説明

高炉内装入物のプロフィル測定装置

【課題】簡易な構造で、機構部が高炉内の熱や高濃度粉塵等の影響を受けずに、高精度なプロフィル測定を行うことができる高炉内装入物のプロフィル測定装置を提供する。
【解決手段】マイクロ波発信器18と、マイクロ波を放射するアンテナ11と、 マイクロ波発信器18とアンテナ11とを連結する導波管17と、マイクロ波を反射する反射板12と、反射板駆動装置21と、反射板12と反射板駆動装置21とを連結する駆動軸22と、を有し、アンテナ11、導波管17のアンテナ11側の端部17a、反射板12、駆動軸22の反射板12側の端部22aが、高炉2の炉頂部に設置され高炉2の炉内に向けた開口部13を有する耐圧容器10内に収納され、マイクロ波発信器18および反射板駆動装置21が、耐圧容器10の外側に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉内装入物の表面の形状(プロフィル)の測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、銑鉄の製造における高炉には、炉頂から装入物として、粉鉄鉱石を焼き固めた焼結鉱や塊状鉄鉱石等(以下では単に鉄鉱石または鉱石と記す)及びコークスが交互に装入されて堆積し、炉内に鉱石層およびコークス層が形成される。高炉下方にある羽口から吹き込まれる熱風とコークスとの反応によって生じるCOガスにより、鉄鉱石は加熱、還元され(間接還元)、また、一部はコークスにより直接的に還元されて、軟化融着帯を形成した後、溶滴となる。溶滴、すなわち溶銑は、コークス層の間を通過して炉底部に溜まる。炉内に形成された鉱石層およびコークス層は、炉内を徐々に降下する。
【0003】
以上の工程において、高炉に装入された鉄鉱石及びコークスによって形成される炉頂部の装入物分布を調整し、適正なガス分布を得ることは非常に重要である。高炉内炉頂部における装入物のプロフィル(表面形状)は、ベル式装入装置ではムーバブルアーマを、また、ベルレス式装入装置では分配シュートを介する装入物の落下軌跡により決定される。通常、炉頂部の装入物のプロフィルは、高炉の中心鉛直方向(軸心)を軸として中央部が低い略逆円錘形状をなしている。高炉内装入物のプロフィルは、高炉の操業にとって重要な情報であり、従来から炉内に装入され堆積した装入物のプロフィルを測定する方法が開発され、実用化されてきた。
【0004】
例えば特許文献1に、炉中心軸上を外れた炉頂部の炉外位置に、マイクロ波の送受信アンテナおよび発信回路を備えたマイクロ波プローブを設け、マイクロ波プローブを回動させてマイクロ波を送受信することにより、炉中の装入物の表面輪郭を測定する測定装置が開示されている。
【0005】
また、例えば特許文献2には、炉体の側面から高炉の軸心に向けて、マイクロ波の送受信機能を備えたゾンデ管を挿入し、マイクロ波を高炉内装入物へ向けて発信して、高炉内装入物の表面までの距離を測定する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2870346号公報
【特許文献2】特開2002−275516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献1の測定装置は、マイクロ波プローブ自体を移動させて炉内全体のプロフィルを測定するため、装置が大がかりとなる。また、マイクロ波の送受信を行う回路を備えたマイクロ波プローブは、高温、高圧で各種ガスや粉塵が多く発生する炉内に接近して設置すると炉内環境の影響を受けて故障の原因となるが、炉内部から離れた位置に設置すると、炉内装入物の表面全体にマイクロ波を走査するためには、プローブ収納ケースの高炉側の開口を大きく設けなければならないという問題点がある。
【0008】
前記特許文献2も、アンテナ自体を動かせて測定するものである。また、ゾンデ管を炉体の側面から挿入して測定するため、原料の装入時には、ゾンデ管を炉体の外へ退避させなければならず、原料装入時の連続測定ができないという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、プロフィル測定装置自体の構造が簡易で、その機構部が高炉内の熱や高濃度粉塵等の影響を受けずに、高精度なプロフィル測定を行うことができる高炉内装入物のプロフィル測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題を解決するため、本発明は、高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、マイクロ波発信器と、マイクロ波を放射するアンテナと、前記マイクロ波発信器と前記アンテナとを連結する導波管と、マイクロ波を反射する反射板と、反射板駆動装置と、前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、を有し、前記アンテナ、前記導波管の前記アンテナ側の端部、前記反射板、前記駆動軸の前記反射板側の端部が、前記高炉の炉頂部に設置され前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、前記マイクロ波発信器および反射板駆動装置が、前記耐圧容器の外側に配置されていることを特徴とする高炉装入物のプロフィル測定装置を提供する。
【0011】
前記耐圧容器は、前記開口部を有する反射板収容部とアンテナ収容部とが、マイクロ波透過部材で仕切られ、前記アンテナは、前記アンテナ収容部において、前記マイクロ波透過部材に対面して配置されていてもよい。
【0012】
また、本発明は、高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、マイクロ波発信器と、マイクロ波を放射するアンテナと、前記マイクロ波発信器と前記アンテナとを連結する導波管と、マイクロ波を反射する反射板と、反射板駆動装置と、前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、を有し、前記反射板および前記駆動軸の前記反射板側の端部が、前記高炉の炉頂部に設置され前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、前記アンテナ、前記導波管、前記マイクロ波発信器、反射板駆動装置が、前記耐圧容器の外側に配置され、前記耐圧容器は、一つの側壁がマイクロ波透過部材で形成され、前記アンテナが、前記マイクロ波透過部材に対面して配置されていることを特徴とする高炉装入物のプロフィル測定装置を提供する。
【0013】
前記アンテナと前記駆動軸は、それぞれの中心軸線が一致するように配置され、 前記反射板は、前記アンテナの側面から見て前記アンテナの中心軸線に対して45°の角度となるように前記駆動軸に固定され、アンテナから放射されたマイクロ波が前記反射板によって反射され、高炉内装入物の表面において高炉の中心軸を通る直径方向に走査するように、前記反射板駆動装置により前記駆動軸を回転させて反射板を操作することが好ましい。
【0014】
前記耐圧容器の開口部が通気性を有する耐熱ボードに覆われ、前記耐圧容器内に前記高炉の外側から窒素が吹き込まれることが好ましい。
【0015】
前記アンテナがパラボラアンテナであることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高濃度粉塵下の高炉内においても、器等の機構部に高炉内の影響を与えることがなく、且つ高精度で高炉内装入物のプロフィルが測定できる。また、高炉の鉄鉱石やコークスの装入等の操業に影響を与えることなく、高頻度で、装入物表面のプロフィルの変化を正確に把握することができ、高炉の炉況悪化を未然に防止して、高炉の操業を安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の測定装置を備えた高炉炉頂部の例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の測定装置の構成を示す部分拡大図である。
【図3】図2のA−A切断線における断面の模式図である。
【図4】図2のB−B切断線における断面の模式図である。
【図5】本発明の異なる実施形態を示す側面図である。
【図6】本発明のさらに異なる実施形態を示す側面図である。
【図7】本発明により測定した高炉装入物のプロフィルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
図1は、本発明のプロフィル測定装置1を高炉2に設置した例を示す。炉口部にはベルレス式装入装置5が設けられ、鉄鉱石やコークスが、分配シュート6を通って炉内に装入される。本実施形態では、プロフィル測定装置1は、炉頂部付近の、炉体3よりも外側に、一個所設置されている。なお、当該プロフィル測定装置1を複数台、高炉2の炉頂部の外側に配設してもよいことは明らかである。
【0020】
図2は、図1のプロフィル測定装置1の部分を拡大した図であり、図3は、プロフィル測定装置1を上から見た平面図であり、図4は、図3の左側面から見たプロフィル測定装置1の側面図である。プロフィル測定装置1は、図2〜4に示すように、耐圧容器10に収容されたアンテナ11および反射板12と、耐圧容器10の外側に配置されて、アンテナ11および反射板12を支持、駆動、制御する各機構部(例えば反射板駆動装置21、駆動軸22)を有している。
【0021】
耐圧容器10は、底面に、炉内に向けた開口部13を有し、高炉2の炉頂部付近に設置される。開口部13には通気性を有する耐熱ボード14がはめ込まれ、さらに炉内側に、仕切弁15が設けられている。仕切弁15は、仕切弁駆動部16によって開閉され、プロフィルの測定時に開き、例えば高炉2休止時等には閉じられる。こうして、プロフィルの測定時にマイクロ波が開口部13を透過できるようにする。
【0022】
アンテナ11は、例えばφ250mm程度のパラボラアンテナであり、耐圧容器10の壁面を貫通する導波管17を介して、耐圧容器10の外側に配置されたマイクロ波発信器18に連結されている。したがって、導波管17のアンテナ11側の端部17aは耐圧容器10内に収納され、他端側は耐圧容器10の外側に配置される。耐圧容器10の外側に配置された導波管17の途中には、高炉2内部のガス等を遮断するための遮断弁19が設けられている。マイクロ波発信器18は、周波数が一定範囲で連続的に時間変化するマイクロ波を発生し、当該マイクロ波の送信および受信が可能である。マイクロ波発信器18にはデータ処理部20が信号線で接続されている。なお、各図において、アンテナの形状は簡略化して示した。
【0023】
マイクロ波発信器18で発生した、周波数が連続的に変化するマイクロ波は、アンテナ11により反射板12を経て測定対象に向けて放射され、測定対象物で反射したマイクロ波(反射波)を受信して検出する。データ処理部20では、アンテナ11でのマイクロ波の放射から受信までの間の周波数の変化分ΔFから、アンテナから測定対象(装入物表面)までのマイクロ波の往復時間ΔTが求められ、アンテナから測定対象までの距離が算出される。この測定は、マイクロ波を発射する電気信号と、装入物表面からの反射波を受信して得られる電気信号とをミキシングして測定するFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式(周波数変調連続波方式)と呼ばれる。当該方式のマイクロ波距離計は、市販の装置を用いてもよい。なお、マイクロ波による当該距離測定方式は、用いることが可能な一例である。
【0024】
測定に用いるマイクロ波の発信周波数帯域は、10GHz以上、好ましくは24GHz程度とし、周波数を高くするほど、アンテナ11を小型化できる。マイクロ波を用いることにより、温度や粉塵等の環境の影響を受けにくく、高炉2内のプロフィルを正確に測定できる。また、パラボラアンテナは指向性が高いため、高精度に所望する位置にマイクロ波を放射できる。さらに、放射時のマイクロ波の広がりが抑制されるために、炉内に向けた開口部13を小さくすることができるので好ましい。
【0025】
図4に示すように、アンテナ11のマイクロ波の送受信方向(中心軸線方向)は、耐圧容器10の開口部(面)13の垂線に対して垂直方向に設けられ、図3、4に示すように、アンテナ11の中心軸線の延長上に、反射板12と反射板駆動装置21とを連結する駆動軸22が設けられている。すなわち、駆動軸22の中心軸線が、アンテナ11の中心軸線と一致するように、駆動軸22が設けられている。駆動軸22は耐圧容器10の壁面を貫通し、反射板12側の端部22aは耐圧容器10内に収納され、他端側は耐圧容器10の外側に配置される。図4に示すように、反射板12は、アンテナ11の中心軸線に対して略45°の角度で駆動軸22に固定されている。反射板12は、例えばステンレスの板材からなり、アンテナ11の正面側から見た面積が、アンテナ11よりも少し大きいものとする。形状は限定しないが、操作性の上では円形が好ましい。反射板駆動装置21により駆動軸22をその中心軸の周りに回転させることで、アンテナ11からその中心軸方向に放射されたマイクロ波を、反射板12で、例えば図2に示すように、高炉2の内側へ向けて反射し、高炉2の中心軸を通る直径方向に走査する。
【0026】
また、測定時には、高炉2内部のガスや粉塵等が耐圧容器10内に侵入するのを防ぐとともに、耐圧容器10から外部へガス等が漏洩するのを防止する目的で、耐圧容器10内に、例えば大気圧+0.4MPa程度に窒素ガスのパージを行う。耐圧容器10の開口部13には、通気性を有する耐熱ボード14がはめ込まれているため、窒素ガスが炉内に通過可能であり、耐熱ボード14の炉内側の面に粉塵等が付着するのを防ぐとともに、アンテナ11や反射板12を炉内の熱から保護することができる。なお、通気性を有する耐熱ボード14としては、例えばセラミックファイバによるものが市販されている。
【0027】
以上のように、アンテナ11と反射板12を耐圧容器10内に収容し、その他の機構部を耐圧容器10の外側に配置することにより、炉内のガスや熱等の影響を受けないように回路や駆動機構部を保護することができる。
【0028】
また、例えば図4に示すように、耐圧装置10の開口部13を耐圧装置10の底面の一部とし、アンテナ11を開口部13の位置から外すことにより、アンテナ11に高炉2内の影響を受けにくくすることができる。
【0029】
上記の実施形態では、反射板12を、アンテナ11の中心軸線に対して45°の角度で固定することとした。本発明はこれに限るものではないが、例えばアンテナ11の中心軸線に対する反射板12の取り付け角度を可変とした場合には、反射板12自体が大きくなり、耐圧容器10や反射板駆動装置21を大型にする必要が生じるため、好ましくない。
【0030】
図5は、本発明の異なる実施形態を示し、耐圧容器10が、マイクロ波透過部材31によって、底面に開口部13を有する反射板収容部32とアンテナ収容部33とに仕切られたものである。アンテナ11と反射板12は、マイクロ波透過部材31を介して対面して配置され、アンテナ11から放射されたマイクロ波が、マイクロ波透過部材31を介して反射板12に到達する。この場合には、アンテナ収容部33には炉内に通じる開口部13が無く、アンテナ11を炉内の環境から十分に保護することができる。マイクロ波透過部材31としては、例えばセラミック板が用いられる。マイクロ波透過部材31は、仕切り壁全体、またはアンテナ11の大きさより少し大きめに設けられる。その他の構成は、前述の実施形態と同様である。この場合は、高炉2内部のガス等が導波管17に侵入しないので遮断弁19は必ずしも設置する必要は無い。
【0031】
図6は、さらに異なる実施形態を示し、アンテナ11を耐圧容器10の外側に配置したものである。耐圧容器10は、底面に開口部13を有し、一つの側壁がマイクロ波透過部材で形成されている。耐圧容器10内には、反射板12および駆動軸22の反射板側の端部22aのみが収納され、アンテナ11は炉内の影響を受けない。図5と同様、アンテナ11と反射板12は、マイクロ波透過部材31を介して対面して配置され、アンテナ11から放射されたマイクロ波が、マイクロ波透過部材31を介して反射板12に到達する。マイクロ波透過部材31は、耐圧容器10の一つの側壁全体、またはアンテナ11の大きさと同じ大きさに設けられる。その他の構成は、前述の実施形態と同様である。
【0032】
以上のようなプロフィル測定装置を用いて高炉内装入物のプロフィルを測定する手順の例について説明する。なお、以下に説明する測定手順は一例であり、本発明は、以下の測定方法に限って使用されるものではない。
【0033】
先ず、反射板12の向きを、例えば直下に向けた初期位置に固定し、マイクロ波発信器18からマイクロ波を発信する。マイクロ波は、導波管17、アンテナ11を介して、反射板12により反射されて直下の高炉内装入物4に照射され、高炉内装入物4までの距離を測定する。この距離データを例えば1秒など所定の時間間隔で測定し、データ処理部20において、高炉内装入物4の降下速度を演算する。
【0034】
次に、高炉内装入物4のプロフィル測定を開始する。反射板12の初期位置から、予め設定した所定位置までの間、反射板駆動装置21により反射板12を回転させる。所望の空間分解能に応じて予め設定した角度ごとに、高炉内装入物4までの距離を測定してその距離データを、また、反射板駆動装置21はそのときの走査角度データを、データ処理部20へ送る(往路測定)。その後、往路測定と同様に、所定位置から初期位置までの間をマイクロ波が走査し、走査角度データおよび距離データをデータ処理部20へ出力する(復路測定)。データ処理部20は、入力された走査角度データおよびそのときの距離データに基づいて、往路測定と復路測定による同一走査角度時の距離データを平均化することにより、測定中の高炉内装入物4降下の影響を排除した高炉内装入物4のプロフィルを演算する。
【0035】
なお、走査角度範囲が狭くて短時間で一連の測定が完了するときには、往路の測定データだけでも、十分な精度のプロフィルが得られる。また、高炉内装入物が中央から対称形であると仮定し、例えばプロフィル測定装置1の直下付近および対向部の所定範囲の測定データのみを用いて、全体のプロフィルを予測することもできる。
【0036】
また、本発明のプロフィル測定装置1を、高炉2の中心軸に対して対称位置に二個所設置してもよい。この場合には、例えば互いに対向する側のプロフィルを測定するようにすれば、マイクロ波の入射角度が大きくなるため、反射波の強度が大きく、さらに測定精度が高くなる。
【0037】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【実施例1】
【0038】
図1に示すように、本発明のプロフィル測定装置1を用いて、高炉内装入物のプロフィル測定を行い、図7の結果を得た。本発明により、十分な精度の測定結果が得られることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、高熱やガス等が発生する炉内のプロフィルを測定するプロフィル測定装置に適用できる。
【符号の説明】
【0040】
1 プロフィル測定装置
2 高炉
3 炉体
4 高炉内装入物
5 ベルレス式装入装置
6 分配シュート
10 耐圧容器
11 アンテナ
12 反射板
13 開口部
14 耐熱ボード
15 仕切弁
16 仕切弁駆動部
17 導波管
17a、22a 端部
18 マイクロ波発信器
19 遮断弁
20 データ処理部
21 反射板駆動装置
22 駆動軸
31 マイクロ波透過部材
32 反射板収容部
33 アンテナ収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、
マイクロ波発信器と、
マイクロ波を放射するアンテナと、
前記マイクロ波発信器と前記アンテナとを連結する導波管と、
マイクロ波を反射する反射板と、
反射板駆動装置と、
前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、を有し、
前記アンテナ、前記導波管の前記アンテナ側の端部、前記反射板、前記駆動軸の前記反射板側の端部が、前記高炉の炉頂部に設置され前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、
前記マイクロ波発信器および反射板駆動装置が、前記耐圧容器の外側に配置されていることを特徴とする、高炉装入物のプロフィル測定装置。
【請求項2】
前記耐圧容器は、前記開口部を有する反射板収容部とアンテナ収容部とが、マイクロ波透過部材で仕切られ、
前記アンテナは、前記アンテナ収容部において、前記マイクロ波透過部材に対面して配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の高炉装入物のプロフィル測定装置。
【請求項3】
高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、
マイクロ波発信器と、
マイクロ波を放射するアンテナと、
前記マイクロ波発信器と前記アンテナとを連結する導波管と、
マイクロ波を反射する反射板と、
反射板駆動装置と、
前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、を有し、
前記反射板および前記駆動軸の前記反射板側の端部が、前記高炉の炉頂部に設置され前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、
前記アンテナ、前記導波管、前記マイクロ波発信器、反射板駆動装置が、前記耐圧容器の外側に配置され、
前記耐圧容器は、一つの側壁がマイクロ波透過部材で形成され、前記アンテナが、前記マイクロ波透過部材に対面して配置されていることを特徴とする、高炉装入物のプロフィル測定装置。
【請求項4】
前記アンテナと前記駆動軸は、それぞれの中心軸線が一致するように配置され、
前記反射板は、前記アンテナの側面から見て前記アンテナの中心軸線に対して45°の角度となるように前記駆動軸に固定され、
アンテナから放射されたマイクロ波が前記反射板によって反射され、高炉内装入物の表面において高炉の中心軸を通る直径方向に走査するように、前記反射板駆動装置により前記駆動軸を回転させて反射板を操作することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の高炉装入物のプロフィル測定装置。
【請求項5】
前記耐圧容器の開口部が通気性を有する耐熱ボードに覆われ、前記耐圧容器内に前記高炉の外側から窒素が吹き込まれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の高炉装入物のプロフィル測定装置。
【請求項6】
前記アンテナがパラボラアンテナであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の高炉装入物のプロフィル測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−145237(P2011−145237A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7752(P2010−7752)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【出願人】(000233697)株式会社日鉄エレックス (51)
【Fターム(参考)】