説明

高気圧酸素カプセル

【課題】本発明は内部にて濃度の高まる二酸化炭素を、除去あるいは低減しつつ、リラクゼーション効果を高めた高気圧酸素カプセルを提供する。
【解決手段】内部に入っている人間の呼気に含まれている二酸化炭素を、除去あるいは低減するための装置を具備し、かつ、該二酸化炭素除去あるいは低減装置に、音響装置を組み込んだことを特徴とする高気圧酸素カプセル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセル内部に入っている人間の呼気に含まれている二酸化炭素を除去あるいは低減するための装置を具備し、かつ、該二酸化炭素除去あるいは低減装置に音響装置を組み込んだ高気圧酸素カプセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の高気圧酸素カプセルでは、該カプセル内部に入っている人間の呼気に含まれている二酸化炭素は何ら処理されることなく、一定気圧に保たれた該カプセル内に滞積し、1時間後にはその濃度は約30000ppmにも達していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)酸素の吹出し口を、内部に入っている人間の口元に向けて配置し、直接的に吹出した酸素を吸う必要があるため、内部での体勢に制約があった。
(ロ)そのため、高いリラクゼーション効果を得ることが難しかった。
(ハ)何らかの理由で酸素供給が行えなくなった場合、酸素不足による何らかの人体障害を負う危険性があった。
本発明はこれらの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
カプセル内部に入っている人間の呼気に含まれている二酸化炭素を、除去あるいは低減するための装置を具備し、かつ、該二酸化炭素除去あるいは低減装置に音響装置を組み込んだことを特徴とする高気圧酸素カプセル。
【発明の効果】
【0005】
本発明による二酸化炭素除去媒体に消石灰を用いた除去処理装置の実験によれば、内容積約1.1立米の高気圧酸素カプセルにおいて、無処理の場合、1時間後には二酸化炭素濃度が約30000ppmに達するが、本発明の除去処理装置に約200gの消石灰粒を除去処理媒体として用いた結果、1時間後には約15000ppm以下まで二酸化炭素濃度を低減することが可能であった。これによりカプセル内部の息苦しさが無くなり、口元に新鮮な酸素を吹出す必要がないことから、横向きにも、うつ伏せにもなることもでき、音響装置を利用して好みの音楽などを聴きながら、より一層リラクゼーション効果を高めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態の一例を図1、図2、図3、図4、図5にて説明する。
【0007】
(イ)従来の高気圧酸素カプセル1の内部にはベッド2、加圧バルブ3、酸素吹出しノズル4、緊急排気バルブ5が具備されている。(図1参照)
(ロ)本発明による高気圧酸素カプセルでは更に二酸化炭素除去処理装置6、オーディオ再生装置7、電源コンセント8を具備する。(図2参照)
(ニ)二酸化炭素除去処理装置6は、筒体6a、電動ファン6b、除去処理媒体カートリッジ6c、網蓋6d、網蓋ヒンジ6e、網蓋取手6f、電源プラグ6g、電源スイッチ6hから成り、網蓋6dは、網蓋ヒンジ6eを中心に網蓋取手6fを持って開閉可能であり、除去処理媒体カートリッジ6cの交換を容易にする。また、電動ファン6bから電源スイッチ6hを経由して結線されている。電源プラグ6gは電源コンセント8に接続されている。(図3参照)
(ホ)音響装置7は、アンプ装置7a、スピーカー7b、スピーカーケーブル7cから成り、これらの構成部品は二酸化炭素除去処理装置6の筺体6aに取り付けられている。アンプ装置7aは、電源プラグ7aa、電源スイッチ7ab、外部入力端子7ac、ボリューム調節つまみ7adなどが露出されており、電源プラグ7aaは電源コンセント8に接続されている。(図4参照)
【0008】
二酸化炭素除去処理装置6の使用においては、以下の手順による。
(1)網蓋6dを開け除去処理媒体カートリッジ6cを所定の位置にセットする。
(2)網蓋6dを閉める。
(3)電源スイッチ6hをONにする。
(4)本装置の作動中は図5の如く、電動ファン6bと酸素吹出しノズル4より吹出された酸素の流れによってカプセル内部で空気の循環9を作りだし、二酸化炭素を効率よく除去する。
(5)一定の処理時間が経過した除去処理媒体カートリッジ6cを交換する場合は、網蓋取手6fを持って網蓋6dを開け、使用済み除去処理媒体カートリッジ6cを取り出した後、新しい除去処理媒体カートリッジ6cを所定の位置にセットして網蓋6eを閉める。
【0009】
音響装置7の使用においては、アンプ装置7aの外部入力端子7acに、収容された人が自分の携帯音楽プレーヤーなどを接続し、電源スイッチ7abをONにして、ボリューム調整つまみ7adで適度な音量に調節し、スピーカー7bから好みの音楽などを流してリラックスして鑑賞する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来の酸素カプセル内部に具備される装置を表わす図
【図2】本発明で追加具備する装置を表わす図
【図3】二酸化炭素除去処理装置の部品構成を示す図
【図4】音響装置の部品構成を示す図
【図5】カプセル内部の空気の循環を示す図
【符号の説明】
【0011】
1高気圧酸素カプセル
2ベッド
3加圧バルブ
4酸素吹出しノズル
5緊急排気バルブ
6二酸化炭素除去処理装置
6a筐体
6b電動ファン
6c除去処理媒体カートリッジ
6d網蓋
6e網蓋ヒンジ
6f網蓋取手
6g電源プラグ
6h電源スイッチ
7音響装置
7aアンプ装置
7aa電源プラグ
7ab電源スイッチ
7ac外部入力端子
7adボリューム調整つまみ
7bスピーカー
7cスピーカーケーブル
8電源コンセント
9空気の循環

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に入っている人間の呼気に含まれている二酸化炭素を、除去あるいは低減するための装置を具備したことを特徴とする高気圧酸素カプセル。
【請求項2】
該二酸化炭素除去あるいは低減装置に音響装置を組み込んだことを特徴とする請求項1の高気圧酸素カプセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−143223(P2011−143223A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23543(P2010−23543)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(508169100)有限会社エフ・クリエイティブ プロダクツ (1)
【Fターム(参考)】