説明

高固形分のhBNスラリー、hBNペースト、球状hBN粉末、並びにそれらの製造方法および使用方法

【課題】本発明は、粘度を増加することなしに十分な熱伝導率を達成するために、高い充填レベルにて用いられ得る熱伝導性充填材料を提供するものである。
【解決手段】本発明は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを用いて、球状窒化ホウ素粉末を製造する方法および六方晶系窒化ホウ素ペーストを製造する方法に関する。本発明の別の側面は、約60wt%〜約80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストに関する。本発明の更に別の側面は、球状窒化ホウ素粉末、ポリマーと該球状六方晶系窒化ホウ素粉末とを含むポリマー配合物、並びにかかるポリマー配合物を含むシステムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを製造する方法、六方晶系窒化ホウ素ペーストを製造する方法、および球状六方晶系窒化ホウ素粉末を製造する方法に関する。本発明はまた、生じた六方晶系窒化ホウ素スラリー、ペーストおよび球状六方晶系窒化ホウ素粉末、並びにポリマー配合物中および熱源とヒートシンクとを含むシステム中における球状六方晶系窒化ホウ素粉末の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路チップのような超小型電子デバイスは、一層小さくおよび一層強力になりつつある。現在の傾向は、密度が着実に増加しつつありそして前のチップよりも所与時間内に更に多くの機能を遂行する集積チップを製造することである。これは、これらの集積回路チップにより消費される電流の増加をもたらすことになる。その結果、これらの集積回路チップは、前のチップより多いオーム熱を発生する。従って、熱管理は、電子デバイスの開発において主要な関心事になっている。
【0003】
典型的には、集積回路チップのような熱を発生する源またはデバイスは、それらの動作中に発生される熱を除去するためにヒートシンクと接続される。しかしながら、該源またはデバイスと該ヒートシンクの間の接触熱抵抗が、該ヒートシンクの実効熱除去能を制限する。熱源とヒートシンクの対向接続面の間に低い熱抵抗路を生じるのを助けるために、組立て中において、熱伝導性グリース典型的にはシリコーングリースの層または熱伝導性有機ロウの層を施用することが普通である。他の熱伝導性材料は、バインダー、好ましくはシリコーン、熱可塑性ゴム、ウレタン、アクリルまたはエポキシのような樹脂バインダーの使用に基づいており、しかして該バインダー中に1種またはそれ以上の熱伝導性充填剤が分配される。
【0004】
典型的には、これらの充填剤は、2つの主要タイプの一つである。すなわち、熱伝導性で電気絶縁性の充填剤または熱伝導性で電気伝導性の充填剤。酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素が、サーマル製品において用いられる熱伝導性で電気絶縁性の充填剤の最もしばしば挙げられるタイプである。窒化ホウ素、一層特定的には六方晶系窒化ホウ素(hBN)は、優秀な伝熱特性を有しかつ比較的安価であることにおいて特に有用である。
【0005】
充填剤について、できる限り高い熱伝導率(または低い熱抵抗性)を達成することが望ましい。hBNのような現在用いられている充填剤でもって十分な熱伝導率を達成するために、バインダー中における充填剤の高い充填量を用いることが望ましい。しかしながら、hBN粒子の薄片状(小板)構造の故に、20vol%より高い固形分充填量を達成することは困難になる。
【0006】
米国特許第5,898,009号、米国特許第6,048,511号および欧州特許番号EP0,939,066A1(すべてShaffer等)は、固形分hBN充填量を更に改善するために、別の方法論を教示する。これは、(a)粉砕hBN粉末を常温圧縮成形し、(b)この常温圧縮成形された圧縮体をより小さい断片に破壊し、そして(c)生じた断片を篩い分けて所望サイズ範囲の集塊を達成することを伴う。しかしながら、これらの集塊は、尖った短い縁部を有する非球状(角のある形状)である。この形状は、主として次の理由のために、固形分充填量を最適にするのに理想的ではない。すなわち、(1)非球状形集塊は互いに対しては容易には滑動せず、かくして粘度を高める並びに(2)非球状形集塊はより高い表面積を有しそして従ってそれらの表面においてより多量のポリマーを吸収し、しかしてより低量の遊離有効ポリマーをもたらすことになり、かくして更にまた粘度を高める。
【発明の開示】
【0007】
かくして、粘度を増加することなしに十分な熱伝導率を達成するために、高い充填レベルにて用いられ得る熱伝導性充填材料に対するニーズがある。本発明は、当該技術におけるこの欠陥を克服することに向けられる。
【0008】
本発明は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを製造する方法に関する。該方法は、媒質中で約0.5wt%〜約5wt%の界面活性剤を約30wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素粉末と、六方晶系窒化ホウ素スラリーを生成するのに有効な条件下で混合することを含む。
【0009】
本発明はまた、媒質中に約0.5wt%〜約5wt%の界面活性剤および約30wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素粉末を含む六方晶系窒化ホウ素スラリーに関する。
【0010】
本発明の別の側面は、球状窒化ホウ素粉末を製造する方法であって、六方晶系窒化ホウ素スラリーを用意し、窒化ホウ素小板の球状集塊を含む球状窒化ホウ素粉末を生成するのに有効な条件下で該スラリーを噴霧乾燥し、そしてこの球状窒化ホウ素粉末を焼結することを含む方法である。
【0011】
本発明の更に別の側面は、窒化ホウ素小板の球状集塊を含む球状窒化ホウ素粉末に関する。
【0012】
本発明はまた、六方晶系窒化ホウ素ペーストを製造する方法に関する。この方法は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを用意し、そして約60wt%〜約80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストを生成するのに有効な条件下で該スラリーを処理することを伴う。
【0013】
本発明の別の側面は、媒質中に約60wt%〜約80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストに関する。
【0014】
本発明は、更に、ポリマーと、六方晶系窒化ホウ素小板の球状集塊を含む粉末相とを含むポリマー配合物に関する。該粉末相は、該ポリマー内に均質に分配される。
【0015】
本発明の別の側面は、熱源、ヒートシンク、および該熱源を該ヒートシンクに連接する熱伝導性材料を含むシステムにおいて、該熱伝導性材料が、六方晶系窒化ホウ素小板の球状集塊を含む粉末相を含むシステムに関する。
【0016】
本発明の六方晶系窒化ホウ素スラリーは、低粘度を保つ一方、高い固形分充填量を可能にする。加えて、該スラリーは、高収率の六方晶系窒化ホウ素粉末およびペーストを生成させるために用いられ得る。本発明のhBN集塊の球状形は集塊間摩擦を減少し、かくしてポリマー中のより高い固形分充填量および従ってより高い熱伝導率を可能にする。加えて、球状形hBN集塊は可能な限りの最低の表面積を有し、しかして集塊表面における吸着ポリマーの量を減少し、かくしてより多量のポリマーを開放して流動性を改善し/粘度を減少する。更に、本発明の球状hBN粉末において、球状集塊中のhBN小板の分布は、無秩序である(先行技術の圧縮成形集塊中の整列薄片と比べて)。かくして、本発明による球状hBN充填ポリマーは、該ポリマーの厚さにわたって、より等方性の熱伝導率およびより高い熱伝導率を示すはずである。
【0017】
本発明は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを製造する方法に関する。該方法は、媒質中で約0.5wt%〜約5wt%の界面活性剤を約30wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素粉末と、六方晶系窒化ホウ素スラリーを生成するのに有効な条件下で混合することを含む。
【0018】
本明細書において用いられる場合、スラリーは、液体(すなわち、水性または非水性媒質)および不溶性物質の希薄な混合物または懸濁液である。
【0019】
六方晶系窒化ホウ素は、板状の六方晶系結晶構造(黒鉛のそれと同様な)を有する不活性な滑性セラミック物質(「hBN」)である。hBNの周知の異方性特質は、hBN粒子の六角形を示す図1を参照することにより容易に説明され得る。hBN粒子小板の直径は図1においてDとして示された寸法であり、そしてa方向と称される。BNは、a方向の平面において共有結合されている。粒子の厚さはLcとして示された寸法であり、しかして直径に垂直でありそしてc方向と称される。積重ねBN六角形(すなわち、c方向において)は、ファンデルワールス力(比較的弱い)によってのみ一緒に保持される。かかる弱いファンデルワールス力より大きい剪断力がBN六角形の平面を横切って与えられる場合、弱いファンデルワールス力は克服され、そして平面は互いに対して滑動する。BNのこれらの平面が互いに反対方向にて滑動するのが比較的容易であることが、hBNの高滑性についての理由の一つであり得る。
【0020】
好ましくは、hBNは、高規則六角形構造を有する粉末である。かかる粉末は、少なくとも0.12(高度に六角形のhBNの定量化)好ましくは0.15より大きい結晶化指数(Hubacek,「乱層の層状窒化ホウ素の仮説モデル」,J. Cer. Soc. of Japan,104:695〜98(1996)(ここに、参照することによりそっくりそのまま組み込まれる))を有する。hBN粉末は、好ましくは約0.20〜約0.55最も好ましくは約0.30〜約0.55の結晶化度を有する。
【0021】
典型的には、この出発粉末は、原料の本質的に乱層(無定形)の窒化ホウ素粉末の「高火」処理(Hagio等,「六方晶系窒化ホウ素の結晶化でもっての微細構造の発現」,J. Mat. Sci. Lett.,16:795〜798(1997)(ここに、参照することによりそっくりそのまま組み込まれる)参照)によって「高純度六方晶系窒化ホウ素」と慣用的に称されるものを生成させることにより生成される。好ましい具体的態様において、0.12より小さい結晶化指数を有する微細な乱層BN粉末は、窒素中で約1,400から2,300℃にて約0.5〜12時間熱処理される。この熱処理は、典型的には、乱層粉末小板の微細な、<1μmの晶子が熱処理中により規則化(結晶化)されかつより大きく(>1ミクロン)なるにつれて、より結晶質のhBN小板を生成するように作用する。
【0022】
hBN出発物質の粒子は、好ましくは約2μm〜約20μm、一層好ましくは約2μm〜12μmの、最も好ましくは約4μm〜約12μmの平均粒子小板サイズを有する。本明細書において用いられる場合、hBN粒子小板の「粒子サイズ」または「直径」は、図1においてDとして示された寸法である。これは、典型的には、走査電子顕微鏡法およびレーザー散乱技法により、たとえばLeeds & Northrup Microtrac X100(フロリダ州のClearwater)を用いて測定される。
【0023】
別の具体的態様において、hBN出発物質は、約0wt%〜約1.0wt%、好ましくは約0wt%〜約0.5wt%の酸素含有率を有する。低酸素含有率を有するhBN出発物質の使用は、より高いタップ密度を有する窒化ホウ素粉末を生成する。より高いタップ密度粉末は、より高い熱伝導率、ポリマー中のより高い粉末充填量、hBN小板のより堅固な集塊(ポリマーBN複合材料における改善金属付着性に通じる)および集塊内のより低い多孔度(集塊中へのポリマー樹脂または液体のより少ない浸透をもたらすことになる)を含めて、熱管理用途における充填剤として多数の利点を有する。
【0024】
好ましくは、本発明のhBNスラリーは、約40wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素粉末を含む。
【0025】
更に別の具体的態様において、hBN出発物質は、約5m/g〜約30m/g、一層好ましくは約7m/g〜約20m/gの表面積を有する。
【0026】
本発明のhBNスラリーは、水性または非水性媒質を含み得る。適当な非水性媒質は、イソプロピルアルコール、メタノールおよびエタノールを包含する。
【0027】
本発明の六方晶系窒化ホウ素スラリーは「高固形分」hBNスラリーであり、しかして該スラリーは、一つの具体的態様において、約30wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素固形分充填量を含む。別の具体的態様において、本発明の高固形分六方晶系窒化ホウ素スラリーは、約40wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素固形分充填量を含む。
【0028】
本発明の上記の方法についての適当な界面活性剤は、ポリカルボン酸(たとえば、ニュージャージー州クランバリーのRhodia Inc.から入手できるRhodaline 111MTM)、シラン(たとえば、ミシガン州ミッドランドのDow Chemicalから入手できるZ−6040 SilaneTM)および有機金属化合物(たとえば、ロードアイランド州ウーンソケットのCavedon Chemical Co.から入手できるAPGTM)を包含する。
【0029】
本発明のhBNスラリーは、バインダーおよび焼結用添加剤のような、添加剤を含み得る。適当なバインダーは、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、グリセロールおよびラテックスを包含する。本発明のhBNスラリーがhBN粉末を生成させるために用いられる場合、該スラリーは焼結用添加剤を含有し得、しかして該焼結用添加剤はイットリア、CaO、MgO、CeBおよびホウ素を包含するが、しかしそれらに制限されない。
【0030】
本発明はまた、媒質中に約0.5wt%〜約5wt%の界面活性剤および約30wt%〜約50wt%の六方晶系窒化ホウ素粉末を含む六方晶系窒化ホウ素スラリーに関する。
【0031】
本発明のhBNスラリーは、低粘度を保つ一方、高い固形分充填量を達成する。特に、約30wt%〜約50wt%の固形分充填量が、本発明の高固形分hBNスラリーにおいて達成される。理論により縛られたくないけれども、hBNの薄片状の非湿潤性特質の故に、本発明のスラリーにおける約0.5wt%〜約5wt%の界面活性剤の使用が、かかる高固形分充填量を可能にする、ということが信じられる。これは、約20wt%〜約25wt%のBN固形分充填量を達成するために約0.1wt%〜約0.5wt%の界面活性剤を用いた先行技術方法とは対照的である。
【0032】
本発明の高固形分hBNスラリーは、下記に詳細に記載されるように、高収率の六方晶系窒化ホウ素粉末およびペーストを生成させるために用いられ得る。
【0033】
本発明の別の側面は、球状窒化ホウ素粉末を製造する方法であって、六方晶系窒化ホウ素スラリーを用意し、窒化ホウ素小板の球状集塊を含む球状窒化ホウ素粉末を生成するのに有効な条件下で該スラリーを噴霧乾燥し、そしてこの球状窒化ホウ素粉末を焼結することを含む方法に関する。
【0034】
本明細書において用いられる場合、集塊は、一緒に結合された窒化ホウ素小板の集合体である。非集塊化窒化ホウ素小板は、1個またはそれ以上の晶子を含む。
【0035】
一つの具体的態様において、窒化ホウ素小板の球状集塊は、約10ミクロン〜約500ミクロンの平均集塊サイズまたは直径を有する。
【0036】
別の具体的態様において、窒化ホウ素集塊のより多量の部分(majority)は、約30ミクロン〜約150ミクロンの平均直径を有する。
【0037】
該六方晶系窒化ホウ素スラリーは、好ましくは、本発明による高固形分六方晶系窒化ホウ素スラリーである。
【0038】
噴霧乾燥についての技法は、当該技術において知られており、そしてたとえば、James S.Reed,Introduction to the Principles of Ceramic Processing,John Wiley & Sons, Inc.(1988)(ここに、参照することによりそっくりそのまま組み込まれる)に記載されている。
【0039】
好ましくは、焼結は、少なくとも1,800℃の温度にて、約1〜約4時間、一層好ましくは約2〜約3時間行われる。更に、焼結は、好ましくは約1,800℃〜約2,400℃、一層好ましくは約2,000℃〜2,400℃、最も好ましくは約2,000℃〜約2,100℃にて行われる。焼結用の適当な雰囲気は、不活性ガス、窒素およびアルゴンを包含する。一つの具体的態様において、焼結は、真空中で行われる。別の具体的態様において、焼結は、少なくとも1気圧の圧力の条件下で行われる。
【0040】
生じた粉末タップ密度は、好ましくは、約0.4g/cc〜約0.7g/ccの範囲にある。
【0041】
本発明によれば、焼結工程は、生じる窒化ホウ素粉末の熱拡散率およびかくして熱伝導率を改善し、また窒化ホウ素粉末を硬化および強化する。理論により縛られたくないけれども、焼結中に、窒化ホウ素の個々の粒が成長して互いの中に入って相互連結網状構造を形成する、ということが信じられる。生じた焼結体の相互連結は、増加した熱拡散率および増加した熱伝導率をもたらすことになる。
【0042】
一つの具体的態様において、球状窒化ホウ素粉末は、所望の集塊サイズ分布を得るのに有効な条件下で分級される。本明細書において用いられる場合、集塊サイズ分布は、集塊の特性直径により定められる場合の存在する最小集塊から存在する最大集塊の集塊の範囲において、集塊が該範囲にわたる範囲である。分級についての適当な方法は、篩分け、空気分級および湿式篩(Chem. Eng. Handbook,Perry & Chilton,第5版,McGraw−Hill(1973)(ここに、参照することによりそっくりそのまま組み込まれる)参照)を包含する。かかる分級方法は当該技術において周知であるので、それらは本明細書において簡潔にのみ論考される。
【0043】
篩分けは、様々なサイズの固体粒子/集塊の混合物の、篩面による2つまたはそれ以上の部分への分離である。篩面は、より小さい粒子/集塊が流通する一方、より大きい粒子/集塊が上面にとどまる開口を有する。この方法は、粗大なおよび小さい粒子/集塊サイズストリームの両方について、所望の粒子/集塊サイズ範囲への粒子/集塊の分級を達成するために、様々な篩開口を通じて必要な回数繰り返され得る。
【0044】
空気分級機は、粗大な粒子/集塊からの微細な粒子/集塊の分離を容易にするために、粒子/集塊サイズに依存する空気抵抗および粒子慣性に頼る。
【0045】
湿式篩についての一つの設計は、竪形重力型エルトリエーターであり、しかして該エルトリエーターにおいて、カラムを通じて上へ流れる流体は、臨界サイズより小さい微細な粒子/集塊を運ぶ。臨界サイズは、該流体中における粒子/集塊の沈降速度により決定される。
【0046】
所望の集塊範囲または集塊サイズ分布(ASD)は、球状窒化ホウ素粉末の予定用途により決定される。たとえば、ポリマーが低デュロメーターシリコーンゴムである柔軟性界面パッドについて、所望ASDは、最も粗大な集塊直径が界面パッドの厚さより小さいようなものである。球状窒化ホウ素を含むポリマーの可撓性が重要である状況について、大きい集塊たとえば150ミクロンを越えるものは、より小さい集塊の使用が生じるポリマー配合物の可撓性を改善するので、濃度について減少されまたは完全に除去される。加えて、より小さい集塊はより大きい集塊の間隙空間内に填るので、所望の可撓性および熱伝導率を達成するために、複数の集塊サイズ範囲が、球状窒化ホウ素粉末において組み合わされ得る。
【0047】
好ましくは、ASDは、30〜125ミクロン(一層好ましくは74〜125ミクロン、最も好ましくは74〜105ミクロン)、または20〜74ミクロン(一層好ましくは38〜74ミクロン、最も好ましくは38〜53ミクロン)、または10〜38ミクロン(一層好ましくは20〜38ミクロン)である。
【0048】
本発明はまた、窒化ホウ素小板の球状集塊を含む球状窒化ホウ素粉末に関する。
本発明の球状窒化ホウ素粉末は、下記に記載されるように、熱管理用途用の充填剤として、たとえば複合材料、ポリマーおよび流体中において用いられ得る。球状窒化ホウ素粉末はまた、該粉末の改善された充填密度および均一な充填特性の故に、熱間圧縮成形において用いられ得る。更に、生じた球状窒化ホウ素粉末は、立方晶系窒化ホウ素への六方晶系窒化ホウ素の転換において前駆体供給原料物質として用いられ得る。立方晶系窒化ホウ素への高純度六方晶系窒化ホウ素の転換の際に、窒化ホウ素の圧縮形態が、立方晶系窒化ホウ素相図の安定領域内の極めて高い圧力および温度に付される。窒化ホウ素ペレットの密度は、立方晶系窒化ホウ素転換方法の経済性にとって有意である。
【0049】
本発明の別の側面は、六方晶系窒化ホウ素ペーストを製造する方法である。この方法は、六方晶系窒化ホウ素スラリーを用意し、そして約60wt%〜約80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストを生成するのに有効な条件下で該スラリーを処理することを伴う。
【0050】
本明細書において用いられる場合、ペーストは、半固体製品である。
該六方晶系窒化ホウ素スラリーは、好ましくは、本発明による高固形分六方晶系窒化ホウ素スラリーである。
【0051】
一つの具体的態様において、処理は、スラリーをセッコウ鋳込型中に入れることを含む。かかるセッコウ型はスラリーから水を吸収して、本発明による六方晶系窒化ホウ素ペーストが生成される。該型の多孔性たとえば約1〜約5μmが分かると、六方晶系窒化ホウ素ペーストの固形分含有率は、鋳造時間により制御され得る。
【0052】
別の具体的態様において、処理は、所望量の液体がスラリーから除去されて本発明による六方晶系窒化ホウ素ペーストが生成されるまで、スラリーを真空濾過することを含む。
【0053】
本発明の更に別の側面は、媒質中に約60wt%〜約80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストに関する。
【0054】
本発明のhBNペーストは、水性または非水性媒質を含み得る。適当な非水性媒質は、イソプロピルアルコール、メタノールおよびエタノールを包含する。
【0055】
好ましくは、六方晶系窒化ホウ素ペーストは、約65wt%〜約75wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む。
【0056】
本発明の六方晶系窒化ホウ素ペーストは、たとえば押出法により、様々な形状の固体を形成するために用いられ得る。かかる固体は、次いで、たとえば熱管理用途における充填剤として用いられ得る。
【0057】
本発明は、更に、ポリマーと、六方晶系窒化ホウ素小板の球状集塊を含む粉末相とを含むポリマー配合物に関する。該粉末相は、該ポリマー内に均質に分配される。
【0058】
適当なポリマー系は、溶融加工可能なポリマー、ポリエステル、フェノール類、シリコーンポリマー(たとえば、シリコーンゴム)、アクリル類、ロウ、熱可塑性ポリマー、低分子量流体およびエポキシ成形コンパウンドを包含し得る。
【0059】
一つの具体的態様において、ポリマー配合物は、約30wt%〜約80wt%の球状窒化ホウ素粉末を含む。しかしながら、ポリマー配合物中への球状窒化ホウ素粉末の充填量は、生じる配合物の所望の可撓性および熱伝導率により決定される。たとえば、30wt%〜50wt%のような球状hBN粉末の比較的低い充填量は高可撓性用途について望ましいが、しかし比較的低い熱伝導率をもたらすことになる。かくして、約50wt%〜約80wt%の充填量は、高熱伝導率/低可撓性の用途において望ましい。
【0060】
生じるポリマー配合物の熱伝導率は、充填量、分散度および他の因子により決定される。一つの具体的態様において、ポリマー配合物は、約1W/mK〜約15W/mKの熱伝導率を有する。
【0061】
本発明のポリマー配合物中のhBN集塊の球状形の故に、集塊間摩擦は減少され、かくしてより高い固形分充填量および従ってより高い熱伝導率を可能にする。
【0062】
加えて、球状形hBN集塊は可能な限りの最低の表面積を有し、しかして集塊表面における吸着ポリマーの量を減少し、かくしてより多量のポリマーを開放して流動性を改善し/粘度を減少する。
【0063】
典型的には、ポリマー中に充填するためのhBN粉末は、圧縮成形法(たとえば、米国特許第5,898,009号、米国特許第6,048,511号および欧州特許番号EP0,939,066A1(すべてShaffer等)(ここに、参照することによりそっくりそのまま組み込まれる)参照)により生成されてきたが、該圧縮成形法は、整列hBN小板の非球状集塊を含むhBN粉末を生成する。しかしながら、本発明の球状hBN粉末においては、hBN小板の分布は無秩序である(圧縮成形集塊における整列薄片と比べて)。かくして、本発明によるhBN充填ポリマーフィルムは、ポリマーの厚さ全体にわたって、より等方性の熱伝導率およびより高い熱伝導率を示すはずである。
【0064】
本発明の別の側面は、熱源、ヒートシンク、および該熱源を該ヒートシンクに連接する熱伝導性材料を含むシステムにおいて、該熱伝導性材料が、六方晶系窒化ホウ素小板の球状集塊を含む粉末相を含むシステムに関する。
【0065】
本明細書において用いられる場合、ヒートシンクは、周囲環境から伝熱を受け取る気体、液体または固体の物質体である。
【0066】
本発明についての適当な熱源は、集積回路チップ、パワーモジュール、トランスフォーマー、他の電子デバイスを包含する。
【0067】
本発明による適当なヒートシンクは、フィン状のアルミニウム、銅、ベリリウムおよびダイヤモンドを包含する。
【0068】
本明細書において用いられる場合、熱伝導性材料は、複合材料、ポリマーまたは流体であり得る。一つの具体的態様において、熱伝導性材料は、溶融加工可能なポリマー、ポリエステル、フェノール、シリコーンポリマー(たとえば、シリコーンゴム)、アクリル、ロウ、熱可塑性ポリマー、低分子量流体またはエポキシ成形コンパウンドのようなポリマーである。
【0069】
該熱伝導性材料は、好ましくは、約30wt%〜約80wt%の球状窒化ホウ素粉末を含みかつ約1W/mK〜約15W/mKの熱伝導率を有する。
【0070】
実施例1 − 高BN固形分充填スラリーの生成
表1に記載された混合組成を用いて、50wt%固形分充填BNスラリーを製造した。
【表1】

【0071】
表1に記載された粉末および液体の正確な量を計り取った。次いで、脱イオン(DI)水を、9〜9.5にpH調整した。界面活性剤を、おおよそ10Lの大きな「最終混合」サイズのバケット(ニューヨーク州ロチェスターのNalgene Nunc)中のイソプロピルアルコール(IPA)に添加した。空気動力式プロペラミキサー(ニューヨーク州ロチェスターのLightnin)を用いて、この界面活性剤/IPA溶液を掻き混ぜた。粉末をこの界面活性剤/IPA溶液に、溶液がもはや更なる粉末を受け入れ得なくなるまでゆっくり添加した。これは、BN粉末の大部分をIPAの薄層で「被覆」するために成された(IPAは、DI水より容易にBN表面を濡らす)。スラリーの混合可能な粘度を維持するために、必要に応じてpH調整DI水を添加した。スパチュラでもっての手動混合が、容器壁から粉末を組み込むために必要とされ得る。
【0072】
良好な混合を確実にするために、このスラリーを高剪断ミル(Netzsch Mill,ペンシルベニア州エクストンのNetzsch, Inc.)にポンプ輸送した。ミリング時間は、「混合状態度」および表面積を決定した。IPAの蒸発速度を減少するのに十分に低いスラリー温度を保つために、補助冷却装置(Chiller,ニューハンプシャー州ポーツマスのNeslab Instruments)が、ミルに取り付けられる必要があった。
すべてのBN粉末が添加された後、スラリーのpHは8.5であると測定され、そしてNaOHの添加により9に調整した。この段階におけるスラリーは全く粘稠であるように見えたが、しかし良好な剪断減粘を示した。
【0073】
いくつかの異なる界面活性剤について、スラリー粘度対剪断速度の効果を測定した。界面活性剤含有率は、表1に示されたように、総固形分含有量の5wt%であった。それらの結果は図2に示され、しかしてRhodaline 111MTM(ニュージャージー州クランバリーのRhodia, Inc.)が、粘度を減少するのに最も効果があることが判明した。
引き続いて、スラリーを、必要に応じて用いるために密封容器に移した。
【0074】
実施例2 − 焼結用添加剤の混合
BN粉末への焼結用添加剤の添加が、スラリー形態において理想的になされた。これは、BNと焼結助剤の均質配合物を生じるのを助けた。スラリーブレンディングが可能または実用的でなかった場合、乾式混合法が用いられた。
【0075】
乾燥混合物を製造するために用いられた技法は、必要とされる試料の量に依存した。試料サイズがおおよそ25gより小さい場合、粉末を混合するために乳鉢および乳棒が用いられた。粉末は10分間このように混合され、そして次いで必要に応じて用いられた。
【0076】
より多量の粉末が必要とされる場合、粉末をブレンドするためにペイント用振とう機が用いられた。ペイント用振とう機を用いる場合、粉末をブレンドするのを助けるために、Nalgene Nunc製容器(ニューヨーク州ロチェスター)中で3/8″Si媒質が用いられた。用いられた媒質の量は、Nalgene製容器中の粉末カラムの高さのおおよそ1/4であった。適切なサイズの容器が、各サイズバッチについて用いられた。ペイント用振とう機は25分間動き続けるように設定され、そして混合が開始された。混合後、Si媒質を篩い取り、そして粉末を収集しそして圧縮成形した。圧縮成形が困難である場合、数重量パーセントの低分子量ポリエチレングリコールが、混合段階においてバインダーとして添加された。
【0077】
実施例3 − BNスラリーの噴霧乾燥
ダイ充填用途用BN粉末を生成させるために、実施例1のBNスラリーが噴霧乾燥された。噴霧乾燥はまた、均質な多成分の無加圧焼結用粉末系を生成させるための最も迅速なやり方をもたらした。50wt%固形分のBNスラリーは他のセラミック系と比べて非常に高度に充填されていると思えたけれども、それは有意量の水を含有していた。この水のすべてを有効滞留時間内に蒸発させるために、入口および出口温度が増加されねばならなかった。これらの変更と共に、スラリーの流速が減速され、また噴霧器の毎分回転数(rpm)が増加された。加えて、乾式圧縮成形用途用に用いられる予定である場合、噴霧乾燥前に、4wt%グリセロールがスラリー中に添加された。噴霧乾燥中、スラリーは絶えず混合された。
【0078】
入口温度は235℃に設定され、しかしてこれは85℃の出口温度をもたらした。スラリーの流速は60ml/分であり、そして噴霧器(ミシガン州デトロイトのPentronix)は12,500rpmに設定された。これらの設定は、一般に、−150μm/+30μmのサイズ範囲の球状BN粉末をもたらした。尺度の下端は、集塵器ダンパーの設定に依存して全く変動可能であった。収集された粉末は、おおよそ0.25〜0.5%の湿分を有していた。
【0079】
上記に概略されたスラリーの例は、これらの条件下で噴霧乾燥機に通すのに約70分を要した。壁部の物質およびサイクロ(登録商標)ンにおいて収集された物質を占める粉末収率は、粗大粒子を篩い取った後において約80%であった。
【0080】
上記の条件のすべては、本実施例において用いられた噴霧乾燥機についてのみ有効である。いかなる他のシステムにおける実施についても、わずかな変更が必要とされるであろう、ということが予期される。より大きい乾燥機は、粒子サイズ分布のより大きい融通性およびより高い生成速度を可能にするであろう。
次いで、噴霧乾燥された性質に対する窒化ホウ素固形分のスラリー充填量(wt%)の効果が、表2に示されたように試験された。
【0081】
【表2】

【0082】
同じサイズまで篩い分けられた粉末BおよびDは、固形分充填量が増加されるにつれて、生じる噴霧乾燥粉末の密度が増加するということを示した。
【0083】
実施例4 − 鋳込法によるBN粘土様ペーストの生成
実施例1からのスラリーを、セッコウ鋳込型中に注いだ。圧力を加え、そして準備完了されたこの型を12時間程度放置して鋳造した。該型はそれほど速く「ブラインド(目詰まり)」した故、鋳造は停止され、そして更なる水分はスリップから除去されなかった。生じた物質は、濃厚なペースト状物質であった。固形分含有率は76%であった。
【0084】
実施例5 − 真空濾過法によるBN粘土様ペーストの生成
実施例1からのスラリーを、濾紙を有するブフナー漏斗中に注いだ。このスラリーに、下から真空を引いた。系からの水は、メスフラスコ中に流れた。所望量の水がスラリーから除去された時、真空を解いた。74%の固形分含有率を有していたこのBNペースト試料を収集し、そして後の使用のために気密バッグ中に密封した。
【0085】
好ましい具体的態様が本明細書において叙述および記載されてきたけれども、様々な改変、付加、置換、等が本発明の精神から逸脱することなく成され得、そしてそれ故これらは請求項において定められた本発明の範囲内にあると考えられる、ということが当業者に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】図1は、窒化ホウ素の構造を示す図であり、しかしてこれらの単位の多くはBN小板を構成する。
【図2】図2は、様々な界面活性剤を有する50%固形分BNスラリーのレオロジー的性質を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
六方晶系窒化ホウ素ペーストを製造する方法であって、
六方晶系窒化ホウ素スラリーを用意し、そして
60wt%〜80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペーストを生成するのに有効な条件下で、該スラリーを処理する
ことを含む方法。
【請求項2】
六方晶系窒化ホウ素スラリーが、30wt%〜50wt%の六方晶系窒化ホウ素固形分充填量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
処理が、スラリーをセッコウ型中に入れることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
処理が、真空濾過を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
媒質中の60wt%〜80wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を含む六方晶系窒化ホウ素ペースト。
【請求項6】
媒質が、水性媒質である、請求項5に記載の六方晶系窒化ホウ素ペースト。
【請求項7】
媒質が、イソプロピルアルコール、メタノールおよびエタノールから成る群から選択された非水性媒質である、請求項5に記載の六方晶系窒化ホウ素ペースト。
【請求項8】
ポリマー配合物であって、
ポリマー、および
六方晶系窒化ホウ素小板の焼結球状集塊を含む粉末相
を含み、しかも該粉末相が、該ポリマー内に均質に分配されているポリマー配合物。
【請求項9】
六方晶系窒化ホウ素小板の焼結球状集塊が、10ミクロン〜500ミクロンの平均集塊直径を有する、請求項8に記載のポリマー配合物。
【請求項10】
焼結球状集塊のより多量の部分が、30ミクロン〜150ミクロンの平均直径を有する、請求項9に記載のポリマー配合物。
【請求項11】
粉末相が、0.4g/cc〜0.7g/ccのタップ密度を有する、請求項8に記載のポリマー配合物。
【請求項12】
ポリマーが、溶融加工可能なポリマー、ポリエステル、フェノール類、シリコーンポリマー、アクリル類、ロウ、熱可塑性ポリマー、低分子量流体およびエポキシ成形コンパウンドから成る群から選択される、請求項8に記載のポリマー配合物。
【請求項13】
ポリマー配合物が、30wt%〜80wt%の粉末相を含む、請求項8に記載のポリマー配合物。
【請求項14】
ポリマー配合物が、1W/mK〜15W/mKの熱伝導率を有する、請求項8に記載のポリマー配合物。
【請求項15】
熱源、ヒートシンク、および該熱源を該ヒートシンクに連接する熱伝導性材料を含むシステムにおいて、該熱伝導性材料が、六方晶系窒化ホウ素小板の焼結球状集塊を含む粉末相を含むシステム。
【請求項16】
六方晶系窒化ホウ素小板の焼結球状集塊が、10ミクロン〜500ミクロンの平均集塊直径を有する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
焼結球状集塊のより多量の部分が、30ミクロン〜150ミクロンの平均直径を有する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
粉末相が、0.4g/cc〜0.7g/ccのタップ密度を有する、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
熱源が、集積回路チップ、パワーモジュールまたはトランスフォーマーである、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
ヒートシンクが、フィン状のアルミニウム、銅、ベリリウムまたはダイヤモンドである、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
熱伝導性材料が、ポリマーである、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
ポリマーが、溶融加工可能なポリマー、ポリエステル、フェノール類、シリコーンポリマー、アクリル類、ロウ、熱可塑性ポリマー、低分子量流体およびエポキシ成形コンパウンドから成る群から選択される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
熱伝導性材料が、30wt%〜80wt%の球状窒化ホウ素粉末を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項24】
熱伝導性材料が、1W/mK〜15W/mKの熱伝導率を有する、請求項15に記載のシステム。
【請求項25】
ポリマー配合物であって、
ポリマー配合物、および
窒化ホウ素の焼結球状集塊を含む粉末相
を含むポリマー配合物。
【請求項26】
窒化ホウ素の焼結球状集塊が、10ミクロン〜500ミクロンの平均集塊直径を有する、請求項25に記載のポリマー配合物。
【請求項27】
窒化ホウ素の焼結球状集塊が、30ミクロン〜150ミクロンの平均直径を有する、請求項26に記載のポリマー配合物。
【請求項28】
ポリマー配合物であって、
ポリマー、および
六方晶系窒化ホウ素から本質的になる粉末相
を含むポリマー配合物。
【請求項29】
ポリマーが、溶融加工可能なポリマー、ポリエステル、フェノール類、シリコーンポリマー、アクリル類、ロウ、熱可塑性ポリマー、低分子量流体およびエポキシ成形コンパウンドから成る群から選択される、請求項25又は28に記載のポリマー配合物。
【請求項30】
30wt%〜80wt%の粉末相を含む、請求項25又は28に記載のポリマー配合物。
【請求項31】
50wt%〜80wt%の粉末相を含む、請求項30に記載のポリマー配合物。
【請求項32】
1W/mK〜15W/mKの熱伝導率を有する、請求項25又は28に記載のポリマー配合物。
【請求項33】
ポリマー配合物が、50wt%〜80wt%の粉末相を含む、請求項13に記載のポリマー配合物。
【請求項34】
六方晶系窒化ホウ素ペーストが、65wt%〜75wt%の固体六方晶系窒化ホウ素を媒体中に含む、請求項5に記載の六方晶系窒化ホウ素ペースト。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−35484(P2009−35484A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286337(P2008−286337)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【分割の表示】特願2003−518818(P2003−518818)の分割
【原出願日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【出願人】(593150863)サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド (139)
【Fターム(参考)】