説明

高分子ナノ染料およびその製造法

【課題】本発明は、電子印刷用染料や塗料を始め、建築用塗料、画像形成材料、医療用マーカー、化粧品組成物など多くの用途が見込まれる、染料分子を内核もしくは外殻に持つ球状高分子ナノ粒子を提供すること、及び、電池用の電気化学的デバイス、帯電防止剤などへの応用展開が見込まれる自己組織化による新しい高分子微粒子の製造技術の提供。
【解決手段】染料分子を対陰イオンとしてもつオニウム塩含有高分子をセグメント成分として含む共重合体を、特定有機溶媒に溶かすことにより、該共重合体の一部が凝集することにより数十―数百ナノメートルの微粒子が得られることを見出し、本発明を完成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染料分子を塩交換により高分子に担持させナノメートルサイズの高分子微粒子を製造することに関する。この製造技術では水溶性の染料分子を水に不溶化することができるとともに、該微粒子形成の際の溶媒を選択することによって、染料分子を微粒子の内核もしくは外殻のいずれにも導入することができる。この製造方法を用いれば、塩構造をもつ多くの汎用の染料分子を水に不溶化して耐水性の高い染料微粒子に変換することができる。つまり、水溶性染料を顔料化することが可能である。本技術で製造される高分子微粒子は、電子印刷用染料や塗料を始め、建築用塗料、画像形成材料、医療用マーカー、化粧品組成物、電池用の電気化学的デバイス、帯電防止剤など多くの用途が見込まれる。
【背景技術】
【0002】
以前から、水溶性染料の耐水性の向上を目的として染料を水不溶性の高分子に担持する方法が用いられてきた。例えば、スチレンとアクリル酸との共重合体とポリオキシエチレンとの高分子錯体中に水溶性染料を取り込ませて水不溶化する方法がある。
【特許文献1】特開平7−196966
【0003】
しかし、染料分子の導入がpHや温度の変化に左右されやすい、染料分子の適用範囲が狭い、さらに、染料分子を導入する位置をコントロールできないなどの問題を含んでいた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明で解決しようとする課題の第1は、pHや温度の変化に左右されない本発明で解決しようとする課題の第1は、pHや温度の変化に左右されない染料の担持方法を選択すること、そのための方法として課題の第2は、染料分子を高分子中に安定にかつ強固な結合力で担持すること、さらに課題の第3は、染料分子を高分子中に担持する位置を制御すること、そして課題の第4は、染料が担持された高分子からナノオーダーの高分子微粒子を製造する方法を提供することを目指すものである。
【0005】
上記課題の第1は、染料の適用範囲を広げることを目的とし、課題の第2は、水溶性染料の耐水性の向上を目的としており、さらに課題の第3は、染料の発色性の制御を目的としており、そして課題の第4は、高分子染料のサイズの制御を通して目的の用途に適合した高分子染料微粒子をを製造するための方法を提供することを目指すものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意検討した結果、塩素イオンや臭素イオンなどのハロゲンイオンを陰イオンとしてもつオニウム塩を側鎖官能基として含むポリマーとポリスチレン誘導体からなるブロック共重合体を、特定の有機溶媒中で染料分子中に含まれる陰イオンと塩交換させることにより、該共重合体中に染料分子が安定にかつ強固に担持され、かつこの共重合体を特定の有機溶媒に溶かすことにより、該共重合体が自己組織化して染料分子を内核もしくは外殻に持つ数十―数百ナノメートルの高分子微粒子を形成することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、下記一般式(1)で示されるオニウム塩含有ポリマーと下記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体とからなる共重合体を特定の有機溶媒中に溶かすだけで、ナノオーダーの高分子微粒子が形成されることにより達成される。
一般式(1)
【化1】


ここで、上記一般式(1)中、Rはラジカル重合開始剤残基、Rはアリール基もしくはアルキル基のいずれかを表す。Mは窒素原子、リン原子、もしくは硫黄原子であるが、リン原子であることがより好ましい。*は下記一般式(2)で示されるポリマーとの結合部位を示す。mは重合度で50―400の整数であり、xはRの置換基数を表し、Mが窒素原子もしくはリン原子の場合には3であり、硫黄原子の場合には2である。Gは下記一般式(3)もしくは(4)である。
一般式(2)
【化2】


ここで、上記一般式(2)中、Rは精密ラジカル重合の重合制御剤残基、Rは水素原子もしくはアルキル基のいずれかを表す。*は上記一般式(1)で示されるポリマーとの結合部位を示す。nは重合度で、400―2000の整数である。
一般式(3)
【化3】


ここで、上記一般式(3)中、Rは染料含有アリール基を示す。染料はポルフィリン染料やアゾ染料が含まれるが、アゾ染料であることがより好ましい。

一般式(4)
【化4】



ここで、上記一般式(4)中、Rは染料含有アリール基を示す。染料は染料はポルフィリン染料やアゾ染料が含まれるが、アゾ染料であることがより好ましい。
【0008】
また本発明のさらに好ましい態様は、該共重合体の構造がブロック共重合体であり、かつ前記一般式(1)で示されるポリマーの重合度であるmと前記一般式(2)のポリマーの重合度であるnの割合が、n/m=4―40である共重合体を特定の有機溶媒に溶解させることにより達成される。
【0009】
また、前記記載の一般式(1)と(2)からなる該共重合体は、下記一般式(5)と前記一般式(2)からなる共重合体と、下記一般式(6)もしくは(7)で示される化合物との塩交換により形成される。
一般式(5)
【化5】


ここで、前記一般式(5)中、Rはラジカル重合開始剤残基、Rはアリール基もしくはアルキル基のいずれかを表す。Mは窒素原子、リン原子、もしくは硫黄原子である。Yは塩素原子もしくは臭素原子である。*は前記一般式(2)で示されるポリマーとの結合部位を示す。mは重合度で、50―400の整数であり、xはRの置換基数を表し、Mが窒素原子もしくはリン原子の場合には3であり、硫黄原子の場合には2である。
一般式(6)
【化6】


ここで、上記一般式(6)中、Rは染料含有アリール基を示す。Aはナトリウム原子もしくはカリウム原子である。
一般式(7)
【化7】


ここで、上記一般式(7)中、Rは染料含有アリール基を示す。Mはナトリウムもしくはカリウムである。
【0010】
前記一般式(1)と(2)からなる該共重合体は、特定の溶媒中で自己組織化しミセル状の凝集体を形成する。ここで、該共重合体が凝集体を形成する特定の溶媒とは、芳香族系炭化水素もしくはアセトニトリル、あるいはその混合溶媒である。該芳香族系炭化水素はベンゼンもしくはトルエンであることが望ましい。
【0011】
該共重合体は芳香族系炭化水素中もしくは少量のアセトニトリル含有の芳香族系炭化水素中で、前記一般式(1)で示される該オニウム塩含有ポリマーによって該凝集体の内核が形成され、かつ前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体によって該凝集体の外殻が形成される構造をもつ高分子微粒子を形成する。
【0012】
逆に、該共重合体はアセトニトリルもしくは少量の芳香族系炭化水素含有のアセトニトリル中で、前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体によって該凝集体の内核が形成され、かつ前記一般式(1)で示される該オニウム塩含有ポリマーによって該凝集体の外殻が形成される構造をもつ高分子微粒子を形成する。
【0013】
該共重合体は前記記載の特定溶媒中でいずれも、凝集体の粒径が30―900ナノメートルの範囲にある球状の高分子微粒子を形成する。
【0014】
さらに、該共重合体によって形成される凝集体の構造は、芳香族系炭化水素とアセトニトリルの体積比によって内核と外殻の構造がリバーシブルに変化する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、容易に合成が可能な共重合体を用いて、比較的粒径分布の揃った数十―数百ナノメートルの高分子染料微粒子を製造することができる。また、その粒径は各ポリマーセグメントの重合度やその割合、微粒子を形成させる有機溶媒の種類を選択することによって、厳密にコントロールすることが可能である。
【0016】
さらに本発明は、微粒子を形成時の溶媒の選択によって、染料含有オニウム塩の導入位置を微粒子の内核にも外殻にもすることができ、しかもこれらの構造を可逆的に変換させることができるので、用途の目的に応じてその構造の最適化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
前記一般式(5)で示されるポリマーと前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体からなるブロック共重合体を、溶媒としてのアセトニトリルに溶かす。この共重合体のアセトニトリル溶液に、少量の水を加えて溶解性を向上させた染料のアセトニトリル溶液を加える。この共重合体と染料の混合溶液を所定の温度(20―50℃、好ましくは30―40℃)で半日以上(好ましくは12―18時間)加熱した後、エバポレーターに続いて真空乾燥により溶媒を完全に除去する。残留物に、体積比として1対1のアセトニトリルとベンゼンの混合溶媒を加え、60℃に加熱して反応によって生成したポリマーを完全に溶解させる。この混合溶液にさらにベンゼンもしくはアセトニトリルを加えると、ミセル状に凝集した粒径が数百―数千ナノメートルの高分子微粒子を溶液状態で得る。
【0018】
該共重合体を構成する前記一般式(5)で示されるポリマーの重合度mと一般式(2)で示されるポリマーの重合度nの割合はn/m=4―40であることが望ましい。
【0019】
ここで、前記一般式(5)と一般式(2)で示されるポリマーからなるブロック共重合体が、前記一般式(6)もしくは(7)で示される化合物と塩交換して、前記一般式(1)と一般式(2)のポリマーからなるブロック共重合体に変換されるメカニズムを、一般式(6)の化合物を例にして図1に基づいて説明する。前記一般式(5)で示されるポリマー(1)と前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体(2)からなる該共重合体(3)と、一般式(6)で示される化合物(4)を溶媒としてのアセトニトリル中で混合すると、該共重合体(3)中のハロゲン陰イオンと化合物(4)中のスルホキシ陰イオンとが塩交換し、前記一般式(1)で示されるポリマー(5)と一般式(2)のポリスチレン誘導体(2)からなるブロック共重合体(6)が生成する。
【0020】
上記の方法によって得れる共重合体(6)は、少量のアセトニトリル含有のベンゼンもしくはトルエン中で自己組織化し、一般式(1)のポリマー(5)を内核に、ポリスチレン誘導体(2)を外殻とする高分子微粒子(8)を形成する(図2)。アセトニトリルとベンゼンもしくはトルエンの割合は体積比で5:95―30:70の範囲にあることが望ましい。
【0021】
ここで、該高分子微粒子の内核を形成している該オニウム塩含有ポリマー(5)は、ファンデルワールス力(7)により凝集する。一方、ポリスチレン誘導体セグメント(2)は凝集に関わらないので、染料分子(4)が微粒子の内側に担持された高分子微粒子(9)を形成する。
【0022】
ブロック共重合体(6)は、溶媒としてのアセトニトリル中もしくは少量のベンゼンもしくはトルエン含有のアセトニトリル中では、一般式(1)の該オニウム塩含有ポリマー(5)を外殻に、ポリスチレン誘導体(2)を内核に持つ高分子微粒子(9)を形成する(図3)。アセトニトリルとベンゼンもしくはトルエンの割合は体積比で100:0―70:30の範囲にあることが望ましい。
【0023】
ここで、ポリスチレン誘導体(2)が該高分子微粒子の内核を形成し、かつ該オニウム塩含有ポリマー(5)が内核を形成するのは、ポリスチレン誘導体(2)がファンデルワールス力(7)により凝集し、該オニウム塩含有ポリマー(5)が凝集に関わらないためである。
【0024】
一般式(1)で示されるオニウム塩含有ポリマーの具体例は次の通りである。
【化8】

【0025】
一般式(2)で示される化合物の具体例は次の通りである。
【化9】

【0026】
一般式(3)で示される化合物の具体例は次の通りである。
【化9】

【0027】
一般式(4)で示される化合物の具体例は次の通りである。
【化9】

【0028】
一般式(5)で示されるポリマーの具体例は次の通りである。
【化8】

【実施例1】
【0029】
前記一般式(5)で示されるポリマーで、Mがリン原子、Rがフェニル基、YがCl、すなわち前記化合物No.70であるポリ(4−スチリルベンジルホスホニウムクロリド)(数平均分子量45,000)と、前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体で、Rが水素原子すなわち前記化合物No.26であるポリスチレン(数平均分子量49,000)からなるジブロック共重合体の1mgを3.5mLのアセトニトリルに溶解した。一方、前記一般式(3)で示される化合物で前記化合物No.42の対陽イオンがナトリウムであるメチルオレンジの0.4mgを超純水0.5mLに溶解後、アセトニトリル3.0mLを加えた。このメチルオレンジ溶液と共重合体溶液を混合し、30℃のオイルバス中で18時間加熱した。混合溶液を放冷後、エバポレーターで溶媒を除去し、さらに真空乾燥させて溶媒を完全に除去した。残留物にアセトニトリル0.7mLとベンゼン0.7mLを加え、60℃のオイルバス中で18時間加熱した。放冷後、この混合溶液にベンゼン5.6mLを加え、20℃、角度90°の条件で光散乱測定を行った。光散乱解析による粒子径の散乱強度分布を図4に示す。およそ180ナノメートルの高分子微粒子が形成されたことを確認した。また、上記の体積比(アセトニトリル:ベンゼン=0.7mL:6.3mL)の混合溶媒中ではほとんど観察されなかったメチルオレンジに基づくUV吸収が、生成した高分子微粒子のUVスペクトルでははっきり観察されたことから、メチルオレンジが高分子微粒子中で可溶化されたことがわかった(図5)。さらに、核磁気共鳴スペクトルにより、塩交換反応によってブロック共重合体中にメチルオレンジが定量的に導入されたことを確認した(図6)。一方、透過型電子顕微鏡観察により、形成された凝集体が球状であることを確認した(図7)。
【実施例2】
【0030】
実施例1の反応によって得られた前記一般式(1)で示されるポリマー、Mがリン原子、Rがフェニル基である前記化合物No.9、Gが一般式(3)の前記化合物No.42と、一般式(2)で示される、Rが水素原子である前記化合物No.26であるポリスチレンからなるジブロック共重合体に、アセトニトリル0.7mLとベンゼン0.7mLを加え、60℃のオイルバス中で18時間加熱後、アセトニトリルを5.6mLを加えた結果、光散乱解析によっておよそ140ナノメートルの高分子微粒子が形成された。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、この製造法で形成されるナノ染料は、染料部位を微粒子の内核にも外殻にも担持させることができるリバーシブルな構造をもつ微粒子である。このナノ染料の製造技術は、染料分子の水不溶化とナノ粒子化を同時に行うことのできる製造技術であり、しかも多くの汎用染料に応用することができる。本技術で製造されるナノ染料は、電子印刷用染料や塗料を始め、建築用塗料、画像形成材料、医療用マーカー、化粧品組成物、電池用の電気化学的デバイス、帯電防止剤などとして多くの用途が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に基づく染料分子のブロック共重合体への担持メカニズム
【図2】本発明に基づく高分子染料ナノ粒子形成の説明メカニズム1
【図3】本発明に基づく高分子染料ナノ粒子形成の説明メカニズム2
【図4】実施例1および2に関わる高分子微粒子の光散乱強度分布図
【図5】実施例1に関わる高分子微粒子の紫外可視吸収スペクトル
【図6】実施例1に関わる高分子微粒子の核磁気共鳴スペクトル
【図7】実施例1に関わる高分子微粒子の透過型電子顕微鏡写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で示されるオニウム塩含有ポリマーと下記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体とからなる共重合体が形成する高分子微粒子であって、該オニウム塩中の陰イオンが染料含有スルホキシ陰イオンもしくは染料含有カルボキシ陰イオンである高分子微粒子。
一般式(1)
【化1】

ここで、上記一般式(1)中、Rはラジカル重合開始剤残基、Rはアリール基もしくはアルキル基のいずれかを表す。Mは窒素原子、リン原子、もしくは硫黄原子である。*は下記一般式(2)で示されるポリマーとの結合部位を示す。mは重合度で50―400の整数であり、xはRの置換基数を表し、Mが窒素原子もしくはリン原子の場合には3であり、硫黄原子の場合には2である。Gは下記一般式(3)もしくは(4)である。
一般式(2)
【化2】

ここで、上記一般式(2)中、Rは精密ラジカル重合の重合制御剤残基、Rは水素原子もしくはアルキル基のいずれかを表す。*は上記一般式(1)で示されるポリマーとの結合部位を示す。nは重合度で、400―2000の整数である。
一般式(3)
【化3】

ここで、上記一般式(3)中、Rは染料含有アリール基を示す。

一般式(4)
【化4】


ここで、上記一般式(4)中、Rは染料含有アリール基を示す。
【請求項2】
前記一般式(1)と(2)からなる該共重合体の構造がブロック共重合体である高分子微粒子。
【請求項3】
前記一般式(1)で示されるポリマーの重合度mと一般式(2)で示されるポリマーの重合度nの割合がn/m=4―40である高分子微粒子。
【請求項4】
前記一般式(1)および(2)からなる該共重合体が、下記一般式(5)および前記一般式(2)からなる共重合体と、下記一般式(6)もしくは(7)で示される化合物との塩交換によって形成されることを特徴とする高分子微粒子。
一般式(5)
【化5】


ここで、前記一般式(5)中、Rはラジカル重合開始剤残基、Rはアリール基もしくはアルキル基のいずれかを表す。Mは窒素原子、リン原子、もしくは硫黄原子である。Yは塩素原子もしくは臭素原子である。*は前記一般式(2)で示されるポリマーとの結合部位を示す。mは重合度で、50―400の整数であり、xはRの置換基数を表し、Mが窒素原子もしくはリン原子の場合には3であり、硫黄原子の場合には2である。
一般式(6)
【化6】


ここで、上記一般式(4)中、Rは染料含有アリール基を示す。Aはナトリウム原子もしくはカリウム原子である。
一般式(7)
【化7】


ここで、上記一般式(5)中、Rは染料含有アリール基を示す。Mはナトリウムもしくはカリウムである。
【請求項5】
前記一般式(1)と(2)からなる該共重合体が、特定の溶媒中で自己組織化しミセル状の凝集体を形成することを特徴とする高分子微粒子。
【請求項6】
請求項5に記載の特定の溶媒が芳香族系炭化水素もしくはアセトニトリル、あるいはその混合溶媒である請求項1に記載の高分子微粒子。
【請求項7】
請求項5に記載の芳香族系炭化水素がベンゼンもしくはトルエンである請求項1に記載の高分子微粒子。
【請求項8】
請求項5に記載の凝集体であって、芳香族系炭化水素中もしくは少量のアセトニトリル含有の芳香族系炭化水素中で、該凝集体の内核が前記一般式(1)で示される該オニウム塩含有ポリマーによって形成され、かつ該凝集体の外殻が前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体によって形成されることを特徴とする高分子微粒子。
【請求項9】
請求項5に記載の凝集体であって、アセトニトリルもしくは少量の芳香族系炭化水素含有のアセトニトリル中で、該凝集体の内核が前記一般式(2)で示されるポリスチレン誘導体によって形成され、かつ該凝集体の外殻が前記一般式(1)で示される該オニウム塩含有ポリマーによって形成されることを特徴とする高分子微粒子。
【請求項10】
請求項8および9に記載の凝集体の粒径が、30―900ナノメートルの範囲にある高分子微粒子。
【請求項11】
請求項8および9に記載の凝集体の形状が球状であることを特徴とする高分子微粒子。
【請求項12】
請求項8および9に記載の凝集体の構造が、芳香族系炭化水素とアセトニトリルの体積比によってリバーシブルに変化することを特徴とする請求項1に記載の高分子微粒子。
【請求項13】
請求項1―12に記載の高分子微粒子の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−215397(P2009−215397A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59505(P2008−59505)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(304027349)国立大学法人豊橋技術科学大学 (391)
【Fターム(参考)】