説明

高分子感温体用組成物及び高分子感温体

【課題】サーミスタB定数が大きく、周囲温度の変動に対する応答性に優れ、また銅や銅合金からなる巻線電極からの溶出による銅イオンの存在下で、高温に長時間さらされても、熱劣化を受けにくく、更に耐環境性に優れた高分子感温体を提供する。
【解決手段】ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂を基材とする高分子感温体用組成物において、エピハロヒドリン系重合体を含有することを特徴とする高分子感温体用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気毛布、電気カーペット等の面状発熱体や、或いは火災検知器などの温度制御に用いられる感温検知線の感温層として使用される高分子感温体組成物、及び、これを用いた高分子感温体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気毛布や、電気カーペット等の面状発熱体の感温検知線用の高分子感温体に要求される特性としては、高精度な温度検知性、耐環境性及び高温動作時の長期安定性等が挙げられる。
【0003】
従来の高分子感温体は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル混和物等のポリ塩化ビニル樹脂系或いは脂肪族ポリアミド樹脂の高分子化合物に、導電性付与剤として、過塩素酸ナトリウムや下記化学式1で示す過塩素酸第4級アンモニウム塩を添加して、これらの樹脂に体積固有抵抗とインピーダンス値の温度依存性を付与せしめたものであり、電気毛布や、電気カーペット等の面状発熱体の感温検知線の感温層に多用されている。
【0004】
【化1】

【0005】
前記ポリ塩化ビニル樹脂系或いは脂肪族ポリアミド樹脂の高分子化合物に、導電性付与剤として過塩素酸第4級アンモニウム塩を混合・分散させてなる従来の高分子感温体は、感温検知線の感温層として動作中において100℃以上の高温に長時間さらされるような場合、例えば、感温検知線を用いた面状発熱体上に、物が置かれて熱放散が悪くなり、極部的に温度が上昇するような場合等、体積固有インピーダンスの温度依存性(以下、「サーミスタB定数」と略記する。)の値が大きく変化してしまうという問題があり、これらの問題を解決するために、高分子感温体のポリ塩化ビニル混和物の各成分の配合比率を検討されてきた。
【0006】
また、導電付与剤として、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドを添加する方法が検討されている(特許文献1及び2参照)。
【0007】
しかし、前記ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドは、非常に吸湿性が高く、サーミスタB定数が低下する問題があった。
【0008】
【特許文献1】特開平5−182804号公報
【特許文献2】特開平7−216174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するため、サーミスタB定数が大きく、周囲温度の変動に対する応答性に優れ、また銅や銅合金からなる巻線電極からの溶出による銅イオンの存在下で、高温に長時間さらされても、熱劣化を受けにくく、更に耐環境性に優れた高分子感温体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エピハロヒドリン系重合体が半導電性を有する上に、良好なサーミスタB定数を示すことを見出し、ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂を基材とし、この基材に、エピハロヒドリン単独重合体及び/又はエピハロヒドリン共重合体といったエピハロヒドリン系重合体をブレンドすることにより、上記課題を解決し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の高分子感温体用組成物は、ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂を基材とする高分子感温体用組成物において、エピハロヒドリン系重合体を含有することを特徴とする。
【0012】
本発明の高分子感温体用組成物は、更に、導電付与剤として電解質を含有することが好ましい。
【0013】
本発明の高分子感温体用組成物は、前記電解質が、第四級アンモニウム塩、イミダゾリウム塩、及び、リチウム塩からなる群より選択させる少なくとも1種であることが好ましい。
【0014】
本発明の高分子感温体は、前記いずれかに記載の高分子感温体用組成物を成型して得られることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の高分子感温体用組成物は、基材であるポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂に、エピハロヒドリン系重合体を含有させることにより、前記高分子感温体用組成物を成型して得られる高分子感温体は、電気毛布や電気カーペット等の面状発熱体の感温検知線用の高分子感温体に要求される、良好なサーミスタB定数を示し、更に、銅や銅合金からなる巻線電極からの溶出による銅イオンの存在下で、高温に長時間さらされても、熱劣化を受けにくく、更に耐環境性、具体的には高温高質下においても、有用である。
【0016】
前記エピハロヒドリン系重合体は、主鎖に二重結合を有しないエーテル結合で構成され、イオン導電性を示すため、イオン導電性の導電付与剤との相性がよい。
【0017】
第4級アンモニウム塩及びイミダゾリウム塩等の導電付与剤を用いることにより、導電性付与するとともに、ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂の基材の安定化させることができ、有用である。
【0018】
また、導電付与剤とともにエピハロヒドリン系重合体を添加することにより、第4級アンモニウム塩或いはイミダゾリウム塩等の導電付与剤のみを前記ポリ塩化ビニル樹脂等の基材に直接添加した場合に比べて、高温領域における導電性劣化の程度を緩和し、良好な熱安定性を得ることができる。
【0019】
また、前記エピハロヒドリン系重合体は、ポリ塩化ビニル樹脂や脂肪族ポリアミド樹脂より耐熱性が高いため、本発明により構成された高分子感熱検知体は、100℃を超えるような高温に曝された場合において、基材であるポリ塩化ビニル系樹脂等自身に熱劣化が生じた場合であっても、親和性の高いエピハロヒドリン系重合体中に分散された前記導電付与剤の熱劣化は、大幅に抑制され、更に内側電極導体や、外側電極導体に由来する銅イオンとの接触反応に基づく熱劣化の進行も大幅に抑制される。
【0020】
更に、一般的にポリ塩化ビニル樹脂は、可塑剤を使用することになるが、サーミスタB定数を大きくするために、導電性付与剤の量を増加させた場合に、可塑剤のブリードアウトが多くなるという問題があった。
【0021】
しかし、前記エピハロヒドリン系重合体は未加硫状態でポリ塩化ビニル樹脂に添加することにより、ポリ塩化ビニル樹脂に対する可塑剤の代替としての作用を示し、可塑剤を減量することが可能となり、ブリードアウトを抑制し、導電性付与剤を増やすことも可能となり、有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
<基材>
本発明の高分子感温体用組成物は、基材として、ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂とエピハロヒドリン系重合体を少なくとも含有する。
【0024】
前記ポリ塩化ビニル系樹脂は、一般に市販されている電線グレードのポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂及び塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体等が用いられる。必要に応じて、可塑剤、安定剤及び無機質充填剤を配合することができる。なお、前記可塑剤等については特に限定していないが、汎用の電線グレードのポリ塩化ビニル樹脂用の材料であれば、使用可能である。
【0025】
前記ポリアミド樹脂には、脂肪族骨格を含むポリアミドと芳香族骨格のみで構成されるポリアミドが存在するが、本発明では融点の面から前者が好ましい。前者には、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66があり、本用途では低密度で吸水性の低いナイロン12が、より好適である。
【0026】
<エピハロヒドリン系重合体>
本発明で用いるエピハロヒドリン系重合体としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリンなどのエピハロヒドリン単独重合体や、エピハロヒドリンとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、イソブチレンオキサイド、n−ブチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテルといった化合物との2元あるいは3元共重合体、若しくはエピハロヒドリン単独重合体とエピハロヒドリンをコモノマーとして含む共重合体のブレンドであっても良い。特に、本用途では、良好なサーミスタB定数を示す点で、エピハロヒドリン単独重合体が好ましく、より好ましくは、エピクロロヒドリンの単独重合体である。さらに、前記エピハロヒドリン系重合体としては、前記単独重合体1種のみを用いる場合や、前記単独重合体とエピハロヒドリンをコモノマーとして含む共重合体とのブレンドが特に好ましい。
【0027】
前記エピハロヒドリン系重合体は、吸湿性もポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等に比べて、極めて小さく、耐熱性にも優れるため、前記エピハロヒドリン系重合体自体の分解を心配する必要がない。また、前記エピハロヒドリン系重合体は、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド樹脂との相溶性がよい。ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又はポリアミド樹脂100重量部に対して5〜60重量部ブレンドすることが好ましく、より好ましくは、10〜40重量部であり、前記範囲内であれば、サーミスタB定数を、所望の範囲に、容易に調整することが可能である。ポリ塩化ビニル系樹脂、又はポリアミド樹脂100重量部に対してエピハロヒドリン系重合体の割合が5重量部未満の場合は、サーミスタB定数を大きくできず、60重量部を超える場合は、粘度が低すぎ、例えば押出し成形後に原形を維持することが困難となり、好ましくない。
【0028】
<電解質>
本発明の高分子感温体用組成物には、更に抵抗領域の調整のために、第四級アンモニウム塩、イミダゾリウム塩、リチウム塩からなる群より選択させる少なくとも1種の電解質を導電付与剤として添加することが好ましく、より好ましくは、第四級アンモニウム塩と、イミダゾリウム塩である。前記ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又はポリアミド樹脂100重量部に対して、前記電解質が0.01〜1重量部を含有させることが好ましく、より好ましくは、0.02〜0.5重量部である。
【0029】
前記第四級アンモニウム塩は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、ヘキサフルオロヒ素酸イオン(以下、AsFと略)、ヘキサフルオロリン酸イオン(以下、PFと略)、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオン(以下、TFSiと略)等のアニオン種と、下記(化2)、(化3)、及び(化4)の一般式で表されるカチオン種の第四級アンモニウムイオン等との任意の組み合わせから選ばれた第4級アンモニウム塩を例示することができる。
【0030】
【化2】


(R1は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基またはR5−CO−N(R6)−R7−を示し、R2およびR3は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基またはヒドロキシエチル基を示し、R4は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基またはヒドロキシエチル基もしくは(CH2CH2O)nH (nは自然数)、R5は炭素原子数1〜18のアルキル基またはアルケニル基を示し、R6は水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、R7は炭素原子数1〜6のアルキレン基を示す。)
【0031】
【化3】


(R1およびR2は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。)
【0032】
【化4】


(R1およびR2は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。)
【0033】
前記イミダゾリウム塩は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF、PF、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、TFSi等のアニオン種と、下記の(化5)の一般式で表されるカチオン種のイミダゾリウムイオン等との任意の組み合わせから選ばれたイミダゾリウム塩を例示することができる。
【0034】
【化5】


(R1およびR2は炭素原子数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。)
【0035】
前記リチウム塩は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF、PF、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、TFSi等のアニオン種と、カチオン種のリチウムイオン等との任意の組み合わせから選ばれたリチウム塩を例示することができる。
【0036】
<作用>
高分子感温体中のイオン伝導機構は、基本的には高分子感温体固体中の荷電粒子(イオン)の移動であるため、イオン伝導度(σ)はσ=Σneμで表現することができる。ここで、nはキャリアイオン数、eは荷電素量、μはキャリア移動度である。イオン伝導度(σ)を大きくするためには、n及び/またはμを大きくする必要がある。nを大きくするためには基材となる高分子化合物の誘電率(ε)を大きくするか、解離エネルギーの小さい塩を用いることが有効な手段である。また、μを大きくするためには、自由度が大きく、基材となる高分子化合物によって束縛されにくいイオン半径の小さい荷電粒子の利用が望ましく、その中でも荷電密度が相対的に低いイオン種が有効である。また、イオンの移動は基材分子の分子鎖のセグメント運動に沿って起こるので、本発明の高分子感温体に適した材料には適度なガラス転移温度を有した半導電性高分子化合物が適度なサーミスタB定数を示すために望ましい。
【0037】
<その他の添加剤>
本発明の高分子感温体用組成物には、本発明の特性が失われない範囲で、上記の他に当該技術分野で行われる各種の可塑剤、滑剤、充填剤、補強剤、老化防止剤、難燃剤を任意に配合することができる。
【0038】
<高分子感温体用組成物の配合方法>
本発明の高分子感温体用組成物の配合方法としては、従来ポリマー加工の分野において利用されている任意の手段、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。
【0039】
高分子感温体用組成物の配合方法の一例としては、アンモニウム塩や、イミダゾリウム塩等の導電付与剤を高分子感熱層に含有させる場合には、基材である塩化ビニル樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂、エピハロヒドリン系重合体及び導電付与剤を一度に配合するだけではなく、導電付与剤とエピハロヒドリン系重合体との親和性を考慮して、先に導電付与剤とエピハロヒドリン系重合体をニーダーやオープンロールを用いて混練した後、塩化ビニル樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂と前記混練物を、再度ニーダーやオープンロールで混練することにより、高分子感温体用組成物を得ることもできる。
【実施例】
【0040】
以下、本発明の内容を実施例等により具体的に説明する。なお、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
表1(実施例1〜6、比較例1〜4)の配合組成を、175℃のオープンロールを用いて混練し、170℃のシート成形機用プレスで厚み2mm厚の高分子感温体シートを作成した。
【0042】
前記高分子感温体シートの評価としては、アドバンテスト社製R8340Aデジタル超高抵抗/微少電流計を使用し、JIS K6271記載の二重リング電極法により印加電圧10Vを1分印加して、体積固有インピーダンスVrを測定した。なお、Vrとしては、好ましくは、1.0×1015未満であり、より好ましくは1.0×1014未満である。また、一般的に体積固有インピーダンスVrの絶対値が大きい場合、感温検知線そのものが発熱することになり、検知精度が低下するおそれがあり、好ましくはない。
【0043】
また、サーミスタB定数は以下の式より、得られる。ここで、T及びTは、絶対温度を示し、R及びRは、T及びTにおけるVrを示す。なお、本願の測定方法でのサーミスタB定数としては、好ましくは、6500以上である。
B定数=(lnR−lnR)/(1/T−1/T
【0044】
加工性については、加工時の成型性を定性的に評価した。評価基準は、成型時の寸法安定性において、スウェルが小さいものを○とし、大きいものを×とした。
【0045】
実施例1〜5は基材樹脂が塩化ビニル樹脂コンパウンドの場合を示し、実施例6は基材樹脂がナイロン樹脂の場合を示した。サーミスタB定数が大きいほど、本発明の用途に適する。実施例全てにおいて、サーミスタB定数が大きく、所望の範囲に含まれ、本用途に適していることが確認できた。
【0046】
一方、比較例1は、比較的サーミスタB定数が大きいが、体積固有インピーダンスVrの絶対値が大きく、本用途には適さないことが明らかとなった。比較例2〜4は、サーミスタB定数が小さいことが確認され、また、比較例4はその加工性も悪く、本用途に適さない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によれば、サーミスタB定数が大きく周囲温度の変動に対する応答性に優れ、また銅や銅合金からなる巻線電極からの溶出による銅イオンの存在下で、高温に長時間さらされても熱劣化を受けにくく、更に耐環境性に優れた高分子感温体を得ることができる。また、本発明の高分子感温体は、電気毛布や電気カーペット等の面状発熱体や、火災検知器などの温度制御に用いられる感温検知線の感温層として非常に有用である。
【0048】
【表1】


(注)
*1 アプコ(株)社製VM−163
*2 宇部興産(株)社製3020X15
*3 ダイソー(株)社製エピクロマーH
*4 ダイソー(株)社製エピクロマーC
*5 JSR(株)社製N−230S
*6 1-Butyl-3-methylimidazolium Hexafluorophosphate
*7 1-Etyl-3-methylimidazolium Hexafluorophosphate
*8 Tetra Butyl Ammonium Chloride
【0049】
【表2】


注)Vrは、20℃における体積固有インピーダンスVrを示す。
B定数は、Tが20℃、Tが60℃の場合を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ塩化ビニル系樹脂及び/又は脂肪族ポリアミド樹脂を基材とする高分子感温体用組成物において、
エピハロヒドリン系重合体を含有することを特徴とする高分子感温体用組成物。
【請求項2】
更に、導電付与剤として電解質を含有することを特徴とする請求項1記載の高分子感温体用組成物。
【請求項3】
前記電解質が、第四級アンモニウム塩、イミダゾリウム塩、及び、リチウム塩からなる群より選択させる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載の高分子感温体用組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の高分子感温体用組成物を成型して得られることを特徴とする高分子感温体。


【公開番号】特開2010−132815(P2010−132815A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311347(P2008−311347)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000108993)ダイソー株式会社 (229)
【Fターム(参考)】