説明

高圧放電ランプおよび照明器具

【課題】
ハロゲンゲッターの改良により立ち消え電圧が低くて、しかも点灯初期から高い発光効率を示し、かつこれを長期間にわたり維持する高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具を提供する。
【解決手段】
高圧放電ランプは、透光性セラミックス気密容器1と、透光性セラミックス気密容器の内部に封装された一対の電極2、2と;透光性セラミックス気密容器内に封入された始動ガス、少なくともツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)を含むハロゲン化金属、水銀ならびに金属ツリウムからなり、金属ツリウムのモル数をA(mol)とし、封入される全てのハロゲン化金属のモル数をB(mol)としたとき、モル比A/Bが数式:0.03≦A/B≦0.16を満足する封入物とを具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性セラミックス気密容器内にハロゲン化金属を封入した高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
発光金属のハロゲン化物を封入するメタルハライドランプなどの高圧放電ランプにおいて、発光金属が発光管の管壁材料などと反応したり、電気泳動を生じて管壁内に吸収されたりして消失することによって発光管内に遊離ハロゲンが生成され、ランプ電圧および立ち消え電圧が上昇することが知られている。これを抑制するために、金属からなるハロゲンゲッターを発光管内に封入することは既知である(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0003】
特許文献1では、インジウム、タリウムおよびガリウムの少なくとも1種のハロゲン化金属を封入するとともに、ハロゲンゲッターとして希土類金属をハロゲンに対して過剰に封入していて、実施例において88lm/Wを得ている。なお、発光管は、石英ガラス製である。
【0004】
特許文献2では、スカンジウムおよびナトリウムのヨウ化物を封入するとともに、ハロゲンゲッターとして金属スカンジウムを封入している。なお、発光効率については記載が見当たらない。また、発光管は、アルミナ製である。
【0005】
特許文献3では、ジスプロシウム、ツリウムおよびホルミウムのハロゲン化物を封入するとともに、ハロゲンゲッターとして金属ホルミウムを封入している。なお、発光効率については記載が見当たらない。また、発光管は、アルミナ製である。
【0006】
【特許文献1】特開平07−272677号公報
【特許文献2】特開平09−115480号公報
【特許文献3】特開平09−270246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来技術においては、ハロゲンゲッター封入により遊離ハロゲンを捕捉してランプ電圧および立ち消え電圧の上昇を抑制することができるものの、点灯初期から高い発光効率を示し、かつこれを長期間にわたり維持するためには必ずしも効果的でない。
【0008】
また、透光性セラミックス気密容器を備えた始動器内蔵形の高圧放電ランプの場合、発光管の動作温度を高くすることによってランプ効率および演色性を向上させることができるが、一般に始動電圧が高くなるため、遊離ハロゲンの増加により寿命中にアークの立ち消えが発生しやすくなり、その結果ランプ寿命が短縮するという問題がある。
【0009】
本発明は、ハロゲンゲッターの改良により立ち消え電圧が低くて、しかも点灯初期から高い発光効率を示し、かつこれを長期間にわたり維持する高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の高圧放電ランプは、透光性セラミックス気密容器と;透光性セラミックス気密容器の内部に封装された一対の電極と;透光性セラミックス気密容器内に封入された始動ガス、少なくともツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)を含むハロゲン化金属、水銀ならびに金属ツリウムからなり、金属ツリウムのモル数をA(mol)とし、全てのハロゲン化金属のモル数をB(mol)としたとき、モル比A/Bが数式:0.03≦A/B≦0.16を満足する封入物と;を具備していることを特徴としている。
【0011】
本発明は、以下の態様を許容する。
【0012】
本発明においては、以下の態様を許容する。
【0013】
〔透光性セラミックス放電容器について〕 透光性セラミックス放電容器は、単結晶の金属酸化物、例えばサファイヤと、多結晶の金属酸化物、例えば半透明の気密性アルミニウム酸化物、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)、イットリウム酸化物(YOX)と、多結晶非酸化物、例えばアルミニウム窒化物(AlN)のような光透過性および耐熱性を備えた材料からなる放電容器である。なお、透光性とは、放電によって発生した可視光を透過して外部に導出できる程度に光透過性であることをいい、透明であるのが好ましいが、要すれば光拡散性であってもよい。そして、少なくとも包囲部が透光性を備えていればよく、要すれば小径筒部は遮光性であってもよい。
【0014】
また、透光性セラミックス放電容器は、放電空間を包囲する包囲部を備えている。また、包囲部の端部に連通して配設された単一または一対の小径筒部を備えることができる。小径筒部を形成する場合、包囲部と小径筒部とは、一体的な成形により一体化していると温度分布が均一になりやすくなるとともに、光学的均質性を得やすくなるので好適であるが、材料断面の熱的または光学的な不均質構造を特に問題としないのであれば、焼き嵌め構造であってもよい。
【0015】
包囲部は、その内部に放電を包囲して放電空間を画成する部分であり、その内面を連続的な曲面に形成することが許容される。さらに、包囲部内部の主要部を俵形、楕円球状や球状の中空にすることができる。なお、包囲部の「主要部」とは、小径筒部と接している側の端部近傍を除いた残余の大部分であって、放電による発光が主として透過する部分をいう。
【0016】
次に、小径筒部を形成する場合は、小径筒部の内部に後述する電極および電極に接続する導入導体が挿通し、電極の周囲にキャピラリーと称するわずかな隙間を形成して、その内部に最冷部を形成することができる。また、小径筒部に透光性セラミックス放電容器を封止するのに寄与させることができる。なお、小径筒部の断面は、好ましくはほぼ円形である。
【0017】
さらに、透光性セラミックス放電容器の点灯中における包囲部における外表面の温度が850〜1200℃、小径筒部の外表面の温度が600〜900℃になるように設計されているのが好ましい。
【0018】
〔一対の電極について〕 一対の電極は、透光性セラミックス放電容器の包囲部内において、先端が放電空間を挟んで対向するように配設されている。好ましい構成として、電極は、小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら小径筒部内に挿通されているとともに、先端が透光性放電容器の包囲部に臨んでいて、電極の先端間に適当な電極間距離を形成する。
【0019】
また、電極は、タングステン(W)、ドープドタングステン、モリブデン(Mo)、サーメットなどの導電性にして、かつ耐火性の物質を単体で、または適宜組み合わせて用いて形成することができる。さらに、電極は、好ましくは細長い電極軸部および電極軸部の先端部に配設される電極主部から構成することができる。この場合、電極主部は、電極軸の先端に配設されて主として陰極およびまたは陽極として作用する部分であり、電極の先端部を構成する。また、電極主部は、その表面積を大きくして放熱を良好にするために、必要に応じてタングステンのコイルを巻装することができる。
【0020】
さらに、電極は、上述のように、その先端部が、包囲部内を臨む位置にあるが、包囲部内を臨むとは、包囲部内に位置している態様と、包囲部内に連通している小径筒部内に位置している態様とを含む概念である。また、電極の中間部は、透光性放電容器の小径筒部の内面との間になるべく均一なわずかな隙間すなわちキャピラリーを形成するためには、一定の太さであることが望ましい。さらに、電極の中間部に純タングステン(W)、モリブデン(Mo)、レニウム(Re)、タングステンーレニウム合金またはドープドタングステンのコイルを巻装することが許容される。これにより、電極が小径筒部に対してセンタリングしやすくなる。電極の基端部は、透光性放電容器に対して所要の相対的な位置に固定するとともに、外部から電流を導入するために機能する電流導入導体の先端に溶接などにより固着されることによって電気的および機械的に支持される。なお、溶接に際して熱的に緩衝するなどの目的のために、モリブデン、サーメットなどの部材を電流導入導体の先端部に配設して電極の基端との間に当該部材を介在させることができる。
【0021】
さらにまた、電流導入導体をニオブなどの封着性金属の棒状体、パイプ状体やコイル状体などによって構成することができる。この場合、ニオブなどの封着性金属は酸化性が強いので、高圧放電ランプを大気に通じた状態で点灯する場合には、耐酸化性の導体を導入導体にさらに接続するとともに、導入導体の酸化性の強い封着性金属の部分が大気に接触しないように例えばシールなどによって被覆する必要がある。
【0022】
〔封入物について〕 封入物は、本発明の特徴的構成部分である。そして、始動ガス、少なくとも所定金属のハロゲン化物、水銀および金属ツリウムを含んでいる。すなわち、封入物は、放電媒体およびハロゲンゲッターである。放電媒体は、所定金属のハロゲン化物、始動ガスおよび水銀である。本発明において、ハロゲンゲッターは、金属ツリウムである。すなわち、金属ツリウムは、遊離ハロゲンを捕捉してハロゲン化ツリウムを形成すると、電離によりそこから生成されたツリウムイオンが高効率の発光に寄与する。
【0023】
所定金属のハロゲン化物は、主として発光に寄与する金属のハロゲン化物であり、少なくともツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)のハロゲン化金属を含んで構成されている。上記のハロゲン化金属により生成された金属イオンは、高圧放電ランプの発光の主要部分を分担する。したがって、上記金属のハロゲン化物は、いわゆるハロゲン化金属の主成分として機能する。特にハロゲン化ツリウムにより生成されるツリウムイオンは、特に高効率発光の重要な発光要素として機能する。本発明において、ハロゲン化ツリウムのモル%比が、封入される全てのハロゲン化金属に対して20〜30(mol%)の範囲となっているのが好ましい。図1を参照してその理由を説明する。
【0024】
図1は、ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属のモル比に対する寿命中の立ち消え発生率とランプ効率の関係を示すグラフである。図において、横軸はハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属(mol%比)を、縦軸は左側が寿命中の立ち消え発生率(%)、右側がランプ効率(lm/W)を、それぞれ示す。また、測定値が◆の曲線が立ち消え電圧特性を示し、測定値が□の曲線がランプ効率特性を示している。
【0025】
図から理解できるように、ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属(mol%比)が30(mol%)以下であれば、高圧放電ランプの立ち消え発生率は非常に少なくて許容範囲であるが、30(mol%)を超えると急激に立ち消え発生率が増大して許容範囲を逸脱する。他方、ランプ効率は、ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属(mol%比)が20(mol%)以上であれば、高くて許容範囲であるが、20(mol%)未満になるとランプ効率が低くなって許容範囲を逸脱する。
【0026】
以上を総合すると、ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属(mol%比)が20〜30の範囲内であれば、高圧放電ランプの立ち消え発生率が極めて小さくて、かつランプ効率が高くなるので好ましいといえる。
【0027】
また、上記ハロゲン化ツリウムの一部を所望によりセリウム(Ce)およびプラセオジム(Pr)のうち少なくとも1種のハロゲン化金属で置換することができる。許容される置換の範囲は、全てのハロゲン化金属に対して10質量%を超えて20質量%未満である。また、ハロゲン化ツリウムの封入質量をセリウム(Ce)およびプラセオジム(Pr)のうち少なくとも1種のハロゲン化物の封入量に対して100%超で、かつ700%未満の割合とすることができる。なお、プラセオジムよりセリウムのハロゲン化金属の方がより好ましい結果をもたらす。そうすれば、ランプ効率110lm/W以上、平均演色評価数Ra80以上で、かつ色度偏差が少ない高圧放電ランプを得ることができる。
【0028】
また、インジウム(In)およびマンガン(Mn)のうち少なくとも1種のハロゲン化金属を、色度調整用として添加することができる。この場合、インジウムまたは/およびマンガンのハロゲン化金属の封入質量(mg)を全てのハロゲン化金属の封入質量(mg)に対して好ましくは2〜3質量%、多くても5質量%を超えない範囲で封入するのがよい。なお、インジウムの方が好ましい結果が得られる。
【0029】
さらに、ハロゲン化金属中にカルシウム(Ca)、セシウム(Cs)、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)およびルビジウム(Rb)のグループから選択された少なくとも1種のハロゲン化金属を、封入される全てのハロゲン化金属の封入質量に対して、0.05超で、かつ0.4未満の範囲で封入することが許容される。そうすれば、上記グループの金属は、いずれも赤色系に発光するので、高圧放電ランプの色温度を低く調整するのに効果的である。
【0030】
放電媒体中のハロゲン化金属を構成するハロゲンとしては、主としてヨウ素を用いるのがよい。所望により、臭素を適量添加することができ、これにより包囲部の黒化が抑制されて、光束維持率が向上する。
【0031】
始動ガスは、少なくとも高圧放電ランプを始動させるときに放電を開始させるのに寄与する。しかし、具体的なガスの種類は限定されない。一般照明用の高圧放電ランプの場合、好適にはアルゴン(Ar)単体またはネオン(Ne)およびアルゴン(Ar)の混合ガスを用いることができる。始動ガスの封入圧は、一般的には8〜80kPaである。8kPa未満では、パッシェン曲線から理解できるように始動が困難になる。また、80kPaを超えると始動電圧が高くなり、口金の耐圧を超えてしまう。
【0032】
水銀は、緩衝体としてランプ電圧形成に主として寄与する。しかし、周知のように水銀蒸気による特性スペクトルの一部は、発光にも寄与する。なお、透光性セラミックス気密容器の包囲部における単位容積当たりの水銀封入量を3〜30mg/ccに設定するのが好適である。
【0033】
金属ツリウムをハロゲンゲッターとして効果的に機能させるために、封入される全てのハロゲン化金属のモル数B(mol)に対する金属ツリウムのモル数A(mol)のモル比A/Bを0.03〜0.16の範囲内に設定するのがよい。次に、図2を参照してその理由を説明する。
【0034】
図2は、封入される全てのハロゲン化金属に対する金属ツリウムのmol比と立ち消え電圧および全光束の関係を示すグラフである。図において、横軸は金属ツリウム/金属ハロゲン化物(mol比)を、縦軸は立ち消え電圧および全光束の相対値(%)を、それぞれ示す。また、測定値が◆の曲線が立ち消え電圧特性の相対値(%)を示し、測定値が□の曲線がランプ全光束の相対値(%)を示している。
【0035】
図から理解できるように、立ち消え電圧は、金属ツリウム/ハロゲン化金属(mol比)が0.03未満になると高くなりすぎて許容範囲を超えるが、0.03以上では低くなる。他方、全光束は、金属ツリウム/ハロゲン化金属(mol比)が0.16を超えると小さくなりすぎて許容範囲を超えるが、0.16以下では大きくなる。
【0036】
以上を総合すると、金属ツリウム/ハロゲン化金属(mol比)が0.03〜0.16(mol%)の範囲内であれば、高圧放電ランプの立ち消え電圧が低くて、かつ全光束が大きくなる。また、0.04〜0.12の範囲であればより一層効果的である。
【0037】
金属ツリウムの透光性セラミックス放電容器内への封入の態様は、本発明において特段限定されない。放電媒体と一緒に、または単独で金属ツリウムを封入することができるが、所望により電極に付着させることで電極の透光性セラミックス気密容器内への封装時に金属ツリウムを透光性セラミックス気密容器内に導入することができる。なお、電極への付着の態様としては、金属ツリウムの線を電極先端部に巻装したり、金属ツリウム片を電極先端部近傍に溶接したりすることが採用できる。
【0038】
そうして、本発明においては、図3に示すように、金属ツリウムを封入したことにより、金属ツリウムがハロゲンゲッターとして作用するので、立ち消え電圧が、金属ツリウムを封入しない比較例より相対的に低下する。なお、図3は、金属ツリウムを封入した場合とツリウムを封入しない以外は本発明と同じ構成の比較例におけるランプ電圧と立ち消え電圧の関係を概念的に示すグラフである。図において、実線は本発明、点線は比較例、をそれぞれ示す。
【0039】
〔その他の構成について〕 本発明は、その他の構成として以下の構成要素を具備していることを許容する。
【0040】
1.(外管について) 外管は、その内部の所定の位置に、透光性セラミックス気密容器、一対の電極および透光性セラミックス気密容器の内部に封入した封入物を備えた発光管を収納する手段である。そして、発光管を機械的に保護し、発光管の作動温度を所望の範囲に維持し、あるいは発光管からの放射のうち所定のものを遮断するなどの機能を外管に対して選択的または包括的に付与させることができる。
【0041】
外管と発光管とは、一般的には両者の軸が一致するように配置される。外管は、所望の機能を発揮するために、その内部に、真空ないし低圧の大気または不活性ガス、例えば希ガスや窒素を封入することができる。外管内の雰囲気を133Pa以下に減圧された窒素などの不活性ガスまたは空気に設定するのが発光管の温度分布を均一化するのに効果的であるので、好適である。なお、外管は、適当な透光性、気密性、耐熱性および加工性を備えている材料、例えば硬質ガラスを用いて構成することができる。また、外管は、既知の各種形状を適宜選択的に採用することができる。
【0042】
また、外管は、片封止および両端封止のいずれの構造をも所望に応じて選択的に採用することができる。なお、「片封止」とは、外管の一端にのみピンチシール部が形成されていて、他端が封止部を形成しないで閉塞されている構造をいう。これに対して、「両端封止」とは、外管の両端にピンチシール部が形成されている構造をいう。なお、外管が片封止構造であると、汎用ランプソケットを用いる一般照明用として都合がよい。
【0043】
2.(始動器について) 高電圧パルス発生器などの始動器を外管内に配設して水銀灯用安定器適応形の高圧放電ランプを構成することができる。2次電圧が200Vの汎用の水銀灯用(銅鉄型)安定器で点灯させる従来の始動器内蔵形セラミックメタルハライドランプは立ち消え現象を起こしやすいという問題があったが、本発明によれば立ち消え電圧が低くなるので、始動器を内蔵した上記高圧放電ランプに特に好適である。また、平均演色評価数Raが78以上の上記高圧放電ランプを得ることもできる。
【0044】
また、始動器が動作時に紫外線を放射するグロースタータを主体として構成されているものであると、放射した紫外線により発光管内に初期電子を励起しやすくなるので、始動が一層容易となる。
【0045】
3.発光管の管壁負荷
本発明においては、発光管の管壁負荷を20〜35W/cmの範囲に設定するのが好適である。なお、管壁負荷は、ランプ電力を電極間に対応する管壁部分の面積で除した値である。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、ツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)、のハロゲン化金属に加えて、金属ツリウムを、そのモル数Aが、全てのハロゲン化金属のモル数Bに対するモル比A/Bが0.03〜0.16の範囲内となるように封入したことにより、ハロゲン化ツリウムから生成されて発光に寄与するツリウムイオンが消失しても、封入されている金属ツリウムが遊離ハロゲンを捕捉してハロゲン化ツリウムを形成してツリウムイオンの消失を補うので、点灯初期からツリウムによる高い発光効率を示し、かつこれを長期間にわたり維持することができるとともに、立ち消え電圧が低くなる高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具を提供することができる。とりわけ、金属ツリウムは、ツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)、のハロゲン化金属を主成分として封入する場合に、既知の種々のハロゲンゲッター中でもゲッター作用および発光効率の両面で最も好ましいものであることが本発明により明らかになった。ハロゲン化ツリウムは、上記ハロゲン化金属の中でも比較的封入量が多いので、金属ツリウムの封入量の誤差や点灯温度のばらつきに対してランプ特性に影響しにくいという利点もある。
【0047】
また、金属ツリウムを封入することで立ち消え電圧が低下するため、始動器内蔵形の高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具に特に好適である。
【0048】
さらに、加えてハロゲン化ツリウムの全てのハロゲン化金属に対するモル%比が20〜30であれば、点灯中の立ち消え発生率が極めて少なくて、しかもランプ効率が高い高圧放電ランプおよびこれを用いた照明器具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、図面を参照して本発明の金属蒸気放電ランプを実施するための形態を説明する。
【0050】
図4および図5は、本発明の金属蒸気放電ランプを実施するための一形態を示し、図4は高圧放電ランプの全体の正面図、図5は発光管の断面図である。
【0051】
本形態において、金属蒸気放電ランプHPLは、図4に示すように主として発光管IT、外管OT、支持構体SF、始動器ST、シュラウドSHおよび口金Bを具備して構成されている。
【0052】
まず、発光管ITについて説明する。発光管ITは、図5に示すように透光性セラミックス気密容器1、電極2、2、一対の電流導入導体3、3、一対のシール部4、4および透光性セラミックス気密容器1の内部に封入された封入物を備えている。
【0053】
透光性セラミックス気密容器1は、透光性多結晶アルミナセラミックスからなり、包囲部1aおよび包囲部1aの両端に連通して配設された一対の小径筒部1b、1bを備えている。そして、小径筒部1bおよび包囲部1aは、鋳込み成形により一体に成形されている。
【0054】
包囲部1aは、外形が繭玉状に膨出していて、その内部にほぼ同様形状の放電空間が形成されている。
【0055】
一対の小径筒部1b、1bは、包囲部1aの管軸方向の両端から管軸方向に沿って外方へ一体に延在している。
【0056】
一対の電極2、2は、それぞれ電極軸2aおよび電極主部2bを備えている。電極軸2aは、小径筒部1b、1b内に挿通されている。電極主部2bは、電極軸部1aの内端部の外周にタングステン線を密ピッチで数ターン巻き付けて形成されている。そして、細長い軸部21と小径筒部1b、1bの内面との間にキャピラリーと称されるわずかな隙間が形成されている。一対の電極2、2の包囲部1a内に露出する先端部間が電極間距離を形成している。
【0057】
なお、本発明において、電極間距離の包囲部1aの内径に対する比であるアスペクト比は、0.8〜1.5の範囲が好適である。アスペクト比が0.8未満であると、最冷部温度が高すぎて短寿命になり、一般照明用の高圧放電ランプとしては不適当である。また、アスペクト比が1.5超になると、最冷部温度が低すぎて所望の最冷部温度を得るのが困難になり、平均演色評価数Raが低下するので不適当である。
【0058】
一対の電流導入導体3、3は、それぞれニオブ棒状体3aおよびモリブデン棒状体3bからなる。ニオブ棒状体3aは、先端が小径筒部1bの内部に挿入され、基端が小径筒部1bから外部へ突出している。モリブデン棒状体3bは、ニオブ棒状体3aの先端に突合せ溶接され、Mo棒の外周にMo細線を数ターン巻装していて、その先端に電極軸部2aの基端を突合せ溶接して、電極2を支持している。
【0059】
一対のシール部4、4は、例えばDy−SiO−Alからなるセラミックス封止用コンパウンドを加熱して溶融し、固化することにより形成されている。そうして、一対のシール部4、4は、透光性セラミックス気密容器1の小径筒部1b、1bの端面側の部分と、これに対向する電流導入導体3、3と、の間に介在して透光性セラミックス気密容器1を気密に封止していて、いわゆる電流導入導体挿入封止構造を提供するとともに、電流導入導体3、3のニオブ棒状体3aが透光性セラミックス気密容器1の内部に露出しないように小径筒部1b、1b内に挿入されている部分の全体を被覆している。以上の封止により、電極2を透光性セラミックス気密容器1の所定の位置に固定している。
【0060】
封入物は、始動ガス、例えばアルゴン(Ar)、下記の金属ハロゲン化物、ならびにバッファ蒸気を供給する水銀からなる放電媒体と、ハロゲンゲッターとしての金属ツリウムとを含んでいて、透光性セラミックス気密容器1内に封入されている。なお、金属ハロゲン化物および水銀は、蒸発する分より過剰に封入されているので、その一部が安定点灯時に小径筒部1b、1b内に形成されるわずかな隙間内に液相状態で滞留している。そして、点灯中下側となる例えば小径筒部1b内に液相状態で滞留している放電媒体の表層部付近に最冷部が形成される。
【0061】
金属ハロゲン化物は、少なくともツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)のハロゲン化金属とを含んで構成されている。また、所望によりセリウム(Ce)またはプラセオジム(Pr)のハロゲン化金属と、インジウム(In)またはマンガンのハロゲンと、カルシウム(Ca)、セシウム(Cs)、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)およびルビジウム(Rb)のグループから選択された少なくとも1種のハロゲン化金属となどを選択的に適量封入することができる。
【0062】
外管OTは、硬質ガラスからなるBT形バルブ状をなしていて、そのネック部にフレアステム11を封着して備えている。フレアステム11は、一対の導入線11a、11bを気密に導入している。そして、外管OTは、その内部の所定位置に発光管ITを後述する支持構体SFにより支持して収納している。
【0063】
支持構体SFは、金属棒状体を略U字状に湾曲して形成されていて、その下部がフレアステム11に封着されている導入線11bに溶接され、上部にスプリング材からなるトップホルダー12が溶接されている。トップホルダー12は、外管OTの頭部内面に係止され得るようになっていて、支持構体SFの上部を外管OTに対して係止する。発光管ITは、図1においてその上部の電流導入導体3が、支持構体SFの上部側を橋絡する帯状導体13に加締め付けによって接続されている。また、発光管ITの図1において下部の電流導入導体3がストランドワイヤ14および接続導体15を直列的に介して導入線11aに溶接されている。
【0064】
以上により、発光管ITは、導入線11aおよび11bの間に接続されている。
【0065】
シュラウドSHは、透光性筒体16および補強紐体17により構成されている。透光性筒体16は、例えば石英ガラスなどの耐熱性透光性部材からなり、円筒状をなしていて、発光管ITを側方からほぼ同心状に包囲するように配設されている。なお、シュラウドSHは、図において上下両端が開放され、かつその内面と発光管ITとの間には適当な空間が形成されている。補強紐体17は、例えばアルミナなどを主成分とする耐熱無機系繊維糸やステンレス鋼線からなり、透光性筒体16の外周に巻装されて、透光性筒体16をその外側から締め付けて補強している。
【0066】
また、シュラウドSHは、支持構体SFに配設された一対のシュラウドホルダー18、18に上下両端を挟持されて支持構体SFに保持されている。すなわち、シュラウドホルダー18は、円盤状をなす嵌合部がシュラウドSHの透光性筒体16の端部に嵌合し、嵌合部と一体の取付脚部が支持構体SFに溶接されることにより、所定の位置に支持される。なお、発光管ITの透光性の小径筒部1bは、シュラウドホルダー18を貫通してシュラウドSHから外部に突出している。
【0067】
始動器STは、高圧放電ランプHPLの始動を補助する手段であり、本形態においては例えば始動用のグロースタータ(点灯管)19、バイメタルを用いた熱応動スイッチ(図1では見えない。)および限流抵抗器20の直列回路からなり、この直列回路は一端が支持構体SFに接続し、他端が接続導体15に接続している。したがって、発光管ITと始動器STとは導入線11aおよび11bに並列接続している。
【0068】
グロースタータ(点灯管)19は、動作してバイメタルが放電電極から離反する時に安定器にパルス電圧を誘起させて高圧放電ランプHPLに印加して、高圧放電ランプHPLを始動させるとともに、この始動に先立ちグロー放電発生時に外部に紫外線を放射して高圧放電ランプHPL内に初期電子を励起するように構成されている。なお、安定器は、(一般形・低始動形)水銀灯用安定器である。
【0069】
すなわち、グロースタータ19は、例えば紫外線透過性の石英ガラスからなるバルブの一端部にリード線を気密に封着した封止部が形成され、バルブ内にはリード線に接続したバイメタルからなる放電電極が所定の間隔を隔て対峙しているとともに、アルゴン(Ar)が所定圧力で封入されている。
【0070】
そうして、グロースタータ19は、通電時にバルブ内に配設されたバイメタルと放電電極間にグロー放電が生起して、アルゴンガスが紫外線を放射する。放射された紫外線は、発光管IT内を照射し、初期電子を発光管IT内に励起させるので、高圧放電ランプHPLの始動が容易になる。
【0071】
なお、限流抵抗器20は、グロー電流を所定値に限流する。熱応動スイッチは、高圧放電ランプHPLは始動して点灯した際の温度上昇により変位してオフ動作をするので、点灯中始動器STの動作を停止させる。
【0072】
口金Bは、E39形口金であり、外管OTのネック部に固着され、外管OTから外部へ露出した図示しない一対の導入線の一方がシェル部に、他方がセンターコンタクトに、それぞれ接続している。
【0073】
なお、図1において、符号G1はパーフォーマンスゲッタ、G2はイニシャルゲッタであり、外管OT内を清浄化するもので、支持構体SFの上部に溶接されている。
【0074】
次に、実施例について比較1を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0075】
図1に示す形態の高圧放電ランプである。
封入物 :NaI(50)-TlI(15)-TmI3(25)-InI(10)=5.0mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0076】
金属ツリウム(Tm)=0.2mg
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0.07)
水銀、アルゴン
管壁負荷 :22W/cm2
外管内雰囲気:真空
定格ランプ電力:190W

[比較例1]
放電媒体 :NaI(50)-TlI(15)-TmI3(25)-InI(10)=5.0mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0077】
金属ツリウム(Tm)=0.6mg
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0.20)
水銀、アルゴン
管壁負荷:22W/cm2
外管内雰囲気:真空
定格ランプ電力:190W

[比較例2]
放電媒体 :NaI(50)-TlI(15)-TmI3(25)-InI(10)=5.0mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0078】
金属ツリウム(Tm)=なし
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0)
水銀、アルゴン
管壁負荷 :22W/cm2
外管内雰囲気 :真空
定格ランプ電力:190W

実施例1、比較例1および比較例2における、金属ツリウム/ハロゲン化金属のモル比と立ち消え電圧および全光束の関係は、図2に示すグラフに沿った結果であった。すなわち、立ち消え電圧は、比較例2、実施例1、比較例1の順に低くなっている。なお、実施例1および比較例1の値は、ハロゲンゲッターとして十分な効果を呈している。
【0079】
一方、全光束は、同じく比較例2、実施例1、比較例1の順に低くなっている。なお、実施例1は、比較例2とほぼ同じ値であり、全光束の低下がないが、比較例1は大きく低下している。
【0080】
したがって、実施例1は、本発明が全光束の値を維持しつつ、立ち消え電圧を効果的に低下させることを示している。

【実施例2】
【0081】
放電媒体 :NaI(50)-TlI(15)-TmI3(25)-InI(10)=10mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0082】
金属ツリウム(Tm)=0.4mg
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0.07)
水銀、アルゴン
管壁負荷 :20W/cm2
外管内雰囲気 :真空
定格ランプ電力:280W

[比較例3]
放電媒体 :NaI(60)-TlI(18)-TmI3(10)-InI(12)=10mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0083】
金属ツリウム(Tm)=0.4mg
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0.06)
水銀、アルゴン
管壁負荷 :20W/cm2
外管内雰囲気 :真空
定格ランプ電力:280W

[比較例4]
放電媒体 :NaI(40)-TlI(12)-TmI3(40)-InI(8)=12mg、なお、括弧内はモル%を示す。
【0084】
金属ツリウム(Tm)=0.4mg
(金属ツリウム(mol)/ハロゲン化金属(mol)=0.08)
水銀、アルゴン
管壁負荷 :20W/cm2
外管内雰囲気 :真空
定格ランプ電力:280W

実施例2、比較例3および比較例4における、ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属のモル%比と寿命中の立ち消え発生率および初期のランプ効率の関係は、図1に示すグラフに沿った結果であった。すなわち、寿命中の立ち消え発生率について、比較例3および実施例2はゼロであったが、実施例2のハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属のモル%比を超えると、次第に発生率が増大し、比較例4になると約50%発生した。
【0085】
また、初期のランプ効率は、比較例3、実施例2、比較例4の順に高くなっている。なおが、実施例2以上の範囲ではほぼ同じ値となった。
【0086】
したがって、実施例2は、本発明が寿命中の立ち消えを抑制しつつ、高効率なランプを実現できることを示している。
【0087】
図6は、本発明の照明器具を実施するための一形態としての高天井用照明器具の正面図である。本発明において、照明器具は、照明器具本体20、高圧放電ランプHPLおよび点灯装置から構成されていて、屋内用および屋外用の各種照明器具を含む概念である。また、照明器具は、一般照明用および特殊照明用のいずれであってもよい。なお、特殊照明用とは、一般照明用以外の各種用途を含む。
【0088】
図において、照明器具本体20は、照明器具から高圧放電ランプHPLおよび点灯装置を除外した残余の部分からなる。本形態において、照明器具本体20は、取付基台21、支持枠22、ソケット23、反射板24を主な構成要素として構成されている。
【0089】
高圧放電ランプHDLは、図3および図4に示す本発明の高圧放電ランプである。
【0090】
点灯装置は、照明器具本体20とは別置きで、例えば天井に配設される。そして、高圧放電ランプHDLを点灯する回路手段であり、電子化されているものおよびコアおよび巻線を主体とするもののいずれであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】ハロゲン化ツリウム/ハロゲン化金属のモル比に対する寿命中の立ち消え発生率とランプ効率の関係を示すグラフ
【図2】封入される全てのハロゲン化金属に対する金属ツリウムのmol比と立ち消え電圧および全光束の関係を示すグラフ
【図3】金属ツリウムを封入した場合と封入しない場合におけるランプ電圧と立ち消え電圧の関係を概念的に示すグラフ
【図4】本発明の金属蒸気放電ランプを実施するための一形態における高圧放電ランプの全体の一部切欠正面図
【図5】同じく発光管の断面図
【図6】本発明の照明器具を実施するための一形態としてのダウンライトの線図的略図
【符号の説明】
【0092】
1…透光性セラミックス気密容器、1a…包囲部、1b…小径筒部、2…電極、3…電流導入導体、4…シール部、11…ステム、B…口金、G1…パーフォーマンスゲッタ、G2…イニシャルゲッタ、IT…発光管、OT…外管、SF…支持構体、ST…始動器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性セラミックス気密容器と;
透光性セラミックス気密容器の内部に封装された一対の電極と;
透光性セラミックス気密容器内に封入された始動ガス、少なくともツリウム(Tm)、ナトリウム(Na)およびタリウム(Tl)を含むハロゲン化金属、水銀ならびに金属ツリウムからなり、金属ツリウムのモル数をA(mol)とし、全てのハロゲン化金属のモル数をB(mol)としたとき、モル比A/Bが数式:0.03≦A/B≦0.16を満足する封入物と;
を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ。
【請求項2】
ハロゲン化ツリウムの全てのハロゲン化金属に対するモル%比が20〜30であることを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
【請求項3】
透光性セラミックス気密容器を収納するとともに内部が真空に保持された外管と;
外管の内部に配設された始動回路と;
を具備していることを特徴とする請求項1または2記載の高圧放電ランプ。
【請求項4】
始動回路は、動作時に紫外線を放射するグロースタータを主体として構成されていることを特徴とする請求項3記載の高圧放電ランプ。
【請求項5】
照明器具本体と;
照明器具本体に装着された請求項1ないし4のいずれか一記載の高圧放電ランプと;
高圧放電ランプを点灯する点灯装置と;
を具備していることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−234871(P2008−234871A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69076(P2007−69076)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(301010951)オスラム・メルコ・東芝ライティング株式会社 (37)
【Fターム(参考)】