の棒状アーム38を繋ぎ形態とした、最大開き状態が盛り上がり丘形態に規制するためのコードからなる架橋保持規制部42を設けてなる高さ変動アーム式支持装置43を形成した点にある。
第1の棒状アーム35と第2の棒状アーム38とで高さ変動架橋保持アーム39を形成している。
固定手段40、41あるいは固定手段40をベッド4の手摺5に巻付け、第2に支持部7側をベッドに固定し、固定手段40、41をベース枠60に巻付け第2の支持部7側と人工呼吸装置3(第1の他方の箇所)と一体化する。
【実施例4】
【0021】
図9、図10に示す本発明の実施例4において前記実施例2と主に異なる点は、第1の支持部および第2の支持部を、複数のリンク体24を対向する板材47、48を多数のボルト49によって締め付け固定する形態で一体化連結してなる第1の支持部50、第2の支持部51とし、固定手段を下方に上下移動できかつ好みの位置に締め付け摘み52によって固定できる下手摺り支持部53を設けた構成の固定手段64(固定具)とし、水平棒体21と係止部30を第2の支持部51に直接的に設けた高さ変動アーム式支持装置54を形成した点にある。
【0022】
図10に示す固定手段64についてより詳細に説明する。
固定手段64は、手摺5の上手摺り部位56に載せ該上手摺り部位56を嵌め形態として支持される上手摺り支持部57と、この上手摺り支持部57下部でベッド4の床側に位置するように設けられた立ち下がり部58と、この立ち下がり部58に縦孔形態で開口された案内支持部59と、この案内支持部59に移動可能形態で通されたネジ棒70を有しベッドの床側に位置されるように設けられた締め付け摘み52と、前記ネジ棒70に螺合されたねじ穴71を有しベッドの床側の反対側に設けられた手摺5の下手摺り部位72を下方から嵌め形態で支持する下手摺り支持部53と、上手摺り支持部57ないし立ち下がり部58の上部に立ち上げ形態で設けられた4箇所にねじ穴66を有する支持プレート62と、この支持部プレート62の床側にナットやボルトなどの締め付け手段63によって固定設けられた、先端にフレキシブルアーム22を備えた水平棒21とからなるとともに、下手摺り支持部53を上下移動可能としかつ好みの位置で固定状態とできるようにしてなるものである。
下手摺り支持部53の上端部は下手摺り部位72の中央より上方に位置し、その先端部位は内側に突出した(湾曲突出も含む)突出部位65となっていて、締め付け摘み52のネジ棒が少し緩んで下手摺り支持部53が下がっても、突出部位65が下手摺り部位72に当りそれ以上下がらないようにされる。すなわち、締め付け摘み52のネジ棒が少し緩んでも下手摺り支持部53による下手摺り部位72の支持が保持されるようになっている。
突出部位65はゴム製部材からなっているが、下手摺り部位72そのものでもよい。また、下手摺り部位72を内側・外側に移動可能としたネジ止め形態とし、下手摺り部位72の太さに合わせてその位置を調節できるようにするのもよい。
【0023】
上手摺り支持部57を上手摺り部位56に載せ、下手摺り支持部53を持ち上げ移動させて下手摺り部位72に下から当て、締め付け摘み52を締め付け回しして固定する。締め付け摘み52を緩めて下手摺り支持部53を降ろして手摺5から簡単に外せる。
すなわち、女性のような非力な者でも、簡単に固定手段(固定具)の手摺りへの取り外しができるものである。
これは、従来のベッド手摺りを挟持するクリップと、このクリップにフレキシブルアームを設けた吸入器支持具(例えば、特開2010−201128号公報)の、クリップの付勢バネが強いために、女性など非力な者ではクリップを開くのが片手では無理であり、ないし非力な者にとっては大変な力を必要とし、両手でようやく開くことが出来るものであり、中には手の筋肉を痛めてしまう者がでるという欠点を解消するものである。
すなわち、下手摺り部位72への下手摺り支持部53の下からの軽い当てと、ロック・ロック解除操作手段である締め付け摘52による軽い回動操作だけによるロック・ロック解除操作だけで、簡単で素早く取付取り外し操作が行える。
【0024】
立ち下がり部58が手摺5の床側に位置され、下手摺り支持部53が立ち下がり部58の外側(床側に反対側)に位置されているので、水平棒21側の荷重によって、立ち下がり部58には常に床側に倒れ荷重形態にされている。よって、締め付け摘み52のネジ棒が緩んで下手摺り支持部53が下がり該締め付け摘み52のネジ棒が少し緩んで下手摺り支持部53による下手摺り部位72の支持が解除されても、手摺5から固定手段64が外れ難い状態とされている。
【0025】
案内支持部59は溝形態、突起軌条形態でもよく、締め付け摘み52は床側の反対側でも、横からの締め付け形態でもよい。
また、ネジによる締め付けロック、締め付け解除(ロック解除)という方法に限定されず、カムレバーによるレバーの回動によるロックとロック解除など他の方法でもよい。すなわち、ロック・ロック解除操作手段による操作であればよい。
【0026】
立ち下がり部58を上手摺り支持部57の床側部位を下方に延長した形態で形成したものもよい。下方にすぼめ形態のもの、立ち下がり部58のように幅の狭い形態で形成したもの、幅の広い形態で形成したものなど多様な形態がある。
【0027】
固定手段64は単独でも、手摺5にセットして使用できるものである。
第2支持部51や高さ変動架橋保持アームに取り付けない単独のみでの使用形態とする形態では、支持プレートは設けず、水平棒体21あるいはフレキシブルアーム22は、上手摺り支持部のベッドの床側に取り付けるのがよい。
【実施例5】
【0028】
図11に示す本発明の実施例5において前記実施例4と主に異なる点は、下手摺り支持部53を下手摺り部位72の上に載る形態とし、案内支持部59を主に上方に延長したより長い形態として固定手段73(固定具)を形成した点にある。
下手摺り支持部53が下手摺り部位72からより外れ難い形態である。
【0029】
固定手段64、73(固定具)の技術的思想は次のようである。
ベッドの手摺の上手摺り部位に載せ該上手摺り部位を嵌め形態として支持される上手摺り支持部と、
この上手摺り支持部下部に設けられた立ち下がり部58と、
この立ち下がり部に設けられた縦穴、縦溝、縦突起軌条などの案内支持部と、
この案内支持部に移動可能形態で支持されたロック・ロック解除操作手段と、
前記下手摺り部位を上方あるいは下方から支持するとともに、前記ロック・ロック解除操作手段の操作によって前記下手摺部位の前記支持状態をロック動作・ロック解除動作する下手摺り支持部とからなることを特徴とするベッド手摺り用固定手段(固定具)。
【実施例6】
【0030】
図13、図14、図15に示す本発明の実施例6において前記実施例1と主に異なる点は、フレキシブル長尺部材支持手段をフレキシブル長尺部材支持手段100とし高さ変動架橋保持アームを高さ変動架橋保持アーム101とした点にある。
高さ変動架橋保持アーム101は図12に示すようにリンク体102(リンク体)を多数個連結してなるものである。
フレキシブル長尺部材支持手段100は、高さ変動架橋保持アーム101上をスライド移動可能とされたスライダー103と、
このスライダー103の上部に設けた、リンク体102の上部隙間に入りスライダー103の横移動を困難にするためのコロからなる締め付け摘み104と、
スライダー103の一方側下部に設けられたL字型で紐を通す通し孔ないし溝を有するロック手段支持部105aと、
スライダー103の他方側下部に設けられたL字型で紐を通す通し孔ないし溝を有するロック手段支持部105bと、
ロック手段支持部105a上に配置された紐通しロック手段106aと、
ロック手段支持部105b上に配置された紐通しロック手段106bと、
紐通しロック手段106aに通されロック手段支持部105aの紐を通す通し孔ないし溝に通された紐107と、この紐107の一方の端側に設けられたエンドストッパー108と、紐107の他方の端側に設けられた、フレキシブル長尺部材109aを保持するフック形態の上部フック部110、該上部フック部110の下方に位置されたフレキシブル長尺部材109bを保持する下部フック部111、上部フック部110および下部フック部111(いずれか一方でもよい)の背面に設けられた、点滴管などの細い管、通信コード、電線コードなどのフレキシブル長尺部材112のうち例えば点滴管が折れ潰れないように保持することができるプーリー形態の細フレキシブル長尺部材支持部113とからなるフレキシブル長尺部材保持手段114aと、
紐通しロック手段106bに通されロック手段支持部105bの紐を通す通し孔ないし溝を通された紐107と、この紐107の一方の端側に設けられたエンドストッパー108と、紐107の他方の端側に設けられた、フレキシブル長尺部材109aを保持するフック形態の上部フック部110、該上部フック部110の下方に位置されたフレキシブル長尺部材109bを保持する下部フック部111、上部フック部110および下部フック部111(いずれか一方でもよい)の背面に設けられた、点滴管などの細い管、通信コード、電線コードなどのフレキシブル長尺部材112を保持するプーリー形態の細フレキシブル長尺部材支持部113とからなるフレキシブル長尺部材保持手段114b(フレキシブル長尺部材保持手段114aと同形態ないし対称形態)とからなっている。
【0031】
フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bを図14によってより詳細に説明する。
1本の針金部材からなる保持手段本体116を折り曲げて、一方の側に上部フック部110を形成し、他方の側に下部フック部111を形成し、上部フック部110と下部フック部111の背部に細フレキシブル長尺部材支持部113を熔接、直接ネジ止め形態、プレート挟みデジ締め形態などで設けたものである。
紐107で吊る部位である最上部の折曲部位は、上部フック部110・下部フック部111の略中心当りに位置するように曲げ位置させ、フレキシブル長尺部材109a、109bを支持した状態でフレキシブル長尺部材保持手段114a、114bが垂直となるような重心位置合わせ形態とするのがよい。
フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bは合成樹脂製部材で射出成形、プレス成形したものなどでもよい。
フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bは同一形態ないし対称形態である。
【0032】
図15においてフレキシブル長尺部材109aはその途中に収納された薬品を噴霧状態にして送るなどするための薬品収納容器115aを設けていて、フレキシブル長尺部材109bはその途中に薬品収納容器115bを設けている。
このようなフレキシブル長尺部材の途中に薬品収納容器を設け、フレキシブル長尺部材が薬品収納容器から左右に分岐して出る形態にあって、フレキシブル長尺部材支持手段100は大いに役立つものである。
すなわち、高さ変動架橋保持アーム101の架橋形状が形の良いものとなる位置に、ないし最適な位置、好みの位置にスライダー103を移動し止め置くことを実現するものである。
また、薬品収納容器115aの天蓋から左右に延びた左側のフレキシブル長尺部材109a、右側のフレキシブル長尺部材109aを左側の上部フック部110、右側の上部フック部110に掛けて、その間下方に薬品収納容器115aを位置させる。さらに、薬品収納容器115bの天蓋から左右に延びた右側のフレキシブル長尺部材109b、左側のフレキシブル長尺部材109bを右側の下部フック部111、左側の下部フック部111に掛けて、その間下方で薬品収納容器115aの下方に薬品収納容器115bを位置させることを可能とさせるものである。
左側の細フレキシブル長尺部材支持部113と左側の細フレキシブル長尺部材支持部113には点滴管、通信コード、電線コードなどの細目のフレキシブル長尺部材112を載せ保持する。フレキシブル長尺部材112の案内面が湾曲形態であるので、点滴管などの細管部材が折れ潰れる状態にならない。
このように薬品収納容器115a、115bという複数を操作者が立った状態での目線と同じないし見やすい位置にさせておくことができるので、薬品収納容器115a、115b内の薬の状態が確認し易く、薬品収納容器115a、115bを取り外しての薬品の追加などの操作が行い易くできるものである。
【0033】
また、フレキシブル長尺部材112を左側の細フレキシブル長尺部材支持部113と左側の細フレキシブル長尺部材支持部113間に長く垂れ下げる形態としていることからも明らかなように、フレキシブル長尺部材112、フレキシブル長尺部材109aあるいはフレキシブル長尺部材109bが長尺で引き回しに難がある場合は、フレキシブル長尺部材112を左側の細フレキシブル長尺部材支持部113と左側の細フレキシブル長尺部材支持部113間に弧を描き垂れ下げる形態(弧描き垂れ下がり形態)とすることによって、そのような状態を解消することを可能としているものである。
【0034】
その技術的思想は、高さ変動架橋保持アームに直接的にありは他の部材を介して間接的に間隔をあけて、フレキシブル長尺部材の2箇所を支持した吊り状態とする第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段を設けてなるところにあるものである。
これによって、第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段の間にフレキシブル長尺部材を好みの長さで垂れ下げる垂れ長さ調節形態を可能としているので、フレキシブル長尺部材が引き回しができ難い長尺の場合でも、弧描き垂れ下がり形態での垂れ下がりを長くすることによりそれを解消し、好適な引き回し形態を実現することができる。
また、フレキシブル長尺部材途中に薬品収納容器、流量計、電流計、温度計などの計器類、貯留槽などの中間器機が設けられている場合は、その中間機器を第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段の間の好みの下方にその姿勢を良くした状態で位置させて見る、操作することを実現するものである。
【0035】
紐通しロック手段106a、106aとして、「株式会社ニフコ(東京証券取引所 第一部上場(証券コード7988))の、Cord−Adjuster:CL14」が好適である。略図に示すような親指と人差し指で摘み、押し込みロック解除、解放しロックするのに適した形態をしている。
【0036】
フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bの両方をあるいはいずれか一方を、昇降しない固定された吊り状態とした吊り部とするのもよい。
また、紐通しロック手段106a、106bに替えてロック機構を有するロック機構付リールとし、該ロック機構付リールに紐107を付勢巻取り状態とする形態もよい。
また、紐通しロック手段106a、106bに替えてロック機構を有さない発条による付勢巻取りフリーの巻取りフリー式リールとし、該ロフリーの巻取りフリー式リールに紐107を付勢巻取り状態し、紐107を紐通しロック手段106a、106bに通し、紐通しロック手段106a、106bをロック手段支持部105a、105bの下部に位置させる形態もよい。
また、左側のエンドストッパー108と右側のエンドストッパー108を設けず、左側の紐107と右側の紐107を1本の紐からなる1本紐とし、ロック手段支持部105a、105bの間に前記1本紐からなる紐107を下げ垂らす形態とするのもよい。
また、スライダー103を設けず、フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bを横移動出来ない形態とするのもよい。この場合、フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bあるいはいずれか一方を昇降出来る形態、フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bのいずれも昇降出来ない形態、フレキシブル長尺部材保持手段114a、114bを高さ変動架橋保持アーム101に略直接的に取り付けた形態などがある。
上部フック部110および下部フック部111のフレキシブル長尺部材が載る部分にコロや湾曲体などの湾曲面部材を設け、フレキシブル長尺部材が折れ潰れないようにするのがよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、主に医療補助具産業で利用される。
【符号の説明】
【0038】
1:高さ変動アーム式支持装置、
2:第1の支持部、
3:人工呼吸装置(第1の他方の箇所)、
4:ベッド、
5:手摺(第2の他方の箇所)、
6:固定手段、
7:第2の支持部、
8:関節部位、
9:高さ変動架橋保持アーム、
10:支持部本体、
11:高さ調節孔、
12:アーム受けベース、
13:位置固定ピン、
14:キャスター部、
15:脚部、
16:支持部本体、
17:高さ調節孔、
18:アーム受けベース、
19:固定ボルト、
20:移動体、
21:水平棒体、
22:フレキシブルアーム、
23:クリップ、
24:リンク体、
25:架橋保持規制部、
26:フレキシブル部材支持手段、
27:脚部固定部、
28:吸入管(フレキシブル長尺部材)、
30:係止部、
31:第1の他方の箇所側支持部、
32:高さ変動アーム式支持装置、
34:関節部、
35:第1の棒状アーム、
36:関節部、
37:関節部、
38:第2の棒状アーム、
39:高さ変動架橋保持アーム、
40:固定手段、
41:固定手段、
42:架橋保持規制部、
43:高さ変動アーム式支持装置、
47:板材、
48:板材、
49:ボルト、
50:第1の支持部、
51:第2の支持部、
52:締め付け摘み、
53:下手摺り支持部、
54:高さ変動アーム式支持装置、
56:上手摺り部位、
57:上手摺り支持部、
58:立ち下がり部、
59:案内支持部、
60:ベース枠、
61:取付け部、
62:支持プレート、
63:締め付け手段、
64:固定手段(固定具)、
65:突出部位、
66:ねじ穴、
70:ネジ棒、
71:ねじ穴、
72:下手摺り部位、
73:固定手段(固定具)、
100:フレキシブル長尺部材支持手段、
101:高さ変動架橋保持アーム、
102:リンク体、
103:スライダー、
104:締め付け摘み、
105a、105b:ロック手段支持部、
106a、106b:紐通しロック手段、
107:紐、
108:エンドストッパー、
109a、109b:フレキシブル長尺部材、
110:上部フック部、
111:下部フック部、
112:フレキシブル長尺部材、
113:細フレキシブル長尺部材支持部、
114a、114b:フレキシブル長尺部材保持手段、
115a、115b:薬品収納容器、
116:保持手段本体。

































【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の他方の箇所に支持されるあるいは支持されている第1の支持部と、
この第1の支持部に近付けたり離したりできるとともに、第2の他方の箇所に着脱自在形態で固定ないし取り付けられる固定手段を有する、あるいは第2の他方の箇所に横移動可能に支持されている第2の支持部と、
一方の側を前記第1の支持部側に支持され、他方の側を前記第2の支持部側に支持され、前記第1の支持部と前記第2の支持部の距離を近くするにともなってその高さが自動的に高くなり、前記第1の支持部と前記第2の支持部の距離を遠ざけるにともなってその高さが自動的に低なる動作となり、関節部位にはロック機構を有さない多関節アームであり、かつ、常に架橋状態となるように規制するあるいは架橋状態を保持するための架橋保持規制部を有する高さ変動架橋保持アームとからなることを特徴とする高さ変動アーム式支持装置。
【請求項2】
第1の支持部側および第2の支持部側において、高さ変動架橋保持アームが直接的にあるいは他の部材を介して略水平方向に回動自在とされてなることを特徴とする請求項1に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項3】
高さ変動架橋保持アームが、第1の支持部に一方の側を縦向き一方向に回動自在に連結されてなる第1の棒状アームと、第2の支持部に一方の側を縦向き一方向に回動自在に連結され、かつ、他方の側を前記第1の棒状アームの他方の側と縦向き一方向に回動自在に連結されてなる第2の棒状アームとからなるものであることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項4】
高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制され、内向きには屈曲されるようにしてなるフレキシブルアーム形態のものであることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項5】
第2の支持部側に曲げた状態が保持できるフレキシブルアームを設け、その先端にクリップを設けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項6】
第2の支持部に床や地面に立脚する脚部を設けてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項7】
高さ変動架橋保持アームの略中央に、ホース、コードなどのフレキシブル長尺部材を吊るためのないし取り付けるためのフレキシブル部材支持手段を設けてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項8】
第2の支持部にベッドの手摺ないし囲いに該第2の支持部を着脱可能に固定するための固定手段を設けてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項9】
高さ変動架橋保持アームに直接的にあるいは多の部材を介して間接的に、フレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するための第1のフレキシブル長尺部材保持手段と第2のフレキシブル長尺部材保持手段を、間隔をあけて設けてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。
【請求項10】
高さ変動架橋保持アームが、リンク体が多数個連結された外向きには架橋状態が保持されるように屈曲しないように規制され、内向きには屈曲されるようにしてなるフレキシブルアーム形態のものであり、このフレキシブルアーム形態の高さ変動架橋保持アームの上部に該高さ変動架橋保持アーム上を移動可能としたスライダーを設け、このスライダーにフレキシブル長尺部材を吊り状態で支持するためのフレキシブル長尺部材保持手段を直接的にあるいは他の部材を介して間接的に設けてなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の高さ変動アーム式支持装置。




























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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