説明

高加湿ガス分析方法及び高加湿ガス分析装置

【課題】 高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制すると共に高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能な高加湿ガス分析方法及び高加湿ガス分析装置を実現する。
【解決手段】 高加湿ガス分析方法であって、高加湿ガス及びドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合して当該混合ガスの露点を測定し、露点測定値に基づき水蒸気分圧を算出し、水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるまでドライガスの質量流量を増加させ、水蒸気分圧が水蒸気分圧最大値以下になった混合ガスの分析を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池等に供給される高加湿ガスの分析方法及び分析装置に関し、特に高加湿ガスの分析手段の製品寿命への影響を抑制すると共に高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能な高加湿ガス分析方法及び高加湿ガス分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高加湿ガス分析方法及び高加湿ガス分析装置に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
【0003】
【特許文献1】特開昭61−048761号公報
【特許文献2】特開平07−098273号公報
【特許文献3】特開平09−089765号公報
【特許文献4】特開2003−050203号公報
【特許文献5】特開2005−172472号公報
【0004】
図3は従来の高加湿ガス分析装置の一例を示す構成ブロック図である。図3において、1は分析対称ガスを供給するボンベ等の分析対象ガス供給手段、2は水を加熱して水蒸気を発生供給する水蒸気供給手段、3は校正対象ガスを供給するボンベ等の校正対象ガス供給手段、4は希釈ガスを供給するボンベ等の希釈ガス供給手段、5はガスの質量流量を調整する流量調整手段、6及び7はガス流路を切り替える切替バルブ、8はFT−IR(Fourier transform InfraRed spectrophotometer:フーリエ変換赤外分光光度計)等のガス分析手段である。
【0005】
分析対象ガス供給手段1から供給される分析対象ガスは、図3中”FL01”に示すように配管(図示せず。)を流れ、水蒸気供給手段2から供給される水蒸気は、図3中”FL02”に示すように配管(図示せず。)を流れて図3中”FL01”に示す分析対象ガスと混合されて図3中”FL03”に示すように配管(図示せず。)を流れる。
【0006】
さらに、図3中”FL03”に示す混合ガス(高加湿ガス)は、図3中”FL04”に示す切替バルブ6の一方の流出口から流出されるガス(後述の質量流量調整済の校正対象ガス)と混合されて図3中”FL05”に示すように配管(図示せず。)を流れて切替バルブ7の一方の流入口に供給される。
【0007】
一方、校正対象ガス供給手段3から供給される校正対象ガスは、図3中”FL06”に示すように配管(図示せず。)を流れて流量調整手段5の第1の流入口に供給され、希釈ガス供給手段4から供給される希釈ガスは、図3中”FL07”に示すように配管(図示せず。)を流れて流量調整手段5の第2の流入口に供給される。
【0008】
流量調整手段5の第1の流出口から流出される質量流量調整済の校正対象ガスは、図3中”FL08”に示すように配管(図示せず。)を流れて切替バルブ6の流入口に供給される。また、流量調整手段5の第2の流出口から流出される質量流量調整済の希釈ガスは、図3中”FL09”に示すように配管(図示せず。)を流れる。
【0009】
また、図3中”FL09”に示す質量流量調整済の希釈ガスは、図3中”FL10”に示す切替バルブ6の他方の流出口から流出される質量流量調整済の校正対象ガスと混合され、図3中”FL11”に示すように配管(図示せず。)を流れて切替バルブ7の他方の流入口に供給される。
【0010】
最後に、切替バルブ7の流出口から流出される混合ガス(分析対象ガス、水蒸気及び校正対象ガスの混合ガス、或いは、校正対象ガスと希釈ガスの混合ガス)は、図3中”FL12”に示すように配管(図示せず。)を流れてガス分析手段8の流入口に供給される。
【0011】
ここで、図3に示す従来例の動作を説明する。先ず第1に、切替バルブ6で他方の流出口(図3中”FL08”に示す質量流量調整済の校正対象ガスを図3中”FL10”に示すように流すために)に切り替え、切替バルブ7で他方の流入口(図3中”FL11”に示す校正対象ガスと希釈ガスの混合ガスを図3中”FL12”に示すように流すために)に切り替える。
【0012】
流量調整手段5は校正対象ガス供給手段3から供給される校正対象ガスと、希釈ガス供給手段4から供給される希釈ガスの流量をそれぞれ所定の値に調整し、これらのガスが混合(所定の比率で混合されて)されて図3中”FL11”及び図3中”FL12”に示すようにガス分析手段8に導入される。
【0013】
ガス分析手段8では、質量流量調整済の校正対象ガスと質量流量調整済の希釈ガスの混合ガスを分析することにより、校正対象ガス及び希釈ガスの校正を行なう。
【0014】
第2に、切替バルブ6で一方の流出口(図3中”FL08”に示す質量流量調整済の校正対象ガスを図3中”FL04”に示すように流すために)に切り替え、切替バルブ7で一方の流入口(図3中”FL05”に示す分析対象ガス、水蒸気及び質量流量調整済の校正対象ガスの混合ガスを図3中”FL12”に示すように流すために)に切り替える。
【0015】
流量調整手段5は校正対象ガス供給手段3から供給される校正対象ガスの流量を所定の値に調整し、分析対象ガスと水蒸気との混合ガス(高加湿ガス)に更に混合させる。このような混合ガスが図3中”FL05”及び図3中”FL12”に示すようにガス分析手段8に導入される。
【0016】
そして、ガス分析手段8では、分析対象ガス、水蒸気及び質量流量調整済の校正対象ガスの混合ガスを分析することにより、得られた校正対象ガスの質量濃度から分析対象ガスの質量流量を算出し、算出された質量流量で分析結果を補正して分析対象ガスの構成成分の量を求める。
【0017】
この結果、分析対象ガスと水蒸気との混合ガス(高加湿ガス)に質量流量調整済の校正対象ガスを混合し、校正対象ガスの質量濃度から分析対象ガスの質量流量を算出し、算出された質量流量で分析結果を補正して分析対象ガスの構成成分の量を求めることにより、高加湿ガスの分析を行なうことが可能になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、図3に示す従来例では、ガス分析手段8に導入されるガスの露点(或いは、湿度)を管理していないため、ガス分析手段の製品寿命が高加湿ガスの導入によって短くなってしまうと言った問題点があった。
【0019】
また、ガス分析手段8の種類によっては、高加湿ガスの分析誤差が大きくなるものや、もともと、高加湿ガスの分析が不可能なガス分析手段もあり、高加湿ガスの正確な分析が難しいと言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制すると共に高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能な高加湿ガス分析方法及び高加湿ガス分析装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
高加湿ガス分析方法であって、
高加湿ガス及びドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合して当該混合ガスの露点を測定し、露点測定値に基づき水蒸気分圧を算出し、前記水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるまで前記ドライガスの質量流量を増加させ、前記水蒸気分圧が前記水蒸気分圧最大値以下になった前記混合ガスの分析を行うことにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0021】
請求項2記載の発明は、
高加湿ガス分析装置において、
高加湿ガスを供給する分析対象ガス供給手段と、ドライガスを供給する希釈ガス供給手段と、前記高加湿ガス及び前記ドライガスの質量流量をそれぞれ調整する流量調整手段と、この流量調整手段からの質量流量調整済の前記高加湿ガス及び前記ドライガスの混合ガスの通過/遮断を行なう第1及び第2の電磁弁と、前記第1の電磁弁を通過する前記混合ガスの露点を測定する露点測定手段と、前記第2の電磁弁を通過する前記混合ガスの分析を行うガス分析手段と、装置全体を制御すると共に測定された前記混合ガスの露点に基づき算出された水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるように前記ドライガスの質量流量を調整した後にガス分析を行なわせる制御手段とを備えたことにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0022】
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の発明である高加湿ガス分析装置において、
前記制御手段が、
前記流量調整手段を制御して前記高加湿ガス及び前記ドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合した前記混合ガスを生成させ、前記第1及び第2の電磁弁を制御して前記混合ガスを前記露点測定手段に供給して前記混合ガスの露点が測定させ、露点測定値に基づき水蒸気分圧を算出し、前記流量調整手段を制御して前記水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるまで前記ドライガスの質量流量を増加させ、前記第1及び第2の電磁弁を制御して前記水蒸気分圧が前記水蒸気分圧最大値以下になった前記混合ガスを前記ガス分析手段に供給してガス分析を行わせることにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0023】
請求項4記載の発明は、
請求項2記載の発明である高加湿ガス分析装置において、
前記混合ガスを直接排気する第3の電磁弁を備えたことにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0024】
請求項5記載の発明は、
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の発明である高加湿ガス分析装置において、
前記ガス分析手段が、
高加湿ガスの分析により製品寿命への影響が生じる分析手段であることにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0025】
請求項6記載の発明は、
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の発明である高加湿ガス分析装置において、
前記ガス分析手段が、
高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であることにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2,3,4,5及び請求項6の発明によれば、高加湿ガスとドライガスとを混合して混合ガスを生成すると共に生成された混合ガスの露点に基づき算出された水蒸気分圧が、予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるようにドライガスの質量流量を調整した後にガス分析を行なうことにより、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制し、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る高加湿ガス分析装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
【0028】
図1において、9は高加湿ガスである分析対象ガスを供給するボンベ等の分析対象ガス供給手段、10はドライガスである希釈ガスを供給するボンベ等の希釈ガス供給手段、11及び12はガスの質量流量を調整する流量調整手段、13,14及び15はON/OFF制御によりガスの通過/遮断を行なう電磁弁、16はガスの露点を測定する露点測定手段、17はFT−IR等のガス分析手段、18は高加湿ガス分析装置全体を制御する制御手段である。
【0029】
分析対象ガス供給手段9から供給される高加湿ガスである分析対象ガス(以下、単に高加湿ガスと呼ぶ。)は、図1中”FL21”に示すように配管(図示せず。)を流れて流量調整手段11の流入口に供給される。
【0030】
同様に、希釈ガス供給手段10から供給されるドライガスである希釈ガス(以下、単にドライガスと呼ぶ。)は、図1中”FL22”に示すように配管(図示せず。)を流れて流量調整手段12の流入口に供給される。
【0031】
流量調整手段11の流出口から流出される質量流量調整済の高加湿ガス及び流量調整手段12の流出口から流出される質量流量調整済のドライガスは、それぞれ図1中”FL23”及び”FL24”に示すように配管(図示せず。)を流れて互いに混合される。
【0032】
そして、質量流量調整済の高加湿ガスと質量流量調整済のドライガスとの混合ガスは、図1中”FL25”に示すように配管(図示せず。)を流れて電磁弁13,14及び15の流入口にそれぞれ供給される。
【0033】
電磁弁13の流出口から流出される混合ガスは、図1中”FL26”に示すように配管(図示せず。)を流れて露点測定手段16の流入口に供給され、図1中”EX21”に示すように露点測定手段16の排気口から排気される。
【0034】
また、電磁弁14の流出口から流出される混合ガスは、図1中”FL27”に示すように配管(図示せず。)を流れてガス分析手段17の流入口に供給され、図1中”EX22”に示すようにガス分析手段17の排気口から排気される。
【0035】
さらに、電磁弁15の流出口から流出される混合ガスは、図1中”EX23”に示すように直接排気される。
【0036】
最後に、露点測定手段16の測定出力信号が制御手段18に印加されると共に各種制御信号が流量調整手段11及び12、電磁弁13,14及び15、並びに、ガス分析手段17の制御入力端子にそれぞれ接続される。
【0037】
ここで、図1に示す実施例の動作を図2を用いて説明する。図2は高加湿ガス分析装置全体を制御する制御手段18の動作を説明するフロー図である。
【0038】
図2中”S001”において制御手段18は、流量調整手段11及び12を制御して高加湿ガス及びドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合させることにより、混合ガスを生成させると共に、図2中”S002”において制御手段18は、電磁弁13,14及び15をそれぞれ制御する。
【0039】
例えば、制御手段18は、電磁弁13,14及び15をそれぞれ制御して、電磁弁13を”ON”に制御し、電磁弁14及び15を”OFF”に制御する。
【0040】
このため、図2中”S001”のステップで生成された混合ガスは、電磁弁13を通過して、図1中”FL26”に示すように配管(図示せず。)を流れて露点測定手段16に供給され、露点測定手段16において当該混合ガスの露点が測定される。
【0041】
図2中”S003”において制御手段18は、露点測定手段16から露点測定値”DP”を取得し、図2中”S004”において制御手段18は、当該露点測定値”DP”に基づき水蒸気分圧”PDP”を算出する。
【0042】
そして、図2中”S005”において制御手段18は、予め設定されている水蒸気分圧最大値”Pmax ”と、算出された水蒸気分圧”PDP”とを比較して、もし、水蒸気分圧”PDP”が水蒸気分圧最大値”Pmax ”よりも大きいと判断した場合には、図2中”S006”のステップに移行する。
【0043】
一方、もし、水蒸気分圧”PDP”が水蒸気分圧最大値”Pmax ”以下であると判断した場合には、図2中”S005”において制御手段18は、図2中”S008”のステップに移行する。
【0044】
図2中”S006”において制御手段18は、流量調整手段12を制御してドライガスの質量流量を調整する。具体的には、制御手段18は、流量調整手段12を制御してドライガスの質量流量を増加させる。
【0045】
そして、図2中”S007”において制御手段18は設定時間だけ待機した後、図2中”S003”のステップに戻り、露点測定手段16からドライガスの質量流量を増加させた後の露点測定値を再び取得する。
【0046】
すなわち、制御手段18は、水蒸気分圧”PDP”が水蒸気分圧最大値”Pmax ”以下になるまで、流量調整手段12を制御してドライガスの質量流量を順次増加させ、露点測定値を再び取得する制御を繰り返すことになる。
【0047】
一方、図2中”S008”において制御手段18は、電磁弁13,14及び15をそれぞれ制御する。
【0048】
例えば、制御手段18は、電磁弁13,14及び15をそれぞれ制御して、電磁弁14を”ON”に制御し、電磁弁13及び15を”OFF”に制御する。
【0049】
このため、図2中”S008”のステップで生成された混合ガス(或いは、ドライガスの質量流量を増加させた後の混合ガス)は、電磁弁14を通過して、図1中”FL27”に示すように配管(図示せず。)を流れてガス分析手段17に供給される。
【0050】
図2中”S009”において制御手段18は、設定時間だけ待機し、図2中”S010”において制御手段18は、ガス分析手段17を制御して当該混合ガスの分析を行わせる。
【0051】
この時、ガス分析手段17に供給される混合ガスの水蒸気分圧”PDP”は、予め設定された水蒸気分圧最大値”Pmax ”以下の値となるようにドライガスの質量流量が調整されているので、高加湿ガスによる分析手段の製品寿命への影響を抑制することが可能になる。
【0052】
この結果、高加湿ガスとドライガスとを混合して混合ガスを生成すると共に生成された混合ガスの露点に基づき算出された水蒸気分圧”PDP”が、予め設定された水蒸気分圧最大値”Pmax ”以下になるようにドライガスの質量流量を調整した後にガス分析を行なうことにより、高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であっても分析が可能になる。
【0053】
なお、図1に示す実施例においては、混合ガスを直接排気する電磁弁15を設けているが、電磁弁15は必須の構成要素ではない。
【0054】
また、図1に示す実施例においては、高加湿ガス及びドライガスの質量流量を2つの流量調整手段でそれぞれ所定の値に調整しているが、勿論、図3に示す従来例のように2種類のガスの質量流量を個々に制御可能な流量調整手段と置換しても構わない。
【0055】
また、図1に示す実施例の説明に際して、制御手段18が設定時間だけ待機した後に露点測定値の取得や混合ガスの分析を行なっているが、混合ガスの各種状況が即座に安定するものであれば、図2中”S007”や図2中”S009”に示すステップは省略可能である。
【0056】
また、高加湿ガス分析装置全体は、結露を防ぐために図示しない加熱手段によって所定の温度以上に保持するものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る高加湿ガス分析装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
【図2】高加湿ガス分析装置全体を制御する制御手段の動作を説明するフロー図である。
【図3】従来の高加湿ガス分析装置の一例を示す構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0058】
1,9 分析対象ガス供給手段
2 水蒸気供給手段
3 校正対象ガス供給手段
4,10 希釈ガス供給手段
5,11,12 流量調整手段
6,7 切替バルブ
8,17 ガス分析手段
13,14,15 電磁弁
16 露点測定手段
18 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高加湿ガス分析方法であって、
高加湿ガス及びドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合して当該混合ガスの露点を測定し、
露点測定値に基づき水蒸気分圧を算出し、
前記水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるまで前記ドライガスの質量流量を増加させ、
前記水蒸気分圧が前記水蒸気分圧最大値以下になった前記混合ガスの分析を行うことを特徴とする高加湿ガス分析方法。
【請求項2】
高加湿ガス分析装置において、
高加湿ガスを供給する分析対象ガス供給手段と、
ドライガスを供給する希釈ガス供給手段と、
前記高加湿ガス及び前記ドライガスの質量流量をそれぞれ調整する流量調整手段と、
この流量調整手段からの質量流量調整済の前記高加湿ガス及び前記ドライガスの混合ガスの通過/遮断を行なう第1及び第2の電磁弁と、
前記第1の電磁弁を通過する前記混合ガスの露点を測定する露点測定手段と、
前記第2の電磁弁を通過する前記混合ガスの分析を行うガス分析手段と、
装置全体を制御すると共に測定された前記混合ガスの露点に基づき算出された水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるように前記ドライガスの質量流量を調整した後にガス分析を行なわせる制御手段と
を備えたことを特徴とする高加湿ガス分析装置。
【請求項3】
前記制御手段が、
前記流量調整手段を制御して前記高加湿ガス及び前記ドライガスの質量流量をそれぞれ所定の値に調整して混合した前記混合ガスを生成させ、
前記第1及び第2の電磁弁を制御して前記混合ガスを前記露点測定手段に供給して前記混合ガスの露点が測定させ、
露点測定値に基づき水蒸気分圧を算出し、
前記流量調整手段を制御して前記水蒸気分圧が予め設定された水蒸気分圧最大値以下になるまで前記ドライガスの質量流量を増加させ、
前記第1及び第2の電磁弁を制御して前記水蒸気分圧が前記水蒸気分圧最大値以下になった前記混合ガスを前記ガス分析手段に供給してガス分析を行わせることを特徴とする
請求項2記載の高加湿ガス分析装置。
【請求項4】
前記混合ガスを直接排気する第3の電磁弁を備えたことを特徴とする
請求項2記載の高加湿ガス分析装置。
【請求項5】
前記ガス分析手段が、
高加湿ガスの分析により製品寿命への影響が生じる分析手段であることを特徴とする
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の高加湿ガス分析装置。
【請求項6】
前記ガス分析手段が、
高加湿ガスの分析が不可能な分析手段であることを特徴とする
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の高加湿ガス分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−14421(P2009−14421A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−174721(P2007−174721)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】