説明

高温電気化学装置用の一体化シール

本発明は一体化シールを有する電気化学装置構成及びその製法を提供する。種々の実施形態によるこの構造は、支持された電解質薄膜を有するとともに、電解質は支持体にシールされている。この支持体の周辺部は製造過程において自己シールされる。従ってこの周辺部は独立的にマニホルド或は他の装置に例えば外部シールによってシールされ得る。種々の実施形態において、この外部シールは電解質と接触せず、従って、シールの方法及び電解質に対してシールするのに課される限定が削除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[政府後援に関する記述]
本発明は、米国エネルギー省よりローレンスバークレイ国立研究所の管理及び運営のためにザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、カリフォルニアに与えられた契約DE−AC02−05CH11231によって完成されたものであり、政府が本発明に関する一部の権利を所有するものである。
[技術分野]
本発明は固体酸化物燃料セルのような高温電気化学装置の密封に関する。
【背景技術】
【0002】
固体相高温電気化学装置は通常陽極と陰極の二個の多孔性電極及び電極の間に配置される高密度の固体相電解質膜を含むセルである。典型的な固体酸化物燃料セルの場合、燃料と酸化物とが混合しないように、隔離された閉鎖システムの中で陽極は燃料に露出され、陰極は酸化物に露出される。
【0003】
閉鎖システムを密閉して混合を回避するため、外部シールが使用される。殊に有力な密閉技術が存在するわけではないので、鑞接シール、圧接シール、及びガラスシールなどの例がある。装置の出口で燃料と酸化物の流れの混合を許す無シールデザインも開発中であるが、一般的に酸化物と燃料の混合は望ましくない。長期間に亘る鑞接シールの実績は示されておらず、また鑞接シールは高価であり、電解質の熱膨張係数に合わせるように熱膨張係数を変更する必要がある。圧接シールは通常雲母から成り、漏れ率が高く、熱サイクル可能性が弱い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は一体化シールを有する電気化学装置構成及びその製法を提供する。種々の実施形態によるこの構成は、支持された電解質薄膜を有するとともに、電解質は支持体にシールされている。この支持体の周辺部は製造過程において自己シールされる。従ってこの周辺部は独立的にマニホルド或は他の装置に例えば外部シールによってシールされ得る。種々の実施形態において、この外部シールは電解質と接触せず、従って、シールの方法及び電解質に対してシールするのに課される限定が削除される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はその一面において一体化シールを有する電気化学装置構成に関する。この装置は高密度の電解質で隔離された第一及び第二電極及び高密度及び多孔性の支持部を有する支持体を含む。高密度及び多孔性の支持部は高密度支持体/多孔性支持体接触面を共有し、同じ材質から成る(例えば双方とも金属或いはサーメットである)。高密度電解質は高密度支持部の少なくとも一部の上に配置されて、電解質/高密度支持体接触面を形成する。この電解質/高密度支持体接触面及び高密度支持体/多孔性支持接触面とは第一電極と第二電極の間の気密なシールを形成する。
【0006】
他の面において、本発明は一体化シールを有する電気化学装置構成に関する。この装置は高密度電解質で隔離された第一及び第二電極と、気密な高密度支持体/多孔性支持体接触面を形成するように高密度支持部に接触して共焼結された多孔性支持部とから成り、該高密度電解質は高密度支持部の少なくとも一部に接触して共焼結され、気密な電解質/高密度支持体接触面を形成する。電解質/高密度支持体接触面及び高密度支持体/多孔性支持体接触面は第一電極と第二電極の間に気密シールを形成する。
【0007】
或る実施形態において、この高密度支持部はハウジング、シートなどへの機械的付着点を提供するものである。例えば、外部シール部材が更にシールを与える為、及び/或は装置をマニホルド、ハウジング、他の装置などに設置する為高密度支持部に接続されてもよい。この外部シール部材は高密度電解質と物理的に接触しないものである。或る実施形態における外部シール部材は金属であり、これは鑞接或は溶接接点であってよい。更に或る実施形態において、この高密度支持部は装置と電流或は電圧を交換する電気的接点を提供するものである。
【0008】
多孔性支持部は電極或は電極の支持体であってよい。或る実施形態においては、セラミック或はサーメットの中間層が多孔性支持部と高密度電解質の間に配置される。この中間層は電極として作用してもよい。或る実施形態において、多孔性及び高密度支持部は同じ材料(例えば両方ともがNi?YSZ,或はCu?YSZ、或はステンレス鋼)である。装置は如何なる幾何学的形態であってもよく、例えば平面状、筒状であってよい。或る実施形態においては固体酸化物燃料セルが提供される。
【0009】
本発明はその他の面において一体化シールを有する電気化学装置の構成の製法に関する。この製法は焼結することによって隣接する高密度及び多孔性支持部が形成されるように構成された支持構成グリーン体を準備する工程と、この支持構成グリーン体の少なくとも一部をグリーン電解質材料でコーティングする工程と、a)隣接する多孔性及び高密度支持部を有する支持体が形成され、b)高密度支持部及び電解質が実質上ガス不浸透性となり、c)電解質/高密度支持部接触面に一体化気密シールが形成されるように支持構成グリーン体とグリーン電解質材料とを共焼結する工程とから成る。
【0010】
或る実施形態においては、この支持構成グリーン体の少なくとも一部をグリーン電解質材料でコーティングする前に、グリーン中間層材料をこの支持構成グリーン体の少なくとも一部の上に堆積する工程が更に含まれる。グリーン電解質材料はその後中間層及びグリーン支持体の上に堆積される。
【0011】
或る実施形態においては、焼結の後に高密度支持部が外部金属シール、ハウジング、マニホルド、或はフィッティングに、これらシール、ハウジング、マニホルド、或はフィッティングが電解質に接触しないように付着される。これら外部シールなども共焼結工程において高密度支持部に焼結されてよい。
【0012】
本発明に関する上記及びその他の特徴及び利点は以下の明細書における詳細な記載並びに本発明の原理を例によって示す図面によって提示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】固体酸化物燃料セルスタックに使用される従来のシールの略図である。
【図2】本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。
【図3a】本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。
【図3b】本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。
【図3c】本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。
【図3d】本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。
【図4a】本発明の或る実施形態による筒状装置の一体化シールの設置を示す略図である。
【図4b】本発明の或る実施形態による筒状装置の一体化シールの設置を示す略図である。
【図4c】本発明の或る実施形態による筒状装置の一体化シールの設置を示す略図である。
【図4d】本発明の或る実施形態による筒状装置の中の電極及び電解質層の断面略図である。
【図4e】本発明の或る実施形態による筒状装置の中の電極及び電解質層の断面略図である。
【図5】本発明の或る実施形態による電気化学装置構成の製造工程を示す工程フロー図である。
【図6】本発明の或る実施形態により高密度支持体が外部部品に共焼結された一体化シールを有する電気化学装置の製法を示す略図である。
【図7】本発明の或る実施形態によって一体化シールを形成したフェライト系ステンレス鋼支持体の上に共焼結されたYSZ電解質膜の画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の特定の実施形態を詳細に参照する。これらの特定の実施形態の例は図に示されている。本発明はこれらの特定の実施形態によって記述されるものではあるが、発明をこれらの実施形態の例で限定する意図ではない。それに反し、代替、変形、及び均等の例は下記の請求項に記載の範囲に含まれることが意図されている。以下の記述では発明が明確に理解されるべく、数々の特定の詳細が開示されるが、本発明はこれら詳細のすべてを利用しなければ実施できないとの意味ではない。また、周知の工程などについては、本発明の内容が不必要に不明瞭とならないように、敢えて詳細な記述が省略されている。
【0015】
電気化学装置は一般的にイオン導通性の電解質が燃料セルの応用において多孔性陽極と陰極の間に挟まれている。(例示のために電気化学装置の例として燃料セルが使用されるが、本明細書に記述される電気化学装置は酸素発生装置、合成ガス発生装置、水素ガス隔離装置、その他同様な装置を含む。)
本発明は一体化シールを有する電気化学装置構成及びその製法を供するものである。この一体化シールは電解質の片側の雰囲気(例えば空気)を電解質の他方の側の雰囲気(例えば燃料)から隔離するものである。装置は一般的に多孔性支持部材或は領域及び高密度支持部材或は領域を含む支持層を有し、固体電解質がその上に堆積される。電解質、高密度支持体及び多孔性支持体を共焼結すると、一体化シールが多孔性支持体/高密度支持体及び電解質/高密度支持体接触面に存在する。本明細書において、「高密度」支持体或は電解質領域とは実質的に連結孔がなく、事実上気密である支持体或は電解質を意味する。
【0016】
図1は外部シールが高密度電解質に密着された従来の装置構成の典型的デザインを示す。雰囲気1及び2の混合を防ぐことに加えて、この外部シールは装置をマニホルドにシールしている。外部シールは装置を別の装置或は金属製ハウジングにシールするものであってよい。外部シールを直接電解質にシールすると、シール材料及びシールの方法が著しく限定される。例えば、材料は電解質表面に濡れ性又は適合性があり、電解質と化学的適合性を有し、電解質を劣化しない工程で投与されなくてはならない。更に、電解質内で好ましくない圧力が発生しないように、外部及び電解質材料の熱膨張係数のマッチングが要求される。
【0017】
図2は本発明の或る実施形態による一体化シールを有する電気化学装置構成の略図である。高密度電解質201は多孔性支持体203の上にある。高密度電解質201の一端或は周辺部は高密度支持体207の上にあり、電解質/高密度支持体接触面209を形成する。多孔性支持体及び高密度支持体は同一層の一部分を成し、多孔性支持体/高密度支持体接触面211において互いに接触している。接触面209及び211は雰囲気1及び2が混合しないように保持する一体化シールを形成する。雰囲気1及び2の混合を回避するため、高密度電解質は高密度支持体に対してシールする。この高密度支持体は実質上連結孔及び割れ目がないので、実際的に気密であり、従って雰囲気1及び2の間の許容可能な低い漏れ率を有する。(材料により、その密度、即ち固体材料で占められる網状組織のバルク体積の割合は最低80%、90%、95%であって、その材料を実質上連結孔がないものとする。)多孔性支持体は多孔度が十分な高さであって、雰囲気2は支持体を通過可能であり、電気化学反応が起こり得る。
【0018】
下記のように、多孔性支持体と高密度支持体とは同じ材質から成り、典型的には両方とも金属或は両方ともサーメットである。或る実施形態においては両方が同じ材料、例えばフェライト系ステンレス鋼から成る。
【0019】
図2に示される実施形態の場合、高密度支持体は電解質を越えて延び、外部シール213に付着している。この外部シールは更に金属製ハウジング215に接続している。外部シールは典型的に金属である。これは電解質ではなく高密度支持体に対するシールなので、金属にするか他の材料にするかの選択は熱膨張のマッチングのような電解質の適合性を考慮して限定されるものではない。図1に示される従来の装置においては外部シールが雰囲気1及び雰囲気2の混合の防止と装置の金属製ハウジングへの設置との両方の役を果たしていることに留意されたい。図2に示される実施形態ではこれらの機能は分離されており、一体化シールが雰囲気1と雰囲気2の混合を防止する一方、外部シールは装置を金属製ハウジングに接続或は設置するのに使用される。
【0020】
或る実施形態における多孔性支持体は多孔性電極である。電極支持セルは陽極支持型或は陰極支持型であってよい。電極支持体は典型的に金属合金のような金属、或はセラミック金属複合物(サーメット)である。使用可能な金属の例にはニッケル、銅、鉄、クロム、チタン、ステンレス鋼、クロム含有ニッケル合金がある。使用可能なサーメットの例にはNi?YSZ及びCu?YSZがある。或る実施例における支持層は機械的支持を供するが電極ではない。例えば、支持体が金属のような廉価で高強度の材料から構成され、かつ、電極層はメタン再形成、酸素還元、或は水素酸化のような特定の目的のために、高電気触媒活性物質から構成されてもよい。(多孔性支持体と高密度電解質の間に配置された中間層が陽極として作用する構成の例は以下図3c〜3dを参照して説明する。)
高密度支持材は多孔性支持体と同じタイプであり、例えば高密度支持体と多孔性支持体は金属/金属或はサーメット/サーメットである。もし金属であれば、高密度及び多孔性支持体は同じ金属或は合金であってもよく、或は異なる金属或は合金であってよい。同様に、もしサーメットであれば、高密度及び多孔性支持体は同じ或は異なるサーメットであってよい。支持体は高密度と多孔性の部分の間に明確な境界を有することが可能であり、又は段階的な構造であって、多孔性から高密度の部分へと或る程度の距離に亘って変化してもよい。
【0021】
図3a〜3dは本発明によって電解質が高密度支持体に対してシールされる支持体と電解質の種々の実施法を示す略図である。図3aは図2に示された組み合わせを示し、高密度電解質301が多孔性支持体303に、又高密度電解質301の一端或は周辺部が高密度支持体307に重ねられている。電解質/高密度支持体及び多孔性支持体/高密度支持体接触面309及び311も示されている。高密度支持面307には電解質で覆われていない露出部面313がある。この露出された部面は上記の如く外部部品或はハウジングへの接続に使用可能である。
【0022】
上記の如く、或る実施形態においては、支持体と電解質の間に中間層が配置される。図3b〜3dは夫々多孔性中間層315を有する装置構成を示している。この多孔性中間層はセラミック、サーメット或は金属中間層であってよい。一例における多孔性中間層は例えばYSZ或はNi?YSZのようなセラミック或はサーメット中間層であり、電極として作用し、かつ/或は多孔性支持体の金属粒子を架橋して、平滑かつ連続的な電解質薄膜のスプレー堆積を促進する。本発明の種々の実施形態にこの中間層の存在及び欠損が含まれている。もし中間層が存在するならば、多孔性支持領域の部分にのみ存在(図3b)してもよく、多孔性支持領域全体に亘って存在(図3c)してもよく、或は高密度/多孔性支持体接触面に亘って存在(図3d)してもよい。
【0023】
或る実施形態において、高密度支持体は図2に示される如く外部シールに接続され、更に直接或は追加的部品を通じてハウジング、マニホルド、他の装置(例えば複数のセルスタック)に接続されてよい。或る実施形態では高密度支持体は、ハウジングの孔へのねじ込み、圧着、挿入により、又は溶接及び鑞接を含む他の種類の結合或は付着方法により、ハウジング或はその他の構成体に直接接続されてよい。
【0024】
典型的に電解質は高密度支持領域面の内側部分のみと接触し、支持体の端部或は周辺部が電解質を越えて延びている。高密度支持体の内側部分は電解質にシールされ、外側部分は外部シールとの結合に使用可能である。しかし、或る実施形態においては、高密度支持体が電解質を越えて延びなくても良い。外部シールは電解質から離れて支持体の表面に接着することが出来る。
【0025】
一体化シールは平面状及び筒状形態を含めて如何なる幾何学的装置形態にも応用可能である。一個の装置が一個或は複数個の一体化シールを有してもよい。一体化シールは電解質の周辺部が支持体の高密度部分と重なるどの位置に存在してもよい。例えば図4a〜4cは筒状装置の一体化シールの種々の実施例を示すものである。領域450は上を覆っている電解質と接触する高密度支持部の一部を表す。一体化シールは装置の周辺部にあってもよく(図4a)、装置の内部にあってもよく(図4b)、装置の周辺部と内部の両方に接触する領域にあってもよい(図4c)。一個の装置に一個乃至複数個の一体化シールが含まれても良く、例えば、筒には図4aに示されるように一体化シールがその一端或は両端にあってよい。同様に装置には一個乃至複数個の一体化シールが装置内部にあってもよい。図4bはそのような内部シールが二個示されている。また装置は図4aに示されるようにその一端でシールされてもよく、図4b或は4cのように内部の位置でシールされてもよい。図4b或は4cに示される実施形態においては、装置の周辺部をシールするのに別のシールが使用されてもよいことに留意されたい。
【0026】
図4dは図4b或は4cに示される筒状構成の中の電極及び電解質層の断面略図である。外部電極層405、高密度電解質401、及び多孔性内部分403及び高密度部分407を含む内部支持層が示されている。高密度部分407は高密度電解質401にシールされ、高密度電解質/高密度支持体接触面或は境界が409に示されている。他の実施形態においては、高密度及び多孔性部分を有する支持体が筒状構成の外側部分の上にあってもよい(例えば図4dの層405は高密度及び多孔性部分を有する支持層であってよい)。種々の実施形態において、筒状装置には内部及び/或は外部電流コレクタ、触媒層、外部シール、金属製ハウジング(図示せず)を含む他の部品が含まれてよい。高密度部分407は電気的及び/或は機械的接触の(例えば内部層403へのアクセスの為の)接点であり、高密度部分407及び電解質401の接触面での一体化シールによって活性化される。高密度部分407は電解質401から窪んで、図4dで示されるように同じ高さでもよい。
【0027】
種々の実施形態において、露出された高密度支持領域は周辺部(図4a及び4b)においても内部(図4b及び4c)においても筒状シート或は接続棒のような機械的支持体の為の接着点として使用可能である。また上記の如く或る実施形態では、露出された高密度支持領域が装置と電圧或は電流を交換する為に電気的接点として使用される。図4eは電気的接続417を有する筒状装置の断面略図である。高密度部分407は電気的接続417に接続されており、装置内部への電気的接点として作用する。この実施例では高密度部分407が電解質401にプラウド(proud)であり、電気的接触を容易にする。これら電気的接点の使用例には複数の装置と直列及び/或は並列接続の電流路として、またエッジ電流収集による総装置電流限定を軽減するための電流抽出点として、装置監視及び制御がある。
【0028】
図5は本発明の或る実施形態による電気化学装置構成の製造工程を示す工程フロー図である。先ず工程501において、支持構成グリーン体が準備される。支持構成には上記のように多孔性の部分と高密度の部分が両方含まれる。これは多孔性の部分と高密度の部分とが両方含まれる単一材料であってもよく、互いに隣接して設置される異なる材料であってもよい。工程のこの時点において、材料はグリーン、即ち材質を焼結するのに十分な高温度で焼成されていない状態にある。支持構成グリーン体の準備には高密度領域と多孔性領域の為の粉末或は粒子を準備することが含まれてもよい。多孔度は粒子サイズ及び/或は孔形成物の使用及び量を含む因子によって制御可能である。支持構成グリーン体は次いで例えば高密度粒子(即ち高密度部分となるべき粒子)及び多孔性粒子を、高密度粒子が端部或は周辺部若しくはその他適切に配置されるように金型或はダイに積載或は設置して形成される。支持構成グリーン体はビスク焼成或はその他の工程で取り扱い用の強度に形成される。
【0029】
支持構成グリーン体が形成されると、中間層が工程503において支持構成グリーン体の上に任意に堆積される。上記の如く、中間層は支持構成の一部或は全部を覆うものであり、高密度/多孔性接触面に亘るものでよい。高密度支持構成表面の一領域は電解質に対してシールの為に露出したまま残される。一例において、YSZ中間層がYSZと孔形成物粒子のスラリからのディップコーティングによって形成される。その他のコーティング或は堆積の方法が使用されてもよい。
【0030】
次に工程505において、電解質膜が中間層表面(存在するならば)及び少なくとも露出された高密度領域面の一部を含むグリーン支持構成の所望の領域に堆積される。図2を参照して上記に説明したように、多くの実施形態において、電解質は高密度支持体の一部とのみ接触し、高密度支持体の残りの部分は外部シール、マニホルド、金属製ハウジングなどと自由に結合される。如何なる好適な電解質の堆積方法が使用されてもよい。一例に於いては、エアロゾルスプレーがYSZ電解質の表面へのスプレーに使用される。
【0031】
高密度及び多孔性部分を有する支持層構成、もし存在するならば中間層、及び電解質が次いで工程507で共焼結される。この工程の間、すべての部品は縮小する。支持構成の端部領域は高密度となり、電解質も高密度となり、電解質と高密度となった端部とは機械的インタロッキングによって結合し、その接触面でシールを形成する。結果として得られる構成の層は共焼結されたものと呼ばれる。例えば電解質と高密度支持部との共焼結は高密度の支持部に共焼結された電解質層を生成する。従来の製法と異なり、この電解質/支持体シールは製造過程で生成されるものであり、その後の工程におけるものではない。これには廉価で容易な製法という利点がある。更に、シールは一体化されているので、シール作用及び寿命の改善が期待される。支持構成の端部を高密度化することにより、共焼結工程で高密度と多孔性支持体接触面でシールが製造される。上記の如く、この接触面の境界は明確なもの或は段階的なものでよい。
【0032】
高密度支持部と接触した電解質の効果的共焼結によって両者の間にかなりの機械的インタロッキングが生成され、一体化気密シールが形成される。電解質、多孔性支持部及び高密度支持部の効果的な焼結は好適な材料、粒子サイズ、焼結スケジュール、及び孔形成材/バインダ添加剤の選択によって容易化される。粒子サイズ及び支持体のグリーン密度は焼結の後多孔性部分が多孔性であり、高密度部分が完全密度に近くなるように選択される。電解質と同様の縮小率を有する支持材料が使用されてもよい。支持体と電解質との間の熱膨張係数マッチングは“Structures And Fabrication Techniques For Solid State Electrochemical Devices”と題する米国特許第6605316号(本願にその全部を参照して統合するものとする)に記載されている。記載の如く、支持材は電解質との熱膨張係数マッチングが良好であるように選択されてよい。支持材と電解質の二つの間の熱膨張係数マッチングは、支持体、電解質及びシール材の三つの間での従来の方法における熱膨張係数マッチングより容易であることに留意されたい。
【0033】
電解質材料の例にはイットリア、カルシア、スカンディア、セリア、これらの混合物などのドーパントの中の一つを1〜11モル%有するジルコニアなどの安定化ジルコニアが含まれる。
【0034】
或る実施形態においては、多孔性及び高密度支持部分に同じ材料を使用することが効果的共焼結を促進する。例えば、ステンレス鋼が両方の部分に使用可能である。粒子サイズ、孔形成材の添加及び量、及びグリーン密度は多孔性及び高密度支持部で異なってよい。
【0035】
焼結工程の後、工程509において支持体の高密度領域は任意に形成され及び/或は外部シール、金属製ハウジング、フィッティングなどに接着されてよい。上記の如く、高密度支持体には電解質と接触しない露出した領域が典型的に存在する。例えば図3a〜3dの領域313を参照されたい。或る実施形態においては、この領域が外部シール、マニホルドなどへのフィッティングを促進するように形成される。露出された支持体の高密度領域の形成はネットシェイプ焼結、機械工作、或は焼結後の形成、締め付け、溶接、鑞接、拡散結合などによる他の部品の添加などで行われる。例えば、図4aに示される筒の高密度後端部はねじ切りされ、整列したり、装置をマニホルドや第二の装置のような外部表面に装置を接続させる唇状部、突出分、凹部などを含んでもよい。これは永久的な接続方法であってもよく、又更なる製造工程における機械的一体性を供するものでもよい。例えば高密度支持体はその表面から突起してマニホルドや第二装置に形成された孔とインタロックするピンを有することが出来る。これらは後段における鑞接、溶接、クリンピング、或はその他の工程の期間中安定性と整列を供するものである。同様に図4bの内部高密度支持部は他の装置、マニホルド、電気的通路などへの電気的或は機械的接続を容易にする突起或は凹部を有するものであってよい。
【0036】
或る実施形態においては高密度支持領域がそれと焼結結合する外部物体と焼結工程の間接触する。例えば、図3aの筒体はその高密度部分の内側にねじ切り或はフレア形成された筒状のフィッティングが設置されてよい。焼結工程(図5において507を参照して説明された)の間、もしこのフィッティングと高密度支持材料との間に適合性があるならば、筒体は縮小してこのフィッティングに結合するであろう。金属は殊にこの方法に適切であろう。筒状の構成物を外部物体に共焼結によって結合する方法に関し、図6は焼結前後における筒状装置の断面を示している。多孔性及び高密度の金属粉末が筒状に形成される。高密度電解質粉末(示されている例ではYSZ粉末)が多孔性支持体粉末と高密度支持体粉末の一部に重ねられる。例えばマニホルド、フィッティング、固定具、シールなどの外部部分は高密度支持体の内部に配置される。構成全体が共焼結され、高密度支持体粉末を高密度化し、フィッティングに結合させる。
【0037】
上記の方法により高温電気化学装置が電解質と適合性のない物質とシール或は接合可能となる。
【実施例】
【0038】
以下の例は本発明の種々の態様を例示するためのものであって、発明を限定する目的のものではない。
実施例1:フェライト系ステンレス鋼上の一体化シールを有するYSZ電解質
薄手の、十分に高密度なイットリア安定化ジルコニア(YSZ)電解質がフェライト系ステンレス鋼支持体の上へ共焼結された。結果である構成の断面画像は図7に示されている。支持体の粒子サイズ及びグリーン密度は焼結の後支持体の本体が多孔性であり、支持体の端部が完全密度に近くなるように選択された。画像は本体の一部と共に支持体の端部も示している。YSZは共焼結されて、金属支持体の多孔性及び高密度部に亘る連続的な高密度の層となる。かなりの機械的インタロッキングがYSZと高密度金属との間に達成され、この接触面において気密なシールが形成された。多孔性YSZの中間層が高密度のYSZ膜と多孔性金属及び高密度金属支持体の一部の間に挿入された。この層により、平滑な連続的YSZ薄膜のエアロゾルスプレーによる堆積が促進された。
【0039】
図7に示された構成は以下の方法で準備された。同様な構成を達成するその他の方法も本発明の範囲内とする。
1.金属支持体形成粉末の製造
微粒子化されたフェライト系ステンレス鋼粒子がアクリルバインダ及びポリエチレングリコール6000孔形成材と混合され、粉砕され、150μmの凝集体に篩われた。支持体の多孔性部分用の金属粒子は25〜38μmで、17体積%のバインダ及び59体積%の孔形成材と混合された。これらのパラメータは共焼結後適当な多孔度を有する低グリーン密度を製造するために選択されたものである。高密度部分用の金属粒子は<25μmで、17体積%のバインダ及び26体積%の孔形成材と混合された。これらのパラメータは共焼結後、完全密度に近い密度を得、焼結の間の縮小のトータルがYSZ膜と多孔性金属支持体のもの(20〜40%までの線形的縮小)と同様であるように選択されたものである。
【0040】
2.金属支持体グリーン体の製造
金属支持体形成粒子が筒状の金型に、高密度部分になる粒子が筒の端部にのみあるように積載された。粒子は低温熱間等方加圧で圧縮された。
【0041】
3.中間層堆積(任意)
金属支持体のビスク焼成工程によって取り扱い強度を得た後、YSZ及びアクリル孔形成物粒子のスラリからのディップコーティングにより多孔性YSZ中間層が堆積された。
【0042】
4.YSZ電解質膜の堆積
電解質膜はエアロゾルスプレーにより中間層表面及びグリーン高密度支持体の露出面の上に堆積された。
【0043】
5.共焼結
構成の全体が、1300℃の還元性雰囲気で共焼結された。この工程の間、すべての部品は縮小し、支持体の筒の端部は高密度化し、電解質は高密度となり、電解質と高密度の筒状体端部は機械的インタロッキングで接続し、この接触面において気密なシールが形成された。
【0044】
実施例2:シール品質評価
一体化シールを有する数本の筒状体が実施例1に記載の工程によって準備された。ステンレス鋼のキャップとマニホルドとは露出された高密度金属筒状体端部に鑞接された。電解質は鑞接によって接触されなかった。シールの気密性は内側69kPa(10psi)の空気と外側アセトンの気泡テスト法によって評価された。すべての一体化シールは気密であった。
【0045】
実施例3;ステンレス鋼への銅の添加
ステンレス鋼の支持体への銅の添加の影響を評価するために、二個の支持体サンプルが準備された。支持体は実施例1におけるものと同様に準備された。一個目のものは10gのP434L 38〜45μmステンレス鋼粉末、2gのアクリル溶液(水中15重量%)、1.5gのアクリル孔形成材ビーズ(53〜76μm)、及び0.5gのPEG6000から成るものであった。二個目のものは10重量%のステンレス鋼が銅粉末で置き換えられる以外一個目と同様であった。支持体の両方のサンプルは1100℃と1300℃とで焼結された。1100℃で焼結の後、銅含有のサンプルは4.5%縮小したが、銅を含まないサンプルの縮小率は3.5%であった。1300℃で焼結されたサンプルの導電率は湿気のある水素雰囲気で測定された。銅含有のサンプルは10.8kS/cmであったが、銅を含まないサンプルでは5.6kS/cmであった。焼結の後、銅含有のサンプルにおいてステンレス鋼に富む領域と銅に富む領域が混合していることが観察され、これは二相の合金化が不完全であることを示すものである。
【0046】
この実施例によって明白となるのは、ステンレス鋼支持体に少量の銅を導入すると焼結工程初期における縮小が増加し、終局的に焼結された支持体の導電率が改善するということである。縮小の増加は電解質と高密度或は多孔性支持部の縮小マッチングの改善に使用可能である。導電率の改善は多孔性支持体を通じての平面内導電を改善するかもしれず、高密度部分が装置との電流交換用接点に使用される場合、支持体の高密度部分において有用である。また、殊に高密度部分が銅を含有し、かつ隣接する装置、ハウジング、電流接続などに強制的に接触させられる場合、銅の延性は接触抵抗及びシールの改善を予想させるものである。
【0047】
上記の発明は明確に理解さるべく詳細に記述されたものであるが、或る程度の変更が添付の請求項の範囲内で可能であることは明白であろう。本発明の工程並びに構成には多くの代替的実施方法の存在することが理解されよう。従って、これらの実施形態は例示のためのものであって、限定的なものではなく、本発明は本明細書に提示された詳細によって限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高密度電解質で隔離された第一及び第二電極と、
高密度支持体/多孔性支持体接触面を共用し同じ材質から成る高密度及び多孔性の支持部を有する支持体とから成る電気化学装置構成であって、
該高密度電解質は高密度支持部の少なくとも一部の上に配置されて電解質/高密度支持体接触面を形成し、
該電解質/高密度支持体接触面及び高密度支持体/多孔性支持体接触面は第一電極と第二電極の間に気密シールを形成するものである、電気化学装置構成。
【請求項2】
該材質が金属及びサーメットから成るグループから選ばれるものである、請求項1に記載の電気化学装置構成。
【請求項3】
高密度支持部に接続する外部シール部材を更に含む、請求項1に記載の電気化学装置構成。
【請求項4】
該外部シール部材が該高密度電解質と物理的に接触していないものである、請求項3に記載の電気化学装置構成。
【請求項5】
該外部シール部材が該高密度支持体と金属製ハウジング又はマニホルドとの間に配置されるものである、請求項3に記載の電気化学装置構成。
【請求項6】
該高密度支持体が金属製ハウジング又は部品に接続され、該ハウジング又は部品が該高密度電解質と物理的に接触していないものである、請求項3に記載の電気化学装置構成。
【請求項7】
該高密度支持部が電流又は電圧を装置と交換するための電気的接点を提供するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項8】
多孔性電極の一つが多孔性支持部から成るものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項9】
多孔性支持部と高密度電解質との間に配置されたセラミック又はサーメットの中間層を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項10】
該多孔性電極の一つが該中間層から成るものである、請求項9に記載の電気化学装置構成。
【請求項11】
該中間層が該高密度支持体/多孔性支持体接触面に亘るものである、請求項10に記載の電気化学装置構成。
【請求項12】
該中間層が該高密度支持部と物理的に接触していないものである、請求項10に記載の電気化学装置構成。
【請求項13】
該高密度支持体/多孔性支持体接触面が高密度部と多孔性部との間に明確な境界を有するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項14】
該高密度支持体/多孔性支持体接触面が段階的多孔性構成から成るものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項15】
電気化学装置が平面状構成である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項16】
電気化学装置が筒状構成である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項17】
該高密度電解質が該高密度及び多孔性支持部に亘るものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項18】
該高密度電解質が安定化ジルコニアである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項19】
該高密度電解質がイットリアで安定化されたジルコニアである、請求項18に記載の電気化学装置構成。
【請求項20】
該高密度及び多孔性支持部が同じ物質から成るものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項21】
該高密度及び多孔性支持部がフェライト系ステンレス鋼から成るものである、請求項20に記載の電気化学装置構成。
【請求項22】
該高密度支持部が該支持体の一方の端部又は周辺部に位置するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項23】
電気化学装置が固体相酸化物燃料セルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項24】
該電解質及び該高密度支持部が共焼結されたものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項25】
該多孔性及び高密度支持部が共焼結されたものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項26】
高密度及び多孔性支持部を有し、電解質と高密度支持部との間の少なくとも一つの一体化気密シールを含む支持体から成る電気化学装置の構成の製法であって、
焼結することによって隣接する高密度及び多孔性支持部が形成されるように構成された支持構成グリーン体を準備する工程と、
該支持構成グリーン体の少なくとも一部をグリーン電解質材料でコーティングする工程と、
隣接する多孔性及び高密度支持部を有する支持体が形成され、該高密度支持部及び電解質が実質上ガス不浸透性となり、電解質/高密度支持部接触面に一体化気密シールが形成されるように該支持構成グリーン体とグリーン電解質材料とを共焼結する工程とから成る製法。
【請求項27】
該支持構成グリーン体の少なくとも一部をグリーン電解質材料でコーティングする前に、グリーン中間層材料を該支持構成グリーン体の少なくとも一部の上に堆積する工程から更に成るものである、請求項26に記載の製法。
【請求項27】
グリーン中間層材料の少なくとも一部をグリーン電解質材料でコーティングする工程から更に成るものである、請求項26に記載の製法。
【請求項28】
該高密度支持部を外部金属シール、ハウジング、マニホルド或はフィッティングに付着させて、シール、ハウジング、マニホルド或はフィッティングが電解質に接触しないようにする工程から更に成るものである、請求項26に記載の製法。
【請求項29】
該高密度及び多孔性支持部が同じ材質から成るものである、請求項26〜28のいずれか一項に記載の製法。
【請求項30】
該材質が金属及びサーメットから成るグループから選択されるものである、請求項29に記載の製法。
【請求項31】
該高密度及び多孔性支持部が同じ材料から成るものである、請求項26〜28のいずれか一項に記載の製法。
【請求項32】
該高密度及び多孔性支持部が金属である、請求項26〜28のいずれか一項に記載の製法。
【請求項33】
該高密度及び多孔性支持部がフェライト系ステンレス鋼である、請求項32に記載の製法。
【請求項34】
該高密度及び多孔性支持部が更に1〜20重量%の銅を含む、請求項33に記載の製法。
【請求項35】
支持構成グリーン体を準備する工程がフェライト系ステンレス鋼及び銅の材料を準備する工程から成るものである、請求項26〜28のいずれか一項に記載の製法。
【請求項36】
高密度電解質で隔離された第一及び第二電極と、
気密的な高密度支持体/多孔性支持体接触面を形成するように高密度支持部に接触して共焼結された多孔性支持部とから成る電気化学装置構成であって、
該高密度電解質は高密度支持部の少なくとも一部に接触して共焼結され、気密的な電解質/高密度支持体接触面を形成し、
該電解質/高密度支持体接触面及び高密度支持体/多孔性支持体接触面は第一電極と第二電極との間に気密シールを形成するものである、電気化学装置構成。
【請求項37】
該多孔性支持部及び高密度支持部が同じ材質である、請求項36に記載の電気化学装置構成。
【請求項38】
該材質が金属及びサーメットから成るグループから選択されるものである、請求項36に記載の電気化学装置構成。
【請求項39】
高密度支持部に接続する外部シール部材を更に含む、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項40】
該外部シール部材が該高密度電解質と物理的に接触していないものである、請求項39に記載の電気化学装置構成。
【請求項41】
該外部シール部材が該高密度支持体と金属製ハウジング又はマニホルドとの間に配置されるものである、請求項39又は40に記載の電気化学装置構成。
【請求項42】
該高密度支持体が金属製ハウジング又は部品に接続され、該ハウジング或は部品が該高密度電解質と物理的に接触していないものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項43】
該高密度支持部が電流又は電圧を装置と交換するための電気的接点を提供するものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項44】
多孔性電極の一つが多孔性支持部から成るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項45】
多孔性支持部と高密度電解質との間に配置されたセラミック又はサーメットの中間層を更に含む、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項46】
該多孔性電極の一つが該中間層から成るものである、請求項44に記載の電気化学装置構成。
【請求項47】
該中間層が該高密度支持体/多孔性支持体接触面に亘るものである、請求項44に記載の電気化学装置構成。
【請求項48】
該中間層が該高密度支持部と物理的に接触していないものである、請求項44に記載の電気化学装置構成。
【請求項49】
該高密度支持体/多孔性支持体接触面が高密度及び多孔性部の間に明確な境界を有するものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項50】
該高密度支持体/多孔性支持体接触面が段階的多孔性構成から成るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項51】
電気化学装置が平面状構成である、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項52】
電気化学装置が筒状構成である、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項53】
該高密度電解質が該高密度及び多孔性支持部に亘るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項54】
該高密度電解質が安定化ジルコニアである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項55】
該高密度電解質がイットリアで安定化されたジルコニアである、請求項54に記載の電気化学装置構成。
【請求項56】
該高密度及び多孔性支持部が同じ物質から成るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項57】
該高密度及び多孔性支持部がフェライト系ステンレス鋼から成るものである、請求項55に記載の電気化学装置構成。
【請求項58】
該高密度支持部が該支持体の一端又は周辺部に位置するものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項59】
電気化学装置が固体相酸化物燃料セルである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項60】
該高密度支持部及び多孔性支持部の少なくともいずれか一方が銅から成るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。
【請求項61】
該高密度支持部及び多孔性支持部の少なくともいずれか一方がフェライト系ステンレス鋼及び銅から成るものである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の電気化学装置構成。

【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−518416(P2011−518416A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504989(P2011−504989)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/066737
【国際公開番号】WO2009/128849
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(500210903)ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、カリフォルニア (31)
【氏名又は名称原語表記】THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CALIFORNIA
【Fターム(参考)】