説明

高分子ゲル・プロセッシング法及び高モジュラス製品

本発明はポリマーゲル加工方法及び高モジュラス物品を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2003年2月26日に出願した米国仮出願60/449616号の利益を主張し、本願にその全てを援用する。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、ポリマーのゲル加工(ゲル・プロセッシング)法及び高モジュラス製品に関する。
【背景技術】
【0003】
〔発明の背景〕
ポリエチレンが良好な機械特性の物品(例えば、繊維及びフィルム)をもたらすための便利なゲル加工法が開発されている。例えば、米国特許第4422993号明細書を参照されたい。これはその全体を本願に援用する。しかし、良好な機械特性のポリエチレン物品を提供するためにゲル加工法を用いるための努力は、せいぜい、まあまあの成功を見込めるか及び/又は面倒な加工スキームをもたらすだけであった。例えば、Bastiaansenら、”Makromol Chem Macromol Symp.”,1989, 18:73;Peguyら,”Polym Commun”,1984,25:39;Matsuoら,”Polym J”, 1986, 18:759;Ohtaら,”polymer”,1998, 20:4793;及び、米国特許第4413110号明細書、を参照されたい。特に、上記加工法は非実際的に遅いようにみえ、これによって工業規模での繊維製造を阻んでいる。
【0004】
例えば、上記文献を参照すると、Peguyらは、デカリン中のポリプロピレン(以下「PP」とも記す。)の熱い溶液を−25℃に急冷し、その材料を数時間の間放置することによるゲル・フィルムの形成を記載している。Ohtaらは、「ゲル様スフェルライト」を圧縮する方法について述べており、これは15℃/分ほどの低い冷却速度で調製された。米国特許第4413110号明細書はパラフィンオイル中のポリマーの8重量%溶液を押出し、わずか約6m/分の速度で、トリクロロトリフルオロエタンでパラフィンオイルを抽出することによって、ゲル繊維を製造することを報告している。
【0005】
PPを高性能製品に変換するための便利な方法の欠如は残念なことであり、なぜなら、PPの理論的な最高の剛性はポリエチレンのものよりいくらか低い(例えば、Kausch, “Polymer Fracture”, Springer Berlin, 1992, p.6)といわれているにも関わらず、特に束縛された場合、PPの著しく高い融点は、ポリエチレンに対する明確な利点をもたらしうるからである。
【0006】
多孔質膜の形成におけるポリオレフィンの使用に言及している参考文献には、米国特許第6632850号明細書(その全体を本願に援用する);特開平8−12799号公報;同5−222236号公報;及び同9−3226号公報が含まれる。
【0007】
雑誌”Polymer”,vol.44, p.5885-5891(2003)のKristiansenらによる論文は、アイソタクティックポリプロピレン及び造核剤DMDBSに言及している。
【特許文献1】米国特許第4422993号明細書
【特許文献2】米国特許第4413110号明細書
【特許文献3】特開平8−12799号公報
【特許文献4】特開平5−222236号公報
【特許文献5】特開平9−3226号公報
【非特許文献1】Bastiaansenら、”Makromol Chem Macromol Symp.”,1989, 18:73
【非特許文献2】Peguyら,”Polym Commun”,1984,25:39
【非特許文献3】Matsuoら,”Polym J”, 1986, 18:759
【非特許文献4】Ohtaら,”polymer”,1998, 20:4793
【非特許文献5】Kristiansentら、Polymer、vol.44、p.5885-5891(2003)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、短縮されたゲル化時間をもつポリマーゲル加工法を提供し、さらに高モジュラスのポリマー物品を提供することを含む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〔本発明のまとめ〕
本発明は改良されたゲル加工法を提供する。一つの態様においては、本発明は以下の:
(a)溶媒中にポリマーを溶解してポリマー溶液を形成し、前記ポリマー溶液はさらに1以上の造核剤を含んでおり;
(b)前記ポリマー溶液をゲル化させてゲル加工ポリマーを形成し;
(c)任意選択により、前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去し;
(d)前記ゲル加工ポリマーを延伸すること、
を含む方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、中庸の分子量のポリマーで製造された物品を含む、高モジュラスのポリマー物品を提供する。一つの態様においては、本発明はポリプロピレンファイバーを提供し、ここで
(a)前記ファイバーを製造するために用いられたポリプロピレンの重量平均分子量は750000g/mol未満であり;かつ
(b)前記ファイバーが少なくとも15GPaのヤング率を有する。
【0011】
本発明のさらなる目的、長所、及び特徴は本明細書中で説明し、部分的には以下を検証したときに当業者には明らかになるであろうし、又は本発明の実施によってわかるであろう。本出願に開示した発明は、目的、長所、及び特徴のいずれかの特定の組又は組み合わせに限定されない。提示した目的、長所、及び特徴の様々な組み合わせが本出願に開示された発明を作り上げていると考えられる。
【0012】
前置き:本ゲル加工法を主にアイソタクティックポリプロピレンに関連して説明するが、本明細書で説明される発明はアイソタクティックポリプロピレンに限定されず、その他の(部分)結晶性ポリマー、例えばポリエチレン及びそれらのコポリマー、ポリイソプレン、ポリブタジエン、環状ポリオレフィン類、ポリ(ビニルアルコール)、及びそれらのコポリマー、天然ポリマー例えばデンプン、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリアセタール類例えばポリオキシメチレン、ポリケトン類、ポリスチレン類、フッ素化ポリマー類;置換又は非置換ポリアセチレン、ポリチオフェン類、ポリアニリン、その他同様のものを含むがこれらの限定されない共役ポリマー類;及びコポリマー類、並びにそれらの混合物、を含む。
【0013】
本発明はポリマーのためのゲル加工法を提供する。一つの態様においては、本発明は、造核剤を用いてポリプロピレンポリマーをゲル加工することを含む方法を提供する。
【0014】
〔ゲル加工(Gel-processing)〕
本方法においては、1種以上のポリマーが溶媒中に、例えば高い温度で溶解されてポリマー溶液を形成する。加えて、有効量の1種以上の造核剤がポリマー溶液中に存在する。一つの態様においては、この1種以上のポリマーは、少なくとも50℃、例えば少なくとも100℃、少なくとも125℃、少なくとも150℃、又は少なくとも175℃の温度で溶媒中に溶解される。一つの態様においては、1種以上のポリマーは、300℃未満、例えば250℃未満、又は200℃未満、190℃未満、又は180℃未満の温度で溶解される。一つの態様においては、上記1種以上のポリマーは1種以上のポリマーの融点未満、例えば、1種以上のポリマーの融点よりも少なくとも10℃、少なくとも20℃、少なくとも30℃、又は少なくとも40℃下で溶解される。一つの態様においては、前記ポリマー溶液はさらに添加剤、例えば色素、架橋剤、UV安定剤、酸化防止剤、及びその他同様のもの、を含む。
【0015】
上記ポリマー溶液は、例えばその溶液を冷却し及び/又は溶媒の一部又は全てを抽出することによって、次にゲル化される。いかなる特定の理論によって制限されることを望むものではないが、溶液のゲル化は冷却/抽出時のポリマー結晶子の形成によるものであり、弾性凝集塊(ゲル)をもたらし、しばしば混濁した外観を有している。
【0016】
一つの態様においては、例えばそのポリマー溶液を適切なダイを通して押出し、さらにその溶液を冷却し及び/又は抽出浴中でその溶液を急冷することによって、(例えば繊維又はフィルムの形状に)ゲルが成形される。
【0017】
一つの態様においては、さらにそのゲルを例えば延伸フィルム又は延伸繊維に加工する前に、上記ゲル中の溶媒の一部又は全てが除去される。別の態様においては、ゲルを例えば延伸フィルム又は繊維にさらに加工するときにゲル中の溶媒の一部又は全てが除去される。溶媒を除去するための方法の例には、例えば、蒸発及び抽出が含まれる。米国特許第4422993号明細書及び同4413110号明細書を参照されたい。これら全体を本願に援用する。
【0018】
一つの態様においては、ゲル(「ゲル加工ポリマー」とも記す。)は多段伸長工程で引き延ばされる(延伸される)。例えば、一つの態様においては、延伸工程は、ゲル加工ポリマーを第一の温度において第一の延伸比まで延伸すること(例えば、80〜130℃、例えば110〜125℃の範囲で)及び第二の温度(例えば、130℃と160℃の間)で第二の延伸比まで延伸することを含む。別の態様においては、延伸工程は第三の温度、例えば約160〜約175℃で第三の延伸比までゲル加工ポリマーを延伸することを含む。一つの態様においては、延伸工程は単軸延伸工程である。別の態様においては、延伸工程は多方向引張工程、例えば、2軸延伸工程である。
【0019】
一つの態様においては、ゲル加工ポリマーは、少なくとも15、例えば少なくも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50又は少なくとも60の延伸比λ(最終長を初期長で割った値)まで延伸される。
【0020】
一つの(2軸)延伸態様においては、ゲル加工ポリマーは少なくとも2×2回、例えば、少なくとも4×4回又は少なくとも6×6回延伸される。
【0021】
一つの態様においては、延伸されたゲル加工ポリマーは少なくとも10GPa、例えば少なくとも15GPa、少なくとも20GPa、少なくとも25GPa、少なくとも30GPa、又は少なくとも35GPaのヤング率を有する。
【0022】
一つの態様においては、延伸されたゲル加工ポリマーは少なくとも0.5GPa、例えば少なくとも0.6GPa、少なくとも0.7GPa、少なくとも0.8GPa、少なくとも0.9GPa、又は少なくとも1.0GPaの引張強度を有する。
【0023】
一つの態様においては、延伸されたゲル加工ポリマーは、少なくとも170℃、例えば少なくとも185℃、少なくとも195℃、少なくとも205℃、少なくとも215℃、又は少なくとも225℃の、拘束条件下でのピーク溶融温度(後の実験の部を参照)を有する。ピーク溶融温度は一般に275℃未満である。
【0024】
一つの態様においては、延伸されたフィルム及び繊維、又は本発明による方法で得られるその他の製品は、例えばアニール、表面処理、又は架橋、又はマトリクス中への組み込みなどの後処理がなされる。
【0025】
〔ポリマー〕
好ましい態様においては、本発明に用いるためのポリマーは実質的に(アイソタクティック)プロピレンから構成される。本発明によれば、ポリマーはある量のコモノマー、例えば10重量%以下、5重量%以下、又は2重量%以下、を含むことができることも意図されている。コモノマーの例には、例えば、2から約12の炭素原子(例えば2〜8又は2〜6の炭素原子)を有するモノオレフィン類、酢酸ビニル、無水マレイン酸、及びその他同様のものが含まれる。
【0026】
一つの態様においては、ポリマーは、少なくとも50000g/mol、例えば少なくとも100000g/mol、少なくとも250000g/mol、又は少なくとも400000g/molの重量平均分子量(Mw)をもつ。さらなる態様においては、ポリマーの重量平均分子量は750000g/mol未満、例えば、700000g/mol未満、600000g/mol未満、500000g/mol未満、又は490000g/mol未満である。別の態様においては、重量平均分子量は、少なくとも750000g/mol、例えば少なくとも1000000g/mol又は少なくとも2000000g/molである。通常、この分子量は15000000g/mol未満である。
【0027】
一つの態様においては、上記ポリマーの数平均分子量(Mn)は少なくとも10000g/mol、少なくとも20000g/mol、少なくとも50000g/mol、少なくとも70000g/molである。さらなる態様においては、ポリマーの数平均分子量は、750000g/mol未満、例えば700000g/mol未満、600000g/mol未満、500000g/mol未満、又は490000g/mol未満である。別の態様においては、この数平均分子量は、少なくとも50000g/mol、例えば少なくとも100000g/mol、又は少なくとも200000g/molである。通常、この分子量は15000000g/mol未満である。
【0028】
一つの態様においては、多分散性(Mw/Mn)は100未満、例えば50未満、20未満、15未満、10未満、8未満、7未満、又は6未満である。この多分散性は1以上、例えば、少なくとも2又は少なくとも3である。
【0029】
ポリマー溶液中のポリマー濃度は、ある程度まで、用いるポリマーの分子量に左右され、変化しうる。一つの態様においては、押出を容易にするために、高分子量のポリマーに対しては、より低い濃度が好ましい。さらに、常にではないが、より低いポリマー含有量の溶液から調製した繊維/フィルムに対して、より高い最大延伸比が得られうる。
【0030】
一つの態様においては、上記ポリマー溶液は、溶媒の総量に対して、150重量%未満、例えば100重量%未満、75重量%未満、50重量%未満、35重量%未満、25重量%未満、20重量%未満、15重量%未満、12重量%未満、10重量%未満、8重量%未満、6重量%未満のポリマーを含む。通常、ポリマー溶液は、溶媒の総量に対して、少なくとも0.5重量%のポリマー、例えば少なくとも1重量%のポリマー又は少なくとも2重量%のポリマーを含む。一つの態様においては、ポリマー溶液は溶媒の総量に対して、少なくとも5重量%、例えば少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、又は少なくとも30重量%のポリマーを含む。
【0031】
〔造核剤〕
本発明においては、広い範囲の造核剤が用いられうる。造核剤の例には、例えば、無機物質、例えば、タルク、金属酸化物(二酸化チタン又は酸化マグネシウムなど);好ましくはアルカリ土類金属の、リン酸塩、炭酸塩、又は硫酸塩;有機化合物、例えば、モノ−又はポリカルボン酸及びその塩、例えば、4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム;ポリマー系化合物、例えば、イオン性コポリマー類(アイオノマー類)、が含まれる。造核剤のさらなる例には、ソルビトールに基づくもの、例えば、1,3−2,4−ジ(ベンジリデン)−D−ソルビトール(MILLAD 3905、Milliken Chemical Co.;IRGACLEAR D, Ciba Specialty Chemicals);1,3−2,4−ジ(4−トルイリデン)−D−ソルビトール(MILLAD 3940、Milliken Chemical Co.;NC-6、Mitsui Petrochemical Industries, Ltd.);1,3−2,4−(3,4−ジメチルベンジリデン)−D−ソルビトール(MILLAD 3988、Milliken Chemical Co.);1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)−D−ソルビトール(NC-4、Mitsui Petrochemical Industries, Ltd.)、が含まれる。造核剤のさらなる例には、特開平7−278374号公報に記載されたトリカルバリル酸タイプのアミド化合物、欧州特許公開940431号公報及び特開平6−192496号公報などに開示されたトリメシン酸誘導体、が含まれる。さらに、造核剤の例には、リン酸の塩に基づくもの、例えば、2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート(ADEKA STAB NA11及びADEKA STAB NA21、Asahi Denka Kogyo)、カルボン酸に基づくもの、例えば、安息香酸ナトリウム、カルボキシアルミニウム水酸化物に基づくもの、例えば、アルミニウムヒドロキシ−ビス[4−(tert−ブチル)ベンゾエート](SANDOSTAB 4030、Clariant GmbH)、ロジン/アディエベティック酸(adiebetic acid)の塩に基づくもの(PINE
CRYSTAL KM-1300、PINECRYSTAL KM-1600、Arakawa Chemical Industries, Ltd.)、が含まれる。さらなる例には、亜鉛(II)モノグリセロレート(PRIFER 3888、PRIFER 3881)、及びシス−エンド−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン−2,3−カルボン酸の二ナトリウム塩(HYPERFORM HPN-68、Milliken Chemical Co.)、が含まれる。さらなる例は、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンカルボキシアミド(”UN-100”、New Japan Chemical)である。一つの態様においては、アルファ造核剤が用いられる。別の態様においては、ベータ造核剤が用いられる。また、例えば、アルファ及びベータ造核剤の混合物も用いられうる。
【0032】
好ましい造核剤には、ポリマー溶液中に(少なくとも部分的に)溶解するものが含まれる。ポリマー溶液中の造核剤の濃度は様々な値をとりうる。一つの態様においては、ポリマー溶液中の造核剤の濃度は、溶媒の総重量に対して、5重量%未満、例えば、3重量%未満、1重量%未満、又は0.5重量%未満である。有利且つ驚くべきことには、本ゲル加工法は、低い濃度で用いる態様さえ可能にし、例えば、0.25重量%未満、0.15重量%未満、0.1重量%未満、0.075重量%未満、0.05重量%未満、0.025重量%未満、0.1重量%未満、0.075重量%未満、0.05重量%未満、0.025重量%未満、又は0.010重量%未満の1種以上の造核剤しか用いない態様を可能にする。一つの態様においては、ポリマー溶液は、溶媒の総重量に対して、少なくとも0.001重量%の1種以上の造核剤を含む。
【0033】
一つに態様においては、1種以上の造核剤の少なくとも一部はゲルから回収される。別の態様、例えば1種以上の造核剤が非常に少ない量でのみ存在する態様においては、その1種以上の造核剤は、完成されたゲル加工ポリマー製品中に残される。
【0034】
〔溶媒〕
一つの態様においては、用いる溶媒はデカリン(デカヒドロナフタレン)である。溶媒のさらなる例は、例えば、鉱物油又はパラフィン油、を含む。この溶媒は溶媒混合物でもよい。ある態様に適切な溶媒(並びに溶媒除去の工程)は、本発明の利益を有するゲル加工技術の当業者によって、容易に決定可能である。
【0035】
〔製品〕
ポリマーは、フィルム、繊維、発泡体、シート、チューブ、不織布、及びその他同様のものを含めて様々な物品にゲル加工することができ、さらに様々な製品中で有利に使用されうる。例えば、荷積ステーションにスーパータンカーを固定するために用いられる係留ロープなどのマリンロープ及びケーブル及び深海掘削プラットフォームを水中アンカーレッジに固定するために使用されるケーブルは、現在、ナイロン、ポリエステル、アラミド、及びスチールなどの材料から構成されているが、これらは海水による加水分解又は腐食による攻撃を受ける。したがって、その係留ロープ及びケーブルは、通常、著しい安全係数をもって構成され、及び/又は頻繁に交換されている。大きな重量及び頻繁な交換の必要は、大きな作業上及び経済的な負荷を作り出す。本発明による製品は、これらの懸念を解決するために用いられ得る。本発明の繊維及びフィルムに対するその他の応用には、(プロピレンポリマーを含む)熱可塑樹脂、熱硬化樹脂、エラストマー、及びコンクリート中の強化材が含まれる。この強化材料は、例えば、圧力容器、ホース、帆、動力伝達用ベルト、防弾チョッキ及び防弾パネルなどの防弾製品、スポーツ及び自動車用品、又はビル建設(建材)に用いられうる。例えば本発明による多軸延伸フィルムのための応用のさらなる例には、多孔質膜が含まれる。
【0036】
〔実施例〕
以下の実施例は、本発明の特定の態様として提供され、実施及びそれらの利点を実証するためのものである。本実施例は説明のためのみに提供され、決して、明細書及び請求項を限定することを意図するものではない。
【0037】
他に示されていない限り、実施例に示される全てのポリマーの重量%は、ポリマー溶液の総重量に対するものであり、全ての造核剤の重量%は溶媒の総重量に対するものである。
【0038】
〔材料〕
ポリマー:他に示されていない限り、用いたポリマーは、135℃で、テトラリン中で測定して、1.3×10g/molの粘度平均分子量を有するアイソタクティックポリプロピレンだった。
造核剤:他に示されていない限り、用いた造核剤は、1,3:2,4−ビス−(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(「DMDBS」、MILLAD 3988、Milliken Chemical、ベルギー国)だった。
抗酸化剤:用いた抗酸化剤は、テトラ−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 1010、Ciba Specialty Chemicals、スイス国)だった。
溶媒:用いた溶媒はデカリン(デカヒドロナフタレン、シス/トランス異性体混合物、Fluka AGから購入)だった。
全ての材料は入手したままで用いた。
【0039】
〔試験方法〕
(機械特性)引張強度、ヤング率、及び破断伸びは室温(23℃)でインストロン(Instron)引張試験機(model 4464及び4411)を使用した引張試験によって得られる応力歪み曲線から決定した。初期サンプル長は100mmであり、クロス・ヘッドの速度は100mm/分だった。
【0040】
(熱分析)示差走査熱量計(DSC、Parkin Elmer DSC-7装置)を用いて、非拘束及び拘束条件下の両方で、延伸サンプルの溶融温度を決定した。拘束条件下で材料の溶融温度を決定するために、試験片(100mm長)を細い銅線の周りに巻き、得られた組み立て品をDSC測定のための試料皿においた。非拘束材料について報告される溶融温度は、2〜3mm長に切り、DSC試料皿中に直接置いたサンプル(すなわち、銅線の周りに巻くことなしに)について測定した。DSC示差熱分析は、10℃/分の加熱速度かつ窒素雰囲気下で記録した。本明細書でいう溶融温度は、DSC示差熱分析の最大ピークに対応する温度である。
【0041】
〔比較例A:DMDBS/デカリン〕
DMDBS/デカリン溶液は、ガラス管中で、150〜185℃の温度で、完全に溶解させるためにより高濃度(特に0.4重量%を超える濃度)のDMDBSに対してはより高い温度で、20mLのデカリン中に所定量(以下の表参照。デカリンの全重量に対する重量%)のDMDBSを溶解することによって調製した。続いて、そのように得られた均一溶液を室温まで冷却した。0.1重量%以上のDMDBSを含む溶液を冷却したとき、急速なゲル形成が観測された。0.075重量%以下のDMDBS濃度では、デカリン溶液を室温まで冷却したときに、ゲル化は観測されなかった。
【0042】
【表1】

【0043】
〔比較例B:PP/デカリン〕
三角フラスコ中で、所定量(以下の表2参照)のPPを(PPの重量に対して)0.5重量%の抗酸化剤とともに100mLのデカリン中で混合することによって、PP/デカリン溶液を調製した。このようにして得られた混合物に窒素置換を数回行い、真空下で30〜45分間脱ガスした。次に、この混合物を窒素下で160〜175℃に加熱し、撹拌下で30分間保持し、透明で均一なポリマー溶液を得た。そうして得られたポリマー溶液を同温度にさらに10分間保ち、次に(室温の)アルミニウム皿に注いだ。アルミニウム皿中の得られたポリマー溶液層の厚さは、約5〜10mmの範囲だった。
【0044】
アルミニウム皿中のこれらの溶液を冷却することにより、30分より長時間後に(弱い)ゲルが得られる。室温で24〜48時間、溶媒を蒸発させることによって、アルミニウム皿中のゲルからデカリンを除去した。4重量%またはそれ未満のPPを含有する溶液から形成されたゲルからの溶媒除去によって、「乾裂」した脆いフィルムが得られた。5重量%のPPを含有する溶液から調製したゲルは、凝集し延性のあるフィルムを生じた。
【0045】
【表2】

【0046】
〔実施例1:PP/DMDBS/デカリン〕
三角フラスコ中で、(PPの重量に対して)0.5重量%の抗酸化剤とともに100mLのデカリン中で所定量(以下の表3参照)のPP及びDMDBSを混合することによって、PP/DMDBS/デカリン溶液を調製した。そのようにして得られた混合物に窒素置換を数回行い、さらに真空下で30〜45分間脱ガスした。次に、この混合物を窒素下で160〜175℃に加熱し、さらに撹拌下で30分間保持して、透明で均一なポリマー溶液を得た。そうして得られたポリマー溶液を同温度にさらに10分間保ち、次に(室温の)アルミニウム皿に注いだ。アルミニウム皿中に得られたポリマー溶液層の厚さは約5〜10mmの範囲だった。
【0047】
アルミニウム皿中のこれらの溶液を冷却することにより、5分以内の時間後、いくつかの場合には30秒未満でゲルが得られた。さらに、上記溶液をアルミニウム皿に注いだ直後にポリマー溶液から延伸した(約0.5mm直径の)フィラメントは、延伸したときにほとんど瞬時にゲル化した。
【0048】
室温で24〜48時間、溶媒を蒸発させておくことによってアルミニウム皿中のゲルからデカリンを除去した。ゲルから溶媒を除去することによって、凝集性で延性のあるフィルム(以下、「乾燥ゲルキャストフィルム」ともいう)が得られた。
【0049】
【表3】

【0050】
表3中の結果は、かなり低い分子量のPPで得られたことに注意されたい。より高分子量のポリマーグレードを用いた場合はまた、例えば組成物4、5、10、15のフィルムは延性になりうる。
【0051】
〔実施例2〕
実施例1で得られた乾燥ゲルキャストフィルムからとった試験体を延伸した。乾燥ゲルキャストフィルムから切り出した長方形の試験体(20mm長及び2mm幅)を用いて行った。90〜160℃の範囲の温度及び100mm/分の引張速度で、熱空気オーブンを備えたInstron引張試験機(model 4464)で試験体を延伸した。延伸比(λ=最終長/初期長)は、延伸前に試験体上に2mm離して付けたインクマークの分離によって決定した。
【0052】
高温(120〜160℃)での一段延伸により、約30又はそれ以上の延伸比が達成された。60又はそれ以上の延伸比が、2段延伸によって達成された。2段延伸は、120℃で試験体を約10〜20の延伸比まで第一の延伸を行い、及び第二段階で試験体を130〜160℃の間の温度でさらに延伸することによって行った。第二段階の延伸は20mmの試料及び20mm/分の引張速度で行った。
【0053】
延伸した試験体の機械特性及び溶融温度を図1及び図2に示す。
【0054】
〔実施例3〕
実施例1の方法にしたがって乾燥ゲルキャストフィルムを調製した。ただし、異なるポリプロピレン試料を用いた。用いたアイソタクティックポリプロピレンはBOREALIS社のグレードHA510MOであり、0.35g/10分のメルトフローインデックス(230℃/2.16kg)を有し、(文献によれば)これは約400・10〜600・10g/molの重量平均分子量Mwに相当する。「Polymer Handbook」第4版、J. Brandrupら、Wiley、1999年、V/25;及び「Polymers-A Property Database」、B.Ellis編、Chapman & Hall、ロンドン、2000年、を参照されたい。HA5010MO及びDMDBSの濃度はそれぞれ2.0重量%及び0.011重量%だった。乾燥ゲルキャストフィルムからとった試験体は実施例2の方法にしたがって延伸した。延伸比及び機械特性は図3のグラフ中で三角形として示した。
【0055】
〔実施例4〕
異なる造核剤(N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンカルボキシアミド(「NU-100」、New Japan Chemical)を用い、HA5010MO及びNU-100の濃度をそれぞれ1.0重量%及び0.005重量%としたほかは、実施例3を繰り返した。延伸比及び機械特性は図3のグラフ中に円として示した。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】DMDBSで補助されたゲル加工/延伸によって調製したPPサンプルについての、延伸比の関数としてのヤング率(a)、引張強度(b)、及び破断伸び(c)のグラフ。図中、記号は以下の濃度を示す:三角=2.5wt%PP/0.0125wt%DMDBS;四角=3.0wt%PP/0.015wt%DMDBS;及び円=4.0wt%PP/0.02wt%DMDBS。
【図2】拘束条件下(上の3つのサーモグラム)及び非拘束条件下(一番下のサーモグラム)でのゲル加工/延伸PPのDSC溶融サーモグラム。
【図3】延伸比の関数としてのヤング率(a)、引張強度(b)、及び破断伸び(c)のグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 溶媒中にポリマーを溶解してポリマー溶液を形成し、前記ポリマー溶液は1種以上の造核剤をさらに含み;
(b) 前記ポリマー溶液をゲル化させてゲル加工ポリマーを形成し:
(c) 任意選択により、前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去し;
(d) 少なくとも20の延伸比λまで、前記ゲル加工ポリマーを延伸すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記溶解が少なくとも50℃の温度でなされる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、前記ポリマー溶液を冷却して前記ゲル化を行うことを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、前記ポリマー溶液を押出して形状付与されたゲル加工ポリマーを得ることを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記形状付与されたゲル加工ポリマーが繊維又はフィルムの形を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、延伸する前に前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、延伸する前に前記ゲル加工ポリマーから実質的に全ての前記溶媒を除去することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記延伸するときに、前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記除去が、前記溶媒を蒸発させること及び/又は抽出することを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ポリマーがアイソタクティックポリプロピレンである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記アイソタクティックポリプロピレンが0〜10重量%のコモノマーを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリマーが750000g/molより小さな重量平均分子量を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリマーが600000g/molより小さな重量平均分子量を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリマーが少なくとも750000g/molの重量平均分子量を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリマー溶液が、前記溶媒の総重量に対して、35重量%未満の前記ポリマーを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリマー溶液が、前記溶媒の総重量に対して、15重量%未満の前記ポリマーを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記ポリマー溶液が、前記溶媒の総重量に対して、少なくとも1重量%の前記ポリマーを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記溶媒が溶媒混合物である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記溶媒がデカリンを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記造核剤が、1,3−2,4−ジ(ベンジリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−ジ(4−トルイリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−(3,4−ジメチルベンジリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)−D−ソルビトール;トリカルバリル酸タイプのアミド化合物;トリメシン酸誘導体;2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート;安息香酸ナトリウム;アルミニウムヒドロキシ−ビス[4−(tert−ブチル)ベンゾエート];ロジン/アディエベティック酸塩;亜鉛(II)モノグリセロレート;及びシス−エンド−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン−2,3−ジカルボン酸の二ナトリウム塩、からなる群から選択される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記1種以上の造核剤が前記ポリマー溶液中に少なくとも部分的に溶解されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ポリマー溶液が、前記ポリマー溶液中の溶媒の総重量に対して0.25重量%未満の前記1種以上の造核剤を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記ポリマー溶液が、前記ポリマー溶液中の溶媒の総重量に対して0.1重量%未満の前記1種以上の造核剤を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記ポリマー溶液が、前記ポリマー溶液中の溶媒の総重量に対して0.05重量%未満の前記1種以上の造核剤を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも20の前記延伸比λが多段延伸工程によって得られる、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記延伸比λが少なくとも40である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記延伸比λが少なくとも60である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか一項記載の方法によって得られるフィルム又は繊維。
【請求項29】
前記フィルム又は繊維が少なくとも10GPaのヤング率を有する、請求項28に記載のフィルム又は繊維。
【請求項30】
前記フィルム又は繊維が少なくとも20GPaのヤング率を有する、請求項28に記載のフィルム又は繊維。
【請求項31】
前記フィルム又は繊維が少なくとも30GPaのヤング率を有する、請求項28に記載のフィルム又は繊維。
【請求項32】
前記フィルム又は繊維が少なくとも0.5GPaの引張強度を有する、請求項28〜31のいずれか一項に記載のフィルム又は繊維。
【請求項33】
前記フィルム又は繊維が少なくとも0.8GPaの引張強度を有する、請求項28〜31のいずれか一項に記載のフィルム又は繊維。
【請求項34】
前記フィルム又は繊維が少なくとも1.0GPaの引張強度を有する、請求項28〜31のいずれか一項に記載のフィルム又は繊維。
【請求項35】
前記フィルム又は繊維が、拘束条件下で少なくとも185℃のピーク溶融温度を有する、請求項28〜34のいずれか一項に記載のフィルム又は繊維。
【請求項36】
請求項28〜35のいずれか一項に記載のフィルム又は繊維を含む物品。
【請求項37】
前記物品がロープ又はケーブルである、請求項36に記載の物品。
【請求項38】
前記物品が、強化熱可塑樹脂、強化熱硬化樹脂、強化エラストマー、又は強化コンクリートである、請求項36に記載の物品。
【請求項39】
前記物品が、圧力容器、ホース、動力伝達ベルト、防弾製品、又は建材である、請求項36に記載の物品。
【請求項40】
前記物品が帆である、請求項36記載の物品。
【請求項41】
(a)溶媒中にアイソタクティックポリプロピレンを溶解してポリマー溶液を形成し、[ここで、(i)前記ポリマー溶液は1以上のアルファ造核剤をさらに含み、かつ、
(ii)前記ポリマー溶液中の造核剤の総量が、前記ポリマー溶液中の溶媒の総重量に対して0.1重量%未満である];
(b)前記ポリマー溶液をゲル化させてゲル加工ポリマーを形成し;
(c)任意選択により、前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去し;
(d)前記ゲル加工ポリマーを延伸すること、
を含む方法。
【請求項42】
(a)溶媒中にアイソタクティックポリプロピレンを溶解してポリマー溶液を形成し、[ここで、(i)前記ポリマー溶液は、1,3−2,4−ジ(ベンジリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−ジ(4−トルイリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−(3,4−ジメチルベンジリデン)−D−ソルビトール;1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)−D−ソルビトール;トリカルバリル酸タイプのアミド化合物;トリメシン酸誘導体;2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート;安息香酸ナトリウム;アルミニウムヒドロキシ−ビス[4−(tert−ブチル)ベンゾエート];ロジン/アディエベティック酸塩;亜鉛(II)モノグリセロレート;及びシス−エンド−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン−2,3−ジカルボン酸の二ナトリウム塩、からなる群から選択される1以上の造核剤をさらに含み;
(ii)前記ポリマー溶液中の造核剤の総量が、前記ポリマー溶液中の溶媒の総重量に対して0.1重量%未満である];
(b)前記ポリマー溶液をゲル化させてゲル加工ポリマーを形成し;
(c)任意選択により、前記ゲル加工ポリマーから前記溶媒の少なくとも一部を除去し;
(d)前記ゲル加工ポリマーを延伸すること、
を含む方法。
【請求項43】
前記方法が二軸延伸を含む、請求項41又は42に記載の方法。
【請求項44】
造核剤の前記総量が0.05重量%未満である、請求項41〜43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
請求項41〜44のいずれか一項に記載の方法によって得られる多孔質膜。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−521225(P2006−521225A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502505(P2006−502505)
【出願日】平成16年2月25日(2004.2.25)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001052
【国際公開番号】WO2004/076540
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(505322267)オムリドン・テクノロジーズ・エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】