説明

高タンパク質低炭水化物食料品を製造するための組成物および方法

【課題】焼成品および押出し成形食料品を製造する際に使用するための従来の食品組成物を、炭水化物含有量を減らすことにより改良する。
【解決手段】これは、従来の粉を、全体にまたは部分的に、アミラーゼ消化に耐性のデンプンおよび/または約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分および第2のタンパク質性成分の組合せによって置換することによって行われる。第1のタンパク質性成分は、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2003年11月7日に出願した仮出願第60/518,126号に対する優先権の利益を主張する。仮出願第60/518,126号は、あたかも本明細書中で十分に繰り返したのと同じ程度まで参考として援用される。
【0002】
(背景)
(1.発明の分野)
本発明は、類似のより伝統的なベーカリー製品およびドウと比較して、より高いタンパク質含有量およびよりより低い炭水化物含有量を有する、改良されたベーカリー製品(特に、小麦含有ベーカリー製品および小麦含有ドウ)に関する。製品は、第1のタンパク質源を、第2のタンパク質性成分、および必要に応じて一定量の耐性デンプンとともに含み得る。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
高タンパク質食の人気の上昇により、かなりの量の炭水化物を代表的に含む、食品用の、特に粉ベースの製品用の、高タンパク質性、その結果、低炭水化物性の代用物についての需要が増している。製品配合中の粉をタンパク質源で置換することによってこれらの製品における炭水化物レベルを下げるために、多くの試みがなされている。この試みは、高タンパク質低炭水化物製品を提供するという課題を解決したが、一般に、得られる製品は、伝統的な粉製品の取り扱い特性(handling characteristic)、ローフ体積(loaf volume)、パンの身のきめ(crumb grain)、テクステャーまたは香りを有さない。
【0004】
例えば、活性小麦グルテンがパンのドウの製造において多量に用いられる場合、このドウは、強すぎるかまたは非常に安定(bucky)でありすぎ、混合、取り分け、シーティングおよび成形中での取り扱いが困難である。また、高レベルのタンパク質(例えば、大豆タンパク質)は、香りに悪影響を与える可能性があり、許容できない体積およびパンの身のきめ特性を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、伝統的な粉ベースの製品に非常に類似している高タンパク質低炭水化物食料品についての実際の必要性が当該分野に存在する。新たな製品は、伝統的な粉製品のものと類似した、ドウ取り扱い性、機械加工性(mach inability)、ローフ体積、パンの身のきめ、および香り特性を示すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明は、上記の課題を克服し、そして伝統的な粉ベースの食料品のものと類似した、ドウ取り扱い特性、ローフ体積、パンの身のきめ、および香り特性を示す、高タンパク質低炭水化物食料品を提供する。本明細書中で用いられる場合、「高タンパク質低炭水化物食料品」とは、より伝統的なタイプの粉ベースの食料品と比較してより多いタンパク質量およびより少ない炭水化物量を含む、組成物をいう。用語「粉ベースの食料品」とは、発酵させたかまたは未発酵の、伝統的に粉ベースの製品(例えば、パン(スポンジおよびドウパンを包含する)、ケーキ、プレッツェル、マフィン、ドーナッツ、ブラウニー、クッキー、パンケーキ、ワッフル、ビスケット、ロールパン(roll)、クラッカー、パイクラスト(pie crust)、ピザクラスト、ハンバーガーバン、ピタパン、トルティーヤ、パスタ、シリアル、コーンカール(corn curl)、フルーツクランチバー、および他のスナックなど)を包含するがこれらに限定されない。
【0007】
一定量の粉(特に小麦粉)を含むことに加えて、好ましい食料品(ドウを包含する)は、約1ベーカーズパーセント(baker’s percent)〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分(好ましくは約5ベーカーズパーセント〜約60ベーカーズパーセント)(第1のタンパク質性成分は、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む)、および第2のタンパク質性成分(好ましくは、この第1の成分とは異なる)を含み、この第2のタンパク質性成分は、以下からなる群より選択される:
(a)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;
(b)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;
(c)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活(devitalized)小麦グルテン産物;
(d)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画(fractionated)小麦タンパク質産物;
(e)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;
(f)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;および
(g)成分(a)〜成分(f)の任意の組合せ。
【0008】
本明細書中で用いられる場合、用語「ベーカーズパーセント」とは、製品中に存在する粉の重量を100%として、粉を基準として得た重量パーセントを意味する。
【0009】
さらに、本明細書中で表現される全てのタンパク質重量百分率は、他で詳述しない限り、N×6.25(乾燥基準)である。
【0010】
小麦タンパク質単離物は、一般に、アルカリ性または酸性のpH値でのグルテンの溶解性を利用することにより、小麦グルテンから誘導される。小麦グルテンは、酸性またはアルカリ性のpHを有する水溶液中で可溶であり、pH6.5〜pH7.0において最小の溶解性または等電点を有する古典的「U字型」溶解性曲線を示す。グルテンを溶解することにより、タンパク質は、濾過、遠心分離または膜処理および引き続いての噴霧乾燥のようなプロセスによって、非タンパク質性構成成分から分離され得る。あるいは、小麦粉の湿潤処理からの湿ったグルテンは、繰り返し捏練されて、水で洗浄されて、そして脱水されて、夾雑するデンプンおよび他の非タンパク質性構成成分が除去されて、その後、フラッシュ乾燥され得る。これらの技術により、タンパク質含有量の高い(少なくとも約85重量%、より好ましくは少なくとも約90重量%(N×6.25、乾燥基準))小麦タンパク質単離産物が得られる。小麦タンパク質単離物は、小麦グルテンほど粘性でないが、小麦グルテンよりも伸展性である。好ましい小麦タンパク質単離物の例としては、MGP
Ingredients,Inc.(Atchison,Kansas)から入手可能なAriseTM3000、AriseTM5000およびAriseTM6000が挙げられる。
【0011】
小麦タンパク質濃縮物は、少なくとも約70重量%、好ましくは少なくとも約82重量%(N×6.25、乾燥基準)のタンパク質含有量を好ましくは有する、タンパク質性組成物である。小麦タンパク質濃縮物は、多数の異なる方法によって製造される種々の種類のものであり得る。活性小麦グルテンは、少なくとも約82重量%(N×6.25、乾燥基準)のタンパク質含有量を有する、あるタイプの小麦タンパク質濃縮物である。活性小麦グルテンは、フラッシュ乾燥法によって製造される粘弾性タンパク質である。さらなるタイプの小麦タンパク質濃縮物は、湿ったグルテンをアンモニア溶液中に分散させ、続いて噴霧乾燥することにより製造される。これらの小麦タンパク質濃縮物は、活性小麦グルテンよりも低い粘弾特性を示すが、より伸展可能である傾向がある。後者のタイプの小麦タンパク質濃縮物の例としては、MGP Ingredientsから入手可能なFP300TM、FPTM500、FPTM600、およびFPTM800が挙げられる。
【0012】
小麦グルテンは、水分、熱、圧力、剪断、酵素、および/または化学物質の適用により、失活(devitalized)され得る(すなわち、活性でないようにされ得る)。失活グルテンは、タンパク質の変性によって特徴付けられ、ここで、構造変化が生じ、そして特定の結合が破壊されて、非粘着性でかつ粘弾性を欠く生成物となる。この失活を実施するために用いられる代表的処理機器としては、エクストルーダー、ジェットクッカー、およびドラムドライヤーが挙げられる。例えば、小麦グルテンは、押出し成形処理を受けて、代表的な小麦グルテンと同じ粘弾特性を示さない、テクスチャー加工された(texturized)生成物を生成し得る。言い換えると、失活グルテンは、加水分解した場合に、ゴム状および/または伸展可能なドウを形成しない。失活小麦グルテンは好ましくは、少なくとも約60重量%のタンパク質を含み、そしてより好ましくは少なくとも約70重量%(N×6.25、乾燥基準)のタンパク質を含む。本明細書中に記載される通りに使用するための失活小麦グルテンの例としては、MGP Ingredientsから入手可能な、WheatexTM16、WheatexTM120、WheatexTM240、WheatexTM751、WheatexTM1501、WheatexTM2120、WheatexTM2240、WheatexTM2400、WheatexTM3000、WheatexTM6000、およびWheatexTM6500が挙げられる。
【0013】
小麦グルテンは、グリアジンとグルテニンとの二成分混合物である。これらの構成成分は、アルコール分画によって、または有機酸の使用を用いる(例えば、米国特許第5,610,277号に開示されるような)非アルコール性プロセスを使用することによって、分離され得る。グリアジンは、60%〜70%アルコールに可溶性であり、分子量が30,000ダルトン〜50,000ダルトンの範囲に及ぶモノマータンパク質を含む。これらのタンパク質は、低pHでの電気泳動中のそれらの移動度に依存して、α−グリアジン、β−グリアジン、γ−グリアジン、およびω−グリアジンと分類される。グリアジンは、主に、小麦グルテンの伸展可能特性を担う。グルテニンは、アルコール不溶性画分であり、主に、小麦グルテンの粘性特性またはゴム状特性に寄与する。グルテニンは、鎖間ジスルフィド結合で安定化されかつ高分子量および低分子量のサブユニットから構成されたポリマータンパク質である。一般に、グルテニンは、100万ダルトンを超える分子量を示す。好ましい分画小麦タンパク質産物は、グリアジンについては、少なくとも約85重量%のタンパク質を含み、より好ましくは少なくとも約90重量%のタンパク質を含み、グルテニンについては、約75重量%のタンパク質を含み、そしてより好ましくは少なくとも約80重量%のタンパク質を含み、ここで全てのタンパク質は、N×6.25(乾燥基準)で表される。
【0014】
脱アミド化小麦タンパク質産物は、多数の技術に従って製造され得る。1つのこのような技術は、小麦グルテンを高温にて低濃度の塩酸で処理して脱アミド化するか、またはこのタンパク質中のグルタミンおよびアスパラギンのアミノ酸残基をそれぞれグルタミン酸およびアスパラギン酸に変換することである。他の技術としては、小麦グルテンをアルカリ溶液で処理すること、または小麦グルテンを酵素(例えば、トランスグルタミナーゼ)で処理することが挙げられる。この改変により、ほぼ中性のpHから約pH4への、このタンパク質の等電点のシフトが引き起こされる。このことは、脱アミド化小麦タンパク質産物は、pH4での可溶性が最も小さいが、中性pHでは可溶性であることを意味する。脱アミド化小麦タンパク質産物は好ましくは、少なくとも約75重量%タンパク質を含み、より好ましくは少なくとも約83重量%(N×6.25、乾燥基準)を含む。本明細書中に記載される通りに使用するための脱アミド化小麦タンパク質産物の一例は、MGP Ingredientsから入手可能なWPI 2100である。
【0015】
加水分解小麦タンパク質産物は、小麦グルテンの水性分散物を、エンド活性および/またはエキソ活性を有する、食品グレードのプロテアーゼと反応させて、このタンパク質を低分子量のペプチドおよびポリペプチドの混合物へと加水分解することにより製造される。次いで、この加水分解混合物は、乾燥される。加水分解小麦タンパク質産物は、一般に、少なくとも約50%の水溶性を示す。加水分解小麦タンパク質産物は、好ましくは、少なくとも約70重量%、より好ましくは少なくとも約82重量%(6.25×Nによる、乾燥基準)のタンパク質含有量を有する。本明細書中に記載される通りに使用するための加水分解小麦タンパク質産物の例としては、HWGTM2009、FPTM1000、およびFPTM1000 Isolate(全てMGP Ingredientsから入手可能)が挙げられる。
【0016】
好ましくは、高タンパク質食料品は、約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分、より好ましくは約5ベーカーズパーセント〜約60ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分を含む。好ましい第1のタンパク質性成分は、少なくとも約70重量%のタンパク質を含み、そしてより好ましくは少なくとも82重量%のタンパク質(6.25×N、乾燥基準)を含む。例示的な好ましい第1のタンパク質性成分としては、活性小麦グルテン、大豆タンパク質濃縮物、大豆タンパク質単離物、ホエイタンパク質、カゼイン酸ナトリウム、脱脂粉乳、乾燥卵白、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン、分画小麦タンパク質、脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0017】
これらの手段による食料品は、化学的に発酵されてもよく、または酵母発酵されてもよい。好ましい化学発酵因子としては、重炭酸ナトリウム、リン酸一カルシウム(monocalcium phosphate)、リン酸ナトリウムアルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、リン酸二カルシウム(dicalcium
phosphate)、酸性酒石酸カリウム、およびグルコノ−デルタ−ラクトンが挙げられる。
【0018】
好ましい酵母発酵製品およびドウは、約5重量%〜約35重量%の合計タンパク質含有量を有し、より好ましくは約20重量%〜約28重量%の合計タンパク質含有量を有する。好ましい化学的に発酵された製品およびドウは、約4重量%〜約18重量%、より好ましくは約6重量%〜約12重量%の合計タンパク質含有量を有する。
【0019】
好ましくは、この製品は、一定量の耐性デンプンを含む。この耐性デンプンは、伝統的な粉製品を構成する粉の少なくとも一部の代わりに用いられ得、それにより、伝統的な製品の正味の炭水化物合計を有効に低減し得る。以下にさらに詳細に説明されるように、耐性デンプンは、一般に、消化可能ではなく、それゆえ、食物繊維の特徴と類似した特徴を示す。
【0020】
1987年に、EnglystおよびCummings(MRC Dunn Clinical Nutrition Center,Cambridge,UK)は、デンプンのインビボでの類似の消化特性に基づくデンプンの分類を提唱した。彼らはまた、デンプンの種々の消化特性を模倣するインビトロアッセイ法を考案した。食物デンプンの3つのクラスが提唱された:
(1)迅速に消化可能なデンプン(RDS)。RDSは、ヒトの小腸において迅速に消化されるようである;例としては、調理したてのご飯および調理したてのポテト、ならびにいくつかの即席朝食用シリアルが挙げられる。
(2)ゆっくりと消化可能なデンプン(SDS)。SDSは、小腸においてゆっくりとではあるが完全に消化されるようである;例としては、生シリアルデンプンおよび調理したパスタが挙げられる。
(3)耐性デンプン(RS)。RSは、小腸での消化に耐性のようである。それゆえ、RSは、健常個体の小腸において吸収されないようである、デンプンおよびデンプン分解産物の合計と定義される。RSは、耐性の原因に依存して、4つのカテゴリーに細分され得る(Englystら,Eur.J.Clin.Nutr.46(補遺2):S33,1992;Eerlingenら,Cereal Chem.70:339,1993)。RSは、以下の形態を採り得る:
RS。タンパク質マトリクス内または植物細胞壁内(例えば、冷却後の部分的に粉砕された顆粒または豆果)での顆粒の取り込みに起因して、物理的に接近できないデンプン。RS。α−アミラーゼによる消化に耐える生デンプン顆粒(例えば、ポテトまたは青いバナナ由来の生デンプン顆粒)。これはおそらく、これらの顆粒がその表面に微小孔を欠くからである。
RS。デンプンまたはデンプン食品の熱/水分処理によって形成される(例えば、調理した/冷却したポテトおよびコーンフレーク(com flake)において生じる)、老化したアミロース。
RS。α−アミラーゼによる消化に耐える、化学的に改変されたデンプン(例えば、アセチル化、ヒドロキシプロピル化または架橋したデンプン)。これらの改変されたデンプンは、RSのインビトロアッセイによって検出される。しかし、一部のRSは、結腸中で発酵されないかもしれない。
【0021】
RS、RS、RSは、物理的に改変された形態のデンプンであり、水酸化ナトリウムまたはジメチルスルホキシド中に可溶化されると、α−アミラーゼ消化に利用可能になる。化学的に置換されたRSは、たとえ溶解されても、α−アミラーゼ消化に耐性のままである。架橋によって生成されるRSは、溶解に耐性である。
【0022】
RSのカテゴリーに属する、高度に架橋された小麦デンプンは、例えば、米国特許第5,855,946号および米国特許第6,299,907号に開示されるプロセスによって製造され得る。これらのRS製品の代表的な合計食物繊維含有量(AOAC Method 991.43)は、10%から70%超の範囲に及び得る。本明細書中に記載されるとおりに使用するための好ましいRS製品の例は、MGP Ingredientsから入手可能なFiberStarTMシリーズ(例えば、FiberStarTM70)である。
【0023】
好ましい製品は、約5ベーカーズパーセント〜約120ベーカーズパーセントの耐性デンプンを含み、そしてより好ましくは約20ベーカーズパーセント〜約90ベーカーズパーセントの耐性デンプンを含む。
【0024】
表1は、本明細書中に記載される通りの製品において使用するための種々の第2のタンパク質性成分の広い範囲および好ましい範囲をまとめる。列挙した種々の重量百分率は、粉重量基準(すなわち、ベーカーズパーセント)である。
【0025】
【表1】

例えば、表2に示されるように、市販される耐性デンプンがかなりの食物繊維含有量を有することが理解される。
【0026】
【表2】

好ましい製品は、いくつかの栄養利点および機能的利点を示す。これらの製品は、タンパク質含有量が上昇していることおよび炭水化物からの合計カロリー寄与が低下していることに起因して、良好な栄養源である。種々のタンパク質源は、アミノ酸の良好な補充物を提供する。優れた繊維源である(耐性デンプンの存在に起因し得る)ことに起因して、この製品は、低い血糖上昇指数を示す。以前に言及したように、本発明の配合(formulation)は、ドウ取り扱いおよび機械加工性を改善し、ドウバッキネス(buckiness)を低減し、そして製品の香りを改善する。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
高タンパク質低炭水化物食料品を製造するための食品組成物であって、該組成物は:
a)高度のα−アミラーゼ消化耐性を有する一定量の化学的に改変されたデンプンを含む、一定量の粉混合物、ならびに
b)約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分であって、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む、第1のタンパク質性成分、および第2のタンパク質性成分であって、(i)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;(ii)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;(iii)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;(iv)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;(v)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;(vi)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;および(vii)成分(i)〜成分(vi)の任意の組合せからなる群より選択される、第2のタンパク質性成分
を含む、組成物。
(項目2)
ドウであって:
a)高度のα−アミラーゼ消化耐性を有する一定量の化学的に改変されたデンプンを含む一定量の粉混合物、ならびに
b)約1ベーカーズパーセント〜約10ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分であって、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む、第1のタンパク質性成分、および第2のタンパク質性成分であって、(i)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;(ii)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;(iii)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;(iv)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;(v)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;(vi)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;および(vii)成分(i)〜成分(vi)の任意の組合せからなる群より選択される、第2のタンパク質性成分
を含む、ドウ。
(項目3)
小麦含有ベーカリー製品であって:
約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分であって、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む、第1のタンパク質性成分;ならびに
第2のタンパク質性成分であって、
(a)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;
(b)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;
(c)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;
(d)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;
(e)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;
(f)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの加水分解小麦タンパク質産物;および
(g)成分(a)〜成分(f)の任意の組合せからなる群より選択される、第2のタンパク質性成分
を含む、小麦含有ベーカリー製品。
(項目4)
小麦含有ベーカリー製品であって:
約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分;
第2のタンパク質性成分であって、
(a)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;
(b)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;
(c)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;
(d)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;
(e)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;
(f)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;および
(g)成分(a)〜成分(f)の任意の組合せからなる群より選択される第2のタンパク質性成分;ならびに
約5ベーカーズパーセント〜約120ベーカーズパーセントの耐性デンプン
を含む、小麦含有ベーカリー製品。
(項目5)
ドウであって:
一定量の粉;
約1ベーカーズパーセント〜150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分であって、少なくとも約70重量%のタンパク質を含む、第1のタンパク質性成分;ならびに
第2のタンパク質性成分であって、
(a)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;
(b)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;
(c)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;
(d)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;
(e)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;
(f)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;および
(g)成分(a)〜成分(f)の任意の組合せ
からなる群より選択される、第2のタンパク質性成分
を含む、ドウ。
(項目6)
ドウであって:
一定量の粉:
約1ベーカーズパーセント〜約150ベーカーズパーセントの第1のタンパク質性成分;
第2のタンパク質性成分であって、
(a)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質単離産物;
(b)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の小麦タンパク質濃縮産物;
(c)約0.5ベーカーズパーセント〜約100ベーカーズパーセントの間の失活小麦グルテン産物;
(d)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の分画小麦タンパク質産物;
(e)約0.5ベーカーズパーセント〜約20ベーカーズパーセントの間の脱アミド化小麦グルテン産物;
(f)約0.5ベーカーズパーセント〜約30ベーカーズパーセントの間の加水分解小麦タンパク質産物;
(g)成分(a)〜成分(f)の任意の組合せ
からなる群より選択される、第2のタンパク質性成分;ならびに
約5ベーカーズパーセント〜約120ベーカーズパーセントの耐性デンプン。
(項目7)
従来の小麦粉を有するパン組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該パン組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、パン組成物。
(項目8)
項目7に記載のパン組成物であって:
得られる粉含有量が、約33重量%の精白パン用粉、20%の活性小麦グルテン、23%のアミラーゼ耐性デンプン、12%の小麦タンパク質単離物、および13%大豆繊維を含むと規定されることを含む、パン組成物。
(項目9)
従来の小麦粉を有するベーグル組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該ベーグル組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、ベーグル組成物。
(項目10)
項目9に記載のベーグル組成物であって:
得られる粉含有量が、約20重量%の精白パン用粉、30%の活性小麦グルテン、20%のアミラーゼ耐性デンプン、10%の小麦タンパク質単離物、および10%大豆繊維を含むと規定されることを含む、ベーグル組成物。
(項目11)
従来の小麦粉を有するフラワトルティーヤ組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該フラワトルティーヤ組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、フラワトルティーヤ組成物。
(項目12)
項目11に記載のフラワトルティーヤ組成物であって:
得られる粉含有量が、約15重量%の精白トルティーヤ粉、15%の活性小麦グルテン、65%のアミラーゼ耐性デンプン、および5%の小麦タンパク質単離物を含むと規定されることを含む、フラワトルティーヤ組成物。
(項目13)
従来の小麦粉を有するエンジェルフードケーキ組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせた耐性デンプンで置換することであって、該材料および該耐性デンプンの量は、該エンジェルフードケーキ組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、フラワトルティーヤ組成物。
(項目14)
項目13に記載のエンジェルフードケーキ組成物であって:
得られる粉含有量が、耐性デンプンとグルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、項目13に記載のエンジェルフードケーキ組成物。
(項目15)
項目13に記載のエンジェルフードケーキ組成物であって、該混合物が、88:12のアミラーゼ耐性デンプン:グルテン比を有する、エンジェルフードケーキ組成物。
(項目16)
従来の小麦粉を有する、ホワイトケーキ組成物またはイエローケーキ組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該ケーキ組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、ケーキ組成物。
(項目17)
項目16に記載のケーキ組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、ケーキ組成物。
(項目18)
項目16に記載のケーキ組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物からなると規定されることを含む、ケーキ組成物。
(項目19)
従来の小麦粉を有するパンケーキ組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該パンケーキ組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、パンケーキ組成物。
(項目20)
項目19に記載のパンケーキ組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、パンケーキ組成物。
(項目21)
項目19に記載のパンケーキ組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物からなると規定されることを含む、パンケーキ組成物。
(項目22)
従来の小麦粉を有するフルーティークランチバー組成物であって、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該フルーティークランチバー組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、フルーティークランチバー組成物。
(項目23)
項目22に記載のフルーティークランチバー組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、フルーティークランチバー組成物。
(項目24)
項目22に記載のフルーティークランチバー組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンとグルテンとの混合物からなると規定されることを含む、フルーティークランチバー組成物。
(項目25)
従来の小麦粉を有するクッキー組成物であって、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該クッキー組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、クッキー組成物。
(項目26)
項目25に記載のクッキー組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンと加水分解小麦タンパク質と小麦グルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、クッキー組成物。
(項目27)
従来の小麦粉を有するブラウニー組成物において、改良点は:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該ブラウニー組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、フラワトルティーヤ組成物。
(項目28)
項目27に記載のブラウニー組成物であって、得られる粉含有量が、上記アミラーゼ耐性デンプンと小麦タンパク質単離物と小麦グルテンとの混合物を含むと規定されることを含む、ブラウニー組成物。
(項目29)
従来の小麦粉を有するスナックペレット組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、アミラーゼ耐性デンプンで置換して、該スナックペレット組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の食物繊維含有量を増やすことを含む、スナックペレット組成物。
(項目30)
アミラーゼ耐性デンプンの量が、上記組成物の10重量%〜25重量%の範囲に及ぶ、
項目29に記載のスナックペレット組成物。
(項目31)
従来の小麦粉を有する、押出し成形した朝食用シリアル組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、アミラーゼ耐性デンプンで置換して、該押出し成形した朝食用シリアル組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の食物繊維含有量を増やすことを含む、押出し成形した朝食用シリアル組成物。
(項目32)
項目29に記載のスナックペレット組成物であって、アミラーゼ耐性デンプンの量が、該組成物の10重量%〜30重量%の範囲に及ぶ、スナックペレット組成物。
(項目33)
従来の小麦粉を有するコーンカール組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、アミラーゼ耐性デンプンで置換して、該コーンカール組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の食物繊維含有量を増やすことを含む、コーンカール組成物。
(項目34)
項目33に記載のコーンカール組成物であって、アミラーゼ耐性デンプンの量が、該組成物の25重量%〜75重量%の範囲に及ぶ、コーンカール組成物。
(項目35)
従来の小麦粉を含むスナッククラッカー配合において、改良点が:
該従来の粉の2%〜35%をアミラーゼ耐性デンプンで置換することを含む、スナッククラッカー配合。
(項目36)
従来の小麦粉を含むチョコレートチップクッキー配合において、改良点が:
該小麦粉を、該従来の粉の25重量%〜100重量%の範囲の量のアミラーゼ耐性デンプンで置換することを含む、チョコレートチップクッキー配合。
(項目37)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約25%である、項目36に記載のチョコレートチップクッキー配合。
(項目38)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約50%である、項目36に記載のチョコレートチップクッキー配合。
(項目39)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約75%である、項目36に記載のチョコレートチップクッキー配合。
(項目40)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約100%である、項目36に記載のチョコレートチップクッキー配合。
(項目41)
従来の小麦粉を含むマフィン配合において、改良点が:
該小麦粉を、該従来の粉の25重量%〜75重量%の量のアミラーゼ耐性デンプンで置換することを含む、マフィン配合。
(項目42)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約25%である、項目41に記載のマフィン配合。
(項目43)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約50%である、項目41に記載のマフィン配合。
(項目44)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約100%である、項目41に記載のマフィン配合。
(項目45)
従来の小麦粉を含むブラウニー配合において、改良点が:
該小麦粉を、該従来の粉の25重量%〜75重量%のアミラーゼ耐性デンプンで置換することを含む、ブラウニー配合。
(項目46)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約25%である、項目45に記載のブラウニー配合。
(項目47)
アミラーゼ耐性デンプンの置換量が、約50%である、項目45に記載のブラウニー配合。
(項目48)
従来の小麦粉を有するマフィン組成物において、改良点が:
該従来の小麦粉の一部を、小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せからなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することであって、該材料および該アミラーゼ耐性デンプンの量は、該マフィン組成物の官能検査による品質に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量であることを含む、マフィン組成物。
(項目49)
得られる粉含有量が、耐性デンプンとグルテンとの混合物をほぼ含むと規定されることを含む、項目48に記載のマフィン組成物。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(詳細な説明)
好ましい材料および方法による種々の非限定的な実施形態を、以下の実施例に示す。これらの実施例は、従来の小麦粉を含む種々の食料品を改善する原理を実証する。改善は、従来の小麦粉の一部を、パン組成物の官能検査による品質(organoleptic quality)に悪影響を与えることなく、パン製品の利用可能な炭水化物含有量を減らして食物繊維含有量を増やすに有効な量の、以下からなる群より選択される材料と組み合わせたアミラーゼ耐性デンプンで置換することによって行われる:小麦タンパク質単離物、小麦タンパク質濃縮物、失活小麦グルテン産物;分画小麦タンパク質;脱アミド化小麦グルテン、加水分解小麦タンパク質産物、およびこれらの組合せ。炭水化物含有量を、アミラーゼ耐性炭水化物を含まないと定義した場合、炭水化物含有量の認識可能な減少は、例えば、従来の炭水化物含有量の少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%またはそれより多くの減少である。同様に、食物繊維含有量における認識可能な増加は、例えば、従来の繊維含有量の少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%またはそれより多くの増加である。
【実施例】
【0028】
(実施例1:低炭水化物精白パン)
本実施例は、約33重量%の精白パン用粉(white bread fluor)、20%の活性小麦グルテン、23%のアミラーゼ耐性デンプン、12%の小麦タンパク質単離物、および13%の大豆繊維を含むと規定され得る得られる粉含有量を有するような置換によって改良されるパン組成物を示す。
【0029】
【表2A】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスター(mixmaster)および大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1.低速で1分間混合し、高速で5分間混合する;
2.ドウ温度は76°Fであり、そしてパンドウ換算係数は2.00であった;
3.112/108°Fにて1時間寝かせて膨らませる;
4.410°Fにて24分間焼く。
【0030】
得られた製品は、1オンスのスライスあたり、4グラムの正味炭水化物を有していた。
【0031】
以下の表3は、従来の粉の9%が市販の入手可能な耐性デンプンで置換された上記のパン配合についてのバリエーションの食物繊維分析を提供する。
【0032】
【表3】

(実施例2:低炭水化物ベーグル)
本実施例は、 約20重量%の精白パン用粉、30%の活性小麦グルテン、20%のアミラーゼ耐性デンプン、10%の小麦タンパク質単離物、および10%の大豆繊維を含むと規定され得る得られる粉含有量を有するような置換によって改良されるベーグル組成物を示す。
【0033】
【表3A】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1.低速で1分間混合する;
2.高速で5分間混合する;
3.通常のベーグルとして寝かせて膨らませ、そして焼く。
【0034】
得られた製品は、10グラムの正味炭水化物を有する2.5オンスのベーグルであった。
【0035】
(実施例3:低炭水化物フラワトルティーヤ(flour Tortilla))
本実施例は、約15重量%の精白トルティーヤ粉(white tortilla flour)、15%の活性小麦グルテン、65%のアミラーゼ耐性デンプン、および5%の小麦タンパク質単離物を含むと規定され得る得られる粉含有量を有するような置換によって改良されるパン組成物を示す。
【0036】
【表3B】

上記の成分を、通常のトルティーヤと同様に加工した。この配合における発酵システムおよび乳化システムは重要ではない。任意のシステムが置換され得る。第1の粉成分は、「粉」を含み、そして炭水化物低減に好ましい。この「粉」は、任意のバランスのとれたトルティーヤ配合について良好に作用する。吸収は代表的には、通常のトルティーヤ配合よりも高い。糖には、0.25%の糖が添加されてもよく、あるいは、7ppmのスクラロースが添加されて、香りをマスクするのを助けてもよい。製品は、5インチのトルティーヤとして形成された。1オンスは、4gの正味炭水化物を含んでいた。
【0037】
上記の実施例における表示は、65重量%の含有量(粉基準、ベーカーズパーセントとしても公知)のFiberStarTM70を示し、その結果、精白トルティーヤ粉および活性小麦グルテンを含む通常の粉の添加がそれぞれ15%という等しい量で、5%のAriseTM5000とともに存在する。さらなる配合は、FiberStarTM70含有量を低減し、この低減を増加した等しい量の精白トルティーヤ粉および活性小麦グルテンで補うことにより提供された。さらなる配合を、表4に報告するように、食物繊維含有量について分析した。
【0038】
【表4】

(実施例4:低炭水化物エンジェルフードケーキ)
従来のエンジェルフードケーキ配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプンおよび小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、耐性デンプンとグルテンとの混合物を含むと規定され得る。
【0039】
【表4A】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)工程1)の成分を1速で完全に乾燥ブレンドする;
2)工程2)および工程3)の液体を添加し、そしてコントロールについて所望の比重になるまで6速で泡立て、次いでWPIサンプルを用いてコントロールと同じ時間混合する;
3)工程4)の成分を一緒によくブレンドし、次いで混合物に添加して、低速で30秒間混合物中に組み込む;
4)所望の重さに分け、そして必要に応じて375°Fで焼く。
【0040】
(実施例5:低炭水化物ホワイトケーキミックス)
従来のホワイトケーキ配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプンおよび小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンおよびグルテンの混合物を含むと規定され得る。
【0041】
【表4B】

以下の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)成分を合わせて攪拌した;
2)1速を用いて1分間、次いで2速を用いて2分間、次いで1速を用いて1分間混合する;
3)ボウルを掻き取り、そして混合を1速で2分間継続した。
【0042】
このドウを400g部分の量に分け、そして350°Fにて24〜25分間焼いた。
【0043】
(実施例6:比較パンケーキまたは比較ワッフル)
従来のパンケーキ配合または従来のワッフル配合「A」を、以下に記載される通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプンおよび小麦グルテンで置換して配合「B」を形成することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンおよびグルテンの混合物を含むと規定され得る。
【0044】
【表4C】

【0045】
【表4D】

2つの配合Aおよび配合Bは、官能検査による類似の品質を有するパンケーキおよびワッフルを生じた。
【0046】
(実施例7:低炭水化物マフィン配合)
従来のマフィン配合を、以下に記載される通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプンおよび小麦グルテンで置換することによって改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンおよびグルテンの混合物を含むと定義され得る。
【0047】
【表4E】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)成分1)を成分2)と合わせ、そして1速を用いて1分間混合し、次いで2速を用いて2分間混合した;
2)成分3)を添加し、そして1速を用いて1分間混合した。
【0048】
(実施例8:低炭水化物フルーティークランチバー(fruity crunch bar))
従来のフルーティークランチバー配合を、以下に記載される通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプンおよび小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンおよびグルテンの混合物を含むと規定され得る。
【0049】
【表4F】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)乾燥成分の全てを一緒にブレンドする;
2)Maltisweetマルチスイートを2分間、高熱で沸騰させる;
3)ブレンドした乾燥成分を注ぎ、一緒に混合する;
4)混合した成分を転がして、所望の厚さにする;
5)転がしたバーを白砂糖を含まない溶融したコーティングに漬けるかまたはこのコーティングを転がしたバー上に拡げる;
6)冷却乾燥させる。
【0050】
(実施例9:低炭水化物クッキー)
従来のクッキー配合を、以下に記載される通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンおよびグルテンの混合物を含むと規定され得る。
【0051】
【表4G】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)成分1)の全てを一緒にブレンドする;
2)別のボウルにおいて、Kitchen Aid−5クオートボウルを用いて、成分2)(バターおよびIsomalt)をクリーム状にする;
3)クリーム状になった混合物に成分3)を添加し、そしてブレンドされるまで混合する;
4)ブレンドされた成分2)および成分3)にゆっくりと成分1)を添加する。全ての成分が一緒にブレンドされるまで混合する;
5)ドウを30g〜33gのボールの量に分ける;
6)375°Fにて13分間焼く。
【0052】
(実施例10:低炭水化物ブラウニー)
従来のブラウニー配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉混合物は、アミラーゼ耐性デンプン、小麦タンパク質単離物、および小麦グルテンの混合物を含むと規定され得る。
【0053】
【表4H】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)十分にブレンドされるまで、成分1)を一緒に混合する;
2)別のボウルにおいて、成分2)を一緒に混合する;
3)成分1を成分2に合わせる;
4)十分にブレンドされるまで、約2分間、低速で混合する;
5)375°Fにて22分間焼く;
6)9×9のパンにおいて重さ700gの重さに分ける。
【0054】
(実施例11:低炭水化物スナックペレット配合(間接的膨張スナックにおいて使用するため))
従来のスナックペレット配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、組成物の10重量%〜25重量%の範囲に及ぶ量のアミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0055】
【表4I】

(実施例12:低炭水化物の押出し成形した朝食用シリアル配合(フルーツループマルチグレイン製品))
従来の押出し成形した朝食用シリアル配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、組成物の10重量%〜30重量%の範囲に及ぶ量のアミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0056】
【表4J】

(実施例13:コーンカール配合(直接的膨張スナックにおいて使用するため))
従来のコーンカール配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、組成物の25重量%〜75重量%の範囲に及ぶ量のアミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0057】
【表4K】

(実施例14:マフィン配合における低炭水化物食物繊維)
従来のマフィン配合を、以下に記載の通り、従来のケーキ用粉を耐性デンプン、加水分解小麦タンパク質、および小麦グルテンで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、1重量%〜3重量%の範囲の増分量で食物繊維を増加させる、15重量%の置換量の耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0058】
ケーキ用粉およびパン用粉を用いる従来のマフィン配合を以下に示す。
【0059】
【表4L】

上記の配合におけるケーキ用粉の15%およびパン用粉の15%を種々の種類の耐性デンプンで置き換えるために置換を行った。この混合物をTDF分析に供した。そして表5は、結果を報告する。
【0060】
【表5】

(実施例15:低炭水化物スナッククラッカー配合)
ケーキ用粉およびパン用粉を用いる従来のクラッカー配合を以下に示す。
【0061】
【表5A】

種々の百分率の粉を耐性デンプンで置換して、上記の成分をTDF分析に供した。表6は、結果を報告する。得られる製品は、1%〜35%の従来の粉をアミラーゼ耐性デンプンとともに含む置換量の粉を含むと規定され得る配合を有する。
【0062】
【表6】

(実施例16:低炭水化物チョコレートチップクッキー配合)
従来のチョコレートチップクッキーレシピを、実施例16〜実施例19に示す通り、従来の粉含有量を、従来の粉の25重量%〜100重量%の範囲に及ぶ量のFiberStarTMで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0063】
表7A、表7Bおよび表7Cは、先行技術の「多目的用精白粉(All Purpose White Flour)」がFiberStarTM70を用いて100%置換されたチョコレートチップクッキーの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0064】
【表7A】

【0065】
【表7B】

【0066】
【表7C】

(実施例17:低炭水化物チョコレートチップクッキー配合)
表8A、表8Bおよび表8Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて75%置換されたチョコレートチップクッキーの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0067】
【表8A】

【0068】
【表8B】

【0069】
【表8C】

(実施例18:低炭水化物チョコレートチップクッキー配合)
表9A、表9Bおよび表9Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて50%置換されたチョコレートチップクッキーの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0070】
【表9A】

【0071】
【表9B】

【0072】
【表9C】

(実施例19:低炭水化物チョコレートチップクッキー配合)
表10A、表10Bおよび表10Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて25%置換されたチョコレートチップクッキーの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0073】
【表10A】

【0074】
【表10B】

【0075】
【表10C】

(実施例20:低炭水化物マフィン配合)
従来のマフィンレシピを、実施例20から実施例22に示す通り、従来の粉含有量を、従来の粉の25重量%〜100重量%の範囲に及ぶ量のFiberStarTMで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0076】
従来の粉の25%が耐性デンプンFiberStarTM70を用いて置換されたマフィン配合を調製した。
【0077】
【表10D】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)ケーキ用ショートニング、スクロースおよび塩を一緒にブレンドする;
2)他の全ての乾燥成分をブレンドする;
3)ブレンドしたマフィン混合物に1回目の加水および油を加え、そして1速で1分間混合する;
4)3速で2分間混合する;
5)2回目の加水を添加して1速で1分間混合する;
6)ボウルを掻き取り、そして1速で2分間混合する;
7)ブルーベリー、チョコレートチップまたは類似の性質の他の所望の成分を添加し、そして混合物中に折り込む;
8)大きなマフィンについて122g±2gの量に分ける;
9)375°Fにて30分間〜33分間焼く。
【0078】
(実施例21:低炭水化物マフィン配合)
従来の粉の50%が耐性デンプンFiberStarTM70を用いて置換されたマフィン配合を調製した。
【0079】
【表10E】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)ケーキ用ショートニング、スクロースおよび塩を一緒にブレンドする;
2)他の全ての乾燥成分をブレンドする;
3)ブレンドしたマフィン混合物に1回目の加水および油を加え、そして1速で1分間混合する;
4)3速で2分間混合する;
5)2回目の加水を添加して1速で1分間混合する;
6)ボウルを掻き取り、そして1速で2分間混合する;
7)ブルーベリー、チョコレートチップまたは類似の性質の他の所望の成分を添加し、そして混合物中に折り込む;
8)大きなマフィンについて122g±2gの量に分ける;
9)375°Fにて30分間〜33分間焼く。
【0080】
(実施例22:低炭水化物マフィン配合)
従来の粉の75%が耐性デンプンFiberStarTM70を用いて置換されたマフィン配合を調製した。
【0081】
【表10F】

上記の成分を、12速のSunbeamミックスマスターおよび大きな混合ボウルを用いて、以下の手順に従って混合した:
1)ケーキ用ショートニング、スクロースおよび塩を一緒にブレンドする;
2)他の全ての乾燥成分をブレンドする;
3)ブレンドしたマフィン混合物に1回目の加水および油を加え、そして1速で1分間混合する;
4)3速で2分間混合する;
5)2回目の加水を添加して1速で1分間混合する;
6)ボウルを掻き取り、そして1速で2分間混合する;
7)ブルーベリー、チョコレートチップまたは類似の性質の他の所望の成分を添加し、そして混合物中に折り込む;
8)大きなマフィンについて122g±2gの量に分ける;
9)375°Fにて30分間〜33分間焼く。
【0082】
(実施例23:低炭水化物ブラウニー配合(先行技術))
従来のブラウニーレシピを、実施例20〜22に示す通り、従来の粉含有量を従来の粉の25重量%〜75重量%の範囲の量のFiberStarTMで置換することにより改良した。得られた粉含有量は、アミラーゼ耐性デンプンを含むと規定され得る。
【0083】
表11A、表11Bおよび表11Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて置換されていないブラウニーミックスの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0084】
【表11A】

【0085】
【表11B】

【0086】
【表11C】

(実施例24:低炭水化物ブラウニー配合)
表12A、表12Bおよび表12Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて25%置換されたブラウニーミックスの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0087】
【表12A】

【0088】
【表12B】

【0089】
【表12C】

(実施例25:低炭水化物ブラウニー配合)
表13A、表13Bおよび表13Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて50%置換されたブラウニーミックスの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0090】
【表13A】

【0091】
【表13B】

【0092】
【表13C】

(実施例26:低炭水化物ブラウニー配合)
表14A、表14Bおよび表14Cは、先行技術の「多目的用精白粉」がFiberStarTM70を用いて75%置換されたブラウニーミックスの市販のパッケージに見られ得る食品ラベリング情報を再現する。
【0093】
【表14A】

【0094】
【表14B】

【0095】
【表14C】

(実施例27:高タンパク質低炭水化物パン)
【0096】
【表14D】

(実施例28:高タンパク質低炭水化物パン)
【0097】
【表14E】

(実施例29:高タンパク質低炭水化物パン)
【0098】
【表14F】

(実施例30:高タンパク質低炭水化物パン)
【0099】
【表14G】

(実施例31:高タンパク質低炭水化物パン)
【0100】
【表14H】

(実施例32:高タンパク質低炭水化物パン)
【0101】
【表14I】

(実施例33:高タンパク質低炭水化物全粒小麦パン)
【0102】
【表14J】

(実施例34:高タンパク質低炭水化物全粒小麦パン)
【0103】
【表14K】

(実施例35:高タンパク質低炭水化物ホワイトパンブレッド)
【0104】
【表14L】

(実施例36:高タンパク質低炭水化物ホワイトパンブレッド)
【0105】
【表14M】

(実施例37:高タンパク質低炭水化物ホワイトパンブレッド)
【0106】
【表14N】

(実施例38:高タンパク質低炭水化物全粒小麦パン)
【0107】
【表14O】

本実施例では、全ての乾燥成分を、完全に均一になるまで一緒にブレンドした。液体成分を次に添加し、螺旋状のドウフックを備えたHobartミキサー(Hobart Corp.)を用いて低速で1分間、そして高速で5.5分間混合した。ドウスケーリング重量は、2.05のパン係数に従った。ドウの重量を、パン用パンの頂部の面積(平方インチ)を2.05で除算することによって計算した。このドウを110°Fおよび85%相対湿度において寝かせて膨張させ、次いで400°Fにて25分間焼いた。
【0108】
(実施例39:高タンパク質低炭水化物ベーグル)
【0109】
【表14P】

本実施例では、全ての乾燥成分を、完全に均一になるまで一緒にブレンドした。ブレンドした成分に水を添加し、Hobartミキサー(Hobart Corp.)を用いて最適な展開になるまで混合した。約4.3オンスのベーグルドウを計量し、短時間寝かせて膨張させ、そして(スチーム付き)オーブンにおいて390°Fにて17分間〜22分間焼いた。
【0110】
(実施例40:低炭水化物フレンチクルーラードーナッツ)
【0111】
【表14Q】

このフレンチクルーラードーナッツは、化学発酵させた揚げた製品の一例である。(水および卵を除く)全ての成分を、均一になるまで混合した。温水(125°F〜130°F)を添加し、そしてバッターを低速で30秒間混合した。ミキサーの速度を中程度まで増加させ、そしてバッターをさらに2分間混合し、この時点で卵を添加し、そしてバッターを低速で1分間混合した。このバッターを、中速でさらに3分間混合した。このバッターの温度は、85°F〜90°Fの間であった。このドーナッツを第1の側を2と3/4分間揚げ、次いでひっくり返し、そして第2の側を3分間揚げ、そして最終的に再度ひっくり返し、そして15秒間揚げた。
【0112】
(実施例41:低炭水化物チョコレートケーキドーナッツ)
【0113】
【表14R】

チョコレートケーキドーナッツ配合(化学発酵された揚げた製品)では、乳化剤および糖を一緒にクリーム状にした。次いで、全ての乾燥成分を、パドルを備えたKitchen Aidミキサー(Hobart Corp.)において2速で10分間、クリーム状になった糖混合物に組み込んだ。81°Fの水を添加し、そして1速で1分間、そして2速で1分35秒間混合した。水の量は、乾燥ミックス重量の46%〜48%の範囲に及んだ。バッターの温度は、76°F〜78°Fの間であった。バッターを室温にて6分間休め、次いでそれぞれの側を1分間揚げた。
【0114】
(実施例42:ブルーベリーマフィンミックス)
【0115】
【表14S】

このブルーベリーマフィンミックスは、化学発酵された焼成製品の一例である。糖、塩およびショートニングを、均一になるまで一緒にブレンドした。(卵および水を除く)残りの成分を添加し、そして均一になるまで混合した。卵を水の半分とともに添加し、そしてバッターをミキサーにおいて、中速で2分間混合した。次いで、残りの水を添加し、そしてバッターを低速でさらに2分間混合した。ブルーベリーをバッターに丁寧に折り込み、次いでこれをマフィンカップに注いだ。焼成時間および焼成温度は、マフィンのサイズに大いに依存するが、一般に、75gのマフィンは、400°Fにて20分間焼かれる。
【0116】
(実施例43:低炭水化物パウンドケーキ)
【0117】
【表14T】

このパウンドケーキは、化学発酵された焼成製品の一例である。(卵および水を除く)全ての成分を、均一になるまで一緒にブレンドした。水を添加し、そしてバッターを滑らかになるまで混合した。次いで、卵を三段階で添加し、そしてバッターが均一にふわふわになるまで混合した。ケーキを375°Fで45分間〜50分間焼成した。
【0118】
(実施例44:低炭水化物チョコレートケーキ)
【0119】
【表14U】

このチョコレートケーキは、化学発酵された焼成食品の一例である。(水を除く)全ての成分を、ドーム(dorm)になるまで一緒にブレンドした。次に、水の60%を添加し、そしてバッターを中速で3分間混合した。ボウルを掻き取り、残りの水を添加し、そしてバッターを低速で2分間〜3分間混合した。バッターをパンに注ぎ、そして中心部が焼けるまで400°Fにて焼いた。
【0120】
チョコレートケーキ混合物を、従来の粉を置換する異なる種類の老化したデンプン(retrograde starch)を用いて調製した。表15は、配合のTDF分析を提供する。
【0121】
【表15】

(実施例45:低炭水化物のイエローケーキまたはホワイトケーキ)
【0122】
【表15A】

このイエローケーキまたはホワイトケーキは、化学発酵した焼成製品の一例である。(水および卵を除く)全ての成分を、均一になるまで一緒にブレンドした。水の60%を添加し、そしてバッターを中速で3分間混合した。卵を添加し、そしてバッターを中速で3分間混合した。残りの水を添加し、そしてバッターをさらに2分間〜3分間低速で混合した。ケーキを350°Fで20分間焼くか、または中心部が焼けるまで焼いた。
【0123】
(実施例46:低炭水化物チョコレートチップクッキー)
【0124】
【表15B】

このチョコレートチップクッキーは、化学発酵された焼成製品の一例である。(ペストリー用粉(pastry flour)を除く)全ての成分を、約3分間、低速でブレンドした。ペストリー用粉を添加し、そしてドウをさらに1分間低速で混合した。次いで、チョコレートチップを所望の量添加し、そしてこれらのチップが均一に分布するまで、ドウを混合した。このドウをボール状にし、そして370°F〜380°Fにて10分間〜12分間焼いた。
【0125】
(実施例47:低炭水化物フライドパイクラスト)
【0126】
【表15C】

フライドパイクラストについての成分を一緒にブレンドし、そして均一になるまで混合した。次いで、ドウを形成し、満たし、そして350°Fの油でキツネ色になるまで(約3分間〜4分間)たっぷりの油で揚げた。
【0127】
(実施例48:低炭水化物パイドウ)
【0128】
【表15D】

パイのドウについての乾燥成分を、均一になるまで一緒にブレンドした。ショートニングを低速で1分間〜1.5分間ブレンドした。次いで、冷水を添加し、そしてドウをさらに30秒間低速で混合した。最後に、ドウをパイクラストに形成した。
【0129】
(実施例49:低脂肪クランチバー)
【0130】
【表15E】

(チョコレートコーティングを除く)低脂肪クランチバーについての全ての成分を均一になるまで一緒に混合した。混合物をバー状に形成し、チョコレートでコーティングし、そしてパッケージングした。
【0131】
(実施例50:低炭水化物プレッツェルドウ)
【0132】
【表15F】

全ての乾燥成分を一緒に混合した。水を添加し、そしてドウをHobartミキサー(Hobart Corp.)において低速で1分間、中速で8分間〜10分間混合した。ドウを30分間(110°Fおよび85%相対湿度)寝かせて膨らませ、次いでドウを所望の形状に形成した。ドウを5分間休ませ、次いで185°F〜190°Fの0.25%水酸化ナトリウム溶液中に25秒間浸漬した。ドウを475°F〜500°Fにて3分間焼き、次いで400°F〜425°Fにて3.5分間焼いた。プレッツェルを、220°F〜300°Fにて30分間、乾燥オーブンに配置した。
【0133】
(実施例51:低炭水化物の押出し成形した朝食用シリアル)
【0134】
【表15G】

全ての乾燥成分を均一になるまで一緒にブレンドし、そして1軸エクストルーダーまたは2軸エクストルーダーにおいて従来通りに加工して、フルーツループタイプ製品を製造した。水分をコンデショナーで、ならびにバレル中に注入される蒸気から添加した。
【0135】
(実施例52:高タンパク質全粒小麦パン(スポンジおよびドウ))
本実施例は、スポンジおよびドウパンを記載する。それぞれの配合は以下の通りである:
【0136】
【表15H】

スポンジ成分を、最初に低速で1分間混合し、次いで高速でさらに1分間混合した。次いで、スポンジを3時間発酵させた。ドウの調製において、全てのドウ成分をスポンジに添加し、そして低速で1分間混合し、続いて高速で1分間混合した。このドウを5分間寝かせて膨らませ、次いでドウを所望の大きさに分けた。ドウを106°F〜110°Fの間の温度で45分間寝かせた。ドウを、スチームありで、390°Fにて36分間焼いた。
【0137】
(実施例53:低炭水化物酵母発酵ドーナッツ(Yeast−Raised Donut))
【0138】
【表15I】

全ての乾燥成分を一緒に混合し、そして水を添加した。ドウを、ドウフックを備えたHobartミキサー(Hobart Corp.)において低速で1分間混合し、そして中速で9分間混合した。ドウを室温にて1時間休ませた。ドウを小片に分け、そして15分間〜20分間、室温にて休ませた。ドウの小片を丸め、そしてドーナッツカッターで所望の重さに切断した。ドウを95°F〜115°Fにて25分間〜35分間寝かせて膨らませた。ドーナッツを、各々の側を375°Fにて45秒間〜60秒間揚げた。
【0139】
(実施例54:パスタ食物繊維)
種々のパスタ配合を、パスタ粉末およびFiberStarTM70の混合物として調製した。FiberStarTM70を、パスタ粉末を種々の百分率で置換するために用いた。表16は、食物繊維分析の結果を提供する。
【0140】
【表16】

上記の実施例は、従来の粉を老化デンプン産物で置換して、低炭水化物および/または高タンパク質食料品を提供するという着想を実証する。この置換は一般に、先行技術の食料品と同一ではないにしろ、ほとんど同じ、許容可能な、官能検査による品質を有する食品の製造をもたらす。
【0141】
当業者は、上記の実施形態が、本明細書中に記載される手段の好ましい実施を例示する、非限定的な例示によって例により教示することを理解する。種々の実施形態は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、実質的でない変化に供され得る。従って、本発明者らは、ここで、本発明の全権利を保護する際に均等論に依存するというその意図を言及する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書中に記載の発明。

【公開番号】特開2011−167206(P2011−167206A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−124186(P2011−124186)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【分割の表示】特願2006−539738(P2006−539738)の分割
【原出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(308032471)エムジーピー イングレディエンツ, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】