説明

高濃度一酸化窒素の送達

本方法及び装置は、高濃度の一酸化窒素及び酸素富化空気を交互に送達することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、米国仮出願番号第61/090,628号(2008年8月21日出願、その全体は参照により本明細書中に組み込まれている。)の優先権の利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本明細書は、一酸化窒素の送達ための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
フリーラジカルであるニトロシルラジカルとしても公知の一酸化窒素(NO)は、肺血管における重要なシグナル伝達分子である。一酸化窒素(NO)は、肺動脈圧の上昇に起因する肺高血圧症を緩和することができる。例えば、2〜100ppmの範囲の低濃度の一酸化窒素(NO)を吸入すると、肺血管の血管拡張作用によって、哺乳動物の肺高血圧症を迅速に、かつ安全に低下させることができる。
【0004】
いくつかの疾患又は生理的状態は、一酸化窒素(NO)の吸入によって調節することができる。低濃度の吸入用一酸化窒素(NO)の使用は、下記の疾患の進行を、予防する、逆行させる又は抑制することができる。該疾患には、急性肺血管狭窄、外傷、誤嚥又は気道熱傷、肺の脂肪塞栓症、アシドーシス、肺の炎症、成人呼吸促迫症候群、急性肺水腫、急性高山病、心臓手術後の急性肺高血圧症、新生児の遷延性肺高血圧症、周生期吸引症候群、ハリン膜症(haline membrane disease)、急性肺動脈血栓塞栓症、ヘパリン-プロタミン反応、敗血症、喘息、及び気管支喘息重積発作又は低酸素症を含むことができるが、これに限定されない。また一酸化窒素(NO)を使用して、慢性肺高血圧症、気管支肺異形成症、慢性肺血栓塞栓症、及び特発性若しくは原発性肺高血圧症、又は慢性低酸素症を治療することができる。
【発明の概要】
【0005】
(概要)
一態様において、治療量の一酸化窒素を哺乳動物に供給する方法は、1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達すること、及び該1呼吸以上の治療量の一酸化窒素の直後に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を哺乳動物に送達することを含む。該方法は、哺乳動物への一酸化窒素及び酸素富化空気の送達を交互に行うことを更に含むことができる。該方法は、1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達する前に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を哺乳動物に送達することを更に含むことができる。1呼吸の一酸化窒素は、1〜6秒間送達することができ、かつ1呼吸の酸素富化空気は、1〜6秒間送達することができる。一酸化窒素及び酸素富化空気の呼吸を、所定の送達順序で哺乳動物に送達することができる。1呼吸の一酸化窒素の後に、1呼吸以上の酸素富化空気が続くことができる。2呼吸の一酸化窒素の後に、2呼吸以上の酸素富化空気が続くことができる。1呼吸の一酸化窒素の後に、複数の呼吸の酸素富化空気が続くことができる。2呼吸の一酸化窒素の後に、複数の呼吸の酸素富化空気が続くことができる。該方法は、二酸化窒素を抗酸化剤に接触させることによって、一酸化窒素を発生させることを更に含むことができる。該抗酸化剤は、アスコルビン酸、αトコフェロール又はγトコフェロールとすることができる。酸素富化空気は、少なくとも21%の酸素を含むことができる。治療量の一酸化窒素は、少なくとも2ppm及び2000ppmの高さとすることができる。
【0006】
別の態様において、治療量の一酸化窒素を哺乳動物に供給する方法は、第1の期間、哺乳動物を治療量の一酸化窒素に曝すこと、及び第2の期間、該哺乳動物を所定量の酸素富化空気に曝すことを含むことができる。
【0007】
別の態様において、一酸化窒素の間欠的な送達のための装置は、一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管、酸素富化ガスを送達するように構成されている送達管、及び該送達装置に連結した患者用インターフェイスを含むことができる。該一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管は、抗酸化剤で飽和された表面活性材料を含むことができる。該抗酸化剤は、アスコルビン酸、αトコフェロール又はγトコフェロールとすることができる。該一酸化窒素含有ガスは、少なくとも2ppmの一酸化窒素を含むことができる。該酸素富化ガスは、少なくとも21%の酸素を含むことができる。該患者用インターフェイスは、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクとすることができる。該装置は、一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管と酸素富化ガスを送達するように構成されている送達管との間にNOの送達を制御するスイッチを更に含むことができる。該スイッチは、手動で制御することができる。該スイッチは、使用者又は介護者によって制御することができる。該スイッチは、コンピュータによって電気的に制御することができる。
【0008】
別の態様において、一酸化窒素の間欠的な送達のための装置は、一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている単独の送達管、及び該送達装置に連結した患者用インターフェイスを含むことができる。該患者用インターフェイスは、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクとすることができる。
【0009】
本発明の1以上の実施態様の詳細は、添付の図面及び下記の説明で示される。本発明の他の特徴、目的及び利点は、明細書及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
(図面の説明)
【図1】NO送達装置の一実施態様のブロック図である。
【0011】
【図2】NO送達装置の別の実施態様のブロック図である。
【0012】
【図3】NO2をNOに変換するカートリッジのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
いくつかの潜在的な患者の危険性は、高濃度のNOの送達と関連している。これらの危険性には、酸素(O2)と混合された場合に、NOの酸化によって形成される毒性の副生成物である二酸化窒素(NO2)の形成を含む。第2の患者の危険性は、高濃度のNOが、血中のヘムと相互作用する場合の、高レベルのメトヘモグロビンの形成であり、メトヘモグロビン血症を生じる。最後に、長期の連続的なNOの吸入は、いくらかの患者において、NOが不意に中断される場合に、肺の圧力の低下を引き起こす「反跳」効果を引き起こすおそれがあり、長期のウィーニングを必要とする。この効果は、外来性NOの長期送達後の内在性NOの産生低下によるものと考えられる。したがって、個人への高濃度のNOの安全な送達に対する必要性が残っている。
【0014】
たばこの煙の吸入の間、非常に高レベルのNO(最大1000〜2000ppm)が常に吸入されることが証明されており、最後の一吸いはこの量のNOレベルを含み得る。喫煙の毒性及び長期間の影響は周知であるが、喫煙が中断される場合に、例えば、メトヘモグロビン血症、NO2曝露又はこれらのレベルのNOへの反跳効果(肺圧力の増加)を含む、いずれの急性毒性反応も見出されない。
【0015】
一実施態様において、哺乳動物への高濃度のNOの安全な送達は、酸素含有ガス又は環境空気の呼吸が組み込まれている非連続的様式での、治療用NOの律動的又は間欠的な又は交互の送達によって達成することができる。そのような方法は、酸素と混合されたより低レベルのNOの連続的な送達と比べて、上記の潜在的な毒性反応を低下させる。
【0016】
哺乳動物へのNOの送達は、1呼吸以上のNO含有ガス、続いて、呼吸の持続が可能な1呼吸以上の酸素含有ガスの送達によって達成することができる。一実施態様において、治療量の一酸化窒素を哺乳動物に供給する方法は、1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達すること、及び該1呼吸以上の治療量の一酸化窒素の直後に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を哺乳動物に送達することを含む。該方法は、哺乳動物への一酸化窒素及び酸素富化空気の送達を交互に行うことを更に含むことができる。該方法は、1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達する前に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を哺乳動物に送達することを更に含む。1呼吸の一酸化窒素は、1〜6秒間送達することができ、かつ1呼吸の酸素富化空気は、1〜6秒間送達することができる。
【0017】
一実施態様において、NOガスは、数秒〜最大数分の長さの間、個人によって吸入され得る。一実施態様において、NOガスは、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55又は60秒間吸入され得る。別の実施態様において、NOガスは、1、2、3、4又は5分間吸入され得る。別の実施態様において、NOガスは、1、2、3、4、5又は10呼吸の間吸入され得る。該吸入の後に、数秒〜最大数分から数時間の長さの間、O2含有ガスの吸入が続き得る。一実施態様において、O2含有ガスは、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55又は60秒間吸入され得る。別の実施態様において、O2含有ガスは、1、2、3、4、5、10、20、30、60分又はそれ以上の間吸入され得る。別の実施態様において、O2含有ガスは、1、2、3、4、5、10、20、30、60、100、1000呼吸又はそれ以上の間吸入され得る。
【0018】
別の実施態様において、一酸化窒素及び酸素富化空気の呼吸は、所定の送達順序で哺乳動物に送達することができる。例えば、1呼吸の一酸化窒素(NO)の後に、1呼吸の酸素富化(O2)空気が続くことができる。あるいは、2呼吸の一酸化窒素の後に、1呼吸の酸素富化空気が続くことができる。あるいは、1呼吸の一酸化窒素の後に、2呼吸の酸素富化空気が続くことができる。あるいは、2呼吸の一酸化窒素の後に、2呼吸の酸素富化空気が続くことができる。所定の送達順序の他の組み合わせには、限定はされないが、下記を含むことができる:NO、NO、NO、O2、NO、NO、NO、...;NO、NO、O2、O2、O2、NO、NO、...;NO、O2、O2、O2、NO、O2、O2、O2、...;NO、NO、NO、O2、O2、O2、...;NO、NO、NO、NO、O2、NO、NO、NO、NO、...;NO、NO、NO、NO、O2、O2、NO、NO、NO、NO、...;NO、NO、NO、NO、O2、O2、O2、NO、NO、NO、NO、...;NO、NO、NO、NO、O2、O2、O2、O2、NO、NO、NO、NO、...;又は治療されている状態に適した別の組み合わせ。
【0019】
一実施態様により、およそ2〜およそ1000ppm(例えば、2を上回り、10、20、40、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、1000又は2000ppm)の濃度を有するNOガスが送達され得る。該NO含有ガスは、N2、空気又は任意のO2含有ガスと混合され得る。該O2含有ガスは、およそ21%〜100%のO2濃度を含む環境空気であってよい。
【0020】
律動的又は間欠的なNO送達システムが提供される。該送達装置は、重いガスボンベ、高機能な電子機器又は監視機器を必要としない、自給式、可搬式のシステムとすることができる。該送達装置は、使用が容易であり、いずれの特殊な訓練も必要ない。該送達装置は、個人に律動的又は間欠的なNO治療を自己投与させる。律動的又は間欠的なNO送達システムは、非常時使用のために容易に運搬可能であるように、又は必要な時にいつでも使用できるために、緊急治療用量のNOが必要な患者の側に置かれるように、大きさを設定することができる。また該NO送達システムを使用して、病院、救急車又は診療所などの医療施設において患者にNOを送達することができる。一実施態様において、該NO送達システムは、1回限りの使用用に設計され得る。別の実施態様において、該NO送達システムは、短期間治療用に設計され得る。
【0021】
一実施態様において、送達システムは、NO含有ガスを送達するように構成されている1つの送達管、及び呼吸の持続が可能なO2含有ガスを送達するように構成されている1つの送達管の2つの別個の送達管を含むことができる。別の実施態様において、律動的又は間欠的なNOの送達は、NO含有ガスを送達するように構成されている単独の送達管によって達成することができる。そのような実施態様において、別のNOを含有しない呼吸は、環境空気から得ることができる。
【0022】
2つの別個の送達管を含む送達システムにおける2つのガス供給源間のスイッチは、使用者又は介護者によって手動で動作することができる(ボーラス送達)か、又はカウンターを使用して機械的に制御することができるか、又はプログラム可能なCPUの使用によって電気的に制御することができる。該スイッチはガスの流れを制御するバルブとすることができる。
【0023】
送達管は酸素又は空気中に適切な量のNO2を含む、NO発生カートリッジに取り付けられたガスボンベとすることができる。該NO発生カートリッジは、ガスボンベ中のNO2を治療量のNOガスに変換する。一実施態様において、ガスボンベが空気又は酸素中のNO2を含み、かつ最初にガスが抗酸化剤カートリッジを通過して、NO2がNOに変換される場合、該ガスボンベ上のバルブを開口することで、空気又は酸素中のNOの即時供給を提供することができる。NOは、空気、純酸素、又は空気中の酸素濃度と純酸素との間のいくらかの酸素濃度などのキャリアガス中で送達することができる。一実施態様において、該キャリアガスは、約90〜99.9%のO2である。
【0024】
あるいは、送達管は、小型NO発生カートリッジに取り付けられた、エアゾール缶と同様の、小型ガスボンベとすることができる。別の実施態様において、該送達管は、2〜2000ppmの範囲の治療量のNOガスを送達する吸入器とすることができる。NO含有ガスを送達するように構成されている送達管は、全てのNO2をNOに変換させるための単純で、かつ効果的な機序として、抗酸化剤の水溶液で被覆された表面活性材料を更に含むことができる。より具体的には、希釈ガス状NO2が抗酸化剤の水溶液で被覆された表面活性材料上を通過することによって、NO2はNOに変換され得る。該抗酸化剤は、アスコルビン酸、αトコフェロール又はγトコフェロールとすることができる。
【0025】
図1に示すように、NO送達装置100は、NO含有ガスを送達するように構成されている送達管102、及び呼吸の持続が可能なO2含有ガスを含む第2の送達管104を含む。またNO送達装置はスイッチ106も含み、これは、患者にNO含有ガスを送達するように構成されている送達管102からいくらかの呼吸を取得させ、その後NO含有ガスを含む送達管からのガス流を遮断し、該患者にO2含有ガスを送達するように構成されている送達管104からのいくらかの呼吸を取得させる。NO含有ガスを送達するように構成されている送達管は、NOに変換される治療量のNO2を貯蔵することができる。治療量のNOは、必要な濃度まで希釈し、窒素、空気、酸素富化空気、又は実質的に純粋な酸素とともに貯蔵することができる。別の実施態様において、治療量のNOは希釈されない。患者用インターフェイス108は、送達管に直接連結することができる。該送達管は、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクを含むガス配管(又は当該分野で公知の若しくは開発された他の導管)を受け取るように構成され得る。一実施態様において、NO発生カートリッジは、患者用インターフェイス108に直接連結(かつ脱着可能)され得る。別の実施態様において、スイッチ106は、カウンターを使用して機械的に制御することができるか、又はプログラム可能なCPUを使用することによって電気的に制御することができる。
【0026】
図2に、NO送達装置の別の実施態様を示す。図2に示すように、NO送達装置200は、NO含有ガスを送達するように構成されている単独の送達管202を含む。患者用インターフェイス204は、該送達管に直接連結することができる。送達管202は、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクを含むガス配管(又は当該分野で公知の若しくは開発された他の導管)を受け取るように構成され得る。一実施態様において、NO発生カートリッジは患者用インターフェイス204に直接連結(かつ脱着可能)することができる。
【0027】
図3に、NO2からNOを発生するNO発生カートリッジの実施態様を示す。該カートリッジ300は、NO発生カートリッジ、GENOカートリッジ又はGENOシリンダーとも呼ぶことができ、入口305及び出口310を含む。多孔質スクリーンが入口305及び出口310の両方に位置しており、かつ該カートリッジ300の残りの部分は、抗酸化剤の飽和水溶液に浸漬されて表面活性材料を被覆された、表面活性材料320が充填されている。図3の実施例において、該抗酸化剤はアスコルビン酸である。
他の実施態様は下記の特許請求の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療量の一酸化窒素を哺乳動物に供給する方法であって、
1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達すること;及び
該1呼吸以上の治療量の一酸化窒素の直後に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を該哺乳動物に送達すること;を含む、前記方法。
【請求項2】
前記一酸化窒素及び酸素富化空気の哺乳動物への送達を、交互に行うことを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
1呼吸以上の治療量の一酸化窒素を哺乳動物に送達する前に、1呼吸以上の所定量の酸素富化空気を該哺乳動物に送達することを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
1呼吸の一酸化窒素が1〜6秒間送達され、かつ1呼吸の酸素富化空気が1〜6秒間送達される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
一酸化窒素及び酸素富化空気の呼吸が、所定の送達順序で哺乳動物に送達される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
1呼吸の一酸化窒素の後に、1呼吸の酸素富化空気が続く、請求項5記載の方法。
【請求項7】
2呼吸の一酸化窒素の後に、1呼吸の酸素富化空気が続く、請求項5記載の方法。
【請求項8】
1呼吸の一酸化窒素の後に、2呼吸の酸素富化空気が続く、請求項5記載の方法。
【請求項9】
2呼吸の一酸化窒素の後に、2呼吸の酸素富化空気が続く、請求項5記載の方法。
【請求項10】
二酸化窒素を抗酸化剤に接触させることによって、一酸化窒素を発生させることを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記抗酸化剤が、アスコルビン酸、αトコフェロール又はγトコフェロールである、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記酸素富化空気が、少なくとも21%の酸素を含む、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記治療量の一酸化窒素が、少なくとも2ppmである、請求項1記載の方法。
【請求項14】
治療量の一酸化窒素を哺乳動物に供給する方法であって、
哺乳動物を治療量の一酸化窒素に第1の期間曝すこと;及び
該哺乳動物を所定量の酸素富化空気に第2の期間曝すこと;を含む、前記方法。
【請求項15】
一酸化窒素の間欠的な送達のための装置であって、
一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管;
酸素富化ガスを送達するように構成されている送達管;及び
該送達装置に連結した患者用インターフェイス;を含む、前記送達装置。
【請求項16】
前記一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管が、抗酸化剤で飽和された表面活性材料を更に含む、請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記抗酸化剤が、アスコルビン酸、αトコフェロール又はγトコフェロールである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記一酸化窒素含有ガスが、少なくとも2ppmの一酸化窒素を含む、請求項15記載の装置。
【請求項19】
前記酸素富化ガスが、少なくとも21%の酸素を含む、請求項15記載の装置。
【請求項20】
前記患者用インターフェイスが、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクである、請求項15記載の装置。
【請求項21】
前記一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている送達管と前記酸素富化ガスを送達するように構成されている送達管との間にNOの送達を制御するスイッチを更に含む、請求項15記載の装置。
【請求項22】
前記スイッチが、手動で制御される、請求項21記載の装置。
【請求項23】
前記スイッチが、使用者又は介護者によって制御される、請求項22記載の装置。
【請求項24】
前記スイッチが、コンピュータによって電気的に制御される、請求項21記載の装置。
【請求項25】
一酸化窒素の間欠的な送達のための装置であって、
一酸化窒素含有ガスを送達するように構成されている単独の送達管;及び
該送達装置に連結した患者用インターフェイス;を含む、前記送達装置。
【請求項26】
前記患者用インターフェイスが、マウスピース、鼻カニューレ、フェイスマスク又は完全密封されたフェイスマスクである、請求項25記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−500092(P2012−500092A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523892(P2011−523892)
【出願日】平成21年8月14日(2009.8.14)
【国際出願番号】PCT/US2009/053947
【国際公開番号】WO2010/021943
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(509262655)ゲノ エルエルシー (11)