説明

高分子アクチュエータおよびその製造方法

【課題】従来の高分子アクチュエータは、高分子アクチュエータ本体への外気を遮断して、かつ電極と導電線とのコンタクトを確保するために、高分子アクチュエータの構造が複雑になるという課題があった。
【解決手段】複数の電極層を有する高分子アクチュエータ本体と、粘着層と、前記粘着層を介して前記高分子アクチュエータ本体を挾持する一対のバリアフィルムと、複数の電極層と接続された導電体とを有し、前記バリアフィルムの一方は、前記高分子アクチュエータ本体の駆動方向に対して側方に、他方の前記バリアフィルムを挟み込むように折り返した折り返し部を有しており、前記導電体は、前記折り返し部を通して外部と接続可能とされた高分子アクチュエータ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子アクチュエータおよびその製造方法に関するものであり、外気を遮断して用いる封止型の高分子アクチュエータおよびその製造方法に好適に用いられる。
【背景技術】
【0002】
高分子アクチュエータには、電解質として水を用いているものがあり、水分が蒸発すると動作しなくなるため、封止構造をとるものがある。また、電解質として有機溶媒やイオン液体など水以外のものを用いる場合であっても、結露や過湿などによる影響を避けるため封止構造を必要とする場合がある。このような高分子アクチュエータとして、図7のような高分子アクチュエータが知られている。図7に示されるように、高分子アクチュエータ本体115および電極125a、125bの全体を包むように被覆する封止フィルム130を有し、前記電極125a、125bに電圧を印加する導電線142の前記電極125a、125bとの少なくとも接続部位が、前記封止フィルム130と前記高分子アクチュエータ本体115との間に保持されている。前記封止フィルム130は、外気を遮断する性能をもつ。前記封止フィルム130と前記電極125a、125bとの間、又は、前記封止フィルム130の内部に金属層144が設けられている。
【0003】
尚、導電線142と電極125a、125bとの電気的接続は、次のようにして行う。金属層144上への電極125a、125bの形成に先立って、先端部の露出する導電線142と金属層144とを、導電性接着剤143、半田等を用いて電気的に接続した後に、先端部の露出する導電線142を覆うように、電極125a、125bを形成して、導電線142と電極125a、125bとを電気的に接続する。次に、先端部の露出する導電線142を略直角に曲げて、電極125a、125bの側壁部に接触させて、導電線142と電極125a、125bの側壁部と金属層144の面とを、導電性接着剤143を用いて連結し、金属層144の面に固定された構造とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−035682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、高分子アクチュエータは、高分子アクチュエータ本体115への外気を遮断して、かつ電極125a、125bと導電線142とのコンタクトを確保するために、高分子アクチュエータの構造が複雑になるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の高分子アクチュエータは、複数の電極層を有する高分子アクチュエータ本体と、粘着層と、前記粘着層を介して前記高分子アクチュエータ本体を挾持する一対のバリアフィルムと、複数の電極層と接続された導電体とを有し、前記バリアフィルムの一方は、前記高分子アクチュエータ本体の駆動方向に対して側方に、他方の前記バリアフィルムを挟み込むように折り返した折り返し部を有しており、前記導電体は、前記折り返し部を通して外部と接続可能とされている。このことにより、折り返された導電体を介し、電極を容易に取り出すことができる。
【0007】
また、本発明の高分子アクチュエータには、固定部と可動部があり、前記可動部側の前記高分子アクチュエータ本体と前記バリアフィルムとの間には、前記粘着層が形成されていないことを特徴とする。このことにより、高分子アクチュエータ本体の可動部側には、粘着層がないため、高分子アクチュエータ本体の動きを妨げない。
【0008】
また、本発明の高分子アクチュエータは、多角形の薄板状であり、前記折り返し部が全辺にあることを特徴とする。このことにより、高分子アクチュエータ本体の外周に、折り返し部が全辺にあるため、より封止性を高めることができる。
【0009】
また、本発明の高分子アクチュエータは、前記導電体が金箔であることを特徴とする。このことにより、導電体を折り返しても断線せず、導電体が電極層に密着しやすく、駆動電圧によって酸化しにくい。
【0010】
また、本発明の高分子アクチュエータは、前記バリアフィルムの厚みが、5μmから25μmの範囲であることを特徴とする。このことにより、バリアフィルムの厚みが、5μm以上であると、高分子アクチュエータの製造の作業がしやすい。また、バリアフィルムの厚みが、25μmより厚いと、折り返し部が高分子アクチュエータ本体の駆動を阻害するが、バリアフィルムの厚みが、25μm以下であると、折り返し部が高分子アクチュエータ本体の駆動を阻害しない。
【0011】
また、本発明の高分子アクチュエータは、前記導電体が、前記電極層と接続された内部接続部と、折り返し部を介して外部と接続可能な外部接続部とが、前記駆動方向から見て、重なるように形成されていることを特徴とする。このことにより、高分子アクチュエータに接続される外部電極によって、導電体の外部接続部が押さえられ、かつ導電体の内部接続部が電極層に押し付けられるため、電極層と導電体の内部接続部のコンタクトが確実に確保される。
【0012】
さらに、本発明の高分子アクチュエータの製造方法は、複数の電極層を有する高分子アクチュエータ本体と、粘着層と、前記粘着層を介して前記高分子アクチュエータ本体を挾持する一対のバリアフィルムと、複数の電極層と接続された導電体とを有する封止型の高分子アクチュエータの製造方法であって、前記高分子アクチュエータ本体と前記粘着層と前記導電体と前記バリアフィルムとを積層する積層工程と、前記バリアフィルムの一方を、他方の前記バリアフィルムを挟み込むように折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部を通して、前記導電体を外部と接続可能とする折り返し工程を有することを特徴とする。このことにより、薄く柔らかいバリアフィルムであっても、高分子アクチュエータの製造が容易である。
【0013】
また、本発明の高分子アクチュエータの製造方法は、前記積層工程は、保護フィルム付きの前記粘着層と前記高分子アクチュエータ本体と前記導電体とを積層する第1のステップと、前記保護フィルムを剥離して前記バリアフィルムを貼り付ける第2のステップとを含むことを特徴とする。このことにより、厚い保護フィルムがあるため、高分子アクチュエータの製造の作業がしやすい。
【0014】
また、本発明の高分子アクチュエータの製造方法は、前記保護フィルム付きの前記粘着層には、前記高分子アクチュエータ本体に対応した空隙部が設けられていることを特徴とする。このことにより、高分子アクチュエータ本体の可動部側には、粘着層がないため、高分子アクチュエータ本体の動きを妨げない。
【発明の効果】
【0015】
本発明の高分子アクチュエータおよびその製造方法は、折り返された導電体を介し、電極を容易に取り出すことができ、薄く柔らかいバリアフィルムであっても、高分子アクチュエータの製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態の高分子アクチュエータを説明する図である。
【図2】図1のA−A線の断面を説明する図である。
【図3】図2のB−B線の断面を説明する図である。
【図4】第1の実施形態の高分子アクチュエータの変形例を説明する図である。
【図5】第1の実施形態の高分子アクチュエータの製造方法を説明する図である。
【図6】第1の実施形態の高分子アクチュエータの製造方法の変形例を説明する図である。
【図7】従来の高分子アクチュエータを説明する図である
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態の例について図を参照しながら詳細に説明をする。
【0018】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の高分子アクチュエータを説明する図であり、図2は図1のA−A線の断面、図3は図1のB−B線の断面を説明する図である。また図4は、第1の実施形態の高分子アクチュエータの変形例を説明する図である。図5は、第1の実施形態の高分子アクチュエータの製造方法を説明する図である。
【0019】
図1は、第1の実施形態の高分子アクチュエータを説明する図である。図1に示すように、本実施形態に係る高分子アクチュエータ1は、バリアフィルム4と導電体9とを有している。バリアフィルム4は、2枚一対からなり、高分子アクチュエータ本体5(図示しない)を両面から挾持している。バリアフィルム4としては、5μmから25μmの範囲の厚さのポリ塩化ビニリデン(PVDC)等を用いることができる。また、本実施形態に係る高分子アクチュエータ1は、折り返し部2を4辺に有する四角形の薄板状とされている。このように全辺に折り返し部2を有する多角形の薄板状とすることによって、高分子アクチュエータ1は、全周にわたって封止され、高分子アクチュエータ本体5を外部環境から遮断している。一方、導電体9は、リボン状の導電性物質であり、高分子アクチュエータ本体5(図示しない)の複数の電極層3(図示しない)と接続されており、折り返し部2を通して外部と接続可能とされている。導電体9としては、5μmから40μmの範囲の厚さの金箔などを用いることができる。
【0020】
図2は、図1のA−A線の断面図であるが、図示の都合上膜厚方向を誇張して図示している。図2を用いて高分子アクチュエータ1の固定部について説明する。高分子アクチュエータ1は、複数の電極層3を有する高分子アクチュエータ本体5と、粘着層6と、粘着層6を介して高分子アクチュエータ本体5を挾持する一対のバリアフィルム4と、複数の電極層3と接続された導電体9とを有している。高分子アクチュエータ本体5の上下面にある複数の電極層3は、カーボンなどの材質からなり、導電体9と接続されている。この複数の電極層3と導電体9との接続部を内部接続部7と称する。一方、粘着層6は、約25μm厚さの両面テープ(テサテープ社製)であり、粘着層6およびバリアフィルム4の一方は、高分子アクチュエータ本体5の駆動方向に対して側方に、他方のバリアフィルム4を挟み込むように折り返した折り返し部2を有している。この構造により、高分子アクチュエータ本体5はバリアフィルム4および折り返し部2によって封止される。また、導電体9は、折り返し部2を通して外部と接続可能とされており、外部と接続される導電体9との接続部を外部接続部8と称する。内部接続部7と、折り返し部2を介して外部と接続可能な外部接続部8とが、駆動方向から見て、重なるように形成されている。
【0021】
一方、図3は、図1のB−B線の断面すなわち高分子アクチュエータ1の可動部を説明する図である。図3に示されるように、高分子アクチュエータ1は、複数の電極層3を有する高分子アクチュエータ本体5と、粘着層6と、粘着層6を介して高分子アクチュエータ本体5を挾持する一対のバリアフィルム4とを有しており、A−A線の断面で説明した導電体9が接続されていないこと以外は、図2の説明と同様であり、折り返し部2によって、高分子アクチュエータ1は、全周にわたって封止され、高分子アクチュエータ本体5を外部環境から遮断している。
【0022】
このような高分子アクチュエータ1の構造にすることによって、外気を容易に遮断でき、かつ導電体9と高分子アクチュエータ本体5の電極層3との導電性を確保することができ、折り返された導電体9を介し、電極を容易に取り出すことができる。それぞれの導電体9に電圧を印加することで、高分子アクチュエータ本体5は、上下方向に湾曲した動きを発生させることができる。高分子アクチュエータ本体5は、外部環境の影響で、湾曲する動きが悪くなる場合があるが、外気を容易に遮断できることにより、高分子アクチュエータ本体5の特性を維持できる。また、本実施形態の高分子アクチュエータ1は、導電体9が、電極層3と接続された内部接続部7と、折り返し部2を介して外部と接続可能な外部接続部8とが、高分子アクチュエータ本体5の駆動方向から見て、重なるように形成されていることにより、高分子アクチュエータ1に接続される外部電極によって、導電体9の外部接続部8が押さえられ、かつ導電体9の内部接続部7が電極層3に押し付けられるため、電極層3と導電体9の内部接続部7のコンタクトが確実に確保される。
【0023】
また、本実施形態の高分子アクチュエータ1は、多角形の薄板状であり、折り返し部2が全辺にある場合を例示したが、図2に示されるような導電体9を折り返している2辺の折り返し部2だけであってもかまわない。但し、高分子アクチュエータ本体5の外周に、折り返し部2が全辺にある方が、より封止性を高めることができ、望ましい。
【0024】
また、本実施形態の高分子アクチュエータ1は、導電体9が金箔である場合を例示したが、それ以外の酸化しにくい金属であってもかまわない。但し、導電体9が金箔である場合は、導電体9を折り返しても断線せず、導電体9が電極層3に密着しやすく、駆動電圧によって酸化しにくく、望ましい。
【0025】
また、本実施形態の高分子アクチュエータ1は、バリアフィルム4の厚みが、5μmから25μmの範囲のポリ塩化ビニルデン(PVDC)である場合を例示したが、ポリエチレン(PE)などの材質からなるフィルムであってもかまわない。バリアフィルム4の厚みが、5μm以上であると、高分子アクチュエータ1の製造の作業がしやすい。また、バリアフィルム4の厚みが、25μmより厚いと、折り返し部2が高分子アクチュエータ本体5の駆動を阻害するが、バリアフィルム4の厚みが、25μm以下であると、折り返し部2が高分子アクチュエータ本体5の駆動を阻害しない。
【0026】
さらに、図4は、第1の実施形態の高分子アクチュエータ1の変形例を説明する図である。本変形例は、上述した高分子アクチュエータ1の構造において、図1、図2の説明と同様であるが、図1の高分子アクチュエータ1のB−B線の断面すなわち高分子アクチュエータ1の可動部だけが異なり、図4のような構造となる。可動部側の高分子アクチュエータ本体5とバリアフィルム4との間には、粘着層6が形成されておらず、空隙部10が高分子アクチュエータ本体5の両面に形成されている。このことにより、高分子アクチュエータ本体5の可動部側には粘着層6がないため、高分子アクチュエータ本体5を変形させる際に、バリアフィルム4との間の粘着力によって高分子アクチュエータ本体5の動きを妨げられることがない。
【0027】
次に、本実施形態に係る高分子アクチュエータ1の製造方法について説明する。
【0028】
図5は、第1の実施形態の高分子アクチュエータの製造方法を説明する図である。図5(a)は、準備工程を示す。はじめに、図5(a)に示されるような、複数の電極層3を有する高分子アクチュエータ本体5と、導電体9を2つ、第1の保護フィルム11と第2の保護フィルム12を有する粘着層6を2つ準備する。導電体9および粘着層6は所望の大きさに予めカットしておく。粘着層6の第1の保護フィルム11と第2の保護フィルム12の厚みは、約100μm程度である。
【0029】
次に、図5(b)は、積層工程の第1のステップを示す。予め、図5(a)にて準備した2つの粘着層6から第2の保護フィルム12を剥がしておき、図5(b)に示されるように、高分子アクチュエータ本体5のそれぞれの電極層3に、それぞれの導電体9を接続されるように重ね、さらに、第1の保護フィルム11付きの2つの粘着層6を重ね、高分子アクチュエータ本体5を挾持するように、粘着層6と高分子アクチュエータ本体5と導電体9とを積層する。
【0030】
次に、図5(c)は、積層工程の第2のステップを示す。図5(b)の積層工程の第2のステップの後に、2つの粘着層6から第1の保護フィルム11を剥がす。図5(c)に示されるように、第1の保護フィルム11を剥がした2つの粘着層6に、2つのバリアフィルム4をそれぞれ積層する。予め、2つのバリアフィルム4は、粘着層6とほぼ同じ寸法にカットしておく。
【0031】
最後に、図5(d)は、折り返し工程を示す。図5(d)に示されるように、バリアフィルム4の一方を、他方のバリアフィルム4を挟み込むように折り返して折り返し部2を形成する。この折り返し工程では、バリアフィルム4を折り返す際、それぞれの粘着層6および導電体9も折り返す。上述した図5(a)から図5(d)の工程を経ることで、外気を容易に遮断でき、かつ導電体9と高分子アクチュエータ本体5の電極層3との導電性を確保した高分子アクチュエータ1を容易にえることができる。尚、本実施形態における高分子アクチュエータ1の製造方法では、5μmから25μmの範囲の厚さの薄く柔らかいバリアフィルム4であっても、高分子アクチュエータ1の製造が容易である。また、粘着層6の第1の保護フィルム11の厚さが、約100μm程度と厚いため、高分子アクチュエータ1の製造の作業がしやすい。
【0032】
図6には、図4に示したような変形例の高分子アクチュエータ1の製造工程を示した図である。図5と同じ部分は省略して説明する。(a)の準備工程において、粘着層6、第1の保護フィルム11、第2の保護フィルム12全てを貫通する空隙部10を予め設けておく。次に、(b)の積層工程の第1のステップにおいて、高分子アクチュエータ本体5が空隙部10内に位置するように積層する。次に、(c)の積層工程の第2のステップにおいて、2つの粘着層6から第1の保護フィルム11を剥がして全面にバリアフィルム4を積層する。これにより空隙部10の部分もバリアフィルム4に覆われる。この後は図5(d)に示されたものと同様の折り返し工程を行えばよい。これにより、可動部に空隙部10を有する高分子アクチュエータ1を容易にえることができる。このことにより、高分子アクチュエータ本体5の可動部側には、粘着層6がないため、高分子アクチュエータ本体5の動きを妨げない。
【符号の説明】
【0033】
1 高分子アクチュエータ
2 折り返し部
3 電極層
4 バリアフィルム
5 高分子アクチュエータ本体
6 粘着層
7 内部接続部
8 外部接続部
9 導電体
10 空隙部
11 第1の保護フィルム
12 第2の保護フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極層を有する高分子アクチュエータ本体と、粘着層と、前記粘着層を介して前記高分子アクチュエータ本体を挾持する一対のバリアフィルムと、複数の電極層と接続された導電体とを有し、前記バリアフィルムの一方は、前記高分子アクチュエータ本体の駆動方向に対して側方に、他方の前記バリアフィルムを挟み込むように折り返した折り返し部を有しており、前記導電体は、前記折り返し部を通して外部と接続可能とされた高分子アクチュエータ。
【請求項2】
請求項1に記載の高分子アクチュエータにおいて、前記高分子アクチュエータには、固定部と可動部があり、前記可動部側の前記高分子アクチュエータ本体と前記バリアフィルムとの間には、前記粘着層が形成されていないことを特徴とする高分子アクチュエータ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の高分子アクチュエータにおいて、前記高分子アクチュエータは多角形の薄板状であり、前記折り返し部が全辺にあることを特徴とする高分子アクチュエータ。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータにおいて、前記導電体が金箔であることを特徴とする高分子アクチュエータ。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータにおいて、前記バリアフィルムの厚みが、5μmから25μmの範囲であることを特徴とする高分子アクチュエータ。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータにおいて、前記導電体は、前記電極層と接続された内部接続部と、折り返し部を介して外部と接続可能な外部接続部とが、前記駆動方向から見て、重なるように形成されていることを特徴とする高分子アクチュエータ。
【請求項7】
複数の電極層を有する高分子アクチュエータ本体と、粘着層と、前記粘着層を介して前記高分子アクチュエータ本体を挾持する一対のバリアフィルム層と、複数の電極層と接続された導電体とを有する封止型の高分子アクチュエータの製造方法であって、前記高分子アクチュエータ本体と前記粘着層と前記導電体と前記バリアフィルムとを積層する積層工程と、前記バリアフィルムの一方を、他方の前記バリアフィルムを挟み込むように折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部を通して、前記導電体を外部と接続可能とする折り返し工程を有することを特徴とする高分子アクチュエータの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の高分子アクチュエータの製造方法において、前記積層工程は、保護フィルム付きの前記粘着層と前記高分子アクチュエータ本体と前記導電体とを積層する第1のステップと、前記保護フィルムを剥離して前記バリアフィルムを貼り付ける第2のステップとを含むことを特徴とする高分子アクチュエータの製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の高分子アクチュエータの製造方法において、前記保護フィルム付きの前記粘着層には、前記高分子アクチュエータ本体に対応した空隙部が設けられていることを特徴とする高分子アクチュエータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−51832(P2013−51832A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188744(P2011−188744)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)