説明

高性能成形物品、それらの製造方法、及びそれらの使用

【課題】改善された加工可能性を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも1種の高ガラス転移温度スルホンポリマー(P)を含む少なくとも1種のポリマー組成物(C)を含む、本質的に2次元以下の成形物品(A)、その製造方法及びそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本質的に2次元以下の高性能ポリマー成形物品に関する。これらは、フィラメントのような本質的に1次元の成形物品、又はフィルム、シート及びスラブのような高性能ポリマーの本質的に2次元の成形物品を含む。前記成形物品の製造方法の実施、及び前記成形物品の最終使用にも関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本出願は、2004年12月22日に提出された欧州特許出願第04106875.0号明細書、2004年10月4日に提出された米国仮出願第60/615,023号明細書、2004年12月22日に提出された欧州特許出願第04106878.4号明細書、2004年10月19日に提出された米国仮出願第60/619,695号明細書、2004年12月22日に提出された欧州特許出願第04106879.2号明細書、2004年10月19日に提出された米国仮出願第60/619,694号明細書、及び2005年4月12日に提出された米国仮出願第60/670,266号明細書に対する優先権を主張し、その開示を参照としてここに組み込む。
【背景技術】
【0003】
先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、中等度よりも劣った熱抵抗を提供し得る。しかし、多くの本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品のためのサービス要件は、220℃を超えて300℃以下にもなる長期間熱露出を含む。そのようなサービス要件を伴う本質的に2次元の成形物品の非限定例は、炊事用具、耐熱皿、CPI、半導体、自動車などの産業、及び航空宇宙用のコーティング、並びにコーティング以外の航空宇宙用途のための本質的に2次元の成形物品を含む。従って、改善された熱工程を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品が必要とされる。
さらに、先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、乏しい透明度を提供し得る。これらの中では、芳香族ポリアミドなどの高温結晶性ポリマーからなる本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がそうである。従って、改善された透明度を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がさらに必要とされる。
さらに、先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、成形するのが困難になり得る。例えば、KAPTON(登録商標)樹脂からなる成形物品は、溶融押出では製造できない。従って、改善された加工可能性を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がさらに必要とされる。
【0004】
さらに、先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、中等度よりも劣った機械的性能を提供し得る。従って、特に高温におけるモジュラスの良好な保持及び延長時間及び温度サイクルに渡る機械的特性の減少損失を含む、改善された機械的性能を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がさらに必要とされる。
さらに、先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、化学薬品、特に強酸、強塩基、脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素に対して中等度よりも劣った化学抵抗を提供し得る。従って、改善された化学抵抗を有する本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がさらに必要とされる。
さらに、先行技術の本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品は、非常に高価になり得る。これらの中では、特にKapton(登録商標)からなる成形物品がそうである。従って、適度なコストの高性能な本質的に1次元又は2次元のポリマー成形物品がさらに必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
これらの必要性の少なくとも一部、好ましくは全て、及び場合によっては他のさらなる必要性は、少なくとも1種の高ガラス転移温度スルホンポリマー(P)を含む少なくとも1種のポリマー組成物(C)を含む本質的に2次元以下の成形物品(A)によって満たされる。
実用的な観点から、全ての成形物品は3次元であり、3つの特徴的な次元(“長さ”、“幅”及び“高さ”)によって特に特徴付けることができる。しかし、一部の成形物品は、それらの特徴的な次元の1つ又は2つが、他の2つの次元又は第三の次元のそれぞれよりもかなり小さいようなものである。ここやそれ以外の本記載で用いられるとき、それらが本記載の以下で定義される“2次元の厚み”を特徴としない場合、“かなり小さい”という用語は、一般的には“5倍よりも小さい”及び好ましくは“10倍よりも小さい”として理解されるべきである。
【0006】
正確には、本発明では、本質的に2次元の成形物品は、その特徴的な次元の1つ(“厚み-高さ”)がその他の2つの次元(“幅”及び“長さ”)よりもかなり小さい成形物品を意味することが意図され、本質的に1次元の成形物品は、その特徴的な次元の2つ(“厚み-幅”及び“厚み-高さ”)がその第三の次元(“長さ”)よりもかなり小さい成形物品を意味することが意図される。前述したが、数学的観点から、本質的に2次元の物品は本質的に幾何学的な面の外観を有し、本質的に1次元の物品は本質的に幾何学的な線の外観を有する。従って、本質的に2次元の物品は、一定のゼロではない厚み(典型的には面に対して垂直方向)を有する点で幾何学的な面とは異なる面(一定の長さ及び一定の幅)として見ることができるが、前記ゼロではない厚みは、面自体によって展開される表面積の平方根よりもかなり小さく、さらに正確には、前記ゼロではない厚みが面自体の長さ及び幅の両方よりもかなり小さい;本質的に1次元の物品は、本質的にはゼロでない“2次元の厚み”(典型的には線に対して垂直で、特徴的な次元として一定のゼロではない厚み-幅及び一定のゼロではない厚み-高さを有する)を有するという点で幾何学的な線とは異なる線(一定の長さ)として見ることができるが、前記ゼロではない2次元の厚みは、線自体の長さの二乗よりもかなり小さく(ここでは特に、2次元の厚みを特徴付ける“かなり小さい”という用語が、一般的には“25倍よりも小さい”、好ましくは“100倍よりも小さい”として理解されるべきである)、さらに正確には、前記ゼロではない厚み-幅及び前記ゼロではない厚み-高さが、共に線自体の長さよりもかなり小さい。幾何学的な面は、曲げたり平らにしたり、ねじったりほどいたりすることができる;幾何学的な線は、直線又は曲線にすることができる。
【0007】
本質的にゼロ次元の物品、すなわち、本質的な長さ、幅及び高さを持たない幾何学的な点(時折“質点”とも呼ばれる)の外観を本質的に有する物品、例えばポリマーの粉末状球形粒子又はポリマーでコーティングされた粉末状球形無機粒子(数μmの典型的な直径を有する)は、本発明の意義内の成形物品ではない。従って、本発明の意義内では、本質的に2次元以下の成形物品が、本質的に2次元の成形物品又は本質的に1次元の成形物品のいずれかになり得る。
【0008】
規則的又は不規則的な容積の成形物品の厚みは、好ましくは以下で定義される:
t =∫V τ(x,y,z) dx dy dz / V,
式中、x、y及びzは、全体が平らな容積Vの成形物品の基本容積dV(dVはdx×dy×dzに等しい)の座標であり、τは局所的な厚みである。
座標(x,y,z)の質点に関連する局所的な厚みτは、当該質点を含む最も短い直線Dの長さとして定義され、該成形物品を貫通する(すなわち、Dが成形物品に入る質点からDが成形物品を出る質点まで貫通する)。
【0009】
本発明では、“高ガラス転移温度スルホンポリマー”[ポリマー(P)]は、繰り返し単位の50質量%よりも多くが繰り返し単位(R1)である任意のポリマーを意味することが意図される:
【化1】

式中、等しい又は異なるAr及びQは、少なくとも芳香環を含む二価の基である。
【0010】
好ましい繰り返し単位(R1)は、Qが以下の構造の中から選択される基のものであり:
【化2】

n=1〜6の整数、又は6個以下の炭素原子の直鎖又は分枝の脂肪族二価の基;
及びそれらの混合物;及び
-Arは以下の構造の中から選択される基である:
【化3】

n=1〜6の整数、又は6個以下の炭素原子の直鎖又は分枝の脂肪族二価の基;
及びそれらの混合物。
【0011】
さらに好ましくは、繰り返し単位(R1)は以下から選択される:
【化4】

及びそれらの混合物。
【0012】
さらに好ましくは、繰り返し単位(R1)は以下の繰り返し単位である:
【化5】

本発明の特別な実施態様では、ポリマー(P)が繰り返し単位(R2)をさらに含む:
【化6】

式中、Ar'は以下の中から選択される:
【化7】

Rは6個以下の炭素原子の脂肪族二価の基、例えばメチレン、エチレン、イソプロピレンなど[ポリマー(P*)]。
【0013】
繰り返し単位(R2)は好ましくは以下から選択される:
【化8】

及びそれらの混合物。
【0014】
ポリマー(P*)は、特にランダム、交互又はブロックのコポリマーでよい。好ましくは、ブロックコポリマーである。
有利には、ポリマー(P)が、少なくとも1種のアルキレンオキシドの共重合によって形成される少なくとも50モル%の繰り返し単位を含むポリマーの少なくとも1種のブロックを含むブロックコポリマー以外のポリマーから選択される。
ポリマー(P)は、好ましくは70質量%よりも多く、さらに好ましくは90質量%よりも多い繰り返し単位(R1)を含む。さらに好ましくは、ポリマー(P)の全ての繰り返し単位が繰り返し単位(R1)である。
優れた結果が、繰り返し単位が繰り返し単位(R1)のホモポリマーであるポリマー(P)で得られる。
繰り返し単位が繰り返し単位(ii)であるポリマーは、有利には4,4'ビス[(4-クロロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニル及びビフェノールの間の重縮合反応によって製造することができる。
【0015】
ポリマー(P)は、有利には少なくとも約240℃、好ましくは少なくとも約250℃のガラス転移温度を有する。さらに、ポリマー(P)は、有利には約275℃以下のガラス転移温度を有する。
ポリマー(P)は、有利にはアモルファスである。
ポリマー(P)は、有利にはポリマー(P)以外の他の高温ポリマーと高い適合性を示す。
ポリマー(P)は、有利には特にコーティング用途に有益な整合された熱(例えばCLTE、分解)特性を有する。
ポリマー組成物(C)は、単独成分[この場合はポリマー(P)]又は複数成分から構成することができる。ポリマー(P)に加え、ポリマー組成物(C)は、特にポリマー(P)以外の他のポリマー、充填剤及び安定化剤などのスルホンポリマー組成物の従来成分、すなわち、酸化亜鉛などの金属酸化物、抗酸化剤及び難燃剤をさらに含み得る。
【0016】
該ポリマー組成物が少なくとも2種の成分を含む場合、有利には任意の従来の混合方法によって調製される。好ましい方法は、ポリマー(P)及び任意成分を押出機において粉末又は顆粒形態で混合する工程、及び該混合物をストランドに押出し、該ストランドをペレットに刻む工程を含む。
ポリマー組成物(C)は、有利には少なくとも約240℃、好ましくは少なくとも約250℃の少なくとも1種のガラス転移温度を有する。さらに、ポリマー組成物(C)は、有利には約275℃以下の少なくとも1種のガラス転移温度を有する。
【0017】
ポリマー組成物(C)は、有利には10質量%よりも多いポリマー(P)を含む。
本発明のある種の実施態様では、好ましいポリマー組成物(C)が、50質量%よりも多いポリマー(P)[ポリマー組成物(C1)]を含むものである。ポリマー組成物(C1)は、好ましくは80質量%よりも多く、さらに好ましくは95質量%よりも多いポリマー(P)を含む。さらに好ましくは、ポリマー組成物(C1)は、本質的に又は完全にポリマー(P)からなる。
本発明の別の実施態様では、好ましいポリマー組成物(C)が、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、及びコポリマー及びそれらの混合物[ポリマー組成物(C2)]から選択される少なくとも1種のポリマー(P2)をさらに含むものである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明では、“ポリエーテルイミド”という用語は、繰り返し単位の50質量%よりも多くが繰り返し単位(R3)であり、2つのイミド基をそのまま(R3-A)及び/又はそれらの対応するアミド酸形態[(R3-B)及び(R3-C)]で含む任意のポリマーを意味することが意図される:
【化9】

式中:
-→は、全ての繰り返し単位において、矢印の指す基が示されているように存在し得るか、又は交換位置に存在し得る異性を意味する;
-Eは典型的には以下である:
【化10】

R'は、水素原子又は1〜6個の炭素原子を含むアルキル基である;
【化11】

-Ar”は典型的には以下である:
【化12】

(n=1〜6の整数)
【0019】
繰り返し単位(R3)は、好ましくはイミド形態(k-A)及び/又はアミド酸形態[(k-B)及び(k-C)]の繰り返し単位(k)である:
【化13】

式(k-B)及び(k-C)中、→は、全ての繰り返し単位において、矢印の指す基が示されているように存在し得るか、又は交換位置に存在し得る異性を意味する。
【0020】
明確にするために、ポリフェニルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、及びポリエーテルエーテルスルホンの構造繰り返し単位を以下に列挙する:
【化14】

【0021】
ポリフェニルスルホンは、Solvay Advanced Polymers, L.L.C.からRADEL(登録商標)R PPSFとして入手可能である。ポリスルホンは、Solvay Advanced Polymers, L.L.C.からUDEL(登録商標)PSFとして入手可能である。ポリエーテルスルホンは、Solvay Advanced Polymers, L.L.C.からRADEL(登録商標)A PESとして入手可能である。ポリエーテルエーテルスルホン(jj)は、4,4'-ジハロジフェニルスルホン及びヒドロキノンの重縮合から形成されるポリマーである。
【0022】
ポリマー組成物(C2)は、有利には主要ポリマーとしてポリマー(P)を含む[すなわち、ポリマー組成物(C2)において、ポリマー(P)の質量フラクションがポリマー(P2)の質量フラクション以上である]。ポリマー組成物(C2)は、好ましくは40質量%よりも多く、及びさらに好ましくは50質量%よりも多いポリマー(P)を含む。さらに、ポリマー組成物(C2)は、有利には80質量%よりも少なく、及び好ましくは70質量%よりも少ないポリマー(P)を含む。
【0023】
さらに、本発明の別の実施態様では、好ましいポリマー組成物(C)が少なくとも1種の充填剤をさらに含むもの[ポリマー組成物(C3)]である。
好適な充填剤の非限定例は、フレーク、球状及び繊維状粒子性強化充填剤及び核剤、例えばタルク、マイカ、二酸化チタン、チタン酸カリウム、シリカ、カオリン、チョーク、アルミナ、鉱物充填剤などを含む。他の好適な充填剤は、特にガラス繊維、カーボンファイバー、グラファイトファイバー、炭化ケイ素から形成される繊維、アルミナ、チタニア、ホウ素などを含み、及び2種以上の該繊維を含む混合物を含み得る。
ポリマー組成物(C3)は、好ましくは少なくとも1種の繊維質充填剤を含む。非常に好ましくはガラス繊維を含む。
【0024】
ポリマー組成物(C3)に含まれる充填剤の質量は、ポリマー組成物の全質量に基づき、有利には少なくとも5質量%、及び好ましくは少なくとも20質量%である。さらに、ポリマー組成物の全質量に基づき、有利には40質量%以下、及び好ましくは30質量%以下である。
ポリマー組成物(C3)は、好ましくは50質量%よりも多いポリマー(P)を含む。さらに好ましくは、ポリマー組成物(C3)が、好ましくは75質量%よりも多いポリマー(P)を含む。
任意に、ポリマー組成物(C3)は、上記のポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、及びコポリマー及びそれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマー(P2)をさらに含み得る。
さらに、ポリマー組成物(C)は、成形物品(A)の全質量に基づき、有利には25質量%よりも多く、好ましくは50質量%よりも多く、及びさらに好ましくは90質量%よりも多い量で成形物品(A)に含まれる。最も好ましくは、成形物品(A)が本質的に又は一様にポリマー組成物(C)からなる。
【0025】
成形物品(A)は、有利には少なくとも200℃、好ましくは少なくとも220℃の使用温度で用いることができる。さらに、成形物品(A)は、有利には270℃以下、好ましくは250℃以下の使用温度で用いることができる。
成形物品(A)は、有利には100mm未満の厚みtを有する。
【0026】
第一の好ましい成形物品(A)は、本質的に2次元である[成形物品(A1)]。
成形物品(A1)の厚みtは、好ましくは以下の関係に従う:
t < (V/k2)1/3 [V > (k.t) . (k.t) . tと同等] (rel-1)
式中、Vは成形物品の全近似容積であり且つkは10に等しく、tはmmで表され且つVはmm3で表される。
成形物品(A1)の厚みtは、kが100に等しい場合を除き、非常に好ましくは上記関係(rel-1)に従う。
【0027】
さらに、成形物品(A1)の厚みtは、好ましくは以下の関係に従う:
t < (S/2)1/2 / k [S > 2 . (k.t) . (k.t)と同等] (rel-2)
式中、Sは成形物品によって展開される全表面積であり、kは10に等しく、tはmmで表され且つVはmm2で表される。
成形物品(A1)の厚みtは、kが100に等しい場合を除き、非常に好ましくは上記関係(rel-2)に従う。
【0028】
成形物品(A1)の第一の好ましい変形では、成形物品(A1)が、500μmよりも薄い厚みを有する物品[成形物品(A1-1)]から選択される。成形物品(A1-1)は一般的にフィルムと呼ばれる。
成形物品(A1-1)は、好ましくは250μmよりも薄い厚みを有する。
成形物品(A1-1)は、好ましくは5μmよりも厚い厚みを有する。
成形物品(A1-1)は、好ましくはkが1000まで変化する関係(rel-1)に従う。非常に好ましくは、kが10000まで変化する関係(rel-1)に従う。
【0029】
成形物品(A1-1)は、好ましくは柔軟性である。時に非常に好ましくは、物品(A1-1)が、その厚みがその長さ及び幅よりもかなり小さい;大ざっぱに言えば、“非常に薄い厚みの平面”のように見える平行六面体の長方形類似の容積の外観を得ることができるような方法で曲げることができる。
【0030】
成形物品(A1-1)はコーティングされていないフィルムにすることができる。
あるいは、成形物品(A1-1)は、本質的に2次元又は3次元の基体上にコーティングされるフィルムにすることができる。本質的に2次元又は3次元の基体は、特に織物、ポリマー(P)を含まないポリマーフィルム、紙、木又は金属成分のシートにすることができる。
コーティングされたフィルムでは、成形物品(A1-1)が、有利には界面分離及び離層不足に敏感でない。さらに、有利には長期間の熱安定性を有する。これらの良好な特性は、通常は特に高ガラス転移温度のポリマー(P)によって達成される。さらに、コーティングされたフィルムでは、成形物品(A1-1)が、有利には先行技術のコーティングされたフィルム、特に半結晶性ポリマー製のものに対して有益なコーティング形態の優れた保持を有する。
【0031】
物品(A1-1)の一つの実施態様は、基体が金属成分のものである。
物品(A1-1)の別の実施態様では、基体が金属成分とは異なるものである。この実施態様では、好ましい基体が織物、ポリマー(P)を含まない末端ポリマーフィルムである。
成形物品(A1)の第二の好ましい変形では、成形物品(A1)が、500μm〜5000μmの厚みを有する成形物品[成形物品(A1-2)]から選択される。
成形物品(A1-2)は、好ましくはその厚みがその長さ及びその幅よりもかなり小さい;大ざっぱに言えば、“非常に薄い厚みの平面”のように見える平行六面体の長方形類似の容積の外観を有する。このとき、成形物品(A1-2)は一般的にシートと呼ばれる。
【0032】
成形物品(A1)の第三の好ましい変形では、成形物品(A1)が、5000μm以上の厚みを有する成形物品[成形物品(A1-3)]から選択される。
成形物品(A1-3)は、好ましくはその厚みがその長さ及びその幅よりもかなり小さい;大ざっぱに言えば、“非常に薄い厚みの平面”のように見える平行六面体の長方形類似の容積の外観を有する。このとき、成形物品(A1-3)は一般的にスラブと呼ばれる。
成形物品(A1-3)は有利には剛体である。
【0033】
成形物品(A1)の第四の好ましい変形では、成形物品(A1)が中空体[成形物品(A1-4)]である。
成形物品(A1-4)の壁の厚みは、有利には成形物品(A1-4)の厚みtに等しい。
成形物品(A1-4)は、好ましくは少なくとも250μm、さらに好ましくは少なくとも500μmの厚みtを有する。
成形物品(A1-4)は、好ましくは5000μm以下、さらに好ましくは2500μm以下の厚みtを有する。
第二の好ましい成形物品(A)は、本質的に1次元である[成形物品(A2)]。
成形物品(A2)は、好ましくは10mmよりも小さく、さらに好ましくは250μmよりも小さく、さらに好ましくは50μmよりも小さく、及び最も好ましくは10μmよりも小さい厚みtを有する。
【0034】
成形物品(A2)の厚みtは、好ましくは以下の関係に従う:
t < (V/k')1/3 [これはV > (k'.t) . t . tと同等] (rel-3)
式中、k'は10に等しく、Vは上記の通りであり、tはmmで表され、及びVはmm3で表される。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が100に等しいときを除き、非常に好ましくは上記の関係(rel-3)に従う。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が1000に等しいときを除き、さらに好ましくは上記の関係(rel-3)に従う。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が10000に等しいときを除き、最も好ましくは上記の関係(rel-3)に従う。
【0035】
さらに、成形物品(A2)の厚みは、好ましくは以下の関係に従う:
t < (S/k')1/2 / 2 [これはS > 4 . (k'.t) . tと同等] (rel-4)
式中、Sは上記の通りであり、k'は10に等しく、tはmmで表され、及びSはmm2で表される。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が100に等しいときを除き、非常に好ましくは上記の関係(rel-4)に従う。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が1000に等しいときを除き、さらに好ましくは上記の関係(rel-4)に従う。
成形物品(A2)の厚みtは、k'が10000に等しいときを除き、最も好ましくは上記の関係(rel-4)に従う。
【0036】
成形物品(A2)の第一の好ましい変形では、成形物品(A2)が、その直径がその長さよりもかなり小さい;大ざっぱに言えば“極端に小さい直径の直線”のように見える円柱様の簡単な容積の外観[成形物品(A2-1)]を有する。成形物品(A2-1)は一般的にフィラメントと呼ばれる。
成形物品(A2)のある種の変形では、特に成形物品(A2)がフィラメントのときに良好な結果が得られ、特に成形物品が本質的に又は一様にポリマー組成物(C)からなるときである。
【0037】
成形物品(A2)の第二の好ましい変形では、成形物品(A2)が、本質的に1次元の基体、例えば無機繊維、ポリマー(P)を含まないポリマー繊維又は金属[成形物品(A2-2)]上にコーティングされるコーティングである。続いて、成形物品(A2-2)は、好ましくは本質的に1次元の基体によって構成される円柱様の簡単な容積を囲む円柱クラウンの外観を有し、そのクラウンの厚みは円柱様の簡単な容積の長さ及び直径よりもかなり小さい。
成形物品(A2-2)の厚みtは、さらに好ましくは50μmよりも小さく、及び最も好ましくは10μmよりも大きい。さらに、有利には本質的に1次元の基体の直径よりも小さい。
【0038】
成形物品(A2-2)は、有利には界面分離及び離層不足に敏感でない。さらに、有利には長期間の熱安定性を有する。これらの良好な特性は、通常は特に高ガラス転移温度のポリマー(P)によって達成される。
物品(A2-2)の実施態様は、基体が金属、特に金属電線のものである。組成物(C)、及び特にポリマー(P)は、続いて通常は絶縁剤として作用する。電気絶縁は、特に伝導性金属デバイスをコーティングしている物品(A2-2)を介して達成され得る。
物品(A2-2)の別の実施態様は、基体が金属とは異なるものである。この実施態様では、好ましい基体が、無機繊維、及びポリマー(P)を含まないポリマー繊維である。
さらに、電気絶縁用途は、200〜250℃の範囲の連続使用温度を必要とし得る。該絶縁の例は、乾燥粉末配電変圧器、エアロスペースワイヤー絶縁、及びモーター巻線を含む。該用途のための材料を認定するために、予定される使用温度よりもかなり高い220〜270℃の温度範囲で加速試験を行う必要がある。
【0039】
本発明の他の特徴は、上記の成形物品(A)を製造する方法の実施に関連する。
この際、本発明は、液化ポリマー(P)を含む上記の成形物品(A)を製造する方法[方法(M1)]に関連する。
“液化ポリマー(P)”は、ポリマー(P)を液体又は流体にさせることを意味する。液化は、当業者にとって周知の任意の技術によって達成され得る。
方法(M1)では、ポリマー(P)が有利には粉末又は顆粒の形態である。
方法(M1)の第一の好ましい実施態様[方法(M11)]では、液化ポリマー(P)が加熱作用下でポリマー(P)を融解することによって達成される。
方法(M1-1)は、有利にはポリマー(P)、又はさらに一般的には、ポリマー組成物(C)を押出す工程を含む。
方法(M1)の第二の好ましい実施態様[方法(M1-2)]では、液化ポリマー(P)が溶媒流延法によって達成される。
好適な溶媒の非限定例として、n-メチルピロリドンが挙げられ得る。
【0040】
方法(M1-2)では、ポリマー(P)及び溶解状態のポリマー(P)の溶媒を含む組成物(X)が通常は調製される。
組成物(X)は、任意に特に無機添加剤を含んでよい。前記無機添加剤は通常は溶媒に可溶性でなく、従って組成物(X)に溶解状態ではない。
組成物(X)は、任意に特に有機添加剤を含んでよい。前記有機添加剤は溶媒に可溶性であってもなくてもよく、従ってそれぞれ組成物(X)において溶解状態であるか又はそうでない。
基体上における組成物(X)の適用は、任意の周知の技術によって達成され得る。好ましくは、浸漬、液体噴霧及び/又はコーティング、特にローラー、ディップ、スピン及び/又はカーテンコーティングによって達成される。
【0041】
本発明は、上記の成形物品(A)を製造する方法であって、基体上に溶解状態のポリマー(P)を含む組成物(Y)及びポリマー(P)の分散液を適用する工程を含む方法[方法(M2)]にも関連する。
該分散液は有利には水を含む。好ましくは水からなる。
基体上における組成物(Y)の適用は、任意の周知な技術によって達成され得る。好ましくは、浸漬、液体噴霧及び/又はコーティング、特にローラー、ディップ、スピン及び/又はカーテンコーティングによって達成される。
組成物(Y)は、特にスラリー又はラテックスでよい。
【0042】
本発明では、スラリーは、約3〜約300μmの質量当たりの平均直径を有する粒子形態のポリマー(P)、及びポリビニルアルコールなどの少なくとも1種の分散剤を含む組成物を意味することが意図される。該スラリーは、カチオン性、アニオン性又は非イオン性の界面活性剤などの少なくとも1種の乳化剤をさらに含んでよい。
本発明では、ラテックスは、約0.03〜約3μmの質量当たりの平均直径を有する粒子形態のポリマー(P)、及び少なくとも1種の乳化剤を含む組成物を意味することが意図される。該ラテックスは、少なくとも1種の分散剤をさらに含んでよい。ラテックスの場合、分散液におけるポリマー(P)の粒子の分散は、通常は時間関数として安定である;“エマルジョン”という用語は、一般的にはそのような安定な分散系を意味することに用いられる。
【0043】
方法(M2)の第一の好ましい実施態様[方法(M21)]では、組成物(Y)がスラリーである。
方法(M2)の第二の好ましい実施態様[方法(M2-2)]では、組成物(Y)がラテックスである。
本発明は、上記の成形物品(A)を製造する方法であって、基体上に、粉末形態のポリマー(P)又は、さらに一般的には、粉末形態のポリマー組成物(C)を適用する工程を含む方法[方法(M3)]にも関連する。
方法(M3)では、基体上のポリマー(P)又はポリマー組成物(C)の適用が、任意の周知の技術によって達成され得る。好ましくは粉末噴霧によって達成される。
【0044】
本発明のさらに別の特徴は、高性能半仕上げ又は仕上げ多成分物品に関連する。
この際、本発明は、上記成形物品(A)又は上記方法(M)によって調製された成形物品(A)からなる少なくとも1種の成分を含む半仕上げ又は仕上げ多成分物品(B)にも関連する。
物品(B)は、有利には高性能成形物品からなる成分を含む任意の半仕上げ又は仕上げ多成分物品にすることができる。
第一の好ましい物品(B)は、本質的に2次元又は3次元の基体上にコーティングされたフィルムである成形物品(A)でコーティングされた基体を含むものである。
第二の好ましい物品(B)は、コーティング剤でコーティングされた本質的に1次元の基体を含むもの[本質的に1次元の成形物品(A)]である。
【0045】
第三の好ましい物品(B)は膜である。
膜は任意の好適な目的のために用いることができる。
第一の好ましい使用では、液体、好ましくは不純水又は血液、さらに好ましくは水を精製するために該膜を用いる。
第二の好ましい使用では、ガスを分離するために該膜を用いる。
本発明は、以下の非限定例を参照してさらに理解される。
【実施例】
【0046】
実施例1
10質量%のポリマー固体溶液を、10gの繰り返し単位が以下の式からなるポリマーを90gのn-メチルピロリドンを含有する250mLの丸底フラスコに入れることによって調製した。
【化15】

該フラスコに攪拌用パドル及び加熱用マントルを備えて固定し、該混合物を穏やかな攪拌下(300rpm)下で80℃まで加熱した。2時間後、該ポリマーを完全に溶解させ、40℃で約1000cPの粘度を有する金色に似た溶液を得た。この溶液を用い、10ミル(254μm)の清掃用引き下ろしバー(ドクターブレード)を用いて基体上に1ミル(25.4μm)のコーティングを製造した。該コーティングを、150℃で15分間、続いて200℃で15分間及び最後に250℃で15分間硬化させて強くて透明なフィルムを製造した。該フィルムは4Hの鉛筆硬度を有し、斜交平行接着テスト(スコア=5)を通過した。
【0047】
実施例2
分散系を調製する。このために、繰り返し単位が以下の式からなり、
【化16】

3-30μmの範囲の質量における平均粒子サイズを有する基本ポリマーを10-40%、1-10質量%の割合の白色ではない顔料、50-80質量、1-5質量%の乳化剤及び1-5質量%の分散剤を、24時間ボールミルした。該分散系コーティングは、従来の技術を用いて金属基体に噴霧する。該コーティングを、150℃で15分間、続いて250℃で15分間及び最後に300℃で15分間硬化させ、強くて透明なフィルムを製造する。該フィルムは4Hの鉛筆硬度を有し、斜交平行接着テスト(スコア=1)を通過した。
【0048】
実施例3
フィルムを、繰り返し単位が以下の式からなり、
【化17】

259.4〜262.1℃の範囲のガラス転移温度を有する10ロットのポリマー樹脂から製造した。
種々のロットの減少した粘度は0.33〜0.43であった。種々のロットのメルトフローは15.5〜26.4であった。
前記樹脂を、除湿オーブンにおいて150℃で終夜約16時間乾燥させた。続いて、該樹脂を、10.16cmの幅の型を備える25mmのOptical Control Systems Model 20/26 Extruderを用いてフィルムに押出した。加熱領域は全て385℃に設定して約380℃の溶融を達成し、該押出機スクリューを15rpmで回転させた。フィルムを2つの連続したチルロール上にキャストし、1つを215℃及びもう1つを210℃に保持した。該フィルムを約2m/分で取り上げ、約8.25cmの幅及び50μmの厚みにした。処理量は約2.25kg/時間であった。
【0049】
本発明の態様として、以下のものがある。
1.少なくとも1種の高ガラス転移温度スルホンポリマー(P)を含む少なくとも1種のポリマー組成物(C)を含む本質的に2次元以下の成形物品(A)であって、ポリマー(P)が、繰り返し単位の50質量%よりも多くが繰り返し単位(R1)のポリマーである、成形物品。
【化18】

(式中、
-Qは以下の構造式の中から選択される基であり:
【化19】

n=1〜6の整数、又は6個以下の炭素原子からなる直鎖又は分枝の脂肪族二価の基;
及びそれらの混合物;及び
-Arは以下の構造式の中から選択される基である。
【化20】

n=1〜6の整数、又は6個以下の炭素原子からなる直鎖又は分枝の脂肪族二価の基;
及びそれらの混合物)
【0050】
2.繰り返し単位(R1)が以下の繰り返し単位である、上記1記載の成形物品。
【化21】

3.ポリマー組成物(C)が、本質的にポリマー(P)からなる、上記1又は2記載の成形物品。
4.ポリマー組成物(C)が、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、及びコポリマー及びそれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマー(P2)をさらに含む、上記1又は2記載の成形物品。
5.ポリマー組成物(C)が、少なくとも1種の繊維充填剤をさらに含む、上記1、2又は4記載の成形物品。
6.本質的にポリマー組成物(C)からなる、上記1〜5のいずれか1つに記載の成形物品。
7.本質的に2次元である、上記1〜6のいずれか1つに記載の成形物品。
8.フィルムである、上記7記載の成形物品。
9.フィルムが、本質的に2次元又は3次元の基体上にコーティングされている、上記8記載の成形物品。
【0051】
10.シート又はスラブである、上記7記載の成形物品。
11.中空体である、上記7記載の成形物品。
12.本質的に1次元である、上記1〜6のいずれか1つに記載の成形物品。
13.本質的にポリマー組成物(C)からなるフィラメントである、上記12記載の成形物品。
14.本質的に1次元の基体上にコーティングされたコーティングである、上記12記載の成形物品。
15.加熱作用下でポリマー(P)を融解することによって液化ポリマー(P)を含む、上記1〜14のいずれか1つに記載の成形物品の製造方法[方法(M1-1)]。
16.溶媒流延法によってポリマー(P)を液化する工程を含む、上記1〜14のいずれか1つに記載の成形物品の製造方法[方法(M1-2)]。
17.基体上に、溶解状態のポリマー(P)を含む組成物(Y)及びポリマー(P)の分散液を適用する工程を含む、上記1〜9、12及び14のいずれか1つに記載の成形物品の製造方法[方法(M2)]。
18.基体上に、粉末形態のポリマー組成物(C)を適用する工程を含む、上記1〜9、12及び14のいずれか1つに記載の成形物品の製造方法[方法(M3)]。
19.上記1〜14のいずれか1つに記載の成形物品(A)、又は上記15〜18のいずれか1つに記載の方法によって調製された成形物品(A)からなる少なくとも1種の成分を含む、半仕上げ又は仕上げ多成分物品(B)。
20.膜である、上記19記載の半仕上げ又は仕上げ多成分物品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形物品(A1)であって、その特徴的な次元の1つ(“厚み-高さ”)がその他の2つの次元よりもかなり小さく、500μm未満であり、該成形物品(A1)が、少なくとも240℃のガラス転移温度を有する少なくとも1種の高ガラス転移温度スルホンポリマー(P)を80質量%を超えて含むポリマー組成物(C)からなり、該ポリマー(P)が、その繰り返し単位の50質量%よりも多くを占める繰り返し単位(R1):
【化1】

が以下の繰り返し単位から選択されるポリマーである、上記成形物品(A1)。
【化2】

及びそれらの混合物
【請求項2】
繰り返し単位(R1)が以下の繰り返し単位である、請求項1記載の成形物品(A1)。
【化3】

【請求項3】
ポリマー組成物(C)が、ポリマー(P)からなる、請求項1又は2記載の成形物品(A1)。
【請求項4】
ポリマー組成物(C)が、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、及びそれらのコポリマー及びそれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマー(P2)をさらに含む、請求項1又は2記載の成形物品(A1)。
【請求項5】
ポリマー組成物(C)が、少なくとも1種の繊維充填剤をさらに含む、請求項1、2又は4記載の成形物品(A1)。
【請求項6】
フィルムである、請求項1〜5のいずれか1項記載の成形物品(A1)。
【請求項7】
基体上にコーティングされるフィルムである、請求項6記載の成形物品(A1)。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載されるポリマー組成物(C)の使用であって、基体上に設ける500μm未満の厚さのコーティングとしての使用。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか1項に記載されるポリマー組成物(C)からなる500μm未満の厚さのフィルムが基体上に形成されてなる成形物品。
【請求項10】
フィルム状である、請求項9記載の成形物品。
【請求項11】
請求項1〜7、9及び10のいずれか1項記載の成形物品の使用であって、220℃を超えて300℃以下の長期間熱露出を含む用途における使用。
【請求項12】
該用途が、炊事用具、耐熱皿、CPI、半導体、及び自動車産業、航空宇宙用のコーティング、並びにコーティング以外の航空宇宙用途から選ばれる、請求項11記載の使用。

【公開番号】特開2012−36399(P2012−36399A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221887(P2011−221887)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【分割の表示】特願2007−535144(P2007−535144)の分割
【原出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(502030880)ソルヴェイ アドバンスド ポリマーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (39)
【Fターム(参考)】