説明

高ビーム強度を有するモジュール式プラスチック製コンベヤベルト

モジュール式プラスチック製コンベヤベルト(10)は、各ベルト行に沿って中央ビーム(32)を有する。このビームは、ベルト行の幅を横切って横向きに延びると共に、ベルトの中間領域に線形部分(36)を、またベルトの両側縁付近に波状部分を有する。線形領域において、ビームは、一定厚さの部分(38)と、ベルトの側縁に向かって線形にテーパ付けされた部分(39)を有する。このようにして、ベルトの中間部におけるビームの厚い部分は、ビーム強度を与えてベルト下の支持を少ない頻度で済むようにし、またベルトの縁における薄い波状部分は、旋回内側でのたたみ込みに対し柔軟性と易動性を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景技術)
この発明は、一般に動力駆動式コンベヤに関し、特に湾曲した経路に追従するに好適なモジュール式プラスチック製コンベヤベルトに関する。
【0002】
多くの搬送応用は、湾曲した経路に沿って物品を輸送するために、コンベヤベルトを必要とする。例えば、低張力の螺旋型コンベヤでは、冷凍庫内または冷却ライン上で使用される密集配置で、コンベヤベルトが円筒形駆動塔の回りに螺旋状に巻き付けられる。従来は、金属製コンベヤベルトが螺旋型コンベヤに使用されていた。しかし、金属製ベルトがすり減ると、金属の黒色粒や、すり減った小片が搬送中の物品上に落下する。多くの食品応用では、黒色粒は受け入れられない。黒色粒問題及び他の食品汚染問題に対応して、モジュール式プラスチック製コンベヤベルトが食品応用での金属製ベルトと交替し始めている。理想的な状況では、モジュール式プラスチック製ベルトは、巻き取り用、張力用及び他のスプロケットの交換後に、金属製ベルトの差し込み式代替品となる。しかし、金属製ベルトは生来のビーム強度を有するので、それらはしばしばそれらの幅を横切って、例えばそれらの側縁及び中間でのみ、間欠的に下から支持される。この最小支持構造はまた、良好な空気流を許容する。しかしながら、空気流用及び旋回部を乗り越えるに必要なたたみ込み用に多くの開放面積を有するプラスチック製ベルトは、通常は多くのビーム強度を有しない。このビーム強度の欠如は、従来のプラスチック製コンベヤベルトを、離れて配置された支持体の間でたるませる。緊密に積み重ねられた螺旋状システムでは、ベルトのたるみは、支持しているコンベヤ構造と衝突する。その結果、広範囲なベルト建造について増強されたビーム強度を有し、湾曲した搬送経路に追従することが可能で、しかも搬送される製品を汚染する黒色粒を生じないコンベヤベルトに対する必要性がある。
【0003】
[要約]
これらの必要性等は、この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトによって満たされる。このベルトは、ベルトモジュールの一連の行を備える。各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに、さらに深さ方向に上面から底面へ向かって延びている。各行は、少なくとも1つのベルトモジュールを有する。中央ビームが各ベルトモジュール内に形成され、前壁とこれに対向する後壁でビーム厚さを規定する。この中央ビームは、行の幅を横切って横向きに配列されている。 横向きに離れて配置された複数の前ヒンジ部材が、前壁から概ね縦向きに延びている。前ヒンジ部材を通して、横向きに整列された穴が形成されている。同様に、横向きに離れて配置された複数の後ヒンジ部材が、後壁から概ね縦向きに延びると共に横向きに整列された穴を形成している。中央ビームの厚さは、行の中間部での方が第1及び第2の側縁でよりも大きい。複数のヒンジピンが、連続的な行の噛み合った前及び後ヒンジ部材の整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延びている。かくして、ヒンジピンは、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにする。
【0004】
この発明の他の形態では、コンベヤベルトは、ベルトモジュールの一連の行を備える。各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに延びている。各行は、少なくとも1つのベルトモジュールを有する。各ベルトモジュール内に形成された中央ビームは、行の幅を横切って横向きに配列される。ビームの厚さは、概ねベルト移動の方向に測られる。横向きに離れて配置された複数の前ヒンジ部材は、中央ビームから行の前端に向かって概ね縦向きに延びている。横向きに離れて配置された複数の後ヒンジ部材は、中央ビームから後端に向かって概ね縦向きに延びている。前ヒンジ部材は横向きに整列された穴を有し、また後ヒンジ部材は横向きに整列された穴を有する。中央ビームは、行の第1及び第2の側縁の付近に波状部分を、また行の中間領域に線形部分を有する。隣接する行の前及び後ヒンジ部材は噛み合っている。複数のヒンジピンは、噛み合ったヒンジ部材の整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにする。
【0005】
この発明の更に他の形態では、モジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、ベルトモジュールの一連の行を備える。各行は、第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、また前端から後端へ縦向きに延びている。各行は、少なくとも1つのベルトモジュールを有する。各ベルトモジュール内に形成された中央ビームは、行の幅を横切って横向きに配列されている。ビーム厚さは、概ねベルト移動の方向に規定される。第1の複数の横向きに離れて配置されたヒンジ部材は、中央ビームから行の第1の端部に向かって概ね縦向きに延びている。第2の複数の横向きに離れて配置されたヒンジ部材は、中央ビームから第2の端部に向かって概ね縦向きに延びている。第1の複数のヒンジ部材に、横向きに整列された穴が形成されている。第2の複数のヒンジ部材に形成された穴は、縦向きに長尺である。インデックス手段は、隣接する行が互いに横向きに移動することを防止する。複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った第1及び第2のヒンジ部材を通る整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにする。
【0006】
この発明のこれら及び他の特徴、形態、及び利点は、以下の説明、添付された請求の範囲、及び添付図面を参照することによって、よりよく理解される。
【0007】
[詳細な説明]
この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部分が図1及び2に示されている。直線部分12及び湾曲部分13を含んだ搬送経路に追従するコンベヤベルト10が、図1に示されている。このベルトは、ベルトモジュールの一連の行14からなる。各行は、幅方向に第1の側縁16から第2の側縁17へ横向きに、またベルト移動の方向18(双方向性であり得る)に前端20から後端21へ縦向きに延びている。モジュールは、深さ方向に上面22(その上を物品が搬送される)から底面23へ向かって延びている。(ここで、「前」及び「後」並びに「上」及び「底」という記述子は、ベルトを移動の所定方向や所定の方位に制限するものではなく、説明される例のバージョンの種々の部品の一般的な空間的関係を記述することを単に助けるためのものである。)各行は、並行に配置された多数のベルトモジュールで作られている。この例では、1つの行は、第1の側縁モジュール24と、第2の側縁モジュール25とを有する。図示されてはいないが、2つの側縁モジュール間に位置決めされた側縁構造のない内部モジュールを有して、より幅広のベルトを形成することも可能である。図1に示された各行は、複数の平行なモジュールを含んでいるが、両縁部に側縁構造28を有する単一モジュールで各行を形成することも可能である。連続した側縁モジュールは、異なる幅に切断されている。これは、ベルトを煉瓦積みパターンに構築して、シーム30が連続した行で連続することを回避するためである。ベルトモジュールは、熱可塑性プラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アセタール、または合成樹脂によって射出成型されることが好ましい。
【0008】
前及び後端の概ね中間に配設された中央ビーム32は、各ベルトの幅を横切って横向きに、また深さ方向に上面から底面へ向かって延びている。このビームは、前垂直壁34と後垂直壁35を有する。ビームの厚さは、この2つの壁の間で測られる。ベルトの中間領域において、ビームは、壁が概ね真っ直ぐな線形部分36によって特徴付けられる。ビームの線形部分の厚さは、縦方向に測られる。線形部分は、一定厚さ部分38と、ベルト行の中間部から遠くなるに従って厚さが減少する線形テーパ付け部分39とを有することが好ましい。図1及び2に示された比較的狭いベルトでは、線形テーパ付け部分は、各行における一定厚さ部分の片側からのみ延びている。線形テーパ付け部分が延びる側は、行毎に交互に入れ替わる。広いベルトでは、線形テーパ付け部分は、一定厚さ部分の両側からベルトの両側縁に向かって延びることが好ましい。勿論、線形テーパ付け部分が一定厚さ部分の片側または両側から延びているか、あるいはベルトの中間部に一定厚さ領域を有しない、狭い/広いベルトを構築することは可能である。これら全ての変形例において、ビームの厚い部分は、有意にベルトのビーム強度を加える。
【0009】
ベルトの側縁付近で、中央ビームは波状の形をとる。この波状領域では、厚さは概ね縦向きに測られるが、より具体的には、前及び後壁に垂直な方向に測られる。中央ビームの波状部分40の厚さは、概ね各行の側縁に向かって単調に薄くなる。
【0010】
中央ビームの前及び後壁から縦向きに延びているのは、ヒンジ部材の前組42及び後組43である。ヒンジ部材と中央ビームとの間の境界は、特に波状部分では明瞭に規定されていないが、中央ビームの輪郭は、破線曲線41によって示されるように、補間によって近似され得る。ヒンジ部材の各組は、横向きに整列された穴44,45を有する。この例では、前及び後のヒンジ部材を通る穴44,45は、ベルト移動の方向に長尺にされて、旋回内側でベルトがたたみ込まれることを可能にする。この例では、後穴45は、前穴44よりも更に長尺にされている。(直線走行ベルトでは、長尺な穴は必要とされない。放射状または旋回式のベルトでは、ヒンジ部材の一方の組における長尺な穴だけで十分である。)。ヒンジ軸46は、1つの行の前ヒンジ部材の整列された穴によって形成された横向きの通路内に受け入れられる。この行は、隣接する前行の後ヒンジ部材と噛み合っている。複数のヒンジ軸は、連続する行をヒンジ継ぎ手で互いに接続する。ヒンジ部材の長尺な穴は、ベルトの内縁が旋回部でたたみ込まれることを可能にする。ベルトの側縁における中央ビームの波状の形は、連続するヒンジ部材間の間隙47を深くすると共に、旋回部の内側のヒンジ部材が大きくたたみ込まれることを可能にする。
【0011】
図1に示されたベルトのバージョンでは、前組の最外側を除く全てのヒンジ部材は、脚部48と等しい。この脚部は、ビームの前壁から横向きに広い縁端49まで延びている。しかし、後組のヒンジ部材は、前側のものと同様のヒンジ部材50に加えて、選択されたヒンジ部材51,51’を含んでいる。ヒンジ部材51,51’は、遠端49に対して横向きにオフセットされた厚い脚部52によって特徴付けられる。これらの選択されたヒンジ部材は、ベルトの中間領域にあることが好ましい。図1のバージョンでは、選択されたヒンジ部材の位置は、他方のヒンジ部材と交互に入れ替わる。遠端に対する脚部52のオフセット方向は、ベルトの中間領域全体で前後に入れ替わる。図2に示されるように、側面の1つがヒンジ部材の遠端の側面と面一である厚い脚部は、連続するヒンジ部材間の間隙54を満たすと共に、壁56を与えている。この壁56は、次の連続した厚い脚部付きのヒンジ部材の壁56’と結合して、1つの行が隣接する行に対して横向きに移動することを防止するためのインデックス手段として機能する。オフセット脚部によって満たされた間隙は、隣接する行の噛み合ったヒンジ部材の遠端49が横向きに移動する空間をあまり残さない。このようにして、インデックス手段は、ベルト行間の横向きの遊びを減少して、動作中のベルトに関する製品方位問題を少なくする。
【0012】
図3は、螺旋型コンベヤシステムで説明されたようなコンベヤベルトを示している。垂直軸64を中心として回転する駆動ドラム63の回りの螺旋経路に追従するコンベヤベルト10の3層60,61,62の1つは、図示のように他の1つの上方に積み重ねられている。このベルトの各層は、ドラムの回りの螺旋経路に展開された摩耗ストリップ66上に支持されている。摩耗ストリップは、順に、離れた間隔で円筒形枠組69からドラムに向かって半径方向内側に延びた片持ち腕67上に支持されている。ベルト層は、支持している摩耗ストリップ間で、仮想線68によって示されているように、たるむ傾向がある。たるんだベルト部分は、片持ち腕と衝突したり、枠の上をこすって、螺旋型システムの張力を増加させる。たるみはまた、製品方位の制御を困難にする。たるみは、重い製品負荷に対して大きなものとなる。ベルトが大きなビーム強度を持つほど、支持している摩耗ストリップ間でベルトがたるむことは少なくなる。この発明のコンベヤベルトの中央ビームは、摩耗ストリップが0.6ミリも大きく離されるようにして、より接近させられた摩耗ストリップの時間と犠牲並びに層間の空気流の関連した損失を回避する。
【0013】
この発明の特徴を具体化したコンベヤベルトの他のバージョンの一部分が図4に示されている。このモジュール式プラスチック製コンベヤベルト80は、図1のものと同様である。主たる相違点は、ヒンジ部材にあり、特にそれらがインデックス手段を具体化している。ベルトの中間部におけるヒンジ部材は、各行の前端84に沿って狭端部ヒンジ部材82と広端部ヒンジ部材83を含んでいる。各行の後端85に沿ったヒンジ部材は、同様の狭端部ヒンジ部材82’と広端部ヒンジ部材83’を含んでいる。ヒンジ部材の拡大された遠端は、脚部88によって中央ビーム86に接続されている。ヒンジ部材は、拡大された遠端間に狭い間隙90を形成する一対の連続した広端部ヒンジ部材83を伴って組み立てられている。この間隙は、隣接する行の狭端部ヒンジ部材82’の遠端を受け入れるに十分な横向きの幅にサイズ設定されている。一対の広端部ヒンジ部材と、これらの間に挟まれて噛み合う狭端部ヒンジ部材との間の間隙を横切る緊密なクリアランスは、隣接するベルト行間の相対的な横向き運動を妨害する。
【0014】
図5は、図3のような螺旋型コンベヤに好適な更に別のコンベヤベルトの一部分を示している。旋回内側でのベルトの側縁のみが示されている。このバージョンでは、ベルト92は、中央ビーム93を有する。この中央ビームは、行の中間部に一定厚さ部分94を、また側縁に線形テーパ付け部分95を持つ。線形テーパ付け部分の厚さは、ベルト行の中間部から遠ざかるに従って薄くなる。中央ビームから延びた前及び後ヒンジ部材96,97は、このバージョンでは、互いに整列されていて、これまでに説明されたベルトのバージョンでのように横向きにジグザグ配置されてはいない。連続するベルト行の縁モジュール98,99は、一次的には異なる。即ち、第1の縁モジュール98は、第1の側縁100の縁で終端して、中央ビームと共にT字型を形成する。平坦な側縁は、螺旋型コンベヤ101のドラムの駆動面と接触する。隣接する行の側縁は、T字型の側縁の内側に凹まされている。ベルトの内側の縁がたたみ込まれる緊密な旋回部では、連続したT字型の側縁は殆ど互いに接触して、駆動ドラムの表面と接触した殆ど連続した平坦な側縁を、ベルトに与える。
【0015】
この発明は、いくつかの好ましいバージョンを参照して詳細に説明されてきたが、他のバージョンも可能である。例えば、直線走行ベルトは、説明されたようにインデックス付け及びビーム強度を伴って構築されうる。他の例として、ベルトの外縁部分におけるビームは波状である必要はなく、線形にテーパ付けされたり、他の形状であってもよい。それ故、これらの少ない例は、請求の範囲が、詳細に説明された好ましいバージョンに限定されないことを示唆している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1は、直線及び湾曲するコンベヤ経路の双方の上における、この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部分の等角図である。
図2は、図1のコンベヤベルトの平面図である。
図3は、螺旋型コンベヤにおける図1のようなコンベヤベルトの断面内の端部立面図である。
図4は、図3のような螺旋型コンベヤで使用可能な、この発明の特徴を具体化したモジュール式コンベヤベルトの他のバージョンの一部分の等角図である。
図5は、図3のような螺旋型コンベヤで使用可能な、この発明の特徴を具体化したモジュール式コンベヤベルトの他のバージョンの一部分の平面図である。
【符号の説明】
【0017】
10 モジュール式プラスチック製コンベヤベルト
32 各ベルト行に沿った中央ビーム
36 ベルトの中間領域の線形部分
38 ビームの一定厚さの部分
39 ベルトの側縁に向かって線形にテーパ付けされた部分
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルトであって、ベルトモジュールの一連の行と、複数のヒンジピンとを備え、
ベルトモジュールの一連の行において、各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに、さらに深さ方向に上面から底面へ向かって延びており、各行は、
その行を形成する少なくとも1つのベルトモジュールと、
各ベルトモジュール内に形成されると共に行の幅を横切って横向きに配列された中央ビームであって、前壁とこれに対向する後壁とを有して、その壁の間でビーム厚さを規定する中央ビームと、
複数の横向きに離れて配置された前ヒンジ部材であって、前壁から概ね縦向きに延びると共に前ヒンジ部材を通して横向きに整列された穴を形成する前ヒンジ部材と、
複数の横向きに離れて配置された後ヒンジ部材であって、後壁から概ね縦向きに延びると共に後ヒンジ部材を通して横向きに整列された穴を形成する後ヒンジ部材とを有し、
中央ビームの厚さは、行の中間部での方が第1及び第2の側縁でよりも大きく、
複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った前及び後ヒンジ部材を通る整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにするものであることを特徴とするモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項2】
中央ビームは、
行に沿って行の第1の側縁から内側に延びる第1の波状部分と、
行に沿って行の第2の側縁から内側に延びる第2の波状部分と、
第1の波状部分と行の中間部の間に配設されると共に概ね直線的な前及び後壁によって特徴付けられた線形部分と
を有する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項3】
線形部分は、
ベルトの中間領域における一定厚さ部分と、
一定厚さ部分と第1の波状部分の間に配設されると共に第1の側縁に向かって減少する厚さによって徴付けられた第1のテーパ付き部分と
を有する請求項2に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項4】
中央ビームの線形部分から延びた前及び後ヒンジ部材の各々は、
中央ビームから離れた横向きに狭い遠端を有する複数の第1のヒンジ部材と、
中央ビームから離れた横向きに広い遠端を有する複数の第2のヒンジ部材とを有し、
第2のヒンジ部材は、連続的な対として配置され、連続的な対の間に配設された単一の第1のヒンジ部材によって分離されている請求項2に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項5】
線形部分における中央ビームの厚さは、行の中間部から行の第1及び第2の側縁の少なくとも1つに向かって単調に減少する請求項2に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項6】
中央ビームは、深さ方向に行の上面から底面へ向かって延びる請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項7】
各行は、
中央ビームが波状である第1の最縁側領域と中央ビームの厚さが線形にテーパ付けされている第2の領域とによって特徴付けられる行の第1の側縁における第1の縁モジュールと、
中央ビームが波状である第1の最縁側領域と中央ビームの厚さが線形にテーパ付けされている第2の領域とによって特徴付けられる行の第2の側縁における第2の縁モジュールと
を有する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項8】
各行は、
中央ビームが一定厚さである行の中間部における少なくとも1つのモジュールと、
中央ビームの厚さが第1の側縁に向かって減少する行の第1の側縁における第1の縁モジュールと、
中央ビームの厚さが第2の側縁に向かって減少する行の第2の側縁における第2の縁モジュールと
を有する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項9】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルトであって、ベルトモジュールの一連の行と、複数のヒンジピンとを備え、
ベルトモジュールの一連の行において、各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに延びており、各行は、
その行を形成する少なくとも1つのベルトモジュールと、
各ベルトモジュール内に形成されると共に行の幅を横切って横向きに配列された中央ビームであって、ビーム厚さを概ねベルト移動の方向に有する中央ビームと、
複数の横向きに離れて配置された前ヒンジ部材であって、中央ビームから前端に向かって概ね縦向きに延びると共に前ヒンジ部材を通して横向きに整列された穴を形成する前ヒンジ部材と、
複数の横向きに離れて配置された後ヒンジ部材であって、中央ビームから後端に向かって概ね縦向きに延びると共に後ヒンジ部材を通して横向きに整列された穴を形成する後ヒンジ部材とを有し、
中央ビームは、行の第1及び第2の側縁の付近に波状部分を、また行の中間領域に線形部分を有し、
複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った前及び後ヒンジ部材を通る整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにするものであることを特徴とするモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項10】
ビーム厚さは、線形部分での方が波状部分でよりも大きい請求項9に記載のコンベヤベルト。
【請求項11】
線形部分は、一定ビーム厚さの部分を有する請求項9に記載のコンベヤベルト。
【請求項12】
線形部分は、ビーム厚さを線形に減少させるテーパ付き部分を有する請求項9に記載のコンベヤベルト。
【請求項13】
波状部分におけるビーム厚さは、ベルトのより近い側縁に向かって単調に減少する請求項9に記載のコンベヤベルト。
【請求項14】
中央ビームは、前ヒンジ部材の遠端と後ヒンジ部材の遠端との概ね中間に配設されている請求項9に記載のコンベヤベルト。
【請求項15】
湾曲した搬送経路に追従するに適したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトであって、ベルトモジュールの一連の行と、複数のヒンジピンとを備え、
ベルトモジュールの一連の行において、各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに延びており、各行は、
その行を形成する少なくとも1つのベルトモジュールと、
各ベルトモジュール内に形成されると共に行の幅を横切って横向きに配列された中央ビームであって、ビーム厚さを概ねベルト移動の方向に有する中央ビームと、
第1の複数の横向きに離れて配置されたヒンジ部材であって、中央ビームから行の第1の端部に向かって概ね縦向きに延びると共に第1のヒンジ部材を通して横向きに整列された穴を形成する第1のヒンジ部材と、
第2の複数の横向きに離れて配置されたヒンジ部材であって、中央ビームから行の第2の端部に向かって概ね縦向きに延びると共に第2のヒンジ部材を通して横向きに整列された縦向きに長尺な穴を形成する第2のヒンジ部材と、
隣接する行が相対横向き運動することを防止するためのインデックス手段と
を有し、
複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った第1及び第2のヒンジ部材を通る整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つの無端コンベヤベルトにするものであり、
第1及び第2の複数のヒンジ部材の各々は、中央ビームから遠端に延びた脚部を有し、第1及び第2の複数のヒンジ部材の脚部は、遠端よりも狭いことを特徴とするモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項16】
中央ビームは、行の第1及び第2の側縁の付近に波状部分を、また行の中間領域に線形部分を有する請求項15に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項17】
ビーム厚さは、線形部分での方が波状部分でよりも大きい請求項16に記載のコンベヤベルト。
【請求項18】
線形部分は、一定ビーム厚さの部分を有する請求項16に記載のコンベヤベルト。
【請求項19】
線形部分は、ビーム厚さを線形に減少させるテーパ付き部分を有する請求項16に記載のコンベヤベルト。
【請求項20】
波状部分におけるビーム厚さは、ベルトのより近い側縁に向かって単調に減少する請求項16に記載のコンベヤベルト。
【請求項21】
インデックス手段は、
第1及び第2の複数のヒンジ部材から選択されたものであって、中央ビームから離れた横向きに狭い遠端を有する狭端部ヒンジ部材と、
第1及び第2の複数のヒンジ部材から選択されたものであって、中央ビームから離れた横向きに広い遠端を有する広端部ヒンジ部材とを備え、
少なくとも2つの広端部ヒンジ部材は連続して配置され、それらの広い遠端は、狭端部ヒンジ部材の狭い遠端より僅かに大きいサイズの狭い間隙によって分離されている請求項15に記載のコンベヤベルト。
【請求項22】
狭端部ヒンジ部材と広端部ヒンジ部材は、第1及び第2の側縁間の中間領域において中央ビームから延びている請求項21に記載のコンベヤベルト。
【請求項23】
1つの行の第2の端部に沿った狭端部ヒンジ部材の1つは、隣接する行の第1の端部に沿った連続する広端部ヒンジ部材間の間隙内に収容されている請求項21に記載のコンベヤベルト。
【請求項24】
インデックス手段は、
第1及び第2の複数の選択されたヒンジ部材を備え、前記選択されたヒンジ部材は、中央ビームから遠端まで縦向きに延びた相対向する側壁を有した脚部を有し、前記遠端は、横向きの広さを規定する相対向する側面を有し、前記横向きの広さは脚部よりも広く、
前記選択されたヒンジ部材の各々の脚部は、遠端の中心線から横向きにオフセットされている請求項15に記載のコンベヤベルト。
【請求項25】
脚部の側壁の1つは、遠端の側面の1つと共平面にある請求項24に記載のコンベヤベルト。
【請求項26】
ベルト行の中間領域における第2の複数のヒンジ部材の1つおきのヒンジ部材は、選択されたヒンジ部材である請求項24に記載のコンベヤベルト。
【請求項27】
中央ビームは、第1の複数のヒンジ部材の遠端と第2の複数のヒンジ部材の遠端との概ね中間に配設されている請求項15に記載のコンベヤベルト。

【公表番号】特表2007−510605(P2007−510605A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538374(P2006−538374)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2004/036198
【国際公開番号】WO2005/047144
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(506152704)レイトラム リミテッド ライアビリティー カンパニー (21)
【氏名又は名称原語表記】LAITRAM,L.L.C.
【Fターム(参考)】