説明

高圧力蒸着及び低圧力エッチング処理の組み合わせにおける均一プラズマのためのIPVDのためのICP源

【課題】比較的低圧力及び比較的高圧力の両方で均一なプラズマを生成できるiPVD源を提供する。またスパッタ−エッチングのための金属蒸着に対する均一なプラズマを提供する。
【解決手段】比較的低圧力(5mTorr)動作及び比較的高圧力(65mTorr)動作で均一なプラズマ濃度を持つ均一な金属蒸着のためのイオン化物理的気相蒸着(iPVD)源を使用するシステムと方法を提供する。均一性を強化する低圧力動作では、磁石構造がプラズマをチャンバ周辺に移動するために誘導結合プラズマ(ICP)源と組み合わされ、一方、高圧力動作でプラズマのランダム化または熱運動化によってプラズマ均一性が促進される。これにより、組み合わされた連続的な蒸着−エッチング処理における蒸着およびエッチングの両方のための、また、無網状蒸着(NND)および低網状蒸着(LND)の蒸着−エッチング処理のための均一性が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハの製造での使用のための誘導結合プラズマ(ICP)源に関わる。本発明は、特に、広い圧力範囲にわたってプラズマ均一性が好ましいものである状況での比較的高圧力なイオン化物理的気相蒸着(iPVD)と比較的低圧力なエッチング連続処理とシステムに関係し、さらに、無網状蒸着(NND)および低網状蒸着(LND)をもたらす同時的な蒸着とエッチング処理に関係する。
【背景技術】
【0002】
高アスペクト比とサブミクロンで特徴付けられた半導体ウェハ上への薄膜の蒸着のためには、イオン化物理的気相蒸着(iPVD)が最も有用であるということが分かった。特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に記載された特徴をもった装置は、特に連続的または同時的な蒸着およびエッチング処理に対してよく適している。連続的な蒸着とエッチング処理は、真空を破ることなく、またはチャンバからチャンバにウェハを移動させなることなく同じ処理チャンバ内で一基板に適用されうる。この装置の形状は、イオン化PVDモードからエッチングモードへの、またはエッチングモードからイオン化PVDモードへの速やかな移行が可能である。この装置の形状は、蒸着モードの際のイオン化PVD処理制御パラメータと、エッチングモードの際のエッチング処理制御パラメータとの同時的な最適化をも可能にする。
【0003】
このイオン化PVDの利点について、その性能を最大限利用するのには依然としていくつかの制約条件がある。例えば、既存のハードウェアは、広いプロセスウインドウ(process window)上で、蒸着とエッチング処理双方の均一性を同時に最適化することが可能ではない。環状のターゲットは、平面状蒸着均一性のための優れた条件を提供する一方で、均一なエッチング処理のための広範囲の低圧力プラズマを生成するのに広範囲の誘導結合プラズマ(ICP)を使用することは、幾何学構造的に制限される。軸方向に基板に整列されたICP源(ICP source:ICPソース)は、ターゲットからスパッタリングされた金属蒸気をイオン化させ、またウェハ中央における特徴(または形状:feature)を満たすのに最適である一方で、それは、組み合わせられた蒸着およびエッチング処理、または無網状蒸着(NND:no-net-deposition)や低網状蒸着(LND:low-not-deposition)での均一なエッチングを提供しないような、軸方向にピークをもつ高濃度プラズマプロフィールを作り出す。これらの処理では、ウェハの増加したバイアスでエッチングが起こるので、蒸着された金属は、蒸着の間に平面領域から除去されるが、一方、特徴(または形状:feature)の側壁には残留する。この網(ネット)処理(net process)は、その特徴(または形状:feature)の底部に薄膜の蒸着物を残留させる。
【0004】
特許文献2のiPVD源は高い金属比と均一な金属蒸着物を提供する。エッチングは特許文献5のようなiPVD処理と組み合わせることができる。この組み合わせが低網状蒸着処理または無網状蒸着処理を実現するのに使われるとき、ウェハのスパッタ−エッチング(sputter-etching)の連続的またはパルス状いずれかの処理ステップが使われうる。しかしながら、コンパクトで中央に配置されたRFコイルおよびバッフル(baffle:調節部材)によって、エッチングのために通常好まれる低い圧力においてプラズマがチャンバ中央の方に集中する傾向に起因して、不均一なプラズマがエッチングの間にもたらされる可能性がある。
【0005】
研究者らは誘導結合プラズマ源内のプラズマプロフィールに対するチャンバ幾何学構成と圧力の影響を調査してきた。高圧力(数十mTorr)において均一なプラズマプロフィールを実現するために、RFコイルが円筒形状のチャンバ周囲の方に置かれた。また、低圧力動作の間に、プラズマプロフィールは、エッジから中央へのプラズマ濃度比が0.4〜0.5である状態で、RFコイルの位置にかかわらずドーム形の傾向となる、ということも示された。
【0006】
したがって、スパッタ−エッチングのために比較的低圧力(例えば約6mTorr)の、また均一な金属蒸着のために、またLND処理とNND処理のために比較的高圧力(例えば約65mTorr)の、両方における均一なプラズマを生成することができるiPVD源を提供する必要が残っている。
【特許文献1】米国特許第6,287,435号明細書
【特許文献2】米国特許第6,080,287号明細書
【特許文献3】米国特許第6,197,165号明細書
【特許文献4】米国特許第6,132,564号明細書
【特許文献5】米国特許第6,755,945号明細書
【特許文献6】米国特許第6,719,886号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、比較的低圧力および比較的高圧力の両方において均一なプラズマを生成することができるiPVD源を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、スパッタ−エッチングのための金属蒸着に対する均一なプラズマを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の原理によれば、iPVD源には、ICPアンテナと、チャンバの周囲に向かって高エネルギー電子を捕獲するよう構成された周囲の磁界が提供され、それによって低いチャンバ圧力またはエッチングの間のチャンバ中央における高エネルギー電子の集中が低減する。本発明の実施の形態では、周囲の磁界を使用して連続的な蒸着とエッチング処理、およびNND処理とLND処理を含む同時的な蒸着−エッチング処理でのプラズマ均一性を改善する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のこれらおよび他の目的と利点は、本発明の例示的な実施形態の詳細な説明から容易に一層明らかとなるであろう。
【0011】
iPVD処理装置10の一実施形態を図1に示す。装置10は、底部にあって処理のためにウェハ15を上に保持するサポート14、およびプラズマ源(plasma source:プラズマソース)30とコーティング材料源(coating material source:コーティング材料ソース)40を含む源(source:ソース)20を備えた真空処理チャンバ12を含む。コーティング材料源40は、チャンバ12上にあり、また真空チャンバ12と連通するスパッタリング表面44を持ったスパッタリングターゲット42を含む。ターゲット42は、チャンバ12を囲むチャンバ壁11における開口にマウントされ、そのチャンバ12はターゲット42とは非電導性であるか、またはそれから絶縁されている。通常、冷却システム(図示せず)も提供される。材料源40は、ターゲット42の頂部(後部)側にマグネトロン磁石(図示せず)をも含むことができ、その磁石は固定または回転磁石のような可動の磁石を含みうる。材料源40には、ターゲット42のスパッタリング表面44に近接して閉じ込められたスパッタリングプラズマを形成するための、通常は直流(DC)電気エネルギーのスパッタリング電力源(sputtering power source)(やはり図示せず)も提供される。
【0012】
プラズマ源30は、チャンバ壁11の円筒形状の側壁部を形成する誘電体ウインドウ32、誘電体ウインドウ32の外部を囲むらせん形コイルとして示されたRFアンテナ34、および、チャンバ12内部からのコーティングによる汚染から誘電体ウインドウ32をシールドする円筒形状で、軸方向にスロットを設けた導電性の蒸着バッフル36を含む。アンテナ34はチャンバ12中に誘導RFエネルギーを結合し、チャンバ12に高濃度プラズマを形成するよう設定される。
【0013】
プラズマ源30は、チャンバ12外側のプラズマ源30の外周の周りに間隔を置いて多くの磁石50を有する。示された実施形態では、反対の極51と52を持つ磁石50は、磁石の極軸がそれぞれの極の間に軸方向に延在し、極51と52の間に延びる磁界70内で誘電体ウインドウ32におけるチャンバ壁11の各部分を取り囲むように同じ方向に整列した状態で、チャンバ12の周囲に近接して隔てられている。磁石50は例えば馬蹄形に形成でき、一対の棒磁石53と54を含み、極の一つが、誘電体ウインドウ32に近接して置かれた極51または52のいずれか一つであるように、また他方の極が磁心材料56のバーに隣接する状態で、配置された一対の極を備える。磁石50は、好ましくは、銅、銀、またはニッケルの薄層によってRFシールドされ、少なくとも空冷される。磁石50には、冷却システム(図示せず)をも提供できる。例えば、磁石50はウォータージャケット(water jacket)の内部に、または隣接して置くことができる。
【0014】
図1に示した実施形態において、永久磁界70は極51,52の間に軸方向に延在し、チャンバ12内部でかつシールド36内部のアンテナ34の導体の周りに弧を描き、ウインドウ32の内側の周りに円周状の磁気トンネルを形成する。低圧力、特に、例えば約20mTorrを下回るエッチングに使われるレベルにおいて、磁界はコイル34近くの高エネルギーの電子を捕獲して、チャンバ12を横切って流れることを妨げ、その状況で、それらがチャンバ12の中央近くに集中するようになる、と信じられている。そしてこれらの電子は、チャンバ周囲において、よりイオン化させるようになる。このエッジで重み付けされたイオン化は、プラズマイオン濃度が中央でドーム化の少ない状況、または集中がより少ない状況で、チャンバ12全体に、より均一なプラズマ分布を提供することになる。
【0015】
さらに、高圧力、特に、例えば約30mTorrを上回る圧力でのiPVDに使われるレベルにおいて、頻繁な衝突が十分に電子の動きをランダム化するので、それらは磁界の影響を感じず、そしてプラズマ濃度分布は磁石アセンブリの付加によって変化しない状態のままである、と信じられている。しかしながら、このような場合、それは、チャンバ12を横切ってコイル付近の領域からチャンバ中央に向かって高エネルギー電子が流れることを避ける背景ガス(background gas:バックグラウンドガス)との頻繁な衝突となる。それよりむしろ、それらは、結局のところチャンバ全体に導くことになるランダムな動きをするだろうが、しかしコイルの近くでそのエネルギーの大部分を消散させることになるこのような遅いペースで、再びエッジで強化されたイオン化を提供する。
【0016】
もし低圧力コーティング処理を使用するか、または蒸着の間に磁界を除去する他の理由があるならば、永久磁石またはその一部は、エッチングおよび蒸着のそれぞれの間に所定位置にまたは所定位置から置き換えるように動かすことができる。電気的にオン・オフを切り替えることのできる電磁石をその代わりに使用できるが、永久磁石ほどの効果はなく、実際的でない。
【0017】
磁界の形状よりむしろコイル34近くの磁界の存在が、上述と類似の利点を提供するはずである。例えば、図5に示すような部分で構成された磁石55aが、コイル34のさらに限定された部分を囲む軸方向に向けられたトンネルを規定する多くの磁石先端(casp:カスプ)をその磁界55aが作るように、外側に間隔を置いて、チャンバ12の周りに提供できる。磁石55の磁界は、低圧力においてプラズマを平らにするように、シールド36内のウインドウ32の内側近くに電子を保持する何らかの効果を、チャンバ12内で持つことになる。プラズマ平坦化の効果を引き起こすのに他の磁石形状も使うことができる。
【0018】
最高30cmの直径のウェハのために設計された源20の最大半径として、50.5cmが可能であり、それは現在の多くのiPVDモジュールよりかなりより小さい。このような源20は、平らなターゲットおよび円錐台形のターゲットを含んだ種々の形のターゲットを含むことができる。約10度から水平までの円錐角を持った円錐台形ターゲットは、特に実用性が期待できる。現在のiPVDモジュールの大きさは、ウェハの上にプラズマを可能な限り均一に保つ要求によって、また半径方向の同時二極性電界を低減する要求によって操作されていた。その目的を達成するために、大きな空間がウェハ15の周りに提供されていた。本発明の上述の実施形態による源20によれば、プラズマは設計的に均一となり、そして半径方向の同時二極性電界は非常に小さくなる。チャンバの半径上の唯一の制約は、金属輸送と壁に対する損失であって、その状況はチャンバ直径の縮小がバッフル上に蒸着される金属の割合を増加させることである。
【0019】
小さな処理容量の理由から、必要とされるRF電力は、現在の典型的なiPVDシステムにおける5.5kWatt未満とできる。より小さなサイズのものはコイルインダクタンスをも低減し、13.56MHzにおける動作をより容易に達成させる。コイルの巻き数またはアンテナ34もまた最適化できる。2MHzにおける動作が特に有用であると期待される。
【0020】
バッフル36には、好ましくは、スロット38を通してウインドウ32にコーティング材料の流れることを防ぐための山形(chevron)をした断面を備えるスロット38が提供される。円筒形状のバッフル36は、源がチャンバの端部にアンテナを備えた状態で使われる円形のバッフルよりも遥かに大きな表面積を持っている。これは、通過する減少させたパワー流れと組み合わせて、バッフル32への熱負荷を減らす。このようなバッフル32は、冷却シンク(sink)との接触によって十分に冷却でき、チャンバ壁の一部とできる。状況に応じて、バッフルは、図2に示したようにバッフルの上端と底部に沿ってチャンネルを通る水流によって冷却することができる。
【0021】
バッフル36には、図4に示すように、チャンバ壁11においてバッフル36を連結する上側サポートフランジ60も提供できる。壁11において、バッフル36がチャンバ壁11と異なる電位が維持されるのかどうかに応じて、バッフル36は壁11から絶縁されるか、または電気的に接続されることが可能である。通常、バッフルフランジ60はウインドウ32とチャンバ壁11との間にあり、チャンバ壁11から良好にRF接地される。
【0022】
フランジ60は、その頂部周りに上部冷却流体チャンネル61を持ち、冷却流体が流入口62を通って供給される。図3に示すように、チャンネル61は、バッフル36底部のリムにおける下側の冷却流体チャンネル64に繋がる2つのスロット38の間に縦チャンネル63を通して接続されている。下側のチャンネル64は、さらに、リム60における流体流出口66への別の2つのスロット38の間に他の縦チャンネル65を通して接続されている。フランジ60のリムにおける流入口61と流出口66によって、チャンバ12の真空中ではなくむしろ標準圧力における雰囲気中で、水か他の液体供給が可能となる。水はまず流入口62から流れ込み、そしてバッフルの上側リング61を通り、それからバッフルリブの1つにある縦チャンネル63に沿って下側リング64に流れ込む。下側リング64での横断が完了した後、水は縦チャンネル65に沿って頂部のリング61に流れ込み、そしてその場所で最終的に流出口66を介してバッフル36から流れ出る。
【0023】
源20はチャンバシールドを必要としない。その代わりに、壁11の露出した部分はアルミニウムから作られ、そして、その内側表面が材料付着力を促進するように処理された状態で水冷される。そして壁11は定期的に洗浄でき、通常は、その壁が洗浄された壁に取り替えられ、そして取り外された壁が洗浄および修理に送られる。
【0024】
この源20は、整備の見地からいくつかの利点を持っている。ターゲット42はRF源30から分離される。それによって、ターゲット42を交換することは、プラズマと材料源を組み合せる設計よりも遥かに単純で迅速である。同様に、チャンバ壁11は取り外して洗浄することができる。しかも、この部分は、ターゲットを取り外して交換するためのホイスト(引き上げ装置)の必要性を排除するのに十分な軽さである。小さなフットプリント(footprint:占有面積)と単純なコイル設計もまたコストを低減する。
【0025】
iPVDタイプの半導体ウェハ処理装置についての例は、特許文献2、特許文献1、特許文献6に記載されている。本発明の例は図1の装置10との関連で記載されているにもかかわらず、他のタイプのシステムにさえも適用できる。
【0026】
本発明の特定の模範的な実施形態のみを上記で詳細に記述してきたが、当技術分野の当業者ならば、本発明の新規な教示と利点から実質的に逸脱することなく、多くの修正が上記模範的な実施形態において可能である、ということが容易に理解できるであろう。したがって、そのような修正のすべてが本発明の範囲の中に含まれることを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態による源を持つ処理装置の断面斜視図である。
【図2】図1の処理装置の源の蒸着バッフルの一部の斜視図である。
【図3】図2のバッフルに対する冷却チャンネル形状を示す概略図である。
【図4】図1の一部を通して図2のバッフルを示す図である。
【図5】図1に示す実施形態に対する代案の磁石形状を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
10 iPVD処理装置
11 チャンバ壁
12 真空チャンバ
14 サポート
15 ウェハ
20 源
30 プラズマ源
32 誘電体ウインドウ
34 RFアンテナ(コイル)
36 バッフル
38 スロット
40 コーティング源
42 スパッタリングターゲット
44 スパッタリング表面
50 磁石
51,52 極
53 棒磁石
55 磁石
55a 磁界
56 磁心材料
60 バッフルフランジ
61 冷却流体チャンネル
62 流入口
63 縦チャンネル
64 冷却流体チャンネル
65 縦チャンネル
66 流出口
70 永久磁界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高アスペクト比で、サブミクロンによって特徴付けられ半導体ウェハ上に薄膜を蒸着する方法において、
真空チャンバ内で複数の処理において連続的に半導体ウェハを処理する段階であって、イオン化物理的気相蒸着(iPVD)処理およびスパッタエッチング処理を含んだ段階と、
iPVD処理であって、
ターゲットから前記真空処理チャンバ内の処理スペースに、コーティング材料をスパッタリングする段階と、
アンテナから前記処理スペースにRFエネルギーを結合することによって、高い濃度のプラズマを形成する段階と、
前記処理スペースのプラズマ中でスパッタされたコーティング材料をイオン化させ、前記処理スペースから基板上へイオン化したスパッタ材料を蒸着する段階と、
を含む処理と、
エッチング処理であって、
前記アンテナから前記処理スペースにRFエネルギーを結合することによって、高い濃度のプラズマを形成する段階と、
前記処理スペースのプラズマ中でプロセスガスをイオン化させる段階と、
前記処理チャンバの周辺付近の少なくともいくらかのプラズマを磁気的に閉じ込める段階と、
前記イオン化されたプロセスガスによって基板サポート上の前記基板をエッチングする段階と、
を含む処理と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記蒸着処理と前記エッチング処理とは連続的に行なわれる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記蒸着処理と前記エッチング処理とは同時的に行なわれる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記蒸着処理と前記エッチング処理は、基板の平らな領域上に網状蒸着をもたらさないように同時に行なわれる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記蒸着処理と前記エッチング処理は、基板の平らな領域上に低網状蒸着をもたらすように同時に行なわれる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記エッチング処理の間の前記処理チャンバの周辺付近の少なくともいくらかのプラズマを磁気的に閉じ込める段階は、前記蒸着処理および前記エッチング処理の両方の間に、前記チャンバの周りに磁石を提供することによって達成される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記蒸着処理の間に第1の圧力に前記チャンバを保持し、前記エッチング処理の間に、より低い第2の圧力に前記チャンバを保持する段階を、さらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の圧力は少なくとも30mTorrであり、前記第2の圧力は10mTorr未満である
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の圧力は約65mTorrであり、前記第2の圧力は約510mTorrである
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
チャンバの周りに2つの端部と側壁とを持った真空処理チャンバと、
前記チャンバの一端にある前記チャンバ内のスパッタリングターゲットと、
前記チャンバの他端にある基板サポートと、
前記チャンバの側壁を囲むアンテナを持った高濃度プラズマ源と、
前記チャンバの側壁の外側にあり、前記チャンバの周囲に向かって電子を駆動する1つ以上の磁気的に閉じ込められた領域にわたって磁界を延在させるように前記側壁に対して配置された反対の磁極を持った永久磁石アセンブリと、
を有することを特徴とする半導体ウェハ処理装置。
【請求項11】
蒸着モードおよびエッチングモードを含む複数のモードで、
前記装置を操作するようにプログラムされたコントローラと、
ターゲットから真空処理チャンバの中の処理スペースにコーティング材料をスパッタリングし、アンテナから前記処理スペースにRFエネルギーを結合することによって、高い濃度のプラズマを形成し、前記処理スペースのプラズマ中でスパッタされたコーティング材料をイオン化させ、そして前記処理スペースから基板上へイオン化したスパッタ材料を蒸着することを含む蒸着モードと、
前記アンテナから前記処理スペースにRFエネルギーを結合することによって、高い濃度のプラズマを形成し、前記処理スペースのプラズマ中でプロセスガスをイオン化させ、前記イオン化されたプロセスガスによって基板サポート上の前記基板をエッチングすることを含むエッチングモードと、
をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記蒸着モードは、処理スペースにおいて前記蒸着モードの間に30mTorr以上の圧力を保持することを含み、
前記エッチングは、処理スペースにおいて前記エッチングの間に10mTorr以下の圧力を保持することを含む
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
第1のモードと第2のモードを含んだ複数のモードにおいて前記装置を動作させるようプログラムされたコントローラを有し、
前記第1のモードは、処理スペースにおいて30mTorr以上の圧力を保持することを含み、
前記第2のモードは、処理スペースにおいて10mTorr以下の圧力を保持することを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記永久磁石アセンプリは、前記チャンバ壁内の前記チャンバの周囲に延在する磁気トンネルを生成するように、それぞれ軸方向に整列されて同じ方向に方向付けられ離間したN極およびS極を持った複数の磁石を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記磁界は少なくともアンテナの一部を囲む
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項16】
蒸着−エッチング処理における使用のためのiPVD源において、ICPアンテナおよび周囲の磁界を提供することは、チャンバ周囲に向かって電子を移動するよう構成され、それによって低いチャンバ圧力またはエッチングの間のチャンバ中央におけるプラズマの集中を低減させることを特徴とするiPVD源。
【請求項17】
前記蒸着−エッチング処理は無網状蒸着(NND)であることを特徴とする請求項16に記載のiPVD源。
【請求項18】
前記蒸着−エッチング処理は低網状蒸着(LND)であることを特徴とする請求項16に記載のiPVD源。
【請求項19】
前記蒸着−エッチング処理は連続的な蒸着−エッチング処理であることを特徴とする請求項16に記載のiPVD源。
【請求項20】
前記蒸着−エッチング処理は、蒸着部分がエッチング部分よりも高い圧力において行なわれる状態で、蒸着部分とそれに続くエッチング部分を持つことを特徴とする請求項16に記載のiPVD源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−103929(P2007−103929A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259419(P2006−259419)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【出願人】(505390680)ト−キョ−・エレクトロン・アメリカ・インコーポレーテッド (64)
【Fターム(参考)】