説明

高分子ポリマー系消臭剤組成物

【課題】従来のアクリル系ポリマー水溶液を基にした消臭剤の消臭能力を、あらゆる悪臭に対応できるように向上させる。
【解決手段】分子量50万以上のアクリル系ポリマー、トレハロース及びポリフェノール化合物を主成分とする消臭剤であり、これらをアルコールとともに水に溶解した水性溶液とし、酸を添加してpHを4〜8に調整し、さらに抗菌剤を添加した水性消臭剤であり、噴霧、散布、浸漬、吸収(接触)などの方法により広範な悪臭物及び悪臭発生源に適用可能な消臭剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアクリル系ポリマーを主成分とする、水性の抗菌消臭剤組成物であり、特に水で希釈することによって一種の水和膜(ハイドロプレーン)を形成して悪臭物を包覆水和化して消臭を完遂する、高分子抗菌消臭剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
消臭剤としては、目的とする悪臭成分を改臭・分解・中和・包覆・吸着・吸収するタイプなどが公開公知のものとして散在しているところである。
また、アクリル酸エステルやメタクリル酸アミドなど(例えば特公平6−57238)、超高分子(分子量が1000万を超えるもの)をアルコール(C)やグリセリンとキレート塩類を使用したものは、石油製品や揮発性ソルベント(VOC)をマスキングしたゲルタイプの商品も登場しているが、決定的に消臭目的を全うするには及ばないがそれぞれに一長一短があり、一律に全ての臭気への対応は不可能に近く、結局いくつかの商品をラインナップして対応するしかなく、とりわけ非水性(水となじまない)悪臭成分は深刻である実情にある・
【0003】
勿論、アクリルアミドやポリアミン系を中心に汚れ成分を吸着し、消臭を分子単位で実用化したものもあるが、結局個別の対応に終始するばかりである。
【本発明が解決しようとする課題】
【0004】
悪臭物質は人の嗅覚をして不快を感じるか、または精神的に不便を生じたり、または肉体的に有害作用をもたらす臭気成分に対して的確に対応するものが要求される。
【0005】
消臭力の判定はデジタル的に行うよりも、アナログ的な、つまり人間の官能テストに力点を置いた方が妥当である。それはあのドイツの心理学者ウェーバー・フェヒナーの法則でいう、「人の感覚は、人の感じる感覚の量は、加えられた量の対数(LOGARYTHM)に比例する」。例えば、1杯のコーヒーに対して砂糖を入れる時、初めの甘さに対して更に甘くなったと感じるのは、1gの砂糖を加えた時か、あるいは2gの砂糖を加えた時かを試してみるとその答えが出る。コーヒーの量や最初の甘さによって違うものの、あるところで甘くなったと感じるはずである。また明るさについても、ろうそく1本だけ灯っているところに更にもう1本灯すと明るく感じるが、もし10本灯っているところに1本加えても明るくなったと感じ難いという、人間の才能のヒューマンアナロジーである。ウェーバー比は感覚の種類(視覚,聴覚,嗅覚,味覚,知覚)によって相違していて、重さは1/53,光は1/62,音は1/11,塩味は1/5などと指摘している。
正に嗅覚も同様で、当該事実を物理的・化学的・生物的、そして心理的手法を要する。何故なら人それぞれ十人十色であるように、一律に規格化出来ない。即ちアナログ的心理も取り入れなければならない。
本発明者はこの現実を踏まえ、モニターを要して当該効果を証明することとした。事実、改正悪臭防止法(1990年)においてもウェーバー・フェヒナーの思想を採用している。
【0006】
そして従来から本発明と同じく、アクリル酸ポリマーの分子量の大きい物質を消臭源とする特開平2−149310,特開昭62−106766など、アクリルの高分子量(10万以上)をもって、水溶性にし、そのラジカルが悪臭物質の窒素や硫黄の分子量が数百のものと化学的に吸収して、物理化学的に吸着させることで、マスキング・相殺・中和・吸着などの古来からの消臭のハンディを解消したものが、一種のアクリルの分子へクラスターを形成することの限界を把握し、前記した官能テストでは効果が実証できないことを考え、本発明の構成になる。
【0007】
即ち、アクリルポリマーの有する−OHラジカルの限界を見据えて、第2・第3のポリヒドロキシ系の物質のような整合性のある体系が、その消臭の限界を解消することの示唆を得た。
特に、アクリル酸系のアニオン・ノニオンのポリマー(水溶性)に、粘着性も加えて商品の機能を抑制することもある。
即ち、長期水性の安定性に凝集を生じることからの解放である。
勿論この中に大量(10%以上)のエタノール,プロパノールなどの可溶化ソルベントを入れることもできるが、アルコール臭やアルコールの問題点(臭気,アルデヒド化,刺激性,持久力低下など)が併発してしまうことがある。
【0008】
アクリル酸ポリマーの吸着効果による消臭は、当該ポリマーのイオン性とも関連し、−OHイオンや−COOHイオンとの役割が大きい。本発明ではアニオン・ノニオンが実用的なことを実証して、−OHの結合によるポリオール(多価ヒドロキシ化合物)が有利であることを確かめ、本発明に辿り着いた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、本発明のベースとして、分子量100万以上の水性アクリルポリマー(アニオン系,ノニオン系)を用いて(第1成分)、第1成分と同様に−OHを有する消臭成分を吟味する中で、第2成分はトレハロースとした。トレハロースは古代エジプトの薬草として常用されていた、でんぷん系ポリサッカライドである。旧ユダヤ人がモーゼの主導で大移動するときの飢えを防ぐために天然物を食したとして歴史に登場してから、バイオテクノロジーの力でよりピュアで、より多能の成分に仕上がったものである。消臭成分としてはノネナールなどの加齢臭成分の消臭剤としてよく知られ、ノネナールの消臭剤として重宝されている。
注目すべきは−OHイオンが万遍なく結合していること(シンメトリー)である。
これがアクリルポリマーに吸着しやすく、アクリルポリマーの重要なパートナーになることの実証である。とりわけこの介在にエタノールやグリコールが優れていることは言うまでもない。全て−OHラジカルの結合効果に帰結する。
【0010】
本発明は、第1成分で分子量100万以上のアニオンまたはノニオン(併用可)の水溶性アクリルポリマーで、特に平均分子量が500〜3000万のものが好ましい。

当該成分は最終濃度として0.5〜100ppm、特に1〜50ppmでベストバランスの濃度域を形成する。特にPG,1.3BG,PEG−400,HG,DPGなどの多価アルコールを併用すると分散が良く、−OHが互いに混合しあって一体となる。
これらは1〜2種以上を併用しても差し支えなく、それによって更にシナジー作用を予想できる。
第2成分のポリフェノールはタンニン系のものが好ましく、茶,グレープ,柿,トマト,南瓜,ケールなどの植物エキス内に存在する成分であり、基本的に複数の−OH基を保有することが特徴である。

当該物は固形分として0.05〜10w%、とりわけ0.1〜5w%がバランス組成として相応しい。
当該物も多価アルコール(PG,1.3BGなど)との相性がコンビネーションを形成して使用されるのが好ましい。
【0011】
第3成分としてのでんぷん系ポリサッカライドの代表はトレハロースである。

当該物は−OHを6個以上有する水性の多糖類を構成している。炭水化物の主食料のでんぷんから分離・晶出・精製して合成される粉状物で、0.2〜10w%、好ましくは0.5〜7w%がベストレシオとして使用される。
また本品も多価アルコールに助剤として利用することが好ましい。勿論1価アルコール(C2〜4)の併有も妨げない。粘性を低下させることを考え、1価アルコールを配合した方が分散力が優れている。
【0012】
以上の第1〜第3成分は、−OHラジカルを共通項にして、水媒体をして組成物を構成する。この水分子の連携物質が悪臭成分を捕捉して共有結合〜水素結合的な鎖状物が消臭効果に帰結するわけである。
この3成分に加えて水またはアルコール系溶剤の抗菌剤を加えることが必要である。3成分が細菌に対して無防備であることが消臭機能を低下させることを補佐し、支えるために必須の物質である。例えば、トリクロサン,トリクロロカルバニリド,PCMX,サリチル酸,α−ブロモシアナミド,グルコン酸,クロルヘキシジン,パラベン,フェノキシエタノール,塩化ベンザルコニウム,アミノグリシン両性活

ーダ,トリクロロサリチルアニリド,ヘキサクロロフェン,トリブロムサラン,臭化アルキルイソキノリウム,ハロカルバン,レゾルシン,塩酸クロルヘキシジン,感光素201号などが挙げられる。これらは2種以上を併用しても良い。MICとの関係で使用濃度はそれぞれ決定されるが、一般的には100〜20000ppm位のレンジが選ばれるであろう。
【0013】
当然のことながら、本発明組成体はエアゾール(LPG,DME)や、ゲル化(キサンタンガム,メトロース,ローカストビーンガム,ビニルピロリドン,CMC,カラギーナン,サイクロデキストリン,PVM/MA,ゼラチン,カゼイン等で固形化)、エタノール,プロパノール,PG,1.3BG,HG,グリコールエーテル,ジアセトンアルコール,アルカン(ヘプタン,ヘキサン,ウンデカン,ドデカン等),ソルビトール,マルチトース,オクタノール,デカトール,テルペン系(リモネン,ピネン,ミルセン等)のソルベント(シンナー用)で噴霧処理するか、ムース状にすることもできる。この中に水溶性界面活性剤として、高級アルコール系アルキル脂肪酸アミドエステル,アルキルグルコシド,アミンオキシド,アルキルイミダゾリニウムベタイン,ソルビタン脂肪酸エステル等の発泡性界面活性剤を用いて、コーティング,含浸,ムース加工をして消臭をすることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は水溶液(水性体)の形態で提供する。
即ち主要3成分のうち、第1のアクリルポリマーは超高分子のために直接他の成分と混合する前に、ベース剤を作製し、これを適宜他の成分と水を介して混合していくものである。
まずアクリルポリマーを多価アルコールとエタノールと共に水に完溶して、約0.1〜0.8%の水溶液に調整しておく。これ自体の中に、予め抗菌剤とベストpHバランサー(バッファ剤)として、リン酸塩,クエン酸塩,硫酸塩,EDTA塩,グルコン酸塩,珪酸塩,乳酸塩,酢酸塩等を適宜加えて、pHを6〜9位に調整する。この第1成分のベース液を配合第1成分として以下の成分と併用・混合してゆく。
【0015】
第2成分のポリフェノール化合物は、タンニン系のものの水溶液(固形分:10〜15%)を5〜30w%位配合する。当該成分を予めエタノール,ブタノール,PG,DPG,メチルメトキシブタノール等で前処理して、ポリフェノールとして少なくとも500〜50000ppmの範囲に入るような形で配合する。
【0016】
第3成分のトレハロースは、予め水または/及びエタノールに溶かして5〜20%のソリューションを作製し、これを配合品に10〜50%加えるとよい。
これらの相溶性を改良するために、キュメンスルホン酸ソーダ,キシレンスルホン酸ソーダ,尿素,トルエンスルホン酸ソーダなどのハイドロトロープを加入することも可である。
この中心は水であり、第1〜第3成分の水溶液が本発明のスタンダードとなる。
【0017】
具体的にはアクリル酸ソーダポリマー2000ppmを、予め精製水(脱イオン水)に1〜5%混ぜてから、第2成分としてポリフェノール化合物として0.5〜5w%(固形分)、第3成分としてトレハロースは0.5〜7w%(固形分)含有させて、完全水溶液となし、これにバッファ剤、例えば乳酸カリウムと乳酸,クエン酸ソーダとクエン酸,炭酸水素ナトリウムとソーダ灰,酸性リン酸ソーダとピロリン酸カリなどを0.05〜1w%位、抗菌剤として、例えばPCMXのエタノール溶液(10w%)を5〜15w%、パラベン0.05〜1.2w%のi−プロパノール溶液を10〜20w%など、あくまでソリューション体を作製するバランスを要する。
【0018】
ことに本発明は上記高分子ポリマー化合物の−OHラジカルと悪臭物質の共役作用を促すために、抗菌剤と共に次のように悪臭物質に対応できるイオン性化合物を入れて一種の包囲網を形成する。
中でも各種有機材とその塩類のバッファ剤が好ましく、グルコン酸,グリコール酸,イタコン酸,マレイン酸,コハク酸,リンゴ酸,蓚酸,セバチン酸,酒石酸,アジピン酸,グルタル酸,乳酸,クエン酸,ピルビン酸,サリチル酸,安息香酸,メタリン酸,ピロリン酸,硼酸等のアルカリ塩(K,Na,NH,アルカノールアミン,Mg,Alなど)を10〜15000ppm配合することを良しとする。また一方で酸性系の消臭では、酢酸,プロピオン酸,スルファミン酸,アルキルスルホン酸,アスコルビン酸,硫酸などの塩類(K,Na,NH,アルカノールアミン,Mg,Alなど)を適宜pHコントローラーとして5〜10000ppm含むことも妨げない。
またこれらの酸と塩のコンビネーションは、アクリルポリマーの粘性や分散性のコントローラーになりこともあり、また−OHラジカルを共有して、より優れた消臭作用を発揮することも証明された。
【本発明の効果】
【0019】
本発明から得られた消臭剤用途は、スプレー(トリガー),エアゾール,散布,散水,噴射,浸漬,吸収(接触)などの方法により、対象悪臭物が気・液・固及びそれら中間体,液晶状まで全て適用できる。
一般家庭用として、バス,トイレ,キッチン,リビング,寝室,玄関,排水溝,ゴミ箱,生ごみ,衣料用(洗濯後,脱衣後),生鮮食品装置(冷蔵庫,保冷庫),靴下,靴,帽子,スポーツ用品,カー(車)ケア,タバコ臭,食品臭,ソルベント臭,腐敗臭,酸敗臭,カーペットやマット,エアコンや空気清浄機のフィルター面,生花の育化用などとして。
産業用として、産廃物,ソルベント(シンナー,ケトン,有機ハロゲン,灯油,ガソリンなど),ペンキ,ニス,ゴミ集積場,ゴム,タイヤ,タバコ臭,生鮮食品処理場,工場(パルプ,食品加工,プラスチック加工,アッセンブリー,機械設備,従業員用などのロッカー,列車,飛行機,バス,電車,倉庫,養鶏場,養豚場,畜産及びその加工場(バター,チーズ,マーガリンなど),印刷工場,ディスプレー加工場,リサイクル場,採炭場,厨房,弁当加工場,火災後のにおい,病院,介護施設,保育所,その他異臭や(突然の)不快臭の解消・緩和などにも極めて有効である。
【0020】
しかも全てが−OHラジカルにつながり、人と環境(自然)への相性も良く、ハーモニーの取れた物として、その用途・価値は広汎多岐に及ぶ。また、トータルコストも他社品や従来品の1/2〜1/10以上低減でき、経済性も期待できる。
更に、必要により色素・アロマ・香料・薬効成分・洗浄成分などを付加して、更なるニューユースへの転用が容易かつ迅速であることと、加工性・取扱が簡便で安心して、いつでも・どこでも・誰でも即用できる親密性の高い商品になり得る。
【0021】
次に本発明の具体的効果を実施例より説明する。
【実施例1】
【表1】

【0022】
[検討−1]
それぞれの組成体の状態を30日間,−15〜40℃でガラス瓶に詰め、その変化を観察する(項目:外観と液状)
評価:◎…殆ど変わらず
○…少しモヤ状あるいは増粘有り(何とか原状復帰する)
△…少し塊状物、増粘有りまたは原状より白濁
×…凝集または沈殿物発生
【表2】

[検討−2]
トリガー(0.23ml/回),アトマイザー(0.07ml/回)により吐出。
一般人15人を含む25人のモニターに対し、現在使用している代表的市販品(FB,AS)と比べて、それぞれの用途における消臭効果をアンケート式で調査した。その結果は以下の通りである。
評価法は単純に3点式とし、本発明品(表1の1)を用いた。
評価は下記として、その点数の合計が大きな程、商品としての効果があることを確認した。
評価:優れている…+3
どちらとも言えない…0
劣っている…−3
評価対象
A:トイレの使用後
B:排水溝のにおい
C:生ゴミ(三角コーナー)のにおい
D:タバコ臭
E:ソルベント(シンナー,石油,ガソリン,油性ペイントのにおい)
F:靴下や靴のにおい
G:キッチンの食品臭(特に魚や焼肉などのタンパク質系食品焼き付け時の煙臭)
H:車内のにおい
I:調理後のまな板のにおい
【表3】

以上の結果、本発明品が市販品の物を大きく凌駕していることと、他社品は香料やアルコールのマスキングがかえって負の効果を招いている事が判った。
[検討−3]
検知管とガスクロマトグラフィーによって、本発明品と比較品の使用前後の消臭率(=(最初の量−使用後の量)/最初の量×100[%]),n=3の平均)を示す。
各悪臭物質の量は悪臭防止法を参考にしたもの
【表4】

コメント:以上、検討の結果、本発明は市販品及び従来の技術より、いずれの悪臭物質にも圧倒的な効果を如実に証明している。
【実施例2】
本発明品の、各成分の有無と消臭効果を検査し、その事実を確認した。
【表4】

[官能テスト]
各試料をトリガースプレー(0.12ml/回)に充填して、5人のモニターに5回スプレーした。そして1分後,10分後のそれぞれの臭気を判定させた。
[悪臭物質の調整]
70mmφ,12mm厚の円筒形シャーレに市販脱脂綿を3mm厚で敷布して、所定濃度(ppm)の悪臭物質(10種)を付有させて次の6ステージでの採点法により判定した。n=3として5人のモニターに実施した。数値が大きいほど効果があることを示す。結果は下表(表5)の通り。
ステージ:+5…殆ど臭わない(80〜90%以上)
+4…多少臭気が残る(60〜70%程度)
+3…かなり臭気が取れている(50%程度)
+2…臭気が明らかに残っており不快(30〜40%程度)
+1…わずかに臭気が取れている(10〜20%程度)
0…効果無し(0〜10%程度)
判定:満点は5点×3回×5人=75点であり、ほぼ効果有り〜効果不十分のボーダーラ インは55点である
【表5】

コメント:以上のように本発明は3つの成分の相乗力により、明白な効果を上げている事が判明した。
[安定度テスト]
(1)試料に波長390nmの紫外線を照射して、60分後の外観及び臭気の変化を観察した
(2)長時間耐性テストとして40℃の恒温室で45日後の変化を観察した
容器はいずれもペットボトルを使用、結果は下表(表6)の通り。
所見:◎…変化無し
○…若干の色変有り
△…臭気(VOC)有り、少し濁り有り
×…色変・臭気(VOC)有り
【表6】

コメント:本発明品は外観や臭気(物性変化)に対しても、極めて安定であることの確認を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消臭剤成分として、
(1)超高分子アクリルポリマー(分子量は50万以上)を0.5〜100ppm
▲1▼アニオン系

▲2▼または/及びノニオン系

▲3▼または/及びカチオン系

▲4▼トレハロース

▲5▼ポリフェノール化合物

少なくともこれらの3種からなる化合物を主成分となす
(2)酸とその塩(炭酸塩,リン酸塩,珪酸塩,ヒドロキシカルボン酸塩)
(3)アルコール化合物(1〜多価アルコール:エタノール,IPA,PG,1.3BG,HG,ソルビトール,グリセリン,DPG,)
(4)抗菌剤
これら4成分であって、pHが4〜8に設定された消臭剤組成物。
【請求項2】
(1)消臭剤主成分として、
▲1▼平均分子量が50万以上の超高分子アクリル(アニオン,ノニオン)ポリマーが1〜50ppm
▲2▼トレハロースが0.5〜10w%
▲3▼ポリフェノール化合物が0.05〜20w%
(2)酸とその塩が0.05〜2w%
(3)アルコール化合物(1〜多価アルコール)が0.5〜20w%
例)1価:エタノール,プロパノール,ブタノール,ヘキサノール,ヘプタノール等
2価:EG,PEG,PG,1.3BG,HG,DPG等
3価以上:グリセリン,ソルビトール,ペンタエリスリトール,フェノキシエタノー ル,マルチトールなど
(4)水またはアルコール可溶性抗菌剤を0.01〜2w%の水性体にして、pHが4〜8に調整された消臭剤組成物。

【公開番号】特開2012−24537(P2012−24537A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179788(P2010−179788)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(509036300)株式会社東企 (13)
【Fターム(参考)】