高層階用床目地装置
【課題】 本発明は高層階であっても、地震の揺れ動きで目地プレートの両端部やカバープレートが損傷したり、ハネ上げられたりすることがなく、安全に使用することができる高層階用床目地装置を得るにある。
【解決手段】 目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とで高層階用床目地装置を構成している。
【解決手段】 目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とで高層階用床目地装置を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は目地部を介して設けられた左右の建物を接続する渡り通路、特に高層階部分の渡り通路の床目地装置として使用される高層階用床目地装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右の建物を接続する渡り通路部分の床用目地装置は、目地プレートの両端部寄りの部分をチャンネル状の支持金具で支持するとともに、該支持金具の上部を目地プレートの移動ができるようにカバープレートで覆うように構成されている。
【0003】
このように構成された渡り通路に使用される床用目地装置は、低い階では問題が生じないが、高層階では地震時の揺れ動きで、下方より上方の目地部の幅が広くなり、目地プレートの両端部やカバープレートが損傷したり、上方へハネ上げられ危険になるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3062651号
【特許文献2】特許第3322841号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、高層階であっても、地震の揺れ動きで目地プレートの両端部やカバープレートが損傷したり、ハネ上げられたりすることがなく、安全に使用することができる高層階用床目地装置を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とで高層階用床目地装置を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、床用目地機構支持機構が左右の建物の外壁躯体に先端部が上下方向に回動するように取付けられ、かつ先端部寄りの部位の複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とがスライド移動可能に取付けられているので、左右の建物が異なる左右方向に揺れ動いても、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とのスライド移動によって、その揺れ動きを吸収することができる。
また、左右の建物の高層階に設置されていても、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の左右の建物の外壁躯体への取付けが、先端部が上下方向に回動できる枢支状態で取付けられているため、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の上面は一直線状態となる。
このため、該複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の後端部寄りの部位に取付けられた床用目地機構が、従来のようにカバープレートや目地プレートを損傷したり、カバープレートをハネ上げたりすることなく、伸縮して、地震の揺れ動きを吸収することができ、安全に使用することができる。
(2)前記(1)により、床用目地機構の両端部を複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の後端部寄りの部位に取付けるだけで、従来使用されている床用目地機構であれば、どんな構造のものでも使用することができる。
(3)前記(1)により、床用目地機構を床用目地機構支持機構で支持しているので、二重支持高層にできるので、より安全に使用することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、床用目地機構支持機構をガイド部材とスライド部材との組み合わせにおいて、ガイド部材をスライド部材と同じ構成にし、スライド部材をガイド部材と同じ構成のものを使用することにより、床用目地機構支持機構の上面をほぼ同一面にできる。
したがって、床目地機構の設置が容易にできる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とのスライド移動をスムーズに移動させることができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図5】図4の5−5線に沿う断面図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態の目地部が狭くなった動作説明図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の目地部が広くなった状態を示す側面図。
【図8】図7の拡大断面図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図12】図11の12−12線に沿う断面図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図16】図15の16−16線に沿う断面図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図20】図19の20−20線に沿う断面図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図23】本発明を実施するための第5の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図24】図23の24−24線に沿う断面図。
【図25】本発明を実施するための第5の形態の前後方向の動作説明図。
【図26】本発明を実施するための第6の形態の側面図。
【図27】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第6の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図29】図28の29−29に沿う断面図。
【図30】本発明を実施するための第6の形態の前後方向の動作説明図。
【図31】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図32】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図33】図32の33−33に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】
図1ないし図8に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた左右の建物3、3を主に高層階で接続する渡り通路として使用される部分に用いられる本発明の高層階用床目地装置で、この高層階用床目地装置1は前記左右の建物3、3の一方の建物3の通路4が形成された外壁躯体5の、該通路4の底面4aより下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支ピン6で枢支され、前記左右の建物の他方の建物3側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材7、この複数個のガイド部材7にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物3の通路4が形成された外壁躯体5に、該通路4の床面4aより下部位置に枢支ピン8で枢支された複数個のスライド部材9とからなり、本実施例では前記複数個のガイド部材7、7間と前記複数個のスライド部材9、9間に、スライド部材9とガイド部材7が交互に配置された状態で、前記一方の建物3の外壁躯体5と前記他方の建物3の外壁躯体5とに取付けられて構成された床用目地機構支持機構10と、この床用目地機構支持機構10の複数個のスライド部材9の複数個のガイド部材7とのスライド移動を阻止することなく、両端部が前記一方の建物3に取付けられた複数個のガイド部材7、前記他方の建物3に取付けられた複数個のガイド部材7の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮可能な床用目地機構11とで構成されている。
【0012】
前記複数個のガイド部材7は前記目地部2の幅寸法の約3分の2の寸法の角パイプ材で形成されたガイド部材本体12と、このガイド部材本体12の後端部寄りの部位に形成された枢支ピン挿入孔13と、この枢支ピン挿入孔13に挿入された枢支ピン6で前記ガイド部材本体12の先端部を上下方向に回動させることができるように前記一方の建物3や他方の建物3の外壁躯体5、5に形成された支持凹部14、14に固定された取付け金具15、15とで構成されている。
【0013】
前記複数個のスライド部材9は前記目地部2の幅寸法の約3分の2の寸法の角材で前記ガイド部材本体12内をスライド移動できるスライド部材本体16と、このスライド部材本体16の後端部寄りの部位に形成された枢支ピン挿入孔17と、この枢支ピン挿入孔17に挿入された枢支ピン8で、前記スライド部材本体16の先端部を上下方向に回動させることができるように、前記他方の建物3や一方の建物3の外壁躯体5、5に形成された支持凹部14、14に固定された取付け金具18、18とで構成されている。
【0014】
前記床用目地機構11は一方の建物3側と他方の建物3側のガイド部材本体12、12の上部に後端部側が固定されたチャンネル状のガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20と、このガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20のほぼ中央部に両端部が位置する、前記目地部2を覆う目地プレート21と、前記ガイド部材側支持金具19および前記スライド部材側支持金具20の上部を前記目地プレート21のスライド移動を可能に覆うガイド部材側カバープレート22およびスライド部材側カバープレート23と、前記目地プレート21が前記ガイド部材側支持金具19と前記スライド部材側支持金具20とからの脱落を防止する、該目地プレート21の両端部に下方へ折り曲げ形成されたストッパー片24、24で形成された脱落防止機構25とで構成されている。
【0015】
上記構成の高層階用床目地装置1は、地震により左右の建物3、3が異なる方向へ揺れ動いて、目地部2が狭くなったり広くなるように揺れ動いても、一方の建物3の外壁躯体5に取付けられた複数個のガイド部材本体12と他方の建物3の外壁躯体5に取付けられた複数個のガイド部材本体12とは一直線の状態で床用目地機構支持機構10が伸縮するため、この床用目地機構支持機構10の両端部に両端部寄りの部位が取付けられた床用目地機構11には伸縮方向の力しか加わらない。
【0016】
このため、従来の高層階に設置された床目地装置のように、目地プレートやカバープレートを損傷させるような曲げ力が加わったり、ハネ上げ力が加わったりするのを確実に防止することができ、安全で、損傷を防止できる状態で、安心して使用することができる。
【0017】
なお、複数個のスライド部材9のスライド移動をよりスムーズにできるように複数個のガイド部材7の先端部の上面を傾斜面26に形成するとともに、ガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20の先端側底面を傾斜面27、27に形成しておくことにより、目地部2が狭くなるような揺れ動き時に、該部位が衝突したりするのを確実に阻止できる。
【0018】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図9ないし図33に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図9ないし図12に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、複数個のガイド部材7の先端部の上部内壁面にスベリ材あるいはローラー28を取付けるとともに、複数個のスライド部材9の先端部の底面にスベリ材あるいはローラー29を取付け、さらにスムーズにスライド移動できるようにした床目地機構支持機構10Aを用いた点で、このような床用目地機構支持機構10Aを用いて構成した高層階用床目地装置1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図13ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、上部が開口30するリップミゾ形鋼形状の筒部材状のガイド部材本体12Aを用いたガイド部材7Aと、このガイド部材本体12A内に収納される角パイプ材で形成されたスライド部材本体16A、このスライド部材本体16Aの先端部の底面に取付けられた前記ガイド部材本体12Aの内壁面を転動するローラー31、前記スライド部材本体12Aの上面中央部に固定された前記ガイド部材7Aの開口30に位置し、かつ該ガイド部材7Aの上面と上面がほぼ同一面となる突片32とからなるスライド部材9Aと、前記ガイド部材本体12Aの先端部の内壁面に取付けられた前記スライド部材9Aのスライド部材本体16Aの上面を転動する一対の上部ローラー33、33を用いた床用目地機構支持機構10Bを用いるとともに、目地プレート21の中央部を目地部の中央部に常時位置させるパンタグラフ形状の脱落防止機構としての中央維持リンク34、34をガイド部材側支持金具19とスライド部材側支持金具20とに両端部を枢支し、中央枢支部35を目地プレート21の中央部に枢支した床目地機構11Aを用いた点で、このように構成した高層階用床目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0021】
図17ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、H形形状のスライド部材本体16Bを用いてスライド部材9Bを構成した点で、このようなスライド部材9Bを用いた床用目地機構支持機構10Cを用いた高層階用床目地装置1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0022】
図21ないし図25に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第4の形態と主に異なる点は、スライド部材本体16Bの下部片16aの上部に、上部ローラー33、33が位置するようにガイド部材7Aに取付けるとともに、スライド部材本体16Bの後端部およびガイド部材7Aの後端部を前後方向にも回動できるように取付け金具36、36より下方へ軸37、37を突出し、該軸37、37を回動可能に支持する軸受38、38を一方の建物3の外壁躯体5と他方の建物3の外壁躯体5に取付けた点で、このような床用目地機構支持機構10Dを用いて構成した高層階用床目地装置1Dにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られるとともに、図25に示すように異なる前後方向に左右の建物が地震で揺れ動いても、その揺れ動きを吸収することができる。
【0023】
図26ないし図30に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、コ字状のガイド部材7Bを、先端部を上下方向および左右方向の回動金具39を用いて建物3の外壁躯体5に取付けるとともに、該コ字状のガイド部材7Bとスライド移動可能な板状のスライド部材9Cを、先端部を上下方向および左右方向の回動金具39を用いて建物3の外壁躯体5に取付けた床用目地機構支持機構10Eを用いた点で、このような床用目地機構支持機構10Eを用いた高層階用床目地装置1Eにしても、同様な作用効果が得られる。
【0024】
図31ないし図33に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための第5の形態と主に異なる点は、突片32を一体的に形成した逆T字状のスライド部材本体16Cを用いてスライド部材9Dを構成した点で、このようなスライド部材9Dを用いた床用目地機構支持機構10Fを用いた高層階用床目地装置1Fにしても、前記本発明を実施するための第5の形態と同様な作用効果が得られる。
【0025】
なお、本発明の実施の形態では筒部材状のガイド部材本体12Aに上部ローラー33、33を取り付けたものについて説明したが、本実施の形態では逆T字状のスライド部材本体16Cにガイド部材本体12Aの上部片の内壁面に接する上部ローラー33、33を取り付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は目地部を介して設けられた左右の建物を高層階で接続する渡り通路の床目地部に設置される高層階用床目地装置を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0027】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F:高層階用床目地装置、
2:目地部、 3:建物、
4:通路、 5:外壁躯体、
6:枢支ピン、 7、7A:ガイド部材、
8:枢支ピン、 9、9A、9B、9C、9D:スライド部材、
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F:床用目地機構支持機構、
11、11A:床用目地機構、 12、12A:ガイド部材本体、
13:枢支ピン挿入孔、 14:支持凹部、
15:取付け金具、 16、16A、16B、16C:スライド部材本体、
17:枢支ピン挿入孔、 18:取付け金具、
19:ガイド部材側支持金具、 20:スライド部材側支持金具、
21:目地プレート、
22:ガイド部材側カバープレート、
23:スライド部材側カバープレート、
24:ストッパー片、 25:脱落防止機構、
26:傾斜面、 27:傾斜面、
28:スベリ材あるいはローラー、
29:スベリ材あるいはローラー、
30:開口、 31:ローラー、
32:突片、 33:上部ローラー、
34:中央維持リンク、 35:中央枢支部、
36:取付け金具、 37:軸、
38:軸受、 39:回動金具。
【技術分野】
【0001】
本発明は目地部を介して設けられた左右の建物を接続する渡り通路、特に高層階部分の渡り通路の床目地装置として使用される高層階用床目地装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右の建物を接続する渡り通路部分の床用目地装置は、目地プレートの両端部寄りの部分をチャンネル状の支持金具で支持するとともに、該支持金具の上部を目地プレートの移動ができるようにカバープレートで覆うように構成されている。
【0003】
このように構成された渡り通路に使用される床用目地装置は、低い階では問題が生じないが、高層階では地震時の揺れ動きで、下方より上方の目地部の幅が広くなり、目地プレートの両端部やカバープレートが損傷したり、上方へハネ上げられ危険になるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3062651号
【特許文献2】特許第3322841号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、高層階であっても、地震の揺れ動きで目地プレートの両端部やカバープレートが損傷したり、ハネ上げられたりすることがなく、安全に使用することができる高層階用床目地装置を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とで高層階用床目地装置を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、床用目地機構支持機構が左右の建物の外壁躯体に先端部が上下方向に回動するように取付けられ、かつ先端部寄りの部位の複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とがスライド移動可能に取付けられているので、左右の建物が異なる左右方向に揺れ動いても、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とのスライド移動によって、その揺れ動きを吸収することができる。
また、左右の建物の高層階に設置されていても、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の左右の建物の外壁躯体への取付けが、先端部が上下方向に回動できる枢支状態で取付けられているため、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の上面は一直線状態となる。
このため、該複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の後端部寄りの部位に取付けられた床用目地機構が、従来のようにカバープレートや目地プレートを損傷したり、カバープレートをハネ上げたりすることなく、伸縮して、地震の揺れ動きを吸収することができ、安全に使用することができる。
(2)前記(1)により、床用目地機構の両端部を複数個のガイド部材と複数個のスライド部材の後端部寄りの部位に取付けるだけで、従来使用されている床用目地機構であれば、どんな構造のものでも使用することができる。
(3)前記(1)により、床用目地機構を床用目地機構支持機構で支持しているので、二重支持高層にできるので、より安全に使用することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、床用目地機構支持機構をガイド部材とスライド部材との組み合わせにおいて、ガイド部材をスライド部材と同じ構成にし、スライド部材をガイド部材と同じ構成のものを使用することにより、床用目地機構支持機構の上面をほぼ同一面にできる。
したがって、床目地機構の設置が容易にできる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、複数個のガイド部材と複数個のスライド部材とのスライド移動をスムーズに移動させることができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図5】図4の5−5線に沿う断面図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態の目地部が狭くなった動作説明図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の目地部が広くなった状態を示す側面図。
【図8】図7の拡大断面図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図12】図11の12−12線に沿う断面図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図16】図15の16−16線に沿う断面図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図20】図19の20−20線に沿う断面図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図23】本発明を実施するための第5の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図24】図23の24−24線に沿う断面図。
【図25】本発明を実施するための第5の形態の前後方向の動作説明図。
【図26】本発明を実施するための第6の形態の側面図。
【図27】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第6の形態の床用目地機構支持機構の平面図。
【図29】図28の29−29に沿う断面図。
【図30】本発明を実施するための第6の形態の前後方向の動作説明図。
【図31】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図32】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図33】図32の33−33に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】
図1ないし図8に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた左右の建物3、3を主に高層階で接続する渡り通路として使用される部分に用いられる本発明の高層階用床目地装置で、この高層階用床目地装置1は前記左右の建物3、3の一方の建物3の通路4が形成された外壁躯体5の、該通路4の底面4aより下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支ピン6で枢支され、前記左右の建物の他方の建物3側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材7、この複数個のガイド部材7にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物3の通路4が形成された外壁躯体5に、該通路4の床面4aより下部位置に枢支ピン8で枢支された複数個のスライド部材9とからなり、本実施例では前記複数個のガイド部材7、7間と前記複数個のスライド部材9、9間に、スライド部材9とガイド部材7が交互に配置された状態で、前記一方の建物3の外壁躯体5と前記他方の建物3の外壁躯体5とに取付けられて構成された床用目地機構支持機構10と、この床用目地機構支持機構10の複数個のスライド部材9の複数個のガイド部材7とのスライド移動を阻止することなく、両端部が前記一方の建物3に取付けられた複数個のガイド部材7、前記他方の建物3に取付けられた複数個のガイド部材7の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮可能な床用目地機構11とで構成されている。
【0012】
前記複数個のガイド部材7は前記目地部2の幅寸法の約3分の2の寸法の角パイプ材で形成されたガイド部材本体12と、このガイド部材本体12の後端部寄りの部位に形成された枢支ピン挿入孔13と、この枢支ピン挿入孔13に挿入された枢支ピン6で前記ガイド部材本体12の先端部を上下方向に回動させることができるように前記一方の建物3や他方の建物3の外壁躯体5、5に形成された支持凹部14、14に固定された取付け金具15、15とで構成されている。
【0013】
前記複数個のスライド部材9は前記目地部2の幅寸法の約3分の2の寸法の角材で前記ガイド部材本体12内をスライド移動できるスライド部材本体16と、このスライド部材本体16の後端部寄りの部位に形成された枢支ピン挿入孔17と、この枢支ピン挿入孔17に挿入された枢支ピン8で、前記スライド部材本体16の先端部を上下方向に回動させることができるように、前記他方の建物3や一方の建物3の外壁躯体5、5に形成された支持凹部14、14に固定された取付け金具18、18とで構成されている。
【0014】
前記床用目地機構11は一方の建物3側と他方の建物3側のガイド部材本体12、12の上部に後端部側が固定されたチャンネル状のガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20と、このガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20のほぼ中央部に両端部が位置する、前記目地部2を覆う目地プレート21と、前記ガイド部材側支持金具19および前記スライド部材側支持金具20の上部を前記目地プレート21のスライド移動を可能に覆うガイド部材側カバープレート22およびスライド部材側カバープレート23と、前記目地プレート21が前記ガイド部材側支持金具19と前記スライド部材側支持金具20とからの脱落を防止する、該目地プレート21の両端部に下方へ折り曲げ形成されたストッパー片24、24で形成された脱落防止機構25とで構成されている。
【0015】
上記構成の高層階用床目地装置1は、地震により左右の建物3、3が異なる方向へ揺れ動いて、目地部2が狭くなったり広くなるように揺れ動いても、一方の建物3の外壁躯体5に取付けられた複数個のガイド部材本体12と他方の建物3の外壁躯体5に取付けられた複数個のガイド部材本体12とは一直線の状態で床用目地機構支持機構10が伸縮するため、この床用目地機構支持機構10の両端部に両端部寄りの部位が取付けられた床用目地機構11には伸縮方向の力しか加わらない。
【0016】
このため、従来の高層階に設置された床目地装置のように、目地プレートやカバープレートを損傷させるような曲げ力が加わったり、ハネ上げ力が加わったりするのを確実に防止することができ、安全で、損傷を防止できる状態で、安心して使用することができる。
【0017】
なお、複数個のスライド部材9のスライド移動をよりスムーズにできるように複数個のガイド部材7の先端部の上面を傾斜面26に形成するとともに、ガイド部材側支持金具19およびスライド部材側支持金具20の先端側底面を傾斜面27、27に形成しておくことにより、目地部2が狭くなるような揺れ動き時に、該部位が衝突したりするのを確実に阻止できる。
【0018】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図9ないし図33に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図9ないし図12に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、複数個のガイド部材7の先端部の上部内壁面にスベリ材あるいはローラー28を取付けるとともに、複数個のスライド部材9の先端部の底面にスベリ材あるいはローラー29を取付け、さらにスムーズにスライド移動できるようにした床目地機構支持機構10Aを用いた点で、このような床用目地機構支持機構10Aを用いて構成した高層階用床目地装置1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図13ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、上部が開口30するリップミゾ形鋼形状の筒部材状のガイド部材本体12Aを用いたガイド部材7Aと、このガイド部材本体12A内に収納される角パイプ材で形成されたスライド部材本体16A、このスライド部材本体16Aの先端部の底面に取付けられた前記ガイド部材本体12Aの内壁面を転動するローラー31、前記スライド部材本体12Aの上面中央部に固定された前記ガイド部材7Aの開口30に位置し、かつ該ガイド部材7Aの上面と上面がほぼ同一面となる突片32とからなるスライド部材9Aと、前記ガイド部材本体12Aの先端部の内壁面に取付けられた前記スライド部材9Aのスライド部材本体16Aの上面を転動する一対の上部ローラー33、33を用いた床用目地機構支持機構10Bを用いるとともに、目地プレート21の中央部を目地部の中央部に常時位置させるパンタグラフ形状の脱落防止機構としての中央維持リンク34、34をガイド部材側支持金具19とスライド部材側支持金具20とに両端部を枢支し、中央枢支部35を目地プレート21の中央部に枢支した床目地機構11Aを用いた点で、このように構成した高層階用床目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0021】
図17ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、H形形状のスライド部材本体16Bを用いてスライド部材9Bを構成した点で、このようなスライド部材9Bを用いた床用目地機構支持機構10Cを用いた高層階用床目地装置1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0022】
図21ないし図25に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第4の形態と主に異なる点は、スライド部材本体16Bの下部片16aの上部に、上部ローラー33、33が位置するようにガイド部材7Aに取付けるとともに、スライド部材本体16Bの後端部およびガイド部材7Aの後端部を前後方向にも回動できるように取付け金具36、36より下方へ軸37、37を突出し、該軸37、37を回動可能に支持する軸受38、38を一方の建物3の外壁躯体5と他方の建物3の外壁躯体5に取付けた点で、このような床用目地機構支持機構10Dを用いて構成した高層階用床目地装置1Dにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られるとともに、図25に示すように異なる前後方向に左右の建物が地震で揺れ動いても、その揺れ動きを吸収することができる。
【0023】
図26ないし図30に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、コ字状のガイド部材7Bを、先端部を上下方向および左右方向の回動金具39を用いて建物3の外壁躯体5に取付けるとともに、該コ字状のガイド部材7Bとスライド移動可能な板状のスライド部材9Cを、先端部を上下方向および左右方向の回動金具39を用いて建物3の外壁躯体5に取付けた床用目地機構支持機構10Eを用いた点で、このような床用目地機構支持機構10Eを用いた高層階用床目地装置1Eにしても、同様な作用効果が得られる。
【0024】
図31ないし図33に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための第5の形態と主に異なる点は、突片32を一体的に形成した逆T字状のスライド部材本体16Cを用いてスライド部材9Dを構成した点で、このようなスライド部材9Dを用いた床用目地機構支持機構10Fを用いた高層階用床目地装置1Fにしても、前記本発明を実施するための第5の形態と同様な作用効果が得られる。
【0025】
なお、本発明の実施の形態では筒部材状のガイド部材本体12Aに上部ローラー33、33を取り付けたものについて説明したが、本実施の形態では逆T字状のスライド部材本体16Cにガイド部材本体12Aの上部片の内壁面に接する上部ローラー33、33を取り付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は目地部を介して設けられた左右の建物を高層階で接続する渡り通路の床目地部に設置される高層階用床目地装置を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0027】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F:高層階用床目地装置、
2:目地部、 3:建物、
4:通路、 5:外壁躯体、
6:枢支ピン、 7、7A:ガイド部材、
8:枢支ピン、 9、9A、9B、9C、9D:スライド部材、
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F:床用目地機構支持機構、
11、11A:床用目地機構、 12、12A:ガイド部材本体、
13:枢支ピン挿入孔、 14:支持凹部、
15:取付け金具、 16、16A、16B、16C:スライド部材本体、
17:枢支ピン挿入孔、 18:取付け金具、
19:ガイド部材側支持金具、 20:スライド部材側支持金具、
21:目地プレート、
22:ガイド部材側カバープレート、
23:スライド部材側カバープレート、
24:ストッパー片、 25:脱落防止機構、
26:傾斜面、 27:傾斜面、
28:スベリ材あるいはローラー、
29:スベリ材あるいはローラー、
30:開口、 31:ローラー、
32:突片、 33:上部ローラー、
34:中央維持リンク、 35:中央枢支部、
36:取付け金具、 37:軸、
38:軸受、 39:回動金具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とからなることを特徴とする高層階用床目地装置。
【請求項2】
床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材は目地部の幅寸法の3分の2の長さの筒部材あるいは、該筒部材内にスライド移動可能に挿入される目地部の幅寸法の3分の2の長さのバー部材であり、複数個のスライド部材は目地部の幅寸法の3分の2の長さのバー部材あるいは、該バー部材が内部にスライド移動可能に挿入される目地部の幅寸法の3分の2の長さの筒部材であることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【請求項3】
床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材は、目地部の幅寸法の3分の2の長さの上部が開口したリップミゾ形鋼で形成された筒部材であり、複数個のスライド部材は前記筒部材の上部開口内に位置し、かつ上面が該筒部材の上面とほぼ同一面となる突片を備えた複数個のローラーによって、前記筒部材の内壁面と接するバー部材であることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【請求項4】
床用目地機構は床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材の上部後端部寄りの部位に固定されたチャンネル状のガイド部材側支持金具と、複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に固定されたチャンネル状のスライド部材側支持金具と、このスライド部材側支持金具の中央部に一端部が位置し、他端部が前記ガイド部材側支持金具の中央部に位置する目地プレートと、前記スライド部材側支持金具の上部を前記目地プレートの移動を可能に覆うスライド部材側カバープレートと、前記ガイド部材側支持金具の上部を前記目地プレートの移動を可能に覆うガイド部材側カバープレートとで構成されていることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【請求項1】
目地部を介して設けられた左右の建物の一方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に後端部が水平方向に所定間隔となるように枢支され、前記左右の建物の他方の建物側へ突出する先端部が上下方向に回動する複数個のガイド部材、この複数個のガイド部材にスライド移動可能に取付けられる後端部が前記他方の建物の通路が形成された外壁躯体の、該通路の床面より下部位置に枢支された複数個のスライド部材とからなる床用目地機構支持機構と、この床用目地機構支持機構の複数個のスライド部材のスライド移動を阻止することなく、両端部が前記複数個のガイド部材および前記複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に取付けられた伸縮移動可能な床用目地機構とからなることを特徴とする高層階用床目地装置。
【請求項2】
床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材は目地部の幅寸法の3分の2の長さの筒部材あるいは、該筒部材内にスライド移動可能に挿入される目地部の幅寸法の3分の2の長さのバー部材であり、複数個のスライド部材は目地部の幅寸法の3分の2の長さのバー部材あるいは、該バー部材が内部にスライド移動可能に挿入される目地部の幅寸法の3分の2の長さの筒部材であることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【請求項3】
床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材は、目地部の幅寸法の3分の2の長さの上部が開口したリップミゾ形鋼で形成された筒部材であり、複数個のスライド部材は前記筒部材の上部開口内に位置し、かつ上面が該筒部材の上面とほぼ同一面となる突片を備えた複数個のローラーによって、前記筒部材の内壁面と接するバー部材であることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【請求項4】
床用目地機構は床用目地機構支持機構の複数個のガイド部材の上部後端部寄りの部位に固定されたチャンネル状のガイド部材側支持金具と、複数個のスライド部材の上部後端部寄りの部位に固定されたチャンネル状のスライド部材側支持金具と、このスライド部材側支持金具の中央部に一端部が位置し、他端部が前記ガイド部材側支持金具の中央部に位置する目地プレートと、前記スライド部材側支持金具の上部を前記目地プレートの移動を可能に覆うスライド部材側カバープレートと、前記ガイド部材側支持金具の上部を前記目地プレートの移動を可能に覆うガイド部材側カバープレートとで構成されていることを特徴とする請求項1記載の高層階用床目地装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2012−92515(P2012−92515A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238828(P2010−238828)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000110365)ドーエイ外装有限会社 (152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000110365)ドーエイ外装有限会社 (152)
【Fターム(参考)】
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