説明

高圧ドライエア供給システム

【課題】エアコンプレッサの運転を適正化することが可能で、電力消費を低減することができるとともに、タンクで回収される凝集水量を低減することが可能で、タンクのメンテナンス性を向上することができる高圧ドライエア供給システムを提供する。
【解決手段】エアコンプレッサ2で圧縮しタンク6に貯留した高圧エアを、ミストセパレータ12で除湿し高圧ドライエアにして設備機器21に供給する高圧ドライエア供給システム1において、ミストセパレータの下流側に、ミストセパレータへの高圧ドライエアの逆流を防止する逆止弁22を設け、ミストセパレータとタンクとの間に、タンクからミストセパレータへの高圧エアの供給・停止を切り替える電磁開閉弁19を設けると共に、逆止弁の下流の高圧ドライエア圧力を検出し、当該高圧ドライエア圧力が設定値を超えたとき、電磁開閉弁を閉じてタンクの内部圧力の低下を抑制する第2圧力スイッチ20を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアコンプレッサの運転を適正化することが可能で、電力消費を低減することができるとともに、タンクで回収される凝集水量を低減することが可能で、タンクのメンテナンス性を向上することができる高圧ドライエア供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種の工場設備やプラズマディスプレイパネルなどの生産設備では、設備機器の駆動や制御などに高圧エアが利用されている。高圧エアを各種の設備機器に供給する場合、高圧エアに水分が含まれていると支障が生じるので、高圧エアから水分を除去してドライにしておく必要がある。水分を含むエアが設備機器に供給されないようにするシステムの一例として、特許文献1が知られている。
【0003】
特許文献1の「空気圧供給回路における自動排水処理装置」は、機械の休止している間に、機械の空圧回路内にエアドライヤーの処理を経ていない水分を含んだ空気が流れ込むのを防止するとともに、機械の運転中は、エアドライヤーによる有効な防錆処理を行えるようにすることを課題として、エアドライヤの入口側に設けられ空気圧配管を開閉する電磁切換弁と、電磁切換弁の上流に組み込まれ一定量のドレンが溜まると自動的にドレンを排出するオートドレン機構を備えたエアフィルタと、機械の稼働/休止状態を検知し、空気圧機器の休止時には空気圧配管の閉位置に電磁切換弁を切り換え、機械の稼働時には開位置に切り換える弁切換制御手段とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−89200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の高圧ドライエアの供給システムの中には、エアコンプレッサとこのエアコンプレッサで圧縮した高圧エアを貯留するタンクを有するものがある。タンクに貯留した高圧エアは、設備機器での消費に応じて、タンクから設備機器へ供給される。エアコンプレッサの運転・停止は、タンクの内部圧力が設定圧力以上に維持されているか、設定圧力を下回ったかによって切り替えられる。タンクの内部圧力が設定圧力以上で停止しているエアコンプレッサは、内部圧力が設定圧力よりも低下すると運転を再開する。
【0006】
タンクと設備機器の間には、タンクからの高圧エアを除湿するミストセパレータを設け、このミストセパレータで高圧エアを高圧ドライエアにして設備機器へ供給するようにしている。ミストセパレータの中には、除湿により発生するドレンを、大気開放した排出系で大気圧下で自動的に排出するオートドレンタイプのものがある。このオートドレンタイプのミストセパレータは、ドレンの排出が自動的であるので、自動運転に適している。
【0007】
ドレンを大気圧下で自動的に排出する構造のミストセパレータでは、高圧エアが加圧状態にあるとき、高圧エアが流通し、常に幾分かの高圧エアのリークが発生している。ミストセパレータで高圧エアのリークがあると、相当量の高圧エアがタンクから流出し続けることとなる。ミストセパレータでのリークにより、設備機器での消費は少ないにも拘わらず、タンクから高圧エアが流出し続けると、タンクの内部圧力は設定圧力よりも低下してしまい、そのためにエアコンプレッサの運転が再開される。エアコンプレッサからの高圧エアでタンクの内部圧力が設定圧力以上に一旦復帰しても、ミストセパレータでリークが生じている限り、直ぐにタンクの内部圧力が設定圧力を下回ってしまい、その都度、エアコンプレッサが繰り返し再起動されることになる。
【0008】
ミストセパレータでのリークに起因して、設備機器での消費とは無関係に、エアコンプレッサが頻繁に運転を再開し、運転時間が長くなることは、電力使用に無駄を生じさせていて、省エネルギや炭酸ガス排出削減の観点から好ましいものではなかった。
【0009】
他方、エアコンプレッサがエアを圧縮することで生じる凝集水をタンクに回収して排水するようにしている場合には、運転時間に比例して凝集水が溜まるため、エアコンプレッサの運転頻度が頻繁であったり運転時間が長いと、短時間のうちに、タンク内に凝集水が多量に溜まる。凝集水の排水処理は、一定量溜まった時点で自動的に行うことが可能であるが、タンクの内部では、頻繁に溜まる凝集水によって錆が発生し易くなる。
【0010】
この錆は、タンクから凝集水を排水する際に目詰まりを生じさせる原因となる。目詰まりが生じると、排水操作に支障を生じさせる。従って、錆の発生を防止し、また凝集水の排水をスムーズにするためには、タンクを清掃するなどのメンテナンスを頻繁に行う必要があり、機器管理の省力化の観点から好ましいものではなかった。
【0011】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、エアコンプレッサの運転を適正化することが可能で、電力消費を低減することができるとともに、タンクで回収される凝集水量を低減することが可能で、タンクのメンテナンス性を向上することができる高圧ドライエア供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にかかる高圧ドライエア供給システムは、エアコンプレッサと該エアコンプレッサで圧縮した高圧エアを貯留するタンクを有し、該タンクの内部圧力が低下すると該エアコンプレッサを運転し、該エアコンプレッサがエアを圧縮することで生じる凝集水は該タンクに回収して排水すると共に、該タンクに貯留した高圧エアは、ドレンを大気圧下で排出するミストセパレータで除湿し高圧ドライエアにして設備機器に供給するようにした高圧ドライエア供給システムにおいて、上記ミストセパレータの下流側に、該ミストセパレータへの高圧ドライエアの逆流を防止する逆止機構を設け、上記ミストセパレータと上記タンクとの間に、該タンクから該ミストセパレータへの高圧エアの供給・停止を切り替える開閉弁を設けると共に、上記逆止機構の下流の高圧ドライエア圧力を検出し、当該高圧ドライエア圧力が設定値を超えたとき、上記開閉弁を閉じて上記タンクの内部圧力の低下を抑制する圧力スイッチを備えたことを特徴とする。
【0013】
前記逆止機構の下流側に、前記ミストセパレータからの高圧ドライエアを、前記設備機器へ供給するために貯留する二次タンクを設けたことを特徴とする。
【0014】
前記ミストセパレータがオートドレンタイプであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる高圧ドライエア供給システムにあっては、エアコンプレッサの運転を適正化することができ、電力消費を低減することができるとともに、タンクで回収される凝集水量を低減することができ、タンクのメンテナンス性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る高圧ドライエア供給システムの好適な一実施形態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる高圧ドライエア供給システムの好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る高圧ドライエア供給システム1は、図1に示すように、エアコンプレッサ2で圧縮した高圧エアを、ドライな高圧エアにして、例えば、プラズマディスプレイパネルの製造設備のカートに備えられるチップ管のクランプ機構3やノズル昇降シリンダ4、真空バルブ5などの各種設備機器21へ供給する。
【0018】
エアコンプレッサ2は、吸い込み口からエア(大気)を吸引し圧縮して、高圧エアを作り出す。エアコンプレッサ2の吐出口には、タンク6が接続される。タンク6は、エアコンプレッサ2で圧縮した高圧エアを貯留するとともに、エアコンプレッサ2がエアを圧縮することで生じる凝集水wを回収する。タンク6は、電磁排水弁7を有する排水系8を備える。電磁排水弁7を開放することで、タンク6内に回収された凝集水wは、排水系8から排水される。
【0019】
タンク6には、タンク6の内部圧力を検出するとともに、検出された内部圧力に応じてエアコンプレッサ2の運転・停止を切り替える第1圧力スイッチ9が設けられる。第1圧力スイッチ9には、設定圧力が設定され、高圧エアを貯留するタンク6の内部圧力が設定圧力以上に維持されているときは、エアコンプレッサ2に停止信号を出力し、内部圧力が設定圧力よりも低下したときには、エアコンプレッサ2に運転信号を出力する。
【0020】
タンク6には、高圧エアを流通させる配管10を介して、二次タンク11が接続される。二次タンク11とタンク6との間には、配管10に取り付けて、タンク6からの高圧エアを除湿し高圧ドライエアにするミストセパレータ12が設けられる。図示例にあっては、ミストセパレータ12は3台配列され、三段階で高圧エアの除湿を行って高圧ドライエアにする。各ミストセパレータ12は、工場設備や生産設備の自動運転に適したオートドレンタイプであって、大気開放されたドレン系12aを有し、高圧エアの除湿で生じたドレンを大気圧下で自動的に排出する。
【0021】
ミストセパレータ12の下流側には、配管10に取り付けて、除湿後の高圧ドライエアをさらに乾燥させるドライヤ13が設けられる。ドライヤ13の下流側には、配管10に取り付けて、配管10内の圧力変動を抑える第1レギュレータ14が設けられる。
【0022】
二次タンク11は配管10に接続して、第1レギュレータ14の下流側、すなわちミストセパレータ12の下流側に設けられる。また、二次タンク11は、分岐された二次配管15を介して、各種の設備機器21であるチップ管のクランプ機構3等に接続される。二次配管15には、クランプ機構3やノズル昇降シリンダ4等への高圧ドライエアの供給・停止を制御する電磁制御弁16や電磁弁ユニット17、二次配管15内の圧力を調整する第2レギュレータ18が設けられる。二次タンク11は、圧力変動を抑制するバッファタンクとして、ミストセパレータ12からの高圧ドライエアを、クランプ機構3等へ供給するために一時的に貯留する。
【0023】
ミストセパレータ12とタンク6との間には、配管10に取り付けて、タンク6からミストセパレータ12への高圧エアの供給・停止を切り替える電磁開閉弁19が設けられる。電磁開閉弁19が開かれると、タンク6からの高圧エアはミストセパレータ12へ供給される。電磁開閉弁19が閉じられると、高圧エアはタンク6から送り出されることなく、タンク6に貯留される。
【0024】
第1レギュレータ14の下流側、すなわちミストセパレータ12の下流側であって、二次タンク11の上流側には、配管10に取り付けて、ミストセパレータ12からの高圧ドライエアが二次タンク11側から当該ミストセパレータ12側へ向かって逆流することを防止する逆止機構として、逆止弁22が設けられる。詳細には、逆止弁22は、電磁開閉弁19を閉じたとき、二次タンク11側に送り込まれる高圧ドライエアや二次タンク11に貯留されている高圧ドライエアが、ドレン系12aが大気圧下に開放されているミストセパレータ12へ逆流してリークしてしまうことを防止すると共に、併せて二次タンク11の内部圧力が低下してしまうことを防止する。逆止機構としては、逆止弁22に限らず、高圧ドライエアの逆流を防止できるものであれば、電磁制御弁や切換弁など、どのような手段であってもよい。
【0025】
逆止弁22の下流側には、配管10に取り付けて、第2圧力スイッチ20が設けられる。第2圧力スイッチ20は、逆止弁22の下流における高圧ドライエア圧力を検出するとともに、検出された高圧ドライエア圧力に応じて電磁開閉弁19の開閉を切り替える。第2圧力スイッチ20には、逆止弁22下流の高圧ドライエア圧力の設定値が設定され、検出された高圧ドライエア圧力が設定値を超えているときは、電磁開閉弁19に閉信号を出力し、設定値以下となったときには、電磁開閉弁19に開信号を出力する。
【0026】
従って、第2圧力スイッチ20で検出された高圧ドライエア圧力が設定値を超えていて、電磁開閉弁19が閉じられることにより、タンク6からミストセパレータ12への高圧エアの供給が停止され、タンク6の内部圧力の低下が抑制される。他方、設備機器21での高圧ドライエアの消費により、検出される高圧ドライエア圧力が設定値以下に低下したときには、電磁開閉弁19が開かれ、タンク6の高圧エアはミストセパレータ12へ送られ、高圧ドライエアに処理されて、二次タンク11に供給される。第2圧力スイッチ20は、二次タンク11に設けるようにして、二次タンク11の内部圧力を検出するようにしてもよい。
【0027】
逆止弁22の開弁圧力と、第1圧力スイッチ9の設定圧力の関係は、タンク6から二次タンク11への高圧エアの供給を保証するために、第1圧力スイッチ9の設定圧力が逆止弁22の開弁圧力よりも高く設定される。これにより、タンク6からの高圧エアは逆止弁22を開弁して二次タンク11側へ流通される。
【0028】
また、逆止弁22の開弁圧力と、第2圧力スイッチ20の設定値の関係は、高圧ドライエアが逆止弁22を経て二次タンク11へスムーズに流入し得るように、第2圧力スイッチ20の設定値は逆止弁22の開弁圧力よりも低く設定される。したがって、第2圧力スイッチ20の設定値は、第1圧力スイッチ9の設定圧力よりも低く設定される。
【0029】
また、逆止弁22の下流側には、配管10に接続して、本システム1に対するメンテナンスを行うときに、逆止弁22と二次タンク11との間から排気して配管10内の残圧を開放する手動開閉式の残圧開放弁23が設けられる。なお、24,25は、プレッシャーゲージである。
【0030】
次に、本実施形態に係る高圧ドライエア供給システム1の作用について説明する。設備機器21において高圧ドライエアが継続的に消費されている状況を初期状態として、以下説明する。
【0031】
高圧ドライエアの消費によって、逆止弁22の下流における高圧ドライエア圧力が設定値以下であると、第2圧力スイッチ20により電磁開閉弁19は開かれている。電磁開閉弁19が開かれていると、タンク6から高圧エアがミストセパレータ12へ供給される。ミストセパレータ12へ高圧エアを供給しているタンク6の内部圧力が設定圧力よりも低下していると、第1圧力スイッチ9によりエアコンプレッサ2が運転される。
【0032】
これにより、エアコンプレッサ2で圧縮した高圧エアを貯留するタンク6は、高圧エアをミストセパレータ12に送り、ミストセパレータ12は高圧エアを除湿して高圧ドライエアにして二次タンク11へ送り、二次タンク11は高圧ドライエアを貯留するとともに、この高圧ドライエアを設備機器21へ送る。
【0033】
高圧ドライエアの消費が少なくなり、逆止弁22の下流の高圧ドライエア圧力が設定値を超えると、第2圧力スイッチ20は、電磁開閉弁19を閉じる。電磁開閉弁19が閉じられると、タンク6からミストセパレータ12への高圧エアの供給が停止し、タンク6内での高圧エアの貯留量が増加して内部圧力が設定圧力を超える。設定圧力を超えると、第1圧力スイッチ9は、エアコンプレッサ2の運転を停止する。
【0034】
その後は、設備機器21での高圧ドライエアの消費状況によって、第2圧力スイッチ20が電磁開閉弁19に開信号を出力するまでは、電磁開閉弁19は閉じた状態とされ、エアコンプレッサ2の運転停止状態を維持することができる。電磁開閉弁19と二次タンク11との間では、逆止弁22により二次タンク11からミストセパレータ12への高圧ドライエアの逆流を防止でき、二次タンク11の内部圧力の低下を阻止することができる。このとき、電磁開閉弁19と逆止弁22との間に関しては、オートドレインタイプのミストセパレータ12から自動的に高圧エアがリークし続け、大気圧状態となる。
【0035】
次に、設備機器21での高圧ドライエアの消費が増加すると、第2圧力スイッチ20により電磁開閉弁19が開かれる。電磁開閉弁19が開かれると、高圧エアはタンク6からミストセパレータ12に送り込まれ、除湿された高圧ドライエアが逆止弁22へ達する。逆止弁22に達した高圧ドライエアは、逆止弁22を開弁し、二次タンク11へと送り込まれる。これにより、高圧ドライエアを二次タンク11に補給することができる。高圧エアが送り出されることで内部圧力が低下したタンク6では、第1圧力スイッチ9がエアコンプレッサ2の運転を再開し、エアコンプレッサ2で圧縮された高圧エアをタンク6に貯留することができる。
【0036】
また、エアコンプレッサ2がエアを圧縮することで生じる凝集水wはタンク6に回収され、回収された凝集水wは、排水系8の電磁排水弁7を開放することで、タンク6外方へ排水することができる。
【0037】
以上説明した本実施形態に係る高圧ドライエア供給システム1にあっては、リークを生じるオートドレンタイプのミストセパレータ12とタンク6の間に電磁開閉弁19を設け、ミストセパレータ12の下流側に、ミストセパレータ12からの高圧ドライエアの逆流を防止する逆止弁22を設けると共に、逆止弁22の下流の高圧ドライエア圧力を検出して電磁開閉弁19を開閉する第2圧力スイッチ20を設けたので、高圧ドライエアを供給する必要があるとき、すなわち逆止弁22の下流の高圧ドライエア圧力が設定値以下のときにのみ、第2圧力スイッチ20で電磁開閉弁19を開いて供給を行い、供給する必要がないときには、ミストセパレータ12において高圧エアがリークし続けることを防止するために、第2圧力スイッチ20で電磁開閉弁19を閉じるようにしたので、ミストセパレータ12でのリークに起因してタンク6の内部圧力が低下して頻繁にかつ無駄にエアコンプレッサ2が運転されることを防止でき、これによりエアコンプレッサ2の運転を適正化できて電力消費を低減でき、省エネルギや炭酸ガスの排出削減を達成することができる。
【0038】
また、エアコンプレッサ2の運転を適正化できて運転時間を短縮できるので、タンク6で回収される凝集水wの量を低減することができ、これによりエアコンプレッサ2の劣化を防止できると共に、錆の発生などを抑えて排水作用を円滑に維持することができて清掃などの手間を削減でき、タンク6や排水系8のメンテナンス性を向上できて機器管理の省力化を図ることができる。
【0039】
また、逆止弁22を、ミストセパレータ12と二次タンク11との間に設けたので、電磁開閉弁19の閉止時、二次タンク11に貯留されている高圧ドライエアがミストセパレータ12からリークすることを防止できると共に、電磁開閉弁19の開放時、ミストセパレータ12を介して供給される高圧ドライエアは常に逆止弁22の開弁圧力以上となるので、二次タンク11へ供給される高圧ドライエアの圧力を適正に保持することができる。
【0040】
逆止弁22の下流側に、ミストセパレータ12からの高圧ドライエアを、設備機器21へ供給するために貯留する二次タンク11を設けたので、高圧ドライエアを設備機器21に安定して供給することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 高圧ドライエア供給システム
2 エアコンプレッサ
6 タンク
11 二次タンク
12 ミストセパレータ
19 電磁開閉弁
20 第2圧力スイッチ
21 設備機器
22 逆止弁
w 凝集水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアコンプレッサと該エアコンプレッサで圧縮した高圧エアを貯留するタンクを有し、該タンクの内部圧力が低下すると該エアコンプレッサを運転し、該エアコンプレッサがエアを圧縮することで生じる凝集水は該タンクに回収して排水すると共に、該タンクに貯留した高圧エアは、ドレンを大気圧下で排出するミストセパレータで除湿し高圧ドライエアにして設備機器に供給するようにした高圧ドライエア供給システムにおいて、
上記ミストセパレータの下流側に、該ミストセパレータへの高圧ドライエアの逆流を防止する逆止機構を設け、
上記ミストセパレータと上記タンクとの間に、該タンクから該ミストセパレータへの高圧エアの供給・停止を切り替える開閉弁を設けると共に、
上記逆止機構の下流の高圧ドライエア圧力を検出し、当該高圧ドライエア圧力が設定値を超えたとき、上記開閉弁を閉じて上記タンクの内部圧力の低下を抑制する圧力スイッチを備えたことを特徴とする高圧ドライエア供給システム。
【請求項2】
前記逆止機構の下流側に、前記ミストセパレータからの高圧ドライエアを、前記設備機器へ供給するために貯留する二次タンクを設けたことを特徴とする請求項1に記載の高圧ドライエア供給システム。
【請求項3】
前記ミストセパレータがオートドレンタイプであることを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧ドライエア供給システム。

【図1】
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【公開番号】特開2011−179628(P2011−179628A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46171(P2010−46171)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000211123)中外炉工業株式会社 (170)
【Fターム(参考)】