説明

高植え式植樹方法

【課題】本発明は、樹木が成長しても根が地上に盛り上がらない方法の提案にある。
【解決手段】本発明は、並木などの植樹方法において、路面上に樹木の根鉢を置き根鉢の周囲を客土で覆い、当該客土を保つため土壌の周囲を取り外し可能な壁面で囲み、前記樹木が生長した後前記壁面を取り外す高植え式植樹方法である。樹木の根が木の幹の周辺で盛り上がらないよう、根が垂直に伸びるよう高植えとし、路盤面より高い位置にある根の周囲の土壌が雨水で流失しないよう、細根を土壌表面に密生させるため取り外し可能な壁面で覆った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、並木などの植樹方法に属す。
【背景技術】
【0002】
従来並木などの植樹方法は、図2aに示すように植樹場所に穴を掘り、樹木の根鉢を保護しながら植えつける方法が古来より行われている。歩道に沿って本方法で植えられた並木は、図2bに示すように、樹木の成長につれて根が歩道の敷石あるいはアスファルトを盛り上げるなどの弊害を起こすことがある。歩行者の通行の妨げあるいは、歩道などを傷める原因となる。
並木などの根が街路を傷めない植樹方法が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、樹木が成長しても根が地上に盛り上がらない方法の提案にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、並木などの植樹方法において、路面上に樹木の根鉢を置き根鉢の周囲を客土で覆い、当該客土を保つため客土の周囲を取り外し可能な壁面で囲み、前記樹木が生長した後前記壁面を取り外す高植え式植樹方法である。樹木の根が木の幹の周辺で盛り上がるのを防ぐため、根が垂直に伸びるよう高植えとし、路盤面より高い位置にある根の周囲の土壌が雨水で流失しないよう、細根を土壌表面に密生させるため取り外し可能な壁面で覆った。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、樹木を路盤面に対して高植えとしたため、(1)幹近くの根が垂直に成長し、周囲の路盤面を盛り上げることがない。(2)壁面で覆ったため壁面に接する部分に細根が密生し、高植えの土壌が流出しない。(3)横に広がる根が細かくなるため屋上緑化などの客土の薄い場所でも植樹ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下本発明を図により説明する。
図1は、本発明に係る樹木の植樹方法の手順を示す概念図である。
図1aは路盤上に植樹すべき樹木を置いた状態を示している。
図1bは植樹すべき樹木の周囲を客土で覆い、さらに壁面で覆った状態を示している。図1cは、樹木が生長し、樹木の根が垂直方向に延びていく状態を示している。図1dは、壁面内面に細根が密生した状態を示している。図1eは、樹木の生長後壁面を取り除いた状態を示している。
【0007】
図1aでは、路面に直接置いているが、路面上に客土しその上に植えつけてもよく、植えつける樹木の性質を考慮して適宜変更することが可能である。
【0008】
樹木の根鉢部分を覆う壁面も、取り外しが可能ならば、2つに分割するものでも、巻きつけるものでも作業の便などを考慮して適宜選択することができる。
壁面の材質も、樹木の生長の速さ、材質の寿命など考慮し、樹脂製、陶製、金属性など適宜選ぶことができる。
【0009】
本植樹方法によれば、樹木の太い主根部分は垂直に伸び、細い枝根部分は横に広がるよう成長するため客土の薄い屋上の緑化にも使用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明である樹木の植樹方法の手順を示す概念図である。
【図2】従来の樹木の植樹方法とその結果を示す概念図である。
【符号の説明】
【0011】
1 植樹用樹木
2 壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並木などの植樹方法において、路面上に樹木の根鉢を置き根鉢の周囲を客土で覆い、当該客土を保つため客土の周囲を取り外し可能な壁面で囲み、前記樹木が生長した後前記壁面を取り外す高植え式植樹方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−183183(P2009−183183A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25098(P2008−25098)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】