説明

高架橋の架替工法

【課題】高架橋の架け替え工事をこれまでよりも短期に終了することができる技術を提供すること。
【解決手段】橋脚部分3と橋脚部分に支持され車輌の通行路となる桁橋部分5とを有する既存高架橋架替工法において、高架橋に並列されると共に、架替工事の施工に起因して生じ得る車輌通行止めを回避するための切回し用道路高架橋100の橋脚部分を構築するステップと、切回し用道路高架橋の橋脚部分103から既存高架橋の橋脚部分3に向けて延びる鋼製梁104を構築するステップと、鋼製梁に切回し用道路高架橋の桁橋部分をスライド自在な状態で搭載して切回し用道路高架橋を構築するステップと、既存高架橋をその橋脚部分3を残して撤去するステップと、残された橋脚部分と前記鋼製梁とを連結するステップと、当該連結された鋼製梁に沿って切回し用道路高架橋の桁橋部分を既存高架橋の前記残存する橋脚部分に向けてスライドするステップとを有する高架橋の架替工法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高架橋の架替工法に関する。
【背景技術】
【0002】
都市計画に則り、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るために、都市施設の整備や市街地開発事業が行われる。
都市施設のうち高架橋や道路に関しては、現在および将来の状況を勘案して、適切な規模および配置とし、円滑な都市活動と良好な都市環境を確保することが必要である。
【0003】
ところで、交通量の多い都市群では、交通渋滞による排気ガスや騒音に代表される環境の悪化で、付近住民や道路利用者に精神的・肉体的な負担を強いることがある。
また高架橋の架け替え工事を行う場合、当然のことながら現場では広範囲の交通規制が必要となり、現場道路の車線数を減少させる等の対応を余儀なくされ、これが交通渋滞の原因となっている。このため渋滞を緩和しかつ短期間で工事を完了することが要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような実情に鑑みて為されたものであり、その解決しようとする課題は、少なくとも渋滞を緩和しかつ高架橋の架け替え工事をこれまでよりも短期に終了することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した課題を解決するために、本発明、高架橋架替工法は、橋脚部分とこの橋脚部分に支持され車輌の通行路となる桁橋部分とを有する既存の高架橋の架替工法において、前記既存の高架橋に並列されると共に架け替え工事の施工に起因して生じ得る車輌通行止めを回避するための切回し用高架橋の橋脚部分を構築するステップと、この切回し用高架橋の橋脚部分から前記既存の高架橋の橋脚部分に向けて延びる延出部を構築するステップと、この延出部に切回し用高架橋の桁橋部分をスライド自在な状態で搭載して切回し用高架橋を構築するステップと、前記既存の高架橋をその橋脚部分を残して撤去するステップと、当該残された橋脚部分と前記延出部とを連結するステップと、当該連結された延出部に沿って前記切回し用高架橋の桁橋部分を既存の高架橋の前記残存する橋脚部分に向けてスライドするステップとを有する。
【0006】
したがって本発明によれば、既存の高架橋の架け替え前に切回し用高架橋を構築するので、既存の高架橋の撤去作業中も車輌は切回し用高架橋を通行する。よって、高架橋の撤去作業中に車輌通行止めにする必要がないため、掛け替え工事の施工中に渋滞を生じにくい。
【0007】
また、既存の高架橋のうち撤去されずに残された橋脚部分と切回し用高架橋の橋脚部分とが延出部で連結され、当該延出部に沿って、切回し用高架橋の桁橋部分を残存する橋脚部分に向けてスライドするので、既存の高架橋の掛け替えが簡単にできる。そればかりか、切回し用道路高架橋の桁橋部分を既存の高架橋の桁橋部分として利用するため、切回し用高架橋の実質上の撤去が不要になる。
【発明の効果】
【0008】
よって本発明によれば、渋滞を防止するだけでなく、高架橋の架け替え工事をこれまで
よりも短期に終了することができる。また、切回し用高架橋の桁橋部分を既存の高架橋の桁橋部分として流用するから、大幅な工費削減ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態(以下、実施形態)を添付した図面を参照して説明する。
本発明に係る道路高架橋の架替工法は、都市部にある既存の高速道路高架橋の桁橋部分を新しくするための工法である。
【0010】
図1は本発明に係る架替工法の概念を説明するための全体斜視図であり、図1に正対してその向こう側から手前側に進むほど工事が進行していることを示す。
具体的には、図1のエリアIは本法による道路高架橋の架け替え工事を施工する前の状態を示し、エリアIIは切り回し道路高架橋を既存の道路高架橋の両サイドに構築し、かつ既存の道路高架橋の桁橋部分を地上に降下した状態を示している。またエリアIIIは、両サイドの切回し用道路高架橋の桁橋部分を既存の道路高架橋の桁橋部分に流用するために道路高架橋の中央にそれらを寄せる直前の状態を示し、エリアIVは切回し用道路高架橋の桁橋部分を中央に寄せた後の状態を示す。なお切回し用道路高架橋と既存の高速道路高架橋との分岐接合箇所は図示を省略する。
【0011】
以下詳述する。
図1にあるように、符号1で示す高速道路高架橋は、既存のものであり、下部工である橋脚部分3と、橋脚部分3に支持され車輌の通行路となる上部工としての桁橋部分5とを有する。
【0012】
本発明に係る既存の道路高架橋の架替工法では、上部工である桁橋部分5の撤去中でもそれまで高速道路高架橋1を通行していた車輌が完全な通行止めにならないよう、切回し用道路高架橋100を桁橋部分5の撤去前から高速道路高架橋1に並列に仮架設する。
【0013】
そして、高速道路高架橋1の桁橋部分5を橋脚部分3から撤去した後に切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を高速道路高架橋1の橋脚部分3に向けてスライドし、その後、橋脚部分3に取り付けて、桁橋部分105を切回し用道路高架橋100の新設上部工とするものである。
【0014】
図2〜図23を参照して、本工法の手順を順を追って説明する。
図2および図3は高速道路高架橋1の施工前の状態を示しており、それぞれ平面図および横断面図である。
【0015】
上・下二車線5u・5dを有する高速道路高架橋1の桁橋部分5を中心にその両サイドには、それぞれ四車線からなる一般道の上・下車線11uおよび11dが敷設され、これら一般道の外側にはさらに歩道13u及び13dが敷設されている。
【0016】
図4及び図5は、周知のPCウェル工法により、新設する切回し用道路高架橋の橋脚基礎及び柱を歩道13u及び13dの一般道側に構築した状態を示す(なお、橋脚基礎及び柱を総称して橋脚部分とし符号103で示す)。また、それぞれ平面図および横断面図を示す。
【0017】
切回し用道路高架橋100の橋脚部分103を構築する場合、上・下車線を同時施工する。このとき一般道の上・下車線11uおよび11dは、それらの各歩道側二車線を通行止めにするが、工事の進捗状況に応じて、通行止めにする場合と、通行止めを解除またはこれから通行止めにする場合がある。すなわち、断面線の設定箇所によっては、図5の横断面図のように、一般道の下り車線11dのように歩道側二車線を通行止めにする場合と
、一般道の上り車線11uのように通行止めにしない場合とがあり得る。しかしこれらに限定されないことは勿論であり、状況に応じて一般道の下り車線11dまたは上り車線11uのいずれか一方を前面通行止めにし、他方を上下各二車線使用にすることもあり得る。
【0018】
図6および図7は、切回し用道路高架橋の橋脚部分103に支持され橋脚部分103から高速道路高架橋1に向けて水平に延びる延出部としての鋼製梁104を構築している状態を示す。また、両図はそれぞれ平面図および横断面図を示す。
【0019】
鋼製梁104は、これを仮受けする仮設の斜め支柱(以下、斜材)106によって、先端側が支持される。斜材106を設置することで、一般道11dまたは11uのうち斜材106が設置されている箇所では二車線分の車幅となる(図7参照)。
【0020】
なお、図7の横断面に符号108で示すものは、鋼製梁104を構築するための梁材連結用足場である。梁材連結用足場108は斜材106とともに工事終了後撤去される。
鋼製梁104はクローラクレーン200で架設される。また片側ずつ施工され、施工されている側の一般道11dまたは11uは、全面通行止めとするが、反対側の一般道11uまたは11dを、片側一車線として利用する(図7では下り車線11dが片側一車線としたものを示す。)。
【0021】
図8〜図10は、切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を組み立てている状態を示す図である。桁橋部分105は、複数の鋼製箱桁105aを直列結合したものであり(図10参照)、例えば5メートル長の鋼製箱桁をクローラクレーン200を用いて組み立てて行く。当該組み立てを行うに当たり、鋼製箱桁105aを仮受支保工107で支える(図9,図10参照)。当該組み立てに当たり、桁橋部分105を鋼製梁104上にスライド自在になるよう搭載する。
【0022】
切回し用道路高架橋100の桁橋部分105は、将来本設として使用される。片側ずつ施工し、迂回路として片側を設置し終えたならば、切回し用道路高架橋100を開通し、高速道路高架橋1のルートを切り替える。図9では、下り線側を先に施工して、切回し用道路高架橋100を下り線の迂回路とし、高速道路高架橋1のうちそれまで下り線であった車線5dを上り線として利用している状態を示す。また高速道路高架橋1のうち、それまで上り線であった車線5uを通行止めとする。一般道にあっても、上り車線11uは全面通行止めとする。この影響を受けてそれまでの下り車線11dにあっては上り一車線および下り一車線として利用する。なお、状況に応じては、切回し用道路高架橋100を使用せず、高速道路高架橋1のうち施工されていない側の車線に上り車線と下り車線の両方を一車線ずつにする場合もあり得る。
【0023】
切回し用道路高架橋100を上り側および下り側とも開通したら次に高速道路高架橋1を解体する。図11〜図16を参照して説明する。最初に一般道の交差点Cに差し掛かる高速道路高架橋1の解体について説明する。
【0024】
高速道路高架橋1を解体するには、その上部工である桁橋部分5を撤去する。桁橋部分5の撤去をするにあたり、支保工50で桁橋部分5を仮受けする。支保工50のことをこの明細書では、上部工仮受用支保工50ということにする。
【0025】
上部工仮受用支保工50の組み立ておよび桁橋部分5の撤去作業は、交差点Cの全領域で行わず、工事進行方向における半分のエリアに分けて行う。図11〜図13は、工事の前半部分であり、図14〜図16は、工事の後半部分である。このようにすることで、交差点Cでの交差車輌の通行路52を確保し、全面通行止めを防止する(図13,15参照
)。
【0026】
また、上部工仮受用支保工50の組み立てには、クローラクレーン200を用いる。また、上部工仮受用支保工50にて支えられる桁橋部分5は、図示しないワイヤーソーにて解体し、その後ダンプ等で搬送する。なお、桁橋部分5には図12に示されているような張り出し部5aが設けられている場合があるが、これを先に撤去することで、張り出し部5aの下方に位置する一般道11dの車幅を撤去前よりも広げられる(図12及び図15参照)。張り出し部5aの撤去作業を行うために、図示しない張出部支保工を組み立ておき、これを足場にしてワイヤーソーで解体する。
【0027】
次に桁橋部分5のうち交差点Cに差し掛かっていない部分の撤去作業について図17〜図19を参照して説明する。
この場合も、桁橋部分5に張り出し部5aがある場合は張り出し部5aを先に撤去して一般道の車幅を広げる。解体された張り出し部5aは、高速道路経由で搬出する。
【0028】
次に桁橋部分5の本体(以下特に断らない限り桁橋部分5という)を撤去する。この場合も上部工仮受用支保工50Aを組み立てて桁橋部分5を支えるが、多数のジャッキ55をその後設け、協働して支える(図18参照)。
【0029】
次に橋脚部分3と桁橋部分5との支点付近をワイヤーソーにて切断する。橋脚部分3から分断された桁橋部分5は、上部工仮受用支保工50Aおよびジャッキ55によって支えられるが、ジャッキ55だけでも十分支えられるように、ジャッキ55の設置本数および一基あたりのジャッキの能力が決定される。なお、ジャッキのみにて桁橋部分5を支持しないのは、ジャッキのワンストロークが、地上から桁橋部分5までの長さ寸法よりも遙かに短く、上部工仮受用支保工50Aの補助がなければ実質上、桁橋部分5を降下させることができないからである。
【0030】
ジャッキ55で桁橋部分5を支持している間に上部工仮受用支保工50Aを少しずつ上から解体して行き、桁橋部分5を支える全ての上部工仮受用支保工50Aを予定寸法分(例えば30センチメートル位ずつ)解体し、桁橋部分5と上部工仮受用支保工50との間に前記予定寸法分の間隔ができたなら、桁橋部分5を支えているジャッキ55を降下して桁橋部分5と上部工仮受用支保工50との間の間隔を埋める。このように上部工仮受用支保工50Aとジャッキ55との組み合わせによる桁橋部分5の盛替えを少しずつ行いながら、桁橋部分5を地上まで降下させる(図18,図19参照)。
【0031】
降下された桁橋部分5は地上にてワイヤーソーにて切断しその後ダンプ等で搬送し処分する(図19参照)。
このようにして高速道路高架橋1を撤去するが、橋脚部分3は残す。桁橋部分5の撤去が完了したら、残された橋脚部分3と前記鋼製梁104とを連結する(図20,図21参照)。なお、橋脚部分3上においても桁橋部分105がスライドし易いように鋼製梁104を設置したりその他のスライド手段を設けてある。
【0032】
次に桁橋部分105を鋼製梁104に沿って高速道路高架橋1の橋脚部分3に向けてスライドする(図20,図21参照)。当該スライドは、上・下車線の片側ずつ行う。このとき、高速道路高架橋1および一般道11u・11dの全面通行止めを回避できるようにスライド対象でない桁橋部分の側は、片側一車線とする。なお、スライド側の一般道は施工側を全面通行止めにする(図21参照)。
【0033】
上・下車線ともスライドを完了したら、斜材106およびその撤去用の足場109(図23参照)を撤去する(図22〜24参照)。また、それらのあった場所およびその周辺
の舗装をする。
【0034】
図25は高架橋の架替工法のフローチャートであり、ステップ1〜ステップ8を含む(図中符号Sはステップを意味する。)。
ステップ1は、既存の高架橋に並列される切回し用道路高架橋の橋脚部分103を構築するステップである(図4,5参照)。
【0035】
ステップ2は、切回し用道路高架橋100の橋脚部分103から既存の高架橋である高速道路高架橋1の橋脚部分3に向けて延びる延出部としての鋼製梁104を構築するステップである(図6,7参照)。
【0036】
ステップ3は、鋼製梁104に切回し用道路高架橋100の桁橋部分105をスライド自在な状態で搭載して、切回し用道路高架橋100を構築するステップである(図8〜図10参照)。
【0037】
ステップ4は、高速道路高架橋1をその橋脚部分3を残して撤去するステップである。
ステップ5は、交差点Cにさしかかる高速道路高架橋1を解体するステップである(図11〜図16参照)。
【0038】
ステップ6は、交差点C以外の箇所で高速道路高架橋1をその橋脚部分3を残して撤去するステップである(図17〜図19参照参照)。
ステップ7は、残された橋脚部分3と鋼製梁104とを連結するステップである(図参照)。
【0039】
ステップ8は、連結された鋼製梁104に沿って、切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を高速道路高架橋1の橋脚部分3に向けてスライドするステップである(図20〜図24参照)。
【0040】
本実施形態に係る道路高架橋の架替工法によれば、切回し用道路高架橋100を既存の高速道路高架橋1の架け替え前に構築するので、高速道路高架橋1の撤去作業中も車輌は切回し用道路高架橋100を通行する。よって、車輌通行止めにする必要がない。よって渋滞を生じにくい。
【0041】
また、切回し用道路高架橋100の橋脚部分103と、高速道路高架橋1のうち撤去されずに残された橋脚部分103とが鋼製梁104で連結され、鋼製梁104に沿って切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を高速道路高架橋1の残存する橋脚部分103に向けてスライドするので、高速道路高架橋1の掛け替えが簡単にできる。そればかりか、切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を既存の高速道路高架橋1の桁橋部分105として利用するので、高速道路高架橋1の掛け替えが終了した後に切回し用道路高架橋100の実質上の撤去が不要になる。
【0042】
よって、本実施形態にあっては、渋滞を防止するだけでなく、高速道路高架橋1の架け替え工事をこれまでよりも短期に終了することができる。また、切回し用道路高架橋100の桁橋部分105を高速道路高架橋1の桁橋部分105として利用するから、大幅な工費削減ができる。
【0043】
なお、本発明は上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種種変更を加え得ることは勿論である。例えば車線の数等、実施態様で例示したものに限られない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る道路高架橋の架替工法の概念を説明するための全体斜視図である。
【図2】本発明に係る高架橋の架替工法による高架橋掛け替え工事の施工前の高速道路高架橋およびその周辺の平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明に係る高架橋の架替工法による高架橋掛け替え工事の施工開始後の平面図であって、切回し用道路高架橋の橋脚部分を構築している状態を示す平面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】橋脚部分に取り付けられる鋼製梁を斜材で支持している時の状態を示す平面図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】鋼製梁に鋼製箱桁を設置している時の状態を示す平面図である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】一般道と高速度路高架橋との交差点部分における撤去状態を示す平面図である。
【図12】図11のE−E線断面図である。
【図13】図12の側面図である。
【図14】交差点にて撤去作業が半分ほど進行した状態での平面図である。
【図15】図14のF−F線断面図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】ジャッキダウンにより高速度路高架橋の桁橋部分を地面に降下させている状態を説明するための平面図である。
【図18】図17のG−G線断面図である。
【図19】図18の側面である。
【図20】切回し用道路高架橋の桁橋部分を高速道路高架橋の橋脚部分に向けてスライドする状態を説明するための図である。
【図21】図20のH−H線断面図である。
【図22】上・下車線の両側とも切回し用道路高架橋の桁橋部分をスライドさせた状態を示す平面図である。
【図23】図22のI−I線断面図である。
【図24】斜材およびその撤去用の足場を撤去して本法による高架橋の架け替え工事が完了した状態を示すI−I線断面図である。
【図25】高架橋の架替工法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 高速道路高架橋
3 橋脚部分
5 桁橋部分
5a 張り出し部
5d 下り車線
5u 上り車線
11d 一般道下り車線
11u 一般道上り車線
50 上部工仮受用支保工
50A 上部工仮受用支保工
52 交差車輌の通行路
55 ジャッキ
100 切回し用道路高架橋
103 橋脚部分
104 鋼製梁(延出部)
105 桁橋部分
105a 鋼製箱桁
106 斜材
107 仮受支保工
108 梁材連結用足場
109 斜材撤去用足場
200 クローラクレー
C 交差点
I エリア
II エリア
III エリア
IV エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋脚部分とこの橋脚部分に支持され車輌の通行路となる桁橋部分とを有する既存の高架橋の架替工法において、
前記既存の高架橋に並列されると共に架け替え工事の施工に起因して生じ得る車輌通行止めを車輌を迂回させて回避するための切回し用高架橋の橋脚部分を構築するステップと、
この切回し用高架橋の橋脚部分から前記既存の高架橋の橋脚部分に向けて延びる延出部を構築するステップと、
この延出部に切回し用高架橋の桁橋部分をスライド自在な状態で搭載して切回し用高架橋を構築するステップと、
前記既存の高架橋をその橋脚部分を残して撤去するステップと、
当該残された橋脚部分と前記延出部とを連結するステップと、
当該連結された延出部に沿って前記切回し用高架橋の桁橋部分を既存の高架橋の前記残存する橋脚部分に向けてスライドするステップとを有する高架橋の架替工法。
【請求項2】
橋脚部分とこの橋脚部分に支持され車輌の通行路となる桁橋部分とを有する既存の道路高架橋の架替工法において、
前記既存の道路高架橋に並列されると共に架け替え工事の施工に起因して生じ得る車輌通行止めを車輌を迂回させて回避するための切回し用道路高架橋の橋脚部分を構築するステップと、
この切回し用道路高架橋の橋脚部分から前記既存の道路高架橋の橋脚部分に向けて延びる延出部を構築するステップと、
この延出部に切回し用道路高架橋の桁橋部分をスライド自在に搭載することで切回し用道路高架橋を構築するステップと、
前記既存の道路高架橋をその橋脚部分を残して撤去するステップと、
当該残された橋脚部分と前記延出部とを連結するステップと、
当該連結された延出部に沿って前記切回し用道路高架橋の桁橋部分を既存の道路高架橋の前記残存する橋脚部分に向けてスライドするステップとを有する道路高架橋の架替工法。
【請求項3】
請求項2に記載の道路高架橋の架替工法を既存の道路高架橋の上・下車線で行う道路高架橋の架替工法。
【請求項4】
前記既存の道路高架橋をその橋脚部分を残して解体するにあたり、桁橋部分をジャッキにて降下させ、地上にて前記桁橋部分を解体することを特徴とする請求項2または3に記載の道路高架橋の架替工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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