説明

高度算出装置、高度算出方法、高度算出プログラムおよび記録媒体

【課題】センサの学習状態が誤っている場合、自動的にセンサの学習状態を初期化すること。
【解決手段】センサ部101によって移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知し、出力する。そして、学習部102によって、センサ部101の出力誤差を学習する。そして。センサ部101の出力値と、学習部102の学習状態に基づいて、高度算出部103によって移動体の高度を算出する。そして、所定地点に到着したと判断された場合、所定地点での高度を記録部104に記録する。つぎに、移動体が所定地点に再度到着した場合に、高度差算出部105によって、高度算出部103で算出された高度と記録部104に記録されている高度との高度差を算出する。そして、高度差が所定値以上と判断された場合、初期化部106によって、学習部102の学習状態を初期状態に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センサの学習状態が誤っている場合に自動的に初期化する高度算出装置、高度算出方法、高度算出プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、進行方向加速度、横方向加速度、実際の進行方向加速度および横方向加速度の観測値、傾斜角度によりあらわされる多次元の関数式に基づいて、加速度センサの車両に対する取付角度を高精度にあらかじめ算出し、衛星からの信号を受信できないときでも、車両の速度および現在位置を高精度に算出するナビゲーション装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2008−58184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ナビゲーション装置を取り付ける車両が変更されたり、加速度センサなどのセンサの出力誤差の学習が失敗したりして、車両の現在位置を高精度に算出するマップマッチング処理の性能が低下した場合、利用者が操作の入力をおこなってセンサの学習状態を初期化しなければならないという問題がある。また、利用者が、センサの学習状態が誤っていることに気付かなかったり、操作をおこなうことが煩わしくて、センサの学習状態を初期化しない場合、マップマッチングの性能が低下したままとなり、車両の現在位置が不正確になるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる高度算出装置は、移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知するセンサの出力誤差を学習する学習手段と、前記センサの出力および前記学習手段の学習状態に基づいて前記移動体の高度を算出する高度算出手段と、を備える高度算出装置であって、前記移動体が所定地点に到着した場合に、前記高度算出手段で算出された当該所定地点での高度を記録する記録手段と、前記移動体が前記所定地点に再度到着した場合に、前記高度算出手段で算出された前記所定地点での高度と前記記録手段に記録されている前記所定地点での高度との高度差を算出する高度差算出手段と、前記高度差が所定値以上である場合に、前記学習手段の学習状態を初期状態に戻す初期化手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項6の発明にかかる高度算出方法は、移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知するセンサの出力誤差を学習する学習手段と、前記センサの出力および前記学習手段の学習状態に基づいて前記移動体の高度を算出する高度算出手段と、前記移動体が所定地点に到着した場合に、前記高度算出手段で算出された当該所定地点での高度を記録する記録手段と、を備える高度算出装置における高度算出方法であって、前記移動体が前記所定地点に再度到着した場合に、前記高度算出手段で算出された前記所定地点での高度と前記記録手段に記録されている前記所定地点での高度との高度差を算出する高度差算出工程と、前記高度差が所定値以上である場合に、前記学習手段の学習状態を初期状態に戻す初期化工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項7の発明にかかる高度算出プログラムは、請求項6に記載の高度算出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項8の発明にかかる記録媒体は、請求項7に記載の高度算出プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる高度算出装置、高度算出方法、高度算出プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態)
(高度算出装置の機能的構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる高度算出装置100の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる高度算出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、高度算出装置100は、センサ部101と、学習部102と、高度算出部103と、記録部104と、高度差算出部105と、初期化部106と、出力部107と、を備えている。
【0012】
センサ部101は、移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知する。高度、高度変化量もしくは傾斜は、高度の算出に用いられる情報であり、少なくともいずれかが検知される。高度を検知するセンサとしては、たとえばGPSなどがある。また、傾斜を検知するセンサとしては、加速度センサなどがある。さらに、高度変化量は、たとえば加速度センサによって取得された傾斜と、車速パルスなどの走行距離を取得することができるセンサから取得された走行距離と、から算出される。
【0013】
学習部102は、センサ部101の出力誤差を学習する。センサ部101からの出力は、取付位置や、検知精度によって、誤差が生じる可能性がある。学習部102は、センサ部101によって検知された高度の算出に用いられる情報を、移動体の実際の高度に近づけるように誤差を修正する。学習部102は、移動体が移動を重ねるごとに学習状態が習熟し、センサ部101の出力誤差をより確からしい値に近づけることができる。また、学習部102の学習状態は、図示しないメモリなどに蓄積される。
【0014】
高度算出部103は、センサ部101の出力および学習部102の学習状態に基づいて移動体の高度を算出する。すなわち高度算出部103は、センサ部101によって検知された移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜の出力誤差を修正した値を、移動体の高度として算出する。
【0015】
記録部104は、移動体が所定地点に到着した場合に、高度算出部103で算出された所定地点での高度を記録する。ここで、移動体が所定地点に到着したか否かの判断は、移動体の現在位置を算出し、移動体の現在位置の情報と所定地点の情報を含む地図情報とを用いて判断する。また、記録部104に記録させる所定地点を、所定地点に到達してから所定地点に再度到着するまでの一定区間の間に所定値以上の高度に達する地点としてもよい。具体的には、たとえば入場口と退場口が同程度の高度である立体駐車場などでの入退場口や、利用者の自宅の駐車場や、頻繁に移動する道路の同一の地点などである。すなわち、所定地点は、移動体が同地点や同程度の高度の地点に戻ってくる可能性の高い地点である。
【0016】
高度差算出部105は、移動体が所定地点に再度到着した場合に、高度算出部103で算出された所定地点での高度と記録部104に記録されている所定地点での高度との高度差を算出する。また、高度差算出部105は、移動体が所定地点に到着してから、移動体が所定地点に再度到着するまでの間、高度変化量を積算して、積算された積算値のゼロからの差によって高度差を算出してもよい。
【0017】
初期化部106は、高度差算出部105によって算出された高度差が所定値以上である場合に、学習部102の学習状態を初期状態に戻す。ここで、所定値は、利用者によって設定可能であってもよく、たとえば学習部102によって一度に学習可能な値でもよい。
【0018】
出力部107は、高度算出部103で算出された移動体の高度を、地図上に移動体の位置を重畳して表示させる現在位置表示装置に出力する。現在位置表示装置は、たとえば高度算出装置100から出力される移動体の現在位置の高度に関する情報や、車両の現在位置を算出する位置算出装置などから出力される移動体の現在位置に関する情報と、地図データとに基づいて、移動体が実際に位置している可能性の高い位置を特定させ、地図上の当該位置に移動体の現在位置をあらわすマークを重畳して表示させる。現在位置表示装置は、具体的には、たとえば、移動体の現在位置と傾斜を利用したマップマッチングの判断をおこなう。
【0019】
出力部107は、高度差算出部105によって算出された高度差が所定値以上である場合に、高度算出部103によって初期状態に戻った学習状態を用いて算出された高度を現在位置表示装置に出力する。また、出力部107は、高度差算出部105によって算出された高度差が所定値以上である場合に、現在位置表示装置に高度を出力しなくてもよい。この場合、現在位置表示装置においては、移動体の現在位置の高度を用いずに、移動体の位置を特定する。すなわち、現在位置表示装置における、傾斜を利用したマップマッチングの判断を無効化してもよい。
【0020】
(高度算出装置の高度算出処理手順)
つぎに、高度算出装置100の高度算出処理手順について説明する。図2は、高度算出装置の高度算出処理手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、センサ部101によって移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知し出力する(ステップS201)。そして、学習部102によって、ステップS201において検知された移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜に基づいて、センサ部101の出力誤差を学習する(ステップS202)。ステップS202においては、学習部102の学習状態をメモリなどに記録する。さらに、ステップS201において出力された値と、ステップS202において学習された学習状態に基づいて、高度算出部103によって移動体の高度を算出する(ステップS203)。
【0021】
そして、所定地点に到着したか否かを判断して(ステップS204)、所定地点に到着していないと判断された場合(ステップS204:No)、ステップS201に戻り、以降の処理を繰り返しおこなう。
【0022】
一方、ステップS204において所定地点に到着したと判断された場合(ステップS204:Yes)、記録部104にすでに所定地点の高度が記録されているか否かを判断する(ステップS205)。ステップS205において、記録部104に所定地点の高度が記録されていないと判断された場合(ステップS205:No)、記録部104に、ステップS203において算出された所定地点での高度を記録して(ステップS206)、ステップS201に戻り以降の処理を繰り返しおこなう。
【0023】
一方、ステップS205において記録部104に所定地点での高度が記録されていると判断された場合(ステップS205:Yes)、すなわち所定地点に再度到着した場合、高度差算出部105によって、ステップS203において算出された高度と、記録されている高度と、の高度差を算出する(ステップS207)。そして、ステップS207において算出された高度差が所定値以上か否かを判断して(ステップS208)、高度差が所定値以上ではないと判断された場合(ステップS208:No)、ステップS201に戻り以降の処理を繰り返しおこなう。
【0024】
一方、ステップS208において高度差が所定値以上と判断された場合(ステップS208:Yes)、初期化部106によって、メモリなどに記録された学習部102の学習状態を初期状態に戻して(ステップS209)、一連の処理を終了する。
【0025】
なお、図2のフローチャートにおいては、ステップS206において所定地点での高度を記録した後、ステップS201〜ステップS203の処理をおこない、ステップS204:Noにおいて所定地点に到着していないと判断された場合、さらにステップS201に戻る構成としているが、これに限るものではない。具体的には、たとえばステップS206およびステップS201〜ステップS203の処理をおこなった後に、算出された高度変化量を記録してもよい。このように、所定地点に到着してから所定地点に再度到着するまでの高度変化量を積算することで、ステップS207において、所定地点に到着してから所定地点に再度到着するまで積算された高度変化量のゼロからの差によって、高度差を算出することができる。
【0026】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS208:Noにおいて高度差が所定値以上であると判断されない場合、ステップS201に戻るとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、ステップS208:Noにおいて高度差が所定値以上であると判断されない場合、ステップS206に戻り、所定地点に再度到着したときの、所定地点での高度を記録部104に記録してもよい。
【0027】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS209において学習状態を初期状態に戻して、一連の処理を終了するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、出力部107によって、初期状態に戻った学習状態を用いて算出された高度を、地図上に移動体の位置を表示する現在位置表示装置に出力してもよいし、学習状態を用いずに算出された高度を、現在位置表示装置に出力してもよい。また、算出された高度を現在位置表示装置に出力しなくてもよい。
【0028】
上述したように、本実施の形態の高度算出装置100によれば、移動体が所定地点に到着した場合に、高度算出部103によってセンサ部101の出力およびセンサ部101の出力誤差を学習する学習部102の学習状態に基づいて移動体の高度を算出し、記録部104に記録することができる。そして、高度差算出部105によって、移動体が所定地点に再度到着した場合に、高度算出部103で算出された所定地点での高度と、記録部104に記録されている所定地点での高度との高度差を算出する。さらに、初期化部106によって高度差が所定値以上である場合に、学習部102の学習状態を初期状態に戻すことができる。
【0029】
したがって、学習部102の学習状態が誤っている場合、利用者からの操作の入力を受け付けなくても、自動的に学習状態を初期状態に戻すことができる。これによって、利用者は、たとえばセンサの学習状態が誤っていることに気付かなかったり、操作をおこなうことが煩わしくて、センサの学習状態を初期化しない場合でも、自動的にセンサの学習状態が誤っている場合には、学習状態を初期化させることができる。
【0030】
また、本実施の形態の高度算出装置100によれば、高度差算出部105によって、移動体が所定地点に到着してから、移動体が所定地点に再度到着するまでの間、高度変化量を積算して、この積算値のゼロからの差によって高度差を算出することができる。したがって、センサの学習状態が誤っているか否かを確実に判断することができる。
【0031】
また、本実施の形態の高度算出装置100によれば、記録部104に記録させる所定地点を、所定地点に到達してから所定地点に再度到着するまでの一定区間の間に、所定値以上の高度に達する地点とすることができる。したがって、定常的に高度を検知するセンサの学習状態が誤っているか否かを判断するよりも、より精度よく高度を検知するセンサの学習状態が誤っているか否かを判断することができる。
【0032】
また、本実施の形態の高度算出装置100によれば、出力部107によって、高度算出部103で算出された移動体の高度を、地図上に移動体の現在位置を重畳して表示させる現在位置表示装置に出力することができる。また、出力部107によって、高度差が所定値以上である場合に、高度算出部103によって初期状態に戻った学習状態を用いて算出された高度を現在位置表示装置に出力することができる。したがって、高度を検知するセンサの学習状態が誤っている場合、学習状態を初期化した後に、この初期化された学習状態を用いて算出された高度をマップマッチングをおこなう装置に出力することができる。これによって、利用者は、センサの学習に失敗しても、移動体のより確からしい現在位置を地図上に重畳して表示させることができる。
【0033】
また、本実施の形態の高度算出装置100によれば、出力部107によって、高度差が所定値以上である場合に、高度算出部103で算出された移動体の高度を現在位置表示装置に出力しないことができる。したがって、高度を検知するセンサの学習状態が誤っている場合、マップマッチングをおこなう装置に高度を出力しないことができる。すなわち、傾斜を利用したマップマッチングの判断を無効化することができる。これによって、利用者は、センサの学習状態が誤っている場合でも、移動体のより確からしい現在位置を地図上に重畳して表示させることができる。
【実施例】
【0034】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の高度算出装置100を実施した場合の一例について説明する。
【0035】
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
つぎに、本実施例にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、ナビゲーション装置300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、音声I/F(インターフェース)308と、マイク309と、スピーカ310と、入力デバイス311と、映像I/F312と、ディスプレイ313と、通信I/F314と、GPSユニット315と、各種センサ316と、カメラ317と、を備えている。各構成部301〜317は、バス320によってそれぞれ接続されている。
【0036】
まず、CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、データ更新プログラム、出力誤差学習プログラム、高度算出プログラム、所定地点判断プログラム、高度記録プログラム、高度差算出プログラム、学習状態初期化プログラム、マップマッチング処理プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。
【0037】
出力誤差学習プログラムは、たとえば後述する各種センサ316の出力値の誤差を学習させる。出力誤差学習プログラムは、たとえば各種センサ316において車両の傾斜を取得する加速度センサの出力値を、より確からしい値に近づくように修正させる。さらに、出力誤差学習プログラムは、各種センサ316の学習状態を、たとえば図示しないセンサメモリなどに記録させる。高度算出プログラムは、後述する各種センサ316の出力値と、出力誤差学習プログラムによる学習状態とに基づいて、車両の高度を算出させる。
【0038】
所定地点判断プログラムは、車両が所定地点に到着したか否かを判断させる。また、所定地点判断プログラムは、たとえば車両が所定地点に到着したのが初めてか否かを判断してもよい。さらに、所定地点判断プログラムは、所定地点を設定させてもよい。具体的には、たとえばある地点に到達してから同一の地点に再度到着するまでの一定区間の間に、所定値以上の高度に達する地点を所定地点として設定させる。具体的には、たとえば入場口と退場口が同程度の高度である立体駐車場などでの入退場口や、利用者の自宅の駐車場や、頻繁に移動する道路の同一の地点などを所定地点として設定させる。すなわち、所定地点は、同地点や同程度の高度の地点に戻ってくる可能性の高い地点である。
【0039】
高度記録プログラムは、所定地点判断プログラムによって所定地点であると判断された地点における車両の高度を磁気ディスク305および光ディスク307に記録させる。また、高度記録プログラムは、所定地点に到着してから所定地点に再度到着するまでの間の高度変化量を積算した積算値を記録させてもよい。
【0040】
高度差算出プログラムは、所定地点判断プログラムによって所定地点に再度到着したと判断された場合、磁気ディスク305および光ディスク307に記録されている、前回所定地点に到着した際の所定地点における車両の高度と、今回所定地点に到着した際に、高度算出プログラムによって算出された所定地点における車両の高度との、高度差を算出させる。また、高度差算出プログラムは、たとえば高度記録プログラムによって所定地点に到着してから所定地点に再度到着するまでの間の高度変化量の積算値が記録されている場合、所定地点に再度到着した際に、積算値のゼロからの差によって高度差を算出させてもよい。
【0041】
学習状態初期化プログラムは、高度差算出プログラムによって算出された高度差が所定値以上の場合に、出力誤差学習プログラムによって学習された学習状態を初期化させる。学習状態初期化プログラムは、たとえば、センサメモリに記録された学習状態をリセットさせる。
【0042】
マップマッチング処理プログラムは、車両の現在位置および車両の現在位置における高度と地図データに基づいて、車両が実際に位置している可能性の高い道路上の位置を特定させ、地図上の当該位置に車両の現在位置をあらわすマークを表示させる。また、マップマッチング処理プログラムは、高度差算出プログラムによって算出された高度差が所定値以上の場合、各種センサ316の出力値と、学習状態初期化プログラムによって初期化された学習状態とに基づいて、算出された車両の高度を用いて、マップマッチング処理をおこなわせる。また、マップマッチング処理プログラムは、高度差算出プログラムによって算出された高度差が所定値以上の場合、車両の現在位置における高度を用いずに、マップマッチング処理をおこなわせてもよい。すなわち、マップマッチング処理プログラムは、高度差が所定値以上の場合、傾斜を利用したマップマッチングの判断を無効化させてもよい。
【0043】
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0044】
また、光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0045】
磁気ディスク305および光ディスク307に記録される情報の一例としては、地図データや機能データが挙げられる。地図データは、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを含んでおり、地区ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
【0046】
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。
【0047】
機能データは、地図上の施設の形状をあらわす3次元データ、当該施設の説明をあらわす文字データ、その他地図データ以外の各種のデータである。地図データや機能データは、地区ごとあるいは機能ごとにブロック分けされた状態で記録されている。具体的には、たとえば、地図データは、各々が、表示画面に表示された地図において所定の地区をあらわすように、地区ごとにブロック分けすることができる状態で記録されている。また、たとえば、機能データは、各々が、1つの機能を実現するように、機能ごとに複数にブロック分けすることができる状態で記録されている。
【0048】
また、機能データは、上述した3次元データや文字データに加えて、経路探索、所要時間の算出、経路誘導などを実現するプログラムデータなどの機能を実現するためのデータである。地図データおよび機能データは、それぞれ、地区ごとあるいは機能ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
【0049】
音声I/F308は、音声入力用のマイク309および音声出力用のスピーカ310に接続される。マイク309に受音された音声は、音声I/F308内でA/D変換される。マイク309は、たとえば、車両のサンバイザー付近に設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ310からは、所定の音声信号を音声I/F308内でD/A変換した音声が出力される。なお、マイク309から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク305あるいは光ディスク307に記録可能である。
【0050】
入力デバイス311は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス311は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか1つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
【0051】
映像I/F312は、ディスプレイ313に接続される。映像I/F312は、具体的には、たとえば、ディスプレイ313全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ313を制御する制御ICなどによって構成される。
【0052】
ディスプレイ313には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ313には、上述した地図データが、2次元または3次元に描画される。ディスプレイ313に表示された地図データには、ナビゲーション装置300を搭載した車両の現在位置をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。車両の現在位置は、CPU301によって算出される。
【0053】
ディスプレイ313としては、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを用いることができる。ディスプレイ313は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ313は、車両のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなどして、車両において複数設置されていてもよい。
【0054】
通信I/F314は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300とCPU301とのインターフェースとして機能する。通信I/F314は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。
【0055】
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F314は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得する。なお、VICSは登録商標である。また、通信I/F314は、たとえば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)を用いた場合は、路側に設置された無線装置と双方向の無線通信をおこなう車載無線装置によって構成され、交通情報や地図情報など各種情報を取得する。なお、DSRCの具体例としては、ETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)が挙げられる。
【0056】
GPSユニット315は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を出力する。GPSユニット315の出力情報は、後述する各種センサ316の出力値とともに、CPU301による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0057】
各種センサ316は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断するための情報を出力する。各種センサ316の出力値は、CPU301による車両の現在位置の算出や、車両の現在位置の高度の算出、速度や方位の変化量の算出に用いられる。
【0058】
カメラ317は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ317によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F312を介して磁気ディスク305や光ディスク307などの記録媒体に出力する。また、カメラ317によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F312を介して磁気ディスク305や光ディスク307などの記録媒体に出力する。また、カメラ317は、赤外線カメラ機能を有しており、赤外線カメラ機能を用いて撮影された映像情報に基づいて車両内部に存在する物体の表面温度の分布を相対的に比較することができる。また、記録媒体に出力された映像は、上書き記録や保存がおこなわれる。
【0059】
図1に示した高度算出装置100が備えるセンサ部101、学習部102、高度算出部103、記録部104、高度差算出部105、初期化部106、出力部107は、図3に示したナビゲーション装置300におけるROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0060】
すなわち、実施例のナビゲーション装置300は、ナビゲーション装置300における記録媒体としてのROM302に記録されている高度算出プログラムを実行することにより、図1に示した高度算出装置が備える機能を、図2に示した高度算出処理手順で実行することができる。
【0061】
(ナビゲーション装置の処理の内容)
つぎに、ナビゲーション装置の処理の内容について説明する。図4は、ナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、まず、各種センサ316からの出力値を取得する(ステップS401)。そして、出力誤差学習プログラムを実行して、ステップS401において取得された出力値の出力誤差を学習する(ステップS402)。さらに、ステップS402において学習された学習状態をセンサメモリなどに記録する(ステップS403)。そして、ステップS401において取得された各種センサ316からの出力値と、ステップS403においてセンサメモリに記録された学習状態に基づいて、車両の現在位置の高度を算出する(ステップS404)。
【0062】
つぎに、車両の現在位置が立体駐車場の入退場口か否かを判断して(ステップS405)、立体駐車場の入退場口と判断されない場合(ステップS405:No)、ステップS401に戻り以降の処理を繰り返しおこなう。
【0063】
一方、ステップS405において、立体駐車場の入退場口と判断された場合(ステップS405:Yes)、入場口か否かを判断する(ステップS406)。ステップS406において入場口であると判断された場合(ステップS406:Yes)、入場口の高度を記録して(ステップS407)、ステップS401に戻り以降の処理を繰り返しおこなう。
【0064】
一方、ステップS406において入場口ではないと判断された場合(ステップS406:No)、すなわち立体駐車場の退場口であると判断された場合、ステップS407において記録されている入場口の高度と、退場口の高度との高度差を算出する(ステップS408)。そして、ステップS408において算出された高度差が所定値以上か否を判断して(ステップS409)、高度差が所定値未満の場合(ステップS409:No)、ステップS401に戻り以降の処理を繰り返しおこなう。
【0065】
一方、ステップS409において高度差が所定値以上の場合(ステップS409:Yes)、ステップS403においてセンサメモリに記録された学習状態を初期化して(ステップS410)、一連の処理を終了する。
【0066】
なお、図4のフローチャートにおいては、ステップS405において立体駐車場の入退場口ではないと判断された場合、ステップS401に戻る構成としているが、これに限るものではない。具体的には、たとえばステップS408において入場口の高度を記録した後に、ステップS405の処理をおこなった場合、ステップS405のつぎに、車両の高度の変化量を積算する構成でもよい。この場合、ステップS408においては、入場口から退場口までの車両の高度の変化量の積算値を取得し、この積算値のゼロからの差によって高度差を算出してもよい。
【0067】
また、図4のフローチャートにおいて算出された高度をマップマッチング処理に用いてもよい。具体的には、たとえばマップマッチング処理プログラムを実行し、ステップS404において算出された高度や、ステップS410において学習状態が初期化された後に算出された高度を用いて、マップマッチング処理をおこなってもよい。
【0068】
また、図4のフローチャートにおいては、ステップS410において学習状態を初期化するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、ステップS409:Yesにおいて高度差が所定値以上の場合、学習状態を初期化しなくてもよい。この場合、算出された高度をマップマッチング処理に用いずに、傾斜を利用したマップマッチングの判断を無効化させて一連の処理を終了してもよい。
【0069】
つぎに、図5および図6を用いて、立体駐車場における学習状態初期化処理について説明する。図5は、立体駐車場を示す説明図である。また、図6は、高度差の算出の一例について示す説明図である。図5に示すように、立体駐車場500は、たとえば5階建てであり、たとえば入場口Aと退場口Bとが1階に併設されている。図5および図6においては、たとえば利用者の搭乗している車両510が、入場口Aから立体駐車場500に入場して、4階まで移動した後に退場口Bまで戻ってきたとする。
【0070】
図6においては、車両510が入場口Aから立体駐車場500に入場して、4階まで移動した後に退場口Bまで戻ってくるまでの高度変化量と、走行距離との関係を示している。図6においては、縦軸が高度変化量であり、横軸が走行距離である。図6に示すように、退場口Bでの高度変化量の積算値が、ゼロから高度差X分ずれている。実際の入場口Aと退場口Bとは、同じ1階に併設されており(図5)、高度が同じであるため、この高度差Xが学習状態の誤差となる。したがって、高度差Xが、たとえば利用者によって設定された所定値以上の場合、各種センサ316もしくは高度を算出するために用いるセンサの学習状態を初期化する。
【0071】
なお、本実施例においては、立体駐車場の入退場口を所定地点として説明したが、これに限るものではない。具体的には、車両の搭乗者の自宅の駐車場や、車両が頻繁に走行する道路の同一の地点などの、車両が同地点や同程度の高度の地点に戻ってくる可能性の高い地点であればよい。また、所定地点は、所定地点に到達してから所定地点に再度到着するまでの一定区間の間に所定値以上の高度に達する地点が好適である。
【0072】
上述したように、本実施例のナビゲーション装置300によれば、たとえば入退場口が同程度の高度にある立体駐車場などの入場口における車両の高度を、高度を検知するセンサからの出力誤差を学習した学習状態を用いて算出し、記録しておくことができる。また、車両が立体駐車場の退場口に到着した際に、記録されている入場口における車両の高度と、退場口において算出された高度との、高度差を算出し、高度差が所定値以上の場合に、センサの学習状態を初期化することができる。
【0073】
したがって、たとえばナビゲーション装置を設置する車両を変更した場合や利用者が高度を検知するセンサの学習状態が誤っていることに気付かない場合、自動的にセンサの学習状態を初期化することができる。これによって、利用者は、センサの学習状態を初期化するための操作の入力をおこなわなくてもよいため、快適にナビゲーション装置を利用することができる。また、ディスプレイなどの地図上に車両の現在位置を表示させる場合、車両の位置を正確に表示させることができるため、道に迷うことなく快適に車両を運転することができる。
【0074】
以上説明したように、本発明の高度算出装置、高度算出方法、高度算出プログラム、および記録媒体によれば、移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知するセンサの学習状態が誤っている場合に自動的に初期化することができる。
【0075】
なお、本実施の形態で説明した高度算出方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータ、ワークステーション、携帯端末装置(携帯電話)などのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施の形態にかかる高度算出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】高度算出装置の高度算出処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】ナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】立体駐車場を示す説明図である。
【図6】高度差の算出の一例について示す説明図である。
【符号の説明】
【0077】
100 高度算出装置
101 センサ部
102 学習部
103 高度算出部
104 記録部
105 高度差算出部
106 初期化部
107 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知するセンサの出力誤差を学習する学習手段と、前記センサの出力および前記学習手段の学習状態に基づいて前記移動体の高度を算出する高度算出手段と、を備える高度算出装置であって、
前記移動体が所定地点に到着した場合に、前記高度算出手段で算出された当該所定地点での高度を記録する記録手段と、
前記移動体が前記所定地点に再度到着した場合に、前記高度算出手段で算出された前記所定地点での高度と前記記録手段に記録されている前記所定地点での高度との高度差を算出する高度差算出手段と、
前記高度差が所定値以上である場合に、前記学習手段の学習状態を初期状態に戻す初期化手段と、
を備えることを特徴とする高度算出装置。
【請求項2】
前記高度差算出手段は、前記移動体が前記所定地点に到着してから、当該移動体が前記所定地点に再度到着するまでの間、前記高度変化量を積算して、この積算値のゼロからの差によって高度差を算出することを特徴とする請求項1に記載の高度算出装置。
【請求項3】
前記記録手段に記録させる前記所定地点を、前記所定地点に到達してから前記所定地点に再度到着するまでの一定区間の間に所定値以上の高度に達する地点とすることを特徴とする請求項1または2に記載の高度算出装置。
【請求項4】
前記高度算出手段で算出された前記移動体の高度を、地図上に前記移動体の現在位置を重畳して表示させる現在位置表示装置に出力する出力手段を備え、
前記出力手段は、前記高度差が所定値以上である場合に、前記高度算出手段によって前記初期状態に戻った前記学習状態を用いて算出された高度を前記現在位置表示装置に出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の高度算出装置。
【請求項5】
前記出力手段は、前記高度差が所定値以上である場合に、前記高度算出手段で算出された前記移動体の高度を前記現在位置表示装置に出力しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の高度算出装置。
【請求項6】
移動体の高度、高度変化量もしくは傾斜を検知するセンサの出力誤差を学習する学習手段と、前記センサの出力および前記学習手段の学習状態に基づいて前記移動体の高度を算出する高度算出手段と、前記移動体が所定地点に到着した場合に、前記高度算出手段で算出された当該所定地点での高度を記録する記録手段と、を備える高度算出装置における高度算出方法であって、
前記移動体が前記所定地点に再度到着した場合に、前記高度算出手段で算出された前記所定地点での高度と前記記録手段に記録されている前記所定地点での高度との高度差を算出する高度差算出工程と、
前記高度差が所定値以上である場合に、前記学習手段の学習状態を初期状態に戻す初期化工程と、
を含むことを特徴とする高度算出方法。
【請求項7】
請求項6に記載の高度算出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする高度算出プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の高度算出プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−25598(P2010−25598A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184246(P2008−184246)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】