説明

高温耐性のあるランプバルブ用ガラス及びその使用

【課題】 モリブデン部品を有し且つ650℃より高いバルブ温度を有するランプバルブ用として使用される材料に要求される諸特性を有するアルカリ土類金属含有アルミノケイ酸塩ガラスを提供する。
【解決手段】 アルミノケイ酸塩ガラスは、酸化物基準の質量%表示で以下の組成:SiO >58〜62%、Al 15〜17.5%、MgO 0.1〜<1%、CaO 5.5〜14%、SrO 0〜8%、BaO 6〜17%、ZrO 0〜1%、CeO 0〜0.3%、TiO 0〜5%、MoO 0〜2%、Bi 0〜4%、但し、ΣRO(アルカリ土類金属酸化物) 11.6〜29%を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モリブデン部品を有し且つ650℃より高いバルブ温度を有するランプバルブ用のアルカリ土類金属含有アルミノケイ酸塩ガラス及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
550℃以上のバルブ温度を有するランプを意味すると一般に理解されている高温ランプ用のガラスの要望が高くなっている。
これらのガラスは、アルカリ土類金属を含有するアルミノ(ホウ)ケイ酸塩ガラスである。これらのガラスは、アルカリ金属イオンがランプ内のハロゲン再生サイクルを妨害するために、本質的にアルカリ金属酸化物を含まないものでなければならない。その理由は以下の通りである。ランプの作動中、フィラメントからのタングステン蒸気とハロゲン/不活性ガス混合物がタングステンハロゲン化物の形成及び分解の平衡を形成し、分解反応は形成反応よりも高温で生起し、それによってフィラメント上にタングステンが再析着する。このサイクルが、例えばアルカリ金属イオンなどの汚染成分により妨害されると、タングステンはフィラメント上ではなくガラスバルブの内面上に析着し、望ましくない光沢のある黒色崩壊性皮膜を形成する。
【0003】
白熱電球用のガラスに関しては、数多くの特許文献に既に記述されている。しかしながら、これらのガラスは非常に広範な欠点に悩まされている。
特許文献1(米国特許明細書第3,978,362号)には、高いCaO含量(14〜21質量%)を有するガラスから作製されたランプバルブを備えた白熱電球が記載されている。
他の文献には、以下のようなCaOとBaOの特定の比率を有するガラスが開示されている。
【0004】
特許文献2(ドイツ公告特許DE−B−27 33 169号)には、CaO:BaOの質量比が0.6〜1のモリブデン封着用のMgOフリー(非含有)のガラスが記載され、これらのガラスはBを含有していない。これらのガラスの欠点は、ランプが作動しているときにランプが黒くなる(バルブの内側面に析着を生ずる)傾向が大きく、また白い析着物(同様にバルブの内側面に)形成傾向が大きいことである。ここに記載のガラスはまた、製造プロセス中に結晶化を生じ易い。
【0005】
特許文献3(ドイツ特許DE 29 30 249 C2号)は、バルブの材質として特定のガラス組成物に関しており、この組成物においては、BaO:CaOの質量比は2.3〜3.5(CaO:BaOは0.28〜0.43)である。この特許文献に記載のガラスは、“再沸騰”として知られているものへの改良された耐性を示すと述べられている。再沸騰は、その後の火炎による加工を受けた時又は再加熱された時に、含まれるガスの多数の小さな泡を形成するガラスの性状である。これは、ガラスの光透過を損ない、また再加熱部分を弱くする。
【0006】
特許文献4(米国特許明細書第4,060,423号)には、Al/(BaO+CaO)の質量比が0.6〜1の範囲にあるMo封止用のBフリーのガラスが記載されている。
特許文献5(米国特許明細書第4,298,388号)にも、ガラス−Mo封止用のBフリーのガラスが記載されている。これらのガラスはまたMgOフリーでもあり、CaO含量が高い(19.2質量%まで)。BaOのみが任意成分である。
特許文献6(ドイツ特許DE 37 36 887 C2号)には、Bフリーの低CaOガラスが記載されている。これらのガラスは不利な高い作業点を有する。
【0007】
白熱電球バルブ用にBが必要なガラスもまた知られている。例えば、特許文献7(米国特許明細書第3,310,413号)にはモリブデン封止用のガラスが記載されており、ガラスは4〜9質量%のBを含有する。特許文献8(ドイツ特許出願公開DE 33 05 587 A1号)に記載の封止又はバルブガラスもまた、3〜7質量%のBが必要であり、さらに、高いBaO含量(11〜16質量%)を有する。このような高いB含量は、特にMgOとの組合せにおいては、粘度の値を減少させ、そのため、これらのガラスは、バルブ温度が650℃以上、例えば約700℃のハロゲンランプに用いるには不適当である。高温においてガラスの安定性が低いことは、ランプバルブのふくれを生じ、恐らくバルブが破裂する程度にさえなるであろう。そのようなガラスの一例は市販されているガラスV1であり、SiO 56.8質量%;Al 16.4質量%;B 4.7質量%;MgO 5.8質量%;CaO 7.8質量%;BaO 8.0質量%の組成を有し、721℃のアニール点APを有する。
特許文献9(ドイツ特許DE 197 58 481 C1号)及び特許文献10(ドイツ特許DE 197 47 355 C1号)に記載のガラスも、Bを含有し、また比較的少量のBaOを含有する。
【0008】
特許文献11(米国特許明細書第3,496,401号)には、アルカリ金属酸化物含量が最高0.1質量%でアルカリ土類金属を含有するアルミノケイ酸塩ガラス、特にSiO、Al、10〜25質量%のアルカリ土類金属酸化物を含有するガラスから作製された白熱電球が記載されているが、それらの特定のレベルについては詳細に示されておらず、また0〜10質量%のBを含有する。各実施例はBフリーのものか、少なくとも4質量%のBを含有するものかのいずれかである。許容できるアルカリ金属酸化物の最大含量は、約700℃の高いバルブ温度に用いるには高過ぎ、そしてランプの作動中にバルブの内表面は黒化するであろう。
【0009】
電極材料又はリード線材料としてのモリブデン部品を有するランプバルブ用のガラスとして用いるためには、ガラスの熱膨張はモリブデンの熱膨張に適合されなければならず、それによって金属とガラスとの間の緊密で応力付加がない状態の封止が達成される。
このことは、ガラスはモリブデンに比べてその硬化温度(硬化点)における熱膨張が高くなければならないことを意味する。すなわち、Mo給電リード線の封止にとって有利となるガラス中に半径方向の圧縮応力を生じさせるためには、Moとガラスとの間の膨張差は正でなければならない。
【0010】
ランプバルブ用のガラスとして用いるのに好適なガラスに対するさらに他の要求は、管状引抜き成形性に適していることである。このためには、ガラスは充分な結晶化安定性を有しなければならない。
【特許文献1】米国特許明細書第3,978,362号
【特許文献2】ドイツ公告特許DE−B−27 33 169号
【特許文献3】ドイツ特許DE 29 30 249 C2号
【特許文献4】米国特許明細書第4,060,423号
【特許文献5】米国特許明細書第4,298,388号
【特許文献6】ドイツ特許DE 37 36 887 C2号
【特許文献7】米国特許明細書第3,310,413号
【特許文献8】ドイツ特許出願公開DE 33 05 587 A1号
【特許文献9】ドイツ特許DE 197 58 481 C1号
【特許文献10】ドイツ特許DE 197 47 355 C1号
【特許文献11】米国特許明細書第3,496,401号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、高温にさらされることができ、650℃より高いバルブ温度を有するランプバルブ用として使用される材料に対する前記したような要求を満足するガラスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的は、全ての所望の特性を組み合わせて具備するように、各成分量が比較的狭い範囲に限定され、且つ各成分間の比率が適確に調和されたアルカリ土類金属含有アルミノケイ酸塩ガラスにより達成される。
すなわち、本発明によれば、酸化物基準で以下の組成
SiO >58〜62質量%、Al 15〜17.5質量%、
MgO 0.1〜<1質量%、CaO 5.5〜14質量%、
SrO 0〜8質量%、BaO 6〜17質量%、
ZrO 0〜1質量%、CeO 0〜0.3質量%、
TiO 0〜5質量%、MoO 0〜2質量%、
Bi 0〜4質量%、
但し、ΣRO(アルカリ土類金属酸化物) 11.6〜29質量%
を有することを特徴とする、モリブデン部品を有するランプバルブ用のアルカリ土類金属含有アルミノケイ酸塩ガラスが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、高温にさらされる状況下での使用に適し、650℃より高いバルブ温度を有するランプバルブ用として使用される材料に対する前記したような要求特性、すなわち黒化変色し難く、充分な結晶化安定性、熱安定性を有し、良好な耐再沸騰性、モリブデン部品の溶融シール適性、管状成形性、所望の透過率特性、非常に良好なソラリゼーション耐性等を有するガラスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に係るガラスはSiOを>58〜62質量%含有する。SiO含量がこの範囲より低いと熱膨張が高くなり過ぎ、一方、この範囲より高い含量では低くなり過ぎる。いずれの場合にも、ガラスはMoにとって不適当となり、ハロゲンランプに漏れを生ずる結果となる。好適なSiO含量は59〜61質量%の範囲である。
また、ガラスは15〜17.5質量%のAlを含有する。この範囲から外れると、不適正に設定された熱膨張率となってしまう。さらに上記範囲より低い含量では転移温度Tgが低下し、これによってガラスの熱安定性が低下してしまう。好適なAl含量は15.3〜17.2質量%である。
【0015】
なかんずく、本発明にとってガラスはBフリーであることが極めて重要である。これにより、高い転移温度Tg、従って高い熱安定性が確保される。
1質量%以下のZrOがガラス中に存在することができる。ZrOは0.05〜1質量%の割合でガラス中に存在することが好ましい。ガラス中のZrO含量は所望の高い転移温度Tg>775℃を達成するのに寄与する。
【0016】
ガラスは、特定の量で、そして互いに規定された比率でアルカリ土類金属酸化物を含有する。
ガラス中のBaO含量は6〜17質量%(好ましくは>7〜15質量%、特に好ましくは>10質量%)、CaO含量は5.5〜14質量%(好ましくは>8〜13.5質量%)である。さらに、ガラスは8質量%までSrOを含有してもよい。BaOと同様に、SrOは粘度を上昇させる効果を有する。高いBaO含量は、ランプが作動しているときのランプの黒化(バルブの内側面への析着)及び白い析着物(同様にバルブの内側面に)形成の増大を抑制するために有益である。同様に、特に製造プロセス中の結晶化感受性が低減し、あるいは全く消去される。特に、管の引き抜き中にガラス欠陥を生じさせる特に臨界的な灰長石、Ca−Al珪酸塩、の形成が抑制される。
【0017】
さらに、ガラスは1質量%未満のMgOを含有する。少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも0.2質量%のMgOを含有する。特にCaOとBaOを含有するアルミノケイ酸塩ガラスへのMgOの添加は、ガラスの網状構造を強化するのに寄与する。何故ならば、Ca2+やBa2+よりも高い電界の強さの陽イオンとしてのMg2+を伴う所謂「中間酸化物」としてのMgOは、AlやSiOと同様に、網状構造形成機能を果たし得るからである。MgOが少なくとも0.5質量%のMgO含量が特に好ましい。
【0018】
上記アルカリ土類金属酸化物ROの合計量は11.6質量%以上、29質量%以下であるべきであり、さもないと熱膨張率及び粘度のいずれも所望の値から外れてしまう。
BaOとMgOの質量%での含有比は17〜21、特に18〜20の範囲内にあることが好ましい。CaO/MgOの質量比は、好ましくは13〜17、特に14〜15である。
【0019】
高温にさらされるランプにおいては、充填するハロゲンは一般に臭化物及び/又は塩化物含有ガスであり、例えばアルカリ金属イオンなどのガラス及びフィラメントから入る不純物は臭化物及び/又は塩化物と反応し、この場合、アルカリ金属臭化物及び/又はアルカリ金属塩化物を形成し、これらはバルブのガラス内面上に白い析着物を形成する。それによってランプ内のハロゲン濃度が低下し、ハロゲン再生サイクルを妨害し、あるいは生じなくさえする。
【0020】
ガラス中のCeOはUV吸収端を長波長側へシフトする効果を有する。さらに、これは清澄剤として作用する。CeOは問題となるバルブ内面へのハロゲン化物析着を減少させ、従ってまたランプ作動中の黒化を低減させるということが見い出された。
この理由から、本発明に係るガラスはまた0.3質量%以下のCeOを含有することができる。これよりも高い含量ではガラスに干渉黄変色を生じ易くなる。好適な態様においては、少なくとも0.005質量%のCeOがガラス中に存在する。
【0021】
ガラスはまた、ハロゲンランプガラスにとって通常の量で標準的な清澄剤をさらに含有することができる。
さらに、ガラスは付加的に5質量%以下のTiOを含有することができる。この成分もまたUV吸収端を長波長スペクトル範囲に向ってシフトするが、その程度はCeOよりも少ない。TiOが鉄不純物と反応して着色チタン酸鉄化合物を形成するため、上記範囲よりも高い含量ではガラスに褐色系の外観を与える。3質量%以下のTiO含量が好ましく、2.5質量%以下のTiO含量が特に好ましい。少なくとも0.5質量%のTiO含量が特に好ましい。
【0022】
さらに、ガラスは2質量%以下のMoO及び/又は4質量%以下のBiを含有することができる。MoO及び/又はBiの添加によりUV吸収端を調整することが可能となる。
ガラスは、1mmの層厚で330nmでのUV透過率、分光透過率が55〜62%、好ましくは57〜59%、特に約58%であるように、前記したドーパント類でドープされることが好ましい。
【0023】
アルカリ金属酸化物含量及び水分含量も重要である。
ランプの作動温度が高くなればなる程、これらの含量を非常に低くする要求は強くなる。約700℃のバルブ温度を有するランプバルブ用の材料としての使用に適する本発明に係るガラスの場合、アルカリ金属酸化物の含量は0.03質量%未満に制限され、水分含量は0.02質量%未満に制限することが好ましい。その結果、完全に適確に配分された組成、特にアルカリ土類金属間の比率により、上記高温においてさえ、また長期間のランプ作動後においてさえ、黒化変色は減少する。
アルカリ金属含量は、低アルカリ金属含量の原料を用いることにより、またバッチの調製中及び溶解終端部のドッグハウス内を清浄な条件に保つことにより、低レベルに保つことができる。
水分含量もまた、原料及び溶解条件を適切に選択することにより、充分に低く保つことができる。
【実施例】
【0024】
以下、実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
【0025】
実施例1〜5及び比較例1
各実施例及び比較例のガラスを製造するために、各々の場合に、各酸化物成分のための原料としては、例えばケイ砂、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの低アルカリ金属含量の原料及びジルコンサンドを用いた。充分に均質化された各バッチは、実験室でPt/Rhるつぼ中で1600〜1680℃で溶解され、清澄化され、均質化された。次いで、このガラスを実験室の管状引抜装置で垂直に引き抜いた。ガラスは望ましくない結晶のないものであった。
【0026】
表1は本発明に係るガラスの5つの実施例及び1つの比較例を示しており、それらの組成(酸化物基準の質量%)及びそれらの重要な特性を併せて示している。
転移温度Tg及び10dPasの粘度となる温度(V)に加えて、熱膨張率α20/300[×10−6/K]並びに透過率τ(330nm/1mm)、即ちガラス試験片厚さ1mm、波長330nmでの光透過率が示されている。透過率は、HOK−4照射の前及び15時間照射後に測定した。
【0027】
表1にはまた、Moとの溶融シールを形成する非常に良好な能力を有するガラスであるショット・アーゲー社製ガラス8253に対比して、実施例1のガラスの溶融シールを形成する能力が示されており、この能力は溶融したシール応力[nm/cm]として測定した。その結果によれば、ガラス間に事実上応力はないことが示されており、従って、本発明に係るガラスはモリブデンとの溶融シールを形成するのに著しく適している。
さらに、最大結晶生長速度KGmax[μm/分]、上方の失透温度UDT(液相線温度)及び下方の失透温度LDTが示されている。KGmax[μm/分]は、最大結晶生長が起こる温度を意味するものと理解されるべきである。
【0028】
本発明の各実施例のガラス及び比較例のガラスは、1130℃で115時間熱処理を行い、その後、それらの結晶子含有量を測定した。非晶質相に対する結晶質相の比率の分析あるいは結晶質相の特定は、半定量X線回折分析により行った。表1には、非晶質相の割合(%)及びそれぞれの特定結晶質相の割合(%)が示されている。
【0029】
【表1】

【0030】
ランプ試験において、4.3×10−6/K〜4.95×10−6/Kの熱膨張率α20/300及び775℃より高い転移温度Tgを有する本発明に係るガラスは、さらにまた充分に高い熱安定性を示し、約700℃のバルブ温度を有するランプバルブ用材料としての使用に適していることが明らかになった。
また、それらの耐再沸騰性は、少なくとも1450℃の再沸騰温度により証明される。再沸騰温度は、室温において目視観察で無泡のガラス試料が、温度を上昇したときに金属(試料ホルダー、Mo)との界面で泡を突然に形成する温度である。この再沸騰温度が高い程、Moとの溶融シールを形成したときにガラスは泡を形成し難くなる。
【0031】
本発明に係るガラスの良好な結晶化安定性は、長期間の熱処理(1130℃/115時間)後に非晶質相に比べて結晶質相の割合が非常に低いことによって証明される。形成されるあらゆる失透結晶はクリストバライト結晶であり(実施例参照)、これは灰長石が形成される場合(比較例参照)よりもガラス中に筋が形成され難くなる。何故ならば、一方ではクリストバライト結晶の成長がよりゆっくりしており、他方ではそれらは容易に除去されるからである。
良好な結晶化安定性は、VとUDTとの間に約100℃の温度差があることによっても証明される。
【0032】
本発明に係るガラスは、所望の透過率特性及び非常に良好なソラリゼーション耐性を有するようにドープすることができる。良好なソラリゼーション耐性は、HOK−4照射、即ち高圧水銀灯での15時間の照射の前後でτ(330nm/1mm)を比べたときに、透過率の値に減少がなく、あるいはほんの僅かな減少があることによって証明される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化物基準で以下の組成
SiO >58〜62質量%、Al 15〜17.5質量%、
MgO 0.1〜<1質量%、CaO 5.5〜14質量%、
SrO 0〜8質量%、BaO 6〜17質量%、
ZrO 0〜1質量%、CeO 0〜0.3質量%、
TiO 0〜5質量%、MoO 0〜2質量%、
Bi 0〜4質量%、
但し、ΣRO(アルカリ土類金属酸化物) 11.6〜29質量%
を有することを特徴とする、モリブデン部品を有するランプバルブ用のアルカリ土類金属含有アルミノケイ酸塩ガラス。
【請求項2】
酸化物基準で以下の組成
SiO 59〜61質量%、Al 15.3〜17.2質量%、
MgO 0.2〜<1質量%、CaO >8〜13.5質量%、
SrO 0〜8質量%、BaO >7〜15質量%、
ZrO 0.05〜1質量%、CeO 0〜0.3質量%、
TiO 0〜3質量%、
但し、ΣRO(アルカリ土類金属酸化物) 21〜26質量%
を有することを特徴とする請求項1に記載のガラス。
【請求項3】
アルカリ金属酸化物の含有量が<0.03質量%であり、水分が<0.02質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項4】
10質量%を超えるBaOを含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガラス。
【請求項5】
少なくとも0.5質量%のMgOを含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガラス。
【請求項6】
少なくとも0.5質量%のTiOを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガラス。
【請求項7】
少なくとも0.005質量%のCeOを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガラス。
【請求項8】
4.3×10−6/K〜4.95×10−6/Kの熱膨張率α20/300及び775℃より高い転移温度Tgを有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のガラス。
【請求項9】
650℃より高いバルブ温度を有するランプバルブ用のバルブ材料としての請求項1乃至8のいずれか一項に記載のガラスの使用。

【公開番号】特開2006−104052(P2006−104052A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277937(P2005−277937)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】