説明

高温ガス炉用制御棒

【課題】高強度な支持構造とすることにより、引張り、曲げ、せん断等の応力が加わった場合であっても各制御棒要素間の連結状態を損なうことが無く、且つ、耐熱性を向上させることにより、高温ガス炉の安全性を飛躍的に向上させることができる高温ガス炉用制御棒を提供することを目的としている。
【解決手段】二重円筒状を成す外筒9と内筒8との間に中性子吸収体7が配置された制御棒要素1を複数備え、この制御棒要素1が鉛直方向に連結される構造の高温ガス炉用制御棒であって、上記内筒8内には、少なくとも上記中性子吸収体7を支持する柱状の支持体2が配置され、この支持体2の上下両端部には、他の制御棒要素1と連結する連結手段が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電における高温ガス炉に用いられる高温ガス炉用制御棒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原子力発電における高温ガス炉に用いられる高温ガス炉用制御棒は、複数の制御棒要素を鉛直方向(上下方向)に連結する構造であり、各制御棒要素には、BC等の中性子吸収体が収納されている。
【0003】
従来、高温ガス炉における中性子吸収体の収容手段としての制御棒要素としては、金属系の高温ガス炉用制御棒が用いられてきているが、炉心の出力や出力密度が大きく温度条件が厳しい大規模な高温ガス炉に適用した場合、制御棒要素に金属材料を用いると金属の溶融が起こり、繰り返し使用ができなくなる恐れがあることが技術課題となっている。このため、大規模な高温ガス炉では金属材料に代わる制御棒材料として、繰り返し使用できるC/Cコンポジット製の高温ガス炉用制御棒やSiC/SiCコンポジット製の制御棒要素が用いられる場合がある。
【0004】
ここで、制御棒駆動装置により昇降駆動される高温ガス炉用制御棒の昇降機構としては、制御棒要素と固定される一体のワイヤーが、各制御棒要素の内筒内部を挿通し、当該ワイヤーを上下動させて高温ガス炉用制御棒を昇降させる機構が知られている。このようなことを考慮して、各制御棒要素の外筒と内筒との下部に、ネジまたは勘合部を設けて各制御棒要素を接続するような機構も提案されている(下記特許文献1参照)。このような機構であれば高温ガス炉用制御棒が揺動するのをある程度抑制できるものの、しかしながらネジ接続では、ネジ山に引張り、曲げ、せん断等の応力が集中するので、吊り下げ荷重を大きくできず(即ち、制御棒要素の連結個数が制限され)、しかも、多少の揺れ等でネジが破断することがあるという課題を有していた。
【0005】
そこで、C/Cコンポジットを使用した外筒と内筒との間にBCパウダーを充填して焼結させると共に、制御棒要素の外筒内にC/C製の連結用バンドを配置し、この連結用バンドをC/C製の十字のクロスジョイントを用いて連結するような構造のものが提案されている(下記特許文献2参照)。尚、上下方向に隣り合う連結用バンドは90°捩れる状態で配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平03−134592号公報
【特許文献2】特開平06−148372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の発明では、各制御棒要素に設けられた十字状のクロスジョイント間を連結用バンドで連結するという構成であるため、長尺の連結用バンドで制御棒の全重量を支えなければならず、強度上の問題があるという課題を有していた。尚、十字状のクロスジョイントの径を大きくして、クロスジョイントの強度向上を図った場合には、その分だけ連結用バンドの幅を小さくしなければならないので、連結用バンドの強度低下を招来する。一方、連結用バンドの幅を大きくして、連結用バンドの強度向上を図った場合には、その分だけ十字状のクロスジョイントの径を小さくしなければならないので、クロスジョイントの強度低下を招来する。したがって、高温ガス炉用制御棒全体として強度向上を図るのは困難である。
【0008】
そこで本発明は、高強度な支持構造とすることにより、引張り、曲げ、せん断等の応力が加わった場合であっても各制御棒要素間の連結状態を損なうことが無く、且つ、耐熱性を向上させることにより、高温ガス炉の安全性を飛躍的に向上させることができる高温ガス炉用制御棒を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するために、二重円筒状を成す外筒と内筒との間に中性子吸収体が配置された制御棒要素を複数備え、この制御棒要素が鉛直方向に連結される構造の高温ガス炉用制御棒であって、上記内筒内には、少なくとも上記中性子吸収体を支持する柱状の支持体が配置され、この支持体の上下両端部のうち少なくとも一方の端部には、他の制御棒要素と連結する連結手段が設けられていることを特徴とする。
上記構成の如く、内筒内に中性子吸収体を支持する支持体が配置されていれば、中性子吸収体の重量は支持体に加わるが、この支持体は柱状であるため、連結用バンドよりも強度が高くなる。したがって、引張り、曲げ、せん断等の応力が加わった場合であっても各制御棒要素間の連結状態を損なうことがない。したがって、原子炉炉心への緊急挿入および出力調整に際して、制御棒本体を損傷することなく、その後の原子炉の再起動を支障なく行うことができる。加えて、支持体の上下両端部のうち少なくとも一方の端部には、他の制御棒要素と連結する連結手段が設けられているので、各制御棒要素間の連結も円滑に達成することができる。したがって、安全性の向上を図りつつ簡便な方法で高温ガス炉用制御棒を作製できる。
【0010】
制御棒要素を構成する部品のうち中性子吸収体を除く部品は、C/Cコンポジット材料、又は、SiC/SiCコンポジット材料から成ることが望ましい。
中性子吸収体を除く部品が、高いせん断強度を有すると共に耐熱性に優れたC/Cコンポジット材料、又は、SiC/SiCコンポジット材料から構成されていれば、耐熱性の向上を図ることができると共に、機械的な強度の向上を図ることができる。特に、SiC/SiCコンポジット材料は、高強度でより高いせん断強度を有すると共に、耐中性子損傷性に優れているので、この材料を用いた場合には、上記作用効果が一層発揮される。但し、SiC/SiCコンポジット材料はC/Cコンポジット材料に比べて高価であるので、後述の如く、特に強度等が必要とされる部材にのみ用いるのが好ましい。また、上記材料で構成した場合には、不活性雰囲気では2000℃以下で繰り返し使用することが可能であり、制御棒の使用温度限界による原子炉の運転条件への制約がない。
【0011】
上記支持体は、側壁と、この側壁に囲まれ鉛直方向に延びる中空部とを有することが望ましい。
このように、支持体には鉛直方向に延びる中空部が形成されていれば、支持体の軽量化を図ることができるので、連結手段に加わる重量が減少する。したがって、高温ガス炉用制御棒が破損するのを抑制できるので、安全性が一層向上する。また、原材料が少なくて済むので、高温ガス炉用制御棒のコスト低減を図ることができる。尚、中空部の回りには側壁が存在するので、支持体の強度低下も抑制できる。
【0012】
上記連結手段は、上記支持体の側壁に形成された2つの孔を水平方向に挿通するシャフトと、このシャフトが貫通されたリング状の連結バンドとを備えることが望ましい。
このように、支持体の側壁に形成された2つの孔を水平方向に挿通するシャフトと、このシャフトが貫通されたリング状の連結バンドとを設けるだけで連結することができるので、低コスト且つ容易に、制御棒要素同士を連結することが可能となる。
【0013】
上記連結バンドは板状を成すことが望ましい。
連結バンドは板状に限定するものではないが、板状にすれば、軽量で強度が向上した連結バンドを提供できる。また、ねじれ応力に対する対抗力も高めることができる。
【0014】
上記制御棒要素間には隙間が設けられていることが望ましい。
制御棒要素間には隙間が設けられていれば、連結バンド内においてシャフトが上下動することが可能となる。したがって、制御棒要素に軸方向(鉛直方向)の応力が加わった場合でも、制御棒要素が破損するのを抑制できる。
【0015】
上記支持体の上下両端に上記連結手段がそれぞれ設けられている場合には、上端に設けられたシャフトと下端に設けられたシャフトとはねじれ状態となるように配置され、且つ、上記連結バンドの幅は上記中空部におけるシャフトの軸方向の長さより小さくなるように構成されていることが望ましい。
連結バンドの幅が中空部におけるシャフトの軸方向の長さより小さくなるように構成されていていれば、中空部内において、連結バンドがシャフトの延設方向に移動できることになる。また、上端に設けられたシャフトと下端に設けられたシャフトとをねじれ状態で配置すれば、上端に設けられた連結バンドと下端に設けられた連結バンドとが、異なる方向に移動できることになる。したがって、制御棒要素の軸に対して垂直な方向(水平方向)であれば、いかなる方向から応力が加わってもシャフトや連結バンドが破損するのを抑制できる。
【0016】
上記側壁に形成された2つの孔の径よりも、上記シャフトの径の方が小さくなっていることが望ましい。
側壁に形成された2つの孔の径よりもシャフトの径の方が小さければ(即ち、若干の遊びを有する状態でシャフトが孔を挿通していれば)、上記と同様に応力の緩和を図ることができる。
【0017】
上記シャフトの軸に対して垂直方向となる上記連結バンド中空幅が、上記シャフトの径より大きくなっていることが望ましい。
シャフトの軸に対して垂直方向となる連結バンド中空幅が、シャフトの径より大きくなっていれば、連結バンド内において、水平方向にシャフトが若干回動できるので、曲げ方向(捩れ方向)の力が加わった場合であっても、連結バンドやシャフトが破損するのを抑制できる。
【0018】
上記複数の制御棒要素のうち隣接する制御棒要素において、上方に位置する制御棒要素では上記シャフトが支持体の側壁の下端部近傍位置に配置される一方、下方に位置する制御棒要素では上記シャフトが支持体の側壁の上端部近傍位置に配置される、ことが望ましい。
上方に位置する制御棒要素では支持体の側壁の下端部近傍位置に配置される一方、下方に位置する制御棒要素ではシャフトが側壁の上端部近傍位置に配置されていれば、連結バンドの長さが小さくなるので、連結バンドの小型化を図ることができる。また必要以上の揺動を抑制することもできる。
【0019】
上記シャフトの一端が上記内筒の内面と当接した状態であっても、上記シャフトは上記2つの孔を挿通している状態が維持されることが望ましい。
シャフトの一端が内筒の内面と当接した状態であっても、シャフトが2つの孔を挿通している状態が維持されていれば、シャフトが外れることによる制御棒要素の落下を防止できる。
【0020】
上記支持体の下端部或いはその近傍には、上記内筒方向に延びる中性子吸収体支持突起が形成されていることが望ましい。
支持体の下端部或いはその近傍に、内筒方向に延びる中性子吸収体支持突起が形成されていれば、中性子吸収体を下方から支持することができるので、中性子吸収体を簡便に支持することができる。
【0021】
上記支持体は断面多角形状であって、この多角形は偶数の多角形であることが望ましい。
支持体の断面形状が偶数の多角形状であれば、対向する側壁間に上記シャフトを配置することができるので、支持体を容易に作製できる。
【0022】
上記断面多角形状の支持体は、平板状の炭素系材料を組み合わせて形成されることが望ましい。
断面多角形状の支持体が平板状の炭素系材料を組み合わせて形成されていれば、支持体を構成する部品の作製が容易となって、高温ガス炉用制御棒の製造コストが低下する。
【0023】
上記中性子吸収体支持突起は、上記平板状の炭素系材料と一体形成されていることが望ましい。
中性子吸収体支持突起が炭素系材料と一体形成されていれば、中性子吸収体の荷重が炭素材料の面方向に加わるので、中性子吸収体の荷重が分散される。したがって、制御棒要素の破損が抑制でき、安全性がより向上する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、高強度な支持構造とすることにより、引張り、曲げ、せん断等の応力が加わった場合であっても各制御棒要素間の連結状態を損なうことが無く、且つ、耐熱性を向上させることにより、高温ガス炉の安全性を飛躍的に向上させることができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の高温ガス炉用制御棒を示す斜視図である。
【図2】第1の形態に係る制御棒要素の分解斜視図である。
【図3】第1の形態に係る制御棒要素の断面図である。
【図4】第1の形態に係る制御棒要素の断面斜視図である。
【図5】第1の形態に係る支持体の連結状態を示す分解斜視図である。
【図6】第1の形態に係る支持体に用いる支持板を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図7】第1の形態に係る支持体に用いる支持板を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図8】第1の形態に係る支持体に用いる連結ボルトを示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図9】第1の形態に係る支持体に用いるナットを示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図10】第1の形態に係る支持体に用いる連結バンドを示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図11】第1の形態に係る支持体に用いる内筒を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図12】第1の形態に係る支持体に用いる外筒を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図13】第1の形態に係る支持体に用いる上蓋を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のC−C線矢視断面図である。
【図14】第1の形態に係る支持体に用いる下蓋を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のD−D線矢視断面図である。
【図15】第1の形態に係る支持体の変形例を示す説明図である
【図16】第2の形態に係る制御棒要素の説明図である。
【図17】第2の形態に係る支持体の分解側面図である。
【図18】第2の形態に係る制御棒要素の分解斜視図である。
【図19】第3の形態に係る制御棒要素の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1の形態)
本発明の第1の形態を、図1〜図15に基づいて、以下に説明する。
図1に示すように、本発明の高温ガス炉用制御棒は、複数の制御棒要素1が鉛直方向(上下方向)に連結される構造となっており、上記制御棒要素1間には若干の隙間が設けられている。このように、制御棒要素1間には隙間を設けるのは、制御棒要素1に上下方向の応力が加わった場合に、後述する連結バンド6内において連結ボルト3a、3bが上下動できるので、制御棒要素1の破損を抑制できるからである。上記制御棒要素1は、図2〜図4(尚、図2においては、中性子吸収体7は省略している)に示すように、外筒9と内筒8と、これら両筒8、9間に配置された中性子吸収体7と、上記内筒8内に配置された柱状の支持体2と、上記両筒8、9の下端に配置されて上記中性子吸収体7を下方で支持する下蓋5と、上記両筒8、9の上端に配置された上蓋10とを有している。
【0027】
上記支持体2は、図5に示すように、略断面四角形状であって、C/Cコンポジット材料から成る2枚の平板状の支持板(側壁)12aと、C/Cコンポジット材料から成る2枚の平板状の支持板12b(側壁)と、を組み合わせて構成されている。尚、支持板12a、12bと平板状とするのは、支持体2を構成する部品の作製が容易となるからであり、支持板12a、12bがC/Cコンポジット材料から成るのは、耐熱性の向上と機械的な強度の向上とを図るためである。更に、4枚の支持板12a、12bを組み合わせて構成すれば、支持体2の中央に中空部28を形成できるので、支持体2の軽量化を図ることができ、後述の連結手段に加わる重量が減少するからである。
【0028】
上記支持板12aの具体的な構造は、図6(a)(b)に示すように、後述する支持板12bのスリットに嵌合される突起13が、本体部14の側部に本体部14と一体形成されている。また、支持板12aの下端位置には、上記内筒8方向に延びる下蓋支持突起15が、上記突起13と(本体部14とも)一体形成されており、この下蓋支持突起15上に上記下蓋5が載置される構造である。下蓋支持突起15は、内筒8方向に延びると共に、下蓋5を介して中性子吸収材の荷重を受ける中性子吸収材支持突起としての機能を有する。このような構造であれば、下蓋5を介して加わる上記中性子吸収体7の荷重が支持板12aの面方向に加わり、中性子吸収体7の荷重が分散されるので、支持体2が破損するのを抑制できる。また荷重が支持板12aの面方向に加わるので、C/Cコンポジットの高いせん断強度を活用する構造となされている。
【0029】
上記支持板12aの下端近傍には孔16が形成されており、この孔16と上記支持体2内に配置されたリング状の連結バンド6とを、図8に示すボルト(シャフト)3aが水平方向に挿通する構造となっている。このボルト3aは、図9に示すナット4によって支持体2に固定されている。尚、上述の理由と同様の理由(強度面等を考慮するという理由)により、連結バンド6とボルト3aと、ナット4とはC/Cコンポジット材料から構成されている。また、上記連結バンド6は板状を成しており、これによって、連結バンド6の軽量化と強度の向上とを図っている。更に、上記支持板12aの上端位置には、上記上蓋10を載置するための切り欠き17が形成されている。
【0030】
一方、上記支持板12bの具体的な構造は、図7(a)(b)に示すように、上記支持板12aの突起13と嵌合するスリット18が本体部20に形成されている。スリット18は、上下方向の長孔となされていることで、支持板同士の接触面積が大きく取られると共に、支持板12a及び12bの双方がお互いに面方向に荷重がかかる構造となされ、C/Cコンポジットが備えた高いせん断強度を活かすことができる構造となっている。また、支持板12aの下端位置には、上記内筒8方向に延びる下蓋支持突起19が、上記本体部20と一体形成されており、この下蓋支持突起19上に上記下蓋5が載置される構造である。このような構造であれば、上記と同様、下蓋5を介して加わる上記中性子吸収体7の荷重が支持板12bの面方向に加わり、中性子吸収体7の荷重が分散されるので、支持体2が破損するのを抑制できる。更にまた、荷重が支持板12aの面方向に加わるので、C/Cコンポジットの高いせん断強度を活用する構造となされている。
支持板12a及び12bは、単に組み合わせるのみで強度を確保することが可能であれば組み合わせるのみでもよく、またカーボン系接着材を用いて接合強度を高めるようにしてもよい。
【0031】
上記支持板12bの上端近傍には孔21が形成されており、この孔21と上記支持体2内に配置されたリング状の連結バンド6(図10に示す)とを、図8に示すボルト(シャフト)3bが水平方向に挿通する構造となっている。このボルト3bは、図9に示すナット4によって支持体2に固定されている。尚、上述の理由と同様の理由(強度面等を考慮するという理由)により、ボルト3bはC/Cコンポジット材料から構成されている。また、上記支持板12aの上端位置には、上記上蓋10を嵌着するための切り欠き22が形成されている。上蓋10は、支持板12a及び12bに、カーボン系接着剤を用いて接合するようにしてもよい。尚、上記支持板12a、12bの引っ張り強さは約250MPaであり、上記ボルト3bが貫通する最小断面積が1.35cmの場合には、33.7kNの静荷重を吊り下げることが可能である。
【0032】
ここで、上記連結バンド6とボルト3a(又は3b)とナット4とによって、連結手段が構成されている。このような少ない部材で強固な連結手段を構成できるので、低コストで信頼性の高い連結手段を提供できる。尚、連結バンド6の幅(図10(b)のL6)が28mmで、厚さ(図10(a)のL7)が3mmである場合、19.6kNの静荷重を吊り下げることが可能である。したがって、引っ張り強さが飛躍的に向上する。また、ボルト3a(又は3b)の直径(図8(b)のL1)が18mmの場合には、せん断強さは19.2kNであり、せん断強さが飛躍的に向上する。
【0033】
また、上記孔16、21の直径(図6のL2、図7のL3)は、上記ボルト3a、3bの直径(図8(b)のL1)よりも若干大きくなるように構成されている。これによってボルト3a(又は3b)の挿通が容易となる他、若干の遊びを有する状態でボルト3a(又は3b)が孔16、21を挿通しているので、ボルト3a(又は3b)が孔16、21内で若干移動でき、これによって外部応力が加わった場合に応力緩和を図ることができる(ボルト3a(又は3b)や連結バンド6等の支持体2を構成する部材が破損するのを抑制できる)。更に、連結バンド6において、ボルト3a(又は3b)の軸に対して垂直な方向の中空幅(図10(a)のL4)がボルト3a(又は3b)の直径(図8(b)のL1)より大きくなるように構成されている。このような構成によっても、上記と同様の理由により、外部応力を緩和できる。
【0034】
更に、上記連結バンド6の幅(図10(b)のL6)は、上記中空部28内におけるボルト3a(又は3b)の軸方向の長さ(図8(b)のL5)より小さくなるように構成されている。したがって、連結バンド6がシャフトの軸方向に移動できるので、これによって外部応力を緩和できる。
【0035】
加えて、ボルト3aとボルト3bとはねじれ状態(軸同士が直角となる状態)で配置されるので、両連結バンド(図5において、支持体2の上部に配置される連結バンド6と、支持体2の下部に配置される連結バンド6)は異なる方向に移動できることになる。したがって、制御棒要素1の軸に対して垂直な方向(図5のA方向やB方向)に応力が加わっても応力を緩和できる。
【0036】
また、図5において、ボルト3cは支持板12aの下端近傍位置に配置される一方、ボルト3bは支持板12aの上端近傍位置に配置される構成となっている。したがって、連結バンド6の長さが小さくなるので、連結バンドの小型化を図ることができる。
【0037】
更に、ボルト3a、3b、3cは、経年劣化や衝撃等により、例えナット4がボルト3a、3b、3cから外れて内筒8内でいずれか一方にずれた場合であっても、ボルト3a、3b、3cの頭部30が内筒8内面に当たって挿通状態にある2つの孔16(又は21、23)から外れるのを防止できるような長さとしている。したがって、ナット4が外れたとしても、ボルト3a、3b、3cが外れることによる制御棒要素1の落下を防止できる。
【0038】
(その他の部材についての説明)
図11(a)(b)に示すように、上記内筒8は円筒状を成し、C/Cコンポジット材料から構成されている。また、図12(a)(b)に示すように、上記外筒9は上記内筒8よりも大径の円筒状を成し、C/Cコンポジット材料から構成されている。
【0039】
図13(a)(b)に示すように、上記上蓋10は円板状を成し、その外径(図13(b)のL8)は、上記外筒9の外径(図12(b)のL9)と同一となるように構成されている。また、上蓋10の最外周には切り欠き31が形成されており、この切り欠き31の幅(図13(b)のL10)は、上記外筒9の厚み(図12(b)のL11)と同一となるように構成されている。更に、上記切り欠き31の内側には、溝32が形成されている。この溝32の外径(図13(b)のL12)は上記内筒8の外径(図11(b)のL13)と同一となるように構成され、また、この溝32の幅(図13(b)のL15)は上記内筒8の厚み(図11(b)のL14)と同一となるように構成されている。更に、上記溝32の内側には、上記支持板12a、12bの端部が嵌合される溝33が形成されている。このような構成することにより、上蓋10を、内筒8、外筒9、及び支持体10の上部で嵌合することができる。
【0040】
図14(a)(b)に示すように、上記下蓋5は円板状を成している。この下蓋5は上記上蓋10と略同様の構成である(同一部位に同一の大きさの切り欠き35、溝32、及び溝33が形成されている)。このような構成することにより、下蓋5を、内筒8、外筒9、及び支持体10の下部で嵌合することができる。但し、内部空間形状34が若干異なることと、中性子吸収体7を下方で支持すべく、下蓋5の厚み(図14(b)のL17)が上蓋10の厚み(図13(b)のL18)より若干大きくなっている点が異なる。尚、このように、円板状の下蓋5で支える(即ち、ネジで支えるのではない)という構造とすることにより、原子炉の安全性が向上する。
【0041】
尚、上記内筒8及び上記外筒9は中性子吸収体7を収納するだけの部材であるので、両筒8、9の厚み(図11(b)のL14、図12(b)のL11)は小さく構成しても良い。また、上記上蓋10は制御棒要素を封止するためだけに用いられるものであるので、上蓋10の厚み(図13(b)のL18)は小さく構成しても良く、さらに、上記下蓋5も上蓋10よりは若干厚みを大きくしているが、荷重がかかるのは中性子吸収体7と下蓋突起15及び19とに挟まれた部位だけなので、下蓋5の厚み(図14(b)のL17)はさほど大きく構成しなくても良い。以上のような構成とすることにより、高温ガス炉用制御棒の材料費を低減できる。
【0042】
(第1の形態の変形例)
(1)上記実施例では、制御棒要素1を構成する部品のうち中性子吸収体7を除く部品をC/Cコンポジット材料から構成したが、中性子吸収体7を除く部品を全てSiC/SiCコンポジット材料から構成しても良く、また、主要部品(例えば、ボルト3a、3b、3cや連結バンド等)のみをSiC/SiCコンポジット材料で構成しても良い。更に、主要部品(例えば、ボルト3a、3b、3cや連結バンド6等)のみをC/Cコンポジット材料又はSiC/SiCコンポジット材料から構成し、その他の部品を通常の炭素材料で構成しても良い。
【0043】
(2)支持体の形状は断面四角形状に限定するものではなく、図15に示すような断面正六角形状、又は、断面正八角形状等であっても良いことは勿論である。尚、図15に示すような断面正六角形状である場合には、ボルト3の軸同士が60°毎となるようにボルト3を配置すれば良い。
【0044】
(3)上部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cや連結バンド6は、下部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cや連結バンド6に比べて大きな荷重が加わることになる。したがって、上部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cは、下部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cより大径としたり、上部に配置される制御棒要素1の連結バンド6は下部に配置される制御棒要素1の連結バンド6より厚みを大きくするような構成としても良い。また、上部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cや連結バンド6をSiC/SiCコンポジット材料で構成し、下部に配置される制御棒要素1のボルト3a、3b、3cや連結バンド6をC/Cコンポジット材料で構成しても良い。
【0045】
(第2の形態)
本発明の第2の形態を、図16〜図18に基づいて、以下に説明する。
図16に示すように、第2の形態に係る制御棒要素1は、外筒9と内筒8と、これら両筒8、9間に配置された中性子吸収体7と、上記内筒8内に配置された円柱状の支持体2と、上記両筒8、9の下端に配置されて上記中性子吸収体7を下方で支持する下蓋5と、支持リング50と、固定ネジ51とを有している。
【0046】
上記外筒9は上方が先細りとなる釣鐘状を成しており、下開口部52から上記中性子吸収体7及び内筒8が挿入される構造である。一方、外筒9の上端には、円柱状の支持体2を挿通するための貫通孔53が設けられている。更に、内筒8の下端部に配置された円盤状の下蓋5の中央には、支持体2を挿通するための貫通孔55が設けられており、また、下蓋5の外径(図18のL21)は外筒9の内径(図18のL20)と略同一となっている。更に、下蓋5の下方には支持リング50が配置されており、この支持リング50の外径(図18のL22)は外筒9の内径(図18のL20)と略同一となっている。
【0047】
上記外筒9と上記支持リング50とには、支持リング50が外筒9内に配置された際に一致する箇所に予め孔56、57が設けられており、該孔56、57には、例えば2DC/Cコンポジットからなる複数のネジ51(本形態では約10本)が螺合される。これによって、支持リング50が外筒9に固定されるようになっている。尚、ネジ51は、外筒9の外面から張り出さないように設けられる。また、内筒8の長さは、その上端が外筒9の上方内面にほぼ接する程度の長さとなっており、これにより、両筒8、9間の中性子吸収体7を多量に配置できる構造となっている。
【0048】
上記構成であれば、内筒8と中性子吸収体7との荷重は下蓋5により受けられ、下蓋5は支持リング50により下方から支持されている。支持リング50は上下方向に幅を有し、且つ、横方向からネジ止めされているので、下蓋5からの荷重は支持リング50の面方向に加わり、更に複数のネジ螺合部に加わるので、耐荷重性能が高められている。
【0049】
上記支持体2は内筒8の内方に挿通されており、また、支持体2には出張部62が設けられている。上記出張部62の外径(図16のL25)は、外筒9の上端に設けられた上記貫通孔53の孔径(図16のL26)より大きくなっており、これによって、貫通孔53に出張部62が引っ掛かり、出張部62を通じて支持体2により制御棒要素1が支持される。尚、出張部62の上端及び外筒9の貫通孔53の下縁はテーパー状となっており、当該部分同士が接することで外筒9の揺動が小さくなるような構成である。
【0050】
上記支持体2の具体的な構造は、図17に示すように、上支持部材60と出張部62と下支持部材64とから構成されている。上記下支持部材64にはネジ部63が設けられる一方、上記上支持部材60にはネジ孔61が設けられている。また、上支持部材60の下端部には他の部分より小径の小径部66が設けられており、この小径部66と大径部(他の部分)67との境界は段差部68が形成される。上記出張部62には挿通孔69が設けられており、この挿通孔69の直径(図17のL30)は、上記小径部66の小径部66の直径(図17のL31)より大きく、大径部67の直径(図17のL32)より小さくなるようになっている。これにより、上支持部材60の下方から、上支持部材60の小径部66に出張部62の挿通孔69を挿入すると、出張部62の上端は段差部68に引っ掛かる。その状態で下支持部材64のネジ部63を、上支持部材60のネジ孔61に螺合すると、上支持部材60と下支持部材64との間に出張部62が挟まれて固定される。
【0051】
ここで、制御棒要素1を複数連結する場合には、下支持部材64の下端にネジ孔(図示せず)を設け、下方から他の制御棒要素(図示せず)の出張部及びネジ部が設けられた支柱を取り付けるような構造とすれば良い。尚、ネジ部及びネジ孔を設ける場合、上支持部材60にネジ部を設け、下支持部材64にネジ孔を設ける構成であっても良い。
【0052】
本構成により、少ない部材、部品数で簡便な構成でありながら中性子吸収体7を外筒9内に確実に収容する構造とでき、また重量の大きい中性子吸収体7を支持体2により安定して支持することができる。
【0053】
尚、外筒9を含めた本実施形態の全ての部材及び部品は、C/Cコンポジット材により形成すれば、高強度を備えつつ軽量化を図ることができる。またC/Cコンポジットに替えて、SiC/SiCコンポジットを用いて、更に高強度とすることもできる。但しSiC/SiCコンポジットは高価であることから、とりわけ高い強度が必要とされる出張部62、下蓋5、支持リング50、ネジ51等に限って用いるようにしても良い。
【0054】
上方が収束された形状の外筒9の一体的な形成としては、フィラメントワインディング法又はハンドレイアップ法を用いるのが好ましく、より高い強度が得られるフィラメントワインディング法を用いるのが特に好ましい。フィラメントワインディング法は、通常炭素繊維を束ねた炭素繊維束を熱硬化性樹脂、溶剤等からなる低粘度の結合材に浸漬した後、結合材の付着した炭素繊維束をルツボ形状のマンドレルに巻付けて必要なルツボ形状に成形する。マンドレルへの巻き付けは、例えば、本出願人による特許出願である特開2003−201196に記載される等、適宜の方法で行ってよい。その後、例えば、100〜300℃程度の温度で熱硬化を行い、得られる成形体をNガス等の不活性ガス中でたとえば約1000℃の温度で炭素化させる。この炭素化の後、必要に応じてフェノール樹脂、タールピッチ等を含浸させ、さらに1500℃以上の温度で加熱して炭素化(黒鉛化)を行う。以上の工程により得られたルツボを、例えば、ハロゲンガス雰囲気中で、1500〜2500℃程度の温度において加熱し、高純度化処理を施し、C/C材とするものである。ハンドレイアップ法は、炭素繊維クロスをルツボ型に貼り付けて成形体を作製した後、FW法と同様に熱硬化、炭素化、黒鉛化および高純度化処理を施してC/C材とするものである。
【0055】
(第3の形態)
本第3の形態を図19に基づいて説明するが、内筒、中性子吸収体、及び支持体の構造は上記第2の形態と同様の構造であるので、図19において、それらの部材は省略している。
【0056】
図19に示すように、外筒の下端からやや上方に円周方向に沿って断続的に挿通穴70が設けられ、この挿通穴70に平板状の支持板71が差し込まれ、支持板71の両端が挿通穴70の下部にある外筒9により下方から支持されることで、支持板71により中性子吸収体及び内筒が下方より支持される。支持板71の長手方向中央付近には、支持体2を挿通する貫通孔55が設けられている。
【0057】
尚、挿通穴70を用いて配置する支持板71は、上記の如く2枚に限定するものではなく、1枚でも良く、必要とされる強度に応じて3枚以上としてもよい。また、必要に応じて挿通穴70の幅も適宜の幅とすれば良く、更に、支持板71についても、必要とされる強度に応じて厚みを任意に設定してもよい。
【0058】
本構成であれば、挿通穴70を設け、この挿通穴70に支持板71を差し込むという、極めて簡便な構成により中性子吸収体の支持が可能となる。また中性子吸収体や内筒等の支持する対象の重量に応じて、支持板の厚みや幅等を設定すればよく、容易に強度設定が可能となり得る。
【0059】
尚、中性子吸収体は、支持板71の上に直接載置するようにしても良く、又は、支持板71の上に図18に示す下蓋5を配置してその上に載置しても良い。また図16及び図18に示したような、下蓋5及び支持リング50を用いる構成を併用し、支持強度を高めるようにしても良い。
【0060】
更に、上記第2の形態及び第3の形態において、場合によっては、下蓋5や支持板71の、支持体挿通用の貫通孔55に相当する部位にボルト等を取り付けて、そのボルトを用いて他の制御棒要素と接続することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、原子力発電の高温ガス炉に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重円筒状を成す外筒と内筒との間に中性子吸収体が配置された制御棒要素を複数備え、この制御棒要素が鉛直方向に連結される構造の高温ガス炉用制御棒であって、
上記内筒内には、少なくとも上記中性子吸収体を支持する柱状の支持体が配置され、この支持体の上下両端部のうち少なくとも一方の端部には、他の制御棒要素と連結する連結手段が設けられていることを特徴とする高温ガス炉用制御棒。
【請求項2】
制御棒要素を構成する部材のうち中性子吸収体を除く部材は、C/Cコンポジット材料、又は、SiC/SiCコンポジット材料から成る、請求項1に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項3】
上記支持体は、側壁と、この側壁に囲まれ鉛直方向に延びる中空部とを有する、請求項1又は2に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項4】
上記連結手段は、上記支持体の側壁に形成された2つの孔を水平方向に挿通するシャフトと、このシャフトが貫通されたリング状の連結バンドとを備える、請求項3に記載の高温ガス炉用制御棒。
連結の容易化
【請求項5】
上記連結バンドは板状を成す、請求項4に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項6】
上記制御棒要素間には隙間が設けられている、請求項4又は5に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項7】
上記支持体の上下両端に上記連結手段がそれぞれ設けられている場合には、上端に設けられたシャフトと下端に設けられたシャフトとはねじれ状態となるように配置され、且つ、上記連結バンドの幅は上記中空部におけるシャフトの軸方向の長さより小さくなるように構成されている、請求項4〜6の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項8】
上記側壁に形成された2つの孔の径よりも、上記シャフトの径の方が小さくなっている、請求項4〜7の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項9】
上記シャフトの軸に対して垂直方向となる上記連結バンド中空幅が、上記シャフトの径より大きくなっている、請求項4〜8の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項10】
上記複数の制御棒要素のうち隣接する制御棒要素において、上方に位置する制御棒要素では上記シャフトが支持体の側壁の下端部近傍位置に配置される一方、下方に位置する制御棒要素では上記シャフトが支持体の側壁の上端部近傍位置に配置される、請求項4〜9の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項11】
上記シャフトの一端が上記内筒の内面と当接した状態であっても、上記シャフトは上記2つの孔を挿通している状態が維持される、請求項4〜10の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項12】
上記支持体の下端部或いはその近傍には、上記内筒方向に延びる中性子吸収体支持突起が形成されている、請求項1〜11の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項13】
上記支持体は断面多角形状であって、この多角形は偶数の多角形である、請求項1〜12の何れか1項に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項14】
上記断面多角形状の支持体は、平板状の炭素系材料を組み合わせて形成される、請求項13に記載の高温ガス炉用制御棒。
【請求項15】
上記中性子吸収体支持突起は、上記平板状の炭素系材料と一体形成されている、請求項14に記載の高温ガス炉用制御棒。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−59086(P2011−59086A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212474(P2009−212474)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000222842)東洋炭素株式会社 (198)
【出願人】(505374783)独立行政法人 日本原子力研究開発機構 (727)